JP3292594B2 - スポーツシューズ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、テニス等のような激し
い運動を行う時に用いるスポーツシューズに関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】シューズにとって重要な性能の一つに足
に対するフィット性があげられる。特に、テニス等の動
きの激しいスポーツにおいては、フィット性は最も重要
なものであり、フィット性の良い靴は動き易く、しか
も、着用者に安心感を与える。フィット性とは、言い換
えれば足と靴との一体感であり、どんな動きをしたとき
にも常に適度な締め付け具合で足と靴とが密着している
ことが望ましい。

【０００３】従来、足に対するフィット性を向上させる
手段として、甲部に通常の靴紐とは別にマジックテープ
付きベルトを備え、このマジックテープ付きベルトで甲
部の周りを締め付けるもの（実公平６−１０８１７号公
報、実公平２−３２９１号公報参照）、ベロとアッパー
を一体化したもの（実開平４−１０７６０７号公報参
照）、ベロに伸縮性のある素材を用いてサポーターのよ
うに伸縮性を利用して締め付けるもの（実開平５−６８
３１１号公報、特開平５−２２８００６号公報参照）等
が提案されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、マジックテ
ープ付きベルトで甲部の周りを締め付けるものは、アッ
パーの上から締め付けを行うため、締め付け度合いが低
くて足に対するフィット性が劣るものであった。また、
ベロとアッパーを一体化したものおよびベロに伸縮性の
ある素材を用いてサポーターのように伸縮性を利用して
締め付けるものは、着用時にベロを両手で拡張して足を
挿入しなければないため、着用が煩雑であり、しかも着
用使用時に締め具合の調整ができないため、足の形状に
対応した締め付けができず、きつすぎる場合には血管が
圧迫されたり、豆ができ、ゆるすぎる場合にはフィット
性が低くて靴内で足が滑動するような履用感が生じ、履
心地が阻害される欠点があった。

【０００５】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、着用が簡単で足に対す
るフィット性が良好で、履心地に優れたスポーツシュー
ズを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、ソール、インソール、アッパー、ベロ等を備
えたスポーツシューズにおいて、上記ベロの両側部また
はいずれか一方に、アッパー側面のソール近傍に設けた
締め具挿通孔から挿通露出してアッパーの上方で止着す
る調整可能な締め具を一体に取付けたものである。

【０００７】

【作用】本発明によれば、足の甲部に接しているベロに
調整可能な締め具を一体に備え付けているから、ベロで
直接に締め付けることができるとともに、締め具を調整
して適当な締付力を得ることができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例に図１および図２に
基づいて説明する。

【０００９】図１は本発明のスポーツシューズの側面
図、図２は要部縦断面図である。

【００１０】図１および図２において、（１）は任意材
料からなるアッパーで、中間部両側面のソール（２）の
近傍にベルト挿通孔（３）（４）を設けている。（５）
はアッパー（１）の前方上面に設けた前方開口部を覆う
任意材料からなるベロで、一側部にアッパー（１）のベ
ルト挿通孔（３）から挿通露出する先端にベルト挿通鐶
（６）を備えた帯状のベルト（７）を一体に取付け、他
側部にアッパー（１）のベルト挿通孔（４）から挿通露
出する片面にマジックテープ（８）を備えた帯状のベル
ト（９）を一体に取付け、ベルト（７）のベルト挿通鐶
（６）にベルト（９）を挿通緊締して当該ベルト（９）
を折り曲げてマジックテープ（８）を止着することによ
って締め具（10）を形成している。（11）はアッパー
（１）の前方開口部に設けた靴紐で、アッパー（１）に
設けた鳩目（12）に挿通されている。尚、（13）はアッ
パー（１）内に設けられたインソールである。

【００１１】本発明のスポーツシューズは上記した構成
よりなり、次にその着用要領について説明する。

【００１２】まず、アッパー（１）内に足を挿入し、従
来通り靴紐（11）を緊締することによって足に締め付け
る。次いで、アッパー（１）のベルト挿通孔（３）から
挿通露出するベルト（７）のベルト挿通鐶（６）に、ア
ッパー（１）のベルト挿通孔（４）から挿通露出するベ
ルト（９）を挿通緊締して当該ベルト（９）を折り曲げ
てマジックテープ（８）により止着すると、ベロ（５）
が下方に引き下げられて甲部の周りが締め付けられるこ
とになり、靴紐（11）の緊締と相俟って一体感で着用で
きる。そして、ベルト（７）のベルト挿通鐶（６）への
ベルト（９）の挿通緊締を加減すると、締め具合を調整
することができる。

【００１３】本発明のスポーツシューズは、足の甲部に
接しているベロ（５）で直接に締め付けているから、締
め付け度合いが向上して足に対するフィット性が良好に
なる。また、ベルト（７）のベルト挿通鐶（６）へのベ
ルト（９）の挿通緊締を加減するだけで容易に締め具合
を調整できるから、足の形状に対応して適当な締付力を
得ることが可能であり、履心地にも優れている。

【００１４】尚、上記実施例では、締め具（10）として
帯状のベルトを使用しているが、ベルト以外の紐等を使
用することができる。

【００１５】また、上記実施例では、ベルト（７）のベ
ルト挿通鐶（６）にベルト（９）を挿通緊締して当該ベ
ルト（９）を折り曲げてマジックテープ（８）によりベ
ルト（７）（９）を止着しているが、ファスナー、バッ
クル等の適宜の止着手段で止着することができる。

【００１６】更に、上記実施例では、ベロ（５）の両側
部にベルト（７）（９）を一体に取付けているが、いず
れか一方でも良い。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
足の甲部に接しているベロに締め具合の調整可能な締め
具を一体に備え付けてベロで直接に締め付けているか
ら、締め付け度合いが向上して足に対するフィット性が
良好にできると同時に、締め具合を調整して適当な締付
力にできて履心地が良好であり、激しい運動を行う各種
スポーツに好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスポーツシューズの側面図である。

【図２】本発明のスポーツシューズの要部断面図であ
る。

【符号の説明】

１ アッパー ２ ソール ３ ベルト挿通孔 ４ ベルト挿通孔 ５ ベロ ６ ベルト挿通鐶 ７ ベルト ８ マジックテープ ９ ベルト 10 締め具 11 靴紐 12 鳩目 13 インソール

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−132510（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−124008（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭48−30452（ＪＰ，Ｂ１) 実公 平２−3291（ＪＰ，Ｙ２) 実公 平６−10817（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A43B 1/00 - 23/30

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ソール、インソール、アッパー、ベロ等
   を備えたスポーツシューズにおいて、 上記ベロの両側部またはいずれか一方に、アッパー側面
   のソール近傍に設けた締め具挿通孔から挿通露出してア
   ッパーの上方で止着する調整可能な締め具を一体に取付
   けたことを特徴とするスポーツシューズ。