JP3290002B2 - 携帯無線機 - Google Patents

携帯無線機

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JP3290002B2
JP3290002B2 JP19491893A JP19491893A JP3290002B2 JP 3290002 B2 JP3290002 B2 JP 3290002B2 JP 19491893 A JP19491893 A JP 19491893A JP 19491893 A JP19491893 A JP 19491893A JP 3290002 B2 JP3290002 B2 JP 3290002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、落下などによる衝撃
により筐体の底部が変形、破損しにくい携帯無線機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、小型の薄型化される携帯無線機
が電池ユニットを筐体の背面に装着させており、電池ユ
ニットの形状と対応した係合部を筐体に形成して電池ユ
ニットを筐体に係合させている。図8乃至図10は従来
の携帯無線機についての説明図である。これらを用いて
従来の携帯無線機について説明する。図8及び図9にお
いて、1は筐体、2は筐体1に収納される電子モジュー
ル、3は入出力コネクタ、4は筐体カバー、5は電池ユ
ニット収納部、6は組み立て後の携帯無線機本体、7は
携帯無線機本体6の電子ユニット収納部5に収納される
電池ユニットである。この電池ユニット7は突起部23
を携帯無線機本体6の底部のブリッジ部9に形成した係
止部22に係合させて、電池ユニット収納部5に装着し
ている。一般に携帯無線機に使用する筐体は軽量化のた
め樹脂を使用している。
【0003】次に電池ユニット7を装着した携帯無線機
が落下などにより地面に衝突した状態を説明する。図1
0は携帯無線機の底部が落下により地面と衝突した状態
を示す筐体1の底部の断面説明図である。図10におい
て、矢印Jは衝突時における携帯無線機本体6と電池ユ
ニット7との地面25に対する慣性力の方向、矢印Kは
逆に携帯無線機の底部が地面25から受ける反力の方
向、矢印Lは電池ユニット7が接触面24に沿って落下
しようとする電池ユニット7の慣性力の方向である。携
帯無線機の底部と地面25との衝突点25には筐体1の
底部を変形させる程度の衝撃力が加えられており、衝突
点25付近の筐体1の底部は変形、破損が生じ易くなっ
ていた。また、ブリッジ部9に形成された係止部22に
は電池ユニット7の慣性力が加えられており、ブリッジ
部9の中央部では応力の集中により筐体1の底部に変形
が生じ、さらには破損が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
携帯無線機は、電池ユニット側における筐体底部に係合
部を設け、この係合部に電池ユニットを係合させていた
ので、通話者が不注意などで携帯無線機を地面に落下さ
せた場合、地面との衝突状態によっては上記係合部に電
池ユニットの慣性力が集中して加わることとなり、何度
も地面に衝突させたり、高い衝撃力が加えられると筐体
底部の係合部周辺が変形したり、場合によっては破損が
生じるという問題点があった。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、係合部を設けた筐体の底部
から上記筐体の長手方向に延在し、上記筐体に固定され
た補助リブを設けることにより、落下などによって筐体
の底部が地面と衝突しても電池ユニットを係合させる上
記係合部周辺が変形したり破損したりしにくい新規な携
帯無線機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項第1項の発明に係
わる携帯無線機は、背面側に電池ユニットを保持する収
納部を有し、背面側における底部の内側に形成した係止
部に上記電池ユニットを係合させて装着する筐体に、電
子モジュールを装填した携帯無線機であって、上記筐体
は、底部の略中央に形成され、筐体内の底部付近に配置
される入出力コネクタと接離する外部コネクタを挿着可
能にした開口部と、該開口部より上記筐体の両側部側に
