JP3290258B2 - セラミックスと金属の接合体の製造方法 - Google Patents

セラミックスと金属の接合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスと金属の
接合体の製造方法に関し、特に実用強度(50MPa以上)
を満たすセラミックスと金属の接合体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】セラミックスと金属とを高温でロウ付接
合すると、常温に冷却する過程で熱膨張差により接合残
留応力が生じ、接合強度が低下する。そこで、従来この
残留応力を緩衝するため、接合応力緩衝材として数層の
金属板を用い、これをセラミックスと接合用金属との間
に挿入し、ロウ付接合する方法が用いられており、この
金属板としては、一般に銅板が多用されている。
【0003】一方、この接合方法で用いるロウとして、
接合温度が500℃以上の使用環境にも耐え得るAu-Ni系活
性金属ロウが開発されている。この活性金属ロウは、溶
融温度が1000℃以上と高いため、従来から多用されてい
る銅板(溶融温度:1083℃)を用いることができず、その
結果、使用する接合応力緩衝材としては限られたものに
なる。
【0004】前記Au-Ni系活性金属ロウを用いてセラミ
ックスと金属とを接合する場合、接合応力緩衝材として
使用可能な代表的な材料は、Ni板を挙げることができ
る。しかし、市販されているNi板は、その表面に圧延加
工工程で生じる凹みや傷があるため、ロウがヌレると、
不均一な接合残留応力が生じる。
【0005】この不均一な接合残留応力の発生により、
得られたセラミックス−金属接合体は、実用強度である
50MPaを満たさなくなる。この対策として、従来、Ni板
にNiメッキを施し、その欠陥を修正しようとする試みが
提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】接合応力緩衝材として
前記したNiメッキを施したNi板を用いてセラミックスと
金属とを接合する方法では、実用強度である50MPaを満
たす接合体を製造することができるが、その中にはNiメ
ッキ部とNi板との間で剥離するものが得られ、歩留まり
が悪いという問題があった。
【0007】これは、NiメッキをNi板に施すだけでは十
分な密着性が得られないためであり、Niメッキ面とNi板
の間で剥離現象が生じるからである。そこで、セラミッ
クスと金属との接合において、Niメッキ面とNi板が剥離
せず、高温高強度材料として使用し得るセラミックス−
金属接合体が今日強く要望されている。
【0008】本発明は、上記要望に沿うセラミックス−
金属接合体を提供することを技術的課題とするものであ
り、特に50MPa以上の実用強度を有するセラミックス−
金属接合体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、接合
応力緩衝材として、所定厚み(1〜5μm)のNiメッキを施
したNi板を所定温度(700〜1455℃)で加熱処理したもの
を用いることを特徴とし、これにより上記目的とする接
合体を提供するものである。
【0010】即ち、本発明は、「セラミックスと金属と
の間に接合応力緩衝材を挿入し、ロウ付接合することに
よりセラミックスと金属との接合体を製造する方法にお
いて、前記接合応力緩衝材として、1〜5μm厚のNiメッ
キを施したNi板を700〜1455℃で加熱処理した緩衝材を
用いることを特徴とするセラミックスと金属の接合体の
製造方法。」を要旨とする。
【0011】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
は、接合応力緩衝材としてNi板を用いるものであるが、
Ni板表面には、圧延加工等による凹みや傷などの欠陥が
存在する。そこで、本発明では、(1)この凹みや傷など
の欠陥を、Niメッキを施すことで修正し、これによりNi
板とロウとの間の“不均一な残留応力の発生”を防止す
るものであり、さらにこれに加えて、(2)このメッキを
施したNi板を加熱処理し、これによりNiメッキとNi板の
界面を密着させ、剥離を防止するようにしたものであ
る。
【0012】本発明において、Niメッキ手段としては、
特に限定されるものではなく、電解メッキ及び無電解メ
ッキのいずれも適用することができ、いずれも同等の作
用効果が生じる。
【0013】そのNiメッキの厚みは、1〜5μmとするの
が好ましい。1μm未満の薄いNiメッキ膜では、Ni板表
面の凹みや傷などの欠陥を修正することができず、その
ため実用強度を有するセラミックス−金属接合体が得ら
れないので好ましくない(後記表1のNo.3,9、表2のN
o.18,24参照)。一方、5μmを越える厚みのNiメッキで
は、メッキ応力により剥離してしまうので、同じく好ま
しくない(後記表1のNo.7,13、表2のNo.22,28参
照)。
【0014】また、本発明において、加熱処理としては
700〜1455℃が好ましい。この加熱処理により、Niメッ
キがNi板に拡散してNiメッキとNi板の界面を密着させ、
剥離を防止する作用が生じる。この加熱処理温度が700
℃未満の場合、拡散の効果が少なく、実用強度を有する
セラミックス−金属接合体が得られず(後記表1のNo.
