JP3294287B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

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JP3294287B2
JP3294287B2 JP15675191A JP15675191A JP3294287B2 JP 3294287 B2 JP3294287 B2 JP 3294287B2 JP 15675191 A JP15675191 A JP 15675191A JP 15675191 A JP15675191 A JP 15675191A JP 3294287 B2 JP3294287 B2 JP 3294287B2
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誠之助 原
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バルブタイミングを可
変制御しつつバルブリフト特性を切り換えるようにした
内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用内燃機関にあっては、従来から
低中速運転時の燃費と高速運転時の出力トルクの向上
を両立させる目的で、運転状態に応じて吸気弁または排
気弁のリフト特性を異ならせ、これによって吸排気のタ
イミングあるいは吸排気量を制御するバルブリフト制御
機構を備えたものが知られている(例えば特開昭62−
121811号公報等参照)。
【0003】これは、その揺動先端が例えば吸気弁に当
接する低速用ロッカアームと、この低速用ロッカアーム
の片側に隣接して吸気弁との当接部位を持たない高速用
ロッカアームとが共通のロッカシャフトに揺動可能に支
持されている。また、低速用ロッカアームには低速用カ
ムが、高速用ロッカアームには低速用カムよりも開弁角
度または弁リフト量が大きくなるプロフィールを有する
高速用カムがそれぞれ摺接している。
【0004】さらに、各ロッカアームには、該各ロッカ
アームを一体に連結あるいは連結を解除するプランジャ
やガイド孔等からなる連結切換手段が設けられている。
【0005】そして、現在の機関運転状態に応じてコン
トローラからの出力信号に基づいて連結切換手段を制御
して、機関の低回転時には図10に示すように各ロッカ
アームの連結を解除して低速側のバルブリフト特性と
し、高回転時には各ロッカアームを一体に連結して高速
側のバルブリフト特性に選択的に切り換えるようになっ
ている。これによって、低回転時には、吸気弁のバルブ
リフト量を小さくすると共に、閉時期を下死点より早く
なるように制御して機関のポンプ損失やフリクション等
の機械的損失を可及的に小さくして燃費等を向上させる
一方、高回転時には、吸気弁のバルブリフト量を大きく
かつ開弁時期を早めることによって吸気の充填効率を向
上させて十分な出力を確保するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記バルブ
リフト制御機構を備えた内燃機関にあっては、低速側の
バルブリフト特性と高速側のバルブリフト特性では、夫
々の吸気充填効率が著しく相違するため、該各バルブリ
フト特性の切り換え時において大きな出力の変化つまり
大きなトルクショックが発生する。この結果、運転の不
安定化を招いている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の可
変動弁装置の問題点に鑑みて案出されたもので、請求項
1に記載の発明は、少なくとも機関回転数と負荷から現
在の機関運転状態を検出するコントローラと、該コント
ローラからの出力信号に基づいて吸・排気弁のバルブリ
フト特性を低速側あるいは高速側に切り換えるバルブリ
フト制御機構と、前記コントローラからの出力信号に基
づいてクランクシャフトとカムシャフトとの相対回動位
相を変換して吸・排気弁の開閉時期特性を進み側あるい
は遅れ側に切り換えるバルブタイミング制御装置とを備
えた動弁装置であって、前記クランクシャフトとカムシ
ャフトとの相対回動位相差を検出する検出手段を設ける
と共に、該検出手段からの出力信号に基づいて前記バル
ブリフト制御機構の低速側と高速側の切り換えを制御す
