JP3293966B2 - セラミックスとシリコン板との接合方法 - Google Patents

セラミックスとシリコン板との接合方法

Info

Publication number
JP3293966B2
JP3293966B2 JP19174493A JP19174493A JP3293966B2 JP 3293966 B2 JP3293966 B2 JP 3293966B2 JP 19174493 A JP19174493 A JP 19174493A JP 19174493 A JP19174493 A JP 19174493A JP 3293966 B2 JP3293966 B2 JP 3293966B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon
bonding
ceramic
silicon plate
ceramics
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19174493A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0725673A (ja
Inventor
信之 南
陽一 石田
繁 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP19174493A priority Critical patent/JP3293966B2/ja
Publication of JPH0725673A publication Critical patent/JPH0725673A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3293966B2 publication Critical patent/JP3293966B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Die Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスとシリコ
ン板との接合方法に関し、特に熱伝導性の良好な炭化珪
素セラミックスと、ICやLSIなどのシリコン板との
接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】炭化珪素セラミックスは、
熱伝導性が良好で、しかも熱膨張係数がシリコン単結晶
のそれに近い特性を有し、また機械的強度をも兼ね備え
ていることから、ICやLSIなどの半導体素子の搭載
基板としての適用が進められている。
【0003】ここで、従来の炭化珪素セラミックスと、
ICやLSIなどのシリコン板との接合は、有機樹脂に
よる接着、或いは炭化珪素セラミックスにメタライズを
施し、該メタライズ面とシリコン板とをロウで接合する
方法等が採られていた。
【0004】しかしながら、先ず前者として記載した有
機樹脂を用いる方法にあっては、簡便に両者を接合し得
る方法ではあるものの、その得られた接合体は耐熱性に
乏しく、例えば耐熱性に優れていると言われるイミド系
樹脂を用いた場合においても、その実用上の耐熱温度は
精々300℃が限度であり、例えば500℃以上の高温
環境下においても耐え得る接合を期待できる方法ではな
かった。
【0005】また、後者のセラミックス表面にメタライ
ズを施す方法にあっては、耐熱性を有する接合が期待で
きるものの、セラミックス表面にクロムやタングステン
等でメタライズを施す工程自体が長く、また煩雑である
ことから広くは実用化されていなかった。
【0006】本発明は、上述した従来のセラミックスと
シリコン板との接合方法が有する課題に鑑みなされたも
のであって、その目的は、炭化珪素セラミックスと、I
CやLSIなどのシリコン板とを簡便に、しかも高温環
境下においても十分に耐え、かつ複雑形状の面において
もその接合が可能なセラミックスとシリコン板との接合
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、炭化珪素セラミックス表面に先ずCVD法
によりシリコン被膜を形成し、該シリコン被膜を形成し
たセラミックスを800〜1100℃で熱処理した後、
そのシリコン被膜面上に金箔を介してシリコン板を高温
度で接合するセラミックスとシリコン板との接合方法と
した。
【0008】上記した本発明に係るセラミックスとシリ
コン板との接合方法によれば、炭化珪素セラミックス
と、ICやLSIなどのシリコン板とを簡便に、しかも
高温環境下においても十分に耐え、かつ複雑形状の面に
おいてもその接合が可能となる。
【0009】ここで、本発明においては、上記セラミッ
クス表面へのシリコン被膜の形成は、CVD法により行
うことが重要となる。これは、シリコンを、上記CVD
法以外の例えば真空蒸着法でセラミックス表面に付着さ
せたものは、その付着強度が弱く後工程で剥離する憂い
があり、またスパッタリング法では、シリコンターゲッ
トと対向していなければならないことから、複雑形状面
には適用できないという欠点を有しているためである。
なお、該CVD法により形成したシリコン被膜は、膜厚
500〜3000Åのシリコン被膜とすることが望まし
い。これは、膜厚が500Åに満たないものである場合
には、セラミックス表面への付着強度が弱く後工程で剥
がれてしまう憂いがあるために好ましくなく、逆に30
00Åを越える膜厚のシリコン被膜を形成すると、その
