JP7114005B1 - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

高調波成分に起因してギャップに発生する高調波の電磁加振力を低減することができる回転電機を提供する。複数のティース(14)を有する固定子(10)と回転子(20)とを備えた回転電機(1)であって、ティースの先端部には突出部(17)が設けられており、回転軸(13)と直交する方向の断面において、回転方向側における突出部の周方向の端部とティースの周方向の端部との間には第1低透磁率部(18a)が設けられており、反回転方向側における突出部の周方向の端部とティースの周方向の端部との間には第2低透磁率部(18b)が設けられており、第1低透磁率部の周方向の幅は、第2低透磁率部の周方向の幅よりも小さい。

Description

本願は、回転電機に関する。
小型で高効率の特徴をもつ永久磁石型回転電機は、電気自動車、ハイブリッド自動車などの自動車用途、搬送機器、加工機器などの産業用途など幅広い分野で使用されている。永久磁石型回転電機においては、固定子の巻線に通電されて発生する電機子磁束と回転子の永久磁石が発生する界磁磁束とが吸引、反発することによって発生する磁石トルクが利用される。また、永久磁石が回転子コア内に埋め込まれた永久磁石埋込型の回転電機においては、前述の磁石トルクに加えて、電流位相角を進めた固定子の電機子磁束と回転子の磁気的な突極とによってリラクタンストルクが発生する。さらに、永久磁石型回転電機においては、電源周波数に同期してそれらのトルクを発生させる磁束の基本波成分以外の高調波成分が発生する。この高調波成分に起因して固定子と回転子との間のギャップに空間および時間高調波の電磁加振力が発生し、それが固定子を加振することで大きな振動および騒音が生じるという問題がある。
このような問題に対処した従来の回転電機として、電機子のティースの界磁部と対向する部位に突出部を設けた回転電機が開示されている。この回転電機においては、突出部は巻線用の溝に対して360°を磁極数で割った角度だけ円周方向にずれた位置に設けられている(例えば、特許文献1参照)。また、別の回転電機として、回転子の回転方向の反対側に位置する固定子のティースの端部に切り欠き部を備えた回転電機が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭60-152240号公報 特開平9-103062号公報
しかしながら電機子のティースに突出部を設けた従来の回転電機においては、突出部がティースの中心に設けられているので、電流位相角を進めたときの電磁加振力を低減することができないという問題があった。また、回転子の回転方向の反対側に位置する固定子のティースの端部に切り欠き部を備えた回転電機においては、切り欠き部が一方の端部のみであるので、ギャップに面する固定子のティースの形状で決まるパーミアンスの振幅および位相を調整することができず、十分に電磁加振力を低減できないという問題があった。
本願は、上述のような課題を解決するためになされたもので、高調波成分に起因して固定子と回転子との間のギャップに発生する高調波の電磁加振力を低減することができる回転電機を提供することを目的とする。
本願の回転電機は、固定子コアおよび巻線を有する固定子と、この固定子にギャップを挟んで回転軸を中心に回転可能に配置された回転子とを備えている。そして、固定子コアは、円筒形状のコアバックとこのコアバックから内径側に向かって突出して周方向に並んで配置された複数のティースとを有し、回転子は、円柱形状の回転子コアと複数の永久磁石とを有し、複数の永久磁石は回転子コア内に周方向に並んで配置されてそれぞれ磁極を構成しており、磁極の数とティースの数との比は2:3であり、ティースの先端部には内径側に向かって突出した突出部が設けられている。さらに、本願の回転電機は、回転軸と直交する方向の断面において、回転子の回転方向側における突出部の周方向の端部とティースの周方向の端部との間には固定子コアの透磁率よりも低い透磁率を有する第1低透磁率部が設けられており、回転子の反回転方向側における突出部の周方向の端部とティースの周方向の端部との間には固定子コアの透磁率よりも低い透磁率を有する第2低透磁率部が設けられており、第1低透磁率部の周方向の幅は、第2低透磁率部の周方向の幅よりも小さく設定されている。そして、本願の回転電機は、回転軸と直交する方向の断面において、突出部の周方向の両端部と回転軸の中心とを結ぶ直線のなす角度をL とし、第2低透磁率部の周方向の両端部と回転軸の中心とを結ぶ直線のなす角度をL とし、周方向に隣接するティース同士の対向する2つの端部と回転軸の中心とを結ぶ直線のなす角度をL とし、ティースと回転子との間のギャップをgとし、第1低透磁率部の径方向の長さをg とし、第2低透磁率部の径方向の長さをg としたときに、固定子のパーミアンスの振幅A はL の関数として次の式で与えられ、パーミアンスの振幅A の傾きが0以下に設定されている。
Figure 0007114005000001
