JP3288720B2 - 変性タンパク質の活性化方法 - Google Patents

変性タンパク質の活性化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、変性タンパク質、特に組換え製造された変
性タンパク質の簡単な、可溶化及び再生方法に関する。
難溶性不活性タンパク質凝集体(封入体)は、原核生
物、例えば大腸菌(E.coli)内でタンパク質が製造され
るときに、しばしば形成される。これらのタンパク質を
それらの活性形態に変換するために、これらのタンパク
質を可溶化し、そして再生させることが必要である。こ
のような方法は、知られており、そして例えばEP−A 0
361 475,EP−A 0 114 506,EP−A 0 093 619,EP−A 0 25
3 823,WO 87/02673,EP−A 0 364 926及びEP−A 0 241 0
22中に記載されている。再生タンパク質の収量を制限す
る活性化における重要な因子は、再生タンパク質の、正
しく折り畳まれた中間体への変換といくつかのタンパク
質分子の凝集との間の競合反応である。この理由のため
に、再生溶液中の再生タンパク質の濃度は、その再生方
法の収量のための重要なパラメーターである。凝集は、
再生タンパク質の濃度を高めることにより味方され、そ
して生来のタンパク質のコンホメーションをもつ再生タ
ンパク質の相対収量が減少する(臨界濃度)。
組換えタンパク質の大規模製造においては、再生され
るべきタンパク質の量は、通常、上記臨界濃度よりもか
なり高い。タンパク質は、使用される活性化バッファー
中でしばしば低い溶解度をもつので、これは、それ故、
かなりの欠点、例えば、低収率、長時間の要求及び大容
量のバッファーをもたらす。
不活性可溶性タンパク質が変性剤及び還元剤で可溶化
され、その後その還元剤が分離され、そして次に、タン
パク質と例えばグルタチオンとの間の異種構造の混合さ
れたジスルフィドが可溶化されたタンパク質が調製され
る。方法がWO 87/02673から知られている。このような
混合されたジスルフィドはさらなる精製及び再生のため
に有利である。なぜなら、チオール基の修飾後、そのタ
ンパク質は空気酸化に対して保護され、そしてこれ故そ
れはより大きなpH範囲内で安定であるからである。正味
電荷における変化もその精製を容易にする。なぜなら、
それは、非修飾タンパク質がイオン交換クロマトグラフ
ィーにより分離されることを可能にするからである。
上記混合ジスルフィドを形成するために、還元剤を精
製されている可溶化され、透析され、そして還元された
タンパク質は、その誘導体化のための変性剤及びジスル
フィド成分(例えば、GSSG、システイン、シスタミン)
を含む溶液と共にインキュベートされる。再生は、ジス
ルフィド成分の分離後に通常のやり方で行われる。この
方法は効率的であるけれども、それは、特に、誘導体化
の前の還元剤の分離のために、多くの別個の方法工程を
要求する。
インスリン様成長因子Iを折り畳み、そして精製する
ための方法は、WO 93/19084から知られている。これに
よれば、封入体が還元条件下に溶解され、その後、過剰
の酸化剤が、その還元剤を分離せずに添加される。再生
は、(透析によらない)その後の希釈及び(酸化還元系
を構築するための)還元剤の新たな添加により開始され
る。WO 91/08762は、生物学的に活性な血小板由来成長
因子の調製について記載している。この方法において
は、可溶化は、まず、還元剤を伴わずにpH3において行
われ、そしてその後、変性条件下で精製される。その
後、誘導体を製造するために酸化剤が添加されるだけで
ある。EP−A 0 450 386によれば、封入体(変性溶解NGF
タンパク質)の抽出は、その後の遠心分離を伴う可溶化
バッファーの添加により調製される。次に抽出物は、還
元剤により処理され、インキュベートされ、そして事前
の透析を伴わずに酸化剤の添加により酸化される。その
後、それは希釈され、そしてさらなる成分が変性のため
に添加される。従って、この方法においては、可溶化
が、最初に、酸化還元活性物質の添加によらず、単一の
分離方法工程として行われる。これらの方法のいずれ
も、米国特許第4,933,434号に従ったパルス再生のため
に好適ではない。
さらに、可溶化の間に誘導体化を既に可能にしている
方法が知られている。亜硫酸分解法(The method of su
lfitolysis)は、長い間知られてきた(例えば、Baile
y,J.L.,Cole,R.D.,1959,J.Biol.Chem.234,1733−1739;C
ole,R.D.,1967,In:Meth.Enzymol.11,206−208;EP 0 114
507)。この方法においては、タンパク質内のジスルフ
ィド橋が亜硫酸の塩で処理され、反応生成物として50%
チオ−スルホン化(RS−SO3 -)と50%遊離(RS-)タン
パク質−SH基の混合物が形成される。後者の遊離のSH基
は、次に(例えば、銅イオン、ヨードゾベンゾエート又
は好ましくはテトラチオネートによる)再酸化によりジ
スルフィドに変換され、これは、その方法の繰り返しの
サイクルによりそのチオスルホネートにほとんど完全に
変換されることができる。この方法は比較的簡単であ
り、そして温やかな境界条件下(例えば、中性pH値で)
行われることができる。J.Biol.Chem.234,1733中で既に
延べられたように、欠点は、形成されるチオスルホネー
トが化学的に不安定であるということであり、その変換
の完結をチェックすることができず、そしてとりわけ、
そのトリプトファン残基が再酸化剤により部分的に破壊
される。さらなる欠点は、チオスルホン化タンパク質−
SH基及び酸化剤を含む副生成物、例えば最終生成物中の
上記ヨードゾベンゾエートを完全に分離することがひじ
ょうに難しく、そしてこれを分析的に検出することは極
めて骨の折れることである。しかしながら、このこと
は、上記の非生理学的なやり方で化学的に修飾されてい
る治療剤の可能性のある副作用を排除するために、治療
的適用を意図されたタンパク質のために、絶対に必要な
ことである。
WO 95/30686も、NGF/BDNFファミリーの神経栄養因子
を再生するための上記の亜硫酸分解について記載してい
