JP3294352B2 - 車両の駆動装置 - Google Patents

車両の駆動装置

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JP3294352B2 JP34348592A JP34348592A JP3294352B2 JP 3294352 B2 JP3294352 B2 JP 3294352B2 JP 34348592 A JP34348592 A JP 34348592A JP 34348592 A JP34348592 A JP 34348592A JP 3294352 B2 JP3294352 B2 JP 3294352B2
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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの他にモ−タ
を利用して駆動を行なうようにした車両の駆動装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の車両においては、4輪駆動車が増
加する傾向にあるが、重量低減等のために、左右前輪と
左右後輪とのうちいずれか一方をエンジンにより駆動す
る主駆動輪とすると共に、他方の車輪をモ−タにより駆
動する補助駆動輪とするようにしたものがある。特開平
2−12036号公報には、駆動力の互いに異なる2つ
のモ−タを用いて、変速機の変速段に応じて、作動され
るモ−タの種類や数を変更するもの、つまりモ−タによ
る補助駆動力を変更するものが提案されている。
【0003】特開昭57−74222号公報には、左右
2つの油圧モ−タ(油圧シリンダ)に対する油圧供給の
分配が、左右の補助駆動輪に加わる路面負荷に応じて自
動的に行なわれるようにして、差動装置の機能を付加し
たものが提案されている。
【0004】特開昭63−38031号公報には、左右
2つの電気モ−タを用いたもので、車速が大きくなるほ
ど発電電圧を大きくしてモ−タの発生トルクが一定とな
るようにすると共に、マニュアルスイッチによってモ−
タによる駆動実行と駆動停止とを切換選択し得るように
したものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両におい
ては、直進安定性の確保と、旋回特性の好ましい設定と
が重要となるが、この両方を共に満足させることはなか
なかむずかしいものとなる。このような直進安定性や好
ましい旋回特性といった車両特性の確保は、基本的には
サスペンション設定によりなされるが、この他、後輪操
舵装置のような特別の装置を用いて行なうこともある。
【0006】本発明は、車輪駆動用のモ−タを利用し
て、車両特性の制御が行なえるようにした車両の駆動装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にあっては、基本的に次のような構成として
ある。すなわち、左右前輪と左右後輪とのいずれか一方
の車輪が、変速機および差動装置を介してエンジンによ
り駆動される主駆動輪とされ、他方の車輪がモ−タによ
り駆動される補助駆動輪とされた車両において、前記モ
−タが、左補助駆動輪を駆動するための左モ−タと、右
補助駆動輪を駆動するための右モ−タとによって構成さ
れ、少なくとも直進時を含むようにあらかじめ設定され
た第1制御領域となったときに、前記左右の補助駆動輪
の回転数が互いに同一回転数となるように前記左右のモ
−タの駆動制御を行なう統合モ−ド用の第1制御手段を
備え、少なくとも旋回時を含むようにかつ前記第1制御
領域とは異なる領域としてあらかじめ設定された第2制
御領域となったときに、前記左右の補助駆動輪の回転数
を個々独立して設定して、該設定された回転数となるよ
うに左右のモ−タを個々独立して制御する独立モ−ド用
の第2制御手段を備えている、ような構成としてある。
【0008】
【発明の効果】第1制御手段による制御時には、後輪が
同一回転数で回転するように制御されるため、直進安定
性を向上させる上で好ましいものとなる。また、第2制
御手段による制御時には、左右の補助駆動輪の回転数と
いうものが個々独立して設定された回転数となるように
制御されるので、車両のステアリング特性等を補正して
好ましい車両特性にする等の上で有利となる。このよう
に、本発明は、第1制御手段による制御と第2制御手段
による制御とが適宜使い分けられて、モ−タによる駆動
力の確保に加えて、当該モ−タを有効に利用した好まし
い車両特性を得る上で好ましいものとなる。
【0009】本発明の好ましい態様は請求項に記載され
た通りであり、その利点は以下の実施例の説明を参照す
ることにより明らかとなる。
【0010】
【実施例】油圧系統等の説明(図1) 図1において、1FLは左前輪、1FRは右前輪、1R
Lは左後輪、1RRは右後輪である。車体前方にはエン
ジン2が配置され、該エンジン2の駆動力つまり発生ト
ルクは、クラッチ3、前進5段、後進1段の手動変速機
4を介して、差動装置5へ伝達される。そして、差動装
置5からは、左駆動シャフト6Lを介して左前輪1FL
へエンジン駆動力が伝達され、右駆動シャフト6Rを介
して右前輪1FRへエンジン駆動力が伝達される。
【0011】操舵輪となる左右前輪1FL、1FR同士
は、タイロッド等のステアリングリンク7によって連係
され、このステアリングリンク7とハンドル8とが、ラ
ックアンドピニオン機構9を介して連係されている。
【0012】左右の後輪1RL、1RRは、エンジン2
とは別途独立して、左右一対の油圧式モ−タML、MR
によって駆動されるようになっている。すなわち、左後
輪1RLは、左駆動シャフト11Lを介して左モ−タM
Lにより駆動され、右後輪1RRは右駆動シャフト11
Rを介して右モ−タMRによって駆動されるようになっ