ただし、A 、B はそれぞれ次の式で算出される。
Figure 0007114005000002
Figure 0007114005000003
Figure 0007114005000004
Figure 0007114005000005
本願の回転電機は、回転軸と直交する方向の断面において、回転子の回転方向側における突出部の周方向の端部とティースの周方向の端部との間には固定子コアの透磁率よりも低い透磁率を有する第1低透磁率部が設けられており、回転子の反回転方向側における突出部の周方向の端部とティースの周方向の端部との間には固定子コアの透磁率よりも低い透磁率を有する第2低透磁率部が設けられており、第1低透磁率部の周方向の幅は、第2低透磁率部の周方向の幅よりも小さく設定されており、突出部の周方向の両端部と回転軸の中心とを結ぶ直線のなす角度をL とし、第2低透磁率部の周方向の両端部と回転軸の中心とを結ぶ直線のなす角度をL とし、周方向に隣接するティース同士の対向する2つの端部と回転軸の中心とを結ぶ直線のなす角度をL とし、ティースと回転子との間のギャップをgとし、第1低透磁率部の径方向の長さをg とし、第2低透磁率部の径方向の長さをg としたときに、固定子のパーミアンスの振幅A はL の関数として次の式で与えられ、パーミアンスの振幅A の傾きが0以下に設定されているので、固定子と回転子との間のギャップに発生する高調波の電磁加振力を低減することができる。
Figure 0007114005000006
ただし、A 、B はそれぞれ次の式で算出される。
Figure 0007114005000007
Figure 0007114005000008
Figure 0007114005000009
Figure 0007114005000010
実施の形態1に係る回転電機の断面図である。 実施の形態1に係る回転電機の拡大断面図である。 実施の形態1に係る回転電機の磁束ベクトルの説明図である。 実施の形態1に係る回転電機における固定子コアのパーミアンス波形を示した特性図である。 実施の形態1に係る回転電機における空間3次のパーミアンスの振幅および位相を示した特性図である。 実施の形態2に係る回転電機の断面図である。 実施の形態3に係る回転電機の断面図である。 実施の形態4に係る回転電機の運転状態を示す説明図である。 実施の形態5に係る固定子コアの製造方法を説明するための図である。 実施の形態6に係る回転電機の断面図である。
以下、本願を実施するための実施の形態に係る回転電機について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一もしくは相当部分を示している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る回転電機の断面図である。図1は、回転電機の回転軸と直交する面の断面図である。本実施の形態の回転電機1は、固定子10とこの固定子10にギャップを挟んで回転可能に配置された回転子20とを備えている。
固定子10は、固定子コア11と巻線12とを有している。固定子コア11は、円筒形状のコアバック13とこのコアバック13から内径側に突出した6個のティース14とで構成されている。6個のティース14は、周方向に等間隔で配置されている。巻線12は、ティース14に絶縁部材を介して集中巻き構造で巻き回されている。それぞれのティース14に挟まれたスロットには、両側のティースにそれぞれ巻き回された二つの巻線12が収納されている。このように構成された回転電機1においては、固定子10の巻線12が集中巻き構造で巻き回されているので、固定子コア11から回転軸方向に突出する巻線部分を小さくすることができる。そのため、回転電機1の損失の一つである銅損が小さくなるので、この回転電機は高効率となる。
回転子20は、円柱形状の回転子コア21と4個の永久磁石22とを有している。回転子20は、回転軸23に締結されており回転軸23を中心に回転自在に支持されている。この回転子20は4極の磁極構造であり、4個の永久磁石22は回転子コア21の磁石埋め込み孔にそれぞれ埋め込まれて固定されている。永久磁石22が埋め込まれた磁石埋め込み孔の両端には、空隙で構成されたフラックスバリア24が形成されている。本実施の形態の回転電機1においては、固定子10の巻線12に通電したときに発生する回転磁界で回転子20が回転する。回転子20は、図1に矢印で示すように反時計回りに回転するものとする。そして、矢印で示す反時計回りの方向を回転方向、時計回りの方向を反回転方向と称す。本願明細書において、回転子20の回転方向は、とくに指定がない限り反時計回りとする。
なお、本実施の形態においては、回転子20の磁極数が4、固定子10のティース14の数が6の回転電機で説明するが、磁極数とティースの数との比が2:3であれば磁極数およびティースの数はこの個数に限定されるものではない。また、本実施の形態においては、1つの永久磁石で1つの磁極が構成されているが、磁極の構成はこの構成に限るものではない。例えば外径側に向かってV字状に配置された2つの永久磁石で1つの磁極が構成されていてもよい。
