JPH06118993A - 有声/無声判定回路 - Google Patents

有声/無声判定回路

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JPH06118993A
JPH06118993A JP29397192A JP29397192A JPH06118993A JP H06118993 A JPH06118993 A JP H06118993A JP 29397192 A JP29397192 A JP 29397192A JP 29397192 A JP29397192 A JP 29397192A JP H06118993 A JPH06118993 A JP H06118993A
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flag
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JP29397192A
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Inventor
Seiji Sasaki
誠司 佐々木
Osamu Watanabe
治 渡辺
Hiroki Goto
裕樹 後藤
Masayasu Miyake
正泰 三宅
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】分析合成系音声符号化装置に用いられる有声/
無声判定回路の入力音声信号に周期性のある背景雑音が
含まれた場合にフレーム単位の有声/無声判定誤り率が
悪くなる欠点を軽減する。 【構成】標本化,量子化されフレーム化器1でフレーム
化された入力信号bを、線形予測分析によって得られる
線形予測残差の相関の比による第1の判定部20と、L
SP係数間の分散から判定する第2の判定部21と、ピ
ッチ周期の変化量から判定する第3の判定部22とでそ
れぞれ判定して判定フラグh1 ,h2 ,h3 を判定器1
3に入力し、その3つの判定結果の少なくとも1つが
“無声”のとき最終判定フラグh4 を無声フラグとして
出力し、全てが“有声”のときにのみ有声フラグを出力
するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声符号化通信方式に
おける送信側音声符号化装置、特に、分析合成方式の音
声符号化装置に用いられる有声/無声判定回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】低ビットレート(2.4kbps程度)
の音声符号化通信方式では、分析合成符号化方式が使用
されるのが一般的である。最も代表的な分析合成方式と
してはLPCボコーダと呼ばれる線形予測分析による音
声符号化方式がある。この方式では、予測残差信号をパ
ルス列あるいは雑音にモデル化して情報圧縮している。
入力音声が有声区間である場合はパルス列が用いられ、
入力音声が無声区間である場合は雑音が用いられる。こ
こで重要なのは、符号化しようとしている音声フレーム
が有声区間であるか無声区間であるかの正確な判定であ
る。この判定誤りが多発すると再生音声は聴感上で劣化
が生じるので、判定誤り率を2%以下程度に抑える必要
がある。
【0003】従来技術として、LPCボコーダの有声/
無声判定法について説明する。LPCボコーダでは、有
声/無声の判定は音源(予測残差信号)の周期性の度合
いで決まる。周期性の度合いは、入力音声信号のピッチ
周期τpに当たる時間遅れ(τ=τp)での予測残差信
号相関Rτp を時間遅れなし(τ=0)での予測残差信
号相関R0 で正規化した値の大小で調べる。図7に時間
遅れτとRτ/R0 (=R0 で正規化された時間遅れτ
での予測残差信号相関Rτ)の関係を示す。ここで、有
声/無声判定は次の条件式によって行われる。
【0004】
【数1】Rτp /R0 ≧0.25 ならば 有声区間 Rτp /R0 <0.25 ならば 無声区間
【0005】図4は従来の有声/無声判定回路の構成例