る。同様の方法が、R.Wetzel et al.,Gene.16(1981)6
3−71並びにW.F.Heath et al.,J.Biol.Chem.267(199
2)419−425によりヒト・プロインスリンの再生につい
て記載されている。
側鎖を傷つける再酸化条件の使用を回避する同様の方
法も知られている(Thannhauser,T.W.,Konishi,Y.,Sche
raga,H.A.,1984,Analyt.Biochem.138,181−188;Thannha
user,T.W.,Scheraga,H.A.,1985,Biochemistry,24,7681
−7688):この場合には、再酸化の代わりに、そのジス
ルフィド橋が還元されるときに得られるシステインが2
−ニトロ−5−(スルホチオ)−ベンゾエートとの反応
により直接的に誘導体化され;2−ニトロ−5−チオベン
ゾエートがこのプロセスにおいて放出され、これが、光
度計により計測されることができ、そしてこれ故、変換
されたSH基の定量化を可能にする。この方法の欠点は、
最終生成物からのその完全な分離がひじょうに時間がか
かり、そしてチェックするのが難しい複雑な化学物質が
導入されるということである。さらに、その著者らは
(Biochemistry 24,7681)、得られたチオスルホネート
が、チオール基が全く存在しないときにのみ安定である
ということを観察した。さらに、側鎖の修飾もこの場合
に観察されている(アスパラギンの脱アミノ化)。
本発明の目的は、上記の方法を単純化し、そして改良
し、そしてそのSH基が誘導体化されており、そして高収
率で再生されることができる安定性の保存可能なタンパ
ク質を提供することである。
驚ろくべきことに、本発明に係る方法は、事前に還元
する必要性を伴わずに、単一工程において可溶化及び誘
導体化が行われることを許容するということを発見し
た。誘導体化が、好ましくはニューロトロフィン、例え
ばNGFのための酸性条件(7.0未満のpH値、好ましくはpH
3〜6.5)下も生じることができること、そしてこれが、
約7〜10の通常pH範囲内でのチオール成分との反応に比
較して、反応の速度論及び完結性に本質的に影響を及ぼ
さずに達成されるということは、特に驚ろくべきことで
ある。このような反応は遊離のチオレート・アニオンの
存在下でのみ進行することができ;これが、約9のチオ
レート・アニオンの高いpK値のために、約7を上廻るpH
値における有効な濃度においてのみ生じるということ
が、通常推定される。
それ故、本発明は、タンパク質とジスルフィド成分か
ら成る混合ジスルフィドの製法であって、不活性の難溶
性形態のタンパク質(封入体)が、変性濃度で、かつ、
ジスルフィド成分の存在下で変性剤の溶液と共にインキ
ュベートされ、溶解され、そして誘導体化され(タンパ
ク質:ジスルフィド成分のモル比1:1〜1:10,000、好ま
しくは1:1,000)、そしてその後、そのジスルフィド成
分が場合により除去されることを特徴とする製法に関す
る。このジスルフィド成分は、次に、首尾よく、米国特
許第4,933,434号中に記載されたようなパルス再生(ren
aturation)をその後に行うことにより除去されること
ができる。本発明に係る誘導体化されたタンパク質は安
定性であり、そしてさらなるプロセッシング前に保存さ
れることができる。これは特に有利である。なぜなら、
誘導体化されたタンパク質は、再生と独立して本発明に
係る方法により製造されることができる。これ故、誘導
体化されたタンパク質は、多くの再生及び精製プロセス
及び/又は調製物のための単離された中間体生成物とし
て入手可能である。
あるいは、タンパク質を誘導体化するためのインキュ
ベーションは、還元剤(例えば、DTT,DTE,GSH、システ
イン、システアミン、亜硫酸の塩)の存在下で行われ
る。これは、誘導体化収率を改善することができる。こ
の場合、ジスルフィド成分の有効性が制限されないか又
は僅かな程度に制限されるようにその還元剤の濃度を選
ぶことが好都合であり;20モル・パーセントまでの還元
剤の濃度、好ましくは、10%までのジスルフィド成分の
濃度が好ましいことが判明している。
追加の試薬は、好ましくは、重金属、ラジカル又は活
性酸素種による上記SH基のブロッキング又は破壊を部分
的に又は完全に防ぐことができる遊離のSH基を保護する
ために、添加されることができる。
このクラスの保護試薬は、例えば0.1〜100mmol/lの濃
度におけるEDTA又は1〜1,000mmol/lの濃度におけるマ
ンニトールを含む。
ジスルフィド成分は、ジスルフィド・クラスからの物
質、例えばGSSG、シスタミン又はシスチンと理解され
る。ジスルフィド成分は、ジスルフィド橋の解裂後にタ
ンパク質内のSH基を誘導体化することができる。ジスル
フィド成分は、好ましくは、少なくとも1mmol/l又はそ
れより高い濃度で、好ましくは1〜1,000mmol/l、特に
好ましくは10〜200mmol/lの濃度で使用される。
変性剤として酸化条件下、変性タンパク質を可溶化す
るために通常使用される変性剤を使用することが好都合
である。塩酸グアニジウム又は他のグアニジウム塩、例
えばスルフェート、ホスフェート又はチオシアネート並
びにウレア又はそれらの誘導体を使用することが好まし
い。これらの変性剤の混合物を使用することもできる。
変性剤の濃度は、その変性剤のタイプに依存し、そし
て当業者により容易に決定されることができる。変性し
た難溶性タンパク質の完全な溶解が達成されることがで
きる場合の、変性剤の濃度が適当である。塩酸グアニジ
ンの場合、これらの濃度は、通常3〜8mol/l、好ましく
は6〜8mol/lである。ウレアの場合、その濃度は通常6
〜10mol/lである。
“不活性の難溶性形態のタンパク質”は、例えば、原
核生物内の組換え生産により形成されるタンパク質とし
て理解される。このようなタンパク質は、真核タンパク
質が原核生物内で過剰発現されるときに、通常形成さ
れ、そしてそのタンパク質は、細胞周辺腔内又は細胞上
清中に活性形態で輸送されない。この場合、組換え生産
されたタンパク質は、不溶性の、かつ、凝集した形態で
細胞質又は細胞周辺腔内に残る。このような凝集、それ
らの単離及び精製は、例えばMarston F.A.O.,Biochem.