固定子コア11および回転子コア21は、電磁鋼板、アモルファス箔帯またはナノ結晶材が回転軸の方向に積層されて構成されている。あるいは、固定子コア11および回転子コア21は、一体成形された圧粉鉄心で構成されている。本実施の形態の永久磁石22は、短辺方向に平行に着磁されている。ただし、永久磁石22の着磁方向はこれに限るものではない。
本実施の形態の固定子10においては、ティース14の周方向の両端部に周方向に突出した鍔部15が設けられている。隣接したティース14の鍔部15同士が対向する位置はスロットの内径側の開口部であり、この開口部をスロットオープン16と称す。ティースの先端の内径側には突出部17が設けられている。突出部17の中心はティースの中心から回転方向側にずれている。回転方向側における突出部17の周方向の端部とティース14の周方向の端部との間には固定子コア11の透磁率よりも低い透磁率を有する第1低透磁率部18aが設けられている。また、反回転方向側における突出部17の周方向の端部とティース14の周方向の端部との間には固定子コア11の透磁率よりも低い透磁率を有する第2低透磁率部18bが設けられている。電磁鋼板などで構成された固定子コア11の透磁率よりも低い透磁率をもつ材料としては空気がある。そのため、本実施の形態においては、透磁率の低さ、製造方法の容易さなどの観点から、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bは、鍔部15の内径側が周方向に切り欠かれた空隙で構成されている。
なお、この空隙に非磁性の樹脂などを充填してもよい。空隙に樹脂などを充填することで固定子コア11を構成する積層された電磁鋼板同士を接着させることができるので、固定子コア11の強度の向上、振動の抑制などを図ることができる。また、電磁鋼板などで一体成形された固定子コア11に対して、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bとなる部分にレーザー光照射による磁気特性劣化処理を行ってもよい。磁気特性劣化処理を行うことで、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bとなる部分の固定子コアの透磁率を固定子コアの他の部分の透磁率よりも低くすることができる。
図2は、本実施の形態に係る回転電機の拡大断面図である。図2は、図1に示す回転電機の1つのティースの部分を拡大した図である。図2においては、煩雑さを避けるために、固定子の巻線および回転子の永久磁石などは省略されている。回転軸の中心からティース14の周方向の幅の中央を通る線をティース中心線Cとする。また、回転軸の中心から突出部17の周方向の幅の中央を通る線を突出部中心線Cとする。
図2に示すように、第1低透磁率部18aの周方向の両端部と回転軸23の中心とを結ぶ直線のなす角度をLとし、第2低透磁率部18bの周方向の両端部と回転軸23の中心とを結ぶ直線のなす角度をLとし、突出部17の周方向の両端部と回転軸23の中心とを結ぶ直線のなす角度をLとし、周方向に隣接するティース14同士の対向する2つの端部と回転軸23の中心とを結ぶ直線のなす角度をLとする。また、ティース14の先端と回転子コア21との間のギャップの距離をgとする。さらに、突出部17の内径から回転方向側の鍔部15の内径までの距離をgとする。また、突出部17の内径から反回転方向側の鍔部15の内径までの距離をgとする。すなわち、第1低透磁率部18aの径方向の長さがgであり、第2低透磁率部18bの径方向の長さがgである。また、第1低透磁率部18aの周方向の幅は、第2低透磁率部18bの周方向の幅よりも小さい。すなわち、LはLより小さい。そのため、突出部中心線Cはティース中心線Cよりも回転方向側に位置している。
ここで、電磁加振力の低減メカニズムについて説明する。永久磁石型回転電機においては、固定子に設けられたそれぞれのティースの内径側表面には、ギャップで発生する高調波磁束により1極対あたり電気角周波数の2倍の電磁加振力が顕著に発生する。この電磁加振力は、トルクを発生させる空間1次および時間1次の磁束成分と、空間2次および時間1次の磁束成分との積で発生する。前者はトルクを発生させる成分であり小さくできないため、電磁加振力を低減するためには後者を小さくする必要がある。ここで空間2次および時間1次の磁束成分は、磁石起因の磁束ベクトルと固定子の電流起因の磁束ベクトルとの和で構成されることから、両者の合成ベクトルを小さくすることが有効である。
磁極数とティースの数との比が2:3の回転電機の場合、磁石起因の磁束成分は、固定子の空間3次のパーミアンスと空間1次および時間1次の磁石起磁力との積で決定される。一方、固定子の巻線に流れる電流に起因する磁束成分は、電流の大きさおよび電流位相で決まる。そのため、電磁加振力を低減するためには、電流起因の磁束ベクトルに磁石起因の磁束ベクトルを対向させて打ち消し合うようにする必要がある。つまり、固定子の空間3次のパーミアンスの振幅および位相を適切に設定して両者のベクトルの大きさおよび位相を設定することが重要である。
