JP3289512B2 - 無声音検出による自動利得制御装置 - Google Patents

無声音検出による自動利得制御装置

Info

Publication number
JP3289512B2
JP3289512B2 JP22303194A JP22303194A JP3289512B2 JP 3289512 B2 JP3289512 B2 JP 3289512B2 JP 22303194 A JP22303194 A JP 22303194A JP 22303194 A JP22303194 A JP 22303194A JP 3289512 B2 JP3289512 B2 JP 3289512B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unvoiced sound
value
converter
gain control
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP22303194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0888525A (ja
Inventor
修 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP22303194A priority Critical patent/JP3289512B2/ja
Publication of JPH0888525A publication Critical patent/JPH0888525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3289512B2 publication Critical patent/JP3289512B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば音声を圧縮符号
化する際に、音量レベルを所定範囲内に収める自動利得
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に音量レベルを所定範囲内に収める
手段として、自動利得制御技術が知られている。しか
し、従来の自動利得制御技術は、単に、入力音声信号の
振幅値が小さいときに増幅手段の利得を大きくし、逆
に、入力音声信号の振幅値が大きいときに利得を小さく
するに過ぎないものであった。したがって、微弱音を大
きく増幅することになり、これがかえって耳障りになる
という問題があった。
【0003】音声信号をディジタル化してメモリに記憶
し、これをメモリから読み出して元の音声信号を再生す
る場合に、A/D変換器に入力する音量レベルは、最適
値に設定する必要がある。すなわち、音量が小さいと、
音声情報を16ビットディジタル信号にA/D変換した
としても、その16ビットをフルスケールまで使いきれ
ず、例えば、8ビットに変換するものと同品質になって
しまう。また、逆に、音量が大きいと、A/D変換器出
力がオーバーフローして、飽和してしまい、再生音が割
れてしまう。しかし、従来の自動利得制御技術を用いる
と先に述べたような問題が生じる。
【0004】しかも、留守番電話機能を持つ電話機やフ
ァクシミリ装置、または、音声ファイルを有するマルチ
メディアコンピュータ等においては、メモリの記憶容量
を増大させるため、音声情報を圧縮して符号化し、これ
を伸長して元に戻すことが行なわれている。このよう
に、A/D変換器出力にディジタル信号処理を施す場合
にも、自動利得制御技術を用いると、信号処理過程にお
いてディジタル値がオーバーフローして、誤った信号処
理をすることを防ぐことができる。しかし、大きくされ
た微弱音が、耳障りとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、音声の特徴を分析すること
により微弱音が大きくされない自動利得制御装置を得る
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、無声音検出による自動利得制御装
置において、音声信号が入力される増幅手段と、音声信
号のスペクトル的な特徴を抽出する分析部を有して前記
音声信号の無声音部分を検出する無声音検出手段と、前
記音声信号の振幅値に基づいて前記増幅手段の利得を制
御するとともに前記無声音検出手段の検出出力に基づい
て前記利得を低い値に制御する利得制御手段を有するこ
