JP3288829B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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宏 ▲高▼木
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は折れ曲がり部分のパター
ン形成を含む半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の集積度が大きくなるにつれて、
微細かつ高精度なパターン形成技術が要求される。投影
露光装置を用いたマスクパターンの転写では、その投影
露光装置の解像限界に近いパターンを含む複雑な形状の
パターンの形成が必要となっている。このような解像限
界付近のパターン形成では、今までパターン形成で問題
とならなかった露光光の回折現象がパターン形成上の障
害となる。例えば、90度に曲がるパターンでは、パタ
ーン角部分で寸法細りが発生し断線する場合も有る。こ
の現象を回避するには、パターンの幅を大きくする、あ
るいはパターンの間隔を広げる等の対策が必要であっ
た。従って、パターンピッチを大きくしなければならず
素子の高集積化の障害となっていた。又、解像度の向上
方法として特公昭62−50811 号公報に示されるようなマ
スク上で透過光の位相をコントロールする方法が知られ
ている。この方法は解像度の向上効果が顕著であり、素
子の高集積化が可能であるがパターンの角部での寸法細
り現象も大きく、思い通りの素子の高集積化が実現出来
ないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、折れ
曲がり部分を含む解像限界に近いパターンを、パターン
ピッチを大きくすることなく解像出来るようにし、素子
の高集積度化を実現することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では投影露光装置の解像限界に近いパターン
の折れ曲がり部分の形状を変更した。第一の線パターン
と第二の線パターンが120度より小さい角度で連結さ
れている場合、その連結部近傍で線幅の細りや断線不良
が発生する。第一のパターンと第二のパターンとの間に
中間パターンを付加し、互いに120度〜180度のい
ずれかの角度で連結するようにした。すなわち、第一の
パターンと中間パターン、及び第二のパターンと中間パ
ターンのなす角度を120〜180度のいずれかとし
た。
【0005】例えば、第一のパターンと第二のパターン
を90度で連結したい場合、間に中間パターンを設け、
第一のパターンと中間パターンのなす角度、及び第二の
パターンと中間パターンのなす角度を135度とした。
更に中間パターンの連結部の設定は図2に示す位置とし
た。図2に示すように第一と第二パターンの仮の交点A
から図中Bまでの距離をDとした。Dの値は上記投影光
学系の特性で決定される係数から導かれる。その係数W
は、投影レンズの開口数をNA、露光波長をλとした
時、W=λ/(2×NA)以下であり、D=F×W(但
し、1.8≦F≦2.7)である。
【0006】
【作用】解像限界付近の折れ曲がるパターンの角部分で
は、回折した露光光が干渉し、露光光強度の低下を引き
起こす。これによりパターンの細りが発生する。図1に
パターンの細りの様子を示す。図1(a)に90度に曲
がる場合のマスクパターンを示す。縦線の光透過部1と
横線の光透過部2が接続している。パターンを透過した
光の光強度分布を計算機シミュレーションにより求め
た。露光波長は365nm、投影光学系の条件はNA=0.
52,σ=0.3とした。
【0007】その結果を図1(b)に示す。パターン輪
郭を示す等高線3は相対光強度0.4を示している。(但
し、遮光パターンが無い場合にウェハ上で得られる光強
度を1とする。)光透過部1と光透過部2との接続部近
榜で線幅が大きく変化しているのがわかる。この変化
は、光透過部1,2の線幅がλ/(2×NA)以下の場
合顕著である。また、照明系のコヒーレンシが小さいほ
ど干渉性が高くこの現象が明確である。
【0008】図3(a)〜(d)に図1(a)のマスク
パターン配置を変更した場合に得られる投影像の、相対
光強度0.4の等高線をマスクパターンと重ねて示す。
(a)〜(d)は光透過部1と2の間に135度の連結
角で第三の中間パターン4を配置している。(a)〜
(d)は図2に示すDの値をそれぞれ変えた場合を示し
ている。(a)はD=(線幅)とした場合。(b)はD
=2×(線幅)とした場合。(c)はD=3×(線幅)
とした場合。(d)はD=4×(線幅)とした場合であ
る。
【0009】図3(b)に示すように、第三の中間パタ
ーン4を第一のパターン1と第二のパターン2の仮の交
点からD=2×(線幅)だけ離して配置した場合、線の
くびれ防止が可能であることがわかる。しかし、第三の
パターン4の配置が第一のパターン1と第二のパターン
2の仮の交点に近すぎる場合、第三のパターン4と第一
のパターン1、及び第二のパターン2の接続部で寸法細
りが、又、離れすぎると、第三のパターン4中央部で寸
法細りが発生している。
【0010】(a)の様に中間パターン4の接続位置が
仮の交点に近すぎる場合、中間パターンを付加しない場