る制御回路を設けたことを特徴としてる。請求項2に記
載の発明にあっては、前記コントローラは、少なくとも
機関回転数及び負荷が変化に応じて前記バルブタイミン
グ制御機構によりクランクシャフトとカムシャフトとの
相対回動位相を変更すると共に、前記検出手段によって
検出された現在のクランクシャフトとカムシャフトとの
相対回動位相情報に基づいて前記制御回路を介して前記
バルブリフト制御機構によりバルブリフト特性を切り換
え、この状態から前記バルブタイミング制御機構によっ
て、クランクシャフトとカムシャフトとの相対回動位相
を変更するようにしたことを特徴としている。 請求項3
に記載の発明にあっては、コントローラは、機関の低速
低負荷時には低速側のバルブリフト特性で吸気弁のバル
ブタイミングを進み側に制御する一方、中・高速高負荷
域に移行した場合には、前記バルブタイミング制御機構
によりバルブタイミングを遅れ側に制御すると共に、制
御回路を介して低速側から高速側のバルブリフト特性に
切り換え、その後、バルブタイミングを進み側に切り換
えるようにしたことを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明は、バルブリフトの切り換え制御速度よ
りもバルブタイミングの切り換え制御速度が若干遅くな
る所謂タイムラグを利用したものであって、例えば機関
が低速低負荷域から中・高速中負荷域に移行し、コント
ローラがクランクシャフトとカムシャフトとの相対回動
位相を変換して、吸気弁の閉時期を進み側から遅れ側に
切り換え際に、斯かる相対回動位相差を検出手段が検
出して制御回路に出力してバルブリフト特性を切り換え
る。
【0009】即ち、低速側のバルブリフト特性では吸気
弁の閉時期が進み側にあり、吸気充填効率が極めて低い
が、ここでバルブタイミング制御機構によって一旦バル
ブタイミングを遅れ側に制御すると、吸気充填効率が上
昇する。そして、バルブタイミングを遅れ側に切り換え
た上で低速側から高速側のバルブリフト特性に切り換
えると、この時点では、前述のようにバルブタイミング
は大きく遅れ側にあるため、吸気充填効率の変化は小さ
くなる。さらに、この状態からそのバルブタイミングを
進み側に切り換えると高速側バルブリフト特性と相俟っ
て吸気充填効率が最大に上昇する。このように、バルブ
リフトの切り換えをバルブタイミングの切り換え制御時
のタイムラグを利用して行なうことにより、吸気充填効
率を急激に変化させることなく段階的に変化させること
が可能となるのである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。尚、本実施例は、1つの気筒について同一の機能
を有する2つの弁(吸気弁,排気弁のいずれでも良く、
図示のものは吸気弁とする)を備えた内燃機関に対して
適用したものを示している。
【0011】即ち、図1は本実施例の構成全体を示す概
略図であって、Aはカムシャフト11に付設されたバル
ブリフト制御機構、Bはカムシャフト11の一端部に設
けられたバルブタイミング制御機構、Cは該両者A,B
を夫々の油圧切換弁D,Eを介して機関運転状態に応じ
て作動させるコントローラたるコントロールユニット、
Fはバルブタイミング制御機構Bの作動位置つまり後述
するスプロケット41とカムシャフト11との相対回動
位置を検出して、その検出信号をコントロールユニット
C内の制御回路Gに出力する検出手段である。
【0012】前記バルブリフト制御機構Aは、図2〜図
5に示すように構成されている。即ち、各気筒には、2
本の吸気弁3,3に対応した単一のメインロッカアーム
1が設けられており、このメインロッカアーム1は、基
端部1aが各気筒に共通なメインロッカシャフト4を介
してシリンダヘッドに揺動自在に支持されている一方、
先端部1bが吸気弁3,3のステム頂部に当接してい
る。また、このメインロッカアーム1は、平面略矩形状
を呈し、一側部の長手方向に長方形状の開口5が切欠形
成されていると共に、他側部の長手方向にも前記開口5
よりも面積の大きな略長方形状の矩形孔6が切欠形成さ
れており、この矩形孔6の外側壁1Cの前端側には、該
矩形孔6を外部に臨ませる切欠窓7が形成されている。
そして、前記開口5には、図5にも示すようにシャフト
8にニードルベアリング9を介してローラ10が回転自
