JP3289143B2 - ケイ素で縮環されたポリジフェニルアミン化合物、及び該化合物を用いた有機薄膜素子 - Google Patents
ケイ素で縮環されたポリジフェニルアミン化合物、及び該化合物を用いた有機薄膜素子Info
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- JP3289143B2 JP3289143B2 JP2000133913A JP2000133913A JP3289143B2 JP 3289143 B2 JP3289143 B2 JP 3289143B2 JP 2000133913 A JP2000133913 A JP 2000133913A JP 2000133913 A JP2000133913 A JP 2000133913A JP 3289143 B2 JP3289143 B2 JP 3289143B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、5,10−ジヒド
ロ−5H−フェナザシリン(以下フェナザシリン)化合
物を主鎖骨格とする重合体に関するものであり、この重
合体は耐熱性を持つとともに、有機薄膜発光素子の正孔
輸送特性を保有する素材として利用できる。
ロ−5H−フェナザシリン(以下フェナザシリン)化合
物を主鎖骨格とする重合体に関するものであり、この重
合体は耐熱性を持つとともに、有機薄膜発光素子の正孔
輸送特性を保有する素材として利用できる。
【0002】
【従来の技術】主鎖骨格にジフェニルアミンを持つ下記
式で表されるポリマーの合成については、Macrom
olecules 1998, 31, 988−993
にて報告されている。このポリマーのNMP(N−メチ
ル−2−ピロリドン)溶液は高い蛍光量子収率を示すこ
とが報告されている。
式で表されるポリマーの合成については、Macrom
olecules 1998, 31, 988−993
にて報告されている。このポリマーのNMP(N−メチ
ル−2−ピロリドン)溶液は高い蛍光量子収率を示すこ
とが報告されている。
【0003】
【化4】
【0004】ケイ素で縮環されたジフェニルアミン誘導
体であるフェナザシリン化合物は、特開平8−3023
39号公報、特開平10−218884号公報で、発光
素子の正孔輸送材料として好適に用いられることが記載
されている。また、発光素子の構成材料として用いた際
に、通常の低分子化合物が時間の経過とともに結晶化
し、界面が凸凹になることから電気短絡を起こすという
欠点があるのに対し、フェナザシリン化合物は高いガラ
ス転移温度Tgを持つことから、経時変化と共に結晶化
の進行の少ないことが特徴となっていた。
体であるフェナザシリン化合物は、特開平8−3023
39号公報、特開平10−218884号公報で、発光
素子の正孔輸送材料として好適に用いられることが記載
されている。また、発光素子の構成材料として用いた際
に、通常の低分子化合物が時間の経過とともに結晶化
し、界面が凸凹になることから電気短絡を起こすという
欠点があるのに対し、フェナザシリン化合物は高いガラ
ス転移温度Tgを持つことから、経時変化と共に結晶化
の進行の少ないことが特徴となっていた。
【0005】ポリアニリンを初めとする芳香族アミン型
ポリマーは、高い電気活性を示すが、一般の有機溶媒へ
の溶解性が低いため、膜形成がしにくく、素子化が難し
いという問題があった。
ポリマーは、高い電気活性を示すが、一般の有機溶媒へ
の溶解性が低いため、膜形成がしにくく、素子化が難し
いという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、膜形成性に
すぐれたフェナザシリン化合物、その製造方法を提供す
るとともに、該フェナザシリン化合物からなる有機薄膜
素子を提供することをその課題とする。
すぐれたフェナザシリン化合物、その製造方法を提供す
るとともに、該フェナザシリン化合物からなる有機薄膜
素子を提供することをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記一般式(1)で
表される5,10−ジヒドロ−5H−フェナザシリン化
合物を主鎖骨格とする重合体が提供される。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記一般式(1)で
表される5,10−ジヒドロ−5H−フェナザシリン化
合物を主鎖骨格とする重合体が提供される。
【化5】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基を示し、nは
平均重合度で3〜30000の数を示す) また、本発明によれば、下記一般式(2)で表される5
−メチルアリール−5,10−ジヒドロ−5H−フェナ
ザシリン化合物を主鎖骨格とする重合体が提供される。
ール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基を示し、nは
平均重合度で3〜30000の数を示す) また、本発明によれば、下記一般式(2)で表される5
−メチルアリール−5,10−ジヒドロ−5H−フェナ
ザシリン化合物を主鎖骨格とする重合体が提供される。
【化6】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基を示し、R3
はアリール基を示し、nは平均重合度で3〜30000
の数を示す) さらに、本発明によれば、前記一般式(2)の5−メチ
ルアリール−5,10−ジヒドロ−5H−フェナザシリ
ン化合物を主鎖骨格とする重合体を、脱アリールメチル
化することを特徴とする前記一般式(1)の5,10−
ジヒドロ−5H−フェナザシリン化合物を主鎖骨格とす
る重合体を製造する方法が提供される。さらにまた、本
