JP3294642B2 - 多針ミシンにおける上糸調子装置 - Google Patents
多針ミシンにおける上糸調子装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、刺繍用ミシン等の多針
ミシンにおける各針棒下端の縫針に挿通する上糸に対し
て、所定の張力を与えたり、その張力を解除するための
装置に関するものである。
ミシンにおける各針棒下端の縫針に挿通する上糸に対し
て、所定の張力を与えたり、その張力を解除するための
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の多針ミシンおいて
は、ミシンヘッド等に多数の針棒と天秤とを並列的に配
置してある。また、選択された針棒と天秤のみを上下動
させるように構成され、このミシンヘッドの上方に位置
する糸調子台には、前記各天秤に導く各上糸の中途部を
挟持する糸調子機構を針棒の数だけ設けている。そし
て、縫製作業中、この糸調子機構の上糸に対して所定の
張力を与えたり、その張力を解除するための装置とし
て、特公昭53−2374号公報に記載された構成があ
る。
は、ミシンヘッド等に多数の針棒と天秤とを並列的に配
置してある。また、選択された針棒と天秤のみを上下動
させるように構成され、このミシンヘッドの上方に位置
する糸調子台には、前記各天秤に導く各上糸の中途部を
挟持する糸調子機構を針棒の数だけ設けている。そし
て、縫製作業中、この糸調子機構の上糸に対して所定の
張力を与えたり、その張力を解除するための装置とし
て、特公昭53−2374号公報に記載された構成があ
る。
【0003】即ち、上糸を挟む一対の調子皿と、該対の
調子皿のうちの一方の調子皿を他方の調子皿に向かって
常時付勢する円錐コイルバネとを、糸調子台に突設した
支軸に被嵌し、前記支軸に軸心に沿って貫通させ、その
軸心方向に沿って進退動自在な作動棒の先端を、前記円
錐コイルバネの受け皿に当接させ、該作動軸の基端を糸
調子台の裏面に突出させる一方、この糸調子台の裏面に
沿って配置したカム軸には、前記各作動軸の基端と対面
するように配置されたカムをその所定形状のカム面の位
相が適宜角度食い違うようにして固定する。このカム軸
を所定角度回動することにより、縫製作業中の針棒に対
応する所定位置の糸調子機構による上糸に張力を付与
し、その他の待機中の針棒に対応する上糸には張力を与
えないようにするものであった。
調子皿のうちの一方の調子皿を他方の調子皿に向かって
常時付勢する円錐コイルバネとを、糸調子台に突設した
支軸に被嵌し、前記支軸に軸心に沿って貫通させ、その
軸心方向に沿って進退動自在な作動棒の先端を、前記円
錐コイルバネの受け皿に当接させ、該作動軸の基端を糸
調子台の裏面に突出させる一方、この糸調子台の裏面に
沿って配置したカム軸には、前記各作動軸の基端と対面
するように配置されたカムをその所定形状のカム面の位
相が適宜角度食い違うようにして固定する。このカム軸
を所定角度回動することにより、縫製作業中の針棒に対
応する所定位置の糸調子機構による上糸に張力を付与
し、その他の待機中の針棒に対応する上糸には張力を与
えないようにするものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この先
行技術における張力付与及びその解除の制御の機構が機
械的であり、カム軸及び所定数のカム等の制御の手段の
必要部品数が多くなることから製造コストも高くなるば
かりか、大型化するという問題もあった。
行技術における張力付与及びその解除の制御の機構が機
械的であり、カム軸及び所定数のカム等の制御の手段の
必要部品数が多くなることから製造コストも高くなるば
かりか、大型化するという問題もあった。
【0005】この問題を解決するため、特開昭63−2
12396号公報に開示されているように、電磁ソレノ
イドにて、前記各作動軸を押圧して張力解除することが
考えられるが、この場合、制御が電気的に実行できるけ
れども、電磁ソレノイドの数は糸調子機構の数だけ必要
となるので、やはり装置全体として大きくなるし、製造
コストも高くなるという問題は解決できないのであっ
た。
12396号公報に開示されているように、電磁ソレノ
イドにて、前記各作動軸を押圧して張力解除することが
考えられるが、この場合、制御が電気的に実行できるけ
れども、電磁ソレノイドの数は糸調子機構の数だけ必要
となるので、やはり装置全体として大きくなるし、製造
コストも高くなるという問題は解決できないのであっ
た。
【0006】本発明は、前記問題を解決するためになさ
れたものであって、天秤及び針棒を並列的に上下動自在
に支持したスライドケースをミシンヘッドに対して左右
移動可能に装着した構成を利用して、前記電磁ソレノイ
ド等の駆動手段の数を減少させ、コンパクトな上糸調子
装置を提供することを目的とするものである。
れたものであって、天秤及び針棒を並列的に上下動自在
に支持したスライドケースをミシンヘッドに対して左右
移動可能に装着した構成を利用して、前記電磁ソレノイ
ド等の駆動手段の数を減少させ、コンパクトな上糸調子
装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の多針ミシンにおける上糸調子装置は、ミシ
ンヘッドの前面に対して左右摺動可能に装着したスライ