とを特徴とするものである。
【0007】請求項2に記載の発明においては、無声音
検出による自動利得制御装置において、A/D変換器
と、該変換器出力のスペクトル的な特徴を抽出する分析
部を有して前記変換器出力の無声音部分を検出する無声
音検出手段と、前記変換器出力の所定期間内の最大絶対
値または平均絶対値に基づいて前記変換器の変換利得を
制御するとともに前記無声音検出手段の検出出力に基づ
いて前記利得を低い値に制御する利得制御手段を有する
ことを特徴とするものである。
【0008】請求項3に記載の発明においては、請求項
1または2に記載の無声音検出による自動利得制御装置
において、前記無声音検出手段は、音声ピッチの出力レ
ベルが所定値以下であることを検出するものであること
を特徴とするものである。
【0009】
【作用】所定期間内の最大絶対値または平均絶対値等に
基づいて該A/D変換器の変換利得を制御するととも
に、音声ピッチの出力レベルが所定値以下である無声音
を検出したときに利得を低い値に設定することにより、
微弱音が大きくされない自動利得制御をする。
【0010】
【実施例】本発明の無声音検出による自動利得制御装置
の概略構成とその動作を説明する。図1は、本発明の無
声音検出による自動利得制御装置の概略構成図である。
図中、1は増幅手段、2は利得制御手段、3は無声音検
出手段である。
【0011】音声信号は、増幅手段1において増幅さ
れ、出力される。利得制御手段2は、この音声信号の振
幅値に基づいて増幅手段1の利得を制御する。同時に、
無声音検出手段3は、音声信号の無声音部分を検出し、
利得制御手段2は、無声音検出手段3の出力により、利
得を低い値に設定するものである。利得制御手段2及び
無声音検出手段3は、必ずしも、音声信号入力を直接入
力する必要はなく、たとえば、増幅手段1の出力に接続
されてもよい。
【0012】増幅手段1は、例えば、変換利得Gadが
可変制御されるA/D変換器であり、利得制御手段2
は、例えば、所定期間内の最大絶対値または平均絶対値
に基づいて増幅手段1の利得を制御するものであり、無
声音検出手段は、例えば、音声ピッチ検出手段の出力レ
ベルが所定値以下であることを検出する手段である。
【0013】ここで、A/D変換器の変換利得Gadと
は、量子化ステップ数1を入力信号の振幅の量子化幅で
割った値、すなわち、量子化幅の逆数を意味する。した
がって、変換利得GadがG倍されると、A/D変換器
出力もG倍となるから、入力信号は、A/D変換器によ
り、等価的にG倍されてA/D変換されることとなる。
この変換利得Gadを変えることは、量子化幅を変える
ことと等価である。このようなA/D変換器を実現する
第1の具体例としては、入力信号を可変増幅率の増幅器
に通してから量子化器に入力するものである。その第2
の具体例としては、A/D変換器の基準値を可変にする
ものである。基準値を1/G倍にすることによって、入
力信号は、A/D変換器1により、等価的にG倍されて
A/D変換されることとなる。A/D変換器1として逐
次比較型A/D変換回路を用いた場合には、内蔵のD/
A変換回路の基準電圧を1/G倍にする。基準電圧を変
更する乗算型D/A変換回路を用いてもよい。A/D変
換器1として並列比較型A/D変換回路を用いた場合に
も、基準値である基準電圧を1/G倍する。
【0014】無声音検出手段3とは、音声の符号化技術
において用いられている音声分析技術である。音声発生
モデルにおいて、音声の駆動源は、有声音と無声音とに
分類される。有声音は、ピッチ周期のパルス発生部とし
て、無声音は、ノイズ発生部として表されるもので、時
間軸上でいずれかの駆動源が択一的に切り換えられる。
微弱音には、音声ピッチが存在しないので、無声音とみ
なされる。したがって、無声音を検出したときに、利得
を低い値にすることによって、微弱音が大きく増幅され
ないようにすることができる。無声音が常に微弱音とい
うことにはならないが、他の無声音は、一般に振幅レベ
ルが高いから、利得を0にするのでなければ、それほど
問題が生じない。
【0015】本発明の自動利得制御装置を音声信号の符
号化処理に用いた一実施例を説明する。図2は、本発明
の自動利得制御装置を音声信号の符号化処理に用いた例
を示す図である。10はA/D変換器、11は最大絶対
値または平均絶対値検出手段、12は比較手段、13は
係数発生手段、14は線形予測符号による分析部、15
は逆フィルタリング部、16は有声音無声音判定部、1