成膜工程中に該シリコン被膜が剥がれてしまう憂いがあ
るために好ましくない。
【0010】また、本発明においては、上記シリコン被
膜を形成した後のセラミックスの熱処理温度は、800
〜1100℃に管理されることが重要となる。これは、
該熱処理は、炭化珪素セラミックス中のシリコンと、該
セラミックス表面にCVD法により形成したシリコン被
膜中のシリコンとが、相互に拡散しあって強い付着力を
得るために行うものであるが、その熱処理温度が800
℃に満たない場合には、上記したシリコンの拡散が十分
に起こらず、付着力を向上させる効果が生じないためで
あり、また逆に、1100℃を越える温度で熱処理する
と、形成したシリコン被膜自体が分解してしまい、表面
被膜を形成する効果が現れないためである。
【0011】また、上記接合に使用される金箔の厚みと
しては、1μm以上の厚みを有していることが望まし
い。これは、熱膨張係数がシリコン単結晶のそれに近い
炭化珪素セラミックスであっても、その熱膨張係数には
差異(炭化珪素:4.6×10−6/℃、シリコン:
4.0×10−6/℃)があり、1μmに満たない金箔
の厚みでは、上記熱膨張係数の差異に基づく炭化珪素と
シリコン板との熱膨張差を緩衝しきれず、接合強度が低
下する憂いがあるために好ましくない。
【0012】また、上記セラミックスとシリコン板との
金箔を介しての接合は、シリコンが酸化しない条件、即
ち真空中、窒素,アルゴン等の不活性ガス中、或いは水
素等の還元ガス中のように非酸化性雰囲気において、5
30〜700℃で行われることが望ましい。これは、5
30℃に満たない接合温度では、セラミックスとシリコ
ン板との間に高温環境下においても耐え得る十分な接合
強度が得られないためであり、また700℃を越えて加
熱すると、ICやLSI等の電子部品としてのシリコン
板が熱分解してしまい、電子部品としての役に立たなく
なるためである。
【0013】
【試験例】以下、上記した本発明に係るセラミックスと
シリコン板との接合方法を見出した試験例を説明する。
【0014】−試験例1〜13− 10mm角で、厚さ3mmの炭化珪素セラミックス
〔(株)日本セラテック社製〕の表面に、CVD法で、
SiH→ Si+2Hの反応により膜厚500、1
000、或いは3000Åのシリコン被膜を形成した。
【0015】次に、上記シリコン被膜が形成された炭化
珪素セラミックスを、真空中(5×10−6Torr)にお
いて800、900、或いは1100℃で加熱処理し
た。
【0016】その後、このシリコン被膜の面上に、膜厚
が1、5、或いは10μmの金箔を介して、5mm角の
接合面と、引っ張り治具の取付け部とを有するシリコン
板を、その5mm角の接合面において重ね合わせ、水素
の還元ガス中、窒素,アルゴンの不活性ガス中、或いは
真空中といった非酸化性雰囲気中において、530、6
00、650、或いは700℃で加熱することにより、
上記炭化珪素セラミックスとシリコン板とを接合した。
【0017】得られた接合体を、500℃に加熱した状
態で接合面に対して垂直方向に引っ張り、炭化珪素セラ
ミックスとシリコン板との付着強度を測定した。その測
定結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】−試験1423上記 シリコン被膜の形成を、5×10−6Torrの真空雰
囲気中において、電子ビーム蒸着により1000Åのシ
リコン被膜としたもの(試験14)、またCVD法に
より形成するシリコン被膜の膜厚を、500〜3000
Å以外の300、或いは3500Åの被膜としたもの
試験1516)、さらには、シリコン被膜形成後
に熱処理を行わなかったもの(試験17)、また熱処
理を行ったがその温度が、800〜1100℃以外の7
00、或いは1200℃で行ったもの(試験18
)、また、上記接合に使用される金箔の厚みを、1μ
mに満たない0.8μmの金箔としたもの(試験
)、また接合温度を、530〜700℃以外の48
0、或いは750℃にして行ったもの(試験21
)、さらには、接合雰囲気が、酸化性雰囲気である大
気中で成されたもの(試験例23)について、各々他の
接合条件を表2に示す条件で炭化珪素セラミックスとシ
リコン板とを接合した。
【0020】得られた接合体を、上記試験1〜13
同様に500℃に加熱した状態で接合面に対して垂直方
向に引っ張り、炭化珪素セラミックスとシリコン板との
付着強度を測定した。その測定結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】表1及び表2より、本発明の各請求項に規
定する条件で接合された炭化珪素セラミックスとシリコ
ン板とは、高温環境下においても30MPa以上の実用
強度を示すが、シリコン被膜の形成方法、形成されたシ
リコン被膜の膜厚、シリコン被膜形成後の熱処理、接合
に使用される金箔の厚み、或いは接合温度、接合雰囲気
が、各請求項において規定する条件から外れて成された
接合体は、高温環境下における付着強度が弱く、好まし
くないことがわかる。
【0023】
【発明の効果】以上、説明した本発明にかかるセラミッ
クスとシリコン板との接合方法によれば、炭化珪素セラ
ミックスと、ICやLSIなどのシリコン板とを簡便
に、しかも高温環境下においても十分に耐え、かつ複雑
形状の面においてもその接合が可能なセラミックスとシ
リコン板との接合方法となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 37/02 H01L 21/52

