JP3290857B2 - 防錆塗料組成物 - Google Patents
防錆塗料組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、無公害であり、鉄
鋼材面に対して優れた防錆効果を有し、かつ貯蔵安定性
に優れている防錆塗料組成物に関するものである。
鋼材面に対して優れた防錆効果を有し、かつ貯蔵安定性
に優れている防錆塗料組成物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、防錆顔料として鉛化合物、クロム
酸化合物が広範囲に使用されてきた。これらは優れた防
錆効果を有する反面、その毒性が問題になり、無公害防
錆顔料の検討が盛んに行われている。本発明で使用する
組成がＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ
3(ＰＯ 4)2 、ＣａＣＯ3 及びＣａＯよりなる群から選ば
れた少なくとも一種のカルシウム化合物とからなる防錆
顔料は無公害でかつ防錆性に優れているものの一つであ
る。しかしながら、この防錆顔料は他の亜鉛系顔料と同
様に油性系またはアルキド樹脂系バインダー中では貯蔵
安定性に問題がある。すなわち油性系またはアルキド樹
脂系バインダー中ではこの防錆顔料が経時的に凝集し、
そのように凝集した防錆塗料組成物を用いると塗面状態
が悪くなるとともに、防錆効果も劣るようになる。この
ような経時変化は、亜鉛系顔料表面に油性系またはアル
キド樹脂系バインダー中の遊離脂肪酸が吸着し、このよ
うに遊離脂肪酸が吸着した亜鉛系顔料が貯蔵中に徐々に
会合して凝集することによると考えられている。
酸化合物が広範囲に使用されてきた。これらは優れた防
錆効果を有する反面、その毒性が問題になり、無公害防
錆顔料の検討が盛んに行われている。本発明で使用する
組成がＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ
3(ＰＯ 4)2 、ＣａＣＯ3 及びＣａＯよりなる群から選ば
れた少なくとも一種のカルシウム化合物とからなる防錆
顔料は無公害でかつ防錆性に優れているものの一つであ
る。しかしながら、この防錆顔料は他の亜鉛系顔料と同
様に油性系またはアルキド樹脂系バインダー中では貯蔵
安定性に問題がある。すなわち油性系またはアルキド樹
脂系バインダー中ではこの防錆顔料が経時的に凝集し、
そのように凝集した防錆塗料組成物を用いると塗面状態
が悪くなるとともに、防錆効果も劣るようになる。この
ような経時変化は、亜鉛系顔料表面に油性系またはアル
キド樹脂系バインダー中の遊離脂肪酸が吸着し、このよ
うに遊離脂肪酸が吸着した亜鉛系顔料が貯蔵中に徐々に
会合して凝集することによると考えられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、組成
がＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ
4)2 、ＣａＣＯ3 及びＣａＯよりなる群から選ばれた少
なくとも一種のカルシウム化合物とからなる防錆顔料は
無公害でかつ防錆性に優れているので、油性系またはア
ルキド樹脂系バインダー中での貯蔵安定性を改善するこ
とができれば優れた防錆塗料組成物が得られる。本発明
の目的は、油性系またはアルキド樹脂系バインダー中で
の組成がＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ
3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3 及びＣａＯよりなる群から選ば
れた少なくとも一種のカルシウム化合物とからなる防錆
顔料の貯蔵安定性を改善して防錆性及び貯蔵安定性に優
れた防錆塗料組成物を提供することにある。
がＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ
4)2 、ＣａＣＯ3 及びＣａＯよりなる群から選ばれた少
なくとも一種のカルシウム化合物とからなる防錆顔料は
無公害でかつ防錆性に優れているので、油性系またはア
ルキド樹脂系バインダー中での貯蔵安定性を改善するこ
とができれば優れた防錆塗料組成物が得られる。本発明
の目的は、油性系またはアルキド樹脂系バインダー中で
の組成がＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ
3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3 及びＣａＯよりなる群から選ば
れた少なくとも一種のカルシウム化合物とからなる防錆
顔料の貯蔵安定性を改善して防錆性及び貯蔵安定性に優
れた防錆塗料組成物を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成するために鋭意検討の結果、組成がＺｎＣＮ2 とＣ
ａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3
及びＣａＯよりなる群から選ばれた少なくとも一種のカ
ルシウム化合物とからなる防錆顔料と油性系またはアル
キド樹脂系バインダーとを含む防錆塗料組成物に特定の
顔料表面処理剤を用いることにより貯蔵時の凝集を防止
し得ることを見いだし、本発明を完成した。
達成するために鋭意検討の結果、組成がＺｎＣＮ2 とＣ
ａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3
及びＣａＯよりなる群から選ばれた少なくとも一種のカ
ルシウム化合物とからなる防錆顔料と油性系またはアル
キド樹脂系バインダーとを含む防錆塗料組成物に特定の
顔料表面処理剤を用いることにより貯蔵時の凝集を防止
し得ることを見いだし、本発明を完成した。
【０００５】すなわち、本発明の防錆性及び貯蔵安定性
に優れた防錆塗料組成物は、組成がＺｎＣＮ2 とＣａ
（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3 及
びＣａＯよりなる群から選ばれた少なくとも一種のカル
シウム化合物とからなる防錆顔料と溶剤とからなる懸濁
液にアルキルナフタレンスルホン酸のバリウム、カルシ
ウム、亜鉛及びマグネシウムよりなる群から選ばれた少
なくとも一種の金属の金属塩（以下、アルキルナフタレ
ンスルホン酸の金属塩と略記する。）を添加して該防錆
顔料の表面にアルキルナフタレンスルホン酸の金属塩を
吸着させて得た表面処理防錆顔料と、油性系又はアルキ
ド樹脂系バインダーとを混合して得られることを特徴と
する。
に優れた防錆塗料組成物は、組成がＺｎＣＮ2 とＣａ
（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3 及
びＣａＯよりなる群から選ばれた少なくとも一種のカル
シウム化合物とからなる防錆顔料と溶剤とからなる懸濁
液にアルキルナフタレンスルホン酸のバリウム、カルシ
ウム、亜鉛及びマグネシウムよりなる群から選ばれた少
なくとも一種の金属の金属塩（以下、アルキルナフタレ
ンスルホン酸の金属塩と略記する。）を添加して該防錆
顔料の表面にアルキルナフタレンスルホン酸の金属塩を
吸着させて得た表面処理防錆顔料と、油性系又はアルキ
ド樹脂系バインダーとを混合して得られることを特徴と
する。
【０００６】防錆性及び貯蔵安定性に優れた防錆塗料組
成物は、溶剤と、組成がＺｎＣＮ2とＣａ（ＯＨ)2・Ｃ
ａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3 及びＣａＯより
なる群から選ばれた少なくとも一種のカルシウム化合物
とからなる防錆顔料と、アルキルナフタレンスルホン酸
の金属塩と、油性系又はアルキド樹脂系バインダーとを
一度に混合することによっても得ることができるが、貯
蔵安定性及び防錆性を一層顕著にするために、好ましく
は、次のようにして得ることができる。第１段階とし
て、無公害で防錆効果に優れた組成がＺｎＣＮ2 とＣａ
（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3 及
びＣａＯよりなる群から選ばれた少なくとも一種のカル
シウム化合物とからなる防錆顔料と溶剤とからなる懸濁
液に顔料表面処理剤としてのアルキルナフタレンスルホ
ン酸の金属塩を添加して該防錆顔料の表面にアルキルナ
フタレンスルホン酸の金属塩を吸着させてペースト状の
表面処理防錆顔料を得る。この表面処理により、油性系
又はアルキド樹脂系バインダーとの混合状態での防錆顔
料の分散性が向上し、防錆顔料の凝集が防止され、貯蔵
安定性が良好になる。第２段階として、上記のようにし
て得た表面処理防錆顔料と、油性系又はアルキド樹脂系
バインダー及びその他の塗料構成成分とを混合して油性
系又はアルキド樹脂系防錆塗料組成物を調製する。
成物は、溶剤と、組成がＺｎＣＮ2とＣａ（ＯＨ)2・Ｃ
ａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3 及びＣａＯより
なる群から選ばれた少なくとも一種のカルシウム化合物
とからなる防錆顔料と、アルキルナフタレンスルホン酸
の金属塩と、油性系又はアルキド樹脂系バインダーとを
一度に混合することによっても得ることができるが、貯
蔵安定性及び防錆性を一層顕著にするために、好ましく
は、次のようにして得ることができる。第１段階とし
て、無公害で防錆効果に優れた組成がＺｎＣＮ2 とＣａ
（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 、Ｃａ3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3 及
