JP3290843B2 - 電磁流量計 - Google Patents

電磁流量計

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JP3290843B2
JP3290843B2 JP05555695A JP5555695A JP3290843B2 JP 3290843 B2 JP3290843 B2 JP 3290843B2 JP 05555695 A JP05555695 A JP 05555695A JP 5555695 A JP5555695 A JP 5555695A JP 3290843 B2 JP3290843 B2 JP 3290843B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性流体の流量を測
定する電磁流量計に係わり、特に流体の静止を伴う零点
調整を行わずに誘導ノイズによる測定誤差を除去し、測
定精度を向上し得る電磁流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えばパルプ液などのスラリー
流体の流量を測定する分野では、測定管内に流体に対す
る障害物がなく、また、管内の流速分布に影響されずに
高精度な測定が可能な電磁流量計が広く用いられてい
る。
【0003】一般の電磁流量計は、測定管内を流れる流
体に対して管軸方向に対して垂直な磁界を励磁コイルか
ら印加し、電磁誘導により生じる起電力を測定管内に設
けた一対の電極から検出して流量値に変換するように構
成されている。この電磁流量計において、一定周期の交
番の定電流(以下、方形波電流という)を励磁コイルに
供給して交番磁束を測定管に与え、磁束密度と流体の平
均速度に比例した起電力を流量値に変換することによ
り、電極にスラリー流体との電気化学的な作用により直
流的な分極電圧が発生しても、分極電圧に伴って流量信
号に生じるノイズを除去することができる。
【0004】ところが、上述した方形波励磁方式であっ
ても、磁束切換時の磁束変化による誘導ノイズが流量信
号に重畳された状態で使用運転されていたため、その誘
導ノイズを除去して真の流量信号を得るためには、据付
時や定期点検時に流体を静止させて零点調整する必要が
あった。
【0005】本出願人は、流体の静止を伴う零点調整を
行わずに誘導ノイズによる測定誤差を除去することので
きる電磁流量計を、特願平5−148976号として特
許出願中である。
【0006】図5は、特願平5−148976号に開示
されている電磁流量計の構成図である。この電磁流量計
は、測定管1に近接配置した励磁コイル2を任意の複数
の励磁周期で励磁すると共に、そのとき電極3,3間に
発生する起電力を検出器4から変換器11へ伝送してデ
ータ処理するように構成されている。
【0007】変換器11は、励磁回路12、前置増幅器
13、サンプリングスイッチ14、コンデンサ15、A
/D変換器16、信号処理タイミング制御回路17及び
出力回路18を備えている。励磁回路12は、互いに異
なる極性の定電流源12a,12bと、各定電流源12
a,12bのうちのいずれかを励磁コイル2に接続する
励磁切換スイッチ12cとを有し、励磁切換スイッチ1
2cを信号処理タイミング制御回路17から受ける励磁
切換信号に基づいて切換制御して複数の励磁周期で励磁
コイル2を励磁する。サンプリングスイッチ14とコン
デンサ15とでサンプルホールド回路を構成しており、
サンプリングスイッチ14を信号処理タイミング制御回
路17から受けるタイミング信号に基づいて切換制御す
ることにより前置増幅器13の出力を任意のタイミング
で抽出してA/D変換器16に送出する。A/D変換器
16がサンプルホールド回路の出力をA/D変換したサ
ンプリング信号を信号処理タイミング制御回路17に送
出する。信号処理タイミング制御回路17は、所定の励
磁周期で励磁制御信号を励磁切換スイッチ12cに送出
して励磁回路12を制御し、且つ、所定のタイミングで
タイミング信号をサンプリングスイッチ14に送出して
サンプルホールド回路を制御する。また、信号処理タイ
ミング制御回路17は、サンプリング信号を演算処理し
て演算結果を出力回路18に送出する機能を備えてい
る。そして、出力回路18が信号処理タイミング制御回
路17から受ける演算結果を流量計出力として出力す
る。
【0008】以上のように構成された電磁流量計におい
て、信号処理タイミング制御回路17が、長周期及び短
周期の励磁切換信号を励磁切換スイッチ12cに与え
る。これにより、励磁回路12から励磁コイル2に対し
て励磁切換信号に対応して長周期と短周期の方形波電流
が与えられる。励磁コイル2には、図6(a)に示すよ
うに極性切換時から所定時間経過後に一定となるように
