JP3290555B2 - 浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄方法 - Google Patents
浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄方法Info
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- JP3290555B2 JP3290555B2 JP07475995A JP7475995A JP3290555B2 JP 3290555 B2 JP3290555 B2 JP 3290555B2 JP 07475995 A JP07475995 A JP 07475995A JP 7475995 A JP7475995 A JP 7475995A JP 3290555 B2 JP3290555 B2 JP 3290555B2
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- membrane cartridge
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、し尿処理施設等におい
て固液分離用途に用いられる浸漬型膜カートリッジの槽
内洗浄方法に関する。
て固液分離用途に用いられる浸漬型膜カートリッジの槽
内洗浄方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、し尿処理施設等においては、被処
理液中の活性汚泥や凝集汚泥を分離するために処理槽内
に浸漬型膜分離装置を設けるなどしている。図４に示す
ように、浸漬型膜分離装置１は上下が開口した箱状のケ
ーシング２の内部に平板状をなす複数の浸漬型膜カート
リッジ３を上下方向に沿って平行に設け、浸漬型膜カー
トリッジ３の下方に槽内の被処理液４に曝気空気５を供
給する散気装置６を設けている。浸漬型膜カートリッジ
３は、膜支持板の表面を覆って限外濾過膜等の濾過膜を
配置したもので、濾過膜の背面側において膜支持板の表
面ないしは内部に透過液流路を有している。
理液中の活性汚泥や凝集汚泥を分離するために処理槽内
に浸漬型膜分離装置を設けるなどしている。図４に示す
ように、浸漬型膜分離装置１は上下が開口した箱状のケ
ーシング２の内部に平板状をなす複数の浸漬型膜カート
リッジ３を上下方向に沿って平行に設け、浸漬型膜カー
トリッジ３の下方に槽内の被処理液４に曝気空気５を供
給する散気装置６を設けている。浸漬型膜カートリッジ
３は、膜支持板の表面を覆って限外濾過膜等の濾過膜を
配置したもので、濾過膜の背面側において膜支持板の表
面ないしは内部に透過液流路を有している。
【０００３】そして、各浸漬型膜カートリッジ３の透過
液流路に吸引手段（図示せず）により吸引負圧を与える
か、もしくは浸漬型膜カートリッジ３の濾過膜の膜面に
槽内の自然水頭を駆動圧力として作用させることによっ
て、被処理液４中の活性汚泥などの固形分を浸漬型膜カ
ートリッジ３の濾過膜で捕捉し、濾過膜を透過して透過
液流路内に流入した透過液を処理液７として取り出して
いる。
液流路に吸引手段（図示せず）により吸引負圧を与える
か、もしくは浸漬型膜カートリッジ３の濾過膜の膜面に
槽内の自然水頭を駆動圧力として作用させることによっ
て、被処理液４中の活性汚泥などの固形分を浸漬型膜カ
ートリッジ３の濾過膜で捕捉し、濾過膜を透過して透過
液流路内に流入した透過液を処理液７として取り出して
いる。
【０００４】このとき、散気装置６を通じて供給する曝
気空気の気泡、および気泡のエアリフト作用により生起
される被処理液４の上向流が濾過膜の膜面に作用し、気
泡が断続性によってケーキ層を抉る穿断力を発揮すると
ともに、上向流が掃流として膜面上を流れることによ
り、浸漬型膜カートリッジ３の膜面を洗浄する。
気空気の気泡、および気泡のエアリフト作用により生起
される被処理液４の上向流が濾過膜の膜面に作用し、気
泡が断続性によってケーキ層を抉る穿断力を発揮すると
ともに、上向流が掃流として膜面上を流れることによ
り、浸漬型膜カートリッジ３の膜面を洗浄する。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、浸漬
