JP3294078B2 - 多針記録装置 - Google Patents

多針記録装置

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JP3294078B2
JP3294078B2 JP25400995A JP25400995A JP3294078B2 JP 3294078 B2 JP3294078 B2 JP 3294078B2 JP 25400995 A JP25400995 A JP 25400995A JP 25400995 A JP25400995 A JP 25400995A JP 3294078 B2 JP3294078 B2 JP 3294078B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電記録方式の記
録ヘッドとして好適な多針記録ヘッドを備えた多針記録
装置に関する。更に詳述すると、本発明は、バイアス電
極の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】多針記録装置は、記録メディアに静電潜
像を形成する記録部と、静電潜像が形成された記録メデ
ィアにトナーを付着させる現像部と、付着したトナーを
定着させる定着部とを備えて構成されている。記録部
は、多針記録ヘッドと、該多針記録ヘッドのヘッド面に
記録メディアを挟んで対向する導電ブラシとを備えてい
る。
【0003】図8は同一面制御形(片面制御方式)の多
針記録ヘッドを示し、多針記録ヘッド100は、一定ピ
ッチで千鳥状に高密度で配置された導線108からなる
2列の記録電極101,102とこれらに対応する2列
の制御電極103,104とが、電気絶縁性樹脂等から
なる電極支持ブロック105の表面(ヘッド面100
a)に露出するように固められることによって構成され
ている。なお、図中符号106は配線基板、107はグ
ループ化された記録電極101,102をまとめて結線
する端子である。
【0004】一方、図9に示すように、多針記録ヘッド
100により静電潜像が形成される記録メディア109
は、セルロースからなるベース材110と、電解質の塗
膜により形成される導電層111と、SiO2 粒子から
なる誘電層112とにより構成されている。ここで、記
録メディア109の誘電層112側の面が、記録面10
9aとされている。
【0005】なお、多針記録ヘッド100と共に多針記
録装置を構成する導電ブラシ115は接地されている。
この導電ブラシ115の先端は、記録メディア109の
ベース材110に接触しており、ベース材110を介し
て導電層111をアースする。
【0006】多針記録ヘッド100で記録メディア10
9に静電潜像を形成する場合、多針記録ヘッド100に
供給された記録メディア109は、誘電層112を多針
記録ヘッド100のヘッド面100aに摺接させながら
走行通路(記録メディア109の移動経路)に沿って移
動する。これにより、記録メディア109の誘電層11
2の描画位置には、トナーとは逆の極性の電荷、例えば
マイナス電荷が印加電荷113として帯電し、記録メデ
ィア109に静電潜像が形成される。この状態で、記録
メディア109は多針記録ヘッド100から送り出され
る。そして、記録メディア109は、記録面109aの
静電潜像にトナーを付着する現像部に送り込まれる。こ
の現像部で誘電層112のマイナスの印加電荷113が
帯電した位置にプラス電荷のトナーが付着され、これに
より静電潜像の可視化がなされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た多針記録装置では、ベース材110に接触する導電ブ
ラシ115によって当該ベース材110を介して導電層
111がアースされているだけであると、描画速度を大
きくするために記録メディア109の走行速度を大きく
する場合には、静電潜像が形成された記録メディア10
9が、導電層111のアースが不十分な状態で現像部に
移動してしまう。
【0008】また、導電率の低い導電層111を用いた
記録メディア109に静電潜像を形成する場合は、導電
層111内での対向電荷の移動速度が小さくなる。さら
に、厚いベース材110を用いた記録メディア109に
