JP3291351B2 - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその製造方法

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JP3291351B2 JP9730093A JP9730093A JP3291351B2 JP 3291351 B2 JP3291351 B2 JP 3291351B2 JP 9730093 A JP9730093 A JP 9730093A JP 9730093 A JP9730093 A JP 9730093A JP 3291351 B2 JP3291351 B2 JP 3291351B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第1の金属−絶縁体−
第2の金属(MIM)よりなる非線形素子と画素電極と
リード電極と共通電極を有する液晶表示装置の構成とそ
の製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術における非線形素子を用いたア
クティブマトリクス基板の平面図を図5に示し、図6に
液晶表示装置の平面図を示し、図7に図6の要部を拡大
した平面図を示し、図8に要部を拡大した断面図を示
す。なお図6には対向電極基板の電極は図示していな
い。以下図5と図6と図7と図8とを交互に参照して説
明する。
【0003】従来のMIM非線形素子の形成方法は、図
5に示すように、第1の金属である複数のリード電極3
1の一方を共通電極32で接続する。
【0004】そして、この共通電極32を利用して、リ
ード電極31のタンタルを弱酸性クエン酸浴中で20〜
50Vの陽極酸化電圧で陽極酸化して、絶縁体である酸
化タンタルをリード電極31の表面に形成する。
【0005】その後、第2の金属である酸化インジウム
スズ膜を形成して、タンタル−酸化タンタル−酸化イン
ジウムスズ構造からなる非線形素子と、酸化インジウム
スズからなる画素電極とを形成する。さらにその後、基
板を破線51の位置で切断分離して、それぞれのリード
電極を電気的に独立させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】基板の切断分離後の製
造工程中に発生する静電気や人体の静電気が、図6に示
す外部接続端子33や、図7と図8に示す切断部34に
印加されると素子部35の破壊が起こる。このため、素
子欠陥となり、著しく液晶表示装置の表示品質を損な
う。
【0007】またさらに図5に示すように、1枚の基板
から多数の表示基板36を作製する場合、隣合う表示基
板の間に共通電極32が存在し、余分なスペースが必要
となり、表示基板36の外形寸法に制約を受けるという
課題もある。
【0008】この課題を解決するため、本発明の目的
は、素子部の破壊を防止し素子欠陥をなくし、余分な基
板スペースをなくし、良好な画像品質を有する液晶表示
装置の構成とその製造方法とを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の液晶表示装置の構成とその製造方法において
は、下記記載の手段を採用する。
【0010】本発明の液晶表示装置は、複数の非線形素
子と非線形素子に接続する画素電極とリード電極と
リード電極に接続する共通電極を設ける表示基板と、前
記画素電極に対向する対向電極を備える対向電極基板
と、シールで貼り合わせた前記表示基板と前記対向電極
基板との間に挟持する液晶とを備えた液晶表示装置にお
いて、前記リード電極と前記共通電極とは前記表示基板
内に設けると共に、前記共通電極と前記リード電極との
切断部を前記シール部に設けることを特徴とする。
【0011】本発明の液晶表示装置の製造方法は、外部
接続端子に半導体集積回路装置を接続後、リード電極と
共通電極とを切断部にて分離することを特徴とする。
【0012】
【作用】共通電極の配線箇所を表示基板内に設けること
により、基板切断後もそれぞれのリード電極が完全な電
気的接続状態になる。したがって、製造工程中に発生す
る静電気や人体の静電気などが外部接続端子に印加され
ても、静電気を均一に分散させ、素子破壊を防止するこ
とができる。
【0013】
【実施例】以下図面に基づき本発明の実施例の詳細を説
明する。図1は本発明の液晶表示装置を示す平面図であ
り、図2は図1の要部を拡大して示す平面図であり、図
3は本発明の液晶表示装置の製造方法を示す液晶表示装
置の要部を示す断面図であり、そして図3の平面図を図
4に示す。なお図1と図2とには、いずれも対向電極は
図示していない。以下図1と図2と図3と図4とを交互
に参照して、本発明の実施例を説明する。
【0014】まず図1と図2とを用いて本発明の液晶表
示装置の構成を説明する。
【0015】図1と図2とに示すように、表示基板1に
は、複数の非線形素子8と、画素電極9と、これらの非
線形素子8と画素電極9とを接続するリード電極3とを
設ける。
【0016】そして複数のリード電極3を電気的に接続
する共通電極4は、表示基板1内のたとえばシール7領
域に設ける。
【0017】さらに表示基板1の外部接続端子16に、
半導体集積回路装置(以下ICと記載する)5を、直接
接続して設ける。
【0018】つぎに図1と図2とを用いて説明した液晶
表示装置の構成を得るための製造方法を説明する。
【0019】図1に示すように、第1の金属であるタン
タルを形成後、フォトエッチング技術を用いてタンタル
をパターニングし、複数のリード電極3と、このリード
電極3と電気的に接続する共通電極4とを形成する。
【0020】その後、共通電極4を形成した表示基板1
を陽極側にし、陰極側に白金板を配して0.01wt%
〜0.1wt%の弱酸性クエン酸浴中で、共通電極4を
介して20〜50Vの陽極酸化電圧を印加し、リード電