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素セラミックス表面に先ずCVD
    法によりシリコン被膜を形成し、該シリコン被膜を形成
    したセラミックスを800〜1100℃で熱処理した
    後、そのシリコン被膜面上に金箔を介してシリコン板を
    高温度で接合することを特徴とする、セラミックスとシ
    リコン板との接合方法。
  2. 【請求項2】 上記CVD法によりセラミックス表面に
    形成されたシリコン被膜が、膜厚500〜3000Åの
    シリコン被膜であることを特徴とする、請求項1記載の
    セラミックスとシリコン板との接合方法。
  3. 【請求項3】 上記接合に使用される金箔の厚みが、1
    μm以上であることを特徴とする、請求項1又は2記載
    のセラミックスとシリコン板との接合方法。
  4. 【請求項4】 上記セラミックスとシリコン板との接合
    が、非酸化性雰囲気において530〜700℃で行われ
    ことを特徴とする、請求項1、2又は3記載のセラミ
    ックスとシリコン板との接合方法。
JP19174493A 1993-07-05 1993-07-05 セラミックスとシリコン板との接合方法 Expired - Fee Related JP3293966B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19174493A JP3293966B2 (ja) 1993-07-05 1993-07-05 セラミックスとシリコン板との接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19174493A JP3293966B2 (ja) 1993-07-05 1993-07-05 セラミックスとシリコン板との接合方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0725673A JPH0725673A (ja) 1995-01-27
JP3293966B2 true JP3293966B2 (ja) 2002-06-17

Family

ID=16279784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19174493A Expired - Fee Related JP3293966B2 (ja) 1993-07-05 1993-07-05 セラミックスとシリコン板との接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3293966B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5851852A (en) * 1996-02-13 1998-12-22 Northrop Grumman Corporation Die attached process for SiC

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0725673A (ja) 1995-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5503704A (en) Nitrogen based low temperature direct bonding
Bower et al. Low temperature Si3N4 direct bonding
JPH0936540A (ja) セラミックス回路基板
JP2544398B2 (ja) A1nセラミックスのメタライズ方法
US5098494A (en) Bonding of ceramic parts
JP3293966B2 (ja) セラミックスとシリコン板との接合方法
JP3495051B2 (ja) セラミックス−金属接合体
JPH05148053A (ja) セラミツクス−金属接合体
JP3293964B2 (ja) セラミックスとシリコン板との接合方法
JP2003034585A (ja) 窒化物系セラミックス部材と金属部材の接合体およびそれを用いた窒化物系セラミックス回路基板
JP3302714B2 (ja) セラミックス−金属接合体
JP2763239B2 (ja) 複層セラミックスるつぼ
JP3370060B2 (ja) セラミックス−金属接合体
JP2861357B2 (ja) 窒化アルミニウム―銅接合方法
JP3289860B2 (ja) セラミックスとシリコンとの接合方法
JPH03252382A (ja) 窒化アルミニウム基板およびその製造方法
JP3182170B2 (ja) セラミックスと金属との接合方法
JP2729751B2 (ja) アルミナセラミックスとアルミニウムの接合方法
JPH05246769A (ja) セラミックス−金属接合用組成物およびそれを用いたセラミックス−金属接合体
JP4048914B2 (ja) 回路基板の製造方法および回路基板
JPH0648852A (ja) セラミックス−金属接合体
JP2771810B2 (ja) セラミックと金属体との接合方法および接合体
JPH0292875A (ja) セラミックスと金属の接合における熱応力緩和層の形成方法
JPS62179893A (ja) 金属とセラミツクスとの接合用ろう材
JP2598931B2 (ja) メタル・コアプリント基板及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees