JP3290392B2 - 永久磁石式リラクタンス型回転電機 - Google Patents

永久磁石式リラクタンス型回転電機

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JP3290392B2 JP30099497A JP30099497A JP3290392B2 JP 3290392 B2 JP3290392 B2 JP 3290392B2 JP 30099497 A JP30099497 A JP 30099497A JP 30099497 A JP30099497 A JP 30099497A JP 3290392 B2 JP3290392 B2 JP 3290392B2
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    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石式リラク
タンス型回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】リラクタンス型回転電機は一般に図13
に示すように、電機子コイル2を有する固定子1と、突
極回転子3とで構成されるもので、回転子3に界磁を形
成するコイルが不要であり、凹凸のある鉄心4のみで構
成できる点に特徴があり、それゆえに、リラクタンス型
回転電機は簡素な構造にして安価に製造できる利点があ
る。
【0003】このリラクタンス型回転電機の出力の発生
原理について説明する。回転子3に凹凸があることによ
り、凸部で磁気抵抗が小となり、凹部で磁気抵抗が大と
なる。すなわち、凸部と凹部上の空隙部分で電機子コイ
ル2に電流を流すことにより蓄えられる磁気エネルギが
異なる。この磁気エネルギの変化によって出力が発生す
る。また凸部と凹部は物理幾何学的だけでなく、磁気的
にも凹凸を形成できる(磁気抵抗、磁束密度分布が回転
子3の位置により異なる)形状であればよい。
【0004】他の高性能な回転電機として、永久磁石回
転電機がある。この場合、電機子はリラクタンス型回転
電機と同様であるが、回転子は鉄心と回転子のほぼ全周
にわたり永久磁石が配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の回転
電機では、次のような問題点があった。図13に示した
ようなリラクタンス型回転電機は、回転子鉄心4の表面
の凹凸により回転位置に依存して磁気抵抗が異なる。こ
の変化により磁気エネルギが変化して出力が得られる。
しかしながら、電流が増加するのに伴って鉄心の凸部分
において局部的な磁気飽和が拡大する。これにより、磁
極間となる歯の凹の部分に漏れる磁束が増加して有効な
磁束は減少し、出力は低下してしまい、高出力が得られ
なかった。
【0006】一方、他の方式の高出力の回転電機として
高磁気エネルギ積の希土類永久磁石を適用した永久磁石
回転電機では、回転子鉄心の表面に永久磁石を配置して
いるので界磁に高磁気エネルギ積の永久磁石を適用する
ことにより、高磁界を電動機のエアギャップに形成でき
て小形、高出力が可能となる。しかしながら、永久磁石
の磁束は一定であるので、高速回転時に電機子コイルに
誘導される電圧は回転速度に比例して大きくなる。この
ため、高速回転までの広範囲の可変速運転を行おうとし
ても、界磁磁束を減らすことができないため、電源電圧
を一定とする基底速度の2倍以上の定出力運転は困難で
あった。
【0007】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、小形、高出力にして広範囲の可変速運
転が可能な永久磁石式リラクタンス型回転電機を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、電機
子コイルを有する固定子と、円筒形の回転子鉄心で成
り、回転子回転方向に等間隔に離間して磁気的に凸とな
る偶数の磁極部が形成され、当該円周方向において隣り
合う前記磁極部同士の間に磁気的に凹となる磁極間を有
する回転子とから成る永久磁石式リラクタンス型回転電
機であって、前記回転子鉄心は、前記磁極間それぞれの
回転子回転方向両端に回転子半径方向に細長く形成され
た長方形状の第1の空洞部と、前記磁極間それぞれの回
転子外周近くに、回転子回転方向に細長く形成された長
方形状の第2の空洞部と、前記第1の空洞部それぞれに
配置された第1の永久磁石と、前記第2の空洞部に配置
された第2の永久磁石とを備え、前記磁極間それぞれに
おける前記第1の空洞部それぞれの回転子中心側の端部
同士を結ぶ線上の位置に、回転子回転方向に細長い長方
形状の第3の空洞部を備え、回転子回転方向の1つおき
の磁極間それぞれにおいて、前記第1の永久磁石それぞ
れはN極同士を向かい合わせ、かつ前記第2の永久磁石
はS極を回転子中心側に向かせ、前記回転子回転方向の
残りの1つおきの磁極間それぞれにおいて、前記第1の
永久磁石それぞれはS極同士を向かい合わせ、かつ前記
第2の永久磁石はN極を回転子中心側に向かせることに
よって磁極間それぞれに配置された各永久磁石の磁束が
互いに加え合わさるようにし、前記第3の空洞部に第3
の永久磁石を配置し、当該第3の永久磁石は、前記第2
の永久磁石と同一の方向に磁化したことを特徴とするも
のである。
【0009】請求項2の発明は、電機子コイルを有する
固定子と、円筒形の回転子鉄心で成り、回転子回転方向
に等間隔に離間して磁気的に凸となる偶数の磁極部が形
成され、当該円周方向において隣り合う前記磁極部同士
の間に磁気的に凹となる磁極間を有する回転子とから成
る永久磁石式リラクタンス型回転電機であって、前記回
転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方向両端
に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の第1の
空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近くに、回
転子回転方向に細長く形成された長方形状の第2の空洞
部と、前記第1の空洞部それぞれに配置された第1の永
久磁石と、前記第2の空洞部に配置された第2の永久磁
石とを備え、前記磁極間それぞれにおける前記第1の空
洞部それぞれの回転子中心側の端部同士を結ぶ線上の位
置に、円形状の第3の空洞部を備え、回転子回転方向の
1つおきの磁極間それぞれにおいて、前記第1の永久磁
石それぞれはN極同士を向かい合わせ、かつ前記第2の
永久磁石はS極を回転子中心側に向かせ、前記回転子回
転方向の残りの1つおきの磁極間それぞれにおいて、前
記第1の永久磁石それぞれはS極同士を向かい合わせ、
かつ前記第2の永久磁石はN極を回転子中心側に向かせ
ることによって磁極間それぞれに配置された各永久磁石
の磁束が互いに加え合わさるようにし、前記第3の空洞
部に第3の永久磁石を配置し、当該第3の永久磁石は、
前記第2の永久磁石と同一の方向に磁化したことを特徴
とするものである。
【0010】請求項1及び2の発明の永久磁石式リラク
タンス型回転電機では、その両側にそれら各々と隣接す
る磁極部の磁極軸に沿って長方形状の第1の空洞部を形
成し、またその外周部近くに回転方向に沿って長方形状
の第2の空洞部を形成し、第1の空洞部、第2の空洞部
それぞれに永久磁石を配置し、磁極軸に沿って形成され
た第1の空洞部内の第1の永久磁石を磁極軸とほぼ直交
する方向に磁化されたものとしているので、磁極間から
磁極部に侵入する磁束を第1の永久磁石によって反発さ
せ、さらに永久磁石の比透磁率がほぼ1であるので永久
磁石方向の磁気抵抗を高くする働きをして、電機子コイ
ルの磁束を磁極間はほとんど通らずに磁極部の回転子鉄
心を通るように分布させる。また磁極間の外周に沿って
形成された第2の空洞部内の第2の永久磁石も電機子コ
イルの磁束の侵入に反発し、磁極間への電機子コイルの
磁束の侵入を阻止し、その大部分が回転子鉄心のみで構
成される磁極部を主に通過するようにいっそう助長し、
この結果、空隙磁束分布に磁気的に大きな凹凸を生じさ
せ、磁気エネルギ変化により大きなリラクタンストルク
を発生する。また、磁極間の外周近くに位置する第2の
永久磁石の磁束が電機子コイルと鎖交することによって
トルクを発生することができ、これらのトルクの合計に
より高トルクを発生することができる。
【0011】他方、磁極軸に沿って形成された第1の空
洞部に配置された永久磁石の磁束は回転子鉄心内で主に
分布するため、電機子コイルと鎖交する磁束は回転子外
周の第2の空洞部に配置された永久磁石による磁束がほ
とんど支配的である。したがって、本発明の永久磁石式
リラクタンス型回転電機では、磁極間の外周のみに永久
磁石があることから従来の永久磁石回転電機よりも永久
磁石の表面積が狭くなり、永久磁石による鎖交磁束量も
少なくなっている。そして外周部の永久磁石による鎖交
磁束に、電機子電流(リラクタンスモータの励磁電流成
分とトルク電流成分)による鎖交磁束が加わって端子電
圧を誘導する。そこで、この励磁電流成分を調整するこ
とによって端子電圧を幅広く調整することができ、定電
圧電源で広範囲の可変速運転が可能となる。
【0012】また、請求項1及び2の発明では、磁極軸
に沿った第1の空洞部に配置されている永久磁石はほぼ
磁極軸と直交する方向に磁化されているので磁極間から
侵入する磁束を反発させ、さらに永久磁石の比透磁率が
ほぼ1であるので永久磁石方向の磁気抵抗を高くする作
用をし、これに加えて、回転子鉄心の内周側にも第3の
空洞部を形成することによって、磁極間を中心軸とした
磁束分布の磁路の磁気抵抗をさらに高くすることがで
き、これらによって、電機子コイルの磁束が磁極間をほ
とんど通らずに磁極部の鉄心を通る分布にすることがで
きる。この結果、空隙磁束分布に凹凸ができるので、磁
気エネルギ変化により大きなリラクタンストルクを発生
する。また磁極間の周方向の第2の空洞部の永久磁石の
磁束は電機子コイルと鎖交することによりトルクを生じ
る。したがって、これらのトルクの合計により高トルク
を発生することができる。
【0013】請求項3の発明は、電機子コイルを有する
固定子と、円筒形の回転子鉄心で成り、回転子回転方向
に等間隔に離間して磁気的に凸となる偶数の磁極部が形
成され、当該円周方向において隣り合う前記磁極部同士
の間に磁気的に凹となる磁極間を有する回転子とから成
る永久磁石式リラクタンス型回転電機であって、前記回
転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方向両端
に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の第1の
空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近くに、回
転子回転方向に並ぶように複数個形成された長方形状の
第2の空洞部と、前記第1の空洞部それぞれに配置され
た第1の永久磁石と、前記第2の空洞部各々に配置され
た第2の永久磁石とを備え、前記磁極間それぞれにおけ
る前記第1の空洞部それぞれの回転子中心側の端部同士
を結ぶ線上の位置に、回転子回転方向に細長い長方形状
の第3の空洞部を備え、回転子回転方向の1つおきの磁
極間それぞれにおいて、前記第1の永久磁石それぞれは
N極同士を向かい合わせ、かつ前記第2の永久磁石はS
極を回転子中心側に向かせ、前記回転子回転方向の残り
の1つおきの磁極間それぞれにおいて、前記第1の永久
磁石それぞれはS極同士を向かい合わせ、かつ前記第2
の永久磁石はN極を回転子中心側に向かせることによっ
て磁極間それぞれに配置された各永久磁石の磁束が互い
に加え合わさるようにし、前記第3の空洞部に第3の永
久磁石を配置し、当該第3の永久磁石は、前記第2の永
久磁石と同一の方向に磁化したことを特徴とするもので
ある。
【0014】請求項4の発明は、電機子コイルを有する
固定子と、円筒形の回転子鉄心で成り、回転子回転方向
に等間隔に離間して磁気的に凸となる偶数の磁極部が形
成され、当該円周方向において隣り合う前記磁極部同士
の間に磁気的に凹となる磁極間を有する回転子とから成
る永久磁石式リラクタンス型回転電機であって、前記回
転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方向両端
に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の第1の
空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近くに、回
転子回転方向に並ぶように複数個形成された長方形状の
第2の空洞部と、前記第1の空洞部それぞれに配置され
た第1の永久磁石と、前記第2の空洞部各々に配置され
た第2の永久磁石とを備え、前記磁極間それぞれにおけ
る前記第1の空洞部それぞれの回転子中心側の端部同士
を結ぶ線上の位置に、円形状の第3の空洞部を備え、回
転子回転方向の1つおきの磁極間それぞれにおいて、前
記第1の永久磁石それぞれはN極同士を向かい合わせ、
かつ前記第2の永久磁石はS極を回転子中心側に向か
せ、前記回転子回転方向の残りの1つおきの磁極間それ
ぞれにおいて、前記第1の永久磁石それぞれはS極同士
を向かい合わせ、かつ前記第2の永久磁石はN極を回転
子中心側に向かせることによって磁極間それぞれに配置
された各永久磁石の磁束が互いに加え合わさるように
し、前記第3の空洞部に第3の永久磁石を配置し、当該
第3の永久磁石は、前記第2の永久磁石と同一の方向に
磁化したことを特徴とするものである。
【0015】請求項3及び4の発明の永久磁石式リラク
タンス型回転電機では、その両側にそれら各々と隣接す
る磁極部の磁極軸に沿って長方形状の第1の空洞部を形
成し、またその外周部近くに回転方向に沿って複数個の
長方形状の第2の空洞部を形成し、第1の空洞部、第2
の空洞部それぞれに永久磁石を配置し、磁極軸に沿って
形成された第1の空洞部内の第1の永久磁石を磁極軸と
ほぼ直交する方向に磁化されたものとしているので、磁
極間から磁極部に侵入する磁束を第1の永久磁石によっ
て反発させ、さらに永久磁石の比透磁率がほぼ1である
ので永久磁石方向の磁気抵抗を高くする働きをして、電
機子コイルの磁束を磁極間はほとんど通らずに磁極部の
回転子鉄心を通るように分布させる。また磁極間の外周
に沿って形成された第2の空洞部内の第2の永久磁石も
電機子コイルの磁束の侵入に反発し、磁極間への電機子
コイルの磁束の侵入を阻止し、その大部分が回転子鉄心
のみで構成される磁極部を主に通過するようにいっそう
助長し、この結果、空隙磁束分布に磁気的に大きな凹凸
を生じさせ、磁気エネルギ変化により大きなリラクタン
ストルクを発生する。また、磁極間の外周近くに位置す
る第2の永久磁石の磁束が電機子コイルと鎖交すること
によってトルクを発生することができ、これらのトルク
の合計により高トルクを発生することができる。
【0016】他方、磁極軸に沿って形成された第1の空
洞部に配置された永久磁石の磁束は回転子鉄心内で主に
分布するため、電機子コイルと鎖交する磁束は回転子外
周の第2の空洞部に配置された永久磁石による磁束がほ
とんど支配的である。したがって、本発明の永久磁石式
リラクタンス型回転電機では、磁極間の外周のみに永久
磁石があることから従来の永久磁石回転電機よりも永久
磁石の表面積が狭くなり、永久磁石による鎖交磁束量も
少なくなっている。そして外周部の永久磁石による鎖交
磁束に、電機子電流(リラクタンスモータの励磁電流成
分とトルク電流成分)による鎖交磁束が加わって端子電
圧を誘導する。そこで、この励磁電流成分を調整するこ
とによって端子電圧を幅広く調整することができ、定電
圧電源で広範囲の可変速運転が可能となる。
【0017】また、請求項3及び4の発明では、磁極軸
に沿った第1の空洞部に配置されている永久磁石はほぼ
磁極軸と直交する方向に磁化されているので磁極間から
侵入する磁束を反発させ、さらに永久磁石の比透磁率が
ほぼ1であるので永久磁石方向の磁気抵抗を高くする作
用をし、これに加えて、回転子鉄心の内周側にも第3の
空洞部を形成することによって、磁極間を中心軸とした
磁束分布の磁路の磁気抵抗をさらに高くすることがで
き、これらによって、電機子コイルの磁束が磁極間をほ
とんど通らずに磁極部の鉄心を通る分布にすることがで
きる。この結果、空隙磁束分布に凹凸ができるので、磁
気エネルギ変化により大きなリラクタンストルクを発生
する。また磁極間の周方向の第2の空洞部の永久磁石の
磁束は電機子コイルと鎖交することによりトルクを生じ
る。したがって、これらのトルクの合計により高トルク
を発生することができる。
【0018】さらに、請求項3及び4の発明では、第2
の空洞部が磁極間それぞれに複数個形成されたものであ
り、第2の空洞部に配置される永久磁石も複数個に分割
されたものとなるので、磁極軸に沿った第1の空洞部に
配置された永久磁石とほぼ同寸法の永久磁石を第2の空
洞部に配置することができ、製造性が向上する。また、
磁極外周辺部の鉄心を漏れる磁束量を複数個の外周部の
永久磁石の配置によって調整することができる。
【0019】請求項5の発明は、請求項1〜4の永久磁
石式リラクタンス型回転電機において、前記第1及び第
3の空洞部に配置された永久磁石は、フェライト磁石で
成り、前記第2の空洞部に配置された永久磁石が希土類
永久磁石で成るものであり、磁極軸に沿って配置される
低磁気エネルギ積のフェライト磁石は磁極間を通る電機
子磁束を十分に反発し、回転子鉄心の外周側に配置され
る高磁気エネルギ積の希土類磁石は電機子コイルと鎖交
してトルクを発生するので、高トルクを効果的に得るこ
とができる。
【0020】請求項6の発明は、請求項1〜4の永久磁
石式リラクタンス型回転電機において、前記第1及び第
3の空洞部に配置された永久磁石は、ボンド磁石で成
り、前記第2の空洞部に配置された永久磁石が希土類永
久磁石で成るものであり、磁極軸に沿って配置される低
磁気エネルギ積のボンド磁石は磁極間を通る電機子磁束
を十分に反発し、回転子鉄心の外周側に配置される高磁
気エネルギ積の希土類磁石は電機子コイルと鎖交してト
ルクを発生するので、高トルクを効果的に得ることがで
き、同時に、ボンド磁石は磁石粉を樹脂で固めて製作す
るものなので形状に自由度があり、かつ鉄心に射出成形
などで一体的に成形できるため製造が容易である。
【0021】請求項7の発明は、電機子コイルを有する
固定子と、円筒形の回転子鉄心で成り、回転子回転方向
に等間隔に離間して磁気的に凸となる偶数の磁極部が形
成され、当該円周方向において隣り合う前記磁極部同士
の間に磁気的に凹となる磁極間を有する回転子とから成
る永久磁石式リラクタンス型回転電機であって、前記回
転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方向両端
に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の第1の
空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近くに、回
転子回転方向に細長く形成された長方形状の第2の空洞
部と、前記第2の空洞部のみに配置された永久磁石とを
備え、回転子回転方向の1つおきの磁極間それぞれにお
いて、前記永久磁石はS極を回転子中心側に向かせ、前
記回転子回転方向の残りの1つおきの磁極間それぞれに
おいて、前記永久磁石はN極を回転子中心側に向かせた
ものである。
【0022】請求項7の発明の永久磁石式リラクタンス
型回転電機では、第2の空洞部のみに前記永久磁石が配
置されたものであり、磁極軸に沿った第1の空洞部には
永久磁石が配置されていないので、その永久磁石の反発
作用がなく、磁極間を通る電機子コイルの磁束の低減は
第1の空洞部の高磁気抵抗による作用のみとなる。これ
によって、トルクは減少するが、磁極軸の永久磁石が不
要となるので製造が簡単になる。
【0023】請求項8の発明は、電機子コイルを有する
固定子と、円筒形の回転子鉄心で成り、回転子回転方向
に等間隔に離間して磁気的に凸となる偶数の磁極部が形
成され、当該円周方向において隣り合う前記磁極部同士
の間に磁気的に凹となる磁極間を有する回転子とから成
る永久磁石式リラクタンス型回転電機であって、前記回
転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方向両端
に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の第1の
空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近くに、回
転子回転方向に細長く形成された長方形状の第2の空洞
部と、前記第1の空洞部のみに配置された永久磁石とを
備え、回転子回転方向の1つおきの磁極間それぞれにお
いて、前記永久磁石それぞれはN極同士を向かい合わ
せ、前記回転子回転方向の残りの1つおきの磁極間それ
ぞれにおいて、前記永久磁石それぞれはS極同士を向か
い合わせることによって磁極間それぞれに配置された各
永久磁石の磁束が互いに加え合さるようにしたものであ
る。
【0024】請求項8の発明の永久磁石式リラクタンス
型回転電機では、第1の空洞部のみに永久磁石が配置さ
れたものであり、第2の空洞部には永久磁石が配置され
ていないので、永久磁石の磁束が電機子コイルと鎖交し
て生じるトルクはほとんどなくなり、リラクタンストル
クが主となる。これによってトルクは減少するが、磁極
間外周部の永久磁石が不要となるので製造が簡単にな
る。
【0025】請求項9の発明は、請求項7又は8の永久
磁石式リラクタンス型回転電機において、前記第1又は
第2の空洞部のうちの前記永久磁石の配置されていない
空洞部に非磁性材が配置されたことを特徴とするもので
あり、空洞部分を構造物で充填することによって磁気特
性を損なわずに、強度的に強くすることができる。
【0026】請求項10の発明は、請求項7又は8の永
久磁石式リラクタンス型回転電機において、前記第1又
は第2の空洞部のうちの前記永久磁石の配置されていな
い空洞部に導電性材が配置されたことを特徴とするもの
であり、導電性材に生じる渦電流によって回転電機の自
己起動が可能となり、また高調波磁界による影響を導電
性材に生じる渦電流によって抑制できる。
【0027】請求項11の発明は、請求項1〜10の永
久磁石式リラクタンス型回転電機において、前記回転子
鉄心は、電磁鋼板を積層したものを用いたことを特徴と
するものであり、第1と第2の空洞部、そして第3の空
洞部がある場合には第3の空洞部を形成する穴を型抜き
で加工した電磁鋼板を積層するという製造方法を採用す
ることができて製造性が向上し、また高調波磁界で鉄心
表面に生じる渦電流をを減少させることができる。
【0028】請求項12の発明は、請求項1〜11の永
久磁石式リラクタンス型回転電機において、前記回転子
鉄心の軸方向端部に磁性エンドリングが配置されたこと
を特徴とするものである。
【0029】請求項13の発明は、請求項12の永久磁
石式リラクタンス型回転電機において、前記回転子鉄心
の軸方向端面と前記磁性エンドリングとの間に空隙が形
成されていることを特徴とするものである。
【0030】請求項12及び13の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機では、電機子電流により、回転子
外周部の第2の空洞部に配置された永久磁石の磁化方向
と逆方向の電機子反作用磁界を与えたとき、この永久磁
石の磁束の一部は軸方向を通り、磁性エンドリングを通
って回転子で閉じた磁路を形成する。すなわち、効果的
に漏れ磁束を生じさせることができ、電機子コイルとの
鎖交磁束量を調整できるので端子電圧を電機子電流によ
り容易に調整できる。そしてこの場合に、回転子鉄心の
端面と磁性エンドリングとの空隙長の調整によって漏れ
磁束と有効磁束との割合を調整することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の
永久磁石式リラクタンス型回転電機の回転子の径方向断
面を示している。この第1の実施の形態の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機は、4極の電機子コイル2を備え
た固定子1と、円筒形の回転子鉄心4で成る回転子3と
から構成される。
【0032】本発明の特徴部分となる回転子3の構造は
次の通りである。回転子鉄心4は、円筒形状の軟鋼S4
5C、または積層した円形状の珪素鋼板などの磁性材で
構成されている。回転子鉄心4の各磁極軸に沿った方向
には、磁極幅の間隔をあけて長方形状の空洞部5が形成
されている。この実施の形態で4極電機子コイル2は4
つの磁極が十字状に配置されているので、空洞部5は各
磁極を両側から挟み込む位置に形成されることになる。
さらに各磁極間の回転子鉄心4の外周に沿って長方形状
の空洞部7が形成されている。これらの空洞部5,7に
はNdFeB系の永久磁石6,8が挿入され、接着剤で
固定されている。
【0033】これらの永久磁石6,8のうち、磁極軸に
沿って配置される永久磁石6は磁極軸と直交する方向に
磁化されており、磁極間外周に配置される永久磁石8は
径方向に磁化されている。これらの磁化方向は、磁極間
において、磁極軸に永久磁石6と回転子外周部の永久磁
石8が発生する磁束が互いに加え合せとなる方向であ
る。
【0034】この第1の実施の形態の永久磁石式リラク
タンス型回転電機は、次のように動作する。
【0035】<高トルク発生のメカニズム> 図2は磁極軸に沿った方向の電機子の磁束を示してい
る。磁極部の回転子鉄心4を磁路とするために、この方
向の磁路では磁気抵抗がきわめて小であり、磁束が流れ
やすい磁気的構成となっている。図3は磁極間の軸に沿
った方向の電機子の磁束を示している。磁極軸に沿って
形成された空洞部5に配置されている永久磁石6は、ほ
ぼ磁極軸と直交する方向に磁化されているので、磁極間
から侵入する磁束を反発する。磁極軸に沿った空洞部5
にある永久磁石6は鉄心内周側で磁気的に短絡されてい
るので、電機子磁束を反発する効果は大である。さら
に、永久磁石の比透磁率がほぼ1であるので、このよう
な永久磁石6を通過する磁路では磁気抵抗を高くする作
用がある。したがって、電機子コイル2の磁束は磁極間
をほとんど通らずに磁極部の鉄心を通るような分布とな
る。また磁極間の外周に配置された永久磁石8にも同様
に電機子磁束の反発と高磁気抵抗にする作用がある。
【0036】この結果、空隙磁束分布に凹凸ができるの
で磁気エネルギ変化により大きなリラクタンストルクを
発生する。これに加えて、磁極間の外周に配置された永
久磁石8においては、永久磁石の磁束が電機子コイル2
と鎖交することによりトルクを生じ、これらのトルクの
合計により高トルクを発生することができるようにな
る。
【0037】<広範囲の可変速運転が得られる端子電圧
の調整幅> 磁極軸に沿った永久磁石6の磁束は回転子鉄心4内で主
に分布するため、電機子コイル2と鎖交する磁束は、回
転子鉄心4の外周の永久磁石8による磁束がほとんど支
配的である。したがって、本発明の永久磁石式リラクタ
ンス型回転電機では、磁極間の外周のみに永久磁石8が
あることから、従来の永久磁石回転電機よりも永久磁石
の表面積が狭くなり、永久磁石による鎖交磁束量も少な
くなっている。磁極間の外周の永久磁石8による鎖交磁
束に、電機子電流(リラクタンスモータの励磁電流成分
とトルク電流成分)による鎖交磁束が加わって端子電圧
を誘導する。そこで、この励磁電流成分を調整すること
によって端子電圧を幅広く調整することができる。すな
わち、定電圧電源で広範囲の可変速運転が可能となるの
である。
【0038】なお、ここで永久磁石の素材として、磁極
軸に沿って磁極間を通る磁束を反発する作用の永久磁石
6には低磁気エネルギ積のフェライト磁石を使用し、電
機子コイル2と鎖交してトルクを発生する作用をする回
転子鉄心4の外周部の永久磁石8には高磁気エネルギ積
の希土類永久磁石、例えば、NdFeB磁石を使用する
ことによって高トルクを効果的に得ることができる。ま
た磁極軸に沿って磁極間を通る磁束を反発する作用をす
る永久磁石6にはフェライト磁石を使用すれば、磁極軸
に沿った永久磁石6は内周側の鉄心部を磁路として磁気
的に短絡になるので、磁気エネルギ積の小さなフェライ
ト磁石でも大きな磁界を形成することができ、十分なリ
ラクタンストルクが得られる。
【0039】またこの磁極軸に沿った永久磁石6にはフ
ェライト磁石に代えて、ボンド磁石を使用することもで
きる。このボンド磁石は低磁気エネルギ積であるが、磁
極間を通る電機子磁束を十分に反発することができ、フ
ェライト磁石の場合と同様の作用効果を得ることができ
る。同時に、ボンド磁石の場合に磁石粉を樹脂で固めて
製作するので、形状の自由度があり、かつ鉄心4に射出
成形等で一体に成形でき、製造が容易となる。
【0040】次に、本発明の第2の実施の形態の永久磁
石式リラクタンス型回転電機を、図4に基づいて説明す
る。第2の実施の形態の永久磁石式リラクタンス型回転
電機は、回転子鉄心4の外周部に形成する空洞部7を複
数の小空洞部7a,7bに分割し、これらの分割された
小空洞部7a,7bそれぞれに永久磁石8a,8bを挿
入して接着固定した構造に特徴がある。永久磁石8a,
8bはいずれも磁極軸に沿った方向に配置された永久磁
石6と同一の寸法である。
【0041】この第2の実施の形態の永久磁石式リラク
タンス型回転電機では、回転子鉄心4の外周部の空洞部
7を小空洞部7a,7bに分割し、それぞれに永久磁石
8a,8bを配置するようにしたので、これらの永久磁
石8a,8bとして小形のものを使用することができ、
これに磁極軸に沿った方向に配置された永久磁石6と同
一のものを使用することにより、部品種を削減すること
ができ、製造性が向上する。また永久磁石8a,8bの
外周から回転子鉄心4の外周までの距離となる鉄心外周
部の厚みは、小空洞部7a,7bのなす角度、そしてそ
こに配置される2個の永久磁石8a,8bのなす角度を
変えることによって調整することができ、これによって
外周鉄心の径方向の厚みを調整することにより、鉄心の
磁極間の外周辺部を漏れる磁束量が調整できる。
【0042】次に、本発明の第3の実施の形態の永久磁
石式リラクタンス型回転電機を、図5に基づいて説明す
る。第3の実施の形態の永久磁石式リラクタンス型回転
電機は、図1に示した第1の実施の形態と同様、4極の
電機子コイル2を備えた固定子1と、回転子3から成
る。そして、本発明の特徴部分となる回転子3の構造
は、図5に示したものである。すなわち、回転子鉄心4
は、円筒形状の軟鋼S45C、または積層した円形状の
珪素鋼板などの磁性材で構成されている。回転子鉄心4
の各磁極軸に沿った方向には、磁極幅の間隔をあけて長
方形状の空洞部5が形成されている。この実施の形態で
4極電機子コイル2は4つの磁極が十字状に配置されて
いるので、空洞部5は各磁極を両側から挟み込む位置に
形成されることになる。また各磁極間の回転子鉄心4の
外周に沿って長方形状の空洞部7が形成されている。さ
らに、磁極軸に沿った方向の2つの空洞部5,5を磁極
間の内周側でつなぐように長方形状の空洞部9が回転子
鉄心4に形成されていて、これらの4つの空洞部5,
7,9が取り囲む領域は近似的に四角形になるような位
置関係になっている。
【0043】そしてこれらの空洞部5,7,9のうち、
内周側の空洞部9を除いた空洞部5,7にはNdFeB
系の永久磁石6,8が挿入され、接着剤で固定されてい
る。これらの永久磁石6,8のうち、磁極軸に沿って配
置される永久磁石6は磁極軸と直交する方向に磁化され
ており、磁極間外周に配置される永久磁石8は径方向に
磁化されている。これらの磁化方向は、磁極間におい
て、磁極軸に永久磁石6と回転子外周部の永久磁石8が
発生する磁束が互いに加え合せとなる方向である。
【0044】この第3の実施の形態の永久磁石式リラク
タンス型回転電機の動作を説明する。図2に示した第1
の実施の形態の場合と同様に、この方向の磁路では、第
3の実施の形態の永久磁石式リラクタンス型回転電機で
も磁極の鉄心が磁路となるので磁気抵抗はきわめて小さ
く、電機子の磁束が流れやすい磁気的構造となってい
る。
【0045】また図3に示した第1の実施の形態の場合
と同様に、磁極間の軸に沿った方向の磁路では、磁極軸
に沿った空洞部5にある永久磁石6はほぼ磁極軸と直交
する方向に磁化されているので、磁極間から侵入する磁
束を反発する。さらに永久磁石の比透磁率がほぼ1であ
るので、このような永久磁石6を通過する磁路では磁気
抵抗を高くする作用がある。さらに、磁極間の内周側に
も第3の空洞部9を形成したことによって、磁極間中央
部の磁気抵抗も大となる。すなわち、電機子コイル2の
磁束は磁極間をほとんど通らずに磁極部の鉄心を通るよ
うに分布する。また磁極間の外周に配置された永久磁石
8にも同様に電機子磁束の反発と高磁気抵抗にする作用
がある。
【0046】この結果、空隙磁束分布に凹凸ができるの
で磁気エネルギ変化により大きなリラクタンストルクを
発生する。これに加えて、磁極間の外周に配置された永
久磁石8においては、永久磁石の磁束が電機子コイル2
と鎖交することによりトルクを生じ、これらのトルクの
合計により高トルクを発生することができるようにな
る。
【0047】なお、第3の実施の形態では磁極間の内周
側に第3の空洞部9として長方形状のものを形成し、3
種類の空洞部5,7,9によって近似的に四角形領域を
囲繞する配置にしたが、これに限らず、図6に示すよう
に、磁極軸に沿った方向の2つの空洞部5,5を磁極間
の内周側でつなぐように円形状の空洞部10を回転子鉄
心4に形成し、これらの3種類の空洞部5,7,10に
よって近似的に三角形領域を囲繞する配置とすることも
できる。
【0048】このような構造は、特に、小径の回転子、
また径に対して極数が多い場合、磁極軸に沿った空洞部
5の内周側の距離が狭くなるので、円形の空洞部10を
形成することにより強度的に強くすることができる。そ
して磁気的特性は図5に示した第3の実施の形態と同様
の特性が得られる。
【0049】次に、本発明の第4の実施の形態の永久磁
石式リラクタンス型回転電機を、図7に基づいて説明す
る。第4の実施の形態の永久磁石式リラクタンス型回転
電機は、図5に示した第3の実施の形態において、さら
に第3の空洞部9に対しても永久磁石11を配置したこ
とを特徴としている。
【0050】これらの空洞部5,7,9それぞれに配置
されている永久磁石6,8,11はすべてNdFeB系
の永久磁石であり、空洞部に挿入して接着剤で固定して
いる。そして磁化の方向は、磁極軸に沿った永久磁石6
は磁極軸と直交する方向に磁化されており、磁極間の外
周に配置された永久磁石8と内周側に配置された永久磁
石11とは径方向に磁化されている。これらの永久磁石
の磁化方向は、各永久磁石6,8,11が発生する磁束
が互いに加え合せとなる方向である。
【0051】この第4の実施の形態の永久磁石式リラク
タンス型回転電機では、図5に示した第3の実施の形態
と同様に、空隙磁束分布に凹凸ができて磁気エネルギ変
化により大きなリラクタンストルクを発生し、また磁極
間の外周に配置された永久磁石8においては、永久磁石
の磁束が電機子コイル2と鎖交することによりトルクを
生じ、これらのトルクの合計により高トルクを発生する
ことができる。そしてこの作用効果に加えて、回転子鉄
心4の磁極間内周側の空洞部9に永久磁石を配置した構
造により、内周側の永久磁石11による磁束が加えられ
るために永久磁石による磁束が大きくなり、コイルと鎖
交する磁束が増加するのでフレミングの左手の法則によ
るトルクが増加する。
【0052】なお、図4に示した第2の実施の形態〜図
7に示した第4の実施の形態において、永久磁石の材料
として第1の実施の形態と同様に希土類磁石とフェライ
ト磁石、あるいは希土類磁石とボンド磁石を用いること
ができ、これによって高トルクを効果的に得ることがで
きるようになる。
【0053】次に、本発明の第5の実施の形態の永久磁
石式リラクタンス型回転電機を、図8に基づいて説明す
る。図8に示す第5の実施の形態の永久磁石式リラクタ
ンス型回転電機は、図5に示した第3の実施の形態、図
7に示した第4の実施の形態と同様の空洞部5,7,9
の配置にして、磁極間の外周部の空洞部7のみに永久磁
石8を配置し、他の位置の空洞部7,9には永久磁石を
配置しない構成にしている。
【0054】この第5の実施の形態の場合、磁極軸に沿
った空洞部5には永久磁石を配置していないために永久
磁石の反発作用がなくなり、磁極間を通る電機子コイル
2の磁束の低減は空洞部5の高磁気抵抗による作用のみ
となる。これによってトルクは減少するが、磁極軸に沿
った永久磁石6が不要となるので構造が簡素になり、そ
れだけ製造が容易となる。
【0055】なお、図8では内周側の第3の空洞部9も
形成された回転子鉄心4において、磁極間の外周部の空
洞部7のみに永久磁石8を配置した構造を示したが、こ
れに限定されず、この第3の空洞部9が形成されていな
い図1に示した第1の実施の形態のような構造の回転子
鉄心4に対しても、同様にその磁極間の外周部の空洞部
7のみに永久磁石8を配置する構造とすることができ、
また、図6に示した構造の回転子鉄心4に対しても、同
様の構造とすることができる。
【0056】また空洞部5,7,9(又は10)のう
ち、永久磁石が配置されていないもの、この実施の形態
では空洞部5,9(又は10)に対しては非磁性材を充
填しておくことにより、空洞部が中実となって強度補強
ができる。また永久磁石の配置されていない空洞部5,
9(又は10)に導電性の非磁性材を充填しておくこと
により、導電物に生じる渦電流によって回転電機の自己
始動が可能となり、また高調波磁界による影響を導電物
に生じる渦電流によって抑制することもできるようにな
る。
【0057】次に、本発明の第6の実施の形態の永久磁
石式リラクタンス型回転電機を、図9に基づいて説明す
る。第6の実施の形態の特徴の永久磁石式リラクタンス
型回転電機は、図5に示した第3の実施の形態、図7に
示した第4の実施の形態と同様の空洞部5,7,9の配
置にして、磁極軸に沿った空洞部5のみに永久磁石6を
配置し、他の位置の空洞部7,9には永久磁石を配置し
ない構成にしている。
【0058】この第6の実施の形態の場合、永久磁石の
磁束が電機子コイル2と鎖交して生じるトルクがほとん
どなくなるので、リラクタンストルクが主となる。この
結果、トルクは減少するが、回転子鉄心4の外周の永久
磁石8が不要となって構造が簡素になり、それだけ製造
が容易となる。
【0059】なお、図9では内周側の第3の空洞部9も
形成された回転子鉄心4において、磁極軸に沿った空洞
部5のみに永久磁石6を配置した構造を示したが、これ
に限定されず、この第3の空洞部9が形成されていない
図1に示した第1の実施の形態のような構造の回転子鉄
心4に対しても、同様にその磁極軸に沿った空洞部5の
みに永久磁石6を配置する構造とすることができ、ま
た、図6に示した構造の回転子鉄心4に対しても、同様
の構造とすることができる。
【0060】またこの第6の実施の形態にあっても、空
洞部5,7,9(又は10)のうち、永久磁石が配置さ
れていない空洞部7,9(又は10)に対しては非磁性
材を充填しておくことにより、空洞部が中実となって強
度補強ができる。また永久磁石の配置されていない空洞
部7,9(又は10)に導電性の非磁性材を充填してお
くことにより、導電物に生じる渦電流によって回転電機
の自己始動が可能となり、また高調波磁界による影響を
導電物に生じる渦電流によって抑制することもできるよ
うになる。
【0061】次に、本発明の第7の実施の形態を図10
に基づいて説明する。第7の実施の形態の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機は、図1に示した第1の実施の形
態における回転子3の回転子鉄心4を、図10に示すよ
うに珪素鋼板を積層した構造に特徴がある。この実施の
形態の永久磁石式リラクタンス型回転電機の場合、回転
子3の空洞部5,7を形成するために各鋼板の該当個所
に穴を型抜き加工しておき、それを積層する。これによ
って、空洞部5,7をくり抜き加工せずとも容易に形成
することができ、製造性が向上する。また積層構造にす
れば、積層方向の電気抵抗が高くなるので、高調波磁界
で鉄心表面に生じる渦電流を減少させることもできる。
【0062】なお、このような積層構造は、図4〜図9
に示した各実施の形態それぞれの回転子鉄心4に対して
も、空洞部5,7,9(又は10)それぞれに対応する
位置に穴を型抜き加工した鋼板を積層した構造とするこ
とによって、等しく適用することができる。
【0063】次に、本発明の第8の実施の形態の永久磁
石式リラクタンス型回転電機を、図11に基づいて説明
する。第8の実施の形態の永久磁石式リラクタンス型回
転電機は、図1に示した第1の実施の形態の永久磁石式
リラクタンス型回転電機に対して、回転子鉄心4の軸方
向両端部に磁性エンドリング12を配置した構造を特徴
とする。
【0064】この第8の実施の形態の永久磁石式リラク
タンス型回転電機では、電機子コイル2の電流により回
転子鉄心4の外周面の永久磁石8の磁化方向とは逆方向
の電機子反作用磁界を与えたとき、図11に示すよう
に、永久磁石8の磁束の一部は回転軸方向を通り、磁性
エンドリング12を通って再び回転子鉄心4に戻る閉じ
た磁路13を構成する。すなわち、効果的に漏れ磁束を
生じさせることができて、電機子コイル2との鎖交磁束
量を調整することができ、端子電圧を電機子電流によっ
て容易に調整できるようになる。
【0065】なお、磁性エンドリング12は図1に示し
た第1の実施の形態の永久磁石式リラクタンス型回転電
機にしか使用できないというわけではなく、図4の第2
の実施の形態〜図10の第7の実施の形態のいずれの回
転電機に対して同様に適用することができるものであ
る。
【0066】次に、本発明の第9の実施の形態の永久磁
石式リラクタンス型回転電機を、図12に基づいて説明
する。第9の実施の形態の永久磁石式リラクタンス型回
転電機は、図1に示した第1の実施の形態の永久磁石式
リラクタンス型回転電機に対して、回転子鉄心4の軸方
向両端部に磁性エンドリング12を空隙14をあけて配
置した構造を特徴とする。
【0067】この第9の実施の形態の永久磁石式リラク
タンス型回転電機では、図11に示した第8の実施の形
態と同様に、電機子コイル2の電流により回転子鉄心4
の外周面の永久磁石8の磁化方向とは逆方向の電機子反
作用磁界を与えたとき、図12に示すように、永久磁石
8の磁束の一部は回転軸方向を通り、磁性エンドリング
12を通って再び回転子鉄心4に戻る閉じた磁路13を
構成し、効果的に漏れ磁束を生じさせることができて、
電機子コイル2との鎖交磁束量を調整することができ、
端子電圧を電機子電流によって容易に調整できる。さら
に、漏れ磁束と有効磁束との割合を回転子鉄心4とエン
ドリング12との間の空隙14の長さによって調整する
ことができる。
【0068】なお、この第9の実施の形態でも、磁性エ
ンドリング12は図1に示した第1の実施の形態の永久
磁石式リラクタンス型回転電機にしか使用できないとい
うわけではなく、図4の第2の実施の形態〜図10の第
7の実施の形態のいずれの回転電機に対して同様に適用
することができるものである。
【0069】
【発明の効果】以上のように請求項1及び2の発明によ
れば、磁極軸に沿って形成された第1の空洞部に配置さ
れている永久磁石によって磁極間から侵入する磁束を反
発させ、さらに永久磁石自体が永久磁石方向の磁気抵抗
を高くする働きをして、電機子コイルの磁束が磁極間を
ほとんど通らずに磁極部の鉄心を通るように分布させ、
この結果として、回転子の空隙磁束分布に大きな凹凸を
生じさせて大きなリラクタンストルクを発生することが
でき、また磁極間の外周に沿って形成された第2の空洞
部に配置された永久磁石の磁束が電機子コイルと鎖交す
ることによってトルクを発生することができ、これらの
トルクの合計により高トルクを発生することができる。
【0070】また、磁極間の外周のみに永久磁石がある
ことから従来の永久磁石回転電機よりも永久磁石の表面
積が狭くなり、永久磁石による鎖交磁束量も少なくな
り、励磁電流成分を調整することによって端子電圧を幅
広く調整することができ、定電圧電源で広範囲の可変速
運転が可能である。
【0071】さらに、回転子鉄心の内周側に第3の空洞
部を形成することによって、磁極間を中心軸とした磁束
分布の磁路の磁気抵抗をいっそう高くして、電機子コイ
ルの磁束が磁極間をほとんど通らずに磁極部の鉄心を通
る分布にし、この結果として、回転子の空隙磁束分布に
大きな凹凸を生じさせて大きなリラクタンストルクを発
生することができ、また磁極間の周方向の第2の空洞部
の永久磁石の磁束は電機子コイルと鎖交することにより
トルクを発生することができ、これらのトルクの合計に
より高トルクを発生することができる。
【0072】加えて、請求項1及び2の発明によれば、
上記の第3の空洞部に第3の永久磁石が配置され、当該
第3の永久磁石は、第2の永久磁石と同一の方向に磁化
されているので、磁極間において第1の空洞部の永久磁
石と第2の空洞部の永久磁石とに加えて回転子内周側の
第3の空洞部の永久磁石による磁束が加わるために全永
久磁石によって生じる磁束が大きくなり、コイルと鎖交
する磁束が増加するのでフレミングの左手の法則による
トルクが増加し、高トルクを発生することができる。
【0073】請求項3及び4の発明によれば、第2の空
洞部を磁極間それぞれに複数個形成しているので、請求
項1及び2の発明と同様の効果に加えて、磁極軸に沿っ
た第1の空洞部に配置された永久磁石とほぼ同寸法の永
久磁石を第2の空洞部に配置することができ、製造性が
向上する。また、磁極外周辺部の鉄心を漏れる磁束量を
複数個の外周部の永久磁石の配置によって調整すること
ができる。
【0074】請求項5の発明によれば、第1及び第3の
空洞部に配置された永久磁石は、フェライト磁石で成
り、第2の空洞部に配置された永久磁石は、希土類永久
磁石で成るものとしたので、磁極軸に沿って配置される
低磁気エネルギ積のフェライト磁石は磁極間を通る電機
子磁束を十分に反発し、回転子鉄心の外周側に配置され
る高磁気エネルギ積の希土類磁石は電機子コイルと鎖交
してトルクを発生するので、高トルクを効果的に得るこ
とができる。
【0075】請求項6の発明によれば、第1及び第3の
空洞部に配置された永久磁石は、ボンド磁石で成り、第
2の空洞部に配置された永久磁石は、希土類永久磁石で
成るものとしたので、磁極軸に沿って配置される低磁気
エネルギ積のボンド磁石は磁極間を通る電機子磁束を十
分に反発し、回転子鉄心の外周側に配置される高磁気エ
ネルギ積の希土類磁石は電機子コイルと鎖交してトルク
を発生するので、高トルクを効果的に得ることができ、
同時に、ボンド磁石は磁石粉を樹脂で固めて製作するも
のなので形状に自由度があり、かつ鉄心に射出成形など
で一体的に成形できるため製造が容易である。
【0076】請求項7の発明によれば、第2の空洞部の
みに永久磁石が配置され、磁極軸に沿った第1の空洞部
には永久磁石が配置されていないので、その永久磁石の
反発作用がなく、磁極間を通る電機子コイルの磁束の低
減は第1の空洞部の高磁気抵抗による作用のみとなり、
これによってトルクは減少するが、磁極軸の永久磁石が
不要となるので製造が簡単になる。
【0077】請求項8の発明によれば、第1の空洞部の
みに永久磁石が配置され、第2の空洞部には永久磁石が
配置されていないので、永久磁石の磁束が電機子コイル
と鎖交して生じるトルクはほとんどなくなり、リラクタ
ンストルクが主となり、これによってトルクは減少する
が、磁極間外周部の永久磁石が不要となるので製造が簡
単になる。
【0078】請求項9の発明によれば、第1又は第2の
空洞部のうちの永久磁石の配置されていない空洞部に非
磁性材を配置することにより、磁気特性を損なわずに強
度的に強くすることができる。
【0079】請求項10の発明によれば、第1又は第2
の空洞部のうちの永久磁石の配置されていない空洞部に
導電性材を配置することにより、導電性材に生じる渦電
流によって回転電機の自己起動が可能となり、また高調
波磁界による影響を導電性材に生じる渦電流によって抑
制できる。
【0080】請求項11の発明によれば、回転子鉄心を
電磁鋼板を積層した構造としたので、第1と第2の空洞
部、そして第3の空洞部がある場合には第3の空洞部を
形成する穴を型抜きで加工した電磁鋼板を積層するとい
う製造方法を採用することができて製造性が向上し、ま
た高調波磁界で鉄心表面に生じる渦電流をを減少させる
ことができる。
【0081】請求項12及び13の発明によれば、電機
子電流により、回転子外周部の第2の空洞部に配置され
た永久磁石の磁化方向と逆方向の電機子反作用磁界を与
えたとき、この永久磁石の磁束の一部は軸方向を通り、
磁性エンドリングを通って回転子で閉じた磁路を形成す
るので、効果的に漏れ磁束を生じさせることができ、電
機子コイルとの鎖交磁束量を調整できるので端子電圧を
電機子電流により容易に調整できる。また、回転子鉄心
の端面と磁性エンドリングとの空隙長の調整によって漏
れ磁束と有効磁束との割合を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の径方向の断面図。
【図2】上記の第1の実施の形態における電機子電流の
磁極軸方向成分の磁束の流れを示した径方向の断面図。
【図3】上記の第1の実施の形態における電機子電流の
磁極間の軸方向成分の磁束の流れを示した径方向の断面
図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の回転子の径方向の
断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の回転子の径方向の
断面図。
【図6】上記の第3の実施の形態の変形例の回転子の径
方向の断面図。
【図7】本発明の第4の実施の形態の回転子の径方向の
断面図。
【図8】本発明の第5の実施の形態の回転子の径方向の
断面図。
【図9】本発明の第6の実施の形態の回転子の径方向の
断面図。
【図10】本発明の第7の実施の形態の回転子の軸方向
の断面図。
【図11】本発明の第8の実施の形態の軸方向の断面
図。
【図12】本発明の第9の実施の形態の軸方向の断面
図。
【図13】従来例の径方向の断面図。
【符号の説明】
1 固定子 2 電機子コイル 3 回転子 4 回転子鉄心 5 空洞部 6 永久磁石 7 空洞部 7a,7b 小空洞部 8 永久磁石 8a,8b 永久磁石 9 空洞部 10 空洞部 11 永久磁石 12 磁性エンドリング 13 磁路 14 空隙
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H02K 19/10 H02K 19/10 A 21/02 21/02 (56)参考文献 特開 平11−113198(JP,A) 特開 平9−23598(JP,A) 特開 平9−261901(JP,A) 特開 平9−19120(JP,A) 特開 平9−261930(JP,A) 特開 平9−163648(JP,A) 特開 平8−336269(JP,A) 実開 平7−11859(JP,U) 実開 平6−66277(JP,U) 実公 昭25−705(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 1/27 H02K 15/03 H02K 19/10 H02K 21/02

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子コイルを有する固定子と、円筒形
    の回転子鉄心で成り、回転子回転方向に等間隔に離間し
    て磁気的に凸となる偶数の磁極部が形成され、当該円周
    方向において隣り合う前記磁極部同士の間に磁気的に凹
    となる磁極間を有する回転子とから成る永久磁石式リラ
    クタンス型回転電機であって、 前記回転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方
    向両端に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の
    第1の空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近く
    に、回転子回転方向に細長く形成された長方形状の第2
    の空洞部と、前記第1の空洞部それぞれに配置された第
    1の永久磁石と、前記第2の空洞部に配置された第2の
    永久磁石とを備え、 前記磁極間それぞれにおける前記第1の空洞部それぞれ
    の回転子中心側の端部同士を結ぶ線上の位置に、回転子
    回転方向に細長い長方形状の第3の空洞部を備え、 回転子回転方向の1つおきの磁極間それぞれにおいて、
    前記第1の永久磁石それぞれはN極同士を向かい合わ
    せ、かつ前記第2の永久磁石はS極を回転子中心側に向
    かせ、前記回転子回転方向の残りの1つおきの磁極間そ
    れぞれにおいて、前記第1の永久磁石それぞれはS極同
    士を向かい合わせ、かつ前記第2の永久磁石はN極を回
    転子中心側に向かせることによって磁極間それぞれに配
    置された各永久磁石の磁束が互いに加え合わさるように
    し、 前記第3の空洞部に第3の永久磁石を配置し、当該第3
    の永久磁石は、前記第2の永久磁石と同一の方向に磁化
    したことを特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電
    機。
  2. 【請求項2】 電機子コイルを有する固定子と、円筒形
    の回転子鉄心で成り、回転子回転方向に等間隔に離間し
    て磁気的に凸となる偶数の磁極部が形成され、当該円周
    方向において隣り合う前記磁極部同士の間に磁気的に凹
    となる磁極間を有する回転子とから成る永久磁石式リラ
    クタンス型回転電機であって、 前記回転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方
    向両端に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の
    第1の空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近く
    に、回転子回転方向に細長く形成された長方形状の第2
    の空洞部と、前記第1の空洞部それぞれに配置された第
    1の永久磁石と、前記第2の空洞部に配置された第2の
    永久磁石とを備え、 前記磁極間それぞれにおける前記第1の空洞部それぞれ
    の回転子中心側の端部同士を結ぶ線上の位置に、円形状
    の第3の空洞部を備え、 回転子回転方向の1つおきの磁極間それぞれにおいて、
    前記第1の永久磁石それぞれはN極同士を向かい合わ
    せ、かつ前記第2の永久磁石はS極を回転子中心側に向
    かせ、前記回転子回転方向の残りの1つおきの磁極間そ
    れぞれにおいて、前記第1の永久磁石それぞれはS極同
    士を向かい合わせ、かつ前記第2の永久磁石はN極を回
    転子中心側に向かせることによって磁極間それぞれに配
    置された各永久磁石の磁束が互いに加え合わさるように
    し、 前記第3の空洞部に第3の永久磁石を配置し、当該第3
    の永久磁石は、前記第2の永久磁石と同一の方向に磁化
    したことを特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電
    機。
  3. 【請求項3】 電機子コイルを有する固定子と、円筒形
    の回転子鉄心で成り、回転子回転方向に等間隔に離間し
    て磁気的に凸となる偶数の磁極部が形成され、当該円周
    方向において隣り合う前記磁極部同士の間に磁気的に凹
    となる磁極間を有する回転子とから成る永久磁石式リラ
    クタンス型回転電機であって、 前記回転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方
    向両端に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の
    第1の空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近く
    に、回転子回転方向に並ぶように複数個形成された長方
    形状の第2の空洞部と、前記第1の空洞部それぞれに配
    置された第1の永久磁石と、前記第2の空洞部各々に配
    置された第2の永久磁石とを備え、 前記磁極間それぞれにおける前記第1の空洞部それぞれ
    の回転子中心側の端部同士を結ぶ線上の位置に、回転子
    回転方向に細長い長方形状の第3の空洞部を備え、 回転子回転方向の1つおきの磁極間それぞれにおいて、
    前記第1の永久磁石それぞれはN極同士を向かい合わ
    せ、かつ前記第2の永久磁石はS極を回転子中心側に向
    かせ、前記回転子回転方向の残りの1つおきの磁極間そ
    れぞれにおいて、前記第1の永久磁石それぞれはS極同
    士を向かい合わせ、かつ前記第2の永久磁石はN極を回
    転子中心側に向かせることによって磁極間それぞれに配
    置された各永久磁石の磁束が互いに加え合わさるように
    し、 前記第3の空洞部に第3の永久磁石を配置し、当該第3
    の永久磁石は、前記第2の永久磁石と同一の方向に磁化
    したことを特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電
    機。
  4. 【請求項4】 電機子コイルを有する固定子と、円筒形
    の回転子鉄心で成り、回転子回転方向に等間隔に離間し
    て磁気的に凸となる偶数の磁極部が形成され、当該円周
    方向において隣り合う前記磁極部同士の間に磁気的に凹
    となる磁極間を有する回転子とから成る永久磁石式リラ
    クタンス型回転電機であって、 前記回転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方
    向両端に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の
    第1の空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近く
    に、回転子回転方向に並ぶように複数個形成された長方
    形状の第2の空洞部と、前記第1の空洞部それぞれに配
    置された第1の永久磁石と、前記第2の空洞部各々に配
    置された第2の永久磁石とを備え、 前記磁極間それぞれにおける前記第1の空洞部それぞれ
    の回転子中心側の端部同士を結ぶ線上の位置に、円形状
    の第3の空洞部を備え、 回転子回転方向の1つおきの磁極間それぞれにおいて、
    前記第1の永久磁石それぞれはN極同士を向かい合わ
    せ、かつ前記第2の永久磁石はS極を回転子中心側に向
    かせ、前記回転子回転方向の残りの1つおきの磁極間そ
    れぞれにおいて、前記第1の永久磁石それぞれはS極同
    士を向かい合わせ、かつ前記第2の永久磁石はN極を回
    転子中心側に向かせることによって磁極間それぞれに配
    置された各永久磁石の磁束が互いに加え合わさるように
    し、 前記第3の空洞部に第3の永久磁石を配置し、当該第3
    の永久磁石は、前記第2の永久磁石と同一の方向に磁化
    したことを特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電
    機。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第3の空洞部に配置された
    永久磁石は、フェライト磁石で成り、前記第2の空洞部
    に配置された永久磁石は、希土類永久磁石で成ることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の永久磁石式
    リラクタンス型回転電機。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第3の空洞部に配置された
    永久磁石は、ボンド磁石で成り、前記第2の空洞部に配
    置された永久磁石は、希土類永久磁石で成ることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の永久磁石式リラ
    クタンス型回転電機。
  7. 【請求項7】 電機子コイルを有する固定子と、円筒形
    の回転子鉄心で成り、回転子回転方向に等間隔に離間し
    て磁気的に凸となる偶数の磁極部が形成され、当該円周
    方向において隣り合う前記磁極部同士の間に磁気的に凹
    となる磁極間を有する回転子とから成る永久磁石式リラ
    クタンス型回転電機であって、 前記回転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方
    向両端に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の
    第1の空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近く
    に、回転子回転方向に細長く形成された長方形状の第2
    の空洞部と、前記第2の空洞部のみに配置された永久磁
    石とを備え、 回転子回転方向の1つおきの磁極間それぞれにおいて、
    前記永久磁石はS極を回転子中心側に向かせ、前記回転
    子回転方向の残りの1つおきの磁極間それぞれにおい
    て、前記永久磁石はN極を回転子中心側に向かせたこと
    を特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  8. 【請求項8】 電機子コイルを有する固定子と、円筒形
    の回転子鉄心で成り、回転子回転方向に等間隔に離間し
    て磁気的に凸となる偶数の磁極部が形成され、当該円周
    方向において隣り合う前記磁極部同士の間に磁気的に凹
    となる磁極間を有する回転子とから成る永久磁石式リラ
    クタンス型回転電機であって、 前記回転子鉄心は、前記磁極間それぞれの回転子回転方
    向両端に回転子半径方向に細長く形成された長方形状の
    第1の空洞部と、前記磁極間それぞれの回転子外周近く
    に、回転子回転方向に細長く形成された長方形状の第2
    の空洞部と、前記第1の空洞部のみに配置された永久磁
    石とを備え、 回転子回転方向の1つおきの磁極間それぞれにおいて、
    前記永久磁石それぞれはN極同士を向かい合わせ、前記
    回転子回転方向の残りの1つおきの磁極間それぞれにお
    いて、前記永久磁石それぞれはS極同士を向かい合わせ
    ることによって磁極間それぞれに配置された各永久磁石
    の磁束が互いに加え合わさるようにしたことを特徴とす
    る永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  9. 【請求項9】 前記第1又は第2の空洞部のうちの前記
    永久磁石の配置されていない空洞部に非磁性材が配置さ
    れたことを特徴とする請求項7又は8に記載の永久磁石
    式リラクタンス型回転電機。
  10. 【請求項10】 前記第1又は第2の空洞部のうちの前
    記永久磁石の配置されていない空洞部に導電性材が配置
    されたことを特徴とする請求項7又は8に記載の永久磁
    石式リラクタンス型回転電機。
  11. 【請求項11】 前記回転子鉄心は、電磁鋼板を積層し
    たものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれ
    かに記載の永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  12. 【請求項12】 前記回転子鉄心の軸方向端部に磁性エ
    ンドリングが配置されたことを特徴とする請求項1〜1
    1のいずれかに記載の永久磁石式リラクタンス型回転電
    機。
  13. 【請求項13】 前記回転子鉄心の軸方向端面と前記磁
    性エンドリングとの間に空隙が形成されていることを特
    徴とする請求項12に記載の永久磁石式リラクタンス型
    回転電機。
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