極3であるタンタル表面に酸化タンタル(図示せず)か
らなる絶縁層を形成する。
【0021】さらに第2の金属である酸化インジウムス
ズ膜を形成し、その後フォトエッチング技術を用いて酸
化インジウムスズ膜をパターニングして、図2に示す酸
化インジウムスズ膜からなる画素電極9と、タンタル−
酸化タンタル−酸化インジウムスズ構造からなる非線形
素子8とを形成する。
【0022】そして図3に示すように、対向電極基板2
には赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィ
ルター10を、フォトリソ法を用いてパターニングす
る。
【0023】そしてさらに、アクリル系熱硬化樹脂材料
からなるオーバーコート層11を形成する。その後、オ
ーバーコート層11上に酸化インジウムスズ膜を形成
し、フォトエッチング技術を用いて酸化インジウムスズ
膜をパターニングして、対向電極12を形成する。
【0024】図2に示す非線形素子8を形成した表示基
板1と、対向電極12を形成した対向電極基板2とを配
向処理を施した後、一定間隔を保ってシール7で貼り合
わせる。
【0025】その後、表示基板1、および対向電極基板
2の外形寸法に、表示基板1と対向電極基板2とを切断
分離する。
【0026】そして、図3に示すように、表示基板1と
対向電極基板2との間に液晶13を封入し、さらに液晶
13の封入口を封孔する。
【0027】その後、図1に示すようにリード電極3の
外部接続端子16にIC5を、対向電極(図示せず)の
外部接続端子にIC6を、いずれも導電性ペーストを介
してそれぞれ表示基板1と対向電極基板2上に直接搭載
する。
【0028】さらに図3に示すように、表示基板1の外
側からYAGレーザのパルス照射のレーザ光14を照射
し、リード電極3と共通電極4との接続を切断し、それ
ぞれのリード電極3を電気的に独立させる。このレーザ
光14で切断する切断部15を図4に示す。レーザ光1
4としては、YAGレーザ以外に、アルゴンレーザ、炭
酸ガスレーザ、エキシマレーザも用いることができる。
【0029】上記実施例の説明で明らかなように、共通
電極4が表示基板1内に設置されているので、基板切断
分離後もそれぞれのリード電極3の全体数に対して、均
一な電気的接続状態ができる。
【0030】本発明は上述のように、リード電極3の外
部接続端子16にIC5を接続するまで、それぞれのリ
ード電極3は電気的に短絡状態になっているので、製造
工程中の静電気を分散させることができ、非線形素子8
の破壊を防止することができる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、リード電
極と共通電極とを表示基板に設ける本発明により、静電
気による素子部の破壊を防止でき、素子欠陥をなくすこ
とができる。
【0032】この結果、良好な画像品質が得られ、余分
な基板スペースがなくなるので、表示基板の外形寸法の
制約がない、液晶表示装置を歩留り良く製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における液晶表示装置の構成と
その製造方法を示す平面図である。
【図2】本発明の実施例における液晶表示装置の構成と
その製造方法を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例における液晶表示装置の構成と
その製造方法を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例における液晶表示装置の構成と
その製造方法を示す平面図である。
【図5】従来技術における液晶表示装置を示す平面図で
ある。
【図6】従来技術における液晶表示装置を示す平面図で
ある。
【図7】従来技術における液晶表示装置を示す平面図で
ある。
【図8】従来技術における液晶表示装置を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 表示基板 2 対向電極基板 3 リード電極 4 共通電極 5 半導体集積回路装置(IC) 6 半導体集積回路装置(IC) 7 シール 14 レーザ光 15 切断部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の非線形素子と該非線形素子に接続
    する画素電極とリード電極と該リード電極に接続する共
    通電極を設ける表示基板と、前記画素電極に対向する対
    向電極を備える対向電極基板と、シールで貼り合わせた
    前記表示基板と前記対向電極基板との間に挟持する液晶
    とを備えた液晶表示装置において、 前記リード電極と前記共通電極とは前記表示基板内に設
    けると共に、前記共通電極と前記リード電極との切断部
    を前記シール部に設けることを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 複数の非線形素子と、該非線形素子に接
    続する画素電極とリード電極と、前記リード電極に接続
    する共通電極とを形成した表示基板、及び前記画素電極
    に対向する対向電極を形成した対向電極基板を形成する
    工程と、 前記共通電極と前記リード電極との切断部上にシールを
    形成し、前記表示基板と前記対向電極基板とを貼り合わ
    せる工程と、 前記表示基板と前記対向電極基板との間に液晶を封入す
    る工程と、 前記リード電極と前記共通電極との切断部に前記表示基
    板の外側からレーザ光照射を行い前記共通電極と前記リ
    ード電極を切断する工程とを有することを特徴とする液
    晶表示装置の製造方法。
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