発明によれば、下記一般式(3)で表される5,10−
ジヒドロ−5H−フェナザシリン化合物をニッケル錯体
を用いて脱ハロゲン化縮合反応させて重合することを特
徴とする前記一般式(2)のポリフェナザシリン化合物
の合成方法が提供される。
ール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基を示し、R3
はアリール基を示し、nは平均重合度で3〜30000
の数を示す) さらに、本発明によれば、前記一般式(2)の5−メチ
ルアリール−5,10−ジヒドロ−5H−フェナザシリ
ン化合物を主鎖骨格とする重合体を、脱アリールメチル
化することを特徴とする前記一般式(1)の5,10−
ジヒドロ−5H−フェナザシリン化合物を主鎖骨格とす
る重合体を製造する方法が提供される。さらにまた、本
発明によれば、下記一般式(3)で表される5,10−
ジヒドロ−5H−フェナザシリン化合物をニッケル錯体
を用いて脱ハロゲン化縮合反応させて重合することを特
徴とする前記一般式(2)のポリフェナザシリン化合物
の合成方法が提供される。
【化7】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基を示し、R3
はアリールメチル基を示し、Xはハロゲン原子を示す) さらにまた、本発明によれば、前記一般式(1)又は
(2)の重合体を構成要素に用いた有機薄膜エレクトロ
クロミック素子が提供される。さらにまた、本発明によ
れば、前記一般式(1)又は(2)の重合体を構成要素
に用いた有機薄膜発光素子が提供される。
ール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基を示し、R3
はアリールメチル基を示し、Xはハロゲン原子を示す) さらにまた、本発明によれば、前記一般式(1)又は
(2)の重合体を構成要素に用いた有機薄膜エレクトロ
クロミック素子が提供される。さらにまた、本発明によ
れば、前記一般式(1)又は(2)の重合体を構成要素
に用いた有機薄膜発光素子が提供される。
【0008】前記一般式(1)〜(3)において、R1
及びR2で表されるアルキル基としては、メチル、エチ
ル、n−またはiso−プロピル、n−、iso−また
はtert−ブチル、n−、iso−またはneo−ペ
ンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチ
ル、n−オクチル等の直鎖、分岐、環状の炭素数1〜2
0、好ましくは1〜12のアルキル基が挙げられる。ア
ルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−または
iso−プロポキシ、n−、iso−またはtert−
ブトキシ、n−、iso−またはneo−ペントキシ、
n−ヘキソキシ、シクロヘキソキシ、n−ヘプトキシ、
n−オクトキシ等の直鎖、分岐、環状の炭素数1〜2
0、好ましくは1〜12のアルコキシ基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、o−、m−、p−ト
リル基、1−および2−ナフチル基、アントリル基等の
炭素数6〜20、好ましくは6〜14のアリール基が挙
げられる。アリーロキシ基としては、フェノキシ基、o
−、m−、p−トリロキシ基、1−および2−ナフトキ
シ基、アントロキシ基等の炭素数6〜20、好ましくは
6〜14のアリーロキシ基が挙げられる。
及びR2で表されるアルキル基としては、メチル、エチ
ル、n−またはiso−プロピル、n−、iso−また
はtert−ブチル、n−、iso−またはneo−ペ
ンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチ
ル、n−オクチル等の直鎖、分岐、環状の炭素数1〜2
0、好ましくは1〜12のアルキル基が挙げられる。ア
ルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−または
iso−プロポキシ、n−、iso−またはtert−
ブトキシ、n−、iso−またはneo−ペントキシ、
n−ヘキソキシ、シクロヘキソキシ、n−ヘプトキシ、
n−オクトキシ等の直鎖、分岐、環状の炭素数1〜2
0、好ましくは1〜12のアルコキシ基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、o−、m−、p−ト
リル基、1−および2−ナフチル基、アントリル基等の
炭素数6〜20、好ましくは6〜14のアリール基が挙
げられる。アリーロキシ基としては、フェノキシ基、o
−、m−、p−トリロキシ基、1−および2−ナフトキ
シ基、アントロキシ基等の炭素数6〜20、好ましくは
6〜14のアリーロキシ基が挙げられる。
【0009】前記一般式(2)及び(3)において、R
3で表されるアリール基としては、フェニル基、o−、
m−、p−トリル基、1−および2−ナフチル基、アン
トリル基等の炭素数が6〜20、好ましくは6〜14の
アリール基が挙げられる。
3で表されるアリール基としては、フェニル基、o−、
m−、p−トリル基、1−および2−ナフチル基、アン
トリル基等の炭素数が6〜20、好ましくは6〜14の
アリール基が挙げられる。
【0010】前記一般式(3)において、Xで表される
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられ、特に臭素原子が好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられ、特に臭素原子が好ましい。
【0011】本発明による前記一般式(2)の重合体
は、前記一般式(3)で表される5,10−ジヒドロ−
5H−フェナザシリン化合物を、ニッケル錯体を用いて