J.214(1986)1−12中に記載されている。原核細胞
は、封入体を単離するために発酵後に溶解される。
細胞溶解は、通常の方法に従って、例えば超音波、高
圧分散又はリソザイムにより、行われることができる。
それは、好ましくは、懸濁培地、例えば0.1mol/l Tris
−HClとして中性〜弱酸性pH値に調整するために好適な
バッファー溶液中で行われる。細胞溶解後、不溶性成分
(封入体)は、いずれかの望ましいやり方で、好ましく
は遠心分離により又は濾過により、上記タンパク質を妨
害しないが外来細胞タンパク質をできるだけ完全に溶解
する剤、例えば水又はホスフェート・バッファーで、場
合により温やかな洗剤、例えばBrij の添加を伴って、
洗浄した後に、分離される。その後、沈殿物(ペレッ
ト)を、可溶化及び誘導体化のために本発明に係る方法
に供する。
本発明に係る方法は、中性〜アルカリ性pH範囲内で、
好ましくはpH6〜10の間で、特に好ましくは、7〜8の
間のpH範囲内で行われる。一般的なバッファーの全てが
バッファー溶液として好適である;塩酸グアニジウムが
変性剤として使用されるとき、その緩衝作用のためにバ
ッファーを添加することは必要でない。当業者に知られ
たバッファー、例えばTris又はホスフェートが好ましく
は使用される。驚ろくべきことに、本発明に係る方法
は、酸性条件(pH3〜6.5)下でさえ、ニュートロフィン
のために特に有利に使用されることもできる。
本発明に係る方法は、ジスルフィド成分の添加により
行われる。好ましいジスルフィド成分は、例えばGSSG、
シスタミン及びシスチンである。誘導体化反応は、チオ
ール形態におけるタンパク質とジスルフィド成分との間
の、又はタンパク質から成る混合ジスルフィドと、一方
においてジスルフィド成分との、そして他方において、
遊離のチオール成分、すなわち残存タンパク質のチオー
ル基との間の、平衡反応であり、ここでチオール形態の
タンパク質との反応により上記ジスルフィド成分からチ
オール成分が放出されるので、望ましい誘導体化反応
は、高過剰のジスルフィド成分により駆動されなければ
ならない。このために必要な条件は、タンパク質からタ
ンパク質までひじょうに異なっている。10mmol/lからそ
の飽和限界までのジスルフィド成分の濃度範囲(例え
ば、その調製物のpH値に依存してGSSGの場合、約200〜3
00mmol/l、シスタミンについて約700mmol/l)を使用す
ることが好ましい。その濃度範囲は、特に好ましくは、
そのジスルフィド成分の飽和濃度の50〜100%である。
本発明に係る方法において還元剤を添加することも好
ましい。メルカプタン基からの還元剤、例えば、0.01〜
50mmol/l、好ましくは0.1〜10mmol/lの濃度における、
還元グルタチオン(GSH)又は2−メルカプトエタノー
ル、ジチオエリスリトール(DTE)又はジチオトレイト
ール(DTT)が特に好ましい。還元剤、例えば亜硫酸の
塩、例えば亜硫酸ナトリウムがさらに好ましい。これら
の還元剤の中の1の添加はその反応を首尾よく実施する
ための必要条件ではないけれども、この添加は、タンパ
ク質が処理されたタンパク質に依存して再活性化される
ときに、改善された収率を導くことができる。
本発明に係る方法は、好ましくは、0.1〜100時間、好
ましくは1〜24時間、特に好ましくは2〜4時間の期
間、室温で行われる。他の条件、例えば約60℃までの加
熱又は約0℃への冷却を伴うプロセスも、しかしながら
好適である。大気中の酸素による還元剤の酸化を防止
し、そして遊離のSH基を保護するために、好ましくは1
〜100mmol/lの量において、特に好ましくは約10mmol/l
の量においてEDTAを添加することが好都合である。例え
ば、特に、比較的高いpH値においてチオールを含有する
溶液中で生じることができるラジカル副反応を抑制する
ために、そのタンパク質の再生及び/又はプロセッシン
グの間、1〜1,000mmol/lの濃度において、好ましくは2
0〜200mmol/lの濃度において、特に好ましくは50mmol/l
の濃度においてラジカル・インターセプター(クエンチ
ャー)を添加することも好都合である。
可溶化/誘導体化の後、ジスルフィド成分及び場合に
より添加された還元剤を除去するために、変性濃度にお
いて変性剤を含む溶液に対して透析することが好まし
い。この透析溶液は、有利には、変性/誘導体化溶液中
と同じ濃度で変性剤を含む。同一モル濃度における他の
変性剤に対して、例えば約1mmol/lのHCl又は希酢酸に対
して透析することも好ましい。さらに、上記ジスルフィ
ド成分を完全に分離しないことも好都合であることが判
明している;既に説明したように、上記誘導体化反応
は、遊離のチオール成分と(場合により混合された)ジ
スルフィド成分との間の平衡反応である。タンパク質チ
オール基の全てが完全に誘導体化されていない場合、そ
のジスルフィド成分の分離後に、残存する遊離のチオー
ル成分が、存在している場合ジスルフィドに対して還元
効果をもつであろうというリスク、そしてこれ故、その
誘導体収率が、その誘導体化されたタンパク質の保存の
間に、その後に減少するであろうというリスクが存在す
る。処理されたタンパク質の誘導体化の程度は、それ
故、酸化に対して及び同様の破壊的副反応に対して、タ
ンパク質チオール基を保護するために、誘導体化の所期
の目的に関して、できるだけ高く、かつ、安定性でなけ
ればならない。これは、ジスルフィド成分の濃度が好適
な濃度未満に低下する前にか又は要求濃度においてジス
ルフィド成分を含む透析バッファーに対する透析におけ
る透析のいずれかにより、その通席を未完結で終了させ
ることにより、達成されることができる。誘導体化され
たタンパク質の保存の間の誘導体化の程度を維持するた
めに必要な濃度は、それぞれの処理されたタンパク質
に、そして特にその処理されたタンパク質のシステイン
含量に依存し、そして0〜100mmol/lの濃度範囲内にあ
ることができる。再活性化反応のための誘導体化タンパ
ク質のさらなる使用に関しては、再活性化プロセスにお
けるジスルフィド成分の導入は、分子間又は分子内ジス
ルフィド橋の所望の酸化的連結のための、この場合に使
用される条件に対して効果をもたないか又はほんの僅か
な効果をもつ。この理由のために、約1〜10mmol/lの誘
導体化タンパク質内のジスルフィド成分の残存濃度が好
ましいと証明されている。
本発明のさらなる主題は、原核生物における組換え生
産後に得られることができるその不活性難溶性形態から
の再生タンパク質の製法であって、その不活性の難溶性
形態のタンパク質が、変性濃度における変性剤の溶液と