図である。例えば、8kHzで標本化された後量子化さ
れた入力音声信号aはフレーム化器1により1フレーム
20msecに分割されbとなりその後はフレーム毎に
処理される。bは線形予測分析器2により線形予測分析
され線形予測係数cが得られる。cは線形予測分析フィ
ルタ3の係数として用いられ、bは線形予測フィルタリ
ングされ、予測残差信号dが得られる。dは相関値計算
器4に入力され、時間遅れなし(τ=0)での予測残差
信号相関(R0 )および入力音声信号のピッチ周期τp
に当たる時間遅れ(τ=τp )での予測残差信号相関
(Rτp )が計算されてそれぞれ出力される。この2つ
の相関値R0 ,Rτp は有声/無声判定器5に入力され
上記の条件式に基づき有声/無声判定が実行される。こ
こで、経験から求められた残差相関用しきい値g1 (例
えば0.25)が与えられている。判定結果である有声
/無声判定フラグh1 は、例えば有声ならば、“0”、
無声ならば“1”と設定されて出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の有声/無声
判定回路は、入力音声信号に背景雑音が重畳されていな
い場合、例えば送話者が周囲雑音の少ない部屋に居る場
合は良好な判定結果が得られる。しかしながら、一般に
背景雑音がある場合が多く、背景雑音によって無声のと
きに有声と誤判定され、そのため通話相手に不快感を与
えるという欠点がある。このような従来回路の背景雑音
による誤判定の理由を次に説明する。
【0007】この従来回路は、有声/無声区間を判定す
るために、音声中の音源である予測残差信号の周期性を
調べているのみであり、音声の音色を表す情報であるス
ペクトル包絡については考慮していない。つまり、音声
は特有のスペクトル包絡を有するため有声/無声判定に
これを用いれば有効であるにもかかわらず使用していな
い。このため、周期性を有する背景雑音が入力音声に混
在している場合、音声とは異なるスペクトル包絡を有す
る背景雑音区間が有声区間であると誤って判定されてし
まう。実例として、飛行中の航空機内で録音した音声
(信号対雑音比15dB)を入力信号として従来回路で
有声/無声を判定したときの有声/無声判定誤り率は2
1%と大きな値を示した。ここで、有声/無声判定誤り
率とは、有声/無声判定が誤ったフレーム数(入力信号
のサウンドスペクトルプログラムを目視することにより
求める)を全入力音声フレーム数で除算したものであ
る。この結果、再生音声には“ビリビリ”という異音が
目立つようになる。この原因は、分析合成系のLPCボ
コーダでは人間の音声のピッチ周期範囲は2.5〜20
msec(50〜400Hz)であるという事実に基づ
いてピッチ周期抽出を行っているので、たとえ背景雑音
に周期性があったとしてもそのピッチ周期がこの範囲を
逸脱するため分析合成が正常に行われないためである。
この現象は、背景雑音区間だけではなく、音声信号中の
無声区間についても同様に生じる。従って、実用上はよ
り正確な有声/無声判定方法が求められている。
【0008】本発明の目的は、有声区間と無声区間でそ
れぞれに適した音源を用いる分析合成系音声符号化方式
の送信側音声符号化装置における有声/無声判定精度
を、背景雑音が大きい場合でも判定誤り率を2%程度に
近づけ、受信側の再生音声品質を向上するようにした有
声/無声判定回路を提供することにある。ここで、2%
という値は、入力音声に背景雑音が混入していない場合
の有声/無声判定誤り率についての一般的な目標値であ
る。上記の目的の具体的課題を明確にすると次のように
なる。 (1) 第1の課題: スペクトル包絡が平坦な特性を
持たず、ホルマントを有しその周波数が時々刻々と変動
するような背景雑音が存在する場合にも、判定誤り率が
2%前後で判定できること。 (2) 第2の課題: 背景雑音の有無に関わらず、常
に判定誤り率が2%前後で判定できること。
【0009】
【課題を解決するための手段】まず、第2の課題を解決
するため、本発明者は、フレーム化された音声信号を線
形予測分析して得られる線形予測係数からLSP(線ス
ペクトル対)係数を導出し、そのLSP係数間の距離の
分散を調べることによる有声/無声判定回路、及びその
回路と上記の予測残差相関の比を調べる従来の回路とを
組み合わせた回路を先に提案した(特願平4−1974
16号参照)。しかし、この方法は、背景雑音のスペク
トル包絡は音声と比較して平坦になると仮定したため、
実際の背景雑音の中には、スペクトル包絡においてホル
マントを有しその周波数が時々刻々と変化している場合
があり、音声信号のスペクトル包絡と区別できなくて誤
り判定をするという問題点があることが判った。実例と
して、航空機内(アイドリング中:ホルマントを有し、
ホルマント周波数が時々刻々と変化する背景雑音が存在
する)で録音した音声(信号対雑音比15dB)を入力
信号としてこの回路で有声/無声を判定したときの有声
/無声判定誤り率は18.9%と大きな値を示した。ま
た、この回路に背景雑音がない音声を入力した場合、有
声フレームを無声フレームと誤判定する判定誤りが増え
てくることが判った。その理由は、背景雑音フレームを
有声フレームと誤判定するのを防ぐため、有声フレーム
と判定する条件を厳しく限定し過ぎていることにある。
この判定誤りにより再生音声が“ガラガラ声”になる箇
所が発生する。
【0010】そこで本発明では、LSP係数間の距離の
分散を調べることによる有声/無声区間の判定と、予測
残差相関の比を調べることによる有声/無声区間の判定
とを組み合わせた先に提案した回路に、さらに、ピッチ
周期の変動量を調べことによる有声/無声区間の判定回
路を組み合わせたことを特徴とするものである。これ
は、背景雑音のピッチ周期の時間的変化が、音声信号の
それより速いことに着目したものである。従って、本発
明は、解決すべき第1の課題として、スペクトル包絡が
平坦な特性を持たずホルマントを有し、その周波数が時
々刻々と変動するような背景雑音が存在する場合にも適
用することができるようにしたものである。
【0011】この第1の課題を解決するための構成は、
標本化,量子化され所定の長さにフレーム化された音声
信号を入力してフレーム毎に有声/無声のいずれかを示
す判定フラグを得るために、前記音声信号を線形予測分
析して得られる線形予測係数と前記音声信号とから得ら
れる予測残差信号のピッチ周期に相当する時間遅れでの
予測残差信号相関値を時間遅れ零での予測残差信号相関
値により正規化した値をフレーム毎に算出し、該算出結
果と予め設定されたしきい値とを比較して有声/無声を
判定し、第1の判定フラグを出力する手段を備えた第1
の有声/無声判定部と、前記音声信号を線形予測分析し
て得られる線形予測係数から前記音声信号のスペクトル
包絡情報である線スペクトル対係数を導出し、該線スペ
クトル対係数間の距離の分散をフレーム毎に算出し、該
算出結果と予め設定されたしきい値とを比較して有声/
無声を判定し、第2の判定フラグを出力する手段を備え
た第2の有声/無声判定部と、前記音声信号のピッチ周
期を抽出し、保持されている前フレームのピッチ周期と
の差を算出することによりピッチ周期のフレーム毎の変
化量を求め、該変化量と予め設定されたしきい値とを比
較して有声/無声を判定し、第3の判定フラグを出力す
る手段を備えた第3の有声/無声判定部と、前記第1,
第2および第3の有声/無声判定部からそれぞれ出力さ
れる前記第1,第2および第3の判定フラグの少なくと
も1つが無声を示すフラグのとき無声を示す判定フラグ
を出力し、該第1,第2および第3の判定フラグの全て
が有声を示すフラグのときにのみ有声を示す判定フラグ
を出力する判定器とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0012】次に、第2の課題を解決するための手段
は、背景雑音の有無を検出し、そのいずれかによって使
用する有声/無声判定部を切換え、背景雑音がない場合
は図4に示す従来の有声/無声判定器を第1の判定部と
して用い、背景雑音がある場合は、予測残差相関の比、
LSP係数距離の分散,ピッチ周期の時間的変化の3つ
を調べる上述の回路を第2の判定部として用いるように
したことを要旨とするものである。すなわち、その構成
は、標本化,量子化され所定の長さにフレーム化された
音声信号を入力してフレーム毎に有声/無声のいずれか
を示す判定フラグを得るために、前記音声信号を線形予
測分析して得られる線形予測係数と前記音声信号とから
得られる予測残差信号のピッチ周期に相当する時間遅れ
での予測残差信号相関値を時間遅れ零での予測残差信号
相関値により正規化した値をフレーム毎に算出し、該算
出結果と予め設定されたしきい値とを比較して有声/無
声を判定し、第1の判定フラグを出力する手段を備えた
第1の有声/無声判定部と、請求項1に記載した有声/
無声判定回路からなり第4の判定フラグを出力する第4
の有声/無声判定部と、前記音声信号に背景雑音が重畳
されているか否かを判定してその有無を示す背景雑音有
/無フラグを出力する背景雑音有/無判定器と、該背景
雑音有/無フラグが“無”であれば前記第1の有声/無
声判定部を選択して該第1の有声/無声判定部からの第
1の判定フラグを所望の前記判定フラグとし、前記背景
雑音有/無フラグが“有”であれば前記第4の有声/無
声判定部を選択して該前記第4の有声/無声判定部から
の第4の判定フラグを所望の前記判定フラグとする切換
え手段とを備え、前記背景雑音有/無判定器は、前記音
声信号のフレーム毎の電力を算出するフレーム電力計算
器と、処理開始フレームでは背景雑音有/無フラグを
“有”に初期設定して出力し、次のフレームからは前記
フレーム電力計算器からのフレーム電力と予め設定され
たしきい値とを比較し、該フレーム電力がしきい値と等
しいかまたは大きいときは背景雑音有/無フラグを
“有”と設定して出力し、前記フレーム電力がしきい値
より小さいときはそのフレーム以後は背景雑音が無いフ
レームが続くと判断して背景雑音有/無フラグを“無”
に変更して出力し、さらに所定時間経過する毎に背景雑
音有/無フラグを“有”に初期設定し直して出力する制
御器とを備えたことを特徴とするものである。以下本発
明を図面により詳細に説明する。
【0013】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示すブロック
図であり、第1の課題を解決したものである。図1にお
いて、破線で囲った20の部分は、図4に示した従来の
回路構成と同じであり、予測残差相関の比を調べること
により有声/無声判定を行う第1の判定回路部分であ
る。同様に21はLSP係数間の距離の分散を調べるこ
とによる第2の判定回路部分であり、22はピッチ周期
の変動量を調べることによる第3の判定回路部分であ
る。13はこれら3つの判定回路部分で得られた判定結
果から最終判定を行って判定フラグh4 を出力する判定
器であり、3つの入力判定結果の少なくとも1つが無声
のとき無声を示すフラグh4 を出力し、すべてが有声の
ときにのみ有声を示すフラグh4 を出力する。図2はこ
の判定処理を示すフローチャートである。
【0014】図1の第1の実施例について詳しく説明す
る。先ず、第1の有声/無声判定部20は図4の従来構
成と同じである。例えば、8kHzで標本化され量子化
された入力信号aはフレーム化器1よって1フレーム2
0msecに分割されたフレーム化信号bとなる。この
フレーム化信号bの予測残差信号dを求めその相関の比
を調べ残差送信用しきい値g1 によって有声/無声を判
定しその結果を示すフラグh1 を出力する。
【0015】次に、破線で囲った第2の有声/無声判定
部21の部分について説明する。上述の第1の有声/無
声判定部20の線形予測分析器2から得られる線形予測
係数cをLSP係数導出器6に入力しLSP係数に変換
して出力する。この出力はLSP係数間距離の分散計算
器7に入力されて分散が得られる。有声/無声判定器8
では、分散値とLSP係数間距離分散用しきい値g
2 (例えは1300Hz2)とを比較し、しきい値以上
であれば有声、しきい値より小さければ無声と判定し、
判定結果を示す有声/無声フラグh2 を出力する。この
フラグh2 は、例えば有声ならば“0”、無声ならば
“1”と設定される。
【0016】次に、ピッチ周期の時間的変動を調べる第
3の有声/無声判定部22について説明する。例えば、
8kHzで標本化された入力音声aは、フレーム化器1
により1フレーム20msecに分割される。このフレ
ーム化信号bはピッチ周期抽出器9に入力され、ピッチ
周期(図7に示す)を計算して抽出する。ピッチ周期保
持器10には1フレーム前のピッチ周期が保持されてお
り、減算器11は、現フレームのピッチ周期から1フレ
ーム前のピッチ周期を減算し、ピッチ周期の時間的変化
量を求めて出力する。有声/無声判定器12では、その
ピッチ周期の変化量の絶対値とピッチ周期変化量用しき
い値g3 (例えば3サンプル:0.375msec)と
を比較し、しきい値以下であれば有声、しきい値より大
きければ無声と判定し、判定結果を示す有声/無声フラ
グh3 を出力する。このフラグh3 は例えば有声ならば
“0”、無声ならば“1”と設定される。判定器13は
前述の通り、図2のフロチャートに示す判定処理によ
り、3つの判定部20,21,22からの判定出力
1 ,h2 ,h3 を基にして最終的な有声/無声判定フ
ラグh4 を出力する。
【0017】次に、本発明の第2の課題を解決した実施
例について説明する。図3は本発明の第2の実施例を示
すブロック図である。図において、23は第1の有声/
無声判定部であり、図4に示した従来の有声/無声判定
回路である。24は第4の有声/無声判定部であり、図
1に示した第1の実施例の有声/無声判定回路である。
25は背景雑音/無判定器であり、前述のフレーム化器
1と同機能のフレーム化器26、フレーム電力計算器2
7、および制御器28によって構成される。29,30
はスイッチである。例えば、8kHzでサンプリング
し、8ビット非線形量子化(μ−lawPCM)された
入力音声aはフレーム化器26により20msecにフ
レーム分割された後、フレーム電力計算器27によりフ
レーム電力iが計算されて出力される。制御器28はフ
レーム電力iにより背景雑音の有無を調べ、スイッチ2
9,30を制御して、第1の有声/無声判定部23(背
景雑音が無い場合)と第4の有声/無声判定部24(背
景雑音が有る場合)を切換える。h1 ,h4 はそれぞれ
第1の有声/無声判定部23,第4の有声/無声判定部
24で判定された結果の有声/無声判定フラグである。
【0018】図5は背景雑音有/無判定器25とその出
力によって制御されるスイッチ29,30の動作フロチ
ャートである。以下にその手順を説明する。 (1) ステップにおいて、処理開始フレーム、また
は前回の背景雑音有/無判定フラグを“有”に設定し直
したフレームから所定の時間(例えば0.5秒)が経過
したならば、ステップで制御器28の背景雑音有/無
フラグjを“有”に設定する。 (2) ステップにおいて、フレーム電力iが背景雑
音用しきい値g4 (人間の聴覚が知覚できる最小電力に
設定)以上であれば、背景雑音有/無フラグjを“有”
のままとし、しきい値g4 より小さければステップで
“無”に切換え固定する。 (3) ステップにおいて、背景雑音有/無フラグj
が“無”ならば、ステップでスイッチ29,30を第
1の有声/無声判定部23に切替える。背景雑音有/無
フラグjが“有”ならば、ステップでスイッチ29,
30を第4の有声/無声判定部24に切替える。 (4) (1)〜(3)をフレーム毎に繰り返す。
【0019】図6は図3の第2の実施例の動作を説明す
るタイムチャートである。以下図6の動作説明を用いて
説明する。(ア)は有声/無声判定回路への入力信号a
を示す。また、実際の背景雑音の有無とその状態(有声
音,無声音,背景雑音,無音)をその上に示す。(イ)
はフレーム番号を示す。フレームF1とF5の間隔は
0.5秒であり、その間隔で背景雑音有/無フラグjを
“有”に設定し直すものとする。(ウ)は背景雑音有/
無判定結果を示す。(エ)は選択される有声/無声判定
部を示す。フレームF7でフレーム電力iがしきい値g
4 より小さくなり、以後背景雑音は無いと判断され、フ
レームF5から0.5秒が経過するまで第1の有声/無
声判定部23が用いられる。(オ)は有声/無声の最終
判定結果(フラグh5 )を示す。(カ)は有声/無声判
定誤りの大小を示す。フレームF5,F6では、背景雑
音が無いにも関わらず、第4の有声/無声判定部24が
用いられるため、“有声”と判定される条件が厳しくな
りなり過ぎることにより“有声”フレームが“無声”フ
レームに誤判定されることが多くなる。しかし、フレー
ムF7で無音フレームが検出されると、第1の有声/無
声判定部23に切り換わり、判定誤りは小さくなる。つ
まり、図3の有声/無声判定回路では、背景雑音の有無
の状態変化により使用する有声/無声判定部が適切でな
くなったとしても、0.5秒の間隔で適切な有声/無声
判定部に切換え選択するように修正する機能を有してい
る。
【0020】従来回路の場合と同様に、航空機内(アイ
ドリング中:ホルマントを有し、ホルマント周波数が時
々刻々と変化する背景雑音が存在する)で録音した音声
(信号対雑音比15dB)を入力信号として本発明の回
路で有声/無声を判定したときの有声/無声判定誤り率
は2.7%となり、従来方式の1/7に抑えることがで
きた。また、背景雑音が無い場合の判定誤り率は6.3
%となったが、従来技術の説明でも述べたように、大部
分の誤りは背景雑音区間が有声区間と判断されるもので
あり、背景雑音の電力は人間の聴覚で知覚出来ないほど
小さいため問題にはならない。
【0021】尚、図3に示した本発明の第2の実施例に
おいて、第1の有声/無声判定部23,第4の有声/無
声判定部24及び背景雑音有/無判定器25の各入力部
分に設けられたフレーム化器1及び26を共用して1つ
のフレーム化器を図3の入力端に設けても同様の機能を
果たすことができることは明らかである。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を実施する
ことにより、雑音環境下において有声/無声判定誤り率
を2%程度に近づけることができた。ここで、2%とい
う値は、入力音声に背景雑音が混入していない場合の有
声/無声判定誤り率についての一般的な目標値である。
よって、本発明を音声符号化器に適用した場合、送話者
が雑音環境下にあっても受信側の再生音声の品質は向上
し、極めて大きい効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】図1の判定処理フローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施例を示すブロック図であ
る。
【図4】従来の回路ブロック図である。
【図5】図3のスイッチ切り換え制御フローチャートで
ある。
【図6】図3の動作説明用タイムチャートである。
【図7】遅れ時間と予測残差信号の相関値の特性図であ
る。
【符号の説明】
1 フレーム化器 2 線形予測分析器 3 線形予測分析フィルタ 4 相関値計算器 5 有声/無声判定器 6 LSP係数導出器 7 LSP係数間距離分散計算器 8 有声/無声判定器 9 ピッチ周期抽出器 10 ピッチ周期保持器 11 減算器 12 有声/無声判定器 13 判定器 20 予測残差相関による第1の有声/無声判定部 21 LSP係数間距離分散による第2の有声/無声判
定部 22 ピッチ周期の変化量による第3の有声/無声判定
部 23 第1の有声/無声判定部 24 第4の有声/無声判定部 25 背景雑音有/無判定器 26 フレーム化器 27 フレーム電力計算器 28 制御器 29,30 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 正泰 東京都港区虎ノ門二丁目3番13号 国際電 気株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標本化,量子化され所定の長さにフレー
    ム化された音声信号を入力してフレーム毎に有声/無声
    のいずれかを示す判定フラグを得るために、 前記音声信号を線形予測分析して得られる線形予測係数
    と前記音声信号とから得られる予測残差信号のピッチ周