脱ハロゲン化縮合反応させて重合することによって製造
することができる。
は、前記一般式(3)で表される5,10−ジヒドロ−
5H−フェナザシリン化合物を、ニッケル錯体を用いて
脱ハロゲン化縮合反応させて重合することによって製造
することができる。
【0012】ニッケル錯体を用いる前記脱ハロゲン化重
縮合には、この種の反応において通常用いられる種々の
有機溶媒を用いることができる。これを例示すれば、
N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ベンゼン、
テトラヒドロフラン等である。
縮合には、この種の反応において通常用いられる種々の
有機溶媒を用いることができる。これを例示すれば、
N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ベンゼン、
テトラヒドロフラン等である。
【0013】前記ニッケル錯体としては、テトラカルボ
ニルニッケル(0)、ジカルボニルビス(トリフェニル
ホスフィン)ニッケル(0)、ビス(1,5−シクロオ
クタジエン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニ
ルホスフィン)ニッケル(0)、(η2−エチレン)ビ
ス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、テトラ
キス(イソシアン化t−ブチル)ニッケル(0)、
[(1,2,5,6,8,10−η)−trans,t
rans,trans−1,5,9−シクロドデカトリ
エン]ニッケル(0)、等を例示することができる。ニ
ッケル錯体は、前記(3)の化合物1当量当り、0.1
〜20当量、好ましくは1〜5当量の割合で用いられ
る。
ニルニッケル(0)、ジカルボニルビス(トリフェニル
ホスフィン)ニッケル(0)、ビス(1,5−シクロオ
クタジエン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニ
ルホスフィン)ニッケル(0)、(η2−エチレン)ビ
ス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、テトラ
キス(イソシアン化t−ブチル)ニッケル(0)、
[(1,2,5,6,8,10−η)−trans,t
rans,trans−1,5,9−シクロドデカトリ
エン]ニッケル(0)、等を例示することができる。ニ
ッケル錯体は、前記(3)の化合物1当量当り、0.1
〜20当量、好ましくは1〜5当量の割合で用いられ
る。
【0014】また、ニッケル錯体には、支持配位子とし
て0.1〜10当量の2,2’−ビピリジルやトリフェ
ニルホスフィン等の配位子を加えてもよい。例を挙げれ
ば、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル
(0)に2,2’−ビピリジルを1当量加えて用いる、
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)に
トリフェニルホスフィンを2当量加えて用いる等であ
る。
て0.1〜10当量の2,2’−ビピリジルやトリフェ
ニルホスフィン等の配位子を加えてもよい。例を挙げれ
ば、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル
(0)に2,2’−ビピリジルを1当量加えて用いる、
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)に
トリフェニルホスフィンを2当量加えて用いる等であ
る。
【0015】脱ハロゲン化重縮合反応は、溶媒の融点〜
溶媒の沸点まで種々の温度で実施できるが、特に0℃〜
100℃程度が望ましい。反応後は、再沈等によって精
製できる。
溶媒の沸点まで種々の温度で実施できるが、特に0℃〜
100℃程度が望ましい。反応後は、再沈等によって精
製できる。
【0016】このポリマーの平均重合度nは3〜300
00、好ましくは5〜10000である。本発明による
前記一般式(1)で表される5,10−ジヒドロ−5H
−フェナザシリン化合物を主鎖骨格とする重合体は、前
記一般式(2)のポリフェナザシリン化合物中のN−置
換基−CH2−R3を脱アリールメチル化させ、NH型の
ポリフェナザシリン化合物とすることにより製造するこ
とができる。この場合、その脱アリールメチル化反応と
しては、従来公知の各種の反応が用いられる。このよう
な反応には、化学的還元反応や、電気化学的還元反応等
が包含される。前記の化学的還元反応では、ベンジルア
ミン誘導体で保護されたアミンの脱アリールメチル化反
応に一般的に用いられている方法、例えば、パラジウム
−炭素、ラネーニッケル、ナトリウム等を触媒として用
いる水素還元方法を挙げることができる。一方、電気化
学的還元反応としては、従来公知の方法を採用すること
ができる。一般式(2)のポリフェナザリンの脱アリー
ルメチル化反応は、種々の形態、例えば、フィルムの形
態や溶液の形態で行うことができる。
00、好ましくは5〜10000である。本発明による
前記一般式(1)で表される5,10−ジヒドロ−5H
−フェナザシリン化合物を主鎖骨格とする重合体は、前
記一般式(2)のポリフェナザシリン化合物中のN−置
換基−CH2−R3を脱アリールメチル化させ、NH型の
ポリフェナザシリン化合物とすることにより製造するこ
とができる。この場合、その脱アリールメチル化反応と
しては、従来公知の各種の反応が用いられる。このよう
な反応には、化学的還元反応や、電気化学的還元反応等
が包含される。前記の化学的還元反応では、ベンジルア
ミン誘導体で保護されたアミンの脱アリールメチル化反
応に一般的に用いられている方法、例えば、パラジウム