合と同様の干渉現象が発生しているものと思われる。
又、(c),(d)の様に中間パターン4の接続位置が仮
の交点から離れすぎた場合、第三のパターン中央部で第
一のパターン1、及び第二のパターン2からの回折光が
中間パターン4の中央部に集光し光を打ち消した為と考
えられる。第三の中間パターンの配置には適正位置があ
る。解像すべきパターンの短寸法をWとするとD=F×
W(但し、1.8≦F≦2.7)が第三の中間パターンの
適性位置である。以上により、本発明によれば、パター
ンの細りや断線が防止でき、良好な形状のパターンが形
成できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第一の実施例を説明する。図
4(a)(b)は位相シフトマスクにおけるマスクパタ
ーン配置改良法の説明図である。(a)は従来の位相シ
フトマスクパターンと、このマスクで得られる光強度の
シミュレーション結果を示す。ここで用いた光学系は図
1,図3で用いたものと同じである。なお、本光学系は
1/5縮小投影光学系であり、マスクパターンは設計寸
法の5倍の値となるが、ここでは設計寸法に換算して示
す。図中に示した等高線15の相対光強度は0.4 とし
た。パターン5,7,9、が通常の光透過部。パターン
6,8、が位相反転用の位相シフタを配置した光透過部
である。パターンの幅は全て0.25μmである。
【0012】図4(b)は、(a)のパターンの折れ曲
がり部を改良した場合を示している。新パターン10,
11,12,13,14を配置した。パターンの幅は他
のパターンと同様に0.25μm である。新パターンの
配置により、図4(a)で見られたパターンの細りを防
止できた。ここで、新パターン10,11,12,1
3,14の配置を前記したルールにもとづいて、計算機
を用いた自動パターン配置システムで行った結果、所望
の位置に新パターンを自動的に配置できた。
【0013】パターン改良の効果を実験で確認した。ま
ず従来法のパターン形成を行った。通常の方法でネガ型
レジストを塗布し、通常の熱処理を行う。次に、図4
(a)のパターンを有するマスクを用いレジストを露光
した。次に定在波防止用の熱処理を行った後、通常の現
像を行った。ここで形成されたパターンを観察した結
果、図4(a)のシミュレーション結果と同様に、パタ
ーンの接続部近傍で線幅の細りが見られた。0.25μ
m ライン/スペースが同じ線幅で形成される露光条件
の場合は線幅の細りが発生し、更に線幅が0.2μm に
なるように露光量を減じた条件では断線が発生した。
【0014】次に本発明を適用した図4(b)のパター
ンを含むマスクを用いレジストパターンを形成した。従
来法の実験と同様の方法でレジストパターンを形成し
た。ここで形成されたパターンを観察した結果、図4
(b)のシミュレーション結果と同様に、パターンとの
接続部近傍でも線幅の細りは見られず、良好なパターン
が形成できた。同様に線幅が0.2μm になる条件でも
線幅の細りはほとんど発生しなかった。
【0015】ここでは単層レジストを用いた結果を示し
たが、通常の三層レジストの上層にパターンを形成した
結果や、単層レジストの下に反射防止膜がある場合な
ど、通常の露光強度を反映してパターンを形成するプロ
セスを用いた結果、ほぼ同様の結果が得られた。又、一
本線の折れ曲がり部や、ここでは位相シフトマスクを用
いた例を示したが、これに限らず通常のマスクでも解像
限界付近の寸法で同様の結果が得られた。
【0016】従来法におけるパターン折れ曲がり部での
寸法細り現象は、投影露光光学系の照明系のコヒーレン
シィにより、その度合いが変化し、コヒーレントに近い
方が寸法細りが大きく本発明の効果が大きかった。又、
同様の実験をポジ型レジストを用いて行った結果、レジ
ストの残り方は反転し、従来マスクを用いた場合に発生
した線幅の細り部では、レジスト残りが発生した。
【0017】次に、第二の実施例を説明する。ここで用
いた光学系は、露光光源はKrFエキシマレーザで波長
は248nm,σ=0.5,レンズのNA=0.45であ
る。図3(b)のパターン10,11,12,13,1
4の幅は0.2μm である。このマスクを用い通常の方
法でレジストパターンを形成した結果、実施例1とほぼ
同様の結果が得られた。このように、パターン配置の変
更により、解像限界に近いパターンを良好な形状で形成
することが出来る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、通常のマスクでは困難
な解像限界付近のパターンを位相シフトマスクを用いて
形成する場合に問題となるパターン折れ曲がり部分での
パターン細りを防止できる。従って超LSIの製造で用
いられるような複雑なパターンでも解像限界付近のパタ
ーンを用いることが出来る。また、本発明のマスクを用
いて半導体素子を作成した結果、従来型のマスクに比べ
パターンの微細化が実現でき素子面積の縮小化が実現で
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来法の説明図。
【図2】本発明の説明図。
【図3】本発明の一実施例の説明図。
【図4】本発明の他の実施例の説明図。
【符号の説明】
1,2,4,5,7,9,10,12,14…マスク上
の光透過部、6,8,11,13…マスク上の位相シフ
タを配置した光透過部、3,15…シミュレーションに
よる等高線の相対光強度0.4 の等高線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼木 宏 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 日立超エル・エス・アイ・エンジニアリ ング株式会社内 (72)発明者 早野 勝也 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社 日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 長谷川 昇雄 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社 日立製作所 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平3−156459(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】解像限界付近の折れ曲がるパターンを含む
    半導体装置の製造方法であって、 前記折れ曲がるパターンを形成するための 第一及び第二
    のパターンを有し、 前記第一および前記第二のパターンの長手方向の延長線
    の交点のなす角度が120度より小さく、 前記第一および前記第二のパターンの間に第三のパター
    ンが連結して配置され、 前記第一のパターンと前記第
    三のパターンの連結角度が120度以上180度以下で
    あるとともに、 前記第二のパターンと前記第三のパターンの連結角度が
    120度以上180度以下であるホトマスクを用いて、
    半導体基板上に形成されたレジスト膜を投影露光し、前
    記折れ曲がるパターンの角部分における、回折露光光の
    干渉による寸法細りや断線不良を防止することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第一のパターンと
    前記第二のパターンの短寸法Wが、W=λ/(2×N
    A)以下である(但しλ=露光波長、NA=投影レンズ
    の開口数)ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記投影露光の照明の
    コヒーレント係数が0.4 以下であることを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】解像限界付近の折れ曲がるパターンを含む
    半導体装置の製造方法であって、前記折れ曲がるパター
    ンを形成するための第一及び第二のパターンを有し、 前記第一および前記第二のパターンの長手方向の延長線
    の交点のなす角度が120度より小さく、 前記第一および前記第二のパターンの間に第三のパター
    ンが連結して配置され、 前記第三のパターン端の位置
    を、前記第一及び前記第二パターンの長手方向の延長線
    の交点からF×W(但し、1.8≦F≦2.7、W≦λ/
    (2×NA)、λ=露光波長、NA=投影レンズの開口
    数)離れた位置としたホトマスクを用いて、半導体基板
    上に形成されたレジスト膜を投影露光し、前記折れ曲が
    るパターンの角部分における、回折露光光の干渉による
    寸法細りや断線不良を防止することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記第一のパターンと前記第三のパターンの連結角度が
    120度以上180度以下であるとともに、 前記第二のパターンと前記第三のパターンの連結角度が
    120度以上180度以下であることを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】互いの辺が隣接して設けられ、解像限界付
    近の折れ曲がるパターンを複数含む半導体装置の製造方
    法であって、 複数の前記折れ曲がるパターンを形成するために複数の
    開口部を有し、複数の前記開口部はそれぞれ 第一及び第二のパターンを
    有し、前記第一および前記第二のパターンの長手方向の
    延長線の交点のなす角度が120度より小さく、前記第
    一および前記第二のパターンの間に第三のパターンが連
    結して配置され、前記第一のパターンと前記第三のパタ
    ーンの連結角度が120度以上180度以下であるとと
    もに、前記第二のパターンと前記第三のパターンの連結
    角度が120度以上180度以下であり、互いに隣接す
    る前記開口部を透過した光は互いに位相が反転するホト
    マスクを用いて、半導体基板上に形成されたレジスト膜
    を投影露光し、前記折れ曲がるパターンの角部分におけ
    る、回折露光光の干渉による寸法細りや断線不良を防止
    することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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