7は残差電力計算部、18は符号化部、19はメモリ、
20は復号部、21はパルス発生部、22はノイズ発生
部、23は切換部、24は乗算器、25は線形予測符号
による合成部である。
【0016】A/D変換器10から、最大絶対値または
平均絶対値検出手段11、比較手段12、係数発生手段
13までと、有声音無声音判定部16とが無声音検出に
よる自動利得制御装置にほぼ対応する。線形予測符号に
よる分析部14から、逆フィルタリング部15、有声音
無声音判定部16、残差電力計算部17、符号化部18
までが、音声信号の符号化処理部にほぼ対応する。符号
化処理された音声信号は、メモリ19に記憶される。復
号部20からパルス発生部21、ノイズ発生部22、切
換部23、乗算部24、線形予測符号による合成部25
までが音声信号の復号処理部にほぼ対応する。メモリ1
9から読み出された音声信号は、復号処理部に入力さ
れ、元の音声信号に戻される。
【0017】この例の音声の符号化方式は、パルス駆動
線形予測符号化方式PELP(Pulse Exite
d Linear Predictive Codin
g)である。音声符号化処理は、20msを1フレーム
160サンプルとして処理される。なお、サンプリング
周波数は、8kHzである。この音声符号化の処理の前
に行なうA/D変換の処理の際に、本発明の自動利得制
御装置を用いる。この自動利得制御は、4msを1サブ
フレーム32サンプルとして処理される。したがって、
1フレーム中にサブフレームが5回繰り返される。この
ように、自動利得制御の処理単位を、音声符号化処理の
処理単位よりも短くすることによって、自動利得制御の
応答性を高めることができる。しかし、必ずしもこのよ
うにする必要はなく、自動利得制御のための演算量の大
きさが問題になる場合には、両者の処理単位を同じにし
たり、逆に、前者を後者よりも長くしてもよい。両者の
処理単位を互いに独立させ、全く別の区切り方をしても
よい。
【0018】音声信号入力は、A/D変換器10に入力
され、サンプリング信号の発生時点で振幅値が量子化さ
れ、符号化されて16ビット長のディジタル信号とな
る。A/D変換器10は後述の係数発生手段13の出力
である係数Gにより変換利得GadをG倍される。従来
技術のように、自動利得制御をしない場合において、音
声信号入力として許容されている最大の振幅レベルに対
して、A/D変換器10がオーバーフローしないように
変換利得の値を定め、これをGoとする。自動利得制御
をする場合、変換利得Gadは、係数GによりG倍され
るから、変換利得Gadは、Gad=Go・Gとなる。
【0019】A/D変換器出力は、音声信号の符号化の
ために後続の処理部に送られる。A/D変換器出力は、
また、最大絶対値または平均絶対値検出手段11に入力
され、ディジタル演算等により所定期間内の複数サンプ
ル値の最大絶対値または平均値絶対値Smaxが求めら
れる。このSmaxの値は、比較手段12において、デ
ィジタル演算等により基準レベルImaxと比較され
る。
【0020】この基準レベルImaxとは、アナログ入
力信号Aが正方向または負方向に過大となって、A/D
変換器出力Bがオーバーフロー、すなわち、飽和すると
きの、絶対値である。ディジタル値を2の補数で表す
と、正方向に過大となるとき、16ビット長のA/D変
換器出力は、MSBが0、それ以下の15ビットが全て
1となる。一方、負方向に過大となるとき、16ビット
長のA/D変換器出力は、MSBが1、それ以下の15
ビットが全て0となる。したがって、アナログ入力信号
が正方向に過大となる場合の方が、小さな絶対値でオー
バーフローするから、前記のImaxの値は、MSBが
0、それ以下の15ビットが全て1となるものである。
16進表示で示すと、7FFFhとなる。
【0021】比較手段12を実現するための一具体例
は、ディジタル割算器であり、演算値Imax/Sma
xが出力される。係数発生手段13は、有声音無声音判
定部16の判定出力が無声音でないときには、この演算
値Imax/Smaxに基づいて係数G=G・k・Im
ax/Smaxを出力する。ここで、kは、緩和係数で
あり、k≦1の所定値をとる。この等式の右辺のGは、
現在のGの値であり、左辺のGは、この等式により得ら
れた新たなGの値である。現在のGの値を用いてA/D
変換されて得られた複数サンプル値の最大絶対値または
平均値絶対値Smaxに基づいて、現在のGの値を新た
なGの値に変更する。なお、有声音無声音判定部16の