−炭素、ラネーニッケル、ナトリウム等を触媒として用
いる水素還元方法を挙げることができる。一方、電気化
学的還元反応としては、従来公知の方法を採用すること
ができる。一般式(2)のポリフェナザリンの脱アリー
ルメチル化反応は、種々の形態、例えば、フィルムの形
態や溶液の形態で行うことができる。
【0017】一般式(2)で示されたポリフェナザシリ
ンのフィルムを電気化学的な還元反応によるNH型のポ
リフェナザシリンに変換する場合、その電解反応に用い
る支持電解質としては一般の電解反応に使用する電解質
を用いることができる。このような電解質としては、例
えば、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸ナ
トリウム、テトラフルオロほう酸テトラブチルアンモニ
ウム等が用いられる。電解反応の温度は溶媒の融点〜溶
媒の沸点まで種々の温度で実施できる。また、電解反応
に用いる溶媒は一般に電解反応に用いられる溶媒を使用
することができるが、特にアセトニトリルが望ましい。
電解反応における還元電位は化合物のCV測定時に還元
ピークが現れる電位で電解還元反応を行うことができる
が、特に、Ag/Ag+に対して−2Vから−4Vの範
囲が望ましい。
ンのフィルムを電気化学的な還元反応によるNH型のポ
リフェナザシリンに変換する場合、その電解反応に用い
る支持電解質としては一般の電解反応に使用する電解質
を用いることができる。このような電解質としては、例
えば、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸ナ
トリウム、テトラフルオロほう酸テトラブチルアンモニ
ウム等が用いられる。電解反応の温度は溶媒の融点〜溶
媒の沸点まで種々の温度で実施できる。また、電解反応
に用いる溶媒は一般に電解反応に用いられる溶媒を使用
することができるが、特にアセトニトリルが望ましい。
電解反応における還元電位は化合物のCV測定時に還元
ピークが現れる電位で電解還元反応を行うことができる
が、特に、Ag/Ag+に対して−2Vから−4Vの範
囲が望ましい。
【0018】前記一般式(1)及び(2)で表される本
発明の重合体は、有機溶媒に可溶性のものであり、スピ
ンコートなどの簡便な成形加工手法で薄膜化することが
できる。
発明の重合体は、有機溶媒に可溶性のものであり、スピ
ンコートなどの簡便な成形加工手法で薄膜化することが
できる。
【0019】本発明の重合体は、真空蒸着法、スピンコ
ート法、キャスト法などの方法により、ITOなどの電
極上に製膜することにより、エレクトロクロミック素子
及び発光素子として機能する。
ート法、キャスト法などの方法により、ITOなどの電
極上に製膜することにより、エレクトロクロミック素子
及び発光素子として機能する。
【0020】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
【0021】実施例1[2,8−ジブロモ−10,10
−ジ−n−ブチル−5−(2−ナフチルメチル)−5,
10−ジヒドロフェナザシリンの合成(一般式3、
R1、R2= n−ブチル、R3=2−ナフチル、X= B
r)の合成] 4.94gのビス(2,4−ジブロモフェニル)アミン
と2.25gの2−ナフチルブロモメタンと1.03g
のテトラブチルアンモニウムブロミドと0.68gの水
酸化ナトリウムを100mLのテトラヒドロフランに溶
かし、24時間加熱還流した。反応液に水を加えて反応
を止めて抽出した後、シリカゲルのカラムで精製するこ
とによって、3.40g のビス(2,4−ジブロモフ
ェニル)−(2−ナフチルメチル)アミンを得た。続い
て、氷浴中で1.29g(2.1mmol)のビス
(2,4−ジブロモフェニル)−(2−ナフチルメチ
ル)アミンに20mLののエーテルに懸濁させた後に3
mLのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6M)
を加えた。懸濁液が均一になったところで、さらにジ−
n−ブチルジクロロシランを0・44 g(2.1 mm
ol)加えた。沈殿が生成した後に氷浴を外して12時
間かくはんした。反応液を水を加えてエーテルで抽出し
た後にシリカゲルのカラムで精製することにより、0.
51g(0.84mmol)の2,8−ジブロモ−1
0,10−ジ−n−ブチル−5−(2−ナフチルメチ
ル)−5,10−ジヒドロフェナザシリンを単離した。
得られた化合物は文献未記載の新規化合物であった。
−ジ−n−ブチル−5−(2−ナフチルメチル)−5,
10−ジヒドロフェナザシリンの合成(一般式3、
R1、R2= n−ブチル、R3=2−ナフチル、X= B
r)の合成] 4.94gのビス(2,4−ジブロモフェニル)アミン
と2.25gの2−ナフチルブロモメタンと1.03g
のテトラブチルアンモニウムブロミドと0.68gの水
酸化ナトリウムを100mLのテトラヒドロフランに溶
かし、24時間加熱還流した。反応液に水を加えて反応
を止めて抽出した後、シリカゲルのカラムで精製するこ
とによって、3.40g のビス(2,4−ジブロモフ
ェニル)−(2−ナフチルメチル)アミンを得た。続い
て、氷浴中で1.29g(2.1mmol)のビス
(2,4−ジブロモフェニル)−(2−ナフチルメチ
ル)アミンに20mLののエーテルに懸濁させた後に3
mLのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6M)
を加えた。懸濁液が均一になったところで、さらにジ−
n−ブチルジクロロシランを0・44 g(2.1 mm
ol)加えた。沈殿が生成した後に氷浴を外して12時
間かくはんした。反応液を水を加えてエーテルで抽出し
た後にシリカゲルのカラムで精製することにより、0.