静電潜像を形成する場合は、電荷はベース材110を透
過し難くなる。このため、これらの場合にも、静電潜像
が形成された記録メディア109が、導電層111のア
ースが不十分な状態で現像部に移動してしまう。
【0009】したがって、記録メディア109の導電層
111内に、印加電荷113と対になる対向電荷114
とは別に、当該対向電荷114とは逆の極性を有する電
荷116が発生する。即ち、導電層111内には、誘電
層112内のマイナスの印加電荷113と引き合うプラ
スの対向電荷114が発生し、これにより形成された静
電潜像の安定化が図られているが、導電層111のアー
スが不十分な場合には、プラスの対向電荷114が局所
的に発生することに伴って、他の場所にマイナスの電荷
が余剰的に発生する(以下、余剰的に発生した電荷を余
剰電荷116という)。
【0010】そして、この状態の記録メディア109が
現像部に送り込まれると、導電層111に帯電するマイ
ナスの余剰電荷116がプラス電荷のトナーを吸着して
しまう。これにより、本来は描画されない位置に薄い描
画がなされてしまう。これはいわゆるフォグ現象と呼ば
れ、特に印加電荷113が帯電した位置、即ち描画位置
の周囲に発生し易い。このため、現像後の画像が霞んだ
ように劣化したものになってしまう。
【0011】すなわち、多針記録装置の描画速度を大き
くすることができず、また、使用できる記録メディアの
導電層の形成材料の種類やベース材の厚さが制限される
という不都合を生じてしまう。
【0012】そこで、本発明は、現像後の画質を高品位
に保ちつつ、描画速度の向上と、使用できる記録メディ
アの導電層の形成材料の種類の制限やベース材の厚さの
制限の緩和とが図られた多針記録装置を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の請求項1の多針記録装置は、ベース材と誘
電層との間に導電層を有する記録メディアの走行方向に
対して直交方向に多数の記録電極からなる記録電極列を
配設すると共に、該記録電極列と平行に複数の制御電極
を配列してなる多針記録装置において、記録メディアの
側端部が通過する記録メディアの走行通路に、導電層に
対してこの導電層での余剰電荷の発生を防止するため
イアス電荷の補給を行うバイアス電極を設けている。
【0014】したがって、記録メディアが誘電層を多針
記録ヘッドのヘッド面に摺接させながら走行する間に、
多針記録ヘッドにより記録メディアの記録面側にある誘
電層に静電潜像が形成される。この時、記録メディアの
側端部は、バイアス電極に接触している。そして、バイ
アス電極から記録メディアの誘電層に、バイアス電荷を
補給する。これにより、導電層での余剰電荷の発生が防
止される。この状態で記録メディアが多針記録ヘッドか
ら送り出される。
【0015】また、本発明の請求項2の多針記録装置
は、ベース材と誘電層との間に導電層を有する記録メデ
ィアの走行方向に対して直交方向に多数の記録電極から
なる記録電極列を配設すると共に、該記録電極列と同じ
面に該記録電極列と平行に複数の制御電極を配列した片
面制御方式の多針記録ヘッドを有する多針記録装置にお
いて、記録メディアの側端部が通過する記録メディアの
走行通路に、導電層に対してこの導電層での余剰電荷の
発生を防止するためバイアス電荷の補給を行うバイアス
電極を設けている。したがって、片面制御方式の多針記
録ヘッドを有する多針記録装置であっても、バイアス電
極から記録メディアの誘電層にバイアス電荷が補給され
る。これにより、導電層での余剰電荷の発生が防止され
る。
【0016】さらに、本発明の請求項3の多針記録装置
は、バイアス電極は多針記録ヘッドに埋設されており、
かつ当該バイアス電極の先端部は制御電極の列及び記録
電極列のうち少なくとも一方の延長線上に露出してい
る。したがって、多針記録ヘッドとバイアス電極とは、
一体化して形成される。そして、記録メディアに静電潜
像を形成する場合、記録メディアの側端部はヘッド面上
でバイアス電極に接触される。この時、導電層にバイア
ス電荷が補給される。
【0017】また、本発明の請求項4の多針記録装置
は、バイアス電極は、多針記録ヘッドと別体に形成され