在に設けられている一方、矩形孔6内にサブロッカアー
ム2が配置されている。また、前記ローラ10は、図外
のクランクシャフトと同期回転するカムシャフト11に
有する低速用カム12が転接している。
【0013】前記サブロッカアーム2は、図4にも示す
ように基端がサブロッカシャフト13を介してメインロ
ッカアーム2に相対的に揺動自在に支持されていると共
に、吸気弁3に当接する部位を有さず、その先端には低
速用カム12と並設された高速用カム14に摺接するカ
ムフォロア部15が円弧状に突出形成されており、その
下側には、カムフォロア部15を高速用カム14に押し
付けるロストモーションスプリング16が介装されてい
る。また、前記サブロッカシャフト13は、サブロッカ
アーム2の基端内部に形成された挿通孔2aに摺動自在
に挿通していると共に、その両端部13a,13bが基
端部1aの矩形孔6両対向位置に穿設された圧入用穴1
7,17に圧入固定されている。
【0014】また、メインロッカアーム1には、図4に
も示すようにサブロッカアーム2の直下に位置してロス
トモーションスプリング16を介装する円柱状の凹部1
8が一体形成されている。コイル状のロストモーション
スプリング16の下端は、凹部18の底板18aに着座
し、その上端は凹部18に摺動自在に嵌合するリテーナ
19を介してサブロッカアーム2に一体形成されたフォ
ロア部20を押圧している。
【0015】また、図中21はメインロッカアーム1と
サブロッカアーム2を適宜連結,解除する連結切換手段
であって、この連結切換手段21は、図2及び図3に示
すように構成されている。即ち、メインロッカアーム1
のローラ10の側部内には、有底円筒状の第1ガイド孔
23が幅方向に形成され、この内部に円柱状の短尺なピ
ストン22が摺動自在に保持されていると共に、該ピス
トン22の背後に油室24が画成されている。一方、サ
ブロッカアーム1には、第1ガイド孔23と同軸上でか
つ同一径の第2ガイド孔25が形成されており、この第
2ガイド孔25に前記ピストン22を一端がリテーナ2
8により支持されたリターンスプリング26を介して油
室24方向に付勢するプランジャ27が収納されてい
る。
【0016】そして、油室24に導かれる作動油圧によ
りピストン22が第1,第2ガイド孔22,25に渡っ
て嵌合することによりメインロッカアーム1とサブロッ
カアーム2が一体に連結されるようになっている。一
方、油室24内に作動油圧が導入されない場合は、リタ
ーンスプリング26のばね力により、ピストン22がプ
ランジャ27を介して油室24側に押されて第1ガイド
孔23に収まった状態で両ロッカアーム1,2の連結が
解除されるようになっている。
【0017】また、前記油室24に作動油圧を導く油圧
回路29は、図2に示すようにメインロッカシャフト4
の内部軸方向に形成されたオイルギャラリ30と、メイ
ンロッカシャフト4の半径方向及びメインロッカアーム
1の内部を通って油室24とオイルギャラリ30とを連
通する油通路31とから構成されている。
【0018】オイルギャラリ30には、前記油圧切換弁
Dを介してオイルポンプの吐出油圧が所定の高速運転時
に導かれる。油圧切換弁Dは、3ポート2位置型の電磁
弁が用いられ、コントロールユニットCの制御回路Gを
介して作動が制御されるようになっている。このコント
ロールユニットは、基本的には機関回転信号、冷却水温
信号、潤滑油の温度信号、過給機による吸気の過給圧力
信号、スロットルバルブの開度信号等を入力して、これ
らの検出値に基づいて現在の機関運転状態を検出すると
共に、該検出信号を油圧切換弁Dに出力するようになっ
ている。
【0019】前記低速用カム12とこれに隣接する高速
用カム14は、それぞれ共通のカムシャフト11に一体
形成され、機関の低回転時と高回転時において要求され
る弁リフト特性を満足するように異なる形状(大きさが
異なる相似形も含む)に形成されている。つまり、高速
用カム14は、低速用カム12と比べ、弁リフト量もし
くは開弁期間の少なくとも一方を大きくするプロフィー
ルを有している。ここでは、弁リフト量、開弁期間を共
に大きくしてある。
【0020】したがって、このバルブリフト制御機構A
によれば、機関低速運転時には、メインロッカアーム1
が低速用カム12のプロフィールに従って揺動し、各吸