51g(0.84mmol)の2,8−ジブロモ−1
0,10−ジ−n−ブチル−5−(2−ナフチルメチ
ル)−5,10−ジヒドロフェナザシリンを単離した。
得られた化合物は文献未記載の新規化合物であった。
【0022】元素分析値は以下の通りである。 元素分析値:C31H33Br2NSiとしての 計算値:C,61.29;H,5.48;N,2.31 実測値:C,61.11;H,5.40;N,2.09
【0023】NMRスペクトルデータについては以下の
通りである。1 H−NMR(CDCl3):δ6.8−8.0(m,
13H), 5.41(s,2H), 1.0−2.0
(m,18H)13 C−NMR(CDCl3):δ148.81,13
5.77,134.40,133.45,132.9
9,132.63,128.90,127.70,12
6.40,125.93,124.76,123.9
2,122.64,118.21,113.69,5
6.65,26.38,25.78,13.76,1
3.6529 Si−NMR(CDCl3):δ−20.10
通りである。1 H−NMR(CDCl3):δ6.8−8.0(m,
13H), 5.41(s,2H), 1.0−2.0
(m,18H)13 C−NMR(CDCl3):δ148.81,13
5.77,134.40,133.45,132.9
9,132.63,128.90,127.70,12
6.40,125.93,124.76,123.9
2,122.64,118.21,113.69,5
6.65,26.38,25.78,13.76,1
3.6529 Si−NMR(CDCl3):δ−20.10
【0024】実施例2[脱ハロゲン化カップリング反応
によるポリ(10,10−ジ−n−ブチル−5−(2−
ナフチルメチル)−5,10−ジヒドロフェナザシリン
−2,8−ジイル)(一般式2,R1,R2 = n−ブチ
ル,R3=2−ナフチル)の合成] 窒素雰囲気下でビス(1,5−シクロオクタジエン)ニ
ッケル(0)の0.28g(1.0 mmol)に、
1,5−シクロオクタジエン 1 mL を加えた後にト
ルエンを 5mL加えて懸濁させた。更に2,2’−ビ
ピリジル 0.16g(1.0 mmol)を加えてかく
はんした。更に0.42g(0.7 mmol) の2,
8−ジブロモ−10,10−ジ−n−ブチル−5−(2
−ナフチルメチル)−5,10−ジヒドロフェナザシリ
ンを加えた後に60℃に昇温して48時間かくはんし
た。反応液をメタノールに注ぎ、得られた粉末をろ過し
た。この粉末を水、メタノールの順で洗浄した後にジク
ロロメタンに溶かしてメタノールで再沈殿することによ
り、0.27g(モノマー単位として0.60 mmo
l)のポリマーを単離した。得られたポリマーはTH
F、クロロホルム等の一般の有機溶媒に可溶であった。
得られたポリマーは文献未記載の新規化合物であり、数
平均分子量は10000、重量平均分子量は24000
であった。
によるポリ(10,10−ジ−n−ブチル−5−(2−
ナフチルメチル)−5,10−ジヒドロフェナザシリン
−2,8−ジイル)(一般式2,R1,R2 = n−ブチ
ル,R3=2−ナフチル)の合成] 窒素雰囲気下でビス(1,5−シクロオクタジエン)ニ
ッケル(0)の0.28g(1.0 mmol)に、
1,5−シクロオクタジエン 1 mL を加えた後にト
ルエンを 5mL加えて懸濁させた。更に2,2’−ビ
ピリジル 0.16g(1.0 mmol)を加えてかく
はんした。更に0.42g(0.7 mmol) の2,
8−ジブロモ−10,10−ジ−n−ブチル−5−(2
−ナフチルメチル)−5,10−ジヒドロフェナザシリ
ンを加えた後に60℃に昇温して48時間かくはんし
た。反応液をメタノールに注ぎ、得られた粉末をろ過し
た。この粉末を水、メタノールの順で洗浄した後にジク
ロロメタンに溶かしてメタノールで再沈殿することによ
り、0.27g(モノマー単位として0.60 mmo
l)のポリマーを単離した。得られたポリマーはTH
F、クロロホルム等の一般の有機溶媒に可溶であった。
得られたポリマーは文献未記載の新規化合物であり、数
平均分子量は10000、重量平均分子量は24000
であった。
【0025】元素分析値は以下の通りである。 元素分析値:C31H33NSi・H2Oとしての 計算値:C,79.96;H,7.58;N,3.00 実測値:C,79.59;H,7.29;N,2.79
【0026】NMRスペクトルデータについては以下の
通りである。1 H−NMR(CDCl3):δ6.8−8.0(m,
13H), 5.4(s,2H), 1.0−2.0
(m,18H)13 C−NMR(CDCl3):δ149.15,13
