JP4035790B2 - 音声処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ささやき声の再生音声品質を改善する音声処理装置に関する。
音声通話を行う電話システムに於いては、明瞭な通話を確保できることが必要であるが、携帯電話や自動車電話等に於いては、通話条件が千差万別となるから明瞭な通話を確保することが困難となる場合がある。例えば、大きな声で通話ができないような場合がある。このような場合に於いても、明瞭な通話を確保することが要望されている。
【0002】
【従来の技術】
一般の加入者電話は、通話条件を考慮して電話機を設置するものであり、又帯域が例えば3.4kHzの有線回線を介して接続され、通常の通話内容は容易に理解できるものである。又携帯電話や自動車電話等の移動電話は、各種の環境で通話することになり、又高能率符号化に帯域圧縮して伝送し、復号化して音声を再生するものであるから、一般の加入者電話より悪い条件で通話を行うことが多くなる。又一般の電話機や移動電話機に於いて、聞きやすい音量とする為の音量調整機能を設けた構成が多く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
電車やバスの中や、ホテルのロビー等の大きな声を出すことができない環境、或いは周囲の人に通話内容を聞かれたくない環境に於いて通話を行う場合、一般には、ささやき声で通話を行うことになる。この場合、受信側では、小さい音量で通話内容を聴取することになるから、音量調整機能によって音量を増大することが考えられる。しかし、ささやき声は、音量が小さいのみでなく、声帯振動による音声の周期成分に欠ける為、受信側で受信音声信号を増幅して、再生音量を増大しても、明瞭度に欠ける問題がある。
本発明は、このようなささやき声についての再生音質を改善することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の音声処理装置は、図1を参照して説明すると、(1)入力音声信号からLPC係数を抽出するLPC分析部1と、入力音声信号のフレームの電力を求める電力計算部2と、この電力計算部2による算出電力に対応したピッチ振幅を算出するピッチ振幅算出部3と、入力音声信号とLPC係数とを入力するLPC逆フィルタ4と、このLPC逆フィルタ4の出力信号にピッチ振幅算出部3で算出したピッチ振幅の有声音源信号を所定の周期で挿入するピッチ挿入部5と、このピッチ挿入部5の出力信号とLPC係数とを入力するLPC合成フィルタ6とを備え、ささやき声について、電力計算部2に於いて算出したフレーム電力に対応した振幅の有声音源信号を、所定の周期で挿入して、音声の周期成分を付加することによって、ささやき声の再生音質を改善する。
【0005】
(2)又入力音声信号からLPC係数を抽出するLPC分析部と、入力音声信号の母音/子音を判定する判定部と、この判定部により判定した入力音声信号の母音部のフレームの電力を求める電力計算部と、この電力計算部により算出した電力を基にフレームのピッチ振幅を算出するピッチ振幅算出部と、入力音声信号の母音部とLPC係数とを入力するLPC逆フィルタと、ピッチ周期を格納したメモリと、LPC逆フィルタの出力信号に、ピッチ振幅算出部により算出したピッチ振幅の有声音源信号を、メモリに格納したピッチ周期に従って挿入するピッチ挿入部と、このピッチ挿入部の出力信号とLPC係数とを入力するLPC合成フィルタとを備え、ささやき声の母音部に対してメモリに格納したピッチ周期でピッチ振幅の有声音源信号を付加し、ささやき声の再生音質を改善する。
【0006】
(3)又メモリに格納するピッチ周期を任意に登録できる登録部を備えることができる。
【0007】
(4)又登録部は、登録コマンドによってLPC逆フィルタの出力信号からピッチ周期を推定し、このピッチ周期をメモリに格納する構成とし、ピッチ周期の登録を自動化することができる。
【0008】
(5)又入力音声信号に含まれる背景雑音を検出する背景雑音検出部と、この背景雑音検出部により検出した背景雑音のレベルに対応してピッチ振幅算出部からのピッチ振幅の大きさを制御するスケール因子算出部とを備えることができ、背景雑音が大きい場合でも、ささやき声の再生音質を改善することができる。
【0009】
(6)又入力音声信号の母音部のレベルに対応してLPC合成フィルタの出力信号レベルを制御する自動利得制御回路を設けることができる。
【0010】
【実施の形態】