ている。このモ−タMLつまり左駆動シャフト11L
と、モ−タMRつまり右駆動シャフト11Rとは互いに
分断されていて、左右個々独立して駆動可能となってい
る。そして、左右の駆動シャフト11Lと11Rとは、
油圧式のクラッチ12によって断続可能とされている。
【0013】モ−タML(MR)は、タ−ビン式(羽根
車式)とされて、第1接続口La(Ra)と第2接続口
Lb(Rb)とを有し、La(Ra)からLb(Rb)
へと高圧の油液が流れたときに前進方向の回転となり、
これとは逆方向に高圧の油液の流れのときは後退方向の
回転とされる。そして、モ−タMLとMRとは互いに同
一仕様とされて、その最大発生トルクの合計値は、エン
ジン2の最大発生トルクの1/3〜1/2程度とされて
いる。なお、実施例では、モ−タML、MRによる後輪
駆動は後述する所定条件下においてのみ実行されるもの
である。すなわち、エンジン2により左右前輪1FL、
1FRが駆動されているときでも、左右後輪1RL、1
RRはモ−タML、MRによって駆動されない場合もあ
る。
【0014】Pは油圧発生源としてのポンプで、このポ
ンプPは、容量可変型とされて、エンジン2の出力軸2
aによって、駆動プ−リ13、ベルト14、被動プ−リ
15を介して駆動される。リザ−バタンク16からポン
プPによって汲み上げられた高圧の油液は、チェック弁
17が接続された高圧ライン18へ吐出される。この高
圧ライン18からは、チェック弁10あるいは32が接
続された互いに並列な第1および第2の油圧供給ライン
31Aおよび31Bが導出されている。また、リザ−バ
タンク23からは、解放ライン23が導出されている。
さらに、モ−タML(MR)の各接続口La、Lb(R
a、Rb)からは、互いに並列なライン20L、21L
(20R、21R)が導出されている。
【0015】左モ−タMLのライン20Lと21Lと
が、切換弁VVA、互いに並列なライン19、19Lと
ライン22、22Lおよび切換弁VVB・L、VVE・
Lを利用して、第1供給ライン31Aと解放ライン23
に対して選択的に接続可能とされている。同様に、右モ
−タMRのライン20Rと21Rとが、切換弁VVA、
互いに並列なライン19、19Rとライン22、22
R、および切換弁VVB・R、VVE・Rを利用して、
第1供給ライン31Aと解放ライン23に対して選択的
に接続可能とされている。
【0016】前記第2の共通供給ライン31Bには、前
記チェック弁32の下流側において切換弁VVIが、さ
らに下流側において分流弁34が接続されている。分流
弁VVIにより2本に分岐された一方の分岐供給ライン
33Lが、前記ライン19Lに連なり、他方の分岐供給
ライン33Rが前記ライン19Rに連なっている。
【0017】高圧ライン18には、高圧の油圧を貯留し
ておくためのアキュムレ−タ41が接続されている。こ
の高圧ライン18に対しては、ライン20L(20R)
が、通路42L(42R)によって接続されている。こ
の通路42L(42R)には、チェック弁43L(43
R)、切換弁VVF・L(VVF・R)が接続されてい
る。通路43Lと43Rとは、互いに並列で、前述の各
弁VVA、VVB・L(VVB・R)、VVE・L(V
VE・R)、VVI、分流弁34等をバイパスしてい
る。
【0018】前記ライン20L(20R)とライン21
L(21R)とが、連通路51L(51R)によって連
通され、この連通路51L(51R)には、可変オリフ
ィスVVC・L(VVC・R)が接続されている。
【0019】前記クラッチ12断続用のアクチュエ−タ
が符号61によって示される。このアクチュエ−タ61
用の供給ライン62が高圧ライン18に対して、また排
出ライン63が解放ライン23に対して、切換弁VVJ
を利用して選択的に接続可能とされると共に、当該切換
弁VVJによって両ライン62と63とが共に遮断され
た状態をとり得るようになっている。
【0020】左右の各モ−タMLとMR同士は、連通路
71によって接続されて、この連通路71には開閉弁V
VDが接続されている。前記解放ライン23は、高圧ラ
イン18に対して、チェック弁17よりも上流側(ポン
プP側)においてロ−ド・アンロ−ド弁VVHを介して
接続されると共に、チェック弁17よりも下流側におい
て安全弁VVGを介して接続されている。
【0021】制御モ−ドの説明(表1) 本実施例においては、後述するように合計8種類の制御
モ−ドを有し、各モ−ドが実行されるときの前述した各
弁の作動状態をまとめて次の表1に示してある。この表
において、左右を識別する符号「L」と「R」の表示は
省略してある。なお、表1に示されないロ−ド・アンロ
−ド弁VVHは、高圧ライン18の圧力が下限値と上限
値との間での所定圧範囲となるように開閉制御されるも
のである。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示された各制御モ−ドにおいて、主
要な作用をはたす弁の作動状態を具体的に説明すると、
次の通りである。 (1)統合モ−ド 統合モ−ドは、後に詳述するように、左右後輪1RLと
1RRとが同一回転数となるようにモ−タML、MRの
駆動制御を行なうもので、正駆動(駆動補助)と逆駆動
(制動)との2種類ある。この統合モ−ドにおいては、
クラッチ12が締結され(切換弁VVJがライン62を
開きライン63を閉じた状態)、切換弁VVB・L(V
VB・R)、VVE・L(VVE・R)およびVVIの
作動態様は図1に示す状態とされる。この状態で、切換
弁VVAを制御して、正駆動あるいは逆駆動に応じた油
圧供給方向の切換(モ−タML、MRの正転、逆転の方
向設定)と、モ−タML、MRに対する供給流量が制御
される(第1供給ライン31Aを利用した油圧供給)。
なお、逆駆動においては、後述する油圧ロックモ−ドよ