5.60,133.61,132.65,132.3
2,131.82,128.76,126.29,12
5.77,124.91,120.47,116.4
7,56.79,26.55,26.09,14.2
0,13.7629 Si−NMR(CDCl3):δ−21.18
通りである。1 H−NMR(CDCl3):δ6.8−8.0(m,
13H), 5.4(s,2H), 1.0−2.0
(m,18H)13 C−NMR(CDCl3):δ149.15,13
5.60,133.61,132.65,132.3
2,131.82,128.76,126.29,12
5.77,124.91,120.47,116.4
7,56.79,26.55,26.09,14.2
0,13.7629 Si−NMR(CDCl3):δ−21.18
【0027】IRスペクトルのデータは以下の通りであ
る。 IR(KBrペレット)3050,3008,295
2,2919,2867,1633,1590,154
0,1508,1452,1407,1373,131
5,1269,1214,1076,1004,96
0,890,868,810,741,474cm-1
る。 IR(KBrペレット)3050,3008,295
2,2919,2867,1633,1590,154
0,1508,1452,1407,1373,131
5,1269,1214,1076,1004,96
0,890,868,810,741,474cm-1
【0028】実施例3[高分子反応によるポリ(10,
10−ジ−n−ブチル−5,10−ジヒドロフェナザシ
リン−2,8−ジイル)(一般式1,R1=R2 =n−
ブチル)の合成] 33.5mgのポリ(10,10−ジ−n−ブチル−5
−(2−ナフチルメチル)−5,10−ジヒドロフェナ
ザシリン−2,8−ジイル)を10mLのテトラヒドロ
フランに溶かし、0.2gのナトリウムを加えて撹拌し
た。24時間撹拌した後に2−プロパノールを加えるこ
とによってナトリウムを失活させた。溶媒を留去させた
後にメタノールを加えてろ過することによって22.7
mgのポリ(10,10−ジ−n−ブチル−5,10−
ジヒドロフェナザシリン−2,8−ジイル)を得た。得
られたポリマーは文献未記載の新規化合物であり、数平
均分子量は18000、重量平均分子量は32000で
あった。CDCl3中での2 9Si−NMRはδ−20.
38ppmであり、原料ポリマーの骨格を残したまま反
応が進行していることが確認できた。
10−ジ−n−ブチル−5,10−ジヒドロフェナザシ
リン−2,8−ジイル)(一般式1,R1=R2 =n−
ブチル)の合成] 33.5mgのポリ(10,10−ジ−n−ブチル−5
−(2−ナフチルメチル)−5,10−ジヒドロフェナ
ザシリン−2,8−ジイル)を10mLのテトラヒドロ
フランに溶かし、0.2gのナトリウムを加えて撹拌し
た。24時間撹拌した後に2−プロパノールを加えるこ
とによってナトリウムを失活させた。溶媒を留去させた
後にメタノールを加えてろ過することによって22.7
mgのポリ(10,10−ジ−n−ブチル−5,10−
ジヒドロフェナザシリン−2,8−ジイル)を得た。得
られたポリマーは文献未記載の新規化合物であり、数平
均分子量は18000、重量平均分子量は32000で
あった。CDCl3中での2 9Si−NMRはδ−20.
38ppmであり、原料ポリマーの骨格を残したまま反
応が進行していることが確認できた。
【0029】実施例4[電解還元によるポリ(10,1
0−ジ−n−ブチル−5,10−ジヒドロフェナザシリ
ン−2,8−ジイル)(一般式1,R1=R2 =n−ブ
チル)の合成] ポリマー1mgを200μlのジクロロエタンに溶か
し、電極表面にそのポリマー溶液をキャストし、これを
作用極とした。これを対極(白金板)、参照極と共に電
解セル内に配置し、支持電解質として過塩素酸ナトリウ
ム、溶媒として脱水アセトニトリルを用いて−3V(対
Ag/Ag+)で電解還元を行った。その結果、2−ナ
フチルメチル基が脱離したポリ(10,10−ジ−n−
ブチル−5,10−ジヒドロフェナザシリン−2,8−
ジイル)が得られた。
0−ジ−n−ブチル−5,10−ジヒドロフェナザシリ
ン−2,8−ジイル)(一般式1,R1=R2 =n−ブ
チル)の合成] ポリマー1mgを200μlのジクロロエタンに溶か
し、電極表面にそのポリマー溶液をキャストし、これを
作用極とした。これを対極(白金板)、参照極と共に電
解セル内に配置し、支持電解質として過塩素酸ナトリウ
ム、溶媒として脱水アセトニトリルを用いて−3V(対
Ag/Ag+)で電解還元を行った。その結果、2−ナ
フチルメチル基が脱離したポリ(10,10−ジ−n−