図3は本実施の形態に係る回転電機の磁石起因の磁束ベクトルと電流起因の磁束ベクトルとを示す説明図である。図3において、実線矢印は電流起因の磁束ベクトルを表し、破線矢印は磁石起因の磁束ベクトルを表している。なお、比較例としてティースの形状が周方向の中心に対して対称な回転電機における磁石起因の磁束ベクトルも合わせて示している。低減すべき電磁加振力は、電流起因の磁束ベクトルと磁石起因の磁束ベクトルとの合成ベクトルの大きさに比例する。q軸成分が0でd軸上にある磁石起因の磁束ベクトルは、対称な形状のティースを有する比較例の回転電機における磁束ベクトルである。この場合、電流起因の磁束ベクトルに対して磁石起因の磁束ベクトルは小さくまた位相が反対方向となっていないため両者の合成ベクトルは十分に打ち消されず、結果として電磁加振力も低減できない。
一方、d軸から遅れた位置にある磁石起因の磁束ベクトルは、本実施の形態に係る回転電機における磁束ベクトルである。本実施の形態の回転電機においては、ティースの先端に突出部を形成し、その突出部の中心線をティースの中心線から回転方向側に位置するように構成しているので、磁石起因の磁束ベクトルの振幅を大きくし、同時にその位相を遅れ側として電流起因の磁束ベクトルの位相と反対方向とすることができる。その結果、本実施の形態の回転電機においては、両者のベクトルは打ち消し合って合成ベクトルは小さくなり、電磁加振力を低減することができる。
固定子の空間3次のパーミアンスは、固定子のティース先端に設けられた突出部を含むティースの形状により決定される。このパーミアンスの大きさは、固定子と回転子との間のギャップに面する突出部の周方向幅および周方向位置で主に決定される。電流起因の磁束成分を打ち消すために、パーミアンスが大きくなるよう突出部の周方向幅を設定する必要がある。パーミアンスの位相は突出部の周方向位置により決定される。突出部の中心をティース中心から回転方向側にずらすことでパーミアンスの位相とそれに伴う磁石起因の磁束成分の位相とをシフトさせることができる。比較例のようなティースの形状が対称形状の構造、またはティースの一方の端部にのみ切り欠き部を備えた構造では、パーミアンスの振幅および位相を固定子の巻線に印加される電流の大きさおよび電流位相で決まる電流起因の磁束成分の振幅および位相を打ち消すように設定することができず、磁石起因の磁束ベクトルを電流起因の磁束ベクトルに対向させることができない。本実施の形態の回転電機のように突出部の周方向幅および周方向位置と第1低透磁率部および第2低透磁率部の径方向の長さとを適切に設定することで、電流起因の磁束ベクトルを打ち消し合うように磁石起因の磁束ベクトルの大きさおよび位相を決めることができる。
図4は、本実施の形態に係る回転電機における固定子コアのパーミアンス波形を示した特性図である。図4に示す特性は、回転子と固定子との間のギャップに面する固定子の1ティース分のパーミアンス波形である。図4において、横軸は1ティース分の機械角であり、縦軸はパーミアンスである。縦軸のパーミアンスの値は、突出部におけるパーミアンスで規格化した値である。パーミアンス波形は、1ティース分の機械角の範囲において、突出部に対応する部分では1、回転方向側の第1低透磁率部に対応する部分ではD、反回転方向側の第2低透磁率部に対応する部分ではD、両側のスロットオープンに対応する部分では0となる。なお、D、Dについては後述する。
図4に示したパーミアンス波形から、パーミアンスの振幅Aおよびパーミアンスの位相θは、フーリエ展開により次に示す(1)式および(2)式でそれぞれ表される。すなわち、L、L、gおよびgの値が定められたときに、パーミアンスの振幅Aおよびパーミアンスの位相θは、Lの関数として(1)式および(2)式でそれぞれ与えられる。パーミアンスの振幅Aは、回転子から固定子の1つのティースを見たときのパーミアンス波形の基本波成分の振幅を表す。パーミアンスの位相θは、回転子から固定子の1つのティースを見たときのパーミアンス波形の基本波成分の位相を表す。ただし、このパーミアンスの振幅および位相は共に1極対当たりの成分として扱う。そのため、磁極数とスロットの数との比が2:3である本実施の形態の回転電機においては、Aおよびθはそれぞれ1極対を1周期としたときの空間3次のパーミアンスの振幅および位相と称する。
Figure 0007114005000011
Figure 0007114005000012
ここで、AおよびBは次に示す(3)式および(4)式でそれぞれ表される。
Figure 0007114005000013
Figure 0007114005000014
ここでD、Dは、それぞれティース先端の突出部17のパーミアンスと第1低透磁率部18aパーミアンスとの比、およびティース先端の突出部17のパーミアンスと第2低透磁率部18bのパーミアンスとの比である。ギャップ長がg、第1低透磁率部18aの径方向の長さがg、第2低透磁率部18bの径方向の長さがgであるから、D、Dは次に示す(5)式および(6)式でそれぞれ表される。