型膜分離装置は、曝気空気によるセルフクリーニング機
能を有しているために、洗浄不要とされてきたが、急激
な濃度変化等による種々の理由によって膜面に付着する
ケーキ層が厚くなり洗浄が必要となる。
型膜分離装置は、曝気空気によるセルフクリーニング機
能を有しているために、洗浄不要とされてきたが、急激
な濃度変化等による種々の理由によって膜面に付着する
ケーキ層が厚くなり洗浄が必要となる。
【０００６】従来において提案されている洗浄方法は、
浸漬型膜分離装置の全体もしくは個々の浸漬型膜カート
リッジを処理槽から取り出して後に、浸漬型膜カートリ
ッジを薬液洗浄槽に浸漬しなければならず、維持管理上
において極めて効率が悪いという問題があった。
浸漬型膜分離装置の全体もしくは個々の浸漬型膜カート
リッジを処理槽から取り出して後に、浸漬型膜カートリ
ッジを薬液洗浄槽に浸漬しなければならず、維持管理上
において極めて効率が悪いという問題があった。
【０００７】本発明は上記した課題を解決するもので、
浸漬型膜カートリッジを処理槽から取り出すことなく槽
内において洗浄することにより、メンテナンスを容易に
するとともに浸漬型膜カートリッジの寿命を延ばすこと
を目的とするものである。
浸漬型膜カートリッジを処理槽から取り出すことなく槽
内において洗浄することにより、メンテナンスを容易に
するとともに浸漬型膜カートリッジの寿命を延ばすこと
を目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明の浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄方法
は、膜支持体の表面を覆って濾過膜を配置した浸漬型膜
カートリッジを活性汚泥処理槽内に浸漬した状態で、始
めに透過液流路を通して浸漬型膜カートリッジの内部
に、第１洗浄薬液として有機物の分解を行う酸化剤を自
然水頭で注入し、第１洗浄薬液が浸漬型膜カートリッジ
の濾過膜を透過液側から被処理液側に微少流束で透過す
る状態で適当時間保持し、第１洗浄薬液を排出した後に
浸漬型膜カートリッジの内部に、第２洗浄薬液として無
機物を溶解する酸を自然水頭で注入し、第２洗浄薬液が
浸漬型膜カートリッジの濾過膜を透過液側から被処理液
側に微少流束で透過する状態で適当時間保持する構成と
したものである。
ために、本発明の浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄方法
は、膜支持体の表面を覆って濾過膜を配置した浸漬型膜
カートリッジを活性汚泥処理槽内に浸漬した状態で、始
めに透過液流路を通して浸漬型膜カートリッジの内部
に、第１洗浄薬液として有機物の分解を行う酸化剤を自
然水頭で注入し、第１洗浄薬液が浸漬型膜カートリッジ
の濾過膜を透過液側から被処理液側に微少流束で透過す
る状態で適当時間保持し、第１洗浄薬液を排出した後に
浸漬型膜カートリッジの内部に、第２洗浄薬液として無
機物を溶解する酸を自然水頭で注入し、第２洗浄薬液が
浸漬型膜カートリッジの濾過膜を透過液側から被処理液
側に微少流束で透過する状態で適当時間保持する構成と
したものである。
【０００９】本発明の浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄
方法は、膜支持体の表面を覆って濾過膜を配置した浸漬
型膜カートリッジを凝集槽内に浸漬した状態で、始めに
透過液流路を通して浸漬型膜カートリッジの内部に、第
１洗浄薬液として無機物を溶解する酸を自然水頭で注入
し、第１洗浄薬液が浸漬型膜カートリッジの濾過膜を透
過液側から被処理液側に微少流束で透過する状態で適当
時間保持し、第１洗浄薬液を排出した後に浸漬型膜カー
トリッジの内部に、第２洗浄薬液として有機物の分解を
行う酸化剤を自然水頭で注入し、第２洗浄薬液が浸漬型
膜カートリッジの濾過膜を透過液側から被処理液側に微
少流束で透過する状態で適当時間保持する構成としたも
のである。
方法は、膜支持体の表面を覆って濾過膜を配置した浸漬
型膜カートリッジを凝集槽内に浸漬した状態で、始めに
透過液流路を通して浸漬型膜カートリッジの内部に、第
１洗浄薬液として無機物を溶解する酸を自然水頭で注入
し、第１洗浄薬液が浸漬型膜カートリッジの濾過膜を透
過液側から被処理液側に微少流束で透過する状態で適当
時間保持し、第１洗浄薬液を排出した後に浸漬型膜カー
トリッジの内部に、第２洗浄薬液として有機物の分解を
行う酸化剤を自然水頭で注入し、第２洗浄薬液が浸漬型
膜カートリッジの濾過膜を透過液側から被処理液側に微
少流束で透過する状態で適当時間保持する構成としたも
のである。
【００１０】
【作用】上記構成により、活性汚泥処理槽において浸漬
型膜カートリッジを固液分離に使用する場合には、浸漬
型膜カートリッジの濾過膜の膜面に付着するケーキ層
は、その主成分が有機物となる。このため、始めに第１
洗浄薬液をなす酸化剤でケーキ層中の有機物を分解し、
有機物の分解後も濾過膜の膜面に残存する微量の無機物
を第２洗浄薬液をなす酸で分解することにより、浸漬型
膜カートリッジを槽外に取り出すことなく膜面に付着し
たケーキ層を効果的に洗浄することができ、メンテナン
スが容易になるとともに浸漬型膜カートリッジの寿命が
延びる。
型膜カートリッジを固液分離に使用する場合には、浸漬
型膜カートリッジの濾過膜の膜面に付着するケーキ層
は、その主成分が有機物となる。このため、始めに第１
洗浄薬液をなす酸化剤でケーキ層中の有機物を分解し、
有機物の分解後も濾過膜の膜面に残存する微量の無機物
を第２洗浄薬液をなす酸で分解することにより、浸漬型
膜カートリッジを槽外に取り出すことなく膜面に付着し
たケーキ層を効果的に洗浄することができ、メンテナン
スが容易になるとともに浸漬型膜カートリッジの寿命が
延びる。
【００１１】凝集槽において浸漬型膜カートリッジを固
液分離に使用する場合には、浸漬型膜カートリッジの濾
過膜の膜面に付着するケーキ層は、その主成分が無機物
となる。このため、始めに第１洗浄薬液をなす酸でケー
キ層中の無機物を溶解し、無機物の溶解後も濾過膜の膜
面に残存する微量の有機物を第２洗浄薬液をなす酸化剤
で分解することにより、浸漬型膜カートリッジを槽外に
取り出すことなく膜面に付着したケーキ層を効果的に洗
浄することができ、メンテナンスが容易になるとともに
浸漬型膜カートリッジの寿命が延びる。
液分離に使用する場合には、浸漬型膜カートリッジの濾
過膜の膜面に付着するケーキ層は、その主成分が無機物
となる。このため、始めに第１洗浄薬液をなす酸でケー
キ層中の無機物を溶解し、無機物の溶解後も濾過膜の膜
面に残存する微量の有機物を第２洗浄薬液をなす酸化剤
で分解することにより、浸漬型膜カートリッジを槽外に
取り出すことなく膜面に付着したケーキ層を効果的に洗
浄することができ、メンテナンスが容易になるとともに
浸漬型膜カートリッジの寿命が延びる。
【００１２】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。 実施例１．図１〜図２において、処理槽１１は内部にし
尿等の原水と活性汚泥との混合液を被処理液１２として
貯留する活性汚泥処理槽であり、槽上部には被処理液１
２を供給するための供給系１３が連通し、槽下部には余
剰汚泥を排出するための排出系１４が連通している。
明する。 実施例１．図１〜図２において、処理槽１１は内部にし
尿等の原水と活性汚泥との混合液を被処理液１２として
貯留する活性汚泥処理槽であり、槽上部には被処理液１
２を供給するための供給系１３が連通し、槽下部には余
剰汚泥を排出するための排出系１４が連通している。
【００１３】処理槽１１の内部には浸漬型膜分離装置１
５が浸漬配置してある。浸漬型膜分離装置１５は、ケー
シング１６が箱状をなして上下が開口しており、ケーシ
ング１６の内部には平板状をなす複数の浸漬型膜カート
リッジ１７が上下方向に沿って平行に配置してある。各
浸漬型膜カートリッジ１７は、膜支持板の表面を覆って
限外濾過膜等の濾過膜を配置したもので、濾過膜の背面
側において膜支持板の表面ないしは内部に透過液流路を
有している。各浸漬型膜カートリッジ１７にチューブ１
８を介して連通するヘッダー管１９は、横方向に延びる
集液部１９ａと上下方向に延びる液位調整部１９ｂとが
Ｌ字状に屈曲してなり、液位調整部１９ｂの一側開口が
水面上の適当高さに開放している。ヘッダー管１９の集
液部１９ａには、所定高さに立ち上げた吸引管２０を介
して吸引ポンプ２１が連通している。浸漬型膜カートリ
ッジ１７の配列群の下方には散気装置２２が配置してあ
り、散気装置２２には給気管２３を介してブロワ２４が
連通している。
５が浸漬配置してある。浸漬型膜分離装置１５は、ケー
シング１６が箱状をなして上下が開口しており、ケーシ
ング１６の内部には平板状をなす複数の浸漬型膜カート
リッジ１７が上下方向に沿って平行に配置してある。各
浸漬型膜カートリッジ１７は、膜支持板の表面を覆って
限外濾過膜等の濾過膜を配置したもので、濾過膜の背面
側において膜支持板の表面ないしは内部に透過液流路を
有している。各浸漬型膜カートリッジ１７にチューブ１
８を介して連通するヘッダー管１９は、横方向に延びる
集液部１９ａと上下方向に延びる液位調整部１９ｂとが
Ｌ字状に屈曲してなり、液位調整部１９ｂの一側開口が
水面上の適当高さに開放している。ヘッダー管１９の集
液部１９ａには、所定高さに立ち上げた吸引管２０を介
して吸引ポンプ２１が連通している。浸漬型膜カートリ
ッジ１７の配列群の下方には散気装置２２が配置してあ
り、散気装置２２には給気管２３を介してブロワ２４が
連通している。
【００１４】以下、上記した構成における作用を説明す
る。通常の運転状態においては、ブロワ２４により給気
管２３を通して供給する曝気空気２５を散気装置２２か
ら処理槽１１内の被処理液１２に曝気し、曝気により被
処理液１２中に酸素を溶解させるとともに、曝気空気２
５の気泡のエアリフト作用により生起する上向流によっ
て槽内の被処理液１２を循環させることにより、被処理
液１２中の有機物を生物学的に分解する。一方で、吸引
ポンプ２１により吸引管２０を介して行う吸引作用によ
りヘッダー管１９内の液位を処理槽１１内の液位より低
い位置に維持し、双方の液位の差による自然水頭ｈ1 を
浸漬型膜カートリッジ１７の濾過膜に駆動圧力として作
用させ、被処理液１２を固液分離する。各浸漬型膜カー
トリッジ１７においては、固形分が濾過膜よって捕捉さ
れ、浸漬型膜カートリッジ１７の濾過膜を透過して透過
液流路に流入した透過液がチューブ１８を通ってヘッダ
ー管１９の集液部１９ａに導かれ、吸引管２０を通って
系外に取り出される。
る。通常の運転状態においては、ブロワ２４により給気
管２３を通して供給する曝気空気２５を散気装置２２か
ら処理槽１１内の被処理液１２に曝気し、曝気により被
処理液１２中に酸素を溶解させるとともに、曝気空気２
５の気泡のエアリフト作用により生起する上向流によっ
て槽内の被処理液１２を循環させることにより、被処理
液１２中の有機物を生物学的に分解する。一方で、吸引
ポンプ２１により吸引管２０を介して行う吸引作用によ
りヘッダー管１９内の液位を処理槽１１内の液位より低
い位置に維持し、双方の液位の差による自然水頭ｈ1 を
浸漬型膜カートリッジ１７の濾過膜に駆動圧力として作
用させ、被処理液１２を固液分離する。各浸漬型膜カー
トリッジ１７においては、固形分が濾過膜よって捕捉さ
れ、浸漬型膜カートリッジ１７の濾過膜を透過して透過
液流路に流入した透過液がチューブ１８を通ってヘッダ
ー管１９の集液部１９ａに導かれ、吸引管２０を通って
系外に取り出される。
【００１５】このとき、各浸漬型膜カートリッジ１７の
濾過膜の膜面には、曝気空気２５の気泡、および被処理
液１２の上向流が作用し、気泡が断続性によって膜面の
ケーキ層を抉る穿断力を発揮するとともに、上向流が掃
流として膜面上を流れ、浸漬型膜カートリッジ１７の膜
面が洗浄される。
濾過膜の膜面には、曝気空気２５の気泡、および被処理
液１２の上向流が作用し、気泡が断続性によって膜面の
ケーキ層を抉る穿断力を発揮するとともに、上向流が掃
流として膜面上を流れ、浸漬型膜カートリッジ１７の膜
面が洗浄される。
【００１６】ところで、活性汚泥処理を行う処理槽１１
において浸漬型膜カートリッジの濾過膜の膜面に付着す
るケーキ層は、その主成分が有機物となる。このため、
メンテナンス等において、浸漬型膜カートリッジ１７の
洗浄を行う場合には、薬液洗浄が必要である。
において浸漬型膜カートリッジの濾過膜の膜面に付着す
るケーキ層は、その主成分が有機物となる。このため、
メンテナンス等において、浸漬型膜カートリッジ１７の
洗浄を行う場合には、薬液洗浄が必要である。
【００１７】浸漬型膜カートリッジ１７の洗浄を槽内で
洗浄する際には、吸引ポンプ２１の運転を停止し、槽内
の液位とヘッダー管１９の液位調整部１９ｂにおける液
位とを同レベルとなして自然水頭ｈ1 を無くし、浸漬型
膜分離装置１５の濾過運転を休止する。
洗浄する際には、吸引ポンプ２１の運転を停止し、槽内
の液位とヘッダー管１９の液位調整部１９ｂにおける液
位とを同レベルとなして自然水頭ｈ1 を無くし、浸漬型
膜分離装置１５の濾過運転を休止する。
【００１８】次に、図２に示すように、浸漬型膜カート
リッジ１７を槽内に浸漬した状態で、ヘッダー管１９に
第１洗浄薬液２６を注入し、槽内の液位よりヘッダー管
１９の液位調整部１９ｂにおける第１洗浄薬液２６の液
位を高レベルとなし、その液位差による自然水頭ｈ2 に
よって第１洗浄薬液２６を浸漬型膜カートリッジ１７の
内部に注入する。第１洗浄薬液２６は有機物の分解を行
う酸化剤であり、本実施例においては次亜塩素酸ソーダ
（濃度 有効塩素０．５〜１％）であるが他の酸化剤で
も可能である。第１洗浄薬液２６が浸漬型膜カートリッ
ジ１７の濾過膜を透過液側から被処理液側に０．７０m3
/(m2d)の微少流束で透過する状態で１〜２時間保持し、
第１洗浄薬液２６の次亜塩素酸ソーダでケーキ層中の有
機物を分解する。
リッジ１７を槽内に浸漬した状態で、ヘッダー管１９に
第１洗浄薬液２６を注入し、槽内の液位よりヘッダー管
１９の液位調整部１９ｂにおける第１洗浄薬液２６の液
位を高レベルとなし、その液位差による自然水頭ｈ2 に
よって第１洗浄薬液２６を浸漬型膜カートリッジ１７の
内部に注入する。第１洗浄薬液２６は有機物の分解を行
う酸化剤であり、本実施例においては次亜塩素酸ソーダ
（濃度 有効塩素０．５〜１％）であるが他の酸化剤で
も可能である。第１洗浄薬液２６が浸漬型膜カートリッ
ジ１７の濾過膜を透過液側から被処理液側に０．７０m3
/(m2d)の微少流束で透過する状態で１〜２時間保持し、
第１洗浄薬液２６の次亜塩素酸ソーダでケーキ層中の有
機物を分解する。
【００１９】その後、洗浄薬液の混合を避けるために、
吸引ポンプ２１を駆動して濾過時のように自然水頭を作
用させ、浸漬型膜カートリッジ１７に残留する第１洗浄
薬液２６を排出する。第１洗浄薬液２６を排出した後
に、有機物の分解後も濾過膜の膜面に残存する微量の無
機物を除去するために、第２洗浄薬液２７を、第１洗浄
薬液２６の場合と同様の手順によって浸漬型膜カートリ
ッジの内部に注入する。第２洗浄薬液２７は無機物を溶
解する酸であり、本実施例においてはシュウ酸（濃度
5000〜10000mg/L)であるが他の酸でも可能である。第２
洗浄薬液２７が浸漬型膜カートリッジ１７の濾過膜を透
過液側から被処理液側に０．４０m3/(m2d)の微少流束で
透過する状態で３０分〜１時間保持し、第２洗浄薬液２
７のシュウ酸でケーキ層中の無機物を溶解する。
吸引ポンプ２１を駆動して濾過時のように自然水頭を作
用させ、浸漬型膜カートリッジ１７に残留する第１洗浄
薬液２６を排出する。第１洗浄薬液２６を排出した後
に、有機物の分解後も濾過膜の膜面に残存する微量の無
機物を除去するために、第２洗浄薬液２７を、第１洗浄
薬液２６の場合と同様の手順によって浸漬型膜カートリ
ッジの内部に注入する。第２洗浄薬液２７は無機物を溶
解する酸であり、本実施例においてはシュウ酸（濃度
5000〜10000mg/L)であるが他の酸でも可能である。第２
洗浄薬液２７が浸漬型膜カートリッジ１７の濾過膜を透
過液側から被処理液側に０．４０m3/(m2d)の微少流束で
透過する状態で３０分〜１時間保持し、第２洗浄薬液２
７のシュウ酸でケーキ層中の無機物を溶解する。
【００２０】このように、始めに第１洗浄薬液２６の次
亜塩素酸ソーダでケーキ層中の有機物を分解し、有機物
の分解後も濾過膜の膜面に残存する微量の無機物を第２
洗浄薬液２７のシュウ酸で溶解することにより、浸漬型
膜カートリッジ１７を槽外に取り出すことなく膜面に付
着したケーキ層を効果的に洗浄することができ、メンテ
ナンスが容易になるとともに浸漬型膜カートリッジ１７
の延命を図ることができる。 実施例２．実施例１と同様の構成において、処理槽１１
が排水処理施設等における凝集槽をなす場合には、浸漬
型膜カートリッジ１７の濾過膜の膜面に付着するケーキ
層は、その主成分が無機物となる。
亜塩素酸ソーダでケーキ層中の有機物を分解し、有機物
の分解後も濾過膜の膜面に残存する微量の無機物を第２
洗浄薬液２７のシュウ酸で溶解することにより、浸漬型
膜カートリッジ１７を槽外に取り出すことなく膜面に付
着したケーキ層を効果的に洗浄することができ、メンテ
ナンスが容易になるとともに浸漬型膜カートリッジ１７
の延命を図ることができる。 実施例２．実施例１と同様の構成において、処理槽１１
が排水処理施設等における凝集槽をなす場合には、浸漬
型膜カートリッジ１７の濾過膜の膜面に付着するケーキ
層は、その主成分が無機物となる。
【００２１】このため、浸漬型膜カートリッジ１７の薬
液洗浄に際しては、第１洗浄薬液２６としてシュウ酸
（濃度 5000〜10000mg/L)などの酸を０．６５m3/(m2d)
の微少流束で通液する状態を３０分〜１時間保持し、第
２洗浄薬液２７として次亜塩素酸ソーダ（濃度 有効塩
素０．５〜１％）などの酸化剤を０．５０m3/(m2d)の微
少流束で通液する状態を１〜２時間保持する。
液洗浄に際しては、第１洗浄薬液２６としてシュウ酸
（濃度 5000〜10000mg/L)などの酸を０．６５m3/(m2d)
の微少流束で通液する状態を３０分〜１時間保持し、第
２洗浄薬液２７として次亜塩素酸ソーダ（濃度 有効塩
素０．５〜１％）などの酸化剤を０．５０m3/(m2d)の微
少流束で通液する状態を１〜２時間保持する。
【００２２】この場合には、始めに第１洗浄薬液２６を
なすシュウ酸でケーキ層中の無機物を溶解し、無機物の
溶解後も濾過膜の膜面に残存する微量の有機物を第２洗
浄薬液２７をなす次亜塩素酸ソーダで分解することによ
り、浸漬型膜カートリッジ１７を槽外に取り出すことな
く膜面に付着したケーキ層を効果的に洗浄することがで
き、メンテナンスが容易になるとともに浸漬型膜カート
リッジ１７の延命を図ることができる。 実施例３．図３は本発明の他の実施例における装置構成
を示すものであるが、先の実施例と同様の作用を行う部
材については同一番号を付して説明を省略する。
なすシュウ酸でケーキ層中の無機物を溶解し、無機物の
溶解後も濾過膜の膜面に残存する微量の有機物を第２洗
浄薬液２７をなす次亜塩素酸ソーダで分解することによ
り、浸漬型膜カートリッジ１７を槽外に取り出すことな
く膜面に付着したケーキ層を効果的に洗浄することがで
き、メンテナンスが容易になるとともに浸漬型膜カート
リッジ１７の延命を図ることができる。 実施例３．図３は本発明の他の実施例における装置構成
を示すものであるが、先の実施例と同様の作用を行う部
材については同一番号を付して説明を省略する。
【００２３】図３において、ヘッダー管３１には吸引管
２０を介して吸引ポンプ２１が連通しており、所定高さ
に立ち上げた吸引管２０の頂部にバルブ３２を介して薬
液供給管３３が連通している。
２０を介して吸引ポンプ２１が連通しており、所定高さ
に立ち上げた吸引管２０の頂部にバルブ３２を介して薬
液供給管３３が連通している。
【００２４】この構成においては、バルブ３２を閉塞す
る状態で、吸引ポンプ２１により浸漬型膜カートリッジ
１７の内部に吸引負圧を作用させ、この吸引負圧により
被処理液１２を濾過する。また、浸漬型膜カートリッジ
１７の薬液洗浄には、バルブ３２を開放して第１洗浄薬
液２６および第２洗浄薬液２７を注入し、槽内の液位と
の間の自然水頭ｈ3 により薬液を浸漬型膜カートリッジ
１７に注入する。他の作用効果は先の実施例１および実
施例２と同様である。
る状態で、吸引ポンプ２１により浸漬型膜カートリッジ
１７の内部に吸引負圧を作用させ、この吸引負圧により
被処理液１２を濾過する。また、浸漬型膜カートリッジ
１７の薬液洗浄には、バルブ３２を開放して第１洗浄薬
液２６および第２洗浄薬液２７を注入し、槽内の液位と
の間の自然水頭ｈ3 により薬液を浸漬型膜カートリッジ
１７に注入する。他の作用効果は先の実施例１および実
施例２と同様である。
【００２５】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、活性汚泥
処理槽においては、始めに第１洗浄薬液をなす酸化剤で
ケーキ層中の有機物を分解し、有機物の分解後も濾過膜
の膜面に残存する微量の無機物を第２洗浄薬液をなす酸
で分解することにより、凝集槽においては、始めに第１
洗浄薬液をなす酸でケーキ層中の無機物を溶解し、無機
物の溶解後も濾過膜の膜面に残存する微量の有機物を第
２洗浄薬液をなす酸化剤で分解することにより、浸漬型
膜カートリッジを槽外に取り出すことなく膜面に付着し
たケーキ層を効果的に洗浄することができ、メンテナン
スが容易になるとともに浸漬型膜カートリッジの寿命が
延びる。
処理槽においては、始めに第１洗浄薬液をなす酸化剤で
ケーキ層中の有機物を分解し、有機物の分解後も濾過膜
の膜面に残存する微量の無機物を第２洗浄薬液をなす酸
で分解することにより、凝集槽においては、始めに第１
洗浄薬液をなす酸でケーキ層中の無機物を溶解し、無機
物の溶解後も濾過膜の膜面に残存する微量の有機物を第
２洗浄薬液をなす酸化剤で分解することにより、浸漬型
膜カートリッジを槽外に取り出すことなく膜面に付着し
たケーキ層を効果的に洗浄することができ、メンテナン
スが容易になるとともに浸漬型膜カートリッジの寿命が
延びる。
【図１】本発明の一実施例を示す浸漬型膜分離装置の全
体構成を示す模式図である。
体構成を示す模式図である。
【図２】同一実施例の浸漬型膜分離装置における洗浄作
用を示す模式図である。
用を示す模式図である。
【図３】本発明の他の実施例を示す浸漬型膜分離装置の
全体構成を示す模式図である。
全体構成を示す模式図である。
【図４】従来の浸漬型膜分離装置の全体構成を示す斜視
図である。
図である。
１１ 処理槽 １２ 被処理液 １５ 浸漬型膜分離装置 １７ 浸漬型膜カートリッジ １９ ヘッダー管 ２０ 吸引管 ２１ 吸引ポンプ ２２ 散気装置 ２６ 第１洗浄薬液 ２７ 第２洗浄薬液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和泉 清司 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目２番47 号 株式会社クボタ内 (56)参考文献 特開 平４−131182（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−180203（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−86898（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−307407（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−103958（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B01D 65/06 C02F 1/44 ZAB
Claims (2)
- 【請求項１】 膜支持体の表面を覆って濾過膜を配置し
た浸漬型膜カートリッジを活性汚泥処理槽内に浸漬した
状態で、始めに透過液流路を通して浸漬型膜カートリッ
ジの内部に、第１洗浄薬液として有機物の分解を行う酸
化剤を自然水頭で注入し、第１洗浄薬液が浸漬型膜カー
トリッジの濾過膜を透過液側から被処理液側に微少流束
で透過する状態で適当時間保持し、第１洗浄薬液を排出
した後に浸漬型膜カートリッジの内部に、第２洗浄薬液
として無機物を溶解する酸を自然水頭で注入し、第２洗
浄薬液が浸漬型膜カートリッジの濾過膜を透過液側から
被処理液側に微少流束で透過する状態で適当時間保持す
ることを特徴とする浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄方
法。 - 【請求項２】 膜支持体の表面を覆って濾過膜を配置し
た浸漬型膜カートリッジを凝集槽内に浸漬した状態で、
始めに透過液流路を通して浸漬型膜カートリッジの内部
に、第１洗浄薬液として無機物を溶解する酸を自然水頭
で注入し、第１洗浄薬液が浸漬型膜カートリッジの濾過
膜を透過液側から被処理液側に微少流束で透過する状態
で適当時間保持し、第１洗浄薬液を排出した後に浸漬型
膜カートリッジの内部に、第２洗浄薬液として有機物の
分解を行う酸化剤を自然水頭で注入し、第２洗浄薬液が
浸漬型膜カートリッジの濾過膜を透過液側から被処理液
側に微少流束で透過する状態で適当時間保持することを
特徴とする浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07475995A JP3290555B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07475995A JP3290555B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08266875A JPH08266875A (ja) | 1996-10-15 |
| JP3290555B2 true JP3290555B2 (ja) | 2002-06-10 |
Family
ID=13556535
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07475995A Expired - Lifetime JP3290555B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 浸漬型膜カートリッジの槽内洗浄方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3290555B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016172218A (ja) * | 2015-03-17 | 2016-09-29 | 株式会社クボタ | 膜分離装置の分離膜の洗浄方法および洗浄システム |
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| JP3462975B2 (ja) * | 1997-07-04 | 2003-11-05 | 株式会社荏原製作所 | 除濁用膜モジュールのろ過逆洗方法 |
| JP3405911B2 (ja) * | 1997-12-25 | 2003-05-12 | 株式会社荏原製作所 | 流量および圧力変動による内圧型除濁用膜モジュールの逆洗方法 |
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| WO2007049327A1 (ja) * | 2005-10-24 | 2007-05-03 | Kubota Corporation | 大規模膜分離装置 |
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| JP2015071155A (ja) * | 2013-10-04 | 2015-04-16 | 三菱レイヨン株式会社 | 排水処理方法及びテレフタル酸の製造方法 |
| JP2015073914A (ja) * | 2013-10-04 | 2015-04-20 | 三菱化学株式会社 | 排水処理方法及びテレフタル酸の製造方法 |
| CN104056554B (zh) * | 2014-01-20 | 2016-05-18 | 绿能（杭州）企业管理有限公司 | 一种mbr在线清洗方法 |
| MY181737A (en) * | 2014-08-29 | 2021-01-06 | Mitsubishi Electric Corp | Method and apparatus for cleaning filter membrane, and water treatment system |
| US10703657B2 (en) | 2016-04-28 | 2020-07-07 | Toray Industries, Inc. | Waste water treatment method using membrane separation-activated sludge |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP07475995A patent/JP3290555B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016172218A (ja) * | 2015-03-17 | 2016-09-29 | 株式会社クボタ | 膜分離装置の分離膜の洗浄方法および洗浄システム |
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| JPH08266875A (ja) | 1996-10-15 |
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