共に、そしてジスルフィド成分の存在下(モル比タンパ
ク質:ジスルフィド成分1:1〜1:10,000、好ましくは1:
1,000)で、インキュベートされ、溶解され、そして誘
導体化され、そしてその中で、そのジスルフィド成分と
のジスルフィド結合が、酸化還元系の添加により破壊さ
れそしてこのやり方で、そのタンパク質がその特徴的な
生物学的活性をもつところのコンホメーションを採用す
るような方法でそのタンパク質内で分子内で新たに形成
される、ところの弱い又は非変性溶液に、上記の強い変
性溶液を変更することにより生物学的に活性なコンホメ
ーションを呈する。
このような弱い変性条件は、例えば、好ましくは還元
剤の存在中、希釈又は透析により達成されることができ
る。弱い変性条件は、強い変性条件とは対照的に、その
下で、タンパク質がその活性コンホメーションを採用す
ることができ、そしてこのコンホメーションにおいて安
定性であるところの条件である。強い変性条件下では、
タンパク質はこの形態で不安定であり、そして変性する
傾向があり、すなわち、その安定した3次元構造を、そ
してエネルギー的に好ましいジスルフィド結合を失う傾
向がある。強い変性条件は、例えば、4〜9mol/lの塩酸
グアニジンの溶液中で存在する。弱い変性条件は、例え
ば、0.1〜2mol/lの間の塩酸グアニジンにおいて存在す
る。再生の間、0.1〜1mol/lの間の濃度でアルギニンを
添加することも好都合である。
タンパク質の活性は、タンパク質の生物学的な活性と
して理解される。それが天然のタンパク質又は天然タン
パク質の誘導体である場合、その生物学的活性は、その
タンパク質の免疫学的、細胞生物学的又は触媒特性によ
り決定されることができる。
活性化(再生)は、好ましくは、変性剤を伴わずに、
0.1〜20mmol/lのGSH濃度において、0.01〜10mmol/lのGS
SG濃度において、又は変性剤の非変性濃度において行わ
れ、そして再活性化は、好ましくは1〜300時間の期間
にわたり行われる。この場合、GSHの濃度は、好ましく
は0.5〜10mmol/lであり、そして/又はそのGSSG濃度
は、好ましくは0.1〜10mmol/lである。
本発明に係る方法は、多くの変性タンパク質そして特
に組換え生産された変性タンパク質のために好適であ
る。このようなタンパク質は、例えばプロテアーゼ、成
長因子、タンパク質ホルモン、サイトカイン、プラスミ
ノーゲン・アクチベーター、第X a因子及び特にニュー
ロトロフィンである。ニューロトロフィンは、特に神経
細胞内に在り、そして神経細胞の分化及び生存を支援す
るタンパク質である。それ故、ニュートロフィン(例え
ば、NGP、脳由来神経成長因子(BDNF)、ニュートロフ
ィン3,4/5,6)は、神経変性疾患、例えばポリニューロ
パシー、アルツハイマー病、又は脳及び脊髄の損傷の治
療のための貴重な細胞治療剤である。
ヒト神経成長因子(Human nerve growth factor(NG
F))は、2つのサブユニットから成るタンパク質(ホ
モダイマー)である。そのβユニットは、感覚神経及び
交感神経の成長に影響を及ぼす能力をもつことが判明し
ている。成熟NGFは118アミノ酸から成り、3つのジスル
フィド橋を含み、そしてグリコシル化されていない。生
物学的に活性なNGFは、ダイマーとして存在する。NGFの
DNAとアミノ酸配列は、EP−B 0 121 338(USP 5,169,76
2)中に記載されている。しかしながら、この方法によ
り活性タンパク質を得ることはできない。活性組換えNG
Fの生産は、例えばEP−A 0 329 175,EP−A 0 370 171,B
iochem.Biophys.Res.Commun.171(1990)116−122,EP−
A 0 414 151,Gene 70(1988)57−65,EP−A 0 450 386
及びGene 85(1989),109−114中に記載されている。
脳由来神経栄養因子(BDNF)は、Leibrock et al.,Na
ture 341(1989)149−152により記載された。BDNFは、
中枢神経系内の感覚神経の生存を支援し、そしてパーキ
ンソン病の治療において成功しているようである。組換
えBDNFは、例えばCHO細胞においてWO 91/03568に従っ
て、そして原核生物においてWO 92/22665に従って製造
されることができる。
以下の実施例、刊行物及び配列プロトコールは、本発
明をさらに明らかにし、その保護範囲は添付の請求の範
囲から生じる。記載の方法は、例として理解されるべき
であり、これは、修飾後でさえ本発明の主題をさらに説
明する。
実施例1 大腸菌(E.coli)におけるNGFの発現 a)発現プラスミド その成熟部分をコードするNGF遺伝子を、Ullrich et
al.(Nature 303:821,1983)により公表された配列に基
づいて、そして特にその5′部分内にいくらかの修飾を
取り込むことにより合成した(配列番号:4)。Beattie
and Fowle(1991,Nature 352:548−549)の方法を、こ
のために使用した。クローニングを容易にするために、
制限酵素EcoR Iのための解裂部位はその5′末端におい
て挿入され、そして制限酵素Hind IIIのための解裂部位
はその3′末端において挿入された。合成された核酸
は、酵素EcoR IとHind IIIにより解裂され、そしてEcoR
Iで事前に消化され、そしてHind IIIで部分的に消化さ
れた(EP−A 0 382 174中に記載された)発現ベクターp
A27fdでライゲートされた。このライゲーション調製物
を、ヘルパー・プラスミドpUBS520(Brinkmann et al.,
Gene 85(1989),109−114)と共にE.coli内で形質転換
した。
これらのクローンを、プラスミド仲介アンピシリン及
びカナマイシン耐性により選択した。得られたプラスミ
ドpNGF23fdは、約400bpのサイズをもつ出発プラスミドp
A27fdよりも小さなEcoR I/Hind III断片を含む。
b)E.coliにおける発現 発現アウトプットを調べるために、プラスミドpNGF23
fdとpUBS520で形質転換したE.coli株を、550nmのODまで
(各々、50μg/μlの最終濃度における)アンピシリン
とカナマイシンの存在下、LB培地(Sambrook et al.,19
89,Molecular Cloning,Cold Spring Harbor)中で培養
した。発現を5mM IPTGの添加により開始した。この培養
物をさらに4時間インキュベートした。その後、このE.
coliを遠心分離により集め、そしてバッファー(50mM T
ris−HCl pH8,50mM EDTA)中に再懸濁させ;このE.coli
を音波処理により溶解した。不溶性のタンパク質画分を
遠心分離により再び集め、そして音波処理により上述の
バッファー中に再懸濁させた。1/4容量の適用バッファ
ー(250mM Tris−HCl pH6.8,0.01M EDTA,5%SDS,5%メ
ルカプトエタノール、50%グリセロール及び0.005%ブ
ロモフェノール・ブルー)を、上記懸濁液に添加し、そ
して12.5%SDSポリアクリルアミド・ゲルの助けを借り
て分析した。IPTGがそれに添加されていないE.coliの培
養物(pNGF23fd,pUBS520)を使用した同一の調製を、対
照として行い、そしてポリアクリルアミド・ゲルに適用
した。IPTGに誘導された培養の調製物においては、約14
kDの(Biorad“H+L"の標準タンパク質混合物に比較し
て)分子量をもつ透明のバンドが、(30%メタノールと
10%酢酸中に溶解された)0.2%Coomassie blue R250で
上記ゲルを染色した後に見られる。このバンドは、上記
の非誘導E.coli細胞の調製物中には見られなかった。
実施例2 封入体(inclusion bodies(=IBs))の調製 組換えNGFを含むIBsを調製するために、実施例1に記
載したE.coli発現株を、10lファーメンター内で8時間
発酵させた。NGF発現を、発酵開始後約4時間目に対数
増殖期内でIPTGを添加することにより誘導した。
690gのバイオマスを、8時間の発酵後の遠心分離によ
り収穫した。バイオマスを、0.7gのリソザイム、7μg
のDNase及び0.4mmol/lのMgSO4の添加後に、そして3.51
の0.1mol/lのTris−HCl pH7中に懸濁させ、それを0℃
で20分間インキュベートした。完全な細胞溶解を、その
後に、1,000barにおいて高圧分散により行った。DNase
を再び0.1mg/mlの最終濃度まで上記溶解溶液に添加し、
そして2mmol/lの最終濃度までMgSO4を添加し、そしてこ
の溶液を20℃で30分間インキュベートした。DNase処理
後に、この溶液を、1/2容量の0.6%Brij 35,1.5mol/l N
aCl,60mmol/l EDTA,pH7.0で希釈し、そして氷浴内で20
分間インキュベートした。不溶性成分(Insoluble comp
onents(IBs))をその後に遠心分離により分離した。
この沈殿物を、3倍容量の0.1mol/l Tris−HCl,20mmol/
l EDTA,pH6.5(TEバッファー)中に懸濁させた。20℃で
30分間のインキュベーションの後、上記IBsを遠心分離
により再び収穫した。この沈殿物のその後の再懸濁を、
3倍容量のTEバッファー中で行った。20℃で30分間のイ
ンキュベーションの後、このIBsを、追加の遠心分離に
より上記沈殿物中で得た。
IBs中のrh−NGFの量を測定するために、500mgのIBs
(湿重量)を、7.5mol/lグアニジウム−HCl(GdmHCl)
と10mmol/l EDTA,pH6.0の溶液で10mlまで調製し、そし
て2時間懸濁させた。この溶液のタンパク質含量を、ビ
ウレット・タンパク質測定(Boehringer Mannheim,Orde
r No.124281)により測定した。SDSキャピラリー電気泳
動による溶解IBs中でSDSで変性され、そしてDTEで還元
されたタンパク質の分離後、全タンパク質含量に対する
rh−NGFの量を、そのピーク面積と標準NGF(例えば、Bo
ehringer Mannheim,order No.1457614)の面積と比較す
ることにより、又はSDSゲル電気泳動による上記タンパ
ク質の分離後のそのサンプル・レーンの濃度計測によ
り、測定した。10lの発酵ブロスから単離されたIBsは、
約6gのrh−NGFを含んでいた。
実施例3 rh−NGFの可溶化及び誘導体化 a)溶解産物(solubilisate)の調製 IBsを、20〜200g IBs/lの濃度において、7.5mol/l Gd
mHCl,0.1mol/l Tris−HCl,10mmol/l EDTA及び0.1mol/l
DTT,pH8.5の溶液中に懸濁させ、そして20〜25℃におい
て2時間撹拌した。その後、この溶液を25%HClでpH3に
調整し、そして約4℃に冷却した。このやり方で得られ
た溶解産物を、6〜10容量の7.5mol/l GdmHCl,10mmol/l
EDTA,pH3に対して10kDaの排除限界をもつ限外濾過膜を
通して向流濾過装置内で約4℃でダイアフィルトレート
し、又は上記透析チューブ内で同一バッファーに対して
数回透析した。
b)溶解産物からの誘導体の調製(技術の現状) 実施例3aにおいて得られたDTTを含まない透析された
溶解産物を、20mmol/l GSSGと混合し、そして1mol/l Tr
isの溶液での滴定によりpH7.5に調整した。得られた混
合物を、約20〜25℃で2時間インキュベートし、そして
次に25%HClでpH6に調整し、そして約4℃に冷却した。
このやり方で得られた誘導体を、6〜10容量の7.5mol/l
GdmHCl,10mmol/l EDTA,pH6に対して10kDaの排除限界を
もつ限外濾過膜を横切る向流濾過装置内で約4℃におい
てダイアフィルトレートし、又は上記透析チューブ内で
同一バッファーに対して数回透析した。
c)IBsからの直接的な誘導体の調製 (本発明に係る方法) IBsを、20〜200gのIBs/lの濃度において7.5mol/l Gdm
HCl,0.1mol/l Tris−HCl,10〜200mmol/l GSSG,10mmol/l
EDTA,pH6の溶液中で懸濁させ、そして20〜25℃で3時
間撹拌した。その後、このやり方で得られた誘導体を、
6〜10容量の7.5mol/l GdmHCl,10mmol/l EDTA,pH6に対
して10kDaの排除限界をもつ限外濾過膜を横切る向流濾
過装置内で約4℃においてダイアフィルトレートし、又
は上記透析チューブ内で同一バッファーに対して数回透
析した。
IBsの直接的な誘導体化を、上記誘導体化の間3〜10
のpH値において、そしてダイアフィルトレーションの間
pH6において同様のやり方で行い、そのpH値を、透析前
6にNaOH又はHClで調整した。6未満のpHの場合、GSSG
