JP6914396B1 - 誘導性負荷駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路異常等により制御部からの指示信号が途絶えた場合でも、サージを転流する適切な経路を確保できる誘導性負荷駆動回路を提供する。【解決手段】誘導性負荷駆動回路100において、、誘導性負荷200を駆動しているハイサイドドライバ11a、11bに接続された転流経路切替回路70a、70bのみを閉路することにより、誘導性負荷200の駆動を停止した際に誘導性負荷200から発生するサージの転流経路を確保する。転流経路切替回路70a、70bは、ノーマリオンであり、誘導性負荷200を駆動しているハイサイドドライバ以外のハイサイドドライバに接続されている転流経路切替回路は、制御部300からの指示信号により開路され、ローサイドドライバ80から整流素子16を介したハイサイドドライバ11a、11bへの接続が遮断される。【選択図】図1
Description
本願は、誘導性負荷駆動回路に関するものである。
車両に搭載される誘導性負荷は、例えばバッテリなどの車載電源から車両配線を介して電源供給を受ける構成となっており、誘導性負荷駆動回路により誘導性負荷への電源供給が制御される。一般に、複数の誘導性負荷駆動回路が備えられる車載制御装置においては、配電、誘導性負荷のグルーピング等の観点から転流経路の構成を考慮する必要があり、同一の転流経路を様々な種類の外部結線に汎用することはできない。このような課題を解決するため、転流経路を複数構成し、転流経路切替回路により外部結線に応じたサージの転流経路に切替えるようにした技術は周知である。
また、誘導性負荷である三相交流モータが備えられる車載制御装置において、スイッチング素子が停止した際に三相交流モータから過大なサージ電圧が発生し、スイッチング素子を破損させてしまうことがある。このような課題を解決するため、スイッチング素子の一部をノーマリオンとし、転流経路を確保するようにした技術は周知である。
例えば、特許文献1の図3に開示された従来の誘導性負荷駆動回路によると、コントロールユニット20からの指示信号により、P型MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)66又は68、70又は72、74又は76の、いずれか一方を閉路することで、誘導性負荷36、38、40に電源供給を行っているローサイドドライバと一対に備えられたダイオードをハイサイドドライバに接続し、最適な転流経路を確保することが記載されている。
また、例えば、特許文献2の図1に開示された従来の電力変換装置1によると、三相交流モータ3を駆動するインバータ回路13のスイッチング素子である下アーム(Sx、Sy、Sz)をノーマリオン、上アーム(Su、Sv、Sw)をノーマリオフ、の構成とすることでゲート駆動回路が停止して、インバータ回路13のスイッチング素子(Sx、Sy、Sz、Su、Sv、Sw)の動作を停止した場合に、モータ3の内の電流が上記ノーマリオンのスイッチング素子(Sx、Sy、Sz)を流れるための還流経路14が形成されるため、過大なサージ電圧による電力変換装置1内の構成機器等が損傷するのを防止できることが記載されている。
しかしながら、特許文献1に開示された従来の誘導性負荷駆動回路では、誘導性負荷から発生するサージの最適な転流経路を確保する転流経路切替回路についての記載はあるものの、その駆動方法については特に言及されておらず、転流経路切替回路を駆動する信号が途絶える等の異常時において、転流経路を確保できない懸念があるため検討の余地がある。
また、特許文献2に開示された従来の電力変換装置では、三相交流モータ3を駆動するインバータ回路13のスイッチング素子の一部をノーマリオンとし、スイッチング素子(Su、Sv、Sw、Sx、Sy、Sz)が停止した際に三相交流モータ3から発生するサージを転流させる方法についての記載はあるものの、単相の誘導性負荷を間欠動作させた場合、動作中に発生するサージの転流経路を確保できないため、検討の余地がある。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、回路異常等により制御部からの指示信号が途絶えた場合でも、サージを転流する適切な経路を確保できる誘導性負荷駆動回路を提供することを目的とする。
本願に開示される誘導性負荷駆動回路は、
駆動対象である誘導性負荷の上流側に接続された複数のハイサイドドライバと、
前記誘導性負荷の下流側に接続されたローサイドドライバと、
整流素子を介して前記ローサイドドライバに接続され、閉路又は開路することで前記複数のハイサイドドライバのうちの対応するハイサイドドライバに接続され又は遮断される複数の転流経路切替回路と、
を有し、
外部に備えられた制御部からの指示信号を受け、前記複数のハイサイドドライバのうちの何れか一つと、前記ローサイドドライバと、により前記誘導性負荷を駆動し、
前記誘導性負荷を駆動している前記ハイサイドドライバに接続された前記転流経路切替回路のみを閉路することにより、前記誘導性負荷の駆動を停止した際に前記誘導性負荷から発生するサージの転流経路を確保するように構成され、
前記転流経路切替回路は、ノーマリオンであり、
前記誘導性負荷を駆動している前記ハイサイドドライバ以外のハイサイドドライバに接続されている前記転流経路切替回路は、前記制御部からの指示信号により開路され、前記ローサイドドライバから前記整流素子を介した前記ハイサイドドライバへの接続が遮断されるように構成されている、
ことを特徴とする。
駆動対象である誘導性負荷の上流側に接続された複数のハイサイドドライバと、
前記誘導性負荷の下流側に接続されたローサイドドライバと、
整流素子を介して前記ローサイドドライバに接続され、閉路又は開路することで前記複数のハイサイドドライバのうちの対応するハイサイドドライバに接続され又は遮断される複数の転流経路切替回路と、
を有し、
外部に備えられた制御部からの指示信号を受け、前記複数のハイサイドドライバのうちの何れか一つと、前記ローサイドドライバと、により前記誘導性負荷を駆動し、
前記誘導性負荷を駆動している前記ハイサイドドライバに接続された前記転流経路切替回路のみを閉路することにより、前記誘導性負荷の駆動を停止した際に前記誘導性負荷から発生するサージの転流経路を確保するように構成され、
前記転流経路切替回路は、ノーマリオンであり、
前記誘導性負荷を駆動している前記ハイサイドドライバ以外のハイサイドドライバに接続されている前記転流経路切替回路は、前記制御部からの指示信号により開路され、前記ローサイドドライバから前記整流素子を介した前記ハイサイドドライバへの接続が遮断されるように構成されている、
ことを特徴とする。
本願に開示される誘導性負荷駆動回路によれば、回路異常等により制御部からの指示信号が途絶えた場合でも、サージを転流する適切な経路を確保できる誘導性負荷駆動回路が得られる。
実施の形態1.
まず、実施の形態1による誘導性負荷駆動回路の全体の概略構成を説明する。図1は、実施の形態1による誘導性負荷駆動回路の概略構成を示す回路図である。図1において、誘導性負荷駆動回路100は、ハイサイドドライバ11aと、ハイサイドドライバ11bと、ローサイドドライバ80と、転流素子14aと、転流素子14bと、整流素子16と、転流経路切替回路70aと、転流経路切替回路70bと、を主体として構成されており、誘導性負荷駆動回路100の外部には、制御部300と、駆動対象としての誘導性負荷200が備えられている。
まず、実施の形態1による誘導性負荷駆動回路の全体の概略構成を説明する。図1は、実施の形態1による誘導性負荷駆動回路の概略構成を示す回路図である。図1において、誘導性負荷駆動回路100は、ハイサイドドライバ11aと、ハイサイドドライバ11bと、ローサイドドライバ80と、転流素子14aと、転流素子14bと、整流素子16と、転流経路切替回路70aと、転流経路切替回路70bと、を主体として構成されており、誘導性負荷駆動回路100の外部には、制御部300と、駆動対象としての誘導性負荷200が備えられている。
次に、実施の形態1による誘導性負荷駆動回路100における個々の構成について説明する。図1において、ハイサイドドライバ11aと、ハイサイドドライバ11bとは、例えば、P型MOSFETにより構成されている。ハイサイドドライバ11aは、制御部300のHS1端子からの指示信号により閉路又は開路するように構成され、ハイサイドドライバ11bは、制御部300のHS2端子からの指示信号により閉路又は開路するように構成され、誘導性負荷200の高電位側へ電源の供給又は電源の供給の停止を行なう。なお、実施の形態1では、ハイサイドドライバ11aと、ハイサイドドライバ11bと、の2つのハイサイドドライバが備えられているが、3つ以上設けられていてもよい。