びＣａＯよりなる群から選ばれた少なくとも一種のカル
シウム化合物とからなる防錆顔料と溶剤とからなる懸濁
液に顔料表面処理剤としてのアルキルナフタレンスルホ
ン酸の金属塩を添加して該防錆顔料の表面にアルキルナ
フタレンスルホン酸の金属塩を吸着させてペースト状の
表面処理防錆顔料を得る。この表面処理により、油性系
又はアルキド樹脂系バインダーとの混合状態での防錆顔
料の分散性が向上し、防錆顔料の凝集が防止され、貯蔵
安定性が良好になる。第２段階として、上記のようにし
て得た表面処理防錆顔料と、油性系又はアルキド樹脂系
バインダー及びその他の塗料構成成分とを混合して油性
系又はアルキド樹脂系防錆塗料組成物を調製する。
【０００７】本発明において使用する前記の防錆顔料は
従来公知、公用のものであり、本発明においてはそれら
の公知、公用のいかなる防錆顔料も使用することができ
る。このような防錆顔料は防錆顔料中の前記カルシウム
化合物の総量が一般的には全体の０. ５〜２５モル％、
好ましくは８〜２０モル％となる範囲内であり、この範
囲内で好ましい防錆効果を発揮することができる。本発
明の防錆塗料組成物においては、防錆顔料を塗料固形分
の重量を基準にして一般的には５〜２０重量％の量で用
いる。
従来公知、公用のものであり、本発明においてはそれら
の公知、公用のいかなる防錆顔料も使用することができ
る。このような防錆顔料は防錆顔料中の前記カルシウム
化合物の総量が一般的には全体の０. ５〜２５モル％、
好ましくは８〜２０モル％となる範囲内であり、この範
囲内で好ましい防錆効果を発揮することができる。本発
明の防錆塗料組成物においては、防錆顔料を塗料固形分
の重量を基準にして一般的には５〜２０重量％の量で用
いる。
【０００８】上記の防錆顔料のための顔料表面処理剤と
して用いるアルキルナフタレンスルホン酸の金属塩も公
知化合物であり、本発明においてはそれらの金属塩を形
成する金属はバリウム、カルシウム、亜鉛、マグネシウ
ム等であり、それらの２種以上が共存していてもよい。
アルキルナフタレンスルホン酸の金属塩の使用量は防錆
顔料の重量を基準にして一般的には０. ５〜１０重量％
であり、この範囲の量で貯蔵期間中の凝集を防止する効
果を十分に発揮する。
して用いるアルキルナフタレンスルホン酸の金属塩も公
知化合物であり、本発明においてはそれらの金属塩を形
成する金属はバリウム、カルシウム、亜鉛、マグネシウ
ム等であり、それらの２種以上が共存していてもよい。
アルキルナフタレンスルホン酸の金属塩の使用量は防錆
顔料の重量を基準にして一般的には０. ５〜１０重量％
であり、この範囲の量で貯蔵期間中の凝集を防止する効
果を十分に発揮する。
【０００９】また、本発明において使用する油性系又は
アルキド樹脂系バインダーも公知化合物であり、本発明
においては、塗料におけるバインダーとして公知、公用
のいかなる油性系又はアルキド樹脂系バインダーも使用
することができる。油性系バインダーとしては例えば特
開昭５８−４９７５７号公報に記載されているもの、例
えばボイル油、アマニ油、大豆油、サフラワー油、ヒマ
シ油等があり、またアルキド樹脂系バインダーとしては
例えば特開昭５８−４９７５７号公報、特開昭６２−１
９５０５５号公報に記載されているもの、例えばフタル
酸樹脂等の油変性アルキド樹脂がある。
アルキド樹脂系バインダーも公知化合物であり、本発明
においては、塗料におけるバインダーとして公知、公用
のいかなる油性系又はアルキド樹脂系バインダーも使用
することができる。油性系バインダーとしては例えば特
開昭５８−４９７５７号公報に記載されているもの、例
えばボイル油、アマニ油、大豆油、サフラワー油、ヒマ
シ油等があり、またアルキド樹脂系バインダーとしては
例えば特開昭５８−４９７５７号公報、特開昭６２−１
９５０５５号公報に記載されているもの、例えばフタル
酸樹脂等の油変性アルキド樹脂がある。
【００１０】本発明の防錆塗料組成物においては、前記
バインダーを塗料固形分の重量を基準にして一般的には
１０〜５０重量％の量で用いる。本発明の防錆塗料組成
物は、前記防錆顔料、前記顔料表面処理剤及び前記バイ
ンダーを必須成分とし、更に必要に応じて一般の防錆塗
料に使用されている各種の着色顔料、体質顔料、溶剤、
その他ドライヤー、沈降防止剤、タレ防止剤、キレート
化剤等の各種添加剤などから構成される。
バインダーを塗料固形分の重量を基準にして一般的には
１０〜５０重量％の量で用いる。本発明の防錆塗料組成
物は、前記防錆顔料、前記顔料表面処理剤及び前記バイ
ンダーを必須成分とし、更に必要に応じて一般の防錆塗
料に使用されている各種の着色顔料、体質顔料、溶剤、
その他ドライヤー、沈降防止剤、タレ防止剤、キレート
化剤等の各種添加剤などから構成される。
