JP3285753B2 - 樹脂製ラジエータタンク構造及びその成形金型構造 - Google Patents

樹脂製ラジエータタンク構造及びその成形金型構造

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JP3285753B2
JP3285753B2 JP7448996A JP7448996A JP3285753B2 JP 3285753 B2 JP3285753 B2 JP 3285753B2 JP 7448996 A JP7448996 A JP 7448996A JP 7448996 A JP7448996 A JP 7448996A JP 3285753 B2 JP3285753 B2 JP 3285753B2
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radiator tank
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F21/00Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials
    • F28F21/06Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of plastics material
    • F28F21/067Details

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン冷却用の
水冷式ラジエータのラジエータコアの上面及び下面に配
設される樹脂製ラジエータタンクの構造及びその成形金
型構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用ラジエータの製造方法と
して、銅合金材により形成されたチューブ、フィン及び
コアプレートを第1はんだでろう付けして製作されたラ
ジエータコアに、プレス成形された銅合金製のラジエー
タタンクを載せ、火炎バーナで第2はんだを溶融させる
ことにより、この第2はんだにてラジエータコアにラジ
エータランクを溶着する方法が知られている。一方、別
の自動車用ラジエータの製造方法として、耐食性アルミ
ニウム合金材により形成されたチューブ、フィン及びコ
アプレートを第1アルミニウム溶可材でろう付けして製
作されたラジエータコアに、プレス成形された耐食アル
ミニウム合金製のラジエータタンクを載せ、第1アルミ
ニウム溶可材より融点の低い第2アルミニウム溶可材に
てラジエータコアにラジエータタンクを溶着する方法が
知られている。
【0003】しかし、前者のはんだを用いて製造された
ラジエータでは、ラジエータコアの各構成部品をろう付
けした第1はんだの一部が上記火炎バーナによる第2は
んだの溶融時の熱の影響を受けて再溶融し、冷却水漏れ
につながる恐れがあり、これのような欠陥品が市場に流
出するのを防止するために比較的多くの検査時間を要す
る問題点があった。また、後者のアルミニウム溶可材を
用いて製造されたラジエータでは、第1アルミニウム溶
可材より第2アルミニウム溶可材の方が融点が低いた
め、第2アルミニウム溶可材によるラジエータタンクの
ラジエータコアへの溶着時に第1アルミニウム溶可材が
再溶融することはないが、ラジエータタンクとして金属
板をプレス成形したものを用いるため、ラジエータタン
ク内の冷却水をエンジンの冷却水通路に送出し、或いは
エンジンの冷却水通路からの冷却水をラジエータタンク
に戻すための短管をラジエータタンクの側面に溶着する
必要があり、この溶着に比較的多くの工数を要し、製造
コストを押上げる問題があった。
【0004】これらの点を解消するために、図10に示
すようにラジエータコア5の上面及び下面に配設された
アッパタンク1及びロアタンク2を、ガラス繊維で強化
した繊維強化ナイロンにより形成する方法が知られてい
る。アッパタンク1はラジエータコア5の上面に接着さ
れ、ロアタンク2はラジエータコア5の下面に接着され
る。これらのタンクの各側壁1a,2aには冷却水を導
入及び排出する直短管1b,2bが上記タンク1,2と
一体的にそれぞれ形成され、直短管1b,2bは側壁1
a,2aに対して略垂直方向に直線状に突設される。こ
れらの直短管1b,2bには図示しないがそれぞれホー
スの一端が接続され、これらのホースの他端はエンジン
の冷却通路の出口及び入口にそれぞれ接続される。また
ラジエータコア5は外周面にフィン5cが固着された多