濃度を300mmol/lに高めた。存在するかもしれない未溶
解GSSGを、上記誘導体化の開始前に遠心分離により除去
した。
完結した誘導体化の検出を、SDSゲル電気泳動及び質
量分析(MALDI−MS)により行った。これは、実施例3c
により得られた誘導体化の程度は、上記誘導体化の間、
そのpH値から独立して、従来技術に従って行われた誘導
体化(実施例3b)よりもかなり高かった。
上記誘導体及び溶解産物の再生挙動を、新鮮材料及び
4℃で保存された材料を用いて調べた(詳細については
実施例4を参照のこと)。実施例3cに従って調製された
誘導体は、生産の間、そのpH値に独立して4週間後、変
更されていない再生挙動を示したけれども(初期値の約
100%の収率)、溶解産物(3a)の再生収率は約60%ま
で減少し、そして従来技術に従って調製された誘導体
(3b)は約80%まで減少した。これは、上記MALDI−MS
データに対応し、すなわち、予測されるように、上記誘
導体の安定性は誘導体の程度に依存する。
実施例4 rh−NGFの再生 実施例3において調製した溶解産物/誘導体から生物
学的に活性なrh−NGFを調製するために、不活性な可溶
性形態のrh−NGFを含む溶液を、1mol/l Tris−HCl,0.5m
ol/lアルギニン、1mmol/l EDTA,1mmol/l GSH,pH9.1から
成る再生バッファー中約4℃において20−〜500−倍に
希釈した。
再生rh−NGFを検出するために、上記混合物を、POROS
RI/Hカラム(2.1×100mm,Perseptive Biosystems,Frei
burg,Germany)上で逆相クロマトグラフィーにより24時
間のインキュベーション期間の後に定量した。H2O(0.1
%TFA)中の5%アセトニトリルは出発バッファーとし
て役立ち、その溶離を、1ml/分の流速において20分間、
H2O(0.1%TFA)中の80%アセトニトリルまでのグラジ
エントを用いて行った。生来のNGFを、バイオアッセイ
において上記溶出画分を評価することにより同定した
(以下、参照)。
ニワトリの胚(胚第8日目)の解離した背面根神経節
(dissociated dorsal root ganglia)からの感覚神経
を刺激し樹状突起を作り出すrh−NGFの能力(=DRGテス
ト=背面根神経節アッセイ、Levi−Montalcini,R.,Meye
r,H.and Hamburger,V.1954,Cancer Res.14,49−57;Varo
n,S.,Nomura,J.,Perez−Palo,J.R.and Shooter,E.M.,19
72,Meth.in Neurochemistry 3,203−229;EP−A 033567
3,p 14−15,example C)を、上記HPLC画分中で又は再生
溶液中で直接的に、再生された生物学的に活性なrh−NG
Fの濃度を測定するために使用した。
HPLC画分を、48ウェル・プレート内で1:2希釈段階に
おいて、C=100ng/ml〜C=100pg/mlの濃度における一
連の希釈においてテストした。この方法において、300
μlの培地(F14培地;Coon,M.G.and Weiβ,M.G.,1969,P
roc.Natl.Acad.Sci.USA 62,852−859)及び100μl細胞
懸濁液、プラス100μlの上述の希釈物(=最終濃度C
=20ng/ml〜C=20pg/ml)を、Falcon Co.からの細胞培
養プレート内で混合し、そして37℃及び3.5%CO2におい
て48時間インキュベートした。樹状突起を形成していた
細胞数を、生物学的活性の尺度として定量した。マウス
の上顎下腺(submaxillaris glands)からの2.5s NGFの
既知濃度の溶液(Boehringer Mannheim Co.)を、参照
として使用した。再生調製物を、遠心分離そして場合に
よりF14培地による事前希釈後に、同様に調べた。
実施例5 FXプロテアーゼ遺伝子の触媒ドメインのクローニング
(プラスミド:pFX−CD) 方 法 組換えDNA技術 Sambrook,J.et al.(1989)In:Molecular cloning:A
Laboratory manual.Cold Spring Harbor Laboratory Pr
ess,Cold Spring Harbor,New York中に記載されたよう
な標準的な方法を、DNAを操作するために使用した。こ
れらの分子生物学の試薬を、製造者に指示書に従って使
用した。
タンパク質の測定 プロテアーゼ変異体fFX−EGF2−AP−CDのタンパク質
濃度を、そのアミノ酸配列に基づいて計算したモル消光
係数(ε=43480cm2/mol)を使用して280nmにおいて吸
光度(OD)を測定することにより測定した。
発現ベクター 血液凝固プロテアーゼ変異体の発現のためのベクター
は、コアーストレプトアビジンのための発現ベクターpS
AM−COREに基づく。このプラスミドp−SAM−COREの調
製及び説明は、WO 93/09144中Kopetzki,E.et al.,によ
り記載されている。
コアーストレプトアビジン遺伝子は、pSAM−COREベク
ター内の所望のプロテアーゼ変異体遺伝子により置き替
えられた。
クローニング アミノ酸217〜454位のFXプロテアーゼ・ドメインをコ
ードする649〜1362位のFX cDNA(Kaul,R.K.et al.,(Ge
ne 41(1986)311−314の公表に従ったcDNA配列及びア
ミノ酸配列の番号付け)を、以下のPCRプライマーN1
(配列番号:1)とN2(配列番号:2): 及び鋳型DNAとしてStratagene Company(La Jolla,CA,
U.S.A.)から商業的に入手可能なヒト肝臓cDNA遺伝子バ
ンク(ベクター:ラムダZAP II)を使用して、Mullis,
K.B.and Faloona,F.A.,(Methods Enzymol.155,(198
7)350−355)の方法に従うポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)において増幅した。これらのPCRプライマーは、その
コーティング領域の5′末端において単一のBspH I解裂
部位及びATG開始コドンを、そしてそのコーディング領
域の3′末端において単一のHind III解裂部位を導入し
た。
約740bp長のPCR産物を、制限エンドヌクレアーゼBspH
IとHind IIIで消化し、そして約725bp長のBspH I/Hind
III−FX断片を、アガロース・ゲル電気泳動による精製
後に約2.55kbp長のNco I/Hind III−pSAM−COREベクタ
ー断片にライゲートした。望ましいプラスミドpFX−CD
を、制限マッピングにより同定し、そしてPCRにより単
離されたFX cDNA配列を、DNA配列決定によりチェックし
た。
実施例6 EGF2ドメイン、活性化ペプチド及び触媒的ドメインを
もつFXプロテアーゼ遺伝子のクローニング(プラスミ
ド:pFX−EGF2−AP−CD) アミノ酸108〜454位の、EGF2ドメイン、活性化ペプチ
ド及び触媒的プロテアーゼ・ドメインをコードする、bp
位322〜1362のFX cDNAを、以下のPCRプライマーN3(配
列番号:3): 及び鋳型DNAとしてStratagen Companyからの商業的に入
手可能なヒト肝臓cDNA遺伝子バンク(ベクター:ラムダ
ZAP II)を使用して、PCRにより増幅した。これらのPC
Rプライマーは、そのコーディング領域の5′末端にお
いてATG開始コドン及び単一のEcoR I解裂部位及び、そ
してそのコーディング領域の3′末端において単一のHi
nd III解裂部位を導入した。
約1.09kbp長のPCR産物を、制限エンドヌクレアーゼEc
oR IとHind IIIで消化し、そして約1.02kbp長のEcoR I/
BstE II−FX断片を、アガロース・ゲル電気泳動による
精製後に約2.58kbp長のEcoR I/BstE II−pFX−CDベクタ
ー断片にライゲートした。望ましいプラスミドpFX−EGF
2−AP−CDを、制限マッピングにより同定し、そしてPCR
により単離されたFX cDNA配列を、DNA配列決定によりチ
ェックした。
実施例7 a)E.coliにおけるプロテアーゼ遺伝子の発現 上記プロテアーゼ遺伝子を発現させるために、E.coli
K12株(例えば、UT5600 Grodberg,J.and Dunn,J.J.Bac
teriol.170(1988)1245−1253)を、発現プラスミドpF
X−EGF2−AP−CD(実施例6において記載されたもの、
アンピシリン耐性)により、そしてlacIqレプレッサー
・プラスミドpUBS520(カナマイシン耐性、調製及び説
明については、Brinkmann,U.et al.,Gene 85(1989)10
9−114を参照のこと)により、形質転換した。
形質転換されたUT5600/pUBS520/pFX−EGF2−AP−CD細
胞を、0.6〜0.9の、550nmにおける吸光度(OD550)まで
37℃において、50〜100mg/lのアンピシリン及び50mg/l
のカナマイシンを含むDYT培地(1%(w/v)酵母エキ
ス、1%(w/v)Bacto Tryptone,Difco及び0.5%NaCl)
中、振とう培養において培養し、そしてその後IPTG(最
終濃度1〜5mmol/l)により誘導した。37℃において4
〜8時間(h)の導入期の後、これらの細胞を、遠心分
離により収穫し(Sorvall RC−5B遠心分離機、GS 3ロー
ター、6000rpm、15分間)、50mmol/l Tris−HClバッフ
ァーpH7.2で洗浄し、そしてさらなるプロセッシングま
で−20℃で保存した。1l振とう培養からの細胞収率は4
〜5g(湿重量)であった。
b)発現分析 各ケースにおいて1mlの遠心分離された培養基からの
細胞ペレット(UT5600/pUBS520/pFX−EGF2−AP−CD細
胞)を、0.25mlの10mmol/l Tris−HCl,pH7.2中に再懸濁
し、そしてこれらの細胞を、Branson Company(Heusens
tamm,Germany)からのSonifier Cell Disruptor B15を
使用した超音波処理(50%強度において30秒間の2パル
ス)により溶解した。不溶性の細胞成分を、沈殿させ
(Eppendorf 5415遠心分離機、14000rpm、5分間)、そ
して1/5容量(vol)の5×SDSサンプル・バッファー
(1×SDSサンプル・バッファー:50mmol/l Tris−HCl,p
H6.8,1%SDS,1%メルカプトエタノール、10%グリセロ
ール、0.001%ブロモフェノール・ブルー)を、その上
清に添加した。この不溶性の細胞死骸画分(ペレット)
を、6〜8Mウレアを含む0.3ml 1×SDSサンプル・バッフ
ァー中に再懸濁させ、そのサンプルを95℃において5分
間インキュベートし、そして再び遠心分離した。その
後、これらのタンプク質をSDSポリアクリルアミド・ゲ
ル電気泳動(PAGE)(Laemmli,U.K.,Nature 227(197
0)680−685)により分離し、そしてCoomassie Brillia
nt Blue R染料で染色した。
E.coli内で合成されたFX−EGF2−AP−CDプロテアーゼ
変異体は同質であり、そして上記不溶性細胞死骸画分
(封入体、IBs)中にのみ存在した。この発現収率は、
全E.coliタンパク質に対して約50%であった。
実施例8 細胞溶解、可溶化、及び封入体(IBs)の調製 3l振とう培養からの細胞ペレット約(15g湿重量)を7
5mlの50mmol/l Tris−HCl,pH7.2中に再懸濁させた。こ
の懸濁液を0.25mg/mlリソゲイムと混合し、そしてそれ
を0℃で30分間インキュベートした。2mmol/l MgCl2と1
0μg/ml DNase I(Boehringer Mannheim GmbH、カタロ
グNo.104159)の添加後、これらの細胞を、SLM Amico C
ompany(Urbana,IL,USA)からのfrench Press中での高
圧分散により機械的に破壊した。その後、このDNAを室
温(RT)で30分間消化した。37.5mlの50mmol/l Tris−H
Cl pH7.2,60mmol/l EDTA,1.5mol/l NaCl,6%Brij X−10
0をこの調製物に添加し、それをRTでさらに30分間イン
キュベートし、そしてSorvall RC−5B遠心分離機内で遠
心分離した(GSA Roter,12000rpm、15分間)。この上清
を捨て、100mlの50mmol/l Tris−HCl,pH7.2,20mmol/l E
DTAをこのペレットに添加し、それを、撹拌しながら4
℃において30分間インキュベートし、そして再び沈殿さ
せた。最後の洗浄工程を繰り返した。精製されたIBs
(1.5〜2.0g湿重量、20〜30%乾燥質量、100〜150mgプ
ロテアーゼ)をさらなるプロセッシングまで−20℃で保
存した。
実施例9 IBsの溶解及び還元/誘導体化及び透析 精製されたIBsを、6mol/lグアニジニウム−HCl,100mm
ol/l Tris−HCl,20mmol/l EDTA,pH8.0中の5〜10mg/ml
タンパク質に一致する100mg IBペレット(湿重量)の濃
度で懸濁し、そしてアリコートを、室温で1〜3時間以
内に200mmol/l GSSG又は200mmol/l GSHの存在中撹拌し
ながら溶解した。その後そのpHをpH5.0に調整し、そし
て不溶性成分を遠心分離により分離し(Sorvall RC−5B
遠心分離機、SS34ローター、16000rpm、15分間)により
分離し、そして6mol/lグアニジニウム−HCl pH5.0に対
して4℃で24時間透析した。この誘導体化をSDS−PAGE
により検出した。
実施例10 還元/誘導体化に対するFX−EGF2−AP−CDの再生の独立
性 6mol/lのグアニジニウムHCl中に可溶化され、そして1
00mmol/l DTEで還元され、又はさまざまな濃度のGSSG/G
SHで誘導体化されたFX−EGF2−AP−CDプロテアーゼ変異
体を、各ケースにおいて5ml再生バッファー(50mmol/l
Tris−HCl、0.6mol/lアルギニン/10mmol/l CaCl2/2mmol
/l EDTA/2mmol/l GSH/0.5mmol/l GSSG,pH8.5)に50μl
IB溶解産物/誘導体を一回添加することにより4℃で
再生した。
再生されたタンパク質を、4℃で8〜16時間、100容
量の50mmol/l Tris−HCl,150mmol/l NaCl,5mmol/lのCaC
l2,0.1%ポリエチレン・グリコール8000(PEG 8000)、
pH8.0に対して2回透析した。沈殿したタンパク質を遠
心分離により分離し(Eppendorf 5415遠心分離機、1400
0rpm、5分間)、そして透明な上清をその活性化のため
に使用した。
実施例11 RVV−XによるrFX−EGF2−AP−CDプロテアーゼの活性化 各ケースにおいて、上記の再生され、そして透析され
たrFIX−EGF2−AP−CDサンプル1mlを、Sigma Aldrich C
hemie GmbH Co.(Deisenhofen,GFR)からの10μlのRus
sel'sヘビ独(Rsssel's viper renom(RVV))溶液(20
mmol/l Tris−HCl,pH7.6中に溶解された1mg/ml溶解産
物)と混合し、そして1〜2日間37℃でインキュベート
した。この酵素的rFX−EGF2−AP−CD活性化の時間経過
を、その消化の完了(プラトー、最大活性化)まで発色
性ペプチド基質Chromozym X(実施例12参照)を使用し
てモニターした。このためにサンプル(20μl)を4〜
6時間の間隔で反応混合物から採取し、そして生成した
FXa活性を測定した。
実施例12 FXa活性テスト 再生され、そして活性化されたrFXa−EGF2−AP−CDの
活性を、Boehringer Mannheim GmbH(Mannheim,GFR、カ
タログNo.789763)からの発色性基質Chromozym Xを使用
して測定した。20μlサンプルを、マイクロタイター・
プレート内でRTにおいて、180μlの50mmol/l Tris−HC
l,150mmol/l NaCl,5mmol/l CaCl2,0.1%PEG 8000,pH8.0
及び20μlの4mmol/l Chromozym Xと混合し、そして線
形初期勾配(ΔA/分)を、ELISAリーダー内で405nmの波
長における吸光計測により測定した。
テスト原理: 計測シグナル:pNA(p−ニトロアニリン) FXa基質:MOC−D−NleGlyArg−pNA(Chromozym X) テスト混合物:180μlバッファー + 20μl基質(Chromozym X,4mmol/l) + 20μl rFXa−EGF2−AP−CDサンプル 実施例13 再生効率の測定 生成したrFXa−EGF2−AP−CD活性(プラトー値)を再
生効率を計算するために使用した。一連の計測における
最高値は、100%に設定した参照として役立つ。
還元されたタンパク質は、誘導体化されたタンパク質
に比較して約60%の再生収率をもたらす。
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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 1/02 C07K 1/08 C12N 9/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンパク質とジスルフィド成分から構成さ
    れた混合ジスルフィドの製法であって、不活性・難溶性
    形態における上記タンパク質が、変性濃度における変性
    剤の溶液と共に、かつ、ジスルフィド成分の存在下で、
    事前の還元を伴わずに単一工程においてインキュベー
    ト、可溶化、及び誘導体化される、前記製法。
  2. 【請求項2】原核生物における組換え製造後に得られる
    ことができるその不活性・難溶性形態からの生物学的に
    活性なタンパク質の製法であって、その不活性・難溶性
    形態におけるタンパク質が、a)事前の還元を伴わずに
    第1のかつ単一の工程において、変性濃度における変性
    剤の溶液により、かつ、ジスルフィド成分の存在下で溶
    解され、b)第2の工程において、その溶解されたタン
    パク質が、上記の強い変性溶液を非変性又は弱い変性溶
    液に変更することにより生物学的に活性なコンホメーシ
    ョンを呈し、それにより上記ジスルフィド成分とのジス
    ルフィド結合が、破壊され、そして上記タンパク質がそ
    れを生物学的に活性ならしめるコンホメーションを採用
    することができるような方法で、上記タンパク質の分子
    内で新たに形成される、前記製法。
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