Figure 0007114005000015
Figure 0007114005000016
とDとは等しいかまたはDの方がDよりも大きい方が好ましい。すなわちg≦gであることが好ましい。第2低透磁率部18bの径方向の長さgを第1低透磁率部18aの径方向の長さgに比べて大きくすることで、パーミアンスの位相をより大きく遅らせることができる。また、ティースに対して回転子が周方向から接近する側、すなわち反回転方向側のギャップ長を拡大することにより、反回転方向側の鍔部の磁束密度を低下させることがき、トルクリプルおよび鉄損を低減することができる。
上述のように本実施の形態の回転電機においては、第1低透磁率部の周方向の幅を第2低透磁率部の周方向の幅よりも小さくしているので、突出部の周方向中心をティースの周方向中心より回転方向側に設定することができる。そのため、空間3次のパーミアンスの振幅の大きさを大きくしかつ位相を遅らせることができる。このように、磁石起因の磁束の振幅を大きくしかつ位相を遅らせることで電流位相を進めて駆動されるときの電流起因の磁束と打ち消し合わせることができる。その結果、本実施の形態の回転電機においては、ギャップに発生する電磁加振力を低減することができる。
図5は、本実施の形態に係る回転電機における空間3次のパーミアンスの振幅および位相を示した特性図である。図5の横軸は突出部の反回転方向側の第2低透磁率部の周方向の幅である角度Lであり、縦軸はパーミアンスの振幅および位相である。すなわち、図5は、突出部の周方向位置に対応するLを変化させたときのパーミアンスの振幅および位相を示した図である。この図に示す特性は、1つのティースの周方向の角度を2π(rad)とし、L=4.32(rad)、L/2=0.39(rad)、D=0.8、D=0.7としたときの特性である。
固定子の巻線に通電したときに発生する電流起因の磁束と磁石起因の磁束とを打ち消し合わせるためには磁石起因の磁束を大きくすることが必要であり、空間3次のパーミアンスの振幅を大きくすることが必要である。そのためには突出部の周方向の幅である角度Lを適切に設定することに加えて、第2低透磁率部の周方向の幅である角度Lを適切に設定する必要がある。
空間3次のパーミアンスの振幅はLが大きくなるにしたがって増加するが、L=0.9(rad)以上では減少に転じ、L=0.9(rad)以上では空間3次のパーミアンスの振幅の傾きは0以下となる。
一方、固定子の巻線に通電される電流は一般に電流位相を進めて印加される。そのため、電流起因の磁束に磁石起因の磁束を対向させるためには空間3次のパーミアンスの位相を遅らせる、すなわち図5においては位相を負側に大きくする必要がある。図5から、パーミアンスの位相はLが大きくなるにしたがって負側、すなわち遅れ側に位相がずれる。
角度Lに対して極大値をもつパーミアンスの振幅を大きく、また角度Lに対して単調に遅れ方向となるパーミアンスの位相を大きく遅らせた条件とするためには、パーミアンスの振幅の傾きが0以下となる範囲とすることが好ましい。この範囲であれば、パーミアンスの振幅を大きくし、かつパーミアンスの位相を遅らせることができ、電流位相を進めた電流起因の磁束と磁石起因の磁束とを効果的に打ち消し合わせることができる。
上述のように本実施の形態の回転電機は、回転軸と直交する方向の断面において、回転子の回転方向側における突出部の周方向の端部とティースの周方向の端部との間には固定子コアの透磁率よりも低い透磁率を有する第1低透磁率部が設けられており、回転子の反回転方向側における突出部の周方向の端部とティースの周方向の端部との間には固定子コアの透磁率よりも低い透磁率を有する第2低透磁率部が設けられており、第1低透磁率部の周方向の幅は、第2低透磁率部の周方向の幅よりも小さく設定されている。その結果、本実施の形態の回転電機は固定子と回転子との間のギャップに発生する高調波の電磁加振力を低減することができる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る回転電機の断面図である。図6は、回転電機の回転軸と直交する面の断面図である。本実施の形態の回転電機1は、実施の形態1の回転電機と同様な構成であるが、第1低透磁率部および第2低透磁率部の構成が異なっている。
実施の形態1の回転電機においては、第1低透磁率部および第2低透磁率部は鍔部の内径側が周方向に切り欠かれた空隙で構成されている。本実施の形態の回転電機1においては、図6に示すように、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bは、鍔部15に形成されたスリット状の貫通孔で構成されている。この貫通孔は、軸方向に固定子コア11を貫通している。第1低透磁率部18aとなる貫通孔の周方向の幅は、第2低透磁率部18bとなる貫通孔の周方向の幅よりも小さい。したがって、本実施の形態の回転電機においては、実施の形態1の回転電機と同様に、第1低透磁率部18aの周方向の幅は、第2低透磁率部18bの周方向の幅よりも小さく設定されている。そのため、突出部中心はティースの中心より回転方向側に位置している。