ており、多針記録ヘッドより記録メディアの走行方向の
下流側で、かつ該記録メディアにトナーを付着させる現
像部より走行方向の上流側の位置に配置されている。し
たがって、記録メディアの側端部は、ヘッド面を通過し
てから現像部に送り込まれるまでの間にバイアス電極に
接触される。この時、導電層にバイアス電荷が補給され
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1に示すように、多針記録装置1は、片
面制御方式の多針記録ヘッド2と、記録メディア13の
記録面13aの各側端部13bが通過する記録メディア
13の走行通路の途中に設けたバイアス電極3とを有し
ている。そして、多針記録ヘッド2は、一定ピッチで千
鳥状に高密度で配置された2列の導線4の先端部分で構
成される第1及び第2の記録電極5,6と、これらに対
応する2列の制御電極7,8とが電気絶縁性樹脂等から
なる電極支持ブロック9によって固められて構成されて
いる。記録電極5,6は、例えば1m程度の長さで30
0dpi相当のヘッドを構成する場合には、M(=12
8)本を1組としてN(=55)組からなるM×N(=
7040)本の第1の記録電極5と、これと平行に所定
間隔をあけて配置されるM×N(=7040)本の第2
の記録電極6とから構成されている。なお、図中符号1
0は配線基板、11はN本ごとにグループ化された記録
電極5,6をまとめて結線する端子である。
【0020】そして、多針記録ヘッド2の両端部には、
互いに平行な一対のバイアス電極3が各電極面3aをヘ
ッド面2aに露出させて埋設されている。各バイアス電
極3は、例えばブロック状を成し、ヘッド面2a上で記
録メディア13の記録面13aの各側端部13bが摺接
される位置、すなわち本実施形態では両端の記録電極
5,6及び制御電極7,8の更に先端側の位置に設けら
れている。そして、対向する各バイアス電極3は導線1
7で接続され、バイアス電源12のプラス極に接続され
ている。また、バイアス電源12のマイナス極は接地さ
れている。なお、各バイアス電極3同士の接続は、導線
17により電極支持ブロック9の内部または外部でなさ
れる。また、各バイアス電極3同士が、電極支持ブロッ
ク9の内部または外部で一体的に結合されてバイアス電
源12に接続されても構わない。
【0021】なお、本実施形態では、多針記録ヘッド2
の各端部で2つのバイアス電極3がそれぞれ互いに平行
に並列されているが、各端部に1つあるいは3つ以上の
バイアス電極を設けるようにしても構わない。また、各
バイアス電極3の電極面3aの形状は四角形や円形等、
各種形状とすることができる。さらに、多針記録ヘッド
2の両端にバイアス電極3を設けているが、一端のみに
設けても構わない。この場合、多針記録ヘッド2の製造
をより容易に行うことができる。
【0022】一方、図2に示すように、記録メディア1
3は、セルロースからなるベース材14と、電解質の塗
膜により形成される導電層15と、SiO2 粒子からな
る誘電層16とにより構成されている。そして、誘電層
16側の面が記録面13aとされている。ここで、記録
メディア13の走行方向に対する記録面13aの各側端
部13bでは、誘電層16が形成されずに導電層15が
厚く形成されており、この導電層15が記録面13aに
露出している。このため、記録メディア13が多針記録
ヘッド2のヘッド面2aを摺接しながら走行する際に、
導電層15と各バイアス電極3とが直接接触される。す
なわち、本実施形態では、記録面13a内における導電
層15の露出範囲は、記録電極5,6に接触して描画さ
れ得る領域の両側の領域のみである。このため、記録面
13aに露出した導電層15に、記録電極5,6が接触
して印加電荷を与えることはない。ここで、導電層15
に印加電荷が与えられても帯電せず静電潜像は形成され
ないので、記録面13aの描画領域では静電潜像が必ず
形成されることになる。
【0023】以上のように構成された多針記録ヘッド2
により記録メディア13の記録面13aに静電潜像を形
成する場合、走行通路(供給された記録メディア13の
移動経路)に供給された記録メディア13は、その記録
面13aをヘッド面2aに接触させながら走行する。そ