1,表2のNo.16参照)、一方、1455℃より高い場合、接
合応力緩衝材として用いたNi板を溶融してしまうので、
いずれも好ましくない(後記表1のNo.14,表2のNo.29
参照)。
【0015】本発明において、接合するセラミックス材
料しては、特に限定するものではないが、窒化ケイ素や
サイアロンなどの非酸化物系セラミックスを用いること
ができる。また、金属材料としては、接合温度1024℃に
耐える金属であれば、どのような種類の金属材料も使用
することができ、これを例示すると、高温耐熱用ステン
レス:大同特殊鋼社製のSUS316、日本冶金社製のSUS30
4、Ni基合金:INCONEL601、INCONEL713C、INCONEL718、
Co基合金:三菱マテリアル社製のステライト等を挙げる
ことができる。
【0016】上記セラミックス材料と金属材料とを接合
するためのロウとしては、接合温度が900℃以上の活性
金属ロウであれば良く、本発明で特に限定するものでは
ないが、Au-Ni系活性金属ロウが好ましく、例えば市販
の96wt%Au-3wt%Ni-1wt%Tiからなるロウを使用するこ
とができる。その他、Ni-Ti活性金属ロウ(住友特殊金属
社製)や現在市販されているパラジウムロウ、金ロウに
活性金属を数%含有させたロウも使用することができ
る。
【0017】
【実施例】セラミックス、接合金属、接合用ロウとし
て、 ・セラミックス:3×4×20mmの窒化ケイ素(日本セラテ
ック社製) ・接合金属:3×4×20mmのSUS304(日本冶金社製) ・接合用ロウ:3×4×0.05mmのAu-Ni系活性金属ロウ(GT
E-WESGO製の96wt%Au−3wt%Ni−1wt%Ti) を使用した。
【0018】また、接合応力緩衝材として、表1及び表
2に示すメッキ厚を有するNiメッキを施した0.2mmのNi
板を、同じく表1及び表2に示す熱処理温度で処理した
Ni板を使用した。Ni板に対するNiメッキは、ワット浴中
での電解メッキ(表1)及び無電解メッキ(表2)を施した
ものである。
【0019】まず、上記セラミックス及び接合金属の3
×4mmのそれぞれの面に3×4×0.05mmの上記Au-Ni系活性
金属ロウを挿入し、さらにこのロウ間に接合応力緩衝材
としてNiメッキを施した0.2mmの上記Ni板を挿入した。
次に、これを真空中(10-5Torr以下)、1024℃で10分間加
熱して接合し、3×4×40mmの窒化ケイ素-SUS304接合体
を作製した。
【0020】得られた接合体に対して、500℃でJIS R16
01に準じた4点曲げ試験を行った。その結果を表1及び
表2に示す。なお、表1及び表2の備考中、○印は実施
例、×印は比較例である。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表1及び表2から、本発明で規定するNiメ
ッキ厚範囲(1〜5μm)内であって、かつ熱処理温度範囲
(700〜1455℃)内で加熱処理したNi板を用いた実施例で
は、65MPa以上の接合強度を有する接合体が得られた。
【0024】これに対して、本発明で規定するNiメッキ
厚範囲(1〜5μm)外の0.8μmであるNo.3,9,18,24で
は、33MPa以下の接合強度を有する接合体が得られるに
すぎなかった。また、5μmより厚いNo.7,13,22,28で
は、剥離してしまう。なお、Niメッキを施さないNo.2,
8,17,23では、剥離してしまうか、接合したとしてもそ
の接合強度が極めて低いものであった。
【0025】更に、本発明で規定するNiメッキ厚範囲内
であっても、これを熱処理しない場合(No.15,30)、剥離
ないし極めて低い接合強度のものしか得られなかった。
また、熱処理したとしても、本発明で規定する熱処理温
度範囲(700〜1455℃)外の低温度(650℃)で処理したNo.
1,16では、36MPa以下の接合強度のものであって、実用
強度を満たす接合体が得られず、逆に1455℃より高い15
00℃で熱処理したNo.14,29では、Niが溶けてしまった。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したように、接合応
力緩衝材として、所定厚み(1〜5μm)のNiメッキを施し
たNi板を所定温度(700〜1455℃)で加熱処理した緩衝材
を用いることにより、50MPa以上の実用強度を満たすセ
ラミック−金属接合体が得られる効果が生じる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 37/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスと金属との間に接合応力緩
    衝材を挿入し、ロウ付接合することによりセラミックス
    と金属との接合体を製造する方法において、前記接合応
    力緩衝材として、1〜5μm厚のNiメッキを施したNi板を
    700〜1455℃で加熱処理した緩衝材を用いることを特徴
    とするセラミックスと金属の接合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 接合用ロウとして、Au-Ni系活性金属ロ
    ウを用いることを特徴とする請求項1に記載のセラミッ
    クスと金属の接合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 セラミックスが窒化ケイ素であることを
    特徴とする請求項1に記載のセラミックスと金属の接合
    体の製造方法。
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