励磁電流が流れて、図6(b)に示すように励磁電流波
形に対応した磁束を生じ、電極3には図6(c)に示す
起電力が発生する。
【0009】このとき、磁束が安定する前に前置増幅器
13の2つの入力と各電極3と流体とから形成される導
体ループに直流ノイズ及び磁束変化により、図6(d)
に示す誘導ノイズが発生しこれが起電力に重畳する。
【0010】一方、信号処理タイミング制御回路17
は、励磁切換信号の送出時から電極3の起電力が一定と
なる所定の時間が経過すると、サンプリングスイッチ1
4に図6(e)に示すタイミングでサンプリングのタイ
ミング信号を送出する。サンプリングスイッチ14がこ
のタイミング信号を受けて各励磁周期における極性切換
直前の所定期間だけ閉状態となり、起電力増幅信号をコ
ンデンサ15に充電させる。すなわち、長周期及び短周
期の2つの励磁周期において、それぞれ起電力増幅信号
における正極性の安定領域と負極性の安定領域とを抽出
する2回のサンプリングが行われる。この信号をA/D
変換器16から図6(f)に示すように各励磁周期及び
その極性毎にサンプリング信号として信号処理タイミン
グ制御回路17に取り込む。
【0011】信号処理タイミング制御回路17は、長周
期及び短周期毎に正極性及び負極性のサンプリング信号
を受け取ると、各周期毎に正極性から負極性を減算する
一次処理を行い、該一次処理結果として図6(g)に示
すように一次処理流量信号を求める。
【0012】なお、長周期及び短周期に対応する一次処
理流量信号は、一次処理により直流的な低い成分のノイ
ズが除去される一方、誘導ノイズNcが黒塗りで示すよ
うに含まれている。また、長短各周期に対応する一次処
理流量信号のうち、長周期に対応する一次処理流量信号
の方がサンプリングまでの磁束の一定時間が長いために
誘導ノイズNcが少ない。すなわち、誘導ノイズNcの
大きさは励磁周期に反比例し、励磁周波数に比例してい
る。
【0013】信号処理タイミング制御回路17は、これ
ら長短周期の一次処理流量信号に基づいて、図7に示す
ように直線近似による外挿演算を実行して、励磁周期を
無限大とした場合の流量値、言い換えれば励磁周波数が
零となるときの流量値信号を求めて出力回路18に送出
する。
【0014】従って、上述した電磁流量計によれば、励
磁周波数に比例して誘導ノイズを含む2つの一時処理流
量信号に基づいて外挿を行い、理論上は誘導ノイズを含
まないこととなる励磁周波数が零のときの流量値信号を
求めるようにしたので、流体の静止を伴う零点調整を行
わずに誘導ノイズNcによる測定誤差を除去し、測定精
度を向上させることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た電磁流量計においても、次のような改善すべき技術課
題がある。方形波励磁方式においては、励磁極性の切換
えは励磁コイルの残留磁束等の影響により立上がりの遅
れを伴う。上記したように流量計測を正しく行うため
に、流量信号のサンプリングを磁束が十分に立上がった
安定状態で行っているが、この安定状態も磁束の立上り
の延長上にあるので正確には変化分が存在している。
【0016】磁束の立上がりは、立上がりの起点である
極性切換え直前の磁束の強さによって波形が変わるが、
単周期励磁の場合には極性切換えのタイミングが常に一
定であるため磁束の波形は両極性で対称となりサンプリ
ング時の僅かな磁束変化は測定に影響しない。ところ
が、上記したような2値以上の励磁周期によって励磁周
期及び極性切換えする場合は、励磁周期の切換え時に磁
束の立ち上がりが一時的に非対称となり測定に影響を与
えることになる。
【0017】また、上記したノイズ除去演算は、各励磁
周期における流量信号のうち流量比例成分が一定である
という前提の下に、そこに重畳する磁気誘導ノイズ成分
を近似式により推定し除去するものである。ところが、
上記したような2値以上の励磁周期による励磁におい
て、磁気誘導ノイズ以外のノイズが重畳すると磁気誘導
ノイズ成分と区別できないため正しい演算結果が得られ
なくなる。
【0018】尚、磁気誘導ノイズ以外のノイズとして主
なものに商用電源誘導ノイズと流体ノイズとがある。商
用電源誘導ノイズは、サンプリング時間及び励磁周期を
商用周波数の影響を受けずらい時間に設定することによ
り軽減することができる。一方、流体ノイズは1/f特
性を持つため(fは周波数)、励磁周期が大きいと励磁
周期に比例して影響するノイズも大きくなる。流体ノイ
ズを平均化することにより該ノイズの影響を軽減するこ
とができるが、励磁周期が大きくなるほど励磁周期に比
例して多くのサンプリング数が必要になる。そのため、
上記したように2値以上の励磁周期を各周期とも同数繰
り返し励磁すると、流体ノイズの影響を軽減するために