して、記録メディア13の描画位置には、記録電極5,
6と制御電極7,8とにより電圧が印加される。これに
より、誘電層16の描画位置に記録電極5から例えばマ
イナス電荷が発せられて、この電荷が印加電荷18とし
て帯電すると共に、誘電層16の印加電荷18が帯電し
ている領域に隣接する導電層15の領域にプラスの対向
電荷19を集積する。
【0024】ここで、導電層15には各バイアス電極3
からプラスのバイアス電荷が補給されているので、導電
層15内にマイナスの余剰電荷が集積することがない。
すなわち、導電層15内には誘電層16内のマイナスの
印加電荷18と引き合うプラスの対向電荷19が発生
し、これにより形成された静電潜像の安定化が図られて
いるが、導電層15には各バイアス電極3からプラスの
バイアス電荷が補給されているので、導電層15内にプ
ラスの対向電荷19が局所的に集積しても、他の場所に
マイナスの余剰電荷が発生して集積することがない。こ
の場合、各バイアス電極3にバイアス電源12が接続さ
れているので、バイアス電荷の補給を迅速に行うことが
できる。しかも、多針記録ヘッド2の両端部に各バイア
ス電極3が設けられているので、バイアス電荷の補給は
記録メディア13の両側端部13bから迅速に行われ
る。したがって、記録メディア13を高速で走行させる
ことができると共に、記録メディア13として導電率の
小さい導電層15を有するものや厚いベース材14を有
するものを使用することができる。
【0025】そして、この帯電状態の記録メディア13
が、多針記録装置1から送り出されて図示しない現像部
に送り込まれる。現像部では誘電層16のマイナスの印
加電荷18の帯電した位置のみにプラス電荷のトナーが
付着され、これにより静電潜像の可視化を行う現像がな
される。
【0026】なお、上述の実施例は本発明の好適な実施
の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明
の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、図3に示すように、各バイアス電極3を、
記録電極5,6の列の延長線上に埋設することもでき
る。この場合、各バイアス電極3は、多針記録ヘッド2
の両端に設けられ、記録電極5,6と同様の複数の導線
20で形成されている。各導線20は多針記録ヘッド2
の電極支持ブロック9の外部または内部で束ねられ、バ
イアス電源12に接続されている。この実施形態におい
ても、上述の場合と同様に、各バイアス電極3で記録メ
ディア13の導電層15にバイアス電荷を補給できる。
また、本実施形態では、多針記録ヘッド2を製造する
際、各バイアス電極3を記録電極5,6の埋設方法と同
様の方法で多針記録ヘッド2に一体化して設けることが
できる。即ち、電極支持ブロック9に埋設される導線の
列の両端の一部分をバイアス電極として利用することが
可能となる。このため、多針記録ヘッド2の製造プロセ
スの改造は僅かで足りる。なお、各バイアス電極3は、
多針記録ヘッド2の一端のみに設けても良いことは勿論
である。さらに、各バイアス電極3は、単数の導線20
で形成されても構わない。
【0027】一方、図4に示すように、各バイアス電極
3を、多針記録ヘッド2の制御電極7,8の列の延長線
上に設けることができる。この場合、各バイアス電極3
は、多針記録ヘッド2の両端に設けられている。そし
て、各バイアス電極3は、制御電極7,8と同様のブロ
ック状の電極部材により形成されいる。各バイアス電極
3は多針記録ヘッド2の電極支持ブロック9の外部また
は内部で導線17により接続され、バイアス電源12に
接続されている。本実施形態においても、上述の場合と
同様に、各バイアス電極3で記録メディア13の導電層
15にバイアス電荷を補給できる。また、この実施形態
によれば、多針記録ヘッド2を製造する際、各バイアス
電極3を制御電極7,8の埋設方法と同様の方法で多針
記録ヘッド2に一体化して設けることができる。なお、
各バイアス電極3は、多針記録ヘッド2の一端のみに設
けても良いことは勿論である。
【0028】さらに、図5に示すように、各バイアス電
極3を、多針記録ヘッド2の記録電極5,6の列の延長