【００１１】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。但し、「部」及び「％」はそれぞれ「重量部」
及び「重量％」である。 実施例１〜７及び比較例１〜４ 実施例１〜７及び比較例１〜４で用いた表面処理顔料ペ
ーストは下記の通りである。 ＜表面処理顔料ペースト１＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト１を
得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比４：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ６. ０％
明する。但し、「部」及び「％」はそれぞれ「重量部」
及び「重量％」である。 実施例１〜７及び比較例１〜４ 実施例１〜７及び比較例１〜４で用いた表面処理顔料ペ
ーストは下記の通りである。 ＜表面処理顔料ペースト１＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト１を
得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比４：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ６. ０％
【００１２】＜表面処理顔料ペースト２＞下記の組成か
らなる組成物をディスパーで３０分間分散して防錆顔料
ペースト２を得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＰＯ4)2 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＰＯ4)2 とのモル比５：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ６. ０％ ＜表面処理顔料ペースト３＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト３を
得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋ＣａＣＯ3 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａＣＯ3 とのモル比１０：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ６. ０％
らなる組成物をディスパーで３０分間分散して防錆顔料
ペースト２を得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＰＯ4)2 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＰＯ4)2 とのモル比５：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ６. ０％ ＜表面処理顔料ペースト３＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト３を
得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋ＣａＣＯ3 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａＣＯ3 とのモル比１０：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ６. ０％
【００１３】＜表面処理顔料ペースト４＞下記の組成か
らなる組成物をディスパーで３０分間分散して防錆顔料
ペースト４を得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋ＣａＯ ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａＯとのモル比１０：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ６. ０％ ＜表面処理顔料ペースト５＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト５を
得た： ターペン ３９. ７％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比７：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ０. ３％
らなる組成物をディスパーで３０分間分散して防錆顔料