は、サンプリング数を大きい方の励磁周期に合わせなく
てはならないのでトータルとして必要以上のサンプリン
グを行わなくてはならなくなる。
【0019】本発明は、上記実情を考慮してなされたも
ので、励磁周期切換え時の磁束立上がりが非対称となる
ことによる測定誤差を除去することができ、又は磁気誘
導ノイズ以外のノイズ成分を必要以上のサンプリングを
行うことなく除去することができ、測定精度の向上した
電磁流量計を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、被測定流体が流れる測定管と、この測定管の内壁に
対向配置された複数の電極と、前記被測定流体に前記測
定管の管軸方向と直交する方向の磁束を与える励磁コイ
ルと、少なくとも2値の異なる励磁周期からなる方形波
電流を前記励磁コイルに供給して励磁する励磁手段と、
前記各励磁周期の方形波電流に応じて前記電極でそれぞ
れ生じた起電力に基づいた流量信号を励磁に同期してサ
ンプリングするサンプリング手段と、このサンプリング
手段から取り込んだ流量信号に基づいて前記励磁周期を
無限大とするときの流量値信号を求める流量値演算手段
とを備え、前記励磁手段は、各々の励磁周期による励磁
がそれぞれ2周期以上連続するような方形波電流を前記
励磁コイルに供給する。ま前記流量値演算手段は、各励
磁周期における2周期目以降の流量信号を用いて流量値
信号を求める。
【0021】請求項2に対応する発明は、被測定流体が
流れる測定管と、この測定管の内壁に対向配置された複
数の電極と、前記被測定流体に前記測定管の管軸方向と
直交する方向の磁束を与える励磁コイルと、少なくとも
2値の異なる励磁周期からなる方形波電流を前記励磁コ
イルに供給して励磁する励磁手段と、前記各励磁周期の
方形波電流に応じて前記電極でそれぞれ生じた起電力に
基づいた流量信号をサンプリングするサンプリング手段
と、このサンプリング手段から取り込んだ流量信号に基
づいて前記励磁周期を無限大とするときの流量値信号を
求める流量値演算手段とを備え、前記サンプリング手段
は、各励磁周期での流量信号のサンプリングを各励磁周
期の長さに比例する数だけ行う。
【0022】
【作用】請求項1に対応する本発明によれば、励磁周期
を切換えた直後の磁束波形が励磁極性間で非対称となる
周期での流量信号は流量演算に含めず、2周期目以降の
磁束波形が安定して対称となる周期での流量信号に基づ
いて流量信号を演算するので、励磁周期切換えに伴う磁
束波形非対称による影響を受けなくなり、外挿による流
量信号演算をより正確に行うことができる。
【0023】請求項2に対応する本発明によれば、長短
各励磁周期における流量信号を励磁周期に比例した割合
でサンプリングするようにしたので、励磁周波数に比例
して大きくなる流体ノイズによる流量信号のばらつきを
長短各励磁周期で均等にすることができ、流体ノイズの
影響を軽減するための平均化をより少ないサンプリング
数で行うことができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1には、一実施例に係る電磁流量計の構成が示されてい
る。本実施例の電磁流量計は、変換器20の信号処理タ
イミング制御回路21を除いて、前述した図5に示す電
磁流量計と同一構成であるので、同一部分には同一符号
を付して説明の重複を避ける。
【0025】信号処理タイミング制御回路21は、励磁
パターンが記憶される励磁パターン設定部22、励磁回
路12の励磁切換えスイッチ12cに励磁切換え信号を
送出する励磁切換部23、サンプリングスイッチ14を
開閉制御するサンプリングタイミング発生部24、A/
D変換器16でサンプリングしたサンプリング信号を長
短各周期毎に保管するバッファ26a,26b、流量値
を計算する演算部27等から構成されている。
【0026】励磁パターン設定部22は、2値以上の励
磁周期による励磁パターンが記憶されている。本実施例
は、励磁パターンとして2値以上の励磁周期による励磁
であって各々の励磁周期による励磁を2周期以上連続さ
せるパターンを設定する。具体的には、図2に示す例で
は短周期の励磁を2周期連続させた後に長周期の励磁を
3周期連続させる励磁パターンを設定している。
【0027】励磁切換部23は、励磁切換えスイッチ1
2cに与える励磁切換え信号を、励磁パターン設定部2
2から与えられる励磁パターンに基づいて発生させる。
またA/D変換器16の出力段に設けた不図示の一次処
理部とバッファ26a,26bとの間に配置したスイッ
チ25を長短の励磁周期の切換えに同期して切換えるよ
うに動作する。
【0028】サンプリングタイミング発生部24は、励
磁切換部23による励磁切換えスイッチ12cの切換動
作を監視していて、各々の励磁周期において2周期目以
後の流量信号がサンプリングされるようにサンプリング
スイッチ14を開閉制御するものである。また、サンプ
リング数が励磁周期に比例して少なくなるようにサンプ
リングスイッチ14を開閉制御するように設定されてい
る。
【0029】演算部27は、励磁周期が零となるときの
流量信号を図7に示す直線近似により求める外挿演算機
能と、流量信号から誘導ノイズ成分を減算して真の流量
値信号を算出する機能とを備える。
【0030】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について、図2のタイムチャートを参照して説明す
る。本実施例では、信号処理タイミング制御回路21の
励磁切換部23から励磁切換えスイッチ12cに対して
励磁パターンの定めに基づいて励磁切換信号を与えるこ
とにより、図2(a)に示すように短周期の励磁電流波
形が2周期連続した後に長周期の励磁電流波形が3周期
連続するような励磁電流が励磁コイル2に与えられる。
極性切換え時点から所定時間経過後に一定となる励磁電
流が励磁コイル2に与えられることにより、図2(b)
に示すような磁束が生じる。
【0031】図3は、励磁周期を長周期から短周期に切
換えたときの磁束波形を拡大した波形図を示している。
同図に示すように、励磁周期を長周期から短周期へ切換
えた直後は、1周期目は磁束の立上がり波形が励磁極性
間で非対称となっているが、次の周期では安定するため
に対称となっていることが判る。励磁周期を短周期から
長周期へ切換えた直後にも同様の非対称現象が発生す
る。
【0032】一方、サンプリングタイミング発生部24
では、サンプリングスイッチ14に対して図2(e)に
示すタイミング信号を送出して起電力増幅信号をコンデ
ンサ15に充電させる。すなわち、励磁周期が切り替わ
ると当該励磁周期における2周期目以降から極性切換え
直前の所定期間だけ閉状態として起電力増幅信号をコン
デンサ15に充電する。このようなスイッチング動作に
より長周期及び短周期の2つの励磁周期において、それ
ぞれ起電力増幅信号における正極性の安定領域と負極性
の安定領域とを抽出するサンプリングが、短周期1回に
対して長周期2回の割合で行われる。また、励磁周期を
切換えた直後における磁束波形が励磁極性間で非対称と
なっている周期ではサンプリングせず、磁束波形が安定
して対称となっている2周期目以降からサンプリングし
ているので、励磁周期切換えに伴う磁束波形の非対称に
よる影響を受けない流量サンプリングとなる。
【0033】コンデンサ15に充電された起電力増幅信
号がA/D変換器16でサンプリングされて信号処理タ
イミング制御回路21に順次取り込まれる。信号処理タ
イミング制御回路21では、励磁切換部23がスイッチ
25を励磁電流が長周期の場合にはバッファ26a側に
接続し、励磁電流が短周期の場合にはバッファ26b側
に接続している。従って、A/D変換器16からのサン
プリング信号(不図示の一次処理部を通過することによ
り一次処理信号に変換されている)は長短各周期ごとに
バッファ26a,26bに保存される。
【0034】ここで、流量信号に重畳する流体ノイズの
影響について説明する。流体ノイズは、図4に示すよう
に(1/f)の特性を持つので、励磁周波数に反比例し
て大きくなる。このことは長短各周期に対応する一次処
理流量信号のうち、長周期に対応する一次処理流量信号
のほうが流体ノイズの影響を強く受けていることを意味
する。本実施例では、長短各周期の長さは、短周期1に
対して長周期2であるので、長周期に対応した流量信号
は短周期に対応する流量信号に比して流体ノイズの影響
を2倍受けていることになる。流体ノイズの影響が2倍
大きい分だけ長周期における連続する一次処理流量信号
(バッファ26aに保存される一次処理流量信号)は、
流体ノイズによるばらつきが大きい。
【0035】本実施例では、図2(g)に示すように一
次処理流量信号を短周期1に対して長周期2の割合でサ
ンプリングしているので、流体ノイズによる信号のばら
つきが長短各周期で均等に平均化される。
【0036】演算部27が各バッファ26a,26bか
ら上記したように流体ノイズによる信号のばらつきが均
等な長短各周期の一次処理流量信号を別々に読み込んで
それぞれについて平均値を求める。演算部27は長短各
周期の一次処理流量信号の各平均値に基づいて図7に示
すように直線近似による外挿を行い、励磁周期を無限大
とした流量値を得るために励磁周波数が零のときの流量
信号を求める。この流量信号を既に求めた一次処理流量
信号の平均値から減算して流量信号に含まれている誘導
ノイズ成分を算出する。次に、各励磁周期ごとに得られ
る一次処理流量信号からそれぞれの励磁周期に対応する
誘導ノイズ成分を減算した流量信号を出力回路18に出
力する。
【0037】このように本実施例によれば、励磁周期を
切換えた直後の磁束波形が励磁極性間で非対称となる周
期では流量信号のサンプリングをせず、2周期目以降の
磁束波形が安定して対称となる周期で流量信号をサンプ
リングするようにしたので、励磁周期切換えに伴う磁束
波形非対称による影響を受けなくなり、外挿による流量
信号演算をより正確に行うことができる。
【0038】本実施例によれば、長短各励磁周期におけ
る流量信号を励磁周期に比例した割合でサンプリングす
るようにしたので、流体ノイズによる流量信号のばらつ
きを長短各励磁周期で均等にすることができ、流体ノイ
ズの影響を軽減するための平均化をより少ないサンプリ
ング数で行うことができる。
【0039】なお、サンプリングを行う励磁を励磁周期
に比例する回数の割合で励磁し、励磁周期を切換えた直
後にさらに1周期以上のサンプリングしない励磁を加え
ることにより、上記一実施例で説明した励磁方式と同等
の効果を得られる。本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変
形実施可能である。
【0040】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、励
磁周期切換え時の磁束立上がりが非対称となることによ
る測定誤差を除去することができ、又は磁気誘導ノイズ
以外のノイズ成分を必要以上のサンプリングを行うこと
なく除去することができ、測定精度の向上した電磁流量
計を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電磁流量計の全体構成
図である。
【図2】一実施例に係る電磁流量計の動作を表したタイ
ムチャートである。
【図3】励磁周期切換え直後の磁束立上がり波形を示す
図である。
【図4】流体ノイズと励磁周波数との関係を示す図であ
る。
【図5】複数の励磁周期による流量信号に基づいた外挿
機能を備えた電磁流量計の全体構成図である。
【図6】図5に示す電磁流量計の動作を表したタイムチ
ャートである。
【図7】外挿演算の原理説明図である。
【符号の説明】
1…測定管、2…励磁コイル、3…電極、4…検出器、
12…励磁回路、13…前置増幅器、14…サンプリン
グスイッチ、15…コンデンサ、16…A/D変換器、
18…出力回路、20…変換器、21…信号処理タイミ
ング制御回路、22…励磁パターン設定部、23…励磁
切換部、24…サンプリングタイミング発生部、25…
スイッチ、26a,26b…バッファ、27…演算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/58 - 1/60

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定流体が流れる測定管と、この測定
    管の内壁に対向配置された複数の電極と、前記被測定流
    体に前記測定管の管軸方向と直交する方向の磁束を与え
    る励磁コイルと、少なくとも2値の異なる励磁周期から
    なる方形波電流を前記励磁コイルに供給して励磁する励
    磁手段と、前記各励磁周期の方形波電流に応じて前記電
    極でそれぞれ生じた起電力に基づいた流量信号を励磁に
    同期してサンプリングするサンプリング手段と、このサ
    ンプリング手段から取り込んだ流量信号に基づいて前記
    励磁周期を無限大とするときの流量値信号を求める流量
    値演算手段とを備え、前記励磁手段は、各々の励磁周期
    による励磁がそれぞれ2周期以上連続するような方形波
    電流を前記励磁コイルに供給し、前記流量値演算手段
    は、各励磁周期における2周期目以降の流量信号を用い
    て流量値信号を求めることを特徴とする電磁流量計。
  2. 【請求項2】 被測定流体が流れる測定管と、この測定
    管の内壁に対向配置された複数の電極と、前記被測定流
    体に前記測定管の管軸方向と直交する方向の磁束を与え
    る励磁コイルと、少なくとも2値の異なる励磁周期から
    なる方形波電流を前記励磁コイルに供給して励磁する励
    磁手段と、前記各励磁周期の方形波電流に応じて前記電
    極でそれぞれ生じた起電力に基づいた流量信号をサンプ
    リングするサンプリング手段と、このサンプリング手段
    から取り込んだ流量信号に基づいて前記励磁周期を無限
    大とするときの流量値信号を求める流量値演算手段とを
    備え、前記サンプリング手段は、各励磁周期での流量信
    号のサンプリングを各励磁周期の長さに比例する数だけ
    行うことを特徴とする電磁流量計。
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