JP3293980B2 - オフセット印刷装置 - Google Patents
オフセット印刷装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、オフセット印刷装置に
係り、特に凹版上のパターンをブランケット胴を介して
ワーク上に転写して、ＬＣＤ用のカラーフィルタ等を製
造する場合に好適なオフセット印刷装置の改良に関す
る。
係り、特に凹版上のパターンをブランケット胴を介して
ワーク上に転写して、ＬＣＤ用のカラーフィルタ等を製
造する場合に好適なオフセット印刷装置の改良に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、ＬＣＤ用のカラーフィルタは、ガ
ラス等からなる透明基板上にＲ，Ｇ，Ｂのそれぞれの精
細パターンを順次印刷して製造する。このＬＣＤカラー
フィルタの画線部を形成する方法としては、平板オフセ
ット印刷法あるいは凹版オフセット印刷法が高精度で低
コストであることから多用されている。この場合、Ｒ，
Ｇ，Ｂの各パターンの真直性，位置精度が要求され、ま
た、Ｒ，Ｇ，Ｂのインクを順次印刷する際にはパターン
の整合性が要求される。
ラス等からなる透明基板上にＲ，Ｇ，Ｂのそれぞれの精
細パターンを順次印刷して製造する。このＬＣＤカラー
フィルタの画線部を形成する方法としては、平板オフセ
ット印刷法あるいは凹版オフセット印刷法が高精度で低
コストであることから多用されている。この場合、Ｒ，
Ｇ，Ｂの各パターンの真直性，位置精度が要求され、ま
た、Ｒ，Ｇ，Ｂのインクを順次印刷する際にはパターン
の整合性が要求される。
【０００３】そして、かかる印刷精度の確保のための大
きな要因としてはヨーイング（Yawing）がある。ここ
に、ヨーイングとは、ブランケット胴が、垂直軸中心の
回転をすることをいい、一般に、ヨーイングを良好に保
つためには、「移動体（ブランケット胴，スライダ等）
の印刷方向長さＬ」と、「移動体の移動方向に垂直な幅
（ガイドレール間の間隔）Ｄ」との比［Ｌ／Ｄ］を１．
５程度の値とすることが必要とされ、Ｌ／Ｄ＜１．５の
場合はヨーイングが悪くなるとされている。
きな要因としてはヨーイング（Yawing）がある。ここ
に、ヨーイングとは、ブランケット胴が、垂直軸中心の
回転をすることをいい、一般に、ヨーイングを良好に保
つためには、「移動体（ブランケット胴，スライダ等）
の印刷方向長さＬ」と、「移動体の移動方向に垂直な幅
（ガイドレール間の間隔）Ｄ」との比［Ｌ／Ｄ］を１．
５程度の値とすることが必要とされ、Ｌ／Ｄ＜１．５の
場合はヨーイングが悪くなるとされている。
【０００４】しかしながら、従来のオフセット印刷装置
は、前記Ｌ／Ｄが約０．５であり、前記ヨーイングが悪
かった。そこで、本件出願人は、先にかかる問題点を解
決した刷版から被印刷体（ワーク）へブランケット胴を
介して繰り返し行う印刷を、高い位置合せ精度で行うこ
とが可能なオフセット印刷装置を提案した（特願平０５
−０５３４６６号）。
は、前記Ｌ／Ｄが約０．５であり、前記ヨーイングが悪
かった。そこで、本件出願人は、先にかかる問題点を解
決した刷版から被印刷体（ワーク）へブランケット胴を
介して繰り返し行う印刷を、高い位置合せ精度で行うこ
とが可能なオフセット印刷装置を提案した（特願平０５
−０５３４６６号）。
【０００５】この提案に係るオフセット印刷装置Ｍ
1 は、図３に示すように、基台２０１上を往復動するス
テージ２０２と、該ステージ２０２上に設けられた位置
調節自在な凹版載置用の版定盤２０６と、ステージ２０
２上に設けられた位置調節自在なワーク載置用のワーク
定盤２０７と、ステージ移動用のステージモータ２１２
と、ブランケット胴回転用２０３のブランケット胴モー
タ２１７と、ステージモータ２１２とブランケット胴モ
ータ２１７を個別に制御する制御装置（図示せず）等と
を備えて構成される。
1 は、図３に示すように、基台２０１上を往復動するス
テージ２０２と、該ステージ２０２上に設けられた位置
調節自在な凹版載置用の版定盤２０６と、ステージ２０
２上に設けられた位置調節自在なワーク載置用のワーク
定盤２０７と、ステージ移動用のステージモータ２１２
と、ブランケット胴回転用２０３のブランケット胴モー
タ２１７と、ステージモータ２１２とブランケット胴モ
ータ２１７を個別に制御する制御装置（図示せず）等と
を備えて構成される。
【０００６】そして、前記制御装置はステージモータ２
１２とブランケット胴モータ２１７の個別制御をセミク
ローズド制御方式で制御し、ステージの精密な位置決め
のためにステージモータ２１２の出力をボールネジ２１
３を介してステージ２０１に伝達し、版定盤２０６上の
版Ｐとワーク定盤２０７上のワーク基板Ｗとのアライメ
ントマークＡＭ（図４参照）を光学的に検知し、前記版
定盤２０６およびワーク定盤２０７を移動させて前記版