このように構成された回転電機1においては、回転子20から固定子10へと流れる磁束は、ティース14の先端のギャップに面している部分全体を通ってティース14の外径側へ流れる。このとき、鍔部15に設けられたスリットは固定子コア11の他の部分より透磁率が小さいので、磁束はこのスリットをほとんど通過しない。また、スリットの外周を構成する鍔部15は幅が狭くなるため少ない磁束で鍔部15が磁気飽和する。そのため、鍔部15の透磁率も固定子コア11の他の部分の透磁率より小さくなるので、磁束はこの鍔部15もほとんど通過しない。その結果、この回転電機1は、第1低透磁率部および第2低透磁率部を空隙で構成した実施の形態1と同様に、固定子の空間3次のパーミアンスの振幅の大きさを大きくしかつ位相を遅らせることができる。
実施の形態1の回転電機のように第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bを空隙で構成した場合、鍔部15の空気抵抗が大きくなる。そのため、回転子20が高速で回転したときに、ギャップ内の空気、油、冷媒などと鍔部15との摩擦抵抗による風損失が増大する。これに対して、本実施の形態のように第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bをスリットで構成した場合、鍔部15の空気抵抗は大きくならないので、風損失の増大を防ぐことができる。
なお、本実施の形態の回転電機1においては、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bの両方がスリットで構成されているが、一方がスリットで構成され他方が空隙で構成されていてもよい。また、スリットに非磁性の樹脂を充填してもよい。スリットに樹脂などを充填することで固定子コア11を構成する積層された電磁鋼板同士を接着させることができるので、固定子コア11の強度の向上、振動の抑制などを図ることができる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3に係る回転電機の断面図である。図7は、回転電機の回転軸と直交する面の断面図である。本実施の形態の回転電機1は、実施の形態1の回転電機と同様な構成であるが、第1低透磁率部および第2低透磁率部の空隙の構造が異なっている。
実施の形態1の回転電機においては、図1に示すように、第1低透磁率部および第2低透磁率部は鍔部の内径側が周方向に矩形状に切り欠かれた空隙で構成されている。本実施の形態の回転電機1においては、図7に示すように、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bとなる空隙は、端部に向かって周方向に傾斜した形状である。すなわち、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bとなる空隙の断面積は、端部に向かって増加している。第1低透磁率部18aとなる傾斜した形状の空隙の周方向の幅は、第2低透磁率部18bとなる傾斜した形状の空隙の周方向の幅よりも小さい。したがって、本実施の形態の回転電機においては、実施の形態1の回転電機と同様に、第1低透磁率部18aの周方向の幅は、第2低透磁率部18bの周方向の幅よりも小さく設定されている。そのため、突出部中心はティースの中心より回転方向側に位置している。
このように構成された回転電機1においては、回転子20から固定子10へと流れる磁束は、ティース14の先端のギャップに面している部分全体を通ってティース14の外径側へ流れる。このとき、鍔部15に設けられた空隙は固定子コア11の他の部分より透磁率が小さいので、磁束はこの空隙をほとんど通過しない。その結果、この回転電機1は、実施の形態1と同様に、固定子の空間3次のパーミアンスの振幅の大きさを大きくしかつ位相を遅らせることができる。また、本実施の形態の回転電機1においては、固定子10と回転子20との間のギャップが鍔部15の周方向の端部に行くにしたがって徐々に広くなっている。そのため、回転子20から固定子10に流れる磁束が突出部17の周方向の端部および鍔部15の周方向の端部への過度な集中を緩和することができるので、トルクリプルを低減することができる。
なお、本実施の形態の回転電機における第1低透磁率部18aの径方向の長さgおよび第2低透磁率部18bの径方向の長さgは、空隙の径方向の長さの平均値とすることが好ましい。また、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bを空隙で構成する場合、空隙の形状はどのような形状であってもよい。空隙の形状によって鍔部15の断面積が周方向の端部に向かって大きくなる場合、回転子20から固定子10へ通る磁束量が増加するので、回転電機の出力を向上させることができる。
実施の形態4.