    期に相当する時間遅れでの予測残差信号相関値を時間遅
    れ零での予測残差信号相関値により正規化した値をフレ
    ーム毎に算出し、該算出結果と予め設定されたしきい値
    とを比較して有声/無声を判定し、第1の判定フラグを
    出力する手段を備えた第1の有声/無声判定部と、 前記音声信号を線形予測分析して得られる線形予測係数
    から前記音声信号のスペクトル包絡情報である線スペク
    トル対係数を導出し、該線スペクトル対係数間の距離の
    分散をフレーム毎に算出し、該算出結果と予め設定され
    たしきい値とを比較して有声/無声を判定し、第2の判
    定フラグを出力する手段を備えた第2の有声/無声判定
    部と、 前記音声信号のピッチ周期を抽出し、保持されている前
    フレームのピッチ周期との差を算出することによりピッ
    チ周期のフレーム毎の変化量を求め、該変化量と予め設
    定されたしきい値とを比較して有声/無声を判定し、第
    3の判定フラグを出力する手段を備えた第3の有声/無
    声判定部と、 前記第1,第2および第3の有声/無声判定部からそれ
    ぞれ出力される前記第1,第2および第3の判定フラグ
    の少なくとも1つが無声を示すフラグのとき無声を示す
    判定フラグを出力し、該第1,第2および第3の判定フ
    ラグの全てが有声を示すフラグのときにのみ有声を示す
    判定フラグを出力する判定器とを備えた有声/無声判定
    回路。
  2. 【請求項2】 標本化,量子化され所定の長さにフレー
    ム化された音声信号を入力してフレーム毎に有声/無声
    のいずれかを示す判定フラグを得るために、 前記音声信号を線形予測分析して得られる線形予測係数
    と前記音声信号とから得られる予測残差信号のピッチ周
    期に相当する時間遅れでの予測残差信号相関値を時間遅
    れ零での予測残差信号相関値により正規化した値をフレ
    ーム毎に算出し、該算出結果と予め設定されたしきい値
    とを比較して有声/無声を判定し、第1の判定フラグを
    出力する手段を備えた第1の有声/無声判定部と、 請求項1に記載した有声/無声判定回路からなり第4の
    判定フラグを出力する第4の有声/無声判定部と、 前記音声信号に背景雑音が重畳されているか否かを判定
    してその有無を示す背景雑音有/無フラグを出力する背
    景雑音有/無判定器と、 該背景雑音有/無フラグが“無”であれば前記第1の有
    声/無声判定部を選択して該第1の有声/無声判定部か
    らの第1の判定フラグを所望の前記判定フラグとし、前
    記背景雑音有/無フラグが“有”であれば前記第4の有
    声/無声判定部を選択して該前記第4の有声/無声判定
    部からの第4の判定フラグを所望の前記判定フラグとす
    る切換え手段とを備えた有声/無声判定回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の背景雑音有/無判定器
    は、 前記音声信号のフレーム毎の電力を算出するフレーム電
    力計算器と、 処理開始フレームでは背景雑音有/無フラグを“有”に
    初期設定して出力し、次のフレームからは前記フレーム
    電力計算器からのフレーム電力と予め設定されたしきい
    値とを比較し、該フレーム電力がしきい値と等しいかま
    たは大きいときは背景雑音有/無フラグを“有”と設定
    して出力し、前記フレーム電力がしきい値より小さいと
    きはそのフレーム以後は背景雑音が無いフレームが続く
    と判断して背景雑音有/無フラグを“無”に変更して出
    力し、さらに所定時間経過する毎に背景雑音有/無フラ
    グを“有”に初期設定し直して出力する制御器とを備え
    たことを特徴とする請求項2記載の有声/無声判定回
    路。
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