図2は本発明の第1の実施例の説明図であり、11はLPC分析部、12は電力計算部、13はピッチ振幅算出部、14はLPC逆フィルタ、15はピッチ挿入部、16はLPC合成フィルタ、17は判定部、18は切替部、19はメモリ、20は音声符号器である。この実施例は、ささやき声の入力音声信号を処理し、音声符号器20により符号化して送出する場合を示す。
【0011】
ささやき声の入力音声信号s(n)(n=0,1,2,・・・,N−1)は、LPC分析部11と判定部17とに入力され、このLPC分析部11に於いて、自己相関法により線形予測符号化LPC(Linear Predictive Coding )係数αi (i=1,2,・・・,m;分析次数)を求めて、LPC逆フィルタ14とLPC合成フィルタ16とに加える。
【0012】
又判定部17は、入力音声信号s(n)の母音/子音の判定を行うもので、例えば、LPC係数算出の際に求まる反射係数ki を利用する方法を適用できる。この場合、LPC分析部11からの一次の反射係数k1 の統計的性質を利用して、k1 が1に近い値(例えば、0.8以上)であれば母音部と判定し、1より小さい値(例えば、0.8未満)であれば子音と判定することができる。なお、他の既に知られている判定方法を適用することも勿論可能である。
【0013】
判定部17による母音/子音の判定結果により、入力音声信号s(n)の母音部は、電力計算部12とLPC逆フィルタ14とに加え、子音部はそのまま出力するように、切替部18を制御する。LPC逆フィルタ14は、入力音声信号の母音部とLPC係数αi とが入力されて、残差信号r(n)を出力する。又電力計算部12は、処理フレーム毎の入力音声信号の母音部のフレーム電力Pを算出する。
【0014】
ピッチ振幅算出部13は、電力計算部12により算出したフレーム電力Pに対応した大きさの振幅を有する有声音源信号を生成する。この有声音源信号としてパルス、声帯音源モデル(例えばファントのモデル)に基づく声帯音源波形、実際の有声母音から抽出した代表的な声帯音源波形等を用いることができる。又生成する有声音源信号の最大振幅Aは、P1/2 /Nのk倍(但し、1≦k≦10)とすることができる。
【0015】
ピッチ挿入部15は、LPC逆フィルタ14の出力信号の残差信号r(n)に、ピッチ振幅算出部13からのピッチ振幅Aの有声音源信号を、メモリ19に格納された周期T(3≦T≦10〔ms〕)に従って繰り返し挿入する。この挿入は、残差信号の被挿入部分を、挿入する有声音源信号に置き換えることによって実現することができる。
【0016】
ピッチ挿入部15からの有声音源信号を挿入した残差信号rp (n)(n=0,1,2,・・・,N−1)と、LPC係数αi とをLPC合成フィルタ16に入力し、合成して音声信号の母音部sp (n)(n=0,1,2,・・・,N−1)を出力する。このささやき声の母音部は、有声音源信号が所定の周期Tで挿入されているから、受信側に於ける再生音声の明瞭度を向上することができる。又音声符号器20は、移動電話等に採用されている符号化形式に対応した構成を有するものであり、このような音声符号器20の前段に前述の音声処理装置を配置することになる。又入力音声信号がささやき声か否かを、入力音声信号のレベルやフレーム電力等を基に判定し、ささやき声に対してピッチ周期性を付与する処理を行うことができる。
【0017】
図3は本発明の第2の実施例の説明図であり、図2と同一符号は同一部分を示し、21は登録部である。前述の図2に示す実施例に於いては、メモリ19に予め周期Tが格納されており、その周期Tに従って、ピッチ振幅算出部13に於いて算出したピッチ振幅の有声音源信号が、残差信号r(n)に繰り返し挿入されるものであり、この実施例に於いては、周期Tを登録部21により任意に登録できるようにしたものである。
【0018】
図4は本発明の第2の実施例の登録処理のフローチャートを示し、ユーザが登録開始を意味するコマンドを入力する(A1)。例えば、携帯電話機を含む各種の電話機に於いては、各種の設定入力等を可能とする機能やその為のガイダンス表示を可能としている。そこで、例えば、ダイヤルボタンを操作し、予め約束された番号の組合せにより各種のコマンドを入力することができる。そして、コマンド入力により、登録コマンドか否かを判定し(A2)、登録コマンドの場合は、ピッチ周期抽出処理を行い(A3)、このピッチ周期抽出処理により抽出したピッチ周期Tをメモリに格納する。又登録コマンドでない場合は、初期化コマンドか否かを判定し(A4)、初期化コマンドでない場合はステップ(A1)に移行し、初期化コマンドの場合は、ピッチ周期Tを初期値とする初期化を行う(A5)。
【0019】