数のチューブ5bにより構成される。このように構成さ
れたラジエータでは、アッパタンク1及びロアタンク2
が樹脂により形成されるので、軽量化及び製造コストの
低減を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、エンジンルー
ムの各部品のレイアウト上、ラジエータ背面にエンジン
関連部品等が接近して配設される場合があった。このよ
うな場合にはラジエータタンクから突出した直短管が上
記接近する部品に接触したり、或いは接触しなくても上
記接近する部品に邪魔されて直短管にホースを接続でき
なかったりする問題点があった。この点を解消するため
に、通孔を有するラジエータタンクを繊維強化ナイロン
により形成し、ラジエータタンクとは別に繊維強化ナイ
ロンにより略L字状の屈曲管を形成し、この屈曲管を上
記通孔の周縁に溶着する方法が考えられる。しかし、こ
の溶着方法では、ナイロン樹脂同士は溶着するが、ナイ
ロン樹脂内のガラス繊維の配向が溶着面で異なって、繊
維が不連続又は乱れ、これにより溶着部の強度が低下す
る問題点がある。また、屈曲管をラジエータタンクと一
体的に成型する方法として、中子が低融点金属により構
成された溶融中子法があるが、この方法では金型製作に
膨大な費用を要する問題点があった。
【0006】本発明の目的は、ラジエータタンクに設け
られた屈曲管の強度を向上でき、ラジエータタンクの加
工工数を低減でき、第1短管部内を通過する冷却水の所
定の流量を確保でき、ラジエータタンクの金型製作費が
比較的僅かな増大で済み、更に金型の強度及び寿命を向
上できる樹脂製ラジエータタンク構造及びその成形金型
構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1及び図6に示すように、ラジエータコア10aの上
面又は下面に配設されラジエータコア10aに対向する
面に開口部11bを有しガラス繊維入りの熱可塑性樹脂
により形成されたラジエータタンク11と、タンク11
の側壁11b外面にタンク11と一体的に外方に突出し
て形成され管部中心線がラジエータタンク11の開口部
11bに臨む第1短管部21と、第1短管部21の先端
にこの第1短管部21と一体的に連設され第1短管部2
1とともに屈曲管13を構成する第2短管部22とを備
えた樹脂製ラジエータタンク構造であって、第1短管部
21内に形成された第1通孔21aの内周面が開口部1
1bから全て視認可能に構成されたことを特徴とする。
この樹脂製ラジエータタンク構造では、ラジエータタン
ク11の側壁11b外面に屈曲管13を一体成形したの
で、熱可塑性樹脂内のガラス繊維がラジエータタンク1
1から屈曲管13にかけて連続して絡み合い、屈曲管1
3の強度を向上できる。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に図1、図3及び図6に示すように、第
1短管部21の横断形状がラジエータタンク11の長手
方向に延びる楕円形状又は長円形状に形成されたことを
特徴とする。この樹脂製ラジエータタンク構造では、第
1短管部21内を通過する冷却水の所定の流量を確保で
きる、即ち通水抵抗の増大を防ぐことができ、ラジエー
タ10としての本来の機能を損なうことがなく、またウ
ォータポンプのキャビテーションも防止できる。請求項
3に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に熱
可塑性樹脂が20〜40重量%のガラス繊維を含むこと
を特徴とする。ガラス繊維を20〜40重量%としたの
は、20重量%未満では熱クリープにより破損する恐れ
があり、40重量%を越えると射出成形時の成形不良が
発生する恐れがあるからである。
【0009】請求項4に係る発明は、図1に示すよう
に、横断面が椀状に形成されたラジエータタンク11の
外面を形成するメイン固定側凹部31aと、タンク11
の側壁11b外面に突設された第1短管部21の一方の
外面を形成する第1固定側凹部31bと、第1短管部2
1の先端に連設された第2短管部22の一方の外面を形
成する第2固定側凹部31cとを有する固定型31と;
メイン固定側凹部31aに対向して形成されたメイン可
動側凹部32aと、第1固定側凹部31bに対向し第1
短管部21の他方の外面を形成する第1可動側凹部32
bと、第2固定側凹部31cに対向し第2短管部22の
他方の外面を形成する第2可動側凹部32cとを有し、
固定型31に対向しかつ固定型31に接し又は離れるよ
うにスライド可能に構成された可動型32と;メイン可
動側凹部32aに挿着されラジエータタンク11の内面
を形成する第1入れ子41と;第1短管部21内に第1
通孔21aを形成し、メイン可動側凹部32aに向って
第1入れ子41を貫通し、更に可動型32を貫通して長
手方向にスライド可能に設けられた第1中子51と;第
2短管部22に第1通孔21aと連通する第2通孔22
aを形成し、固定型31及び可動型32の型割り面に沿
ってスライド可能に設けられた第2中子52とを備えた
樹脂製ラジエータタンクの成形金型構造である。この樹
脂製ラジエータタンクの成形金型構造では、比較的僅か
な金型製作費の増大でラジエータタンク11の側壁11
b外面に第1及び第2短管部21,22を一体成形でき
るので、ラジエータタンク11の製造コストを低減でき
る。
【0010】請求項5に係る発明は、請求項4に係る発
明であって、更に図1及び図3に示すように、第1中子
51の横断面が第2中子52の長手方向に延びる楕円形
状又は長円形状に形成され、第1中子51の短径が第2
中子52の直径より小さく形成されたことを特徴とす
る。この樹脂製ラジエータタンクの成形金型構造では、
第1中子51の横断面を楕円形状又は長円形状に形成し
たので、第2中子52の側面に当接する第1中子51の
先端形状が鋭角なエッジとなる部分が少なくなり、金型
の強度及び寿命の向上を図ることができる。
【0011】請求項6に係る発明は、請求項4に係る発
明であって、更に図1に示すように、固定型31から離
れた状態でラジエータタンク11を含む成形品を第1入
れ子41及び可動型32から離脱させる離脱手段33,
42が可動型32に貫通して設けられたことを特徴とす
る。この樹脂製ラジエータの成形金型構造では、金型3
0により成形された成形品を容易に金型30から取出す
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて詳しく説明する。図1〜図6に示すよう
に、ラジエータ10は外周面にフィン10cが固着され
た多数のチューブ10bから構成されたラジエータコア
10aと、このコア10aの上面及び下面に配設された
アッパタンク11及びロアタンク12とを備える。アッ
パタンク11及びロアタンク12はそれぞれガラス繊維
入りの熱可塑性樹脂により形成される。またアッパタン
ク11はラジエータコア10aの上面に対向する位置に
開口部11bが形成され(図1)、ロアタンク12はラ
ジエータコア10aの下面に対向する位置に開口部12
bが形成される(図6)。アッパタンク11はラジエー
タコア10aの上面に接着され、ロアタンク12はラジ
エータコア10aの下面に接着される(図6)。
【0013】エンジンルーム(図示せず)のレイアウト
上、アッパタンク11の一方の側壁11a外面にはエン
ジン関連部品(図示せず)が接近して設けられ、ロアタ
ンク12の一方の側壁12a外面には比較的広いスペー
スが形成される。アッパタンク11の上記一方の側壁1
1aには屈曲管13が上記タンク11と一体的に形成さ
れる。この屈曲管13は一方の側壁11a外面にこの外
面に対して所定の角度をなす鉛直面内で斜め上方に突出
する第1短管部21と、この第1短管部21の先端に一
体的に連設されアッパタンク11の略長手方向に延びる
第2短管部22とを有する(図1〜図5)。第1短管部
21と第2短管部22とのなす角度はこの実施の形態で
は鈍角である(図2及び図5)。第1短管部21の管部
中心線はアッパタンク11の開口部11bに臨むように
構成される、即ち第1短管部21内に形成された第1通
孔21aの孔芯がアッパタンク11の開口部11bに臨
むように構成される(図1及び図4)。具体的には、図
1から明らかなように、第1短管部21内に形成された
第1通孔21aの内周面が開口部11bから全て視認可
能に構成される。またロアタンク12の上記一方の側壁
12aには直短管12cが上記タンク12と一体的に形
成され、この直短管12cは側壁12aに対して略垂直
方向に直線状に突設される(図6)。
【0014】第2短管部22の先端にはエンジンの冷却
水通路の出口(図示せず)にアッパホース(図示せず)
を介して接続され、直短管(図6)にはエンジンの冷却
水通路の入口(図示せず)にロアホース(図示せず)を
介して接続される。ロアホースにはウォータポンプ(図
示せず)が設けられ、このポンプにより冷却水がエンジ
ンの冷却水通路とラジエータ10とを循環するようにな
っている。図1中の11cはアッパタンク11の開口部
11b外周縁に形成されたフランジであり、図2中の2
2bはアッパホースの抜け止めのために第2短管部22
の先端近傍の外周面にリング状に形成された突起であ
る。
【0015】なお、熱可塑性樹脂としてはポリアミド樹
脂、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレン+ポリフェニ
レンエーテル樹脂等が用いられ、ポリアミド樹脂として
は例えば6・6ナイロン(ナイロンはデュポン社の商標
である。)、6ナイロン、12ナイロン等が挙げられ
る。また熱可塑性樹脂は20〜40重量%のガラス繊維
を含むことが好ましい。また第1短管部の横断形状をラ
ジエータタンクの長手方向に延びる楕円形状ではなく、
ラジエータタンクの長手方向に延びる長円形状に形成し
てもよい。更に屈曲管をアッパタンクではなくロアタン
クに形成しても、或いは双方のタンクに形成してもよ
い。
【0016】上記アッパタンクを成形する射出成形金型
の構造を説明する。図1〜図5に示すように、射出成形
金型30は固定型31と、この固定型31に対向しかつ
固定型31に接し又は離れるようにスライド可能な可動
型32とを備える。固定型31は横断面が伏せ椀状に形
成されたアッパタンク11の外面、即ちタンク11の上
面及び全外側面を形成するメイン固定側凹部31aと、
タンク11の一方の外側面に突設された第1短管部21
の一方の外面、即ち第1短管部21の上半外面を形成す
る第1固定側凹部31bと、第1短管部21の先端に連
設された第2短管部22の一方の外面、即ち第2短管部
22の上半外面を形成する第2固定側凹部31cとを有
する(図1)。また可動型32はメイン固定側凹部31
aに対向して形成されたメイン可動側凹部32aと、第
1固定側凹部31bに対向し第1短管部21の他方の外
面、即ち第1短管部21の下半外面を形成する第1可動
側凹部32bと、第2固定側凹部31cに対向し第2短
管部22の他方の外面、即ち第2短管部22の下半外面
を形成する第2可動側凹部32cとを有する。上記メイ
ン可動側凹部32aには第1入れ子41が挿着され、こ
の第1入れ子41によりアッパタンク11の内面が形成
される(図1及び図2)。
【0017】また第1短管部21内に第1通孔21aを
形成する第1中子51はメイン可動側凹部32aに向っ
て第1入れ子41を貫通し、更に可動型32を貫通して
その長手方向にスライド可能に設けられる。第2短管部
22内に第2通孔22aを形成する第2中子52は固定
型31及び可動型32の型割り面に沿ってスライド可能
に設けられる。第1中子51の横断面は第2中子52の
長手方向に延びる楕円形状に形成され(図3)、第1中
子51の短径が第2中子52の直径より小さく形成され
る。更にアッパタンク11の開口部11b外周縁に形成
されたフランジ11cのうち、第1短管部21の下方に
位置する部分は上記金型構造では成形できないため、可
動型32にスライド可能に貫通された第2入れ子42に
より形成される(図1及び図4)。この第2入れ子42
の上部は第1短管部21の下半外面からフランジ11c
上面に相応した形状に形成され、上方に突出可能に設け
られる。33は第1入れ子51から突出可能に設けられ
たイジェクトピンである。上記第2入れ子及びイジェク
トピンは、成型されたアッパタンク11を可動型32か
ら離す離脱手段としての機能を有する。なお、第1中子
の横断面を楕円形状ではなく、長円形状に形成してもよ
い。この場合、上記と同様に第1中子の短径は第2中子
の直径より小さく形成される。
【0018】このように構成されたアッパタンクの射出
成形金型による成形方法を説明する。先ず射出成形金型
30を組立て、型締めし、ガラス繊維を所定量含む熱可
塑性樹脂を溶融して金型30のゲート34(図5)より
高圧で射出する。これにより固定型31と入れ子41,
42と中子51,52と可動型32との間で形成される
金型30のキャビティ35(図5)に上記樹脂が充填さ
れる。次にこの充填された樹脂が固化した後、第1及び
第2中子51,52をそれぞれ第1及び第2通孔21
a,22aから抜いて、可動型32を図1の実線矢印の
方向にスライドして型開きしながら、イジェクトピン3
3及び第2入れ子42を押し上げてアッパタンク11を
可動型32から離す(図4)。このようにしてアッパタ
ンク11が成形される。
【0019】図7〜図9は本発明の第2の実施の形態を
示す。図7〜図9において上記第1の実施の形態と同一