ブチル−5,10−ジヒドロフェナザシリン−2,8−
ジイル)が得られた。
【0030】IRスペクトルのデータは以下の通りであ
る。 IR(KBrペレット)3419,3050,300
8,2952,2919,2867,2854,159
2,1454,1407,1373,1315,126
9,1215,1146,1111,1088,100
7,881,866,810,741,627,474
cm-1
る。 IR(KBrペレット)3419,3050,300
8,2952,2919,2867,2854,159
2,1454,1407,1373,1315,126
9,1215,1146,1111,1088,100
7,881,866,810,741,627,474
cm-1
【0031】実施例5[ポリマーを用いたエレクトロク
ロミック素子]ポリマーのエレクトロクロミック特性の
評価は以下のように行った。ポリマー1mgを200μ
lのジクロロエタンに溶かし、電極表面にそのポリマー
溶液をキャストし、これを作用極とした。これを対極
(白金板)、参照極と共に石英セル内に配置し、支持電
解質として過塩素酸テトラブチルアンモニウム、溶媒と
して脱水アセトニトリルを用い、電位変化におけるポリ
マーの色調変化を観察した。
ロミック素子]ポリマーのエレクトロクロミック特性の
評価は以下のように行った。ポリマー1mgを200μ
lのジクロロエタンに溶かし、電極表面にそのポリマー
溶液をキャストし、これを作用極とした。これを対極
(白金板)、参照極と共に石英セル内に配置し、支持電
解質として過塩素酸テトラブチルアンモニウム、溶媒と
して脱水アセトニトリルを用い、電位変化におけるポリ
マーの色調変化を観察した。
【0032】ポリ(10,10−ジ−n−ブチル−5−
(2−ナフチルメチル)−5,10−ジヒドロフェナザ
シリン−2,8−ジイル)(一般式2,R1=R2=n−
ブチル,R3=2−ナフチル)を作用極に用いた場合、
中性ではポリマーの色は無色であったがキャストフィル
ムに引加する電位を高くすることにより無色から黄、
茶、黒と変化した。
(2−ナフチルメチル)−5,10−ジヒドロフェナザ
シリン−2,8−ジイル)(一般式2,R1=R2=n−
ブチル,R3=2−ナフチル)を作用極に用いた場合、
中性ではポリマーの色は無色であったがキャストフィル
ムに引加する電位を高くすることにより無色から黄、
茶、黒と変化した。
【0033】ポリ(10,10−ジ−n−ブチル−5,
10−ジヒドロフェナザシリン−2,8−ジイル)(一
般式1,R1=R2 =n−ブチル)を作用極に用いた場
合、中性ではポリマーの色は無色であったがキャストフ
ィルムに引加する電位を高くすることにより無色から
赤、赤紫、紫と変化した。
10−ジヒドロフェナザシリン−2,8−ジイル)(一
般式1,R1=R2 =n−ブチル)を作用極に用いた場
合、中性ではポリマーの色は無色であったがキャストフ
ィルムに引加する電位を高くすることにより無色から
赤、赤紫、紫と変化した。
【0034】実施例6[ポリマーを用いた有機発光素
子] 図1はエレクトロルミネッセンス素子(発光素子)の概
略断面図を示したものである。透明絶縁性の基板1とし
て、厚さ1.1mmのガラス板を用い、この上に120
nmのITOをスパッタリング法で被膜して陽極2とし
た。この透明導電性基板を使用前に水洗、オゾン洗浄、
プラズマ洗浄により十分に洗浄した。正孔輸送層3とし
て、ポリマーを有機溶媒(1,2−ジクロロエタン、ト
ルエンなど)に溶解し、陽極2にスピンコート法により
40nmの厚さで成膜した。
子] 図1はエレクトロルミネッセンス素子(発光素子)の概
略断面図を示したものである。透明絶縁性の基板1とし
て、厚さ1.1mmのガラス板を用い、この上に120
nmのITOをスパッタリング法で被膜して陽極2とし
た。この透明導電性基板を使用前に水洗、オゾン洗浄、
プラズマ洗浄により十分に洗浄した。正孔輸送層3とし
て、ポリマーを有機溶媒(1,2−ジクロロエタン、ト
ルエンなど)に溶解し、陽極2にスピンコート法により
40nmの厚さで成膜した。
【0035】次に、有機発光層4としてトリス(8−キ
ノリノール)アルミニウムを60nm蒸着し、その上面
に陰極5としてMgとAgを蒸着速度比10:1で15
0nm蒸着した。最後に、封止層6としてGeOを1.
6μm蒸着後、ガラス板7を光硬化性樹脂8で接着し密
封した。なお、図中、9は電源、10はリード線11は
陰極端子を示す。
ノリノール)アルミニウムを60nm蒸着し、その上面
に陰極5としてMgとAgを蒸着速度比10:1で15
0nm蒸着した。最後に、封止層6としてGeOを1.