気弁3の開閉駆動する。このとき、サブロッカアーム2
は、高速用カム14によって揺動されるものの、リター
ンスプリング26の付勢力により各ピストン22及びプ
ランジャ27が各ガイド孔23,25に夫々収まってメ
インロッカアーム1の動きを妨げることはない。
【0021】これに対して、機関の高速運転時には、オ
イルポンプ32から圧送された作動油圧がオイルギャラ
リ30および油通路31を介して油室24に導かれる
と、各ピストン22,プランジャ27は、リターンスプ
リング26に抗して移動し、ピストン22が各ガイド孔
23,25に渡って嵌合する。これによって、両ロッカ
アーム1,2が一体となって揺動する。ここで、高速用
カム14は、低速用カム12に比較して、弁の開き角度
およびリフト量が共に大となるように形成されているか
ら、サブロッカアーム2と一体化した揺動時はメインロ
ッカアーム1のローラ10が低速用カム12から浮き上
がり、各吸気弁3は高速用カム14のプロフィールに従
って開閉駆動され、弁の開き角度およびリフト量が共に
大きくなる。
【0022】一方、機関運転状態が高回転域から再び低
回転域に移行すると、油圧切換弁Dの作動により油室2
4に導かれる油圧が低下し、リターンスプリング26の
弾性復元力によりピストン22及びプランジャ27が元
の位置に移動して、メインロッカアーム1の拘束が解除
される。
【0023】これにより、第7図に示すように、低速用
カム12のプロフィールに基づくバルブリフト特性X1
と高速用カム14のプロフィールに基づくバルブリフト
特性X2が合成され、低回転域で燃費の向上と高回転域
における出力トルクの向上が図れる。
【0024】一方、前記バルブタイミング制御機構B
は、図6に示すように、シリンダヘッドにブラケット4
0を介して軸支されたカムシャフト11と、クランクシ
ャフトから駆動力が伝達されるスプロケット41との間
に設けられており、前記カムシャフト11の前端部11
aにスリーブ42が取付ボルト43によって設けられて
いる。このスリーブ42は、外周にアウタ歯42aが形
成されていると共に、端部のフランジ部44外周面で前
記スプロケット41を回転自在に支持している。
【0025】前記スプロケット41は、スリーブ42の
外周に被嵌した筒状本体45の内周にインナ歯45aが
形成されていると共に、該筒状本体45の外端部開口が
円環状のカバー部46によって閉塞されている。また、
この筒状本体45とスリーブ42との間には軸方向へ移
動自在な筒状歯車47が介装されている。
【0026】この筒状歯車47は、前後2個の歯車構成
部からなり、夫々の内外周面には前記アウタ歯42aと
インナ歯45aが噛合する両方がはす歯の内外歯47
a,47bが形成されている。さらに、この筒状歯車4
7は、後側の歯車構成部とフランジ部44との間に弾持
された圧縮スプリング48のばね力で前側歯車構成部が
カバー部46に突き当たるまで前方に付勢されていると
共に、カバー部46と前側歯車構成部との間に形成され
た圧力室49内の油圧によって後側歯車構成部がフラン
ジ部44に突き当たるまで後方移動するようになってい
る。
【0027】前記圧力室49には、油圧回路50を介し
て前記油圧切換弁Eによりオイルポンプ32からの油圧
が給・排されるようになっている。前記油圧切換弁E
は、バルブリフト制御機構Aの油圧切換弁Dと同様に3
ポート2位置型電磁弁で構成され、コントロールユニッ
トCからの出力信号によって作動が制御されるようにな
っている。
【0028】該コントロールユニットCは、機関の負荷
だけではなく回転数をも制御要素として前記油圧切換弁
EをON−OFF制御している。
【0029】したがって、このバルブタイミング制御機
構Bは、機関のアイドリング時や低速低負荷域では、具
体的にはコントロールユニットCからの出力信号によっ
て油圧切換弁EがONされて油圧回路50を開成する。
このため、オイルポンプ32から圧送された作動油は油
圧回路50を通って圧力室49に油圧が供給される。し
たがって、筒状歯車47は、圧縮スプリング48のばね
力に抗して後位置(図中右方向)に付勢され、カムシャ
フト11をスプロケット41に対して一方側つまりカム
シャフト11の回転方向と同方向に相対回動させる。依
って、カムシャフト11は、斯かる相対回動位置で吸気