ペースト４を得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋ＣａＯ ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａＯとのモル比１０：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ６. ０％ ＜表面処理顔料ペースト５＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト５を
得た： ターペン ３９. ７％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比７：１） アルキルナフタレンスルホン酸亜鉛塩 ０. ３％
【００１４】＜表面処理顔料ペースト６＞下記の組成か
らなる組成物をディスパーで３０分間分散して防錆顔料
ペースト６を得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ） ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比１０：１） アルキルナフタレンスルホン酸カルシウム塩 ６. ０％ ＜表面処理顔料ペースト７＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト７を
得た： ターペン ３４. ０％ シアナミド亜鉛顔料（一般式：ZnCN2 、BASF社、Sicorr CAZ) ６０. ０％ アルキルナフタレンスルホン酸カルシウム塩 ６. ０％
らなる組成物をディスパーで３０分間分散して防錆顔料
ペースト６を得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ） ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比１０：１） アルキルナフタレンスルホン酸カルシウム塩 ６. ０％ ＜表面処理顔料ペースト７＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト７を
得た： ターペン ３４. ０％ シアナミド亜鉛顔料（一般式：ZnCN2 、BASF社、Sicorr CAZ) ６０. ０％ アルキルナフタレンスルホン酸カルシウム塩 ６. ０％
【００１５】＜表面処理顔料ペースト８＞下記の組成か
らなる組成物をディスパーで３０分間分散して防錆顔料
ペースト８を得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比４：１） ポリアミドアマイドエステル塩（BYK 社、Disperbyk-101 ） ６. ０％ ＜表面処理顔料ペースト９＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト９を
得た： ターペン ４０. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比４：１）
らなる組成物をディスパーで３０分間分散して防錆顔料
ペースト８を得た： ターペン ３４. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比４：１） ポリアミドアマイドエステル塩（BYK 社、Disperbyk-101 ） ６. ０％ ＜表面処理顔料ペースト９＞下記の組成からなる組成物
をディスパーで３０分間分散して防錆顔料ペースト９を
得た： ターペン ４０. ０％ ＺｎＣＮ2 ＋Ｃａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 ６０. ０％ （ＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳＯ4 とのモル比４：１）
【００１６】＜常乾型アルキド樹脂塗料の製造＞上記の
防錆顔料ペースト１、２、３、４、５、６、７、８及び
９のいずれか１種を用い、下記の組成からなる組成物を
ジルコニアビーズ（φ１. ５ｍｍ）１００ｇと共にサン
ドミルを用いて３０分間分散させて塗料化し、表１に示
す実施例１、２、３、４、５、６及び比較例１、２、３
の塗料を得た。 大豆油変性アルキドワニス ３０. ０ｇ （大日本塗料製：油長６２、加熱残分７０％） 防錆顔料ペースト１〜９のいずれか１種 ２０. ０ｇ 二酸化チタン（ルチル型） １５. ０ｇ 沈降性硫酸バリウム ３２. ０ｇ ２４％ナフテン酸鉛 ０. ８ｇ ６％ナフテン酸コバルト ０. ７ｇ 皮張り防止剤 ０. ５ｇ ダレ止め剤 １. ０ｇ
防錆顔料ペースト１、２、３、４、５、６、７、８及び
９のいずれか１種を用い、下記の組成からなる組成物を
ジルコニアビーズ（φ１. ５ｍｍ）１００ｇと共にサン
ドミルを用いて３０分間分散させて塗料化し、表１に示
す実施例１、２、３、４、５、６及び比較例１、２、３
の塗料を得た。 大豆油変性アルキドワニス ３０. ０ｇ （大日本塗料製：油長６２、加熱残分７０％） 防錆顔料ペースト１〜９のいずれか１種 ２０. ０ｇ 二酸化チタン（ルチル型） １５. ０ｇ 沈降性硫酸バリウム ３２. ０ｇ ２４％ナフテン酸鉛 ０. ８ｇ ６％ナフテン酸コバルト ０. ７ｇ 皮張り防止剤 ０. ５ｇ ダレ止め剤 １. ０ｇ