実施の形態1に示した埋込磁石型回転電機においては、磁石磁束を利用した磁石トルクに加えて回転子のティースを利用したリラクタンストルクが発生する。そのため、この回転電機はq軸から反時計回りに回転した進み側の位相をもつ電流で運転される。また、回転電機を高速で運転する場合も、回転電機の端子電圧を制限電圧以下に抑えるため、弱め磁束制御により進み側の位相をもつ電流で運転される。
図8は、実施の形態4に係る回転電機の運転状態を示す説明図である。固定子の空間3次のパーミアンスの位相θは、(2)式で与えられるように固定子の構造によって決まる。そのため、固定子の空間3次のパーミアンスの位相がθの回転電機は、π/2-|θ|以上の電流位相で運転することが好ましい。すなわち、回転電機を進み側の位相をもつ電流で運転するときは、図8に示すように、電流起因の磁束ベクトルと固定子のパーミアンスの位相で決まる磁石起因の磁束ベクトルとを対向させることが好ましい。このような条件で回転電機を運転することで、リラクタンストルクによる振動および高速回転による振動を抑制することができる。
実施の形態5.
実施の形態4で説明したように、固定子の空間3次のパーミアンスの位相に合わせて電流位相を設定することが好ましい。逆に言うと、回転電機が適用される条件によって電流値および電流位相が設定される場合、それに合わせて固定子の空間3次のパーミアンスの位相を設定することが好ましい。固定子の空間3次のパーミアンスの位相は、(2)式~(6)式で示されたように、固定子の形状のパラメータであるL、L、g、gで決まる。
実施の形態5に係る固定子コアの製造方法は、回転電機が適用される条件によって固定子の形状パラメータを設定するための製造方法である。図9は、本実施の形態の回転子コアの製造方法を説明するための図である。本実施の形態の回転電機においては、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bは空隙で構成されている。本実施の形態の回転子コアの製造方法は次のような工程を備えている。
始めに、図9のAの領域に示したように、電磁鋼板からコアバック13とティース14となる部分を残して固定子コア11となる形状を打ち抜く。このとき、ティース14には突出部17、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bは形成されていない。次に、図9のBの領域に示したように、隣接するティース14の対向する端部を金型30で打ち抜き、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bとなる空隙を形成する。次に、金型30を用いて全てのティース14の先端部を打ち抜くことで、図9のCの領域に示したように、全てのティース14に突出部17、第1低透磁率部18aおよび第2低透磁率部18bを形成する。
このように構成された回転子コアの製造方法においては、金型30の形状を変更するだけで、回転電機が適用される条件によって固定子の形状を変更することができる。なお、本実施の形態においては、1つの金型で1組の第1低透磁率部および第2低透磁率部となる空隙を打ち抜いているが、1つの金型で全ての第1低透磁率部および第2低透磁率部となる空隙を打ち抜いてもよい。
実施の形態6.