弁3,3の閉時期を進み側に制御する。
【0030】一方、中負荷域に移行した場合は、油圧切
換弁EがOFFされて油圧回路50を閉塞する。このた
め、圧力室49への作動油の供給が遮断されると共に、
該圧力室49内の油圧が油圧回路50を逆流して油圧切
換弁Eのドレン通路から排出される。したがって、筒状
歯車47は、圧縮スプリング48のばね力によって前方
向(図示位置)に移動する。これによって、カムシャフ
ト11は、スプロケット41に対して他方側に相対回動
して吸気弁3,3の閉時期を遅れ側に制御する。
【0031】更に、高負荷域に移行した場合は、前記低
速低負荷域と同様の作用によって吸気弁3,3の閉時期
を進み側に制御する。
【0032】そして、前記該カムシャフト11とスプロ
ケット41との相対回動位相差を検出する検出手段F
は、図1に示すように、前記カバー部46と筒状本体4
5に設けられた3つの電磁ピックアップ51,52,5
3と、該各電磁ピックアップ51〜53からの出力信号
を入力して回動位置を算出する検出器54とを備えてい
る。第1電磁ピックアップ51は、カムシャフト11の
回転位相を検出するものであって、図9Aに示すように
連続したパルス信号により回転角を検出しており、第2
電磁ピックアップ52は、これもカムシャフト11の回
転位相を検出するもので、図9Bに示すようにカムシャ
フト1回転毎にパルス信号を出力している。また、第3
電磁ピックアップ53は、スプロケット41の回転位相
を検出するもので、図9Cに示すようにスプロケット1
回転毎にパルス信号を出力している。したがって、前記
検出器54は、前記第2,第3電磁ピックアップ52,
53から夫々出力されたパルス信号間Zにおける第1電
磁ピックアップ51のパルス数をカウントして両者1
1,41の相対回動位相差を検出し、その信号を制御回
路Gに出力している。
【0033】制御回路Gは、斯かる両者11,41の相
対回動位相差に基づいて、前記油圧切換弁Dを制御し、
機関運転状態がアイドリング及び低速低負荷域から中・
高速及び高負荷域に移行する際に、前記検出器54から
の相対位置検出信号に基づき制御回路Gが油圧切換弁D
を開作動させて油圧を前述のようにオイルギャラリ30
等を介して油室24に導き両ロッカアーム1,2を一体
に連結し、高速側に切り換える。
【0034】具体的には、まずアイドリング時及び低速
低負荷域では、バルブリフト制御機構Aは低速用カム1
2によって図7の実線X1の如く低速側のバルブリフト
特性となっている。この時点では、吸気弁3,3の閉時
期が下死点よりも十分に早い時期となっているため、吸
気充填効率が図8のa点及びb点で示すように大巾に低
下した状態にある。
【0035】このバルブリフト特性中にバルブタイミン
グ制御機構Bによって前述のようにカムシャフト11が
スプロケット41に対して一方側に相対回動して吸気弁
3,3の閉時期を遅れ側に制御する。したがって、バル
ブタイミング特性は図7の破線X2のように制御され
て、吸気弁3,3の閉時期が遅れ側に制御されて下死点
直後になるため、吸気充填効率はc点となりb点よりも
十分に高くなる。
【0036】さらに、この状態から機関の中・高速高負
荷域への移行に伴い高速用カム14に切り換えられて図
7の破線Y2のような高速側バルブリフト特性となる。
この時点では、バルブタイミングが遅れ側の状態になる
ので吸気弁3,3の閉時期が下死点より十分に遅れた時
期となり、燃焼室に流入した吸気が吐き戻されてしま
う。このため、吸気充填効率は、図8のd点となりc点
より僅かに上昇するに過ぎない。
【0037】次に、斯かる高速側バルブリフト状態でバ
ルブタイミングが図7の実線Y1に示すように進み側に
切り換えられるため、吸気充填効率はe点となり最も上
昇する。
【0038】このように、バルブリフト特性の切り換え
をバルブタイミングの切り換え時に合わせて行なうよう
にしたため、吸気充填効率の急激な変化が抑制され、段
階的な上昇特性とすることができる。この結果、大きな
トルクショックが防止され、運転性の安定化が図れる。
【0039】また、高速高負荷域から低速低負荷域へ移
行した場合も、前述とは逆の制御が行なわれ、大きなト
ルクショックが防止される。
【0040】本発明は、前記実施例の構成に限定される
ものではなく、バルブリフト制御機構Aやバルブタイミ
ング制御機構B等を別の構成とすることも可能であり、
例えば各制御機構A,Bを多段階あるいは無段階の切り
換えができるものとすれば、前記吸気充填効率をさらに
円滑に変化させることができる。また、本実施例では吸
気弁側に適用したものを示したが排気弁側あるいは吸気
弁側及び排気弁側の両方に適用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、バルブリフトの切り換え制御速度よりもバルブタイ
ミングの切り換え制御速度が若干遅くなる所謂タイムラ
グを利用し、バルブリフト制御機構によるバルブリフト
特性の切り換え制御を、検出手段からの出力信号に基づ
いてバルブタイミングの切り換え制御時に行なうように
したため、吸気充填効率の急激な変化が防止される。こ
の結果、トルクショックが効果的に抑制され、運転性の
安定化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体構成図。
【図2】本実施例のバルブリフト制御機構を示す平面
図。
【図3】図2のH−H線断面図。
【図4】図2のI−I線断面図。
【図5】図2のJ−J線断面図。
【図6】本実施例のバルブタイミング制御機構を示す断
面図。
【図7】本実施例におけるバルブリフト・タイミング特
性を示す図。
【図8】本実施例における吸気充填効率特性を示す図。
【図9】本実施例の各電磁ピックアップの波形図。
【図10】従来のバルブリフト制御機構によるバルブリ
フト特性を示す図。
【符号の説明】 A…バルブリフト制御機構、B…バルブタイミング制御
機構、C…コントロールユニット、D・E…油圧切換
弁、F…検出手段、G…制御回路、11…カムシャフ
ト。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも機関回転数と負荷から現在の
    機関運転状態を検出するコントローラと、該コントロー
    ラからの出力信号に基づいて吸・排気弁のバルブリフト
    特性を低速側あるいは高速側に切り換えるバルブリフト
    制御機構と、前記コントローラからの出力信号に基づい
    てクランクシャフトとカムシャフトとの相対回動位相を
    変換して吸・排気弁の開閉時期特性を進み側あるいは遅
    れ側に切り換えるバルブタイミング制御装置とを備えた
    動弁装置であって、 前記クランクシャフトとカムシャフトとの相対回動位相
    差を検出する検出手段を設けると共に、該検出手段から
    の出力信号に基づいて前記バルブリフト制御機構の低速
    側と高速側の切り換えを制御する制御回路を設けたこと
    を特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 【請求項2】 前記コントローラは、少なくとも機関回
    転数及び負荷が変化に応じて前記バルブタイミング制御
    機構によりクランクシャフトとカムシャフトとの相対回
    動位相を変更すると共に、前記検出手段によって検出さ
    れた現在のクランクシャフトとカムシャフトとの相対回
    動位相情報に基づいて前記制御回路を介して前記バルブ
    リフト制御機構によりバルブリフト特性を切り換え、こ
    の状態から前記バルブタイミング制御機構によって、ク
    ランクシャフトとカムシャフトとの相対回動位相を変更
    するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃
    機関の動弁装置。
  3. 【請求項3】 コントローラは、機関の低速低負荷時に
    は低速側のバルブリフト特性で吸気弁のバルブタイミン
    グを進み側に制御する一方、中・高速高負荷域に移行し
    た場合には、前記バルブタイミング制御機構によりバル
    ブタイミングを遅れ側に制御すると共に、制御回路を介
    して低速側から高速側のバルブリフト特性に切り換え、
    その後、バルブタイミングを進み側に切り換えるように
    したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁
    装置。
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