【００１７】＜常乾型油性塗料の製造＞上記の防錆顔料
ペースト１又は９を用い、下記の組成からなる組成物を
ジルコニアビーズ（φ１. ５ｍｍ）１００ｇと共にサン
ドミルを用いて３０分間分散させて塗料化し、それぞれ
実施例７、比較例４の塗料を得た。 ボイル油（大豆油） ３０. ０ｇ 防錆顔料ペースト１又は９ ２０. ０ｇ 二酸化チタン １５. ０ｇ 沈降性硫酸バリウム ３２. ０ｇ ２４％ナフテン酸鉛 ０. ８ｇ ６％ナフテン酸コバルト ０. ７ｇ 皮張り防止剤 ０. ５ｇ ダレ止め剤 １. ０ｇ なお、上記の塗料で使用した皮張り防止剤は楠本化成
（株）製のディスパロン５０１であり、ダレ止め剤は楠
本化成（株）製のディスパロン４２００−２０である。
ペースト１又は９を用い、下記の組成からなる組成物を
ジルコニアビーズ（φ１. ５ｍｍ）１００ｇと共にサン
ドミルを用いて３０分間分散させて塗料化し、それぞれ
実施例７、比較例４の塗料を得た。 ボイル油（大豆油） ３０. ０ｇ 防錆顔料ペースト１又は９ ２０. ０ｇ 二酸化チタン １５. ０ｇ 沈降性硫酸バリウム ３２. ０ｇ ２４％ナフテン酸鉛 ０. ８ｇ ６％ナフテン酸コバルト ０. ７ｇ 皮張り防止剤 ０. ５ｇ ダレ止め剤 １. ０ｇ なお、上記の塗料で使用した皮張り防止剤は楠本化成
（株）製のディスパロン５０１であり、ダレ止め剤は楠
本化成（株）製のディスパロン４２００−２０である。
【００１８】＜防錆試験＞前記のようにして得た実施例
１〜７及び比較例１〜４の塗料をそれぞれ日本テストパ
ネル工業（株）製の冷間圧延鋼板ＪＩＳ Ｇ３１４１
ＳＰＣＣ−ＳＢ１. ０×７０×１５０ｍｍに刷毛で１日
１回塗装し、合計２回塗りし、乾燥後の膜厚が７０μｍ
になるようにした。その後室温で１週間乾燥し、上塗り
することなしで、スガ試験機（株）製の塩水噴霧試験機
ＳＴ−ＩＳＯ−３を使用し、５％ＮａＣｌ水溶液を用
い、噴霧圧力１kg/cm2、機内温度３５℃、試験期間６０
０時間で塩水噴霧試験を行った。その結果を表１に示
す。
１〜７及び比較例１〜４の塗料をそれぞれ日本テストパ
ネル工業（株）製の冷間圧延鋼板ＪＩＳ Ｇ３１４１
ＳＰＣＣ−ＳＢ１. ０×７０×１５０ｍｍに刷毛で１日
１回塗装し、合計２回塗りし、乾燥後の膜厚が７０μｍ
になるようにした。その後室温で１週間乾燥し、上塗り
することなしで、スガ試験機（株）製の塩水噴霧試験機
ＳＴ−ＩＳＯ−３を使用し、５％ＮａＣｌ水溶液を用
い、噴霧圧力１kg/cm2、機内温度３５℃、試験期間６０
０時間で塩水噴霧試験を行った。その結果を表１に示
す。
【００１９】＜貯蔵安定性試験＞実施例１〜７及び比較
例１〜４の塗料の貯蔵前の分散度をＪＩＳ−Ｋ−５４０
０ ４. ７. １分布図法により求めた。また、実施例１
〜７及び比較例１〜４の塗料をそれぞれ１００ｃｃのサ
ンプル缶に５０ｇ入れて密閉し、５０℃の恒温乾燥器に
入れ、３０日後に取り出し、それぞれの塗料の分散度を
ＪＩＳ−Ｋ−５４００ ４. ７. １分布図法により求め
た。また、５０℃で３０日間保管したそれぞれの塗料に
ついて上記の防錆試験を行った。これらの結果も表１に
示す。
例１〜４の塗料の貯蔵前の分散度をＪＩＳ−Ｋ−５４０
０ ４. ７. １分布図法により求めた。また、実施例１
〜７及び比較例１〜４の塗料をそれぞれ１００ｃｃのサ
ンプル缶に５０ｇ入れて密閉し、５０℃の恒温乾燥器に
入れ、３０日後に取り出し、それぞれの塗料の分散度を
ＪＩＳ−Ｋ−５４００ ４. ７. １分布図法により求め
た。また、５０℃で３０日間保管したそれぞれの塗料に
ついて上記の防錆試験を行った。これらの結果も表１に
示す。
【００２０】
【表１】 比較例２、３及び４において貯蔵安定性試験後の分散度
はいずれも１００以上であり、しかもいずれもシーディ
ングが認められた。
はいずれも１００以上であり、しかもいずれもシーディ
ングが認められた。
【００２１】表１において、防錆試験評価の欄の数字
は、 １： 錆の発生が７５％超のもの、 ２： 錆の発生が５０％超７５％以下のもの、 ３： 錆の発生が２５％超５０％以下のもの、 ４： 錆の発生が２５％以下のもの、 ５： ふくれや錆のないもの とする基準に基づいて、錆の発生状態を評価した結果を
示す。
は、 １： 錆の発生が７５％超のもの、 ２： 錆の発生が５０％超７５％以下のもの、 ３： 錆の発生が２５％超５０％以下のもの、 ４： 錆の発生が２５％以下のもの、 ５： ふくれや錆のないもの とする基準に基づいて、錆の発生状態を評価した結果を
示す。
【００２２】表１に示すデータより明らかなように、本
発明に係わる実施例１〜７の塗料では、貯蔵安定性試験
後も優れた防錆性を有するとともに、シーディング等の