図10は、実施の形態6に係る回転電機の断面図である。図10は、回転電機の回転軸と直交する面の断面図である。本実施の形態の回転電機1は、実施の形態1の回転電機と同様な構成であるが、ティース先端の突出部の構造が異なっている。
実施の形態1の回転電機においては、突出部中心線をティース中心線から回転方向側に位置させるためにティースの両端の鍔部にそれぞれ空隙で構成された第1低透磁率部および第2低透磁率部が形成されている。そして、回転方向側の鍔部に形成された第1低透磁率部の周方向の幅が、反回転方向側の鍔部に形成された第2低透磁率部の周方向の幅よりも小さく設定されている。本実施の形態の回転電機1においては、図10に示すように、反回転方向側の鍔部15には第2低透磁率部18bとなる空隙が形成されており、回転方向側の鍔部15にはスロットオープン16側に延びる突起部19が形成されている。この突起部19は、突出部17の回転方向側の端部となっている。この突起部19は、突出部17に比べて径方向幅が小さいため磁気飽和しやすく、突出部17に比べて突起部19の透磁率が小さくなる。その結果、この突起部19は、突出部17の周方向の端部とティース14の周方向の端部との間に設けられた第1低透磁率部に相当する。すなわち、本実施の形態の回転電機においては、第1低透磁率部は突起部19で構成されており、第2低透磁率部18bは空隙で構成されている。そして、突起部19の周方向の幅は、第2低透磁率部18bである空隙の周方向の幅よりも小さく設定されている。なお、突起部19は、固定子コアの透磁率よりも透磁率が小さい別の材料で構成されてもよい。
このように構成された回転電機においても、突出部中心線をティース中心線から回転方向側に位置させることができる。そのため、実施の形態1の回転電機と同様に、固定子の空間3次のパーミアンスの振幅の大きさを大きくしかつ位相を遅らせることができる。また、本実施の形態の回転電機においては、スロットオープン16の位置に空気よりも透磁率が大きい突起部19が配置されることになるため、等価的にスロットオープン16の磁気抵抗が低下する。その結果、透磁率の低いスロットオープン16の空隙により生じていた固定子の内径側のパーミアンスの変動が小さくなるため、回転子に発生するスロットオープン16に起因する高調波鉄損を低減することができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態が記載されているが、1つまたは複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 回転電機、10 固定子、11 固定子コア、12 巻線、13 コアバック、14 ティース、15 鍔部、16 スロットオープン、17 突出部、18a 第1低透磁率部、18b 第2低透磁率部、19 突起部、20 回転子、21 回転子コア、22 永久磁石、23 回転軸、24 フラックスバリア、30 金型。

Claims (7)

  1. 固定子コアおよび巻線を有する固定子と、この固定子にギャップを挟んで回転軸を中心に回転可能に配置された回転子とを備えた回転電機であって、
    前記固定子コアは、円筒形状のコアバックとこのコアバックから内径側に向かって突出して周方向に並んで配置された複数のティースとを有し、
    前記回転子は、円柱形状の回転子コアと複数の永久磁石とを有し、複数の前記永久磁石は前記回転子コア内に周方向に並んで配置されてそれぞれ磁極を構成しており、
    前記磁極の数と前記ティースの数との比は2:3であり、
    前記ティースの先端部には内径側に向かって突出した突出部が設けられており、
    前記回転軸と直交する方向の断面において、
    前記回転子の回転方向側における前記突出部の周方向の端部と前記ティースの周方向の端部との間には前記固定子コアの透磁率よりも低い透磁率を有する第1低透磁率部が設けられており、
    前記回転子の反回転方向側における前記突出部の周方向の端部と前記ティースの周方向の端部との間には前記固定子コアの透磁率よりも低い透磁率を有する第2低透磁率部が設けられており、
    前記第1低透磁率部の周方向の幅は、前記第2低透磁率部の周方向の幅よりも小さく、
    前記突出部の周方向の両端部と前記回転軸の中心とを結ぶ直線のなす角度をL とし、
    前記第2低透磁率部の周方向の両端部と前記回転軸の中心とを結ぶ直線のなす角度をL とし、
    周方向に隣接する前記ティース同士の対向する2つの端部と前記回転軸の中心とを結ぶ直線のなす角度をL とし、
    前記ティースと前記回転子との間のギャップをgとし、
    前記第1低透磁率部の径方向の長さをg とし、
    前記第2低透磁率部の径方向の長さをg としたときに、
    前記固定子のパーミアンスの振幅A は前記L の関数として次の式で与えられ、前記パーミアンスの振幅A の傾きが0以下であることを特徴とする回転電機。
    Figure 0007114005000017

    ただし、A 、B はそれぞれ次の式で算出される。
    Figure 0007114005000018
    Figure 0007114005000019
    Figure 0007114005000020
    Figure 0007114005000021
  2. 前記第1低透磁率部および前記第2低透磁率部は、前記ティースの周方向の端部の内径側が周方向に切り欠かれた空隙で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記空隙の断面積は、周方向の端部に向かって増加していることを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記第1低透磁率部および前記第2低透磁率部は、前記回転軸の軸方向に前記固定子コアを貫通した貫通孔で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  5. 前記第1低透磁率部の径方向の長さが、前記第2低透磁率部の径方向の長さ以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. ≦gであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記固定子の空間3次のパーミアンスの位相θが次の式で与えられ、前記固定子の前記巻線に流れる電流の電流位相がπ/2-|θ|以上で運転されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の回転電機。
    Figure 0007114005000022
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