りも大きい減速を得るものであるが、当然のことなが
ら、後輪1RL、1RRが車両の進行方向に対して逆方
向に回転するような大きな駆動力を与えるものではな
い。
【0024】(2)独立モ−ド 独立モ−ドは、後に詳述するように、左右後輪1RLと
1RRとがそれぞれ個々独立して設定される目標回転数
となるようにモ−タML、MRの駆動制御を行なうもの
で、統合モ−ドの場合と同様に正駆動と逆駆動との2種
類ある。この独立モ−ドにおいては、クラッチ12が締
結解除される(切換弁VVJがライン62を閉じライン
63を開いた状態)。切換弁VVE・L(VVE・R)
の作動態様は図1に示す状態とされるが、切換弁VVA
は中央切換位置とされて第1供給ライン31Aが遮断さ
れる。切換弁VVIは開位置とされて、第2供給ライン
31Bを利用した油圧供給態様とされる。この状態で、
切換弁VVB・L(VVB・R)を制御して、正駆動あ
るいは逆駆動に応じた油圧供給方向の切換(モ−タM
L、MRの正転、逆転の方向設定)と、モ−タML、M
Rに対する供給流量が制御される。
【0025】(3)LSDモ−ド LSDモ−ドは、作動制限機能を得るもので、切換弁V
VB・LおよびVVB・Rはライン20L、21L(2
0R、21R)を共に閉じて、モ−タML、MRに対す
る油圧の給排を完全に遮断した状態とされる。そして、
開閉弁VVDが開かれて、両モ−タMLとMRとの各閉
じられた左右の油圧経路内同士を連通して、左右のモ−
タMLとMRとの間で大きな回転差を生じてしまうのを
防止する。このLSDモ−ドでは、可変オリフィスVV
C・L(VVC・R)は全閉とされている
【0026】(4)油圧ロックモ−ド 油圧ロックモ−ドは、通路抵抗つまり可変オリフィスV
VC・L(VVC・R)の絞り抵抗を利用した減速力を
得るものである。この油圧ロックモ−ドでは、切換弁V
VB・L、VVB・Rが中央切換位置にあって、ライン
20L、21L、20R、21Rが遮断され、かつ開閉
弁VVDが閉じられている。そして、可変オリフィスV
VC・L、VVC・Rが開かれる。この状態では、油液
は、モ−タML(MR)の回転に応じて、可変オリフィ
スVVC・L(VVC・R)を含んで形成される閉じら
れた閉油圧回路を循環されることになるが、循環中に油
液が通過する可変オリフィスVVC・L(VVC・R)
の絞り抵抗が、車両への減速力を与えることになる。そ
して、可変オリフィスVVC・LおよびVVC・Rの開
度は、車両の減速度が大きいほど小さくなるように制御
される(減速度に応じた可変オリフィスVVC・L、V
VC・Rの開度設定を、図4のステップE37に例示し
てある)。なお、クラッチ12は、締結状態でも、締結
解除状態のいずれでもよい。
【0027】(5)蓄圧モ−ド 蓄圧モ−ドは、走行中に、車両つまり後輪1RL、1R
Rによって駆動されるモ−タML、MRをポンプとして
機能させて、アキュムレ−タ41に蓄圧させるものであ
る。この蓄圧モ−ドでは、ライン21L(21R)がリ
ザ−バタンク16に連通される一方、開閉弁VVF・L
(VVF・R)が開となって、リザ−バタンク16内の
油液がモ−タML(MR)により汲み上げられて、アキ
ュムレ−タ41に蓄圧される。
【0028】(6)停車モ−ド 停車モ−ドは、パ−キングブレ−キが作動していない状
態において、車両を停止させるようにモ−タML、MR
を駆動制御するものである(車速が目標車速0となるよ
うに、モ−タML、MRの駆動を制御する)。この場
合、油圧供給のラインは第2供給ライン31Bが利用さ
れ、油圧の給排制御は、切換弁VVB・L(VVB・
R)を利用して行なわれる。
【0029】(7)駐車モ−ド 駐車モ−ドは、パ−キングブレ−キが作動した状態にお
いて、駐車状態を維持しようとする作用を高めるもので
ある。すなわち、駐車モ−ドでは、切換弁VVB・L
(VVB・R)が中央切換位置の閉位置とされて油圧の
給排ラインが遮断されると共に、クラッチ12が締結さ
れる。
【0030】(8)F/Sモ−ド F/Sモ−ドは、フェイルセ−フモ−ドであり、何等か
の異常があったとき、例えば高圧ラインが異常に高圧と
なったとき、モ−タML、MRが正常に駆動されなくな
ったとき、ある弁が固着してしまったとき、さらには油
温が所定温度以上に高くなってしまたとき等には、安全
弁VVGが開かれて、高圧ライン18の油圧が解放され
る。
【0031】制御系統の説明(図2) 図2は、本発明における制御系統を示すものである。図
中U1、U2、U3はそれぞれマイクロコンピュ−タを
利用して構成された制御ユニットで、制御ユニットU1
が前述した各弁VVA等の制御を行なうメイン制御ユニ
ットである。また、制御ユニットU2はABS制御(ア
ンチロックブレ−キ制御)用であり、制御ユニットU3
はトラクション制御用である。また、S1〜S14は、
それぞれセンサあるいはスイッチである。
【0032】センサS1〜S4は、各車輪1FL〜1R
Rの回転速度つまり車輪速を個々独立して検出するもの
であり、各センサS1〜S4で検出された車輪速は、制
御ユニットU2から制御ユニットU1およびU3へ伝送
される。センサS5は、車速を検出するもので、実施例
では対地車速を検出するものとなっている(絶対車速の
検出)。センサS6は、変速機4の変速位置つまりギア
位置を検出するものである。センサS7は、エンジン回
転数を検出するものである。センサS8はハンドル舵角
を検出するものである。センサS9はアクセル開度を検
出するものである。センサS10はブレ−キペダルの踏
込み量を検出するものである。スイッチS11は、イグ
ニッションスイッチである。スイッチS12はパ−キン
グブレキが作動したか否かを検出するものである。
【0033】スイッチS13は、マニュアルスイッチ
で、「AUTO」、「統合制御」、「独立制御」、「O
FF」の4つの制御態様を選択するものである。センサ