判定出力が無声音であるときについては後述する。
【0022】比較手段12および係数発生手段13は、
一体のものとして、これを、Smaxに応じて係数Gを
発生する変換テーブルで実現してもよい。係数Gの値を
2のべき乗に設定すると、変換テーブルおよびA/D変
換器10の構成が簡単になる。
【0023】なお、アナログ入力信号の所定期間内の複
数サンプル値の最大絶対値または平均絶対値は、それに
対応するA/D変換器10のディジタル出力信号を最大
絶対値または平均絶対値検出手段11が検出して知り得
るものである。そして、その結果に基づいて初めて比較
手段12、係数発生手段13が最適な係数Gを発生する
ことができる。したがって、先行する所定期間で得た係
数Gの値を用いて、A/D変換器10を動作させればよ
い。このような係数Gを得る期間は、必ずしも1つ前の
所定期間である必要はなく、例えば、複数の先行する所
定期間としてもよく、その際、過去にさかのぼるにした
がって、重みづけを小さくするようにしてもよい。な
お、最初の所定期間での係数Gの値は、所定値にしてお
けばよい。
【0024】以上のとおりであるから、係数Gの新たな
値は、A/D変換器10の変換利得Gadを現在のGo
・Gから、Go・G・k・Imax/Smaxに変更す
るから、A/D変換器出力の絶対値の最大値または平均
値は、Smaxから、k・Imaxになる。ここでk=
1とすれば、A/D変換器10の変換能力を最大限利用
できることとなる。同時に、音声信号入力の振幅レベル
が小さいときには変換利得が大きくなり、逆に大きいと
きには変換利得が小さくなるから、音声信号の振幅レベ
ルをほぼ一定にすることができる。
【0025】ここで、kの値について説明する。最大絶
対値または平均絶対値検出手段5が、絶対値の平均値を
検出するものである場合には、k=1では、アナログ入
力信号の平均値を超える部分でA/D変換器出力がオー
バーフローしてしまうが、このオーバーフローを防止す
る必要があるときには、最大値レベルと平均値レベルと
の統計的相関、オーバーフローの許容度に応じ、緩和係
数kをk<1の範囲で定める。また、先行する所定期間
で得た係数Gの値を用いるときには、絶対値の最大値を
検出するものである場合にも、後続の所定期間でアナロ
グ入力信号が過大になり、A/D変換器出力がオーバー
フローすることがある。このオーバーフローを防止する
必要があるときには、緩和係数kをk<1の範囲で定め
る。kの値は、1/2または1/4程度が適当である。
【0026】以上の説明では、基準レベルImaxと
は、A/D変換器出力がオーバーフローするときの絶対
値であるとした。しかし、A/D変換器出力がオーバー
フローする前に、後続するディジタル信号処理によって
は、その過程において、演算結果がオーバーフローする
おそれも考えられる。このようなおそれがある場合に
は、オーバーフローを回避するように、基準レベルIm
axをA/D変換器出力がオーバーフローするときの絶
対値よりも小さく設定すればよい。または、緩和係数k
の設定時にkの値を小さくしてもよい。
【0027】有声音無声音判定部16の判定出力が無声
音であるときについて説明する。微弱音の期間でもその
まま自動利得制御をすると、Gの値は最大値となるか
ら、微弱音が強調されたり、ディジタル信号処理の途中
の過程において処理に不都合が生じるおそれがある。そ
こで、有声音無声音判定部16の判定出力が無声音であ
るときには、音声入力信号が微弱音の期間であるとみな
し、係数発生手段13は、係数Gの値を1にし、変換利
得Gadの値を自動利得制御をしない従来技術の場合と
同じGoとするか、または、所定の低い値にする。変形
例として、有声音無声音判定部16の判定出力が無声音
であるときに、最大絶対値または平均絶対値検出手段1
1および比較手段12の動作を停止させ、これらの処理
時間を短縮してもよい。
【0028】符号化処理部および復号処理部ついて説明
する。A/D変換器10の出力は、線形予測符号による
分析部14および逆フィルタリング部15に入力され
る。線形予測符号による分析部14は、音声信号からス
ペクトル的な特徴を抽出し出力する。逆フィルタリング
部15は、線形予測符号による分析部14の出力を入力
し、このスペクトル的な特徴のみで一度音声を再生し、
これとA/D変換器10から入力された音声信号との差
の信号を出力する。有声音無声音判定部16は、この差
の信号の相関係数を計算することにより、有声音か無声
音かの判定結果を出力するとともに、音声信号のピッチ
を出力する。残差電力計算部17は、差の信号から振幅
を出力する。符号化器18は、各出力の値をそのままあ
るいは変形して一定の規則に従って並べてメモリ19に
記憶させる。復号部20は、メモリ19から符号を読み
取って各信号を分離する。パルス発生部21は、有声音
の駆動源として、ピッチ信号の周期でパルス信号を発生
し、ノイズ発生部22は、無声音の駆動源として、ラン
ダム信号を発生する。切換部23は、有声音か無声音か
の判定出力に応じてパルス信号またはランダム信号のい
ずれかを出力する。乗算部24は、切換部23の出力に
振幅出力を乗算する。線形予測符号による合成部25
は、乗算部24の出力をスペクトル的な特徴と組み合わ
せることによって、音声信号を再生する。
【0029】以上の一実施例においては、無声音検出手
段として、音声の符号化回路における有声音無声音判定
部を用いた。しかし、無声音検出手段を音声の符号化回
路とは独立に設け、A/D変換器出力またはアナログ音
声信号を入力としてピッチの有無を検出するようにして
もよい。これらの場合には、無声音の検出時点を現在自
動利得制御をしている所定期間に合わせたりあるいはこ
の期間に近づけることができる。また、Smaxを出力
する最大絶対値または平均絶対値検出手段11を、利得
制御されるA/D変換器10の後段に設ける代わりに、
音声信号入力をアナログ信号のまま、または、このアナ
ログ信号を利得制御されない別のA/D変換器で変換し
たディジタル信号を入力するものとしてもよい。この場
合、係数発生手段13は、有声音無声音判定部16の判
定出力が無声音でないときに、演算値Imax/Sma
xに基づいて係数G=k・Imax/Smaxを出力す
るように変更される。
【0030】図2の実施例の動作を説明する。図3は、
図2に示される実施例の本発明の自動利得制御装置を音
声信号の符号化処理に用いた例の動作を示すフローチャ
ートである。図中、S30は最初のサブフレームにおけ
る初期値設定ステップ、S31からS37までは自動利
得制御のためのステップ、S38は1フレーム分の処理
の終了を判断するステップ、S39は音声符号化ステッ
プである。
【0031】1フレーム中の最初のサブフレームにおけ
る適応化処理の詳細について説明する。S30におい
て、G=1とされた後、S31において、音声信号が入
力される。係数G=1であるから振幅値が変わらず、S
32において16ビットのA/D変換がなされる。S3
3において1サブフレーム分32サンプルの取り込みが
終了したかどうかを判別し、この取り込みが終了するま
で、S31からS33が繰り返される。このようにし
て、最初のサブフレーム32サンプルのA/D変換がな
された後、S34において無声音が検出されているかど
うかを判断する。無声音が検出されているときに、S3
5においてG=1とし、S38に進み、無声音が検出さ
れていないときに、S36に進み、1サブフレーム32
サンプルの絶対値の最大値Smaxを検出する。S37
において、基準値Imaxをこの最大値Smaxで割
り、これに緩和係数kを乗算したものを、現在の係数G
の値に乗算して、新たな係数Gの値を得る。S38にお
いて、1フレーム中の全てのサブフレームを処理したか
を調べる。現在は、1番目のサブフレームの処理が終了
した直後であるからS31に戻る。
【0032】第2番目のサブフレームの処理過程を説明
する。S31において、音声信号が入力され、振幅値が
G倍され、S32において、16ビットA/D変換がな
される。以後、第1番目のサブフレームと同様の処理が
なされる。このようにして、第5番目のサブフレームま
での処理が終了すると、S38からS39に進み、1フ
レーム160個の自動利得制御されたサンプル値が音声
符号化処理されることとなる。
【0033】なお、1サブフレーム単位、あるいは、1
サンプル単位にA/D変換出力のサンプル値を音声符号
化処理ステップに渡すようにフローを変更してもよい。
すなわち、S39をS37とS38との間や、S32と
S33の間に入れることができる。また、サブフレーム
をなくし、1フレーム単位で係数Gの値を得てもよい。
すなわち、S36において、1フレーム160サンプル
の絶対値の最大値を得て信号処理を行なうこともでき
る。また、S36において、最大絶対値の検出を1サブ
フレームごとのサンプル値ではなく、過去の所定数のサ
ンプル値の中での最大絶対値の検出をするように、1サ