それぞれ設けられて上記電池ユニットを係止する一対の
係止部と、一端が上記一対の係止部と上記開口部との間
であって、上記開口部近傍に固定された一対の補助リブ
とを有し、該一対の補助リブは、上記筐体の長手方向に
延びる上記側部と平行に延在し、他端が上記筐体に形成
された壁面と一体に固定されるように構成したものであ
る。
【0007】
【作用】請求項第1項の発明に係わる携帯無線機は、通
話者の不注意などにより地面に落下してしまい携帯無線
機の筐体の底部が地面と強く衝突しても衝突時の衝撃力
を筐体の側部及び補助リブで受けるので、上記筐体の底
部に設けた係合部に上記衝撃力により生じた応力の集中
を防ぐ。
【0008】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図1乃至図4を
用いて説明する。図1は携帯無線機本体の構成を説明す
るための斜視図である。図1において、1は携帯無線機
の筐体、2は筐体1の内部に収納させる電子モジュー
ル、3は入出力コネクタ、4は電子モジュール2、入出
力コネクタ3を収納した筐体1の背面に取り付けられる
筐体カバー、5は筐体カバー4の背面側に形成された電
池ユニット収納部である。図2は図1に示す各構成が組
み立てられてなる携帯無線機本体に電池ユニットを装着
させる状態を示した説明図である。図2において、6は
携帯無線機本体、7は電池ユニットである。また、図1
もしくは図2において、8は携帯無線機の底部に位置
し、筐体1の底部に形成された開口部、9はブリッジ
部、10はブリッジ部9の上記開口部8の両側に設けら
れた電池ユニットの係止部、11は開口部8の両側の筐
体1の底部に一端が固定され、この筐体1の底部から筐
体1の長手方向に延在して設けた補助リブ、12は補助
リブ11の他端が固定され、その端部を筐体1の側壁に
固定させた側壁板、13は電池ユニットの下部に設けら
れ、係止部10とそれぞれ係合するように形成された突
起部である。電池ユニット7は矢印aに示すとおり突起
部13を筐体1に設けた係止部10に係合させて電池ユ
ニット7を筐体カバー4の電池ユニット収納部5に装着
している。なお、補助リブ11は曲率14がそれぞれ形
成され、突起部13はその高さを係止部10の深さより
多少高く形成しているので、電池ユニット7を携帯無線
機本体6に装着させると電池ユニット7の下部は突起部
13のみが筐体1の底部と接触する。
【0009】次に、携帯無線機が通話者の不注意などに
より手元から落下し、携帯無線機の底部が地面と衝突し
た状態を図3及び図4を用いて説明する。図3は携帯無
線機筐体底部が図中に示すような状態で地面と衝突した
状態を示す部分断面図である。なお、説明のため携帯無
線機本体6は補助リブ11部分の断面、電池ユニット7
とその係合部分は突起部13及び係止部10部分の断面
をそれぞれ示す。図3において、15は携帯無線機の筐
体1よりも硬い地面(一般にコンクリート等)、16は
電池ユニット7と携帯無線機の電池ユニット収納部5の
背面との接触面である。図中矢印Bは地面15が筐体1
の底部から受ける携帯無線機本体6と電池ユニット7と
の慣性力の方向、矢印Cは筐体1の底部が地面15から
受ける矢印Bの慣性力の反力の方向、矢印Dは筐体1の
底部に設けられた係止部10が突起部13から受ける電
池ユニット7の接触面16に沿った慣性力の方向をそれ
ぞれ示す。また、図4は図3に示す状態を携帯無線機本
体6の背面から示した説明図である。ただし、説明のた
め筐体カバー4は省略している。図中同一符号は同一部
分を示す。
【0010】先ず、携帯無線機が通話者の手元から落下
して筐体1の底部が図3及び図4に示すように地面15
と衝突すると、地面15には筐体1の底部から携帯無線
機本体6と電池ユニット7との慣性力が加わり同時に地
面15から筐体1の底部にその反力が矢印C方向に加え
られる。反力の大きさは通話者の手元位置によっても多
少差異を有するが一般に筐体1の底部をへこませるなど
筐体1の底部を変形させる程度の大きさを有するもので
ある。しかし、筐体1の底部の両側には補助リブ11が
設けられており、衝突時の地面15から受けた反力はこ
の大部分が筐体1の底部に一端を固定した補助リブ11
により抑止される。この補助リブ11は反力の方向(矢
印C)と同一方向に延在し、筐体1内面に固定されてお