線上と制御電極7,8の列の延長線上とにそれぞれ設け
ることができる。この場合、各バイアス電極3は、多針
記録ヘッド2の両端に設けられている。そして、記録電
極5,6の列の延長線上の各バイアス電極3は、記録電
極5,6と同様に複数の導線20で形成されている。一
方、制御電極7,8の列の延長線上の各バイアス電極3
は、制御電極7,8と同様の電極部材により形成されて
いる。各バイアス電極3は、多針記録ヘッド2の電極支
持ブロック9の外部または内部で導線17,20により
接続され、バイアス電源12に接続されている。本実施
形態においても、上述の場合と同様に、各バイアス電極
3で記録メディア13の導電層15にバイアス電荷を補
給できる。また、本実施形態によれば、多針記録ヘッド
2を製造する際、各バイアス電極3を記録電極5,6及
び制御電極7,8の埋設方法と同様の方法で多針記録ヘ
ッド2に一体化して設けることができる。なお、各バイ
アス電極3は、余剰電荷の移動速度を高めるにはヘッド
の両端に設けることが好ましいが、場合によっては多針
記録ヘッド2の一端のみに設けても良い。さらに、各バ
イアス電極3は、単数の導線20で形成されても構わな
い。
【0029】また、図6に示すように、バイアス電極3
を、記録メディア13の走行方向(図中矢印で図示)に
対して多針記録ヘッド2の下流側の側面に接着やねじ止
め等の取付手段により取り付けることができる。この場
合、各バイアス電極3は、多針記録ヘッド2の両端に設
けられている。また、バイアス電極3の電極面3aは、
記録メディア13が円滑に摺接するようヘッド面2aの
延長面内に位置すること、即ち横断面に関してヘッド面
2aの断面形状と電極面3aの断面形状とが滑らかに連
続していることが望ましい。さらに、各バイアス電極3
は、バイアス電源12に導線17で接続されている。本
実施形態においても、上述の場合と同様に、各バイアス
電極3で記録メディア13の導電層15にバイアス電荷
を補給できる。また、この実施形態によれば、各バイア
ス電極3と多針記録ヘッド2とを別々に製造した後にこ
れらを一体化するので、バイアス電極を有しない従来の
多針記録ヘッド2を使用することができ、多針記録ヘッ
ドの製造設備として既存のものを利用することができ
る。なお、各バイアス電極3は、多針記録ヘッド2の一
端のみに設けても良いことは勿論である。
【0030】さらに、図7に示すように、多針記録ヘッ
ド2から現像部21までの記録メディア13の走行通路
の途中に、該記録メディア13の記録面の各側端部にそ
れぞれ接触する一対のバイアス電極3を配設することが
できる。各バイアス電極3は、導線17によりバイアス
電源12に接続されている。本実施形態においても、上
述の場合と同様に、各バイアス電極3で記録メディア1
3の導電層15にバイアス電荷を補給できる。また、こ
の実施形態によれば、静電プリンタ等に対する多針記録
ヘッド2と各バイアス電極3を組み込む場合、これらの
組み込み作業を別個に行うことができる。このため、組
み込み前の多針記録ヘッド2とバイアス電極3とが別個
に扱われるので、多針記録ヘッド2の扱いをバイアス電
極3の存在に拘らずに容易に行うことができる。なお、
各バイアス電極3を、多針記録ヘッド2の一端部のみに
設けても良いことは勿論である。
【0031】なお、上述した各実施形態では、各バイア
ス電極3はバイアス電源12に接続されているが、単に
接地されていても構わない。この場合は、各バイアス電
極3がアースされて、接地点から導電層15にバイアス
電荷が補給される。これによれば、バイアス電源12を
用いる必要がないので、多針記録装置1の小型軽量化や
製造費の低減化を図ることができる。
【0032】また、上述の各実施形態では、記録メディ
ア13の各側端部13bにおいて導電層15を記録面1
3aに露出させており、該導電層15とバイアス電極3
とを直接接触させて導電層15へのバイアス電荷の補給
を効率よく行う構成となっているが、記録メディア13
としてはこれに限るものではない。例えば、記録メディ
ア13の記録面13aに必ずしも導電層15を露出させ
る必要はなく、記録面13aが全て誘電層16で覆われ
ている記録メディア13の使用も可能である。この記録
メディア13によれば、誘電層16を介して導電層15
にバイアス電荷の補給が行われる。
【0033】さらに、各実施形態では、片面制御方式の
多針記録ヘッドに適用した場合について主に説明してい
るが、これに限らず、記録メディア13を挟んで各記録
電極5,6と各制御電極7,8とを向かい合わせに配置
する両面制御方式の多針記録ヘッドに適用することも可
能である。この場合、各バイアス電極3の配置位置を、
各記録電極5,6側、即ち記録メディア13の誘電層1
6側としても、または、各制御電極7,8側、即ちベー
ス材14側としても構わない。誘電層16側に配置した
場合には、片面制御方式の多針記録ヘッド2で使用した
記録メディアと同様の構造の記録メディアを使用するこ
とができる。ベース材14側に配置した場合には、記録
メディア13としてベース材14側に導電層15が引き
出されているもの、即ち記録メディア13の各側端部が
ベース材14に代えて厚い導電層15で形成され、当該
部分で導電層15をバイアス電極3側に露出させたもの
を使用することが望ましい。これにより、記録メディア
13が多針記録ヘッド2のヘッド面2aを摺接しながら
走行する際に、導電層15の引き出し部分と各バイアス
電極3とが直接接触される。なお、バイアス電極3側の
面に導電層15が露出せず、この面が全てベース材14
で覆われている記録メディア13の使用も可能である。
【0034】また、本実施形態では、プラス電荷のトナ
ーが用いられているので、誘電層16の印加電荷18は
マイナスとなる。これに対し、マイナス電荷のトナーを
用いることも可能である。マイナス電荷のトナーを用い
た場合は、誘電層16の印加電荷をプラスとすれば良
い。これにより、誘電層16の印加電荷が帯電している
領域に隣接する導電層15の領域に、マイナスの対向電
荷が集積する。そして、各バイアス電極3をバイアス電
源12のマイナス極に接続し、各バイアス電極3から記
録メディア13にマイナスのバイアス電圧を印加すれば
良い。
【0035】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の請求項1の多針記録装置では、記録メディアの側端部
が通過する記録メディアの走行通路にバイアス電極を設
けているので、記録メディアの導電層にバイアス電荷が
迅速に補給される。このため、記録メディアの走行速度
を大きくし描画速度が増大された場合でも、フォグ現象
のない高画質の顕像画像が得られ、描画速度の増大と顕
像画像の高画像化を共に高水準で達成できる。また、導
電率の小さい導電層を備えた記録メディアが用いられた
場合でもバイアス電極からの電荷の迅速な補給によりフ
ォグ現象が生じないので、使用する記録メディアの導電
層の形成材質上の制約を緩和できる。さらに、厚いベー
ス材を備えた記録メディアが用いられた場合でも、バイ
アス電荷はバイアス電極から導電層に補給されるので、
ベース材の厚さに影響されることなくバイアス電荷の補
給が可能になる。このため、使用できる記録メディアの
ベース材の厚さの制限を緩和できる。
【0036】また、バイアス電極は記録メディアの走行
通路に設けられているので、記録メディアの走行速度に
拘らずバイアス電極と記録メディアの記録面とが安定し
て接触される。このため、静電潜像の画質が安定され
る。
【0037】さらに、バイアス電極は、記録メディアの
記録面の側端部のみに接触し、記録電極が接触して描画
可能な描画領域に接触することはない。このため、描画
領域の印加電荷はバイアス電荷の影響を受けずにそのま
まの状態となるので、静電潜像は劣化せずに維持され
る。
【0038】しかも、導電層に余剰電荷が生じないの
で、静電潜像が経時的にほとんど変化しない。このた
め、描画時間が長くなっても画質を劣化させることがな
い。
【0039】また、本発明の請求項2の多針記録装置で
は、片面制御方式の多針記録ヘッドにバイアス電極を設
けているので、片面制御方式の多針記録ヘッドについて
請求項1と同様の効果を奏することができる。
【0040】さらに、本発明の請求項3の多針記録装置
では、バイアス電極を多針記録ヘッドに埋設しているの
で、多針記録ヘッドとバイアス電極とは一体化して形成
される。このため、多針記録装置の大きさは、バイアス
電極を用いない多針記録装置と同様の大きさにすること
ができる。また、静電プリンタ等に対して多針記録ヘッ
ドが組み付けられるとバイアス電極も組み付けられたこ
とになるので、バイアス電極を用いない従来と同様の作
業工程で多針記録ヘッド等の組付けを行うことができ
る。さらに、バイアス電極は制御電極列及び記録電極列
のうち少なくとも一方の延長線上に配置されているの
で、制御電極や記録電極と同様の製法により多針記録ヘ
ッドに設けることができる。
【0041】また、本発明の請求項4の多針記録装置で
は、バイアス電極を、多針記録ヘッドと別体に形成し、
多針記録ヘッドと現像部との間に設けている。このた
め、多針記録ヘッドとバイアス電極とを別個に製造し静
電プリンタ等に組み付けることができるので、従来の多
針記録ヘッドをそのまま利用して、フォグ現象の発生防
止が図られた多針記録装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多針記録装置の一実施形態を示す斜視
図である。
【図2】本発明の多針記録装置に適した記録メディアを
示す断面図である。
【図3】本発明の多針記録装置の他の実施形態を示す斜
視図である。
【図4】本発明の多針記録装置の更に他の実施形態を示
す斜視図である。
【図5】本発明の多針記録装置の別の実施形態を示す平
面図である。
【図6】本発明の多針記録装置の更に別の実施形態を示
す平面図である。
【図7】本発明の多針記録装置のまた別の実施形態を示
す平面図である。
【図8】従来の多針記録ヘッドを示す斜視図である。
【図9】記録メディア内での電荷の帯電状態を示す記録
メディアの断面図である。
【符号の説明】
1 多針記録装置 2 多針記録ヘッド 3 バイアス電極 5,6 記録電極 7,8 制御電極 13 記録メディア 13a 記録面 13b 側端部 14 ベース材 15 導電層 16 誘電層 18 印加電荷 19 対向電荷 21 現像部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース材と誘電層との間に導電層を有す
    る記録メディアの走行方向に対して直交方向に多数の記
    録電極からなる記録電極列を配設すると共に、該記録電
    極列と平行に複数の制御電極を配列してなる多針記録装
    置において、前記記録メディアの側端部が通過する前記
    記録メディアの走行通路に、前記導電層に対してこの導
    電層での余剰電荷の発生を防止するためバイアス電荷の
    補給を行うバイアス電極を設けたことを特徴とする多針
    記録装置。
  2. 【請求項2】 ベース材と誘電層との間に導電層を有す
    る記録メディアの走行方向に対して直交方向に多数の記
    録電極からなる記録電極列を配設すると共に、該記録電
    極列と同じ面に該記録電極列と平行に複数の制御電極を
    配列した片面制御方式の多針記録ヘッドを有する多針記
    録装置において、前記記録メディアの側端部が通過する
    前記記録メディアの走行通路に、前記導電層に対して
    の導電層での余剰電荷の発生を防止するためバイアス電
    荷の補給を行うバイアス電極を設けたことを特徴とする
    多針記録装置。
  3. 【請求項3】 前記バイアス電極は前記多針記録ヘッド
    に埋設されており、かつ当該バイアス電極の先端部は前
    記制御電極の列及び前記記録電極列のうち少なくとも一
    方の延長線上に露出していることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の多針記録装置。
  4. 【請求項4】 前記バイアス電極は、前記多針記録ヘッ
    ドと別体に形成されており、前記多針記録ヘッドより前
    記記録メディアの走行方向の下流側で、かつ該記録メデ
    ィアにトナーを付着させる現像部より前記走行方向の上
    流側の位置に配置されたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の多針記録装置。
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