JP3292965B2 - ゴム印 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はゴム印に関し、特
に複数の種類の印面を一体として有し、かつ使用感に優
れたゴム印を提供しようとするものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のゴム印は、木製あるいはプラスチ
ック製の台状ないしＴ字状で把手を備えた支持部にゴム
製の印面を貼り付けることによって構成したものであっ
た。そして、例えば住所や名称等が同じ構成であって
も、縦書きや横書き等で別の印面を持ったゴム印をそれ
ぞれ作成していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】したがって、同じサイ
ズのゴム印を複数備えなければならず、使う際にその選
択に手間がかかり、またゴム印の収納スペースも大きく
なってしまうという欠点があった。

【０００４】一方、近年ボールペン等の端部に印面を有
する浸透印付きの筆記具が用いられているが、複数の用
途に使用できるとはいっても、縦書きや横書き等で別の
印面を持ったゴム印として共用できるようにはなってい
ない。

【０００５】この発明の解決しようとする課題は、縦書
きや横書き等で別の印面を持ったゴム印を一体のものと
して構成することにより、使う際に簡単に選択すること
ができ、また収納スペースの小さいゴム印をローコスト
で提供する点にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】すなわちこの発明のゴム
印は、それぞれ支持部を有し、かつ印面の種類を異にし
た一対のゴム印を、両面に収納部を形成したキャップに
上記印面をはめ込んで取り付けたゴム印であって、上記
一対のゴム印の支持部がそれぞれほぼ３角形であり、そ
の一辺に印面を有するとともに、双方の印面を対面させ
てキャップにはめ込むことにより、ほぼ方形となるよう
構成したことを特徴とするものである。

【０００７】上記において、一対のゴム印の支持部が、
印面を取り付けた支持本体と、支持本体にバネを介して
取り付けられ、上記印面を出没自在に収納した筒状ガイ
ドを有するよう構成することもできる。

【０００８】また、ゴム印の支持部の両面に、種類を異
にした一対の印面を取り付け、各印面に収納部を形成し
たキャップをはめ込むとともに、このキャップを上記支
持部と回転アームで連結し、一方のキャップを開いて他
方のキャップの外側に位置決めすることにより、支持部
を延長した状態で使用可能としたことをも特徴とするも
のである。

【０００９】上記において、それぞれのキャップを支持
部と連結する回転アームが、一端をキャップのほぼ中央
に、他端を支持部の端部に取り付けてもよい。

【００１０】前述のようにして印面の種類を異にした一
対のゴム印を、両面に収納部を形成したキャップに上記
印面をはめ込んで取り付けることにより、使う際に簡単
に選択することができ、また収納スペースの小さいゴム
印をローコストで提供することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下に、この発明による前記ゴム
印の実施例を図面とともに詳細に説明する。図１ないし
図６において、１，１’はそれぞれ支持部２を有し、か
つ印面３の種類を縦書きや横書き等のように異ならせた
一対のゴム印である。そして一対のゴム印１，１’の各
印面３を、両面に収納部５を形成したキャップ４にはめ
込むことにより、一対のゴム印１，１’が一体になるよ
う構成されている。

【００１２】上記において、一対のゴム印１，１’の支
持部２はそれぞれほぼ３角形に形成されており、その一
辺に印面３を備えたゴムシートを有するとともに、双方
の印面３を対面させてキャップ４の収納部５にはめ込む
ことにより、ほぼ方形となるよう構成されている。

【００１３】上記一対のゴム印１，１’の支持部２は、
印面３を取り付けた支持本体１１と、支持本体１１にバ
ネ１３を介して取り付けられ、上記印面３を出没自在に
収納した筒状ガイド１２を有するよう構成されている。
この筒状ガイド１２はバネ１３により常態で印面３が没
する位置まで突出し、その位置で抜け止めされている。
したがって図２のようにゴム印１をキャップ４から外
し、バネ１３の弾性に抗して支持本体１１側から押す
と、図３のように印面３が突出して捺印できるようにな
る。

【００１４】図４は一対のゴム印１，１’をそれぞれ浸
透印で構成したもので、浸透性のゴムシートからなる印
面３の背面にスポンジ等のインク吸蔵体１４を有し、こ
のインク吸蔵体１４に上記支持部２の３角形の頂点位置
に設けた栓１５を抜いて、スタンプインク等を補充する
ことにより、長期間にわたって連続的に使用することが
できるようになっている。