り、衝突時の衝撃による筐体1の底部のへこみ等の変形
を防止し得る。
【0011】さらに、筐体1の底部には図3及び図4に
示すとおり、構成上もう1つの慣性力が作用するがそれ
について説明する。すなわち、筐体1の底部のブリッジ
部9の両側には電池ユニット7を係合させる係止部10
が設けられており、携帯無線機の底部が図に示したよう
に地面15と衝突すると電池ユニット7は接触面16に
沿ってさらに落下しようとし、係止部10には電池ユニ
ットの慣性力が矢印D方向に加えられる。この電池ユニ
ット7による慣性力もブリッジ部9を変形あるいは破損
させる程度の大きさを有するものであるが、筐体1の底
部には開口部8を保持するように補助リブ11が固定さ
れており、係止部10にそれぞれ加えられた電池ユニッ
ト7の慣性力の大部分は矢印a乃至dに示すように筐体
1の側部17及び補助リブ10に伝達する。よって係止
部10に加えられた電池ユニット7の慣性力による応力
はブリッジ部9にほとんど伝達されず、筐体1の底部の
係止部10付近及びブリッジ部9の変形さらには破損を
防止し得る。また、補助リブ11は開口部8の両側に開
口部8を保持するよう筐体1に固定されており、補助リ
ブ10の他端を固定した側壁部12とにより筐体1の底
部付近に配置する入出力コネクタの収納される部屋(以
下、コネクタ収納部18)を構成している。つまり、補
助リブ10は係止部10に加えられた電池ユニット7の
慣性力を筐体1へ分散伝達させるだけでなく、コネクタ
収納部18に収納された入出力コネクタの位置決めを
し、筐体1の底部が落下などによって地面15と強く衝
突しても開口部8付近に入出力コネクタの位置保持す
る。
【0012】次に補助リブ11の形状と応力集中度との
関係について図5を用いて説明する。 一般に物体の内
部に生じる応力は、鋭角な部分あるいは切欠部などに集
中し易くひび、割れなどを生じさせる。また、筐体1の
底部に設ける補助リブ11は射出成形などにより、金型
を用いて筐体1と一体に成形しており、射出成形などの
成形能力によりその厚みが一定の厚みにしか形成できな
い。そこで補助リブ11は伝達された電池ユニット7の
慣性力が補助リブ11の1部分に集中せず、筐体1へ分
散できるよう曲率14を設けている。図5は曲率の大き
さと応力集中係数との関係を示す特性図である。図5に
おいて、横軸はR=丸みの半径とT=試験片厚さとの比
であり、縦軸はR/Tに対する応力集中係数(倍率)の
変化である。図5に示すとおりR2曲率が大きいほど応
力は集中し難い。よって、携帯無線機本体6の背面に装
着する電池ユニット7の重量などを考慮して曲率14を
決定する。
【0013】実施例2.次に本発明の他の実施例につい
て図6を用いて説明する。図6は携帯無線機筐体の底部
付近及びこの筐体底部付近に配置される入出力コネクタ
を示す部分斜視図である。図6において、19は入出力
コネクタ3の両側に設けたコネクタ係合部、20は外部
コネクタを挿着させる開口部8の両側に入出力コネクタ
3を保持するよう筐体1に固定された補助リブ11に設
けられたコネクタ係止部である。コネクタ係止部20は
筐体1の底部から十分離れた位置に形成している。入出
力コネクタ3はコネクタ収納部18に配置する際にコネ
クタ係合部19をコネクタ係止部20に係合するように
配置して固定している。
【0014】図7はコネクタ収納部18にコネクタ係合
部19をコネクタ係止部20に係合させて配置した入出
力コネクタ3に外部コネクタ21を開口部8から挿着さ
せて接続した状態を示す携帯無線機本体の底部付近の説
明図である。なお、説明のために電池ユニット収納部5
は図示していない。以上のように、外部コネクタ21を
筐体1の底部に配置した入出力コネクタ3に接続させた
状態で携帯無線機を使用すると、外部コネクタ21と入
出力コネクタ3との接続部には、矢印E乃至Hの方向に
外力が加えられる。矢印G,H方向の外力はさらに開口
部8を構成する筐体1の底部の壁面に使用する。しか
し、入出力コネクタ3はコネクタ係合部19を補助リブ
11に設けたコネクタ係止部20に係合させて固定して
いるので、外部コネクタ21による外力が作用しても位
置ずれを生じない。さらに入出力コネクタの位置ずれを
生じさせないため、外部コネクタ21による外力によっ
て開口部8を設けた筐体1の開口部8周辺が破損し難
い。
【0015】なお、上記実施例では、電池ユニット7の