S14は、悪路(凹凸路)を検出するものである。悪路
検出は、例えば、センサS14がサスペンションの上下
ストロ−クを検出するものとして、所定時間内に所定量
以上のストロ−クが所定回数以上生じた場合を悪路とし
て制御ユニットU1が判定する。また、センサS14を
車体に作用する上下G(加速度)を検出するものとして
て、所定以上の上下G所定時間内に所定回数以上生じた
ときに悪路であると制御ユニットU1が判定するように
構成することもできる。なお、悪路の度合の判定は、上
記の悪路判定の各しきい値のいずれか1つあるいは複数
を変更することにより行なえばよい。
【0034】各センサあるいはスイッチS5〜S14の
信号は、制御ユニットU1に入力されて、制御ユニット
U1は、前述した各弁VVA〜VVJを制御する。勿
論、制御ユニットU2は、ブレ−キ時に車輪がロックす
るのを防止するためのもので、制御ユニットU2から
は、各車輪のブレ−キを個々独立して調整するためのブ
レ−キ液圧調整手段81を制御する。また、制御ユニッ
トU3は、加速時等に常時駆動輪となる左右前輪1F
L、1FRの路面に対するスリップが過大になったとき
に、少なくともエンジン出力(エンジン2の発生トル
ク)を低減させるもので、例えばエンジン2のスロット
ル弁の開度や、点火時期、燃料噴射量等を調整するのト
ルク調整手段82を制御する。
【0035】制御ユニットU2から制御ユニットU1へ
は、センサS1〜S4で検出された車輪速信号の他、A
BS制御実行中であることを示すABS信号および路面
μ(摩擦係数)を示すμ信号が伝送される。また、制御
ユニットU2から制御ユニットU3へは、車輪速信号が
伝送される。さらに制御ユニットU3から制御ユニット
U1へは、トラクション制御実行中であることを示すT
RC信号の他、トラクション制御によって行なわれたエ
ンジントルクの減少量を示すトルク減少量信号および路
面μ信号が伝送される。なお、路面μの検出は制御ユニ
ットU1によって行なうこともでき、またセンサS1〜
S4で検出された各車輪速は、制御ユニットU1に直接
入力させるようにしてもよい。
【0036】フロ−チャ−トの説明(図3) 次に、図3以下のフロ−チャ−トを参照しつつ、制御ユ
ニットU1の制御内容について説明する。なお、以下の
説明で、D、E、W、Zはそれぞれステップを示す。先
ず、図3のメインフロ−チャ−トにおいて、D0におい
て各センサ等からの信号が入力された後、D1におい
て、イグニッションスイッチのOFF時であるか否かが
判別される。このD1の判別でNOのときは、D2にお
いて、イグニッションスイッチがONであるか否かが判
別される。このD2の判別でNOのときのときは、D3
において、安全弁VVGが開かれて、高圧ライン18の
圧力が解放された状態とされる。また、D2の判別でY
ESのときは、D4において、安全弁VVGが閉じられ
て、高圧ライン18に高圧の油圧が供給される状態とさ
れる。
【0037】D5においては、車速(対地車速)がほぼ
0であるか否かが判別される。D5の判別でYESのと
きのときは、D6において、変速機4のギア位置がニュ
−トラルであるか否かが判別される。D6の判別でYE
Sのときは、D7において、パキングブレ−キが作動さ
れているか否かが判別される。D7の判別でYESのと
きのときは、D8において、駐車モ−ドの制御が実行さ
れる。D7の判別でNOのときは、D9において、停車
モ−ドの制御が実行される。
【0038】D5の判別でNOのとき、およびD6の判
別でNOのときは、それぞれD10において、変速機4
のギア位置が後退位置であるか否かが判別される。D1
0の判別でNOのときは、D11において、現在スタッ
ク中であるか否かが判別される。このスタックであるか
否かの判別は、例えば、アクセルが踏込み操作されてお
り、車速がほぼ0で、かつ左右前輪1FL、1FRの回
転速度が車速に比して十分高いときにスタックであると
判定することができる。このD11の判別でNOのとき
は、D12において、後述するように、駐車モ−ドと停
車モ−ド以外の他の制御モ−ドを行なう制御条件が満足
したか否かが判別される。D12の後は、D13におい
て、後述するように、制御モ−ドの実行/非実行が行な
われる。
【0039】D10の判別でYESのときのときは、D
15において、モ−タML、MRを利用した駆動補助が
実行されるが、この場合は、独立モ−ドでの正駆動とさ
れる(後退方向へ後輪1RL、1RRを駆動する)。ま
た、D11の判別でYESのときは、D14において、
モ−タML、MRを利用した駆動補助が実行されるが、
この場合は、目標車速を低車速(例えばスタック解除条
件となる10km/h程度)に設定した後述する独立モ
−ドでの正駆動が行なわれる。
【0040】前記D1の判別でYESのときは、D16
においてクラッチ16が締結された後、D17において
クラッチ締結の保持がなされ(切換弁VVLがライン6
2、63を共に閉とする)、この後、D18において、
安全弁VVGが開かれる。
【0041】フロ−チャ−トの説明(図4〜図7) 図3におけるD12の詳細が、図4〜図7のフロ−チャ
−トに示されるが、このフロ−チャ−トは良路つまり悪
路でないときを前提としたものとなっている。先ず、図
4のE24において、現在、制御ユニットU3によるト
ラクション制御中であるか否かが判別される。E24の
判別でNOのときは、E25において、路面が低μであ
るか否かが判別される。E25の判別でNOのときのと
きは、E26において、現在直進中であるか否かが判別
される。この直進であるか否かの判別は、実施例では、
ハンドル舵角と車速とにより横Gを演算して、この横G
が所定値以下のときに直進時である判定するようにして
ある。
【0042】E26の判別でYESのときは、E27〜
E39の処理が行なわれるが、この処理は、良路、高μ
路かつ直進時を前提としたものとなる。そして、最終的
に、統合モ−ドでの正駆動(E28)および逆駆動(E
35)、蓄圧モ−ド(E33、E39)あるいは油圧ロ
ックモ−ド(E31、E37)を行なう制御条件が満足
されたか否かが判定される。
【0043】なお、加速の度合および減速の度合は既知
の種々の手法によりなし得る。例えば、加速の度合は、
アクセルの踏込み速度の大きさ、アクセル踏込み量の増
大量、車速を微分して得られる車体加速度等のいずれか
1つあるいは任意の複数の組み合わせによって知ること
ができる。また、減速の度合は、例えば、アクセル解放
速度の大きさ、ブレ−キ踏込み速度の大きさ、ブレ−キ
踏込み量の増大量、車速を微分して得られる車体減速度
等のいずれか1つあるいは任意の複数の組み合わせによ
って知ることができる。
【0044】図4のE26の判別でNOのときは、図5
の処理が行なわれるが、この図5は、良路、高μ路でか
つ旋回時を前提したものとなる。そして、最終的に、独
立モ−ドでの正駆動(E42)と逆駆動(E44)ある
いはLSDモ−ド(E45)を行なう制御条件が満足し
たか否かが判定される。
【0045】図3のE25の判別がYESのときは、図
6に示す処理が行なわれる。この図6において、先ずE
51において、直進時であるか否かが判別される。この
E51の判別でYESのときは、E52〜E59の処理
が行なわれるが、これは、良路、低μ路でかつ直進時を
前提として処理となる。そして、最終的に、独立モ−ド
での正駆動(E55)と逆駆動(E57)、油圧ロック
モ−ド(E54)、LSDモ−ド(E59)を行なう制
御条件が満足したか否かが判定される。
【0046】図6のE51の判別でNOのときのとき
は、図7に示す処理が行なわれるが、この処理は、良
路、低μ路でかつ旋回時を前提とした処理となる。そし
て、最終的に、独立モ−ドでの正駆動(E62)、油圧
ロックモ−ド(E65)、LSDモ−ド(E66)を行
なう制御条件が満足したか否かが判定される。
【0047】フロ−チャ−トの説明(図8) 図3におけるD13の制御内容の詳細が、図8のフロ−
チャ−トに示される。この図8の処理は、前述した図4
〜図7での制御条件を満足したモ−ドの実行および非実
行を最終的に行なうためのものである。先ず、W0にお
いて、統合モ−ドあるいは独立モ−ド以外の制御モ−ド
を行なう制御条件が満足されたか否かが判別される。こ
のW0の判別でYESのときは、W4において、制御条
件を満足した制御モ−ドが実行される(LSDモ−ド、
油圧ロックモ−ド、蓄圧モ−ドの実行)。
【0048】W0の判別でNOのときは、W1におい
て、マニュアルスイッチS13の操作状態(選択状態)
が、「OFF」であるか否かが判別される。このW1の
判別でYESのときは、運転者がモ−タML、MRを利
用した駆動補助を望んでいないときであるとして、W2
において、モ−タML、MRを利用した駆動補助が禁止
される(非実行)。
【0049】W1の判別でNOのときは、W3におい
て、マニュアルスイッチS13の操作状態が「AUT
O」であるか否かが判別される。このW3の判別でYE
Sのときのときは、W4において、モ−タML、MRに
よる駆動補助を含めて、制御条件が満足された制御モ−
ドの実行が行なわれる。
【0050】W3の判別でNOのときは、W5におい
て、統合モ−ドでの制御条件が満足されているか否かが
判別される。このW5の判別でYESのときのときは、
W6において、マニュアルスイッチS13の操作状態が
「統合モ−ド」選択であるか否かが判別される。このW
6の判別でYESのときは、W7において極悪路である
か否かが判別されて、W7の判別でNOのときは、W8
において、統合モ−ドでのモ−タML、MRの駆動が実
行される。W6の判別でNOのときあるいはW7の判別
でYESのときのときは、W9において、独立モ−ドで
もってモ−タML、MRの駆動が実行される。
【0051】W5の判別でNOのときのときは、W10
〜W15の処理が行なわれるが、この処理は、W6〜W
9の処理に対応したものとなっている。すなわち、W1
0において、独立モ−ドでの制御条件が満足されている
か否かが判別され、このW10の判別でYESのときの
ときは、W11において、マニュアルスイッチS13の
操作状態が「独立モ−ド」の選択であるか否かが判別さ
れる。W11の判別でYESのときのときは、W13に
おいて、独立モ−ドでのモ−タML、MRによる駆動補
助が実行される。
【0052】W11の判別でNOのときは、W12の判
別で極悪路でないと判別され、かつW14の判別で旋回
時でないと判別されたときに、W15において、統合モ
−ドによるモ−タML、MRによる駆動補助が実行され
る。W12の判別でYESのとき、およびW14の判別
でYESのときは、それぞれW2において、モ−タM
L、MRによる駆動補助が禁止される。
【0053】フロ−チャ−トの説明(図9) 図9は、独立モ−ドでの正駆動制御の詳細を示す。な
お、統合モ−ドでの正駆動制御は、左右後輪について同
じ目標車速を与える点において異なるのみで、独立モ−
ドでの正駆動制御と実質的に同じように行なわれる。先
ず、Z1において、デ−タ入力された後、Z2におい
て、アクセル開度と変速機4の変速位置とをパラメ−タ
として、目標車速VTRが設定される。
【0054】次いで、Z3において、目標車速VTRか
ら左後輪1RLの実際の車輪速VBLを差い引いた値
が、所定速度V1よりも大きいか否かが判別される。こ
のZ3の判別でNOのときのときは、正駆動による駆動
補助は必要ない状態であるとして、Z13において、左
後輪の正駆動が中止される。上記Z3、Z13の処理
は、右後輪1RRについても、左後輪1RLと別個独立
して行なわれる。なお、上記所定速度V1は、加速に十
分なスリップ量を示す速度に設定されるが、一定値でも