Ｐおよびワーク基板Ｗを基準位置に移動するようにして
いた。なお、符号２０４は、前記アライメントマークＡ
Ｍをそれぞれ光学的に検出して前記ワークＷと刷版Ｐと
の相対的位置関係を調整するためのアライメント装置で
あり、符号２１５は載置された摺動駒２１６を摺動せし
めるリニアガイドであり、符号２２７は、刷版Ｐ上にイ
ンクを供給するための上下動可能なインキング装置（デ
ィスペンサ）である。
１２とブランケット胴モータ２１７の個別制御をセミク
ローズド制御方式で制御し、ステージの精密な位置決め
のためにステージモータ２１２の出力をボールネジ２１
３を介してステージ２０１に伝達し、版定盤２０６上の
版Ｐとワーク定盤２０７上のワーク基板Ｗとのアライメ
ントマークＡＭ（図４参照）を光学的に検知し、前記版
定盤２０６およびワーク定盤２０７を移動させて前記版
Ｐおよびワーク基板Ｗを基準位置に移動するようにして
いた。なお、符号２０４は、前記アライメントマークＡ
Ｍをそれぞれ光学的に検出して前記ワークＷと刷版Ｐと
の相対的位置関係を調整するためのアライメント装置で
あり、符号２１５は載置された摺動駒２１６を摺動せし
めるリニアガイドであり、符号２２７は、刷版Ｐ上にイ
ンクを供給するための上下動可能なインキング装置（デ
ィスペンサ）である。
【０００７】このように構成すると、Ｌ／Ｄ［Ｌは移動
体の印刷方向長さ（摺動駒２１６間の印刷方向長さ）、
Ｄは移動体の移動方向に垂直な幅（リニアガイド２１
５，２１５間の長さ）］が１．５を越えるので、移動体
となるステージの移動量の精度，位置決め精度，ヨーイ
ング等の精度の向上を図ることができる。
体の印刷方向長さ（摺動駒２１６間の印刷方向長さ）、
Ｄは移動体の移動方向に垂直な幅（リニアガイド２１
５，２１５間の長さ）］が１．５を越えるので、移動体
となるステージの移動量の精度，位置決め精度，ヨーイ
ング等の精度の向上を図ることができる。
【０００８】ここで、図５に基づいて前記オフセット印
刷装置Ｍ1 の概略動作を説明する。先ず、図５（Ａ）に
示すように、アライメント装置２０４により刷版Ｐのア
ライメント（位置調整）が行われ、次いでワークＷのア
ライメントが行なわれる。そして、図５（Ｂ）に示すよ
うに、インキング装置２２７により刷版Ｐにインクが塗
布され、刷版Ｐ上のパターンがブランケット胴２０３に
転写される。前記ブランケット胴２０３に転写されたパ
ターンは、図５（Ｃ），（Ｄ）に示すように、ワークＷ
上に転写されて一連の動作が終了し、再度ステージ２０
２が左方に移動し、初期状態（図５（Ａ）の状態）に戻
る（図５（Ｅ））。このインキが塗布された刷版Ｐから
ブランケット胴２０３にインキが受理される際、および
該受理されたブランケット胴２０３上のインキがワーク
Ｗへパターン転写される際に、制御装置は、ステージ２
０２の左右動とブランケット胴２０３の回転とが同期運
転されるように、ステージモータ２１２とブランケット
胴モータ２１７とを、それぞれ別個に駆動するようにし
ている。
刷装置Ｍ1 の概略動作を説明する。先ず、図５（Ａ）に
示すように、アライメント装置２０４により刷版Ｐのア
ライメント（位置調整）が行われ、次いでワークＷのア
ライメントが行なわれる。そして、図５（Ｂ）に示すよ
うに、インキング装置２２７により刷版Ｐにインクが塗
布され、刷版Ｐ上のパターンがブランケット胴２０３に
転写される。前記ブランケット胴２０３に転写されたパ
ターンは、図５（Ｃ），（Ｄ）に示すように、ワークＷ
上に転写されて一連の動作が終了し、再度ステージ２０
２が左方に移動し、初期状態（図５（Ａ）の状態）に戻
る（図５（Ｅ））。このインキが塗布された刷版Ｐから
ブランケット胴２０３にインキが受理される際、および
該受理されたブランケット胴２０３上のインキがワーク
Ｗへパターン転写される際に、制御装置は、ステージ２
０２の左右動とブランケット胴２０３の回転とが同期運
転されるように、ステージモータ２１２とブランケット
胴モータ２１７とを、それぞれ別個に駆動するようにし
ている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステー
ジモータ，ブランケット胴モータ，各種ギア等を使用し
てオフセット印刷装置を現実に組立てた場合には、前記
モータ等には所定の規格内のバラツキがあり、これらの
バラツキが累積されてステージの進行方向に対する直角
方向の濃淡ムラ（ギア目）が発生することがあった。
ジモータ，ブランケット胴モータ，各種ギア等を使用し
てオフセット印刷装置を現実に組立てた場合には、前記
モータ等には所定の規格内のバラツキがあり、これらの
バラツキが累積されてステージの進行方向に対する直角
方向の濃淡ムラ（ギア目）が発生することがあった。
【００１０】そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなさ
れたものであり、オフセット印刷装置を構成する各種部
材，構成要素にバラツキがあった場合にもステージの進
行方向に対する直角方向の濃淡ムラが生じることがない
オフセット印刷装置を提供することを目的とする。
れたものであり、オフセット印刷装置を構成する各種部
材，構成要素にバラツキがあった場合にもステージの進
行方向に対する直角方向の濃淡ムラが生じることがない
オフセット印刷装置を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、請求項１に係る発明
は、基台と、該基台上を往復動する凹版等の版およびワ
ークが載置されたステージと、前記基台上方のステージ
と対応する位置に設けられたブランケット胴と、前記ス
テージを移動せしめるステージモータと、前記ブランケ
ット胴を回転せしめるブランケット胴モータとを備え、
インキが塗布された版にブランケット胴を接触せしめて
該版上のパターンを前記ブランケット胴が受理し、該パ
ターンが受理されたブランケット胴をワークに接触せし
めて印刷を行うオフセット印刷装置において、前記ブラ
ンケット胴が版またはワークに接触する際に、前記ブラ
ンケット胴が版またはワークに接触するまでは前記ブラ
ンケット胴をパターン受理方向またはパターン転写方向
に緩やかに回転制御しておき、前記ブランケット胴が版
またはワークに接触後は、ステージがブランケット胴に
接触することにより発生する回転力よりもブランケット
胴モータが発生する回転力の方が小さい状態で回転する
ように制御する制御装置を備えたオフセット印刷装置を
採用する。
するためになされたものであり、請求項１に係る発明
は、基台と、該基台上を往復動する凹版等の版およびワ
ークが載置されたステージと、前記基台上方のステージ
と対応する位置に設けられたブランケット胴と、前記ス
テージを移動せしめるステージモータと、前記ブランケ
ット胴を回転せしめるブランケット胴モータとを備え、
インキが塗布された版にブランケット胴を接触せしめて
該版上のパターンを前記ブランケット胴が受理し、該パ
ターンが受理されたブランケット胴をワークに接触せし
めて印刷を行うオフセット印刷装置において、前記ブラ
ンケット胴が版またはワークに接触する際に、前記ブラ
ンケット胴が版またはワークに接触するまでは前記ブラ
ンケット胴をパターン受理方向またはパターン転写方向
に緩やかに回転制御しておき、前記ブランケット胴が版
またはワークに接触後は、ステージがブランケット胴に
接触することにより発生する回転力よりもブランケット
胴モータが発生する回転力の方が小さい状態で回転する
ように制御する制御装置を備えたオフセット印刷装置を
採用する。
【００１２】
【００１３】
【００１４】
【００１５】
【００１６】
【作用】 請求項１の発明において、 制御装置は、ブラン
ケット胴が版またはワークに接触するまでは、ブランケ
ット胴をパターン受理方向またはパターン転写方向に緩
やかに回転制御しておく。この緩やかな回転状態のブラ
ンケット胴は、ステージ上の版またはワークに接触する
際には、小さなトルクで回転制御される。従って、版ま
たはワークとブランケット胴とが接触する際には互いに
スムーズに接触し、接触当初から無理な力が加えられな
い。更に、前記スムーズな接触に続いてブランケット胴
が連れ回りされ、該ブランケット胴とワークの間には無
駄な力が作用せず、版またはワークにはインキの濃淡ム
ラが生じない。
ケット胴が版またはワークに接触するまでは、ブランケ
ット胴をパターン受理方向またはパターン転写方向に緩
やかに回転制御しておく。この緩やかな回転状態のブラ
ンケット胴は、ステージ上の版またはワークに接触する
際には、小さなトルクで回転制御される。従って、版ま
たはワークとブランケット胴とが接触する際には互いに
スムーズに接触し、接触当初から無理な力が加えられな
い。更に、前記スムーズな接触に続いてブランケット胴
が連れ回りされ、該ブランケット胴とワークの間には無
駄な力が作用せず、版またはワークにはインキの濃淡ム
ラが生じない。
【００１７】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。なお、本実施例の機械的構成は、前記図３に示し
たオフセット印刷装置と同一構成であるので重複記載を
省略し、制御系の構成のみを説明する。（１）第１実施例 本実施例は、刷版Ｐ等に対して位置合せされたブランケ
ット胴２０３が回転停止されていて、刷版Ｐ等とブラン
ケット胴２０３との接触によりブランケット胴２０３が
連れ回り回転される場合である。
する。なお、本実施例の機械的構成は、前記図３に示し
たオフセット印刷装置と同一構成であるので重複記載を
省略し、制御系の構成のみを説明する。（１）第１実施例 本実施例は、刷版Ｐ等に対して位置合せされたブランケ