ドケースに、複数本の針棒とこれに対応する天秤とを一
定間隔にて配置し、ミシンヘッドには、スライドケース
の左右移動にて選択された一本の針棒と天秤とを上下駆
動する駆動機構を設けてなる多針ミシンにおいて、前記
スライドケースと一体的に移動する糸調子台の表面に
は、前記各天秤に対応させてこれに通す上糸の中途部を
挟持して張力を付与するための糸調子機構を、スライド
ケースの左右移動方向に沿って適宜間隔で配設し、各糸
調子機構における張力解除用の作動軸を糸調子台の裏面
に突出させ、該糸調子台の裏面には、前記全ての調子機
構における進退動可能な全ての作動軸に跨がるように1
枚の押圧板を配置し、前記糸調子台の裏面から前記作動
軸と平行に突出する複数の支柱に対して前記押圧板を摺
動自在に装着すると共に押圧板を作動軸から離れる方向
に付勢する一方、ミシンヘッドから突出する固定ブラケ
ットには、前記スライドケースの左右移動にて選択され
た糸調子機構の近傍位置にて前記押圧板の裏面を糸調子
台の裏面に向かって押圧する1つの駆動手段を設けたも
のである。
め、本発明の多針ミシンにおける上糸調子装置は、ミシ
ンヘッドの前面に対して左右摺動可能に装着したスライ
ドケースに、複数本の針棒とこれに対応する天秤とを一
定間隔にて配置し、ミシンヘッドには、スライドケース
の左右移動にて選択された一本の針棒と天秤とを上下駆
動する駆動機構を設けてなる多針ミシンにおいて、前記
スライドケースと一体的に移動する糸調子台の表面に
は、前記各天秤に対応させてこれに通す上糸の中途部を
挟持して張力を付与するための糸調子機構を、スライド
ケースの左右移動方向に沿って適宜間隔で配設し、各糸
調子機構における張力解除用の作動軸を糸調子台の裏面
に突出させ、該糸調子台の裏面には、前記全ての調子機
構における進退動可能な全ての作動軸に跨がるように1
枚の押圧板を配置し、前記糸調子台の裏面から前記作動
軸と平行に突出する複数の支柱に対して前記押圧板を摺
動自在に装着すると共に押圧板を作動軸から離れる方向
に付勢する一方、ミシンヘッドから突出する固定ブラケ
ットには、前記スライドケースの左右移動にて選択され
た糸調子機構の近傍位置にて前記押圧板の裏面を糸調子
台の裏面に向かって押圧する1つの駆動手段を設けたも
のである。
【0008】
【実施例】次に、本発明を具体化した実施例について説
明する。図1は、複数のミシンアーム1をテーブル2に
対して並列配置した刺繍用の多頭、多針ミシンの平面図
である。各ミシンアーム1の後端に着脱自在に設けた中
空筒状のブラケット3に横方向に貫通する共通横軸4は
一つの駆動モータ5により回転駆動させられ、各ブラケ
ット3内の伝動機構を介して各ミシンアーム1内に配置
した上軸6に動力伝達される。
明する。図1は、複数のミシンアーム1をテーブル2に
対して並列配置した刺繍用の多頭、多針ミシンの平面図
である。各ミシンアーム1の後端に着脱自在に設けた中
空筒状のブラケット3に横方向に貫通する共通横軸4は
一つの駆動モータ5により回転駆動させられ、各ブラケ
ット3内の伝動機構を介して各ミシンアーム1内に配置
した上軸6に動力伝達される。
【0009】なお、テーブル2上には、被縫製物である
布(図示せず)を挟持する布押え枠体(図示せず)を配
置し、該布押え枠体をXモータとX方向移動機構及びY
モータとY方向移動機構とにより所定のXY方向に間欠
的に移動するものである。また、刺繍のパターンに基づ
いて図示しない制御手段が、前記Xモータ及びYモータ
の正逆回転の間欠的作動を制御する。
布(図示せず)を挟持する布押え枠体(図示せず)を配
置し、該布押え枠体をXモータとX方向移動機構及びY
モータとY方向移動機構とにより所定のXY方向に間欠
的に移動するものである。また、刺繍のパターンに基づ
いて図示しない制御手段が、前記Xモータ及びYモータ
の正逆回転の間欠的作動を制御する。
【0010】前記各ミシンアーム1の基部(後部)内に
おいて、傘歯車対及び縦軸を介して上軸6からベッド2
a下方に位置する下軸(図示せず)に動力伝達され、同
じく図示しない従来周知の構造の釜を回転させる。各ミ
シンアーム1の先端である中空状、且つ前面開放状のミ
シンヘッド1aの前面には、正面視矩形枠状のスライド
ケース7が横移動可能に支持され、該スライドケース7
の下ガイド部7aと中途ガイド部7bとには、横一列状
に配置した多数本(実施例では12本)の針棒9の下部
と上下中途部とが上下摺動自在に支持され、各針棒9の
下端には縫針8が取付けられている(図3,図4参
照)。
おいて、傘歯車対及び縦軸を介して上軸6からベッド2
a下方に位置する下軸(図示せず)に動力伝達され、同
じく図示しない従来周知の構造の釜を回転させる。各ミ
シンアーム1の先端である中空状、且つ前面開放状のミ
シンヘッド1aの前面には、正面視矩形枠状のスライド
ケース7が横移動可能に支持され、該スライドケース7
の下ガイド部7aと中途ガイド部7bとには、横一列状
に配置した多数本(実施例では12本)の針棒9の下部
と上下中途部とが上下摺動自在に支持され、各針棒9の
下端には縫針8が取付けられている(図3,図4参
照)。
【0011】次に、図4及び図5を参照しながら、スラ
イドケース7の横移動により選択された一本の針棒9及
び天秤10を上下駆動するための駆動機構について説明