6μm蒸着後、ガラス板7を光硬化性樹脂8で接着し密
封した。なお、図中、9は電源、10はリード線11は
陰極端子を示す。
【0036】ポリマーとして(10,10−ジ−n−ブ
チル−5−(2−ナフチルメチル)−5,10−ジヒド
ロフェナザシリン−2,8−ジイル)(一般式2,R1
=R2=n−ブチル,R3=2−ナフチル)を用いた場
合、この素子は5V以上の直流電圧により緑色に発光
し、14.5Vにおける輝度は1450cd/m2、電
流密度は280mA/cm2であった。
チル−5−(2−ナフチルメチル)−5,10−ジヒド
ロフェナザシリン−2,8−ジイル)(一般式2,R1
=R2=n−ブチル,R3=2−ナフチル)を用いた場
合、この素子は5V以上の直流電圧により緑色に発光
し、14.5Vにおける輝度は1450cd/m2、電
流密度は280mA/cm2であった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、新規なフェナザシリン
化合物が提供され、さらに該化合物を高分子化すること
で、成形加工でも非常に簡便な手法で薄膜化が出来るよ
うな素材の提供が可能となり、さらに発光素子およびエ
レクトロクロミズム素子の構成材料として有用な材料を
提供することが出来る。
化合物が提供され、さらに該化合物を高分子化すること
で、成形加工でも非常に簡便な手法で薄膜化が出来るよ
うな素材の提供が可能となり、さらに発光素子およびエ
レクトロクロミズム素子の構成材料として有用な材料を
提供することが出来る。
【図1】実施例6で示した発光素子の模式的断面図であ
る。
る。
【符号の説明】 1 基板 2 陽極 3 正孔注入輸送層 4 有機発光層 5 陰極 6 封止層 7 ガラス板 8 接着性材料層 9 電源 10 リード線 11 陰極端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 輝幸 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 田中 正人 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 審査官 森川 聡 (56)参考文献 特開 平8−302339(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 61/12 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表される5,10−
ジヒドロ−5H−フェナザシリン化合物を主鎖骨格とす
る重合体。 【化1】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基を示し、nは
平均重合度で3〜30000の数を示す) - 【請求項2】 下記一般式(2)で示される5−メチル
アリール−5,10−ジヒドロ−5H−フェナザシリン
化合物を主鎖骨格とする重合体。 【化2】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基を示し、R3
はアリール基を示し、nは平均重合度で3〜30000
の数を示す) - 【請求項3】 請求項2の5−メチルアリール−5,1
0−ジヒドロ−5H−フェナザシリン化合物を主鎖骨格
とする重合体を、脱アリールメチル化することを特徴と
する請求項1に記載の5,10−ジヒドロ−5H−フェ
ナザシリン化合物を主鎖骨格とする重合体を製造する方
法。 - 【請求項4】 下記一般式(3)で表される5,10−
ジヒドロ−5H−フェナザシリン化合物をニッケル錯体
を用いて脱ハロゲン化縮合反応させて重合することを特
徴とする請求項2に記載のポリフェナザシリン化合物の
合成方法。 【化3】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基を示し、R3
はアリールメチル基を示し、Xはハロゲン原子を示す) - 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載の重合体を
構成要素に用いた有機薄膜エレクトロクロミック素子。 - 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載の重合体を
構成要素に用いた有機薄膜発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000133913A JP3289143B2 (ja) | 2000-05-02 | 2000-05-02 | ケイ素で縮環されたポリジフェニルアミン化合物、及び該化合物を用いた有機薄膜素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000133913A JP3289143B2 (ja) | 2000-05-02 | 2000-05-02 | ケイ素で縮環されたポリジフェニルアミン化合物、及び該化合物を用いた有機薄膜素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001316457A JP2001316457A (ja) | 2001-11-13 |
JP3289143B2 true JP3289143B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=18642306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000133913A Expired - Lifetime JP3289143B2 (ja) | 2000-05-02 | 2000-05-02 | ケイ素で縮環されたポリジフェニルアミン化合物、及び該化合物を用いた有機薄膜素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3289143B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
TWI293964B (en) * | 2001-02-05 | 2008-03-01 | Sumitomo Chemical Co | Polymeric fluorescent substance, production thereof and polymer light-emitting device |
JP4904805B2 (ja) * | 2004-12-27 | 2012-03-28 | 住友化学株式会社 | 高分子化合物およびそれを用いた高分子発光素子 |
JP5343227B2 (ja) * | 2008-03-07 | 2013-11-13 | 名古屋市 | 側鎖にエポキシ基を持つフェナザシリン系重合体 |
JP5391392B2 (ja) * | 2008-06-13 | 2014-01-15 | 名古屋市 | フェナザシリン系重合体および当該フェナザシリン系重合体を用いた有機薄膜トランジスタ |
JP5391386B2 (ja) * | 2008-06-13 | 2014-01-15 | 名古屋市 | ビスフェナザシリン化合物、ビスフェナザシリン化合物の製造方法、ビスフェナザシリン化合物を用いた有機薄膜トランジスタ |
JP5234660B2 (ja) * | 2009-08-25 | 2013-07-10 | 名古屋市 | フェナザシリン系重合体、フェナザシリン系重合体の製造方法および当該フェナザシリン系重合体を用いた有機薄膜トランジスタ |
-
2000
- 2000-05-02 JP JP2000133913A patent/JP3289143B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2001316457A (ja) | 2001-11-13 |
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