下部に突起部13を設け、携帯無線機本体6の底部に突
起部13をそれぞれ係合させる係止部10を設けたが、
逆に電池ユニット7の下部に凹型の係止部、携帯無線機
本体6の底部に突起部を形成してもよく、電池ユニット
7を携帯無線機本体6の底部に係合させる形状のもので
あれば上記実施例に示すものと同様の効果を奏すること
が可能である。
【0016】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、筐体の底部の略中央に形成された開口部より筐体の
両側部側に一対の係止部を設け、この係止部それぞれは
筐体の側部と開口部近傍に固定された補助リブとの間に
設けられており、携帯無線機が使用者の手元から落下
し、携帯無線機の底部が地面と強く衝突しても、その衝
撃力及び電池ユニットの慣性力を、補助リブと側部とで
分散して受けているので、筐体の底部が変形したり破損
することを防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による携帯無線機本体の構
成を示す斜視図。
【図2】この発明の一実施例による携帯無線機の電池ユ
ニットの装着について示す説明図。
【図3】この発明の一実施例による携帯無線機の地面衝
突時の部分断面図。
【図4】この発明の一実施例による携帯無線機の地面衝
突時における部分説明図。
【図5】この発明の一実施例を示すための応力集中特性
図。
【図6】この発明の他の実施例による携帯無線機の構造
を示す部分説明図。
【図7】この発明の他の実施例による携帯無線機のコネ
クタ接続時の説明図。
【図8】従来の携帯無線機本体の構成を示す斜視図
【図9】従来の携帯無線機の電池ユニットの装着につい
て示す説明図
【図10】従来の携帯無線機の地面衝突時における部分
断面図
【符号の説明】
1 筐体 5 電池ユニット収納部 7 電池ユニット 8 開口部 9 ブリッジ部 10 係止部 11 補助リブ 12 側壁部 13 突起部 14 曲率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−215500(JP,A) 特開 平5−95394(JP,A) 特開 平4−280518(JP,A) 特開 平4−127643(JP,A) 特開 平5−48693(JP,A) 実開 平2−57648(JP,U) 実開 昭57−6178(JP,U) 実開 昭63−164083(JP,U) 実開 昭64−11601(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/26 H04B 1/38 H05K 5/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背面側に電池ユニットを保持する収納部
    を有し、背面側における底部の内側に形成した係止部に
    上記電池ユニットを係合させて装着する筐体に、電子モ
    ジュールを装填した携帯無線機であって、 上記筐体は、 底部の略中央に形成され、筐体内の底部付近に配置され
    る入出力コネクタと接離する外部コネクタを挿着可能に
    した開口部と、 該開口部より上記筐体の両側部側にそれぞれ設けられて
    上記電池ユニットを係止する一対の係止部と、 一端が上記一対の係止部と上記開口部との間であって、
    上記開口部近傍に固定された一対の補助リブとを有し、 該一対の補助リブは、上記筐体の長手方向に延びる上記
    側部と平行に延在し、他端が上記筐体に形成された壁面
    と一体に固定されていることを特徴とする携帯無線機。
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US9722292B2 (en) 2010-03-19 2017-08-01 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Wireless apparatus, wireless abnormality notification system using same, and wireless remote control system
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