JP3285587B2 - サーモトガネアポリターナからのアルカリ性ホスファターゼの精製および特徴づけ - Google Patents

サーモトガネアポリターナからのアルカリ性ホスファターゼの精製および特徴づけ

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 アルカリ(性)ホスファターゼ(alkaline phosphata
se)(オルトリン酸モノエステルホスホヒドロラーゼEC
3.1.3.1.)は、臨床医学および分子生物学において重要
であるため、科学研究および商業利用の一般的な対象と
なった。(参照例、ファリー(H.N.Ferley)“酵素(Th
e Enzyme)”、アカデミックプレス、ニューヨーク(Ac
ademic Press,New York)IV巻、417−447ページ(197
1);マッコム(R.B.MoComb)ら、“アルカリ性ホスフ
ァターゼ(Alkaline Phosphatase)”、プレナムプレ
ス、ニューヨーク(Plenum Press,New York)(197
9);ヴァリー(B.L.Vallee)およびオールド(D.S.Aul
d)Biochem.32巻:6494−6500ページ(1993))。
アルカリ性ホスファターゼは種々の細菌、真菌、藻
類、無脊椎動物および脊椎動物種から精製され、特徴づ
け(characterize)られている(マッコムら、同士)。
その酵素は中温菌および好熱菌からも精製されている。
比較的不安定なアルカリ性ホスファターゼが好温性のサ
ームス種(Thermus species)から特徴づけられたが
(ハルトグ(A.T.Hartog)ら、Int.J.Biochem.24巻、16
57−1660ページ(1992))、しかしこれまでアルカリ性
ホスファターゼが超好熱菌から精製され、特徴づけられ
たことはない。
超好熱菌は80℃以上で増殖する細菌群である。これら
の微生物によって産生される非常に耐熱的な酵素は、非
常に高い温度におけるタンパク質の構造的および機能的
研究が可能であるため注目されるようになり、多くの分
子生物学的用途並びに潜在的な工業的用途にも使われ
る。(参照例、アダムス(M.W.W.Adams)Annu.Rev.Micr
obiol.47巻:627−658ページ(1993):クールベア(T.C
oolbear)ら、Adv.Biochem.En./Biotechol.45巻:57−98
ページ(1992))。超好熱性微生物からの酵素類は、非
常に高い温度におけるタンパク質の構造および機能を研
究する機会を提供する上でも重要である。
サーモトガ(Thermotoga)は80℃で最適に増殖する超
好熱性真正細菌であり、今日までに発見された最も好熱
的な真正細菌である。(ヤナシュ(H.W.Jannasch)ら、
Arch Microbiol.150巻:103−104ページ(1988))。
本発明はサーモトガネアポリターナ(Thermotoga Nea
politana)からのアルカリ性ホスファターゼを精製した
形で提供し、その精製を行う方法も提供する。
発明の概要 本発明はサーモトガ属の超好熱性真正細菌から単離し
た新しい熱安定性アルカリ性ホスファターゼの我々によ
る単離および特徴づけ、およびそのアルカリ性ホスファ
ターゼの精製法に関するものである。
我々は、サーモトガネアポリターナ(T.ネアポリター
ナ(T.neapolitana))から単離したアルカリ性ホスフ
ァターゼが既知のいかなるアルカリ性ホスファターゼよ
り熱安定性であることを発見した。それは高い最適反応
温度並びに高い最適pHの両者を有することを見い出し
た。
そのアルカリ性ホスファターゼはT.ネアポリターナ
(DSM5068)から単離、精製し、2880倍精製した。収率4
4.3%、60℃におけるタンパク質の比活性は663U/mgであ
った。精製酵素は、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)でMr45,000の単
一タンパク質バンドを示し、ゲル濾過クロマトグラフィ
ーによって見かけ上分子量87,000と推定された;これは
均質二量体構造を示唆する。この酵素の最適pHおよび−
温度はそれぞれ9.9および85℃であった。
本発明のアルカリ性ホスファターゼを精製するために
用いた方法は、第一工程として粗超好熱性真正細菌細胞
抽出物の調製である。細胞抽出物をその後Co2+の存在下
で熱処理し、硫酸アンモニウム沈殿にかける。再懸濁し
た酵素についてその後イオン交換クロマトグラフィーお
よびアフィニティークロマトグラフィーを組み合わせて
行う。
本発明の一般的目的は超好熱性アルカリ性ホスファタ
ーゼ(hyperthermophilic alkaline phosphatase)を純
粋な形で提供することである。
本発明のもう一つの目的は超好熱性アルカリ性ホスフ
ァターゼを精製する方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は超好熱性真正細菌、特に、超
好熱性T.ネアポリターナから単離される超好熱性アルカ
リ性ホスファターゼを提供することである。
本発明の利点は、この新しい超好熱性アルカリ性ホス
ファターゼが非常に高い温度におけるタンパク質の構造
および機能を研究する機会を与えることである。
本発明のもう一つの利点は、本発明の超高温安定性ア
ルカリ性ホスファターゼ(hyperthermostable alkaline
phosphatase)が非好熱性微生物からのアルカリ性ホス
ファターゼに比し、より強固で、運搬およびそのままの
貯蔵によりよく耐えることである。
本発明のもう一つの利点は、超好熱性アルカリ性ホス
ファターゼが、超高温安定性および高い比活性両方を有
するアルカリ性ホスファターゼを必要とするELISAシス
テム、非放射性(non−isotopic)検出/試験システ
ム、非放射性(non−radioactive)ハイブリダイゼーシ
ョンおよび配列決定法、およびその他の分子生物学的使
用に役立つことである。
本発明のその他の目的および利点は、ここに示す明細
書、請求の範囲および図を研究することによって、当業
者には明らかであろう。
図の幾つかの見方についての簡単な説明 図1は、ヒスチジルジアベンジルプロピオン酸−アガ
ロース−カラム上のタンパク質(○)およびT.ネアポリ
ターナアルカリ性ホスファターゼ活性(●)のクロマト
グラフィーパターンである。矢印は、試薬を加え、パル
ス溶出を行った場所を示す。
図2はT.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼの
SDS−PAGE(12%)パターンである。レーンMはマーカ
ータンパク質;レーン1は粗酵素;レーン2は、40mMコ
バルトイオンの存在下で100℃で処理した後の粗酵素;
レーン3はDEAE−セファロースカラムから溶出した部分
的精製酵素;レーン4は親和性カラムからの精製タンパ
ク質である。
図3は、T.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼ
活性をpHおよび温度の関数として示したものである。
(A)酵素活性を60℃で0.2Mトリス−HCl緩衝液中で種
々のpHで測定した。(B)酵素活性をpHpH9.9で種々の
温度で測定した。
図4は、T.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼ
の60℃(■)、80℃(○)、90℃(●、△、▲)、100
℃(□)における熱安定性を示す。インキュベーション
をCo2+(■、○、●、□)、Mg2+(△)の存在下で、ま
たは金属イオンを付加せずに(▲)行った。半減期を等
式t1/2=lN2/Kから計算した。ここでKは熱不活性定数
である。
図5は、2mMZn2+イオン(○)または2mMCo2+イオン
(●)それぞれの存在下におけるアポ酵素活性に与える
pHおよび温度の影響を示す。(A)酵素活性を種々のpH
で、一定温度60℃で0.2Mトリス−HCl緩衝液中で測定し
た。(B)酵素活性を種々の温度でpH9.9で検出した。
発明の詳細な説明 本発明は一般的に超好熱性アルカリ性ホスファターゼ
の単離、精製、および特徴づけ、および真正細菌、特に
T.ネアポリターナから上記ホスファターゼを精製する方
法に関するものである。
T.ネアポリターナのアルカリ性ホスファターゼは、超
好熱性微生物から単離、精製された最初のアルカリ性ホ
スファターゼである。報告されたすべてのアルカリ性ホ
スファターゼのなかで、T.ネアポリターナアルカリ性ホ
スファターゼは最も大きい熱安定性を示す(以下の表2
参照)。この酵素は極めて高い最適温度およびpH値を有
する。最適条件下ではT.ネアポリターナアルカリ性ホス
ファターゼは、子ウシ腸アルカリ性ホスファターゼが、
基質としてのp−ニトロフェニル−ホスフェートで示し
たよりも30%も高い活性を示した。
好適実施態様において、この新規の超好熱性アルカリ
性ホスファターゼは次のような物理的および化学的特性
を有する: (1)分子量:約87,000; (2)アクチベータ:Co2+; (3)インヒビター:エチレンジアミン四酢酸(EDT
A)、Ni2+