する。スライドケース7内の上部側には、前記各針棒9
に対応して横一列状に配置した天秤10が横軸11に上
下回動可能に支持され、且つ、各天秤10は付勢ばね1
8により上向き位置にセットされている。図5に示すよ
うに、ミシンヘッド1a内の上軸6の先端に取付けられ
た天秤駆動カム12のカム溝12aに従動カム13を摺
動自在に嵌合させ、該従動カム13が取付けられている
揺動アーム14は回動軸15に一体的に回動するように
固定されている。そして、上軸6の回転により、回動軸
15を適宜角度だけ往復回動させる。この回動軸15に
固定された扇型の駆動ギヤ16は、スライドケース7の
横移動により縫製位置に来た天秤10に設けられた扇型
の従動ギヤ17と選択的に噛み合い、その天秤10のみ
を上下揺動させる。
イドケース7の横移動により選択された一本の針棒9及
び天秤10を上下駆動するための駆動機構について説明
する。スライドケース7内の上部側には、前記各針棒9
に対応して横一列状に配置した天秤10が横軸11に上
下回動可能に支持され、且つ、各天秤10は付勢ばね1
8により上向き位置にセットされている。図5に示すよ
うに、ミシンヘッド1a内の上軸6の先端に取付けられ
た天秤駆動カム12のカム溝12aに従動カム13を摺
動自在に嵌合させ、該従動カム13が取付けられている
揺動アーム14は回動軸15に一体的に回動するように
固定されている。そして、上軸6の回転により、回動軸
15を適宜角度だけ往復回動させる。この回動軸15に
固定された扇型の駆動ギヤ16は、スライドケース7の
横移動により縫製位置に来た天秤10に設けられた扇型
の従動ギヤ17と選択的に噛み合い、その天秤10のみ
を上下揺動させる。
【0012】前記各針棒9に固定された針棒抱き19と
スライドケース7の下部ガイド7aとの間には、コイル
状のばね20を被嵌して各針棒9を上昇位置にセットし
てあり、前記天秤駆動カム12の先端に偏心して取付け
られたコネクティングロッド21を介してガイド軸22
に上下動可能に装着された針棒接続体23を昇降駆動
し、この針棒接続体23の係合溝24に対して、縫製位
置の針棒9に固定された針棒抱き19の係合ピン25を
選択的に係合させて当該箇所の針棒9のみを縫製状態に
昇降駆動する。
スライドケース7の下部ガイド7aとの間には、コイル
状のばね20を被嵌して各針棒9を上昇位置にセットし
てあり、前記天秤駆動カム12の先端に偏心して取付け
られたコネクティングロッド21を介してガイド軸22
に上下動可能に装着された針棒接続体23を昇降駆動
し、この針棒接続体23の係合溝24に対して、縫製位
置の針棒9に固定された針棒抱き19の係合ピン25を
選択的に係合させて当該箇所の針棒9のみを縫製状態に
昇降駆動する。
【0013】次に、本発明の糸調子装置について説明す
る。前記スライドケース7の上端に取付けブラケット2
9を介して取付けられた糸調子台30は、図6に示すよ
うに、裏面(ミシンアーム1側)を開放した箱状であ
り、該糸調子台30の上端には、針棒9の数に対応する
数(実施例では12個)のガイド部31a及び補助糸調
子31bが横一列状に一定間隔にて設けられている。そ
の下方の前面板30aには、上糸Fを巻掛けて進行する
とき一体的に回転し得る糸切れ検出用の回転体32が、
前記針棒9の左右配置間隔と等しい間隔P1にて正面視
上下2段の千鳥状に配置されている。同様に、上糸Fに
張力を与えるために挟持する主糸調子機構33が左右配
置間隔P2にて正面視上下2段の千鳥状に配置されてい
る。
る。前記スライドケース7の上端に取付けブラケット2
9を介して取付けられた糸調子台30は、図6に示すよ
うに、裏面(ミシンアーム1側)を開放した箱状であ
り、該糸調子台30の上端には、針棒9の数に対応する
数(実施例では12個)のガイド部31a及び補助糸調
子31bが横一列状に一定間隔にて設けられている。そ
の下方の前面板30aには、上糸Fを巻掛けて進行する
とき一体的に回転し得る糸切れ検出用の回転体32が、
前記針棒9の左右配置間隔と等しい間隔P1にて正面視
上下2段の千鳥状に配置されている。同様に、上糸Fに
張力を与えるために挟持する主糸調子機構33が左右配
置間隔P2にて正面視上下2段の千鳥状に配置されてい
る。
【0014】図6に示すように、糸調子台30の裏面側
に固定した支持板37から前面板30aに突出する支軸
38に対して回転体32は回転自在に被嵌し、支軸38
の先端には回転体32が抜け落ちないようにする止め輪
39が取付けられている。また、各回転体32には、糸
調子台30の前面板30aの裏面側において、円周に沿
って一定間隔にてスリット孔41を穿設したスリット円
板42を被検出部として固着している。他方、前記ミシ
ンアーム1の上部から前向きに突出する固定ブラケット
43における縦長の平坦部43aを糸調子台30の裏面
側から内部に臨ませ、該平坦部43aには、前記スリッ
ト板42の回転・非回転を検出できる検出器44を設け
ている。
に固定した支持板37から前面板30aに突出する支軸
38に対して回転体32は回転自在に被嵌し、支軸38
の先端には回転体32が抜け落ちないようにする止め輪
39が取付けられている。また、各回転体32には、糸
調子台30の前面板30aの裏面側において、円周に沿
って一定間隔にてスリット孔41を穿設したスリット円
板42を被検出部として固着している。他方、前記ミシ