異状も認められない。一方、カルシウム化合物を含有し
ないＺｎＣＮ2 単独の防錆顔料を使用した比較例１の塗
料では、防錆性に劣り、またアルキルナフタレンスルホ
ン酸金属塩以外の処理剤を使用した比較例２の塗料、及
びアルキルナフタレンスルホン酸金属塩を使用しない比
較例３、４の塗料では、いずれも防錆性、貯蔵安定性が
劣っていた。
発明に係わる実施例１〜７の塗料では、貯蔵安定性試験
後も優れた防錆性を有するとともに、シーディング等の
異状も認められない。一方、カルシウム化合物を含有し
ないＺｎＣＮ2 単独の防錆顔料を使用した比較例１の塗
料では、防錆性に劣り、またアルキルナフタレンスルホ
ン酸金属塩以外の処理剤を使用した比較例２の塗料、及
びアルキルナフタレンスルホン酸金属塩を使用しない比
較例３、４の塗料では、いずれも防錆性、貯蔵安定性が
劣っていた。
【００２３】
【発明の効果】本発明に関わる防錆塗料組成物は、有害
防錆顔料を含まず、無公害であるだけでなく、優れた防
錆効果を有し、かつ、従来の防錆塗料に比べて貯蔵安定
性に優れており、防錆効果を十分に持続させることがで
きるので、性能の安定した防錆塗料組成物を市場へ供給
することができる。
防錆顔料を含まず、無公害であるだけでなく、優れた防
錆効果を有し、かつ、従来の防錆塗料に比べて貯蔵安定
性に優れており、防錆効果を十分に持続させることがで
きるので、性能の安定した防錆塗料組成物を市場へ供給
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松 野 英 則 栃木県那須郡西那須野町 下永田３− 1172−４ Ａ101 (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C09D 5/08
Claims (1)
- 【請求項１】組成がＺｎＣＮ2 とＣａ（ＯＨ)2・ＣａＳ
Ｏ4 、Ｃａ3(ＰＯ4)2 、ＣａＣＯ3及びＣａＯよりなる
群から選ばれた少なくとも一種のカルシウム化合物とか
らなる防錆顔料と溶剤とからなる懸濁液にアルキルナフ
タレンスルホン酸のバリウム、カルシウム、亜鉛及びマ
グネシウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種の金
属の金属塩を添加して該防錆顔料の表面にアルキルナフ
タレンスルホン酸のバリウム、カルシウム、亜鉛及びマ
グネシウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種の金
属の金属塩を吸着させて得た表面処理防錆顔料と、油性
系又はアルキド樹脂系バインダーとを混合して得られる
ことを特徴とする防錆性及び貯蔵安定性に優れた防錆塗
料組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21768895A JP3290857B2 (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 防錆塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21768895A JP3290857B2 (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 防錆塗料組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0959538A JPH0959538A (ja) | 1997-03-04 |
| JP3290857B2 true JP3290857B2 (ja) | 2002-06-10 |
Family
ID=16708169
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21768895A Expired - Lifetime JP3290857B2 (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 防錆塗料組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3290857B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010001965A1 (ja) * | 2008-07-04 | 2010-01-07 | 株式会社トクヤマ | 塗布組成物 |
-
1995
- 1995-08-25 JP JP21768895A patent/JP3290857B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0959538A (ja) | 1997-03-04 |
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