よく、車速VAが大きいほど大きくなるように可変の値
として設定することもできる。Z3の判別がYESのと
きは、Z4においてアクセルが全閉であるか否かが判別
され、Z4の判別でYESのときのときも、モ−タM
L、MRを利用した駆動補助は必要のない状態であると
して、Z13に移行する(この場合は、左右後輪1R
L、1RR同時に正駆動中止)。
【0055】Z4の判別でNOのときのときは、Z5に
おいて、車速VAとハンドル舵角とに基づいて、車体に
作用する横Gが演算される。この後、Z6において、補
正係数k1、k2が設定される。そして、Z7におい
て、右旋回であるか否かが判別される。このZ7の判別
でYESのときのときは、Z9において、左後輪1RL
の目標車輪速VTRLが、Z2で決定された目標車速V
TRに対して補正係数k1を乗算することにより算出さ
れ、同様に、右後輪1RRの目標車輪速VTRRが、目
標車速VTRに対して補正係数k2を乗算することによ
り算出される。
【0056】Z7の判別でNOのときは、Z8におい
て、左右後輪1RL、1RRの各目標車輪速が算出され
る。このZ6〜Z9の処理は、つまるところ、旋回外輪
側の目標車輪速を大きく、旋回内輪側の目標車輪速を遅
くする処理に相当する。ただし、直進時には、Z7の判
別でNOとなってZ8へ移行されるが、このときは、補
正係数が1とされているので(横Gが0あるいはほぼ0
である)、左右後輪1RL、1RRの目標車輪速は互い
に等しく)。
【0057】Z8あるいはZ9の後は、Z10におい
て、目標車輪速VTRL(VTRR)から後輪1RL
(1RR)の実際の車輪速VBL(VBR)を差い引い
た値に応じて、モ−タML(MR)に供給する油液量Q
が決定される。この油液量Qは、左右のモ−タML、M
Rに対して個々独立して決定されるものである。そし
て、Z11において、決定された油液量Qを実現するよ
うに、切換弁VVB・L、VVB・Rが個々独立して制
御される。
【0058】Z12においては、車速VAから、左後輪
1RLの実際の車輪速VBLを差し引いた値が、所定速
度「−V2」よりも小さいか否かが判別される。このZ
12の判別は、つまるところ、左後輪1RLの実際の車
輪速VBLが、車速VAに比して大き過ぎるか否かの判
別となるもので、Z12の判別でYESのときは、Z1
3において、後輪が所定スリップ値を維持するように、
供給流量Qを小さくする補正が行なわれる。なお、Z1
2、Z13の処理は、右後輪1RRについても同様に行
なわれる。Z12の判別でNOのときのときは、Z13
を経ることなくリタ−ンされる。
【0059】統合モ−ドでの正駆動制御においては、Z
5〜Z9の処理が不用になり、Z2で決定された目標車
速VTRが、左右後輪1RL、1RRの目標車輪速VT
RL、VTRRとなる。また、Z11での流量Qを実現
するために、切換弁VVAが利用される。
【0060】フロ−チャ−トの説明(図10) 図10は、独立モ−ドでの逆駆動の詳細を示す。なお、
統合モ−ドでの正駆動制御は、流量調整に用いられる切
換弁が独立モ−ド時に用いられる切換弁と相違するのみ
であり、その他は独立モ−ドでの正駆動制御と同じよう
に行なわれる。先ず、Z21においてデ−タ入力された
後、Z22において、逆駆動フラグが1であるか否かが
判別される。このZ22の判別でNOのときのときは、
Z30において、ハンドル舵角と車速VAとをパラメ−
タとして設定された領域のどこに現在状態があるかの確
認が行なわれる。この後、Z31において、現在の状態
がZ30に示す領域中ハッチングを施したC領域にある
か否かが判別される。このZ31の判別でYESのとき
のときは、Z32において逆駆動フラグが1にセットさ
れた後Z21に戻り、Z31の判別でNOのときは、Z
32を経ることなくZ21に戻る。
【0061】Z32を経たときは、Z22の判別がYE
Sとなり、このときは、Z23において、現在ABS制
御中であるか否かが判別される。このZ23の判別でN
Oのときのときは、Z24において、ブレ−キ踏込み量
が大きいか否かが判別される。このZ25の判別でNO
のときのときは、Z25において、車速VAが所定値V
3以下の低車速時であるか否かが判別される。
【0062】Z25の判別でNOのときのときは、Z2
6において、車速VAと変速機4の変速位置とをパラメ
−タとして、モ−タML、MRに対する供給流量Qが決
定される。この後、Z27において、Z26で決定され
た流量Qが左右のモ−タML、MRに供給されるよう
に、切換弁VVB・L、VVB・Rが制御される。Z2
7の後、Z28、Z29の処理が行なわれるが、この処
理は、図9のZ12、Z13の処理に対応しており、逆
駆動力が大きくなり過ぎるのを補正する処理となる。
【0063】前記Z23、Z24、Z25のいずれかの
判別でYESのときは、Z33において逆駆動制御が中
止された後、Z34において逆駆動フラグが0にリセッ
トされる。なお、統合モ−ドでの逆駆動制御は、Z26
で決定された流量Qを実現する切換弁として、VVAが
利用される。
【0064】フロ−チャ−ト(図11) 図11は、図4のE24の判別でYESのときに行なわ
れるもので、制御ユニットU3によってトラクション制
御が実行されているときのモ−タML、MRを利用した
駆動補助(左右独立した正駆動となる)の制御となる。
先ずZ41においてデ−タ入力された後、Z42におい
て、制御ユニットU3のトラクション制御に起因して生
じる前輪1FL、1FRへの付与トルクの減少量、つま
りエンジン2での発生トルク減少量TFが、制御ユニッ
トU3からの信号に基づいて読込まれる。この後、Z4
3において、上記トルク減少量TFに応じた車速の減少
量VCが決定される。
【0065】Z44では、車速減少量VCに応じて、モ
−タML、MRに供給すべき供給流量Qが決定される。
この供給流量Qは、モ−タML、とMRとの合計発生ト
ルクがエンジン2の発生トルク低減量と同じになるよう
に決定される。この後、Z45において、トラクション
制御が中止されたか否かが判別される。Z45の判別で
NOのときのときは、Z46〜Z52の処理が行なわれ
る。このZ46〜Z52の処理は、補正係数F1、F2
を用いて、左右後輪に対する供給流量QTRL、QTR
R、つまりトルクの分配比を決定するものである。より
具体的には、旋回時には旋回外輪側へのトルク分配量を
旋回内輪側へのトルク分配量よりも大きくし(Z49、
Z51)、直進時には左右後輪へのトルク分配比が等し
くされる(Z52)。
【0066】図49、Z51あるいいはZ52の後は、
Z53以降の処理が行なわれるが、この処理は、図9の
Z11〜Z13に対応したものなので、その重複した説
明は省略する。
【0067】フロ−チャ−トの説明(図12) 図12は、図3のD9における停車モ−ドの制御内容を
示すものである。先ず、Z61においてデ−タ入力され
た後、Z62において、アクセルが踏込み操作されて否
かが判別される。このZ62の判別のNOのときは、Z
63において、目標車速VTRが0にセットされた後、
Z64において、左右後輪1RL、1RRの実際の車輪
速VBLあるいはVBRがそれぞれ目標車速VTRとな
るように、モ−タML、MRに対する供給流量がフィ−
ドバック制御される(左右独立した制御)。
【0068】ところで、変速機4が自動変速機とされた
場合(この場合は、クラッチ3がトルクコンバ−タとさ
れる)は、クリ−プと呼ばれるように、アクセルを踏込
み操作していなくても極低速での走行が行なわれるよう
になっている。このクリ−プを得るために、目標車速V
TRを例えば5km/h等に設定すれば、停車中の路面
の傾斜にかかわりなく、常にクリ−プ速度を一定に維持
することができる。そして、目標車速VTRを例えばマ
ニュアル式に0〜15km/h程度の範囲で連続可変式
あるいは無段階式に選択し得るようにすることもできる
(目標車速が0のときはクリ−プなし)。
【0069】以上実施例について説明したが、本発明は
これに限らず、例えば次のような場合をも含むものであ
る。 (1)マニュアルスイッチが選択しているモ−ド(統合モ
−ドあるいは独立モ−ド)と、図3のD12(図4〜図
7)で制御条件が成立していたモ−ド(統合モ−ドある
いは独立モ−ド)とが相違するときは、モ−タML、M
Rを利用した駆動補助を何等行なわないようにしてもよ
い。 (2)悪路の場合についても、良路の場合と全く同じよう
にモ−タML、MRを利用した駆動補助を行なうように
してもよい。 (3)マニュアルスイッチによるモ−ド選択に優先して、
悪路に応じた統合モ−ドと独立モ−ドとの制御領域の設
定を行なうようにしてもよい。また、極悪路では独立モ
−ドでの制御のみを許容する一方、緩悪路では統合モ−
ドでの制御を許容するようにしてもよい。これとは逆
に、極悪路では統合モ−ドでの制御のみを許容する一
方、緩悪路では独立モ−ドでの制御を許容するようにし
てもよい。 (4)左右後輪1RL、1RRをエンジン2により駆動
し、左右前輪1FL、1FRをモ−タML、MRにより
駆動するようにしてもよい。勿論、モ−タML、MRは
電動式であってもよく、また走行中は常時モ−タML、
MRを利用した駆動を行なうようにすることもできる。 (5)直進時は、低速時は独立モ−ドとし、高速時は統合
モ−ドとしてもよい。このような設定は、高μ路で行な
うこともできるが、特に低μ路において行なうことで、
低速時の走破性向上と、高速時での直進安定性とを満足
させる上で好ましいもとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる油圧系統の一例を示す図。
【図2】制御系統の一例を示す図。
【図3】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図4】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図5】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図6】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図7】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図8】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図9】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図10】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図11】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図12】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【符号の説明】
U1:制御ユニット(モ−タ制御用) U2:制御ユニット(ABS制御用) U3:制御ユニット(トラクション制御用) P:ポンプ ML、MR:モ−タ 1FL、1FR:前輪 1RL、1RR:後輪 2:エンジン 4:変速機 5:差動装置 VVA:切換弁(統合モ−ド用) VVB・L:切換弁(独立モ−ド用) VVB・R:切換弁(独立モ−ド用)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−175466(JP,A) 特開 平3−292221(JP,A) 特開 昭61−202927(JP,A) 特開 昭62−43319(JP,A) 特開 昭63−101136(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/28 - 17/36 B60K 25/04 F16H 61/44