符号は同一部品を示す。この実施の形態では、第1短管
部71がアッパタンク11の一方の側壁11b外面から
突設される方向が上記第1の実施の形態と異なることを
除いて、上記第1の実施の形態と略同様に構成される。
第1短管部71はアッパタンク11の一方の側壁11b
外面に直交する鉛直面内で斜め上方に向くように突設さ
れ、第1短管部71に形成された第1通孔71aは第1
中子81により形成される。このように構成されたアッ
パタンクの成形金型構造及び成型方法は上記第1の実施
の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ラ
ジエータコアに対向する面に開口部を有するラジエータ
タンクをガラス繊維入りの熱可塑性樹脂により形成し、
このタンクの側壁外面にタンクと一体的に外方に突出す
る第1短管部を形成し、この第1短管部の管部中心線が
ラジエータタンクの開口部に臨み、第1短管部の先端に
この第1短管部とともに屈曲管を構成する第2短管部を
一体的に連設し、更に第1短管部内の第1通孔の内周面
を開口部から全て視認可能に構成したので、熱可塑性樹
脂内のガラス繊維がラジエータタンクから屈曲管にかけ
て連続して絡み合い、屈曲管の強度を向上できる。また
第1短管部の横断形状をラジエータタンクの長手方向に
延びる楕円形状又は長円形状に形成すれば、第1短管部
内を通過する冷却水の所定の流量を確保できる、即ち通
水抵抗の増大を防止できるので、ラジエータとしての本
来の機能を損なうことがなく、またウォータポンプのキ
ャビテーションも防止できる。
【0021】また固定型のメイン固定側凹部と第1固定
側凹部と第2固定側凹部とがラジエータタンクの外面と
第1短管部の一方の外面と第2短管部の一方の外面とを
それぞれ形成し、可動型のメイン可動側凹部に挿着され
た第1入れ子と第1可動側凹部と第2可動側凹部とがラ
ジエータタンクの内面と第1短管部の他方の外面と第2
短管部の他方の外面とをそれぞれ形成し、第1短管部内
の第1通孔を形成する第1中子を第1入れ子とメイン可
動側凹部と可動型とを貫通して摺動可能に設け、更に第
2短管部の第2通孔を形成する第2中子を固定型及び可
動型の型割り面に沿ってスライド可能に設ければ、比較
的僅かな金型製作費の増大でラジエータタンクの外側面
に屈曲管を一体成形できるので、ラジエータタンクの製
造コストを低減できる。
【0022】また上記金型の第1中子の横断面を第2中
子の長手方向に延びる楕円形状又は長円形状に形成し、
第1中子の短径を第2中子の直径より小さく形成すれ
ば、第2中子の側面に当接する第1中子の先端形状が鋭
角なエッジとなる部分が少なくなり、金型の強度及び寿
命の向上を図ることができる。更に上記金型において固
定型から離れた状態でラジエータタンクを含む成形品を
第1入れ子及び可動型から離脱させる離脱手段を可動型
に貫通して設ければ、この金型にて成形された成形品を
容易に金型から取出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の樹脂製ラジエータタン
ク構造及びその成形金型構造を示す図5のA−A線断面
図。
【図2】図5のB部拡大断面図。
【図3】図2のC−C線断面図。
【図4】成形されたラジエータタンクを可動型から離型
した状態を示す図1に対応する断面図。
【図5】図1のD−D線断面図。
【図6】そのラジエータタンクを含むラジエータの分解
斜視図。
【図7】本発明の第2実施形態を示す図5に対応する断
面図。
【図8】図7のE部拡大断面図。
【図9】図8のF−F線断面図。
【図10】従来例を示す図6に対応するラジエータの分
解斜視図。
【符号の説明】
10 ラジエータ 10a ラジエータコア 11 アッパタンク(ラジエータタンク) 11a 側壁 11b 開口部 13 屈曲管 21,71 第1短管部 21a,71a 第1通孔 22 第2短管部 22a 第2通孔 30 射出成形金型 31 固定型 31a メイン固定側凹部 31b 第1固定側凹部 31c 第2固定側凹部 32 可動型 32a メイン可動側凹部 32b 第1可動側凹部 32c 第2可動側凹部 33 イジェクトピン(離脱手段) 41 第1入れ子 42 第2入れ子(離脱手段) 51,81 第1中子 52 第2中子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−147299(JP,A) 特開 平7−108619(JP,A) 実開 昭55−24699(JP,U) 実開 平2−69284(JP,U) 実開 昭59−71089(JP,U) 実開 昭58−10589(JP,U) 実公 平5−31435(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28F 9/00 - 9/26 B29C 45/26 B29L 22:00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジエータコア(10a)の上面又は下面に