ンプル毎にS34,S35,S36,S37を実行する
ようにしてもよい。すなわち、S33をなくして、1サ
ンプルごとに係数Gを得、次以降のサンプル値の信号処
理に用いることもできる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の無声音検出による自動利得制御装置によれば、音量レ
ベルが最適値に設定されるとともに音声の特徴を分析す
ることにより微弱音が大きくされない自動利得制御装置
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無声音検出による自動利得制御装置の
概略構成図である。
【図2】本発明の自動利得制御装置を音声信号の符号化
処理に用いた例を示す図である。
【図3】図2に示される実施例の動作を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1…増幅手段、2…利得制御手段、3…無声音検出手
段、10…A/D変換器、12…最大絶対値または平均
絶対値検出手段、12…比較手段、13…係数発生手
段、16…有声音無声音判定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H03G 3/34 (56)参考文献 特開 平6−30102(JP,A) 特開 平4−299394(JP,A) 特開 平5−14085(JP,A) 特開 平2−214330(JP,A) 特開 平1−174122(JP,A) 特開 昭54−104265(JP,A) 特開 平5−198089(JP,A) 特開 平3−7411(JP,A) 特開 平6−196953(JP,A) 特開 平6−252783(JP,A) 特開 平3−198517(JP,A) 特開 昭58−111990(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03G 3/20 G10L 11/06 G10L 15/02 G10L 15/20 G10L 21/02 H03G 3/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声信号が入力される増幅手段と、音声
    信号のスペクトル的な特徴を抽出する分析部を有して前
    記音声信号の無声音部分を検出する無声音検出手段と、
    前記音声信号の振幅値に基づいて前記増幅手段の利得を
    制御するとともに前記無声音検出手段の検出出力に基づ
    いて前記利得を低い値に制御する利得制御手段を有する
    ことを特徴とする無声音検出による自動利得制御装置。
  2. 【請求項2】 A/D変換器と、該変換器出力のスペク
    トル的な特徴を抽出する分析部を有して前記変換器出力
    の無声音部分を検出する無声音検出手段と、前記変換器
    出力の所定期間内の最大絶対値または平均絶対値に基づ
    いて前記変換器の変換利得を制御するとともに前記無声
    音検出手段の検出出力に基づいて前記利得を低い値に制
    御する利得制御手段を有することを特徴とする無声音検
    出による自動利得制御装置。
  3. 【請求項3】 前記無声音検出手段は、音声ピッチの出
    力レベルが所定値以下であることを検出するものである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の無声音検出
    による自動利得制御装置。
JP22303194A 1994-09-19 1994-09-19 無声音検出による自動利得制御装置 Expired - Lifetime JP3289512B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22303194A JP3289512B2 (ja) 1994-09-19 1994-09-19 無声音検出による自動利得制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22303194A JP3289512B2 (ja) 1994-09-19 1994-09-19 無声音検出による自動利得制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0888525A JPH0888525A (ja) 1996-04-02
JP3289512B2 true JP3289512B2 (ja) 2002-06-10