ローサイドドライバ80は、例えば、N型MOSFET13のゲート端子とドレイン端子間にN型MOSFETアクティブクランプ回路40を備えたものであり、制御部300のLS端子からの指示信号により閉路又は開路するように構成され、誘導性負荷200の低電位側へ電源の供給又は電源の供給の停止を行なう。また、N型MOSFETアクティブクランプ回路40は、例えば、ダイオードとツェナーダイオードの直列体によって構成され、N型MOSFET13のドレイン端子とソース端子間に印加される電圧がN型MOSFET13の耐圧を超過しないように、N型MOSFET13のドレイン端子とソース端子間をハーフオン状態とすることで、N型MOSFET13の破損を防止する。
転流経路切替回路70aは、P型MOSFET12aと、プルダウン抵抗21aと、スイッチ22aと、P型MOSFETアクティブクランプ回路30aと、によって構成され、制御部300のRS1端子からの指示信号がスイッチ22aの入力端子へ入力されることでスイッチ22aが閉路し、P型MOSFET12aのゲート端子とソース端子間が短絡され、P型MOSFET12aが開路するが、それ以外のときはプルダウン抵抗21aによってゲートの電位が接地電位(以下、GNDと称する)に固定されるため、ソース端子との電位差により、P型MOSFET12aは閉路するように構成されている。
なお、スイッチ22aは、図1ではコントロール端子に信号が印加されることで2つの入出力端子間を開閉するアナログスイッチとしているが、電気的な開閉ができればトランジスタ等の他の構成であってもよい。
さらに、転流経路切替回路70aは、ローサイドドライバ80におけるN型MOSFET13と同様に、P型MOSFETアクティブクランプ回路30aを備える。P型MOSFETアクティブクランプ回路30aは、例えば、ダイオードとツェナーダイオードの直列体によって構成され、P型MOSFET12aのドレイン端子とソース端子間の電圧がP型MOSFET12aの耐圧を超過しないように、P型MOSFET12aのドレイン端子とソース端子間をハーフオン状態とすることで、P型MOSFET12aの破損を防止する。
転流素子14aは、例えば、ダイオードであり、ローサイドドライバ80のGND側からハイサイドドライバ11aの後段に向けて転流経路を形成する。
転流経路切替回路70bは、P型MOSFET12bと、プルダウン抵抗21bと、スイッチ22bと、P型MOSFETアクティブクランプ回路30bと、によって構成されている。制御部300のRS2端子からの指示信号がスイッチ22bの入力端子へ入力されることでスイッチ22bが閉路し、P型MOSFET12bのゲート端子とソース端子間が短絡され、P型MOSFET12bが開路するが、それ以外のときはプルダウン抵抗21bによってゲートの電位がGNDに固定されるため、ソース端子との電位差により、P型MOSFET12bは閉路するように構成されている。
なお、スイッチ22bは、図1ではコントロール端子に信号が印加されることで2つの入出力端子間を開閉するアナログスイッチとしているが、電気的な開閉が出来ればトランジスタ等の他の構成であってもよい。
さらに、転流経路切替回路70bは、ローサイドドライバ80におけるN型MOSFET13と同様に、P型MOSFETアクティブクランプ回路30bを備えている。P型MOSFETアクティブクランプ回路30bは、例えば、ダイオードとツェナーダイオードの直列体によって構成され、P型MOSFET12bのドレイン端子とソース端子間の電圧がP型MOSFET12bの耐圧を超過しないように、P型MOSFET12bのドレイン端子とソース端子間をハーフオン状態とすることで、P型MOSFET12bの破損を防止する。
なお、実施の形態1では、転流経路切替回路70aと、転流経路切替回路70bの2つの転流経路切替回路を備えているが、ハイサイドドライバの数に応じ、転流経路切替回路を3つ以上設けられていてもよい。
転流素子14bは、例えば、ダイオードであり、ローサイドドライバ80のGND側からハイサイドドライバ11bの後段に向けて転流経路を形成している。整流素子16は、ローサイドドライバ80から転流経路切替回路70aと転流経路切替回路70bと、に向けて整流をおこない、電流の逆流を防止する。
制御部300は、ハイサイドドライバ11aと、ハイサイドドライバ11bと、ローサイドドライバ80と、転流経路切替回路70aと、転流経路切替回路70bと、を制御するものであり、例えばマイコン、FPGA(Field−programmable gate array)などで構成されている。
次に実施の形態1の誘導性負荷駆動回路100とその外部接続について説明する。図1において、ハイサイドドライバ11aのソース端子は、電源Vbbに接続されている。ハイサイドドライバ11aのドレイン端子は、第一負荷電源端子VCC1と、P型MOSFET12aのドレイン端子と、P型MOSFETアクティブクランプ回路30aの一端と、転流素子14aのカソード端子と、に接続されている。ハイサイドドライバ11aのゲート端子は、制御部300のHS1端子に接続されている。
転流経路切替回路70aにおけるP型MOSFET12aのゲート端子は、プルダウン抵抗21aと、スイッチ22aの入出力端子の一方と、P型MOSFETアクティブクランプ回路30aの他端と、に接続されている。P型MOSFET12aのソース端子は、スイッチ22aの入出力端子の他方と、整流素子16のカソード端子と、に接続されている。スイッチ22aのコントロール端子は、制御部300のRS1端子に接続されている。
ハイサイドドライバ11bのソース端子は、電源Vbbに接続されている。ハイサイドドライバ11bのドレイン端子は、第二負荷電源端子VCC2と、P型MOSFET12bのドレイン端子と、P型MOSFETアクティブクランプ回路30bの一端と、転流素子14bのカソード端子と、に接続されている。ハイサイドドライバ11bのゲート端子は、制御部300のHS2端子に接続されている。
転流経路切替回路70bにおけるP型MOSFET12bのゲート端子は、プルダウン抵抗21bと、スイッチ22bの入出力端子の一方と、P型MOSFETアクティブクランプ回路30bの他端と、に接続されている。P型MOSFET12bのソース端子は、スイッチ22bの入出力端子の他方と、整流素子16のカソード端子と、に接続されている。スイッチ22bのコントロール端子は、制御部300のRS2端子に接続されている。
ローサイドドライバ80におけるN型MOSFET13のドレイン端子は、N型MOSFETアクティブクランプ回路40の一端と、整流素子16のアノード端子と、第三負荷電源端子VCC3と、に接続されている。N型MOSFET13のゲート端子は、N型MOSFETアクティブクランプ回路40の他端と、制御部300のLS端子と、に接続されている。N型MOSFET13のソース端子は、GNDに接続されている。転流素子14aのアノード端子と、転流素子14bのアノード端子と、はGNDに接続されている。
誘導性負荷200の高電位側は、第一負荷電源端子VCC1又は第二負荷電源端子VCC2に接続されるものであり、図1では、第一負荷電源端子VCC1に接続されている。誘導性負荷200の低電位側は、第三負荷電源端子VCC3に接続されている。
次に、実施の形態1による誘導性負荷駆動回路100の動作について説明する。図1において、誘導性負荷駆動回路100は、制御部300のHS2端子から出力される指示信号により、ハイサイドドライバ11bを開路し、制御部300のHS1端子から出力される指示信号により、ハイサイドドライバ11aを閉路することにより、誘導性負荷200の高電位側へ第一負荷電源Vcc1の供給を行う。制御部300のLS端子から出力される指示信号、例えばPWM(Pulse Width Modulation)信号により、ローサイドドライバ80が開閉制御され、誘導性負荷200の低電位側への電源の供給と停止を行うことで誘導性負荷200を間欠動作させる。
誘導性負荷200が間欠動作され、N型MOSFET13が開路するタイミングでサージが発生するが、整流素子16と、制御部300のRS1端子から出力される指示信号、及びプルダウン抵抗21aにより、閉路している転流経路切替回路70aを介して第一負荷電源端子VCC1への転流経路を確保し、誘導性負荷200から発生するサージを転流させることにより、誘導性負荷駆動回路100の破損を防止している。その際、転流経路切替回路70bは制御部300からの制御信号により開路となっているので、第二負荷電源端子VCC2へサージの転流は起こらず、電源供給側へのみサージを転流させることができる。
次に、制御部300への電源線(図示せず)の断線等により、意図せず制御部300が停止した場合の動作について説明する。誘導性負荷200の駆動状態において、制御部300が異常停止し、ハイサイドドライバ11aとローサイドドライバ80が開路となった場合に、誘導性負荷200への電源供給が停止し、誘導性負荷200からサージが発生する。この際、転流経路切替回路70aを構成しているプルダウン抵抗21aによりノーマリオンしているP型MOSFET12aと、整流素子16とにより転流経路を確保し、転流経路切替回路70aを介して、第一負荷電源端子VCC1へサージを転流させる。これにより、サージによる誘導性負荷駆動回路100の破損を防止することができる。
次に、プルダウン抵抗21aがオープン故障し、P型MOSFET12aがノーマリオンとならないときに、誘導性負荷200の駆動状態から、誘導性負荷200への電源供給が停止した場合について説明する。この際、転流経路切替回路70aを構成しているP型MOSFETアクティブクランプ回路30aにより、P型MOSFET12aがハーフオンすることで、P型MOSFET12aのドレイン端子とソース端子間の電圧がP型MOSFET12aの耐圧を超過しないよう制限されるとともに、P型MOSFET12aを介した転流経路を確保し、第一負荷電源端子VCC1へサージを転流させることが可能となる。これにより、誘導性負荷200から発生するサージによる誘導性負荷駆動回路100の破損は防止される。
次に、プルダウン抵抗21aがオープン故障し、P型MOSFET12aがノーマリオンとならず、さらに、P型MOSFETアクティブクランプ回路30aのオープン故障により、P型MOSFET12aがハーフオンとならず、転流経路切替回路70aによる転流経路が確保できないときに、誘導性負荷200の駆動状態から、誘導性負荷200への電源供給が停止した場合について説明する。この際、ローサイドドライバ80を構成している、N型MOSFETアクティブクランプ回路40により、N型MOSFET13がハーフオンすることでN型MOSFET13と転流素子14aを介した転流経路を確保し、第一負荷電源端子VCC1へサージを転流させることが可能となる。これにより、誘導性負荷200から発生するサージによる誘導性負荷駆動回路100の破損は防止される。
このように、誘導性負荷駆動回路100は、プルダウン抵抗21a、及びP型MOSFETアクティブクランプ回路30aのオープン故障によって、転流経路切替回路70aを介した転流経路が確保できない状態で、誘導性負荷200の駆動状態から、誘導性負荷200を停止させた際に発生するサージを適切な電源へ転流する経路を確保するように構成されている。
次に、誘導性負荷200の駆動状態から誘導性負荷200への電源供給を停止する際の動作について説明する。誘導性負荷200の駆動状態から電源供給を停止する際に、ローサイドドライバ80を構成しているN型MOSFET13が閉路している状態で、ハイサイドドライバ11aを開路させた場合、P型MOSFET12aのゲート端子とソース端子の電位差が発生せず、P型MOSFET12aを閉路できなくなり誘導性負荷200から発生するサージを適切な電源へ転流する経路を確保できない。このため、誘導性負荷200の駆動状態から電源供給を停止する際には、制御部300からの指示信号により、誘導性負荷駆動回路100は、ローサイドドライバ80を開路した後、ハイサイドドライバ11aを開路することにより、適切な電源へ転流する経路を確保するように構成されている。
また、ハイサイドドライバ11aを開路させ、予め設定された時間を経過し、誘導性負荷200から発生するサージを、整流素子16と、転流経路切替回路70aと、を介して転流させた後、転流経路切替回路70aを構成しているP型MOSFET12aを開路させることで、第二負荷電源Vcc2が、転流経路切替回路70bを構成しているP型MOSFET12bの寄生ダイオードと、転流経路切替回路70aを構成しているP型MOSFET12aを経由して、第一負荷電源端子VCC1へ回り込むことを防止するように構成されている。
