JP3289369B2 - 直流電動機の制御装置 - Google Patents

直流電動機の制御装置

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JP3289369B2
JP3289369B2 JP05096693A JP5096693A JP3289369B2 JP 3289369 B2 JP3289369 B2 JP 3289369B2 JP 05096693 A JP05096693 A JP 05096693A JP 5096693 A JP5096693 A JP 5096693A JP 3289369 B2 JP3289369 B2 JP 3289369B2
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利和 神谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直流電動機の制御装置に
係り、特に、バッテリ式フォークリフトのリフトシリン
ダおよびティルトシリンダの駆動用油圧ポンプを駆動す
るための直流電動機を制御する装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】通常、フォークリフトはティルトシリン
ダとリフトシリンダとを備えている。ティルトシリンダ
は、フォークリフトの前方に設けられたマストを前傾ま
たは後傾する(以下、ティルト動作という)ために用い
られる。また、リフトシリンダは、マストに取り付けら
れたフォークをマストに沿って上下動する(以下、リフ
ト動作という)ために用いられる。両シリンダは油圧シ
リンダであって油圧ポンプによって駆動されるが、バッ
テリ式フォークリフトにおいては、その油圧ポンプの駆
動を直流電動機(以下、荷役モータという)によって行
っている。
【0003】ところで、重い荷物をフォークに載置した
場合には、荷崩れを防ぐために、ティルト動作およびリ
フト動作を緩やかなものにする必要がある。反対に、軽
い荷物をフォークに載置した場合には、荷崩れの心配が
ないため作業効率だけを考えればよく、ティルト動作お
よびリフト動作は速やかである方がよい。従って、ティ
ルト動作およびリフト動作の速度を切り換えることがで
きれば、荷崩れの防止と作業効率の向上とを両立させる
ことができる。但し、ティルト動作におけるマストの前
傾作動量および後傾作動量は、リフト動作におけるフォ
ークの上下作動量に比べればはるかに小さい。そのた
め、実際問題として、ティルト動作については速やかで
ある必要はなく緩やかでありさえすればよい。すなわ
ち、リフト動作については高速動作と低速動作とを切り
換えることが要求され、ティルト動作については低速動
作だけが要求されている。
【0004】このようなリフト動作およびティルト動作
の制御を行うには、リフトシリンダおよびティルトシリ
ンダを駆動する油圧ポンプの吐出油量を制御すればよ
い。すなわち、油圧ポンプの駆動を直流電動機によって
行う場合には、直流電動機の回転速度を制御すればよい
ことになる。そこで、近年、スイッチング素子を用いた
チョッパ制御による直流電動機の回転速度制御を利用し
て、前記したようなリフト動作およびティルト動作の制
御を行うことが考えられている。
【0005】図5に、リフトシリンダおよびティルトシ
リンダの駆動用油圧ポンプを駆動するための直流電動機
(以下、荷役モータという)の制御装置の一般例を示
す。直巻式の荷役モータ11は、図示しないリフトシリ
ンダおよびティルトシリンダの駆動用油圧ポンプを駆動
するようになっている。その荷役モータ11は、コンタ
クタ12とヒューズ13とを介してバッテリ14のプラ
ス端子に接続されている。また、荷役モータ11は、ス
イッチング素子としてのNチャネル静電誘導型トランジ
スタ(SIT:Static Induction Transistor )15を
介してバッテリ14のマイナス端子に接続されている。
そして、荷役モータ11の両端には、コンタクタ12側
がカソードになるようにフライホイール・ダイオード1
6が接続されている。
【0006】コンタクタ12のヒューズ13側とバッテ
リ14のマイナス端子との間には、抵抗Rとコンデンサ
Cとから成るアブソーバ17が接続されている。その抵
抗RとコンデンサCとの接続点aとフライホイール・ダ
イオード16のアノードとの間には、接続点a側がカソ
ードになるようにダイオード18が接続されている。
【0007】SIT15のゲート、ドレインおよびソー
スは、スイッチング素子駆動回路19に接続されてい
る。尚、スイッチング素子駆動回路19内において、S
IT15のソースとドレインとの間には高抵抗rが接続
されている。
【0008】マイクロコンピュータ(以下、マイコンと
いう)20は、電源スイッチ21とヒューズ22とを介
してバッテリ14のプラス端子に接続されている。ま
た、マイコン20には、2段階のリフトスイッチ23と
1段階のティルトスイッチ24とが接続されている。
【0009】ここで、リフトスイッチ23はリフト動作
を指示するためのスイッチであって、2段階になってい
るのは、高速リフト動作と低速リフト動作とを切り換え
るためである。また、ティルトスイッチ24はティルト
動作を指示するためのスイッチである。
【0010】そして、マイコン20は、スイッチング素
子駆動回路19が検出したSIT15のゲート電圧と各
スイッチ23,24による指示とに基づいて、スイッチ
ング素子駆動回路19とコンタクタ駆動回路26とを制
御している。さらに、マイコン20は、スイッチング素
子駆動回路19が検出したSIT15のゲート電圧とに
基づいて、SIT15の開放故障または短絡故障を判定
し、その判定結果を表示装置27に表示させるようにな
っている。
【0011】コンタクタ駆動回路26は、マイコン20
の制御に基づいて、コンタクタ12を投入または離落さ
せるようになっている。図6は、マイコン20の制御動
作を説明するためのフローチャートである。
【0012】電源スイッチ21が投入されると、マイコ
ン20にはバッテリ14から電源が供給される。これに
より、マイコン20の制御動作が開始する。尚、電源ス
イッチ21の未投入時にはコンタクタ12が離落してい
るようになっている。すなわち、電源スイッチ21が切
られると、マイコン20はコンタクタ駆動回路26に対
してコンタクタ12を離落するように指示する。
【0013】マイコン20の制御動作が開始されると、
ステップ(以下、Sとする)1においてコンタクタ12
を投入した後、ステップ2において、マイコン20はS
IT15が故障を起こしていないかどうかを判定する。
【0014】ところで、SITの故障には開放故障と短
絡故障とがある。開放故障とは、ゲート電圧に関係なく
ソース・ドレイン間が常に開放状態になってしまう故障
であり、言い換えれば、オフしたままでオンしなくなっ
てしまう故障である。また、短絡故障とは、ゲート電圧
に関係なくソース・ドレイン間が常に短絡状態になって
しまう故障であり、言い換えれば、オンしたままでオフ
しなくなってしまう故障である。尚、SIT、特に、埋
め込みゲートを設けず、ソース領域を挟み込むような形
で半導体チップ表面にゲート領域を設けるような構造の
SITについては短絡故障が多く発生する。一方、従来
のバイポーラトランジスタについては開放故障が多く発
生する。
【0015】まず、マイコン20はSIT15をオフ状
態にして、高抵抗rの端子間電圧を測定する。そして、
SIT15がオフ状態のとき、ドレインにはコンタクタ
12,ヒューズ13を介してバッテリ14の電圧が印加
されている。従って、SIT15をオフ状態に制御して
いるにもかかわらず高抵抗rの端子間電圧が0ボルトに
なっているときには、マイコン20はSIT15がショ
ート、即ち短絡故障をしていると判断する。反対に、高
抵抗rの端子間電圧がバッテリ14の電圧になっていれ
ば、マイコン20はSIT15が短絡故障をしていない
と判断する。
【0016】次に、マイコン20はSIT15をオン状
態にして、高抵抗rの端子間電圧を測定する。そして、
SIT15をオン状態に制御しているにもかかわらず高
抵抗rの端子間電圧がバッテリ電圧になっているときに
は、マイコン20はSIT15がオープン、即ち開放故
障をしていると判断する。反対に、高抵抗rの端子間電
圧が0ボルトになっていれば、マイコン20はSIT1
5が開放故障をしていないと判断する。
【0017】そして、マイコン20は、SIT15が故
障を起こしていない場合(すなわち、正常な場合)には
S3へ移行し、開放故障または短絡故障を起こしている
場合には故障内容に対応したフラグを立ててS4へ移行
する。
【0018】S3において、マイコン20はリフトスイ
ッチ23またはティルトスイッチ24が投入されている
かどうかを検出する。そして、リフトスイッチ23また
はティルトスイッチ24の少なくともいずれか一方が投
入されている場合はS5へ移行し、両方共投入されてい
ない場合はS1へ戻る。
【0019】S5において、マイコン20はリフトスイ
ッチ23およびティルトスイッチ24による指示に基づ
いてSIT15のチョッパ制御処理を行う。すなわち、
ティルトスイッチ24が投入されている場合、マイコン
20はスイッチング素子駆動回路19に対して、SIT
15を低いデューティ比(例えば、50%)でスイッチ
ング動作させるように指示する。
【0020】また、リフトスイッチ23が投入されてお
り、それが高速リフト動作を選択するものであった場
合、マイコン20はスイッチング素子駆動回路19に対
して、SIT15を高いデューティ比(例えば、100
%)でスイッチング動作させるように指示する(尚、デ
ューティ比が100%の場合、SIT15はオン状態を
続けることになるため、実際には後記するチョッパレス
制御処理と同じ動作になる。その点では、「スイッチン
グ動作」という表現は適切でないかもしれない)。そし
て、リフトスイッチ23が投入されており、それが低速
リフト動作を選択するものであった場合、マイコン20
はスイッチング素子駆動回路19に対して、SIT15
を低いデューティ比(例えば、50%)でスイッチング
動作させるように指示する。
【0021】すなわち、ティルトスイッチ24が投入さ
れている場合や、リフトスイッチ23により低速リフト
動作が選択されている場合には、低いデューティ比でS
IT15がスイッチング動作することになる。そして、
荷役モータ11には、SIT15のスイッチング動作に
伴い断続的に電流が流れて駆動される(すなわち、チョ
ッパ制御される)。従って、SIT15のスイッチング
動作のデューティ比が低ければ、荷役モータ11の回転
速度は遅くなる。そのため、ティルト動作や低速リフト
動作は緩やかなものになる。
【0022】また、リフトスイッチ23により高速リフ
ト動作が選択されている場合には、高いデューティ比で
SIT15がスイッチング動作することになる。ここ
で、SIT15のスイッチング動作のデューティ比が高
ければ、荷役モータ11の回転速度は速くなる。そのた
め、高速リフト動作は速やかなものになる。
【0023】尚、フライホイール・ダイオード16およ
びアブソーバ17の作用については公知であるため、こ
こでは説明を省略する。ところで、マイコン20は、リ
フトスイッチ23またはティルトスイッチ24が投入さ
れている間だけ上記したチョッパ制御を行う。そして、
リフトスイッチ23またはティルトスイッチ24の両方
共が切られたら、マイコン20はスイッチング素子駆動
回路19に対してSIT15をオフさせるように指示
し、チョッパ制御処理を終了する。そして、S1へ戻
る。
【0024】また、S4において、マイコン20はコン
タクタ12を遮断した後、S6において、マイコン20
はS2で立てた故障内容に対応したフラグに基づき、故
障内容(すなわち、開放故障か短絡故障か)を表示装置
27に表示させる。そして、S7へ移行する。
【0025】S7において、マイコン20はリフト動作
およびティルト動作を停止する。そして、S1へ戻る。
このように、従来の荷役モータ11の制御装置において
は、チョッパ制御処理を行うことができ、リフトスイッ
チ23によって高速リフト動作と低速リフト動作とを切
り換え選択して、ティルトスイッチ24によって低速な
ティルト動作を行うことができる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで、チョッパ制
御処理においてSIT15が故障すると、リフト動作お
よびティルト動作が停止し(S1,S6参照)、フォー
クリフトの荷役作業は中断してしまう。このとき、中断
した荷役作業を再開するためには、SIT15を良品に
交換しなければならない。従って、作業効率の低下が避
けられないという問題があった。そのため、SIT15
が故障した場合でも荷役作業を続行することが可能な荷
役モータ11の制御装置が切望されていた。
【0027】本発明はその要望をかなえるためになされ
たものであって、その目的は、直流電動機をチョッパ制
御するためのスイッチング素子が故障した場合でも、直
流電動機を停止させずに制御することができる制御装置
を提供することにある。
【0028】
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、請求項記載の発明は、直流電動機と、直
流電動機と直流電源との間に接続され、投入時に直流電
源を直流電動機に供給し、離落時に直流電動機への直流
電源の供給を遮断する第1のコンタクタと、直流電動機
と直流電源との間に接続され、オン時に直流電源を直流
電動機に供給し、オフ時に直流電動機への直流電源の供
給を遮断することにより直流電動機をチョッパ制御する
スイッチング素子と、スイッチング素子の両端子間に接
続され、投入時にスイッチング素子の両端子間を短絡す
る第2のコンタクタと、スイッチング素子の故障を検出
し、その故障が短絡故障であるのか開放故障であるのか
を検出する故障検出手段と、故障検出手段の検出結果に
基づいて、スイッチング素子が開放故障または短絡故障
したときには、第1のコンタクタの投入または遮断を制
御することにより直流電動機を制御する第1のコンタク
タ制御手段と、故障検出手段の検出結果に基づいて、ス
イッチング素子が開放故障したときには、第2のコンタ
クタを投入させる第2のコンタクタ制御手段とを備えた
ことをその要旨とする。
【0030】
【0031】
【作用】従って請求項記載の発明によれば、スイッチ
ング素子が短絡故障したときには、第1のコンタクタ制
御手段によって第1のコンタクタを制御することによ
り、直流電動機を制御する。そのため、スイッチング素
子が短絡故障した場合でも、直流電動機を制御すること
ができる。
【0032】さらに、請求項記載の発明によれば、ス
イッチング素子が開放故障したとき、第2のコンタクタ
制御手段は第2のコンタクタを投入させる。これによ
り、スイッチング素子の両端子間は短絡される。そし
て、第1のコンタクタ制御手段は第1のコンタクタの投
入または遮断を制御することにより直流電動機を制御す
る。すなわち、スイッチング素子が開放故障したときに
は、スイッチング素子の両端子間を短絡させ、その後
に、チョッパ制御に代えて、第1のコンタクタの制御に
より直流電動機を制御する。そのため、スイッチング素
子が開放故障した場合でも、直流電動機を制御すること
ができる。
【0033】
【実施例】(第1実施例) 以下、本発明を具体化した第1実施例を図1,図2に従
って説明する。
【0034】尚、本実施例においては、図5に示す従来
例のマイコン20にオプションモード設定スイッチ25
を接続した点と、マイコン20の制御動作が異なるほか
は従来例と同一な構成であるので、同一の構成について
の説明を省略する。
【0035】ここで、オプションモード設定スイッチ2
5は、SIT15を用いて荷役モータ11を制御するチ
ョッパ制御処理と、SIT15を常にオン状態にしてコ
ンタクタ12の投入または離落により荷役モータ11を
制御するチョッパレス制御処理とを切り換えるためのス
イッチである。このオプションモード設定スイッチ25
は、通常、フォークリフトの出荷時において、メーカー
側で切り換えられている。
【0036】尚、スイッチング素子駆動回路19とマイ
コン20とで故障検出手段が構成され、マイコン20と
コンタクタ駆動回路26とでコンタクタ制御手段が構成
されている。
【0037】次に、図2に示すフローチャートに従って
マイコン20の制御動作を説明する。電源スイッチ21
が投入されると、マイコン20にはバッテリ14から電
源が供給される。これにより、マイコン20の制御動作
が開始する。尚、電源スイッチ21の未投入時にはコン
タクタ12が離落しているようになっている。すなわ
ち、電源スイッチ21が切られると、マイコン20はコ
ンタクタ駆動回路26に対してコンタクタ12を離落す
るように指示する。
【0038】マイコン20の制御動作が開始されると、
まず、S11において、マイコン20はオプションモー
ド設定スイッチ25が投入されているかどうかを検出す
る。ここで、オプションモード設定スイッチ25が投入
されているとき、マイコン20は、荷役モータ11のチ
ョッパ制御処理が選択されていると判定する。また、オ
プションモード設定スイッチ25が投入されていないと
き、マイコン20は、荷役モータ11のチョッパ制御が
選択されていない(すなわち、チョッパレス制御処理が
選択されている)と判定する。そして、荷役モータ11
のチョッパ制御が選択されている場合はS12へ移行
し、選択されていない場合はS13へ移行する。
【0039】S12において、コンタクタ12を投入し
た後、ステップ14において、マイコン20はSIT1
5が故障を起こしていないかどうかを判定する。ところ
でSIT15の故障は前記したように開放故障と短絡故
障とがある。そして、この判定は前記従来例で図6のS
2において説明した動作で判定を行う。
【0040】つまり、まずマイコン20はSIT15を
オフ状態にして、高抵抗rの端子間電圧を測定する。そ
して、SIT15がオフ状態のとき、ドレインにはコン
タクタ12,ヒューズ13を介してバッテリ14の電圧
が印加されている。従って、SIT15をオフ状態に制
御しているにもかかわらず高抵抗rの端子間電圧が0ボ
ルトになっているときには、マイコン20はSIT15
がショート、即ち短絡故障をしていると判断する。反対
に、高抵抗rの端子間電圧がバッテリ14の電圧になっ
ていれば、マイコン20はSIT15が短絡故障をして
いないと判断する。
【0041】次に、マイコン20はSIT15をオン状
態にして、高抵抗rの端子間電圧を測定する。そして、
SIT15をオン状態に制御しているにもかかわらず高
抵抗rの端子間電圧がバッテリ電圧になっているときに
は、マイコン20はSIT15がオープン、即ち開放故
障をしていると判断する。反対に、高抵抗rの端子間電
圧が0ボルトになっていれば、マイコン20はSIT1
5が開放故障をしていないと判断する。
【0042】そして、マイコン20は、SIT15が故
障を起こしていない場合(すなわち、正常な場合)には
S15へ移行し、開放故障または短絡故障を起こしてい
る場合には故障内容に対応したフラグを立ててS16へ
移行する。
【0043】S15において、マイコン20はリフトス
イッチ23またはティルトスイッチ24が投入されてい
るかどうかを検出する。そして、リフトスイッチ23ま
たはティルトスイッチ24の少なくともいずれか一方が
投入されている場合はS17へ移行し、両方共投入され
ていない場合はS11へ戻る。
【0044】S17において、マイコン20はリフトス
イッチ23およびティルトスイッチ24による指示に基
づいてSIT15のチョッパ制御処理を行う。すなわ
ち、ティルトスイッチ24が投入されている場合、マイ
コン20はスイッチング素子駆動回路19に対して、S
IT15を低いデューティ比(例えば、50%)でスイ
ッチング動作させるように指示する。
【0045】また、リフトスイッチ23が投入されてお
り、それが高速リフト動作を選択するものであった場
合、マイコン20はスイッチング素子駆動回路19に対
して、SIT15を高いデューティ比(例えば、100
%)でスイッチング動作させるように指示する。そし
て、リフトスイッチ23が投入されており、それが低速
リフト動作を選択するものであった場合、マイコン20
はスイッチング素子駆動回路19に対して、SIT15
を低いデューティ比(例えば、50%)でスイッチング
動作させるように指示する。
【0046】すなわち、ティルトスイッチ24が投入さ
れている場合や、リフトスイッチ23により低速リフト
動作が選択されている場合には、低いデューティ比でS
IT15がスイッチング動作することになる。そして、
荷役モータ11には、SIT15のスイッチング動作に
伴い断続的に電流が流れて駆動される(すなわち、チョ
ッパ制御される)。従って、SIT15のスイッチング
動作のデューティ比が低ければ、荷役モータ11の回転
速度は遅くなる。そのため、ティルト動作や低速リフト
動作は緩やかなものになる。
【0047】また、リフトスイッチ23により高速リフ
ト動作が選択されている場合には、高いデューティ比で
SIT15がスイッチング動作することになる。ここ
で、SIT15のスイッチング動作のデューティ比が高
ければ、荷役モータ11の回転速度は速くなる。そのた
め、高速リフト動作は速やかなものになる。
【0048】尚、フライホイール・ダイオード16およ
びアブソーバ17の作用については公知であるため、こ
こでは説明を省略する。ところで、マイコン20は、リ
フトスイッチ23またはティルトスイッチ24が投入さ
れている間だけ上記したチョッパ制御を行う。そして、
リフトスイッチ23またはティルトスイッチ24の両方
共が切られたら、マイコン20はスイッチング素子駆動
回路19に対してSIT15をオフさせるように指示
し、チョッパ制御処理を終了する。そして、S11へ戻
る。
【0049】また、S16において、マイコン20はコ
ンタクタ12を遮断した後、S18において、マイコン
20はS2で立てた故障内容に対応したフラグに基づ
き、故障内容(すなわち、開放故障か短絡故障か)を表
示装置27に表示させる。そして、S19へ移行する。
【0050】S19において、マイコン20はS14で
立てた故障内容に対応したフラグに基づき、SIT15
の故障が開放故障であるかどうかを判定する。そして、
マイコン20は、SIT15が開放故障を起こしていな
い場合(すなわち、短絡故障を起こしている場合)はS
13へ移行し、開放故障を起こしている場合はS20へ
移行する。
【0051】さて、S13において、マイコン20はリ
フトスイッチ23またはティルトスイッチ24が投入さ
れているかどうかを検出する。そして、リフトスイッチ
23またはティルトスイッチ24の少なくともいずれか
一方が投入されている場合はS21へ移行し、両方共投
入されていない場合はS11へ戻る。
【0052】S21において、マイコン20はリフトス
イッチ23およびティルトスイッチ24による指示に基
づいてSIT15のチョッパレス制御処理を行う。すな
わち、マイコン20は、スイッチング素子駆動回路19
に対してSIT15をオンさせるように指示すると共
に、マイコン20はコンタクタ駆動回路26に対してコ
ンタクタ12を投入するように指示する。これにより、
荷役モータ11には連続した電流が流れて駆動される
(すなわち、チョッパレス制御される)。このとき、荷
役モータ11の回転速度は、前記したチョッパ制御処理
におけるデューティ比が100%の場合と同じで速くな
る。従って、チョッパレス制御処理におけるリフト動作
およびティルト動作は、共に速やかなものになる。
【0053】ところで、マイコン20は、リフトスイッ
チ23またはティルトスイッチ24が投入されている間
だけ上記したチョッパレス制御を行う。そして、リフト
スイッチ23またはティルトスイッチ24の両方共が切
られたら、マイコン20はコンタクタ駆動回路26に対
してコンタクタ12を離落するように指示し、チョッパ
レス制御処理を終了する。そして、S11へ戻る。
【0054】S20において、マイコン20はリフト動
作およびティルト動作を停止する。そして、S11へ戻
る。このように本実施例のマイコン20の制御動作のS
12,S14〜S18,S20は、図6に示す従来例の
制御動作のS1〜S8とそれぞれ全く同じである。但
し、本実施例においては、オプションモード設定スイッ
チ25が投入されているときにSIT15が短絡故障を
起こした場合には、オプションモード設定スイッチ25
を切っているときと同様な制御動作を行うようになって
いる。すなわち、本実施例では、チョッパ制御処理が選
択されているときにSIT15が短絡故障を起こした場
合には、チョッパ制御処理に代えてチョッパレス制御処
理を行うようになっている。
【0055】そのため、本実施例では、チョッパ制御処
理を選択しているときにSIT15が短絡故障を起こし
たとしてもリフト動作およびティルト動作が停止するこ
とはなく、フォークリフトの荷役作業を続行することが
できるため、作業効率が低下することはない。また、本
実施例では、従来例におけるマイコン20のプログラム
を上記したように変更するだけであるため、簡単に実施
することができる。
【0056】尚、その他の制御動作については、本実施
例と従来例とは全く同じであり、得られる効果について
も同じであるためここでは説明を省略する。 (第2実施例) 次に、本発明を具体化した第2実施例を図3,図4に従
って説明する。
【0057】図3に、本実施例の荷役モータの制御装置
を示す。尚、本実施例において、図1に示す第1実施例
の構成と異なっているのは以下の点だけである。そのた
め、本実施例における他の構成については、図1と符号
を等しくしてその説明を省略する。
【0058】1)SIT15のソース・ドレイン間にコ
ンタクタ28が接続されている。2)コンタクタ駆動回
路29は、マイコン20の制御に基づいて、第2のコン
タクタとしてのコンタクタ29を投入または離落する。
【0059】3)マイコン20は、前記した制御に加え
てコンタクタ駆動回路29を制御する。尚、スイッチン
グ素子駆動回路19とマイコン20とで故障検出手段が
構成されている。また、マイコン20とコンタクタ駆動
回路26とで第1のコンタクタ制御手段が構成され、マ
イコン20とコンタクタ駆動回路29とで第2のコンタ
クタ制御手段が構成されている。
【0060】図4は、本実施例のマイコン20の制御動
作を説明するためのフローチャートである。尚、図4に
おいて、図2に示す第1実施例のフローチャートと異な
っているのは以下の処理だけである。そのため、本実施
例における他の処理については、図2とステップ番号を
等しくしてその説明を省略する。
【0061】S19において、マイコン20はS14で
立てた故障内容に対応したフラグに基づき、SIT15
の故障が開放故障であるかどうかを判定する。そして、
マイコン20は、SIT15が開放故障を起こしていな
い場合(すなわち、短絡故障を起こしている場合)はS
13へ移行し、開放故障を起こしている場合はS22へ
移行する。
【0062】S22において、マイコン20はコンタク
タ駆動回路29に対してコンタクタ28を投入するよう
に指示する。そして、S13へ移行する。このように本
実施例においては、オプションモード設定スイッチ25
が投入されているときにSIT15が開放故障を起こし
た場合には、コンタクタ28を投入してSIT15のソ
ース・ドレイン間を短絡させるようになっている。そし
て、オプションモード設定スイッチ25を切っていると
きと同様な制御動作を行うようになっている。すなわ
ち、本実施例では、チョッパ制御処理が選択されている
ときにSIT15が短絡故障を起こした場合だけでなく
開放故障を起こした場合にも、チョッパ制御処理に代え
てチョッパレス制御処理を行うようになっている。つま
り、第1実施例がSIT15の短絡故障にのみ対応した
ものであるのに対し、本実施例は短絡故障に加えて開放
故障にも対応したものである。
【0063】但し、前記したようにSITは短絡故障を
起こすことが多いため、短絡故障時の対策だけを講じた
第1実施例でもほとんどの場合には対応することができ
る。従って、チョッパ制御のスイッチング素子としてS
ITを用いる場合、一般的には第1実施例で十分である
といえる。しかしながら、稀ではあってもSITが開放
故障を起こした場合や、チョッパ制御のスイッチング素
子としてバイポーラトランジスタを用いた場合におい
て、本実施例は極めて有効となる。
【0064】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、例えば、オプションモード設定スイッチ2
5を省略して、SIT15が故障していなければ自動的
にチョッパ制御処理を行うようにしてもよい。この場合
は、図2,図4におけるS11が省略されるだけであっ
て、他の処理に変更はない。すなわち、SIT15が故
障している場合にのみチョッパレス制御処理が行われる
わけである。
【0065】また、SIT15をバイポーラトランジス
タやパワーMOSトランジスタ等の他のスイッチング素
子に置き換えてもよい。さらに、マイコン20の制御動
作を、論理回路やリレーを用いたシーケンシャル制御に
置き換えて実施してもよい。加えて、荷役モータだけで
なく、電気車の走行用電動機等の他の用途の直流電動機
の制御に利用してもよい。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、直
流電動機をチョッパ制御するためのスイッチング素子が
故障した場合でも、直流電動機を停止させずに制御する
ことが可能な制御装置を提供することができるという優
れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施例の荷役モータの
制御装置のブロック回路図である。
【図2】第1実施例のマイクロコンピュータの制御動作
を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明を具体化した第2実施例の荷役モータの
制御装置のブロック回路図である。
【図4】第2実施例のマイクロコンピュータの制御動作
を説明するためのフローチャートである。
【図5】従来例の荷役モータの制御装置のブロック回路
図である。
【図6】従来例のマイクロコンピュータの制御動作を説
明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
11…荷役モータ、14…バッテリ、12…コンタク
タ、15…SIT、19…スイッチング素子駆動回路、
20…マイコン、26…コンタクタ駆動回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 - 5/26 H02P 7/00 - 7/34 B66F 9/22 B66F 9/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電動機と、 直流電動機と直流電源との間に接続され、投入時に直流
    電源を直流電動機に供給し、離落時に直流電動機への直
    流電源の供給を遮断する第1のコンタクタと、 直流電動機と直流電源との間に接続され、オン時に直流
    電源を直流電動機に供給し、オフ時に直流電動機への直
    流電源の供給を遮断することにより直流電動機をチョッ
    パ制御するスイッチング素子と、 スイッチング素子の両端子間に接続され、投入時にスイ
    ッチング素子の両端子間を短絡する第2のコンタクタ
    と、 スイッチング素子の故障を検出し、その故障が短絡故障
    であるのか開放故障であるのかを検出する故障検出手段
    と、 故障検出手段の検出結果に基づいて、スイッチング素子
    が開放故障または短絡故障したときには、第1のコンタ
    クタの投入または遮断を制御することにより直流電動機
    を制御する第1のコンタクタ制御手段と、 故障検出手段の検出結果に基づいて、スイッチング素子
    が開放故障したときには、第2のコンタクタを投入させ
    る第2のコンタクタ制御手段とを備えたことを特徴とす
    る直流電動機の制御装置。
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