図5は本発明の第2の実施例のピッチ周期抽出処理の説明図であり、31はLPC分析部、32はLPC逆フィルタ、33はピッチ周期推定部、34はメモリである。図4に於けるコマンド入力(A1)により登録コマンドが入力されると、LPC分析部31とLPC逆フィルタ32とに入力音声信号s(n)(n=0,1,2,・・・,N−1)が入力され、LPC分析部31に於いて求められたLPC係数αi (i=1,2,・・・,m)がLPC逆フィルタ32に入力される。このLPC逆フィルタ32からの残差信号r(n)を用いてピッチ周期推定部33に於いてピッチ周期Tを推定して、メモリ34に格納する。従って、ユーザの音声に対応したピッチ周期Tを登録できるから、ささやき声の再生音声の品質を、個性を維持して向上することができる。
【0020】
ピッチ周期推定部33に於けるピッチ周期Tの推定方法は、既に知られている各種の推定方法を適用することができるものであり、例えば、残差信号r(n)の自己相関関数が最大となる遅れを求め、これをピッチ周期Tとすることができる。そして、推定されたピッチ周期Tをメモリ34に格納し、ピッチ挿入部に於ける有声音源信号の挿入周期とすることができる。この場合のLPC分析部31とLPC逆フィルタ32とメモリ34とは、それぞれ図3のLPC分析部11とLPC逆フィルタ14とメモリ19とを利用することができる。
【0021】
図6は本発明の第3の実施例の説明図であり、図2と同一符号は同一部分を示し、41は背景雑音検出部、42はスケール因子算出部、43は乗算器である。この実施例は、入力音声信号s(n)に含まれる背景雑音信号の平均レベルVを背景雑音検出部41に於いて検出し、スケール因子算出部42に於いてスケール因子Sを算出する。このスケール因子Sは、S=kV(但し、k≧1)であり、乗算器43に加えられる。
【0022】
前述の各実施例と同様に、ピッチ振幅算出部13に於いてピッチ振幅の有声音源信号を生成し、この有声音源信号の最大振幅Aに乗算器43に於いてスケール因子Sを乗算する。即ち、背景雑音信号の平均レベルVが大きいと、それに対応してスケール因子Sが大きくなり、従って、ピッチ挿入部15に於いて挿入するピッチ周期の有声音源信号の振幅も大きくなり、背景雑音に埋もれることなく、ささやき声にピッチ周期性を与えて、再生音声品質を改善することができる。
【0023】
図7は本発明の第4の実施例の説明図であり、図2と同一符号は同一部分を示し、22は自動利得制御回路(AGC回路)である。この自動利得制御回路22は、LPC合成フィルタ16の後段に接続され、フレーム間の利得の変化を滑らかにして、再生音声品質を更に向上する。
【0024】
又自動利得制御回路22は、例えば、第iフレームの入力信号s(n)とピッチ周期成分を付加された信号sp (n)とから電力利得を計算し、利得が1を超えない他のスケール量Xi を求め、次に前フレームに於いて信号sp (n)に乗じたYi-1 と、Xi の線形和Yi =aYi-1 +bXi を求める。但し、0<a<1、b=1−aである。そして、sp (n)にYi を乗じて得られる信号sg (n)を音声符号器20に入力する。なお、他の部分については、前述の各実施例と同様であるから、重複する説明は省略する。
【0025】
図8は本発明の第5の実施例の説明図であり、図2と図3と図6とに示す実施例の組合せに相当し、各図と同一符号は同一部分を示す。各部の動作は、それぞれの実施例に於いて説明しているが、概要は、登録部21からメモリ19に周期Tを登録し、又入力音声信号s(n)の母音部に対して、電力計算部12によりフレーム電力Pを算出し、LPC逆フィルタ14に於いてLPC係数αi を用いて残差信号r(n)を求め、又背景雑音検出部41により背景雑音の平均レベルVを求め、この平均レベルVを基にスケール因子算出部42に於いてスケール因子Sを求め、ピッチ振幅算出部13に於いて算出したフレーム電力Pに対応した振幅Aに対して、乗算器43に於いてスケール因子Sを乗算し、ピッチ挿入部15に於いて残差信号r(n)に有声音源信号を、登録された周期Tに従って繰り返し挿入し、LPC合成フィルタ16によって合成して、ピッチ周期性を有する母音部を形成するものである。
【0026】
図9は本発明の第6の実施例の説明図であり、図2と図3と図7とに示す実施例の組合せに相当し、各図と同一符号は同一部分を示す。即ち、入力音声信号s(n)の母音部に、フレーム電力Pに対応した振幅の有声音源信号を、メモリ19に登録されたピッチ周期Tに従って挿入して、ささやき声の母音部にピッチ周期性を付与し、且つフレーム間の利得の変化を滑らかとして、再生音声品質を向上するものである。
【0027】