以上のように、実施の形態1による誘導性負荷駆動回路によれば、制御部300からの指示信号が途絶えた場合でも、転流経路切替回路により適切にサージを転流する経路を確保し、誘導性負荷駆動回路を保護することができる。
なお、実施の形態1を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
11a、11b ハイサイドドライバ、12a、12b P型MOSFET、13 N型MOSFET、14a、14b 転流素子、16 整流素子、21a、21b プルダウン抵抗、22a、22b スイッチ、30a、30b P型MOSFETアクティブクランプ回路、40 N型MOSFETアクティブクランプ回路、70a、70b 転流経路切替回路、80 ローサイドドライバ、100 誘導性負荷駆動回路、200 誘導性負荷、300 制御部、Vbb 電源、Vcc1 第一負荷電源、Vcc2 第二負荷電源、VCC1 第一負荷電源端子、VCC2 第二負荷電源端子、VCC3 第三負荷電源端子
Claims (6)
- 駆動対象である誘導性負荷の上流側に接続された複数のハイサイドドライバと、
前記誘導性負荷の下流側に接続されたローサイドドライバと、
整流素子を介して前記ローサイドドライバに接続され、閉路又は開路することで前記複数のハイサイドドライバのうちの対応するハイサイドドライバに接続され又は遮断される複数の転流経路切替回路と、
を有し、
外部に備えられた制御部からの指示信号を受け、前記複数のハイサイドドライバのうちの何れか一つと、前記ローサイドドライバと、により前記誘導性負荷を駆動し、
前記誘導性負荷を駆動している前記ハイサイドドライバに接続された前記転流経路切替回路のみを閉路することにより、前記誘導性負荷の駆動を停止した際に前記誘導性負荷から発生するサージの転流経路を確保するように構成され、
前記転流経路切替回路は、ノーマリオンであり、
前記誘導性負荷を駆動している前記ハイサイドドライバ以外のハイサイドドライバに接続されている前記転流経路切替回路は、前記制御部からの指示信号により開路され、前記ローサイドドライバから前記整流素子を介した前記ハイサイドドライバへの接続が遮断されるように構成されている、
ことを特徴とする誘導性負荷駆動回路。 - 前記複数の転流経路切替回路は、
P型MOSFETと、
前記P型MOSFETをノーマリオンとするプルダウン抵抗と、
前記制御部からの指示信号により前記P型MOSFETのゲートとソースの間を短絡又は開放させるスイッチと、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の誘導性負荷駆動回路。 - 前記複数の転流経路切替回路は、
前記P型MOSFETを過電圧から保護するP型MOSFETアクティブクランプ回路を備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の誘導性負荷駆動回路。 - 前記ローサイドドライバの接地側から前記複数のハイサイドドライバの後段に向けて接続された複数の転流素子を備え、
前記ローサイドドライバは、N型MOSFETと、前記N型MOSFETを過電圧から保護するN型MOSFETアクティブクランプ回路と、を含む、
ことを特徴とする請求項1から3のうちの何れか一項に記載の誘導性負荷駆動回路。 - 前記誘導性負荷への電源供給を停止する際、前記制御部からの指示信号により、前記ローサイドドライバを開路した後に、前記ハイサイドドライバを開路するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の誘導性負荷駆動回路。 - 前記誘導性負荷への電源供給を停止する際、前記ハイサイドドライバの開路から予め設定された時間を経過した後に、前記転流経路切替回路を開路させるように構成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の誘導性負荷駆動回路。
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