【００１５】図５は縦書きの印面３の例を、また図６は
横書きの印面３をそれぞれ示している。

【００１６】この実施例のゴム印の使用に際しては、使
用する側の例えばゴム印１をキャップ４から外し、バネ
１３の弾性に抗して支持本体１１側から押せばよい。

【００１７】図７ないし図１０はこの発明のゴム印の他
の実施例を示すものである。図において２１は支持部２
２の両面に、種類を異にした一対の印面２３を取り付け
たゴム印である。各印面２３には収納部２５を形成した
一対のキャップ２４，２４’がそれぞれはめ込んであ
る。この一対のキャップ２４，２４’は上記支持部２２
と回転アーム２６で連結され、一方のキャップ２４を開
いて他方のキャップ２４’の外側に位置決めすることに
より、支持部２２をさらに延長した状態で使用すること
ができる。

【００１８】上記において、一対のキャップ２４，２
４’に取り付けた、上記支持部２２と連結する回転アー
ム２６は、一端をそれぞれキャップ２４，２４’のほぼ
中央に、他端を支持部２２の端部に取り付けてある。

【００１９】使用に際しては、例えば一対のキャップ２
４，２４’のうち、図９のように使用する側のキャップ
２４を開き、矢印の方向に回転して他方のキャップ２
４’の外側に位置決めすることにより、図１０のように
支持部２２を延長した状態で使用することができる。

【００２０】

【発明の効果】前述のようにして印面の種類を異にした
一対のゴム印を、両面に収納部を形成したキャップに上
記印面をはめ込んで取り付けることにより、使う際に簡
単に選択することができ、また収納スペースの小さいゴ
ム印をローコストで提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明によるゴム印の一実施例の側面図であ
る。

【図２】ゴム印１をキャップ４から外した状態の側面図
である。

【図３】捺印状態の側面図である。

【図４】インクを補充する場合の断面図である。

【図５】縦書きの印面３の例（実際は裏字）を示す図で
ある。

【図６】横書きの印面３の例（実際は裏字）を示す図で
ある。

【図７】この発明によるゴム印の他の実施例の側面図で
ある。

【図８】キャップ２４，２４’をゴム印２１から外した
状態の側面図である。

【図９】一方のキャップ２４を外した状態の断面図であ
る。

【図１０】使用する側のキャップ２４を他方のキャップ
２４’の外側に位置決めした状態の側面図である。

【符号の説明】

１，１’ ゴム印 ２ 支持部 ３ 印面 ４ キャップ ５ 収納部 １１ 支持本体 １２ 筒状ガイド １３ バネ １４ インク吸蔵体 １５ 栓 ２１ ゴム印 ２２ 支持部 ２３ 印面 ２４，２４’ キャップ ２５ 収納部 ２６ 回転アーム

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B41K 1/04 B41K 1/36 B41K 1/50 B41K 1/02

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】それぞれ支持部を有し、かつ印面の種類を
   異にした一対のゴム印を、両面に収納部を形成したキャ
   ップに上記印面をはめ込んで取り付けたゴム印であっ
   て、上記一対のゴム印の支持部がそれぞれほぼ３角形で
   あり、その一辺に印面を有するとともに、双方の印面を
   対面させてキャップにはめ込むことにより、ほぼ方形と
   なるよう構成したことを特徴とするゴム印。
2. 【請求項２】一対のゴム印の支持部が、印面を取り付け
   た支持本体と、支持本体にバネを介して取り付けられ、
   上記印面を出没自在に収納した筒状ガイドを有する請求
   項１に記載のゴム印。
3. 【請求項３】ゴム印の支持部の両面に、種類を異にした
   一対の印面を取り付け、各印面に収納部を形成したキャ
   ップをはめ込むとともに、このキャップを上記支持部と
   回転アームで連結し、一方のキャップを開いて他方のキ
   ャップの外側に位置決めすることにより、支持部を延長
   した状態で使用可能としたことを特徴とするゴム印。
4. 【請求項４】それぞれのキャップを支持部と連結する回
   転アームが、一端をキャップのほぼ中央に、他端を支持
   部の端部に取り付けられている請求項３に記載のゴム
   印。