ット胴２０３が回転停止されていて、刷版Ｐ等とブラン
ケット胴２０３との接触によりブランケット胴２０３が
連れ回り回転される場合である。
【００１８】図２に示すように、オフセット印刷装置Ｍ
2 の制御系は、ＣＰＵ等からなる制御装置１には、制御
プログラムが格納されたＲＯＭ２と、処理過程のデータ
を一時的に格納するＲＡＭ３と、ブランケット胴２０３
（図１参照）の所定位置（例えば、位置Ａ1 ）と刷版Ｐ
等の所定位置（例えば、位置Ａ2 ）との一致を検出する
ための発光素子と受光素子等からなる位置検出センサ４
と、ブランケット胴２０３を駆動するブランケット胴モ
ータ２１７と、該ブランケット胴モータ２１７の回転を
ブランケット胴２２７に対して断続するクラッチ５と、
ステージ２０２を駆動するステージモータ２１２等によ
り構成されている。
2 の制御系は、ＣＰＵ等からなる制御装置１には、制御
プログラムが格納されたＲＯＭ２と、処理過程のデータ
を一時的に格納するＲＡＭ３と、ブランケット胴２０３
（図１参照）の所定位置（例えば、位置Ａ1 ）と刷版Ｐ
等の所定位置（例えば、位置Ａ2 ）との一致を検出する
ための発光素子と受光素子等からなる位置検出センサ４
と、ブランケット胴２０３を駆動するブランケット胴モ
ータ２１７と、該ブランケット胴モータ２１７の回転を
ブランケット胴２２７に対して断続するクラッチ５と、
ステージ２０２を駆動するステージモータ２１２等によ
り構成されている。
【００１９】次に、オフセット印刷装置Ｍ2 の動作を説
明する。図１（Ａ）に示すように、ブランケット胴２０
３がインキの受理を開始する開始位置Ａ1 と終了位置Ｂ
1 、および版定盤２０６上の刷版Ｐのパターンの開始位
置Ａ2 と終了位置Ｂ2 、およびワーク定盤２０７上のワ
ークＷのパターンの開始位置Ａ3 と終了位置Ｂ3 とは予
め決められており、インキの受理および転写の際には、
位置Ａ1 とＡ2 、位置Ｂ1 とＢ2 、および位置Ａ1 とＡ
3 、位置Ｂ1 とＢ 3 とが厳密に対応するように制御され
る。
明する。図１（Ａ）に示すように、ブランケット胴２０
３がインキの受理を開始する開始位置Ａ1 と終了位置Ｂ
1 、および版定盤２０６上の刷版Ｐのパターンの開始位
置Ａ2 と終了位置Ｂ2 、およびワーク定盤２０７上のワ
ークＷのパターンの開始位置Ａ3 と終了位置Ｂ3 とは予
め決められており、インキの受理および転写の際には、
位置Ａ1 とＡ2 、位置Ｂ1 とＢ2 、および位置Ａ1 とＡ
3 、位置Ｂ1 とＢ 3 とが厳密に対応するように制御され
る。
【００２０】そして、先ず、刷版Ｐにインキが塗布さ
れ、次いで、位置検出センサ４により前記ブランケット
胴２０３上のパターン開始位置Ａ1 および版定盤２０３
上のパターン開始位置Ａ2 が検出される。すると、制御
装置１はクラッチ５を接続して前記パターン開始位置Ａ
1 とＡ2 とが一致するようにブランケット胴モータ２１
７を強制的に回転させる。次いで、図１（Ｂ）に示すよ
うに、パターン開始位置Ａ1 とＡ2 とが一致した位置で
ブランケット胴２０３を下降させ、前記パターン開始位
置Ａ1 とＡ2 とを当接せしめる。次いで、ステージ２０
２を右方に移動させ、刷版Ｐ上のインキをブランケット
胴２０３が受理する。この受理の際に制御装置１はクラ
ッチ５を解除してブランケット胴２０３をフリー回転状
態にする。即ち、ブランケット胴２０３はステージ２０
２の右方への移動に伴い連れ回りされる。従って、ブラ
ンケット胴２０３と刷版Ｐとの間には無理な力が作用せ
ず、ブランケット胴２０３の表面には濃淡ムラの無いイ
ンキの受理が行われる。
れ、次いで、位置検出センサ４により前記ブランケット
胴２０３上のパターン開始位置Ａ1 および版定盤２０３
上のパターン開始位置Ａ2 が検出される。すると、制御
装置１はクラッチ５を接続して前記パターン開始位置Ａ
1 とＡ2 とが一致するようにブランケット胴モータ２１
７を強制的に回転させる。次いで、図１（Ｂ）に示すよ
うに、パターン開始位置Ａ1 とＡ2 とが一致した位置で
ブランケット胴２０３を下降させ、前記パターン開始位
置Ａ1 とＡ2 とを当接せしめる。次いで、ステージ２０
２を右方に移動させ、刷版Ｐ上のインキをブランケット
胴２０３が受理する。この受理の際に制御装置１はクラ
ッチ５を解除してブランケット胴２０３をフリー回転状
態にする。即ち、ブランケット胴２０３はステージ２０
２の右方への移動に伴い連れ回りされる。従って、ブラ
ンケット胴２０３と刷版Ｐとの間には無理な力が作用せ
ず、ブランケット胴２０３の表面には濃淡ムラの無いイ
ンキの受理が行われる。
【００２１】次いで、図１（Ｃ）に示すように、ブラン
ケット胴２０３へのインキ受理が終了した場合にはブラ
ンケット胴２０３を上昇させ、再びクラッチ５を接続し
てブランケット胴２０３を回転せしめ、図１（Ｄ）に示
すように、ワークＷのパターン開始位置Ａ3 とブランケ
ット胴２０３のパターン開始位置Ａ1 とを一致させる。
ケット胴２０３へのインキ受理が終了した場合にはブラ
ンケット胴２０３を上昇させ、再びクラッチ５を接続し
てブランケット胴２０３を回転せしめ、図１（Ｄ）に示
すように、ワークＷのパターン開始位置Ａ3 とブランケ
ット胴２０３のパターン開始位置Ａ1 とを一致させる。
【００２２】次いで、制御装置１はクラッチ５を解除し
てブランケット胴２０３をフリー状態にし、ステージ２
０２を右方に移動させてブランケット胴２０３を連れ回
りさせる。従って、ブランケット胴２０３とワークＷと
の間には無理な力が作用せず、ワークＷの表面には濃淡
ムラの無いパターン印刷が行われる。（２）第２実施例 本実施例は、刷版Ｐ等に対して上方に位置するブランケ
ット胴２０３が緩やかに回転していて、刷版Ｐ等とブラ
ンケット胴２０３との位置合せをして接触せしめ、該接
触と同時にブランケット胴２０３をフリー回転にして該
ブランケット胴２０３が連れ回り回転される場合であ
る。なお、本実施例では図２に示したＲＯＭ２内のプロ
グラムが第１実施例と相違するのみで、その他の構成は
第１実施例と同様である。
てブランケット胴２０３をフリー状態にし、ステージ２
０２を右方に移動させてブランケット胴２０３を連れ回
りさせる。従って、ブランケット胴２０３とワークＷと
の間には無理な力が作用せず、ワークＷの表面には濃淡
ムラの無いパターン印刷が行われる。（２）第２実施例 本実施例は、刷版Ｐ等に対して上方に位置するブランケ
ット胴２０３が緩やかに回転していて、刷版Ｐ等とブラ
ンケット胴２０３との位置合せをして接触せしめ、該接
触と同時にブランケット胴２０３をフリー回転にして該
ブランケット胴２０３が連れ回り回転される場合であ
る。なお、本実施例では図２に示したＲＯＭ２内のプロ
グラムが第１実施例と相違するのみで、その他の構成は
第１実施例と同様である。
【００２３】制御装置１はクラッチ５を接続し、ブラン
ケット胴２０３はインキ受理方向（反時計方向）に予め
緩やかに回転されている。この状態で、位置検出センサ
４が前記ブランケット胴２０３上のパターン開始位置Ａ
1 と、刷版Ｐ上のパターン開始位置Ａ2 とを検出する
と、制御装置１がパターン開始位置Ａ1 とＡ2 との位置
合せ演算を行い、ブランケット胴モータ２１７の回転を
制御する。次いで、図１（Ｂ）に示すように、ブランケ
ット胴２０３を下降させるとパターン開始位置Ａ 1 とＡ
2 とが一致して当接され、同時にクラッチ５を解除して
ブランケット胴２０３をフリー回転状態にし、ステージ
２０２を右方に移動させ、刷版Ｐ上のインキをブランケ
ット胴２０３が受理する。即ち、ブランケット胴２０３
はステージ２０２の右方への移動に伴い連れ回りされ
る。従って、ブランケット胴２０３と刷版Ｐとの接触当
初から無理な力が作用せず、ブランケット胴２０３の表
面には濃淡ムラの無いインキの受理が行われる。
ケット胴２０３はインキ受理方向（反時計方向）に予め
緩やかに回転されている。この状態で、位置検出センサ
４が前記ブランケット胴２０３上のパターン開始位置Ａ
1 と、刷版Ｐ上のパターン開始位置Ａ2 とを検出する
と、制御装置１がパターン開始位置Ａ1 とＡ2 との位置
合せ演算を行い、ブランケット胴モータ２１７の回転を
制御する。次いで、図１（Ｂ）に示すように、ブランケ
ット胴２０３を下降させるとパターン開始位置Ａ 1 とＡ
2 とが一致して当接され、同時にクラッチ５を解除して
ブランケット胴２０３をフリー回転状態にし、ステージ
２０２を右方に移動させ、刷版Ｐ上のインキをブランケ
ット胴２０３が受理する。即ち、ブランケット胴２０３
はステージ２０２の右方への移動に伴い連れ回りされ
る。従って、ブランケット胴２０３と刷版Ｐとの接触当
初から無理な力が作用せず、ブランケット胴２０３の表
面には濃淡ムラの無いインキの受理が行われる。
【００２４】次いで、図１（Ｃ）に示すように、ブラン
ケット胴２０３へのインキ受理が終了した場合にはブラ
ンケット胴２０３を上昇させ、制御装置１はクラッチ５
を接続し、ブランケット胴２０３はインキ転写方向（反
時計方向）に予め緩やかに回転されている。この状態
で、位置検出センサ４が前記ブランケット胴２０３上の
パターン開始位置Ａ1 と、ワークＷ上のパターン開始位
置Ａ3 とを検出すると、制御装置１が位置Ａ1 とＡ3 と
の位置合せ演算を行い、ブランケット胴モータ２１７の
回転を制御する。次いで、図１（Ｄ）に示すように、ブ
ランケット胴２０３を下降させるとパターン開始位置Ａ
1 とＡ3 とが一致して当接され、同時にクラッチ５を解
除してブランケット胴２０３をフリー回転状態にし、ス
テージ２０２を右方に移動させ、ブランケット胴２０３
上のパターンをワークＷに転写する。即ち、ブランケッ
ト胴２０３はステージ２０２の右方への移動に伴い連れ
回りされる。従って、ブランケット胴２０３とワークＷ
との接触当初から無理な力が作用せず、ワークＷの表面
には濃淡ムラの無いインキの転写が行われる。（３）第３実施例 本実施例は、刷版Ｐ等に対して上方に位置するブランケ
ット胴２０３が常時小さなトルクで回転していて、刷版
Ｐ等とブランケット胴２０３との位置合せ（ステージ駆
動モータ２１２とブランケット胴回転モータ２１７との
モータ回転位置量による制御）をして接触せしめ、ブラ
ンケット胴２０３がステージ２０２の動きに連れ回るよ
うに回転させる場合である。即ち、前記第２実施例との
相違点は、第２実施例が前記接触後にブランケット胴２
０３を「フリー回転」させたのに対して、本実施例は常
時ブランケット胴モータ２１７の回転によりブランケッ
ト胴２０３を極めて「小さいトルクで回転させた」点に
ある。なお、本実施例の相違点は、図２に示したＲＯＭ
２内のプログラムが第１実施例と異なることと、前記第
２実施例と比べてクラッチを必要としないことであり、
その他の構成は第１実施例と同様である。
ケット胴２０３へのインキ受理が終了した場合にはブラ
ンケット胴２０３を上昇させ、制御装置１はクラッチ５
を接続し、ブランケット胴２０３はインキ転写方向（反
時計方向）に予め緩やかに回転されている。この状態
で、位置検出センサ４が前記ブランケット胴２０３上の
パターン開始位置Ａ1 と、ワークＷ上のパターン開始位
置Ａ3 とを検出すると、制御装置１が位置Ａ1 とＡ3 と
の位置合せ演算を行い、ブランケット胴モータ２１７の
回転を制御する。次いで、図１（Ｄ）に示すように、ブ
ランケット胴２０３を下降させるとパターン開始位置Ａ
1 とＡ3 とが一致して当接され、同時にクラッチ５を解
除してブランケット胴２０３をフリー回転状態にし、ス
テージ２０２を右方に移動させ、ブランケット胴２０３
上のパターンをワークＷに転写する。即ち、ブランケッ
ト胴２０３はステージ２０２の右方への移動に伴い連れ
回りされる。従って、ブランケット胴２０３とワークＷ
との接触当初から無理な力が作用せず、ワークＷの表面
には濃淡ムラの無いインキの転写が行われる。（３）第３実施例 本実施例は、刷版Ｐ等に対して上方に位置するブランケ
ット胴２０３が常時小さなトルクで回転していて、刷版
Ｐ等とブランケット胴２０３との位置合せ（ステージ駆
動モータ２１２とブランケット胴回転モータ２１７との
モータ回転位置量による制御）をして接触せしめ、ブラ
ンケット胴２０３がステージ２０２の動きに連れ回るよ
うに回転させる場合である。即ち、前記第２実施例との
相違点は、第２実施例が前記接触後にブランケット胴２
０３を「フリー回転」させたのに対して、本実施例は常
時ブランケット胴モータ２１７の回転によりブランケッ
ト胴２０３を極めて「小さいトルクで回転させた」点に
ある。なお、本実施例の相違点は、図２に示したＲＯＭ
２内のプログラムが第１実施例と異なることと、前記第
２実施例と比べてクラッチを必要としないことであり、
その他の構成は第１実施例と同様である。
【００２５】この連れ回りの際における「ステージ（実
際には刷版Ｐ等）２０２がブランケット胴２０３に接触
することにより発生する回転力Ｐ1 」と「ブランケット
胴モータ２１７が発生する回転力Ｐ2 」との間には、次
の関係が成り立つようにする。
際には刷版Ｐ等）２０２がブランケット胴２０３に接触
することにより発生する回転力Ｐ1 」と「ブランケット
胴モータ２１７が発生する回転力Ｐ2 」との間には、次
の関係が成り立つようにする。
【００２６】 Ｐ1 ≫Ｐ2 …（１） 次に、動作を説明する。制御装置１の制御の下に、ブラ
ンケット胴２０３はインキ受理方向（反時計方向）に予
め緩やかに回転されている。この状態で、位置検出セン
サ４が前記ブランケット胴２０３上のパターン開始位置
Ａ1 と、刷版Ｐ上のパターン開始位置Ａ 2 とを検出する
と、制御装置１がパターン開始位置Ａ1 とＡ2 との位置
合せ演算を行い、ブランケット胴モータ２１７の回転を
制御する。次いで、図１（Ｂ）に示すように、ブランケ
ット胴２０３を下降させるとパターン開始位置Ａ1 とＡ
2とが一致して当接され、同時に前記式（１）を満足す
るようにブランケット胴モータ２１７を回転させる。そ
して、この状態でステージ２０２を右方に移動させ、刷
版Ｐ上のインキをブランケット胴２０３が受理する。即
ち、ブランケット胴２０３はステージ２０２の右方への
移動に伴い連れ回りに近い状態で回転される。従って、
ブランケット胴２０３と刷版Ｐとの接触当初から無理な
力が作用せず、ブランケット胴２０３の表面には濃淡ム
ラの無いインキの受理が行われる。
ンケット胴２０３はインキ受理方向（反時計方向）に予
め緩やかに回転されている。この状態で、位置検出セン
サ４が前記ブランケット胴２０３上のパターン開始位置
Ａ1 と、刷版Ｐ上のパターン開始位置Ａ 2 とを検出する