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右前輪と左右後輪とのいずれか一方の車
    輪が、変速機および差動装置を介してエンジンにより駆
    動される主駆動輪とされ、他方の車輪がモ−タにより駆
    動される補助駆動輪とされた車両において、 前記モ−タが、左補助駆動輪を駆動するための左モ−タ
    と、右補助駆動輪を駆動するための右モ−タとによって
    構成され、少なくとも直進時を含むように あらかじめ設定された第
    1制御領域となったときに、前記左右の補助駆動輪の回
    転数が互いに同一回転数となるように前記左右のモ−タ
    の駆動制御を行なう統合モ−ド用の第1制御手段を備
    え、少なくとも旋回時を含むようにかつ 前記第1制御領域と
    は異なる領域としてあらかじめ設定された第2制御領域
    となったときに、前記左右の補助駆動輪の回転数を個々
    独立して設定して、該設定された回転数となるように左
    右のモ−タを個々独立して制御する独立モ−ド用の第2
    制御手段を備えている、 ことを特徴とする車両の駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記第1制御手段による制御態様として、前記補助駆動
    輪を車両の進行方向と同一方向に駆動する正駆動の制御
    態様と、該補助駆動輪を車両を制動する方向に駆動する
    逆駆動の制御態様との2つの制御態様が設定されている
    もの。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記第2制御手段による制御態様として、前記補助駆動
    輪を車両の進行方向と同一方向に駆動する正駆動の制御
    態様と、該補助駆動輪を車両を制動する方向に駆動する
    逆駆動の制御態様との2つの制御態様が設定されている
    もの。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記左右の補助駆動輪同士を機械的に連結するためのク
    ラッチを備え、 前記クラッチが、前記第1制御手段による制御時には締
    結されると共に、前記第2制御手段による制御時には締
    結解除されるもの。
  5. 【請求項5】請求項1において、 前記第1制御手段による制御時には、前記左右の補助駆
    動輪が互いに同一の目標回転数となるように、前記左右
    のモ−タの駆動制御が互いに同一条件で行なわれるも
    の。
  6. 【請求項6】請求項1において、 前記第1、第2の制御領域が、車両の直進時において、
    高μ路では前記第1制御手段による制御が行なわれ、低
    μ路では前記第2制御手段による制御が行なわれるよう
    に設定されているもの。
  7. 【請求項7】請求項1において、 所定領域では、前記第1制御手段による制御が禁止され
    るもの。
  8. 【請求項8】請求項7において、 前記所定領域が、低μ路であると設定されているもの。
  9. 【請求項9】請求項7において、 前記所定領域が、悪路であると設定されているもの。
  10. 【請求項10】請求項1において、 前記第2制御領域が、少なくとも車両の旋回時を含むも
    の。
  11. 【請求項11】請求項1において、 前記第1、第2の各制御領域が、車両の直進時には前記
    第1制御手段による制御を行なわせ、車両の旋回時には
    前記第2制御手段による制御を行なわせるように設定さ
    れているもの。
  12. 【請求項12】請求項1において、 前記第1、第2の制御領域が、車両の高速直進時には前
    記第1制御手段による制御を行なわせ、車両の低速直進
    時には前記第2制御手段による制御を行なわせるように
    設定されているもの。
  13. 【請求項13】請求項1において、 前記第1、と第2の各制御領域を変更する制御領域変更
    手段をさらに備えているもの。
  14. 【請求項14】請求項13において、 低μ路では高μ路に比して、前記第2制御領域が拡大さ
    れるもの。
  15. 【請求項15】請求項1において、 極悪路では前記第1制御手段による制御が禁止されて前
    記第2制御手段による制御のみが行なわれ、緩悪路では
    前記第2制御手段による制御が禁止されて前記第1制御
    手段による制御のみが行なわれるもの。
  16. 【請求項16】請求項1において、 極悪路では前記第2制御手段による制御が禁止されて前
    記第1制御手段による制御のみが行なわれ、緩悪路では
    前記第1制御手段による制御が禁止されて前記第2制御
    手段による制御のみが行なわれるもの。
  17. 【請求項17】請求項1において、 前記第2制御手段による制御時に、左右の補助駆動輪に
    対する前記目標回転数が互いに等しい場合と互いに異な
    る場合との2種類存在するもの。
  18. 【請求項18】請求項17において、 前記第2制御手段による制御時に、 車両の旋回時には左右の補助駆動輪に対する前記目標回
    転数が互いに異なるように設定され、 車両の直進時には左右の補助駆動輪に対する前記目標回
    転数が互いに等しくされるもの。
  19. 【請求項19】請求項1において、 マニュアル操作されて、前記第1制御手段による制御と
    するか、前記第2制御手段による制御とするかを選択す
    るための選択手段をさらに備えているもの。
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