    配設され前記ラジエータコア(10a)に対向する面に開口
    部(11b)を有しガラス繊維入りの熱可塑性樹脂により形
    成されたラジエータタンク(11)と、 前記タンク(11)の側壁(11a)外面に前記タンク(11)と一
    体的に外方に突出して形成され管部中心線が前記ラジエ
    ータタンク(11)の開口部(11b)に臨む第1短管部(21,71)
    と、 前記第1短管部(21,71)の先端にこの第1短管部(21,71)
    と一体的に連設され前記第1短管部(21,71)とともに屈
    曲管(13)を構成する第2短管部(22)とを備えた樹脂製ラ
    ジエータタンク構造であって、 前記第1短管部(21)内に形成された第1通孔(21a)の内
    周面が前記開口部(11b)から全て視認可能に構成された
    ことを特徴とする 樹脂製ラジエータタンク構造。
  2. 【請求項2】 第1短管部(21,71)の横断形状がラジエ
    ータタンク(11)の長手方向に延びる楕円形状又は長円形
    状に形成された請求項1記載の樹脂製ラジエータタンク
    構造。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂が20〜40重量%のガラ
    ス繊維を含む請求項1記載の樹脂製ラジエータタンク構
    造。
  4. 【請求項4】 横断面が椀状に形成されたラジエータタ
    ンク(11)の外面を形成するメイン固定側凹部(31a)と、
    前記タンク(11)の側壁(11a)外面に突設された第1短管
    部(21,71)の一方の外面を形成する第1固定側凹部(31b)
    と、前記第1短管部(21,71)の先端に連設された第2短
    管部(22)の一方の外面を形成する第2固定側凹部(31c)
    とを有する固定型(31)と;前記メイン固定側凹部(31a)
    に対向して形成されたメイン可動側凹部(32a)と、前記
    第1固定側凹部(31b)に対向し前記第1短管部(21,71)の
    他方の外面を形成する第1可動側凹部(32b)と、前記第
    2固定側凹部(31c)に対向し前記第2短管部(22)の他方
    の外面を形成する第2可動側凹部(32c)とを有し、前記
    固定型(31)に対向しかつ前記固定型(31)に接し又は離れ
    るようにスライド可能に構成された可動型(32)と;前記
    メイン可動側凹部(32a)に挿着され前記ラジエータタン
    ク(11)の内面を形成する第1入れ子(41)と;前記第1短
    管部(21,71)内に第1通孔(21a,71a)を形成し、前記メイ
    ン可動側凹部(32a)に向って前記第1入れ子(41)を貫通
    し、更に前記可動型(32)を貫通して長手方向にスライド
    可能に設けられた第1中子(51,81)と;前記第2短管部
    (22)に前記第1通孔(21a,71a)と連通する第2通孔(22a)
    を形成し、前記固定型(31)及び前記可動型(32)の型割り
    面に沿ってスライド可能に設けられた第2中子(52)とを
    備えた樹脂製ラジエータタンクの成形金型構造。
  5. 【請求項5】 第1中子(51,81)の横断面が第2中子(5
    2)の長手方向に延びる楕円形状又は長円形状に形成さ
    れ、前記第1中子(51,81)の短径が第2中子(52)の直径
    より小さく形成された請求項4記載の樹脂製ラジエータ
    タンクの成形金型構造。
  6. 【請求項6】 固定型(31)から離れた状態でラジエータ
    タンク(11)を含む成形品を第1入れ子(41)及び可動型(3
    2)から離脱させる離脱手段(33,42)が前記可動型(32)に
    貫通して設けられた請求項4記載の樹脂製ラジエータタ
    ンクの成形金型構造。
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