と、制御装置１がパターン開始位置Ａ1 とＡ2 との位置
合せ演算を行い、ブランケット胴モータ２１７の回転を
制御する。次いで、図１（Ｂ）に示すように、ブランケ
ット胴２０３を下降させるとパターン開始位置Ａ1 とＡ
2とが一致して当接され、同時に前記式（１）を満足す
るようにブランケット胴モータ２１７を回転させる。そ
して、この状態でステージ２０２を右方に移動させ、刷
版Ｐ上のインキをブランケット胴２０３が受理する。即
ち、ブランケット胴２０３はステージ２０２の右方への
移動に伴い連れ回りに近い状態で回転される。従って、
ブランケット胴２０３と刷版Ｐとの接触当初から無理な
力が作用せず、ブランケット胴２０３の表面には濃淡ム
ラの無いインキの受理が行われる。
【００２７】次いで、図１（Ｃ）に示すように、ブラン
ケット胴２０３へのインキ受理が終了した場合にはブラ
ンケット胴２０３を上昇させ、制御装置１の制御の下
に、ブランケット胴２０３はインキ転写方向（反時計方
向）に予め緩やかに回転されている。この状態で、位置
検出センサ４が前記ブランケット胴２０３上のパターン
開始位置Ａ1 と、ワークＷ上のパターン開始位置Ａ3 と
を検出すると、制御装置１が位置Ａ1 とＡ3 との位置合
せ演算を行い、ブランケット胴モータ２１７の回転を制
御する。次いで、図１（Ｄ）に示すように、ブランケッ
ト胴２０３を下降させるとパターン開始位置Ａ1 とＡ3
とが一致して当接され、同時に前記式（１）を満足する
ようにブランケット胴モータ２１７を回転させる。そし
て、この状態でステージ２０２を右方に移動させ、ブラ
ンケット胴２０３上のパターンをワークＷに転写する。
即ち、ブランケット胴２０３はステージ２０２の右方へ
の移動に伴い連れ回りに近い状態で回転される。従っ
て、ブランケット胴２０３とワークＷとの接触当初から
無理な力が作用せず、ワークＷの表面には濃淡ムラの無
いインキの転写が行われる。
ケット胴２０３へのインキ受理が終了した場合にはブラ
ンケット胴２０３を上昇させ、制御装置１の制御の下
に、ブランケット胴２０３はインキ転写方向（反時計方
向）に予め緩やかに回転されている。この状態で、位置
検出センサ４が前記ブランケット胴２０３上のパターン
開始位置Ａ1 と、ワークＷ上のパターン開始位置Ａ3 と
を検出すると、制御装置１が位置Ａ1 とＡ3 との位置合
せ演算を行い、ブランケット胴モータ２１７の回転を制
御する。次いで、図１（Ｄ）に示すように、ブランケッ
ト胴２０３を下降させるとパターン開始位置Ａ1 とＡ3
とが一致して当接され、同時に前記式（１）を満足する
ようにブランケット胴モータ２１７を回転させる。そし
て、この状態でステージ２０２を右方に移動させ、ブラ
ンケット胴２０３上のパターンをワークＷに転写する。
即ち、ブランケット胴２０３はステージ２０２の右方へ
の移動に伴い連れ回りに近い状態で回転される。従っ
て、ブランケット胴２０３とワークＷとの接触当初から
無理な力が作用せず、ワークＷの表面には濃淡ムラの無
いインキの転写が行われる。
【００２８】
【発明の効果】請求項１に係る発明によれば、ブランケ
ット胴が版またはワークに接触するまではブランケット
胴をパターン受理方向またはパターン転写方向に緩やか
に回転制御し、ブランケット胴が版またはワークに接触
後は、ステージがブランケット胴に接触することにより
発生する回転力よりもブランケット胴モータが発生する
回転力の方が小さい状態で回転するように制御するの
で、版またはワークとブランケット胴とが接触する当初
から無理な力が加わらない。従って、版またはワークに
はインキの濃淡ムラが生じない。
ット胴が版またはワークに接触するまではブランケット
胴をパターン受理方向またはパターン転写方向に緩やか
に回転制御し、ブランケット胴が版またはワークに接触
後は、ステージがブランケット胴に接触することにより
発生する回転力よりもブランケット胴モータが発生する
回転力の方が小さい状態で回転するように制御するの
で、版またはワークとブランケット胴とが接触する当初
から無理な力が加わらない。従って、版またはワークに
はインキの濃淡ムラが生じない。
【図１】本発明のオフセット印刷装置の実施例の動作過
程を示す図である。
程を示す図である。
【図２】前記実施例の制御系の構成図である。
【図３】従来のオフセット印刷装置の概略斜視図であ
る。
る。
【図４】前記オフセット印刷装置に使用するワーク等の
アライメントマークＡＭを示す図である。
アライメントマークＡＭを示す図である。
【図５】前記従来例の作用説明図である。
ＡＭ…アライメントマーク Ｐ…刷版 Ｗ…ワーク １…制御装置 ４…位置検出センサ ５…クラッチ ２０１…基台 ２０２…ステージ ２０３…ブランケット胴 ２０６…版定盤 ２０７…ワーク定盤 ２１２…ステージモータ ２１７…ブランケット胴モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B41F 17/14 B41F 3/20