図10は本発明の第7の実施例の説明図であり、図2と図6と図7とに示す実施例の組合せに相当し、各図と同一符号は同一部分を示す。各部の動作は、それぞれの実施例に於いて説明した通りであり、入力音声信号s(n)の母音部に、フレーム電力Pに対応し、且つ背景雑音の平均レベルVに対応した振幅の有声音源信号を、メモリ19に格納されたピッチ周期Tに従って挿入し、ささやき声の母音部にピッチ周期性を付与し、且つフレーム間の利得の変化を滑らかとして、再生音声品質を向上するものである。
【0028】
図11は本発明の第8の実施例の説明図であり、図3と図6と図7とに示す実施例の組合せに相当し、各図と同一符号は同一部分を示す。各部の動作は、それぞれの実施例に於いて説明した通りであり、重複した説明は省略する。なお、この実施例は図10に示す実施例に登録部21を設けた構成に相当し、所望のピッチ周期Tをメモリ19に登録することができる。
【0029】
図12は本発明の第9の実施例の説明図であり、図2と同一符号は同一部分を示し、50は音声復号器である。前述の第1〜第8の実施例は、送信側に適用した場合であり、ささやき声の母音部にピッチ周期性を与えて符号化するものであるが、この実施例は受信側に適用した場合を示し、音声復号器50により復号化した入力音声信号s(n)の母音部とLPC係数αi とをLPC逆フィルタ14に入力し、残差信号r(n)に、ピッチ振幅算出部13で算出したピッチ振幅の有声音源信号を、ピッチ周期Tに従って挿入しすることにより、ささやき声の母音部にピッチ周期性を与えて、受信側に於けるささやき声の再生音声の明瞭度を改善するものである。又各部の動作は、それぞれの実施例に於いて説明した通りであり、重複した説明は省略する。
【0030】
図13は本発明の第10の実施例の説明図であり、図12と同一符号は同一部分を示し、51はピッチ周期可変部である。このピッチ周期可変部51は、制御信号に従ってメモリ19からのピッチ周期Tを変化させるものであり、変化されたピッチ周期T’をピッチ挿入部15に加えることになる。
【0031】
この場合のピッチ周期可変部51は、例えば、電話機の特定のボタンをユーザが押すことにより制御信号が加えられて、ピッチ周期が連続的或いは階段的に変化し、再生音声が聞きやすくなるように調整する構成とすることができる。或いは、ピッチ周期を長くするボタンと短くするボタンとを定めて、ピッチ周期を変化させることも可能である。或いは、ボタンを押す回数に比例してピッチ周期を変化させる構成とすることも可能である。従って、音声復号器50により復号化された入力音声信号s(n)のささやき声の母音部に、有声音源信号を、聞きやすくなるピッチ周期T’を設定して挿入することができるから、明瞭度を向上することができる。
【0032】
図14は本発明の第11の実施例の説明図であり、図12と同一符号は同一部分を示し、図12の構成に、背景雑音検出部41とスケール因子算出部42と乗算器43とを設けた場合に相当し、従って、音声復号器50により復号化された信号を、図6に於ける入力音声信号s(n)とし、音声符号器20を省略することにより、図6の構成及び動作と同一となるから、重複した説明は省略する。なお、音声処理の構成は同一で、送信側は音声符号器20を設け、受信側は音声復号器50を設けることになる。
【0033】
図15は本発明の第12の実施例の説明図であり、図12と同一符号は同一部分を示し、図12の構成に自動利得制御回路(AGC回路)22を設けた構成に相当する。又図7に於ける音声符号器20を省略し、且つ入力音声信号s(n)を音声復号器50の出力信号とした場合に相当する。従って、図7の実施例と同様の動作を行い、ささやき声の母音部にピッチ周期性を与えて、再生音声品質を改善することができる。
【0034】
図16は本発明の第13の実施例の説明図であり、図13と図14と同一符号は同一部分を示す。この実施例は、図13と図14との構成を組合せた場合に相当し、各部の動作はそれぞれの実施例について説明したものと同一であるから、重複した説明は省略する。
【0035】
図17は本発明の第14の実施例の説明図であり、図13と図15と同一符号は同一部分を示す。この実施例は、図13と図15との構成を組合せた場合に相当し、各部の動作はそれぞれの実施例について説明したものと同一であるから、重複した説明は省略する。
【0036】
図18は本発明の第15の実施例の説明図であり、図14と図15と同一符号は同一部分を示す。この実施例は、図14と図15との構成を組合せた場合に相当し、各部の動作はそれぞれの実施例について説明したものと同一であるから、重複した説明は省略する。
【0037】
図19は本発明の第16の実施例の説明図であり、図13と図18とを組合せた構成、即ち、図13,図14,図15とを組合せた構成に相当し、各図と同一符号は同一部分を示す。又各部の動作はそれぞれの実施例について説明したものと同一であるから重複した説明は省略する。