Family

ID=16791767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22303194A Expired - Lifetime JP3289512B2 (ja) 1994-09-19 1994-09-19 無声音検出による自動利得制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3289512B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1584290B (zh) * 2004-05-27 2010-05-05 上海市第二市政工程有限公司 盾构三维姿态监测系统

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4548953B2 (ja) * 2001-03-02 2010-09-22 株式会社リコー 音声自動利得制御装置、音声自動利得制御方法、音声自動利得制御用のアルゴリズムを持つコンピュータプログラムを格納する記憶媒体及び音声自動利得制御用のアルゴリズムを持つコンピュータプログラム
JP4612468B2 (ja) * 2005-05-19 2011-01-12 日本電信電話株式会社 信号抽出装置
US8406431B2 (en) * 2009-07-23 2013-03-26 Sling Media Pvt. Ltd. Adaptive gain control for digital audio samples in a media stream
WO2012086485A1 (ja) * 2010-12-20 2012-06-28 株式会社ニコン 音声制御装置および撮像装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1584290B (zh) * 2004-05-27 2010-05-05 上海市第二市政工程有限公司 盾构三维姿态监测系统

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0888525A (ja) 1996-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5404315A (en) Automatic sound gain control device and a sound recording/reproducing device including arithmetic processor conducting a non-linear conversion
JPH08179796A (ja) 音声符号化方法
US5488704A (en) Speech codec
EP0810585B1 (en) Speech encoding and decoding apparatus
JP3307875B2 (ja) 符号化音声再生装置および符号化音声再生方法
CN114550732B (zh) 一种高频音频信号的编解码方法和相关装置
JP2645465B2 (ja) 低遅延低ビツトレート音声コーダ
JP3208001B2 (ja) 副バンドコーディングシステムの信号処理装置
JP3289512B2 (ja) 無声音検出による自動利得制御装置
JP3270922B2 (ja) 符号化,復号化方法及び符号化,復号化装置
JP4596197B2 (ja) ディジタル信号処理方法、学習方法及びそれらの装置並びにプログラム格納媒体
US6678653B1 (en) Apparatus and method for coding audio data at high speed using precision information
JP2965788B2 (ja) 音声用利得制御装置および音声記録再生装置
JP4645869B2 (ja) ディジタル信号処理方法、学習方法及びそれらの装置並びにプログラム格納媒体
JP3417362B2 (ja) 音声信号復号方法及び音声信号符号化復号方法
JP4645868B2 (ja) ディジタル信号処理方法、学習方法及びそれらの装置並びにプログラム格納媒体
JP4035790B2 (ja) 音声処理装置
JP2772598B2 (ja) 音声符号化装置
JP3607774B2 (ja) 音声符号化装置
JP2002049398A (ja) ディジタル信号処理方法、学習方法及びそれらの装置並びにプログラム格納媒体
JP3166797B2 (ja) 音声符号化法及び音声復号化法並びに音声符復号化装置
JPH11202896A (ja) 音声高域強調方法及び音声高域強調装置
JPH096398A (ja) 音声処理装置
JPH10124097A (ja) 音声記録再生装置
JP3390923B2 (ja) 音声処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080322

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110322

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120322

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120322

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130322

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130322

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140322

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term