Claims (1)
- 【請求項１】 基台と、該基台上を往復動する凹版等の
版およびワークが載置されたステージと、前記基台上方
のステージと対応する位置に設けられたブランケット胴
と、前記ステージを移動せしめるステージモータと、前
記ブランケット胴を回転せしめるブランケット胴モータ
とを備え、インキが塗布された版にブランケット胴を接
触せしめて該版上のパターンを前記ブランケット胴が受
理し、該パターンが受理されたブランケット胴をワーク
に接触せしめて印刷を行うオフセット印刷装置におい
て、前記ブランケット胴が版またはワークに接触する際
に、前記ブランケット胴が版またはワークに接触するま
では前記ブランケット胴をパターン受理方向またはパタ
ーン転写方向に緩やかに回転制御しておき、前記ブラン
ケット胴が版またはワークに接触後は、ステージがブラ
ンケット胴に接触することにより発生する回転力よりも
ブランケット胴モータが発生する回転力の方が小さい状
態で回転するように制御する制御装置を備えたことを特
徴とするオフセット印刷装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28521493A JP3293980B2 (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | オフセット印刷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28521493A JP3293980B2 (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | オフセット印刷装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07137230A JPH07137230A (ja) | 1995-05-30 |
| JP3293980B2 true JP3293980B2 (ja) | 2002-06-17 |
Family
ID=17688589
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28521493A Expired - Fee Related JP3293980B2 (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | オフセット印刷装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3293980B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| RU181378U1 (ru) * | 2018-02-26 | 2018-07-11 | федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Уфимский государственный авиационный технический университет" | Магнитострикционное устройство угловых перемещений |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR102225736B1 (ko) * | 2015-02-23 | 2021-03-12 | 주식회사 나래나노텍 | 인쇄판 이동용 구동 장치 및 방법, 및 이를 구비한 필름의 패턴 인쇄 장치 |
| JP6517058B2 (ja) * | 2015-03-26 | 2019-05-22 | 国立大学法人山形大学 | 印刷装置 |
-
1993
- 1993-11-15 JP JP28521493A patent/JP3293980B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| RU181378U1 (ru) * | 2018-02-26 | 2018-07-11 | федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Уфимский государственный авиационный технический университет" | Магнитострикционное устройство угловых перемещений |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07137230A (ja) | 1995-05-30 |
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