ンアーム1の上部から前向きに突出する固定ブラケット
43における縦長の平坦部43aを糸調子台30の裏面
側から内部に臨ませ、該平坦部43aには、前記スリッ
ト板42の回転・非回転を検出できる検出器44を設け
ている。
【0015】本実施例では、この検出器44として、投
光部44aと受光部44bとを対面させてなるフォトイ
ンタラプタを設ける。
光部44aと受光部44bとを対面させてなるフォトイ
ンタラプタを設ける。
【0016】各主糸調子機構33は、図6及び図7に示
すように、糸調子台30の前面板30aの前面に突出さ
せたボルト軸46と、該ボルト軸46に回転可能に被嵌
したた一対の調子皿47,48と、ボルト軸46の先端
側の割り溝49に中央連結部が嵌まって回転不能、且つ
ボルト軸46の軸線に沿って移動自在に装着された受皿
50と、ボルト軸46に遊嵌され、且つ受皿50を一方
の調子皿47に押圧するための円錐コイルバネ51と、
ボルト軸46の先端側に螺合した摘み52とにより構成
され、これにより、前記円錐コイルバネ51を介して前
記一対の調子皿47,48間に圧挿された上糸Fの把持
力、ひいては上糸Fの張力を強弱調節することができ
る。
すように、糸調子台30の前面板30aの前面に突出さ
せたボルト軸46と、該ボルト軸46に回転可能に被嵌
したた一対の調子皿47,48と、ボルト軸46の先端
側の割り溝49に中央連結部が嵌まって回転不能、且つ
ボルト軸46の軸線に沿って移動自在に装着された受皿
50と、ボルト軸46に遊嵌され、且つ受皿50を一方
の調子皿47に押圧するための円錐コイルバネ51と、
ボルト軸46の先端側に螺合した摘み52とにより構成
され、これにより、前記円錐コイルバネ51を介して前
記一対の調子皿47,48間に圧挿された上糸Fの把持
力、ひいては上糸Fの張力を強弱調節することができ
る。
【0017】そして、前記ボルト軸46内には、前記割
り溝49内に先端が臨んで、受皿50の連結部を円錐コ
イルバネ51の付勢力に抗して押圧するための作動軸5
3が、ボルト軸46の軸線方向に進退動可能に配置さ
れ、該作動軸53の基端の押圧部53aは前面板30a
の裏面側に突出させている。糸調子台30の内面(前面
板30aの裏面側)には、図8に示すように、前記全て
の主糸調子機構33における押圧部53aと対面するよ
うな横長の押圧板54を配置している。この押圧板54
は、図6〜図9に示すように、長手方向の両端部を支柱
55に摺動自在、且つ脱落不能に装着されており、各支
柱55に遊嵌した付勢ばね56により常時前記各作動軸
53の押圧部53aから離れるように付勢されている。
り溝49内に先端が臨んで、受皿50の連結部を円錐コ
イルバネ51の付勢力に抗して押圧するための作動軸5
3が、ボルト軸46の軸線方向に進退動可能に配置さ
れ、該作動軸53の基端の押圧部53aは前面板30a
の裏面側に突出させている。糸調子台30の内面(前面
板30aの裏面側)には、図8に示すように、前記全て
の主糸調子機構33における押圧部53aと対面するよ
うな横長の押圧板54を配置している。この押圧板54
は、図6〜図9に示すように、長手方向の両端部を支柱
55に摺動自在、且つ脱落不能に装着されており、各支
柱55に遊嵌した付勢ばね56により常時前記各作動軸
53の押圧部53aから離れるように付勢されている。
【0018】また、前記検出器44が取付けられたブラ
ケット43の平坦部43aには、図6、図8及び図9に
示すように、前記押圧板54を糸調子台30の前面板3
0aの裏面に向かって押圧するための駆動手段である電
磁ソレノイド57が取付けられている。
ケット43の平坦部43aには、図6、図8及び図9に
示すように、前記押圧板54を糸調子台30の前面板3
0aの裏面に向かって押圧するための駆動手段である電
磁ソレノイド57が取付けられている。
【0019】このように構成されたことにより、縫製に
際してミシンアーム1上に固定した供給台34の糸ボビ
ン35から、前記上糸Fは糸案内バー36を介して前記
ガイド部31aを通り、補助糸調子31bに挟持され、
回転体32に1回〜2回巻掛けされた後、主糸調子機構
33に挟持され、この間で上糸Fに適宜の張力が与えら
れる。そして、この上糸Fは、主糸調子機構33箇所に
隣接して設けたバネ棒からなる弾性支持部58(図3参
照)に係止された後、前記スライドケース7の前面のカ
バー板27の縦孔26から突出する前記各天秤10の挿
通孔、その下方の横長案内バー40の糸通し部40aを
介して各針棒9下端の縫針8に導かれる。
際してミシンアーム1上に固定した供給台34の糸ボビ
ン35から、前記上糸Fは糸案内バー36を介して前記
ガイド部31aを通り、補助糸調子31bに挟持され、
回転体32に1回〜2回巻掛けされた後、主糸調子機構
33に挟持され、この間で上糸Fに適宜の張力が与えら
れる。そして、この上糸Fは、主糸調子機構33箇所に
隣接して設けたバネ棒からなる弾性支持部58(図3参
照)に係止された後、前記スライドケース7の前面のカ
バー板27の縦孔26から突出する前記各天秤10の挿
通孔、その下方の横長案内バー40の糸通し部40aを
介して各針棒9下端の縫針8に導かれる。
【0020】なお、カバー板27の前面下端近傍には、
上向きの断面コ字型の支持板と、その前板部の前面に適