【0038】
本発明は、前述の各実施例にのみ限定されるものではなく、種々付加変更し得るものであり、又各部の機能はマイクロプロセッサの演算処理機能によって容易に実現することができる。又送信側は音声処理結果を符号化することなく、そのまま送信する場合にも適用可能であり、同様に、受信側は音声復号器を必要としない場合でも、ささやき声の受信音声信号にピッチ周期性を与えることにより、明瞭度を改善することができる。即ち、携帯電話等の移動電話のみでなく、通常の加入電話に対しても適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ささやき声の入力音声信号からLPC係数を抽出し、このLPC係数と入力音声信号とをLPC逆フィルタ4に入力して残差信号を求め、この残差信号に、入力音声信号のフレーム電力に対応したピッチ振幅の有声音源信号を、所定のピッチ周期Tで挿入し、LPC合成フィルタ6により、ささやき声にピッチ周期性を与えて、ささやき声の再生音声の明瞭度を改善することができるものであり、大きな声で通話ができないような通話環境に於ける通話品質を維持できる利点がある。又その場合、入力音声信号の母音部に対してピッチ周期性を与える処理を行うことにより、少ない処理量で、再生音声の明瞭度を改善できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施例の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施例の登録処理のフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施例のピッチ周期抽出処理の説明図である。
【図6】本発明の第3の実施例の説明図である。
【図7】本発明の第4の実施例の説明図である。
【図8】本発明の第5の実施例の説明図である。
【図9】本発明の第6の実施例の説明図である。
【図10】本発明の第7の実施例の説明図である。
【図11】本発明の第8の実施例の説明図である。
【図12】本発明の第9の実施例の説明図である。
【図13】本発明の第10の実施例の説明図である。
【図14】本発明の第11の実施例の説明図である。
【図15】本発明の第12の実施例の説明図である。
【図16】本発明の第13の実施例の説明図である。
【図17】本発明の第14の実施例の説明図である。
【図18】本発明の第15の実施例の説明図である。
【図19】本発明の第16の実施例の説明図である。
【符号の説明】
1 LPC分析部
2 電力計算部
3 ピッチ振幅算出部
4 LPC逆フィルタ
5 ピッチ挿入部
6 LPC合成フィルタ
Claims (5)
- 入力音声信号からLPC係数を抽出するLPC分析部と、
前記入力音声信号の母音/子音を判定する判定部と、
該判定部により判定した入力音声信号の母音部のフレームの電力を求める電力計算部と、
該電力計算部による算出電力に対応したピッチ振幅を算出するピッチ振幅算出部と、
前記入力音声信号の母音部と前記LPC係数とを入力するLPC逆フィルタと、
ピッチ周期を格納したメモリと、
前記フレーム電力を基に入力音声がささやき声であると判定し、その判定結果により、前記LPC逆フィルタの出力信号に、前記ピッチ振幅算出部で算出したピッチ振幅と前記メモリに格納したピッチ周期とに従った周期成分を挿入するピッチ挿入部と、
該ピッチ挿入部の出力信号と前記LPC係数とを入力するLPC合成フィルタと
を備えたことを特徴とする音声処理装置。 - 前記メモリに格納するピッチ周期を任意に登録できる登録部を備えたことを特徴とする請求項1記載の音声処理装置。
- 前記登録部は、登録コマンドによって前記LPC逆フィルタの出力信号からピッチ周期を推定し、該ピッチ周期を前記メモリに格納する構成を有することを特徴とする請求項2記載の音声処理装置。
- 前記入力音声信号に含まれる背景雑音を検出する背景雑音検出部と、該背景雑音検出部により検出した背景雑音のレベルに対応して前記ピッチ振幅算出部からのピッチ振幅の大きさを制御するスケール因子算出部とを備えたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載の音声処理装置。
- 前記入力音声信号の母音部のレベルに対応して前記LPC合成フィルタの出力信号レベルを制御する自動利得制御回路を設けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の音声処理装置。
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