宜間隔でネジ(図示せず)またはスポット溶接等により
下部側を固着したバネ板とからなる横長の上糸把持装置
45が取付けられ、その上糸把持装置45は各縫針8が
選択されないで待機上昇位置にある状態において、当該
縫針8に挿通した上糸Fの糸尻を把持しておくものであ
る。
上向きの断面コ字型の支持板と、その前板部の前面に適
宜間隔でネジ(図示せず)またはスポット溶接等により
下部側を固着したバネ板とからなる横長の上糸把持装置
45が取付けられ、その上糸把持装置45は各縫針8が
選択されないで待機上昇位置にある状態において、当該
縫針8に挿通した上糸Fの糸尻を把持しておくものであ
る。
【0021】そして、縫製作業に際して、スライドケー
ス7を右または左に移動させると、並設された針棒9の
ピッチP1ごとに、糸調子台30が固定ブラケット43
に対して横移動することになり、これに応じて糸調子台
30に横方向にピッチP1にて配置された回転体32に
おけるスリット円板42に対して検出器44が接近する
ことになる。
ス7を右または左に移動させると、並設された針棒9の
ピッチP1ごとに、糸調子台30が固定ブラケット43
に対して横移動することになり、これに応じて糸調子台
30に横方向にピッチP1にて配置された回転体32に
おけるスリット円板42に対して検出器44が接近する
ことになる。
【0022】従って、例えば、スライドケース7の正面
視においてミシンヘッド1aに対してスライドケース7
の最も右端に位置する針棒9が縫製作業として選択され
たとすると、図8の実線状態のように、上段右端位置の
回転体32におけるスリット円板42に対して上側の検
出器44が重なるように接近する。この状態では下位置
の検出器44は下段に配置したスリット円板42に対し
ては接近しない。
視においてミシンヘッド1aに対してスライドケース7
の最も右端に位置する針棒9が縫製作業として選択され
たとすると、図8の実線状態のように、上段右端位置の
回転体32におけるスリット円板42に対して上側の検
出器44が重なるように接近する。この状態では下位置
の検出器44は下段に配置したスリット円板42に対し
ては接近しない。
【0023】そして、この状態で、縫製作業を実行し、
上糸Fが円滑に供給されているときには、当該上糸Fが
巻掛けられた回転体32は間欠的に回転し、スリット円
板42も間欠的に回転するから、検出器44にはON・
OFFの信号が間欠的に入る。この信号を図示しない中
央制御装置にて所定時間内で累積演算し、基準値以上で
あれば、「糸切れなし」と判断する。この縫製作業中に
上糸Fの糸切れが発生すると、前記回転体32ひいては
スリット円板42は停止するので、所定時間中、ON信
号またはOFFが続くことになる。従って、前記基準値
以下のとき、または一種類の信号が所定時間以上継続し
たときには「糸切れ」と判別すれば良い。
上糸Fが円滑に供給されているときには、当該上糸Fが
巻掛けられた回転体32は間欠的に回転し、スリット円
板42も間欠的に回転するから、検出器44にはON・
OFFの信号が間欠的に入る。この信号を図示しない中
央制御装置にて所定時間内で累積演算し、基準値以上で
あれば、「糸切れなし」と判断する。この縫製作業中に
上糸Fの糸切れが発生すると、前記回転体32ひいては
スリット円板42は停止するので、所定時間中、ON信
号またはOFFが続くことになる。従って、前記基準値
以下のとき、または一種類の信号が所定時間以上継続し
たときには「糸切れ」と判別すれば良い。
【0024】前記と同様に、右端から2番目の針棒9が
選択されたときには、下段におけるスリット円板42の
うち右端のものに対して下位置の検出器44が重なるよ
うに接近し、上位置の検出器44は上段の横並びした2
つのスリット円板42,42の間(中間)に位置するこ
とになる。スライドケース7における左端の針棒9が選
択されると、糸調子台30に対して固定ブラケット43
の平坦部43aが相対的に距離L(=11×P1)だけ
移動するので、図8の二点鎖線に示すような位置に来る
ことになり、下位置の検出器44が、下段の左端のスリ
ット円板42に重なるように接近するのである。
選択されたときには、下段におけるスリット円板42の
うち右端のものに対して下位置の検出器44が重なるよ
うに接近し、上位置の検出器44は上段の横並びした2
つのスリット円板42,42の間(中間)に位置するこ
とになる。スライドケース7における左端の針棒9が選
択されると、糸調子台30に対して固定ブラケット43
の平坦部43aが相対的に距離L(=11×P1)だけ
移動するので、図8の二点鎖線に示すような位置に来る
ことになり、下位置の検出器44が、下段の左端のスリ
ット円板42に重なるように接近するのである。
【0025】そして、上記の縫製作業中は、固定ブラケ
ット43に設けられた電磁ソレノイド57はOFFに制
御されているので、各主糸調子機構33における一対の
調子皿47,48間に挿入されている上糸Fは円錐コイ
ルばね51の付勢力にて挟持される。従って、前記縫製
中上下動する針棒9に対応する上糸Fには、所定の張力
が付与されることになる。
ット43に設けられた電磁ソレノイド57はOFFに制
御されているので、各主糸調子機構33における一対の
調子皿47,48間に挿入されている上糸Fは円錐コイ
ルばね51の付勢力にて挟持される。従って、前記縫製
中上下動する針棒9に対応する上糸Fには、所定の張力
が付与されることになる。
【0026】前記選択された針棒9による縫製作業を終
えて、その針棒9における上糸Fを被縫製物の裏面側で
糸切り(切断)するとき、図示しない針板と釜との間に
位置する切断装置(図示しない)を作動させる。この場
合、糸調子台30の主糸調子機構33の近傍に設けた弾
性支持部58に支持されている上糸Fが前記糸切りの動
作に伴って下向きに引っ張られた反動で縫針8の糸目か
ら外るのを防止するため、この糸切り作業に連動して前
記上糸の主糸調子機構33における張力を解除する必要
がある。また、上糸Fの種類が変化しても、それに対応
して縫針8から上糸の切断端までの長さを所定長さにし
て確実に上糸Fを切断するため、上糸の主糸調子機構3
3における張力を解除する必要がある。
えて、その針棒9における上糸Fを被縫製物の裏面側で
糸切り(切断)するとき、図示しない針板と釜との間に
位置する切断装置(図示しない)を作動させる。この場
合、糸調子台30の主糸調子機構33の近傍に設けた弾
性支持部58に支持されている上糸Fが前記糸切りの動
作に伴って下向きに引っ張られた反動で縫針8の糸目か
ら外るのを防止するため、この糸切り作業に連動して前
記上糸の主糸調子機構33における張力を解除する必要
がある。また、上糸Fの種類が変化しても、それに対応
して縫針8から上糸の切断端までの長さを所定長さにし
て確実に上糸Fを切断するため、上糸の主糸調子機構3
3における張力を解除する必要がある。
【0027】そのため、図示しない中央制御装置からの
糸切り指令信号にて、前記切断装置を作動させるのと略
同時に電磁ソレノイド57をONさせると、この電磁ソ
レノイド57の作動杆57aは、付勢ばね56の弾性力
に抗して押圧板54の裏面を押圧する。これにより、こ
の押圧板54にて各主糸調子機構33における押圧部5
3aを押して作動軸53の先端側が受皿50を円錐コイ
ルばね51の付勢力に抗して摘み52側に押し、対の調
子皿47,48間の上糸Fに対する圧接を解き、この上
糸Fに対する張力付与を解除する。
糸切り指令信号にて、前記切断装置を作動させるのと略
同時に電磁ソレノイド57をONさせると、この電磁ソ
レノイド57の作動杆57aは、付勢ばね56の弾性力
に抗して押圧板54の裏面を押圧する。これにより、こ
の押圧板54にて各主糸調子機構33における押圧部5
3aを押して作動軸53の先端側が受皿50を円錐コイ
ルばね51の付勢力に抗して摘み52側に押し、対の調
子皿47,48間の上糸Fに対する圧接を解き、この上
糸Fに対する張力付与を解除する。
【0028】これにより、縫製終了した箇所の針棒9の
下端の縫針8から上糸Fの糸尻が抜け出すのを有効に防
止できる。この糸切り作業を終了すれば、スライドケー
ス7の横移動に先立って電磁ソレノイド57を再度OF
Fにして、全ての主糸調子機構33における上糸Fを圧
接すれば良い。
下端の縫針8から上糸Fの糸尻が抜け出すのを有効に防
止できる。この糸切り作業を終了すれば、スライドケー
ス7の横移動に先立って電磁ソレノイド57を再度OF
Fにして、全ての主糸調子機構33における上糸Fを圧
接すれば良い。
【0029】上記したように、スライドケース7の横移
動、ひいては糸調子台30の横移動の最大距離より長い
押圧板54を、前記横方向に並んだ全ての主糸調子機構
33における押圧部53aに対面するように配置してあ
り、また、固定ブラケット43の平坦部43aは、前記
縫製作業を終了した針棒9に対応した主糸調子機構33
の箇所を含む位置にあるから、その平坦部43aの箇所
の一つの電磁ソレノイド57にて押圧板54を確実に押
圧することができる。
動、ひいては糸調子台30の横移動の最大距離より長い
押圧板54を、前記横方向に並んだ全ての主糸調子機構
33における押圧部53aに対面するように配置してあ
り、また、固定ブラケット43の平坦部43aは、前記
縫製作業を終了した針棒9に対応した主糸調子機構33
の箇所を含む位置にあるから、その平坦部43aの箇所
の一つの電磁ソレノイド57にて押圧板54を確実に押
圧することができる。
【0030】なお、図9に示すように、押圧板54の長
手方向の一側寄り部位に平坦部43aが配置された状態
となり、当該押圧板54の一側寄り部位を電磁ソレノイ
ド57の作動杆57aにて押圧すると、この押圧板54
は図9の二点鎖線で示すように傾斜状に押圧される。こ
のように、左右長手の押圧板54の両端部近傍を支柱5
5にて摺動自在に支持し、かつ各支柱55の遊嵌した付
勢ばね56により常時前記各作動軸53の押圧部53a
から離れるように付勢しているので、押圧板54の左右
いずれか一方の端部に近い側に前記に平坦部43aが位
置した時には、その平坦部43aに対応した位置の作動
杆57aは大きく前方に押し出されて当 該箇所の糸調子
機構33の上糸Fの張力解除は確実に実行できると共
に、その反対側(前記平坦部43aから遠くに離れた箇
所)の主糸調子機構33による上糸Fの挟持状態は保持
し得るので、前記の箇所の上糸Fが不用意に緩むことが
ない。
手方向の一側寄り部位に平坦部43aが配置された状態
となり、当該押圧板54の一側寄り部位を電磁ソレノイ
ド57の作動杆57aにて押圧すると、この押圧板54
は図9の二点鎖線で示すように傾斜状に押圧される。こ
のように、左右長手の押圧板54の両端部近傍を支柱5
5にて摺動自在に支持し、かつ各支柱55の遊嵌した付
勢ばね56により常時前記各作動軸53の押圧部53a
から離れるように付勢しているので、押圧板54の左右
いずれか一方の端部に近い側に前記に平坦部43aが位
置した時には、その平坦部43aに対応した位置の作動
杆57aは大きく前方に押し出されて当 該箇所の糸調子
機構33の上糸Fの張力解除は確実に実行できると共
に、その反対側(前記平坦部43aから遠くに離れた箇
所)の主糸調子機構33による上糸Fの挟持状態は保持
し得るので、前記の箇所の上糸Fが不用意に緩むことが
ない。
【0031】なお、本実施例では主糸調子機構33を上
下2段にて正面視千鳥状に配置したが、前記針棒9また
は天秤10の横配置間隔距離に応じて、上下3段以上で
千鳥配列に配置しても良いし、1段(横一列状)に配置
することもできるのである。また、前記駆動手段は、電
磁ソレノイドのような電気的駆動手段に代えて、針棒の
選択制御に対応して作動する機械的構成にすることもで
きる。
下2段にて正面視千鳥状に配置したが、前記針棒9また
は天秤10の横配置間隔距離に応じて、上下3段以上で
千鳥配列に配置しても良いし、1段(横一列状)に配置
することもできるのである。また、前記駆動手段は、電
磁ソレノイドのような電気的駆動手段に代えて、針棒の
選択制御に対応して作動する機械的構成にすることもで
きる。
【0032】
【発明の作用・効果】以上に説明したように、本発明の
多針ミシンにおける上糸調子装置は、ミシンヘッドの前
面に対して左右摺動可能に装着したスライドケースに、
複数本の針棒とこれに対応する天秤とを一定間隔にて配
置し、ミシンヘッドには、スライドケースの左右移動に
て選択された一本の針棒と天秤とを上下駆動する駆動機
構を設けてなる多針ミシンにおいて、前記スライドケー
スと一体的に移動する糸調子台の表面には、前記各天秤
に対応させてこれに通す上糸の中途部を挟持して張力を
付与するための糸調子機構を、スライドケースの左右移
動方向に沿って適宜間隔で配設し、各糸調子機構におけ
る張力解除用の作動軸を糸調子台の裏面に突出させ、該
糸調子台の裏面には、前記全ての調子機構における進退
動可能な全ての作動軸に跨がるように1枚の押圧板を配
置し、前記糸調子台の裏面から前記作動軸と平行に突出
する複数の支柱に対して前記押圧板を摺動自在に装着す
ると共に押圧板を作動軸から離れる方向に付勢する一
方、ミシンヘッドから突出する固定ブラケットには、前
記スライドケースの左右移動にて選択された糸調子機構
の近傍位置にて前記押圧板の裏面を糸調子台の裏面に向
かって押圧する1つの駆動手段を設けたものであるか
ら、糸を選択するときに横移動する糸調子台に対して前
記固定ブラケットが自動的に相対的に横方向に変位す
る。
多針ミシンにおける上糸調子装置は、ミシンヘッドの前
面に対して左右摺動可能に装着したスライドケースに、
複数本の針棒とこれに対応する天秤とを一定間隔にて配
置し、ミシンヘッドには、スライドケースの左右移動に
て選択された一本の針棒と天秤とを上下駆動する駆動機
構を設けてなる多針ミシンにおいて、前記スライドケー
スと一体的に移動する糸調子台の表面には、前記各天秤
に対応させてこれに通す上糸の中途部を挟持して張力を
付与するための糸調子機構を、スライドケースの左右移
動方向に沿って適宜間隔で配設し、各糸調子機構におけ
る張力解除用の作動軸を糸調子台の裏面に突出させ、該
糸調子台の裏面には、前記全ての調子機構における進退
動可能な全ての作動軸に跨がるように1枚の押圧板を配
置し、前記糸調子台の裏面から前記作動軸と平行に突出
する複数の支柱に対して前記押圧板を摺動自在に装着す
ると共に押圧板を作動軸から離れる方向に付勢する一
方、ミシンヘッドから突出する固定ブラケットには、前
記スライドケースの左右移動にて選択された糸調子機構
の近傍位置にて前記押圧板の裏面を糸調子台の裏面に向
かって押圧する1つの駆動手段を設けたものであるか
ら、糸を選択するときに横移動する糸調子台に対して前
記固定ブラケットが自動的に相対的に横方向に変位す
る。
【0033】そして、糸調子台の裏面には、前記全ての
調子機構における進退動可能な全ての作動軸に跨がるよ
うに1枚の押圧板を配置し、前記糸調子台の裏面から前
記作動軸と平行に突出する複数の支柱に対して前記押圧
板が摺動自在に装着され、且つ該押圧板が作動軸から離
れる方向に付勢されているから、糸調子台の移動方向に
沿って長い1枚の押圧板は、そのいずれの裏面箇所を1
つの駆動手段にて押圧しても進退動できる。
調子機構における進退動可能な全ての作動軸に跨がるよ
うに1枚の押圧板を配置し、前記糸調子台の裏面から前
記作動軸と平行に突出する複数の支柱に対して前記押圧
板が摺動自在に装着され、且つ該押圧板が作動軸から離
れる方向に付勢されているから、糸調子台の移動方向に
沿って長い1枚の押圧板は、そのいずれの裏面箇所を1
つの駆動手段にて押圧しても進退動できる。
【0034】従って、この固定ブラケットに取付けられ
た一つの駆動手段にて、押圧板を介して糸調子台に取付
けられた前記選択された針棒等に対応する主糸調子機構
における作動軸の押圧部は確実に押圧できて、上糸に対
する張力の解除を確実に行うことができる。
た一つの駆動手段にて、押圧板を介して糸調子台に取付
けられた前記選択された針棒等に対応する主糸調子機構
における作動軸の押圧部は確実に押圧できて、上糸に対
する張力の解除を確実に行うことができる。
【0035】このように、本発明によれば、前記駆動手
段の設置数を従来のものに比べて大幅に減少させること
ができ、且つ構成も簡単であるから、上糸調子装置全体
をコンパクトに形成できると共に製造コストも低減でき
るという効果を奏するのである。
段の設置数を従来のものに比べて大幅に減少させること
ができ、且つ構成も簡単であるから、上糸調子装置全体
をコンパクトに形成できると共に製造コストも低減でき
るという効果を奏するのである。
【図1】多頭多針ミシンの概略平面図である。
【図2】多針ミシンの一部切欠き側面図である。
【図3】図2の III−III 線矢視正面図である。
【図4】図3のIV−IV線矢視で示すミシンヘッド部分の
要部側断面図である。
要部側断面図である。
【図5】針棒及び天秤の駆動機構の斜視図である。
【図6】糸調子台の要部側断面図である。
【図7】主糸調子機構の側断面図である。
【図8】作用説明図である。
【図9】図8のIX−IX矢視で示す作用説明図である。
1 ミシンアーム 1a ミシンヘッド 7 スライドケース 8 縫針 9 針棒 10 天秤 F 上糸 30 糸調子台 30 前面板 32 回転体 33 主糸調子機構 43 固定ブラケット 43a 平坦部 46 ボルト軸 47,48 調子皿 50 受皿 51 円錐コイルばね 52 摘み 53 作動軸 53a 押圧部 54 押圧板 55 支柱 56 付勢ばね 57 電磁ソレノイド
Claims (1)
- 【請求項1】 ミシンヘッドの前面に対して左右摺動可
能に装着したスライドケースに、複数本の針棒とこれに
対応する天秤とを一定間隔にて配置し、ミシンヘッドに
は、スライドケースの左右移動にて選択された一本の針
棒と天秤とを上下駆動する駆動機構を設けてなる多針ミ
シンにおいて、前記スライドケースと一体的に移動する
糸調子台の表面には、前記各天秤に対応させてこれに通
す上糸の中途部を挟持して張力を付与するための糸調子
機構を、スライドケースの左右移動方向に沿って適宜間
隔で配設し、各糸調子機構における張力解除用の作動軸
を糸調子台の裏面に突出させ、該糸調子台の裏面には、
前記全ての調子機構における進退動可能な全ての作動軸
に跨がるように1枚の押圧板を配置し、前記糸調子台の
裏面から前記作動軸と平行に突出する複数の支柱に対し
て前記押圧板を摺動自在に装着すると共に押圧板を作動
軸から離れる方向に付勢する一方、ミシンヘッドから突
出する固定ブラケットには、前記スライドケースの左右
移動にて選択された糸調子機構の近傍位置にて前記押圧
板の裏面を糸調子台の裏面に向かって押圧する1つの駆
動手段を設けたことを特徴とする多針ミシンにおける上
糸調子装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28203892A JP3294642B2 (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | 多針ミシンにおける上糸調子装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28203892A JP3294642B2 (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | 多針ミシンにおける上糸調子装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06126060A JPH06126060A (ja) | 1994-05-10 |
JP3294642B2 true JP3294642B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=17647367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28203892A Expired - Fee Related JP3294642B2 (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | 多針ミシンにおける上糸調子装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3294642B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113089199B (zh) * | 2021-04-08 | 2022-06-21 | 上海富山精密机械科技有限公司 | 一种用于缝纫机的智能线张力平衡装置及缝纫机 |
-
1992
- 1992-10-20 JP JP28203892A patent/JP3294642B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06126060A (ja) | 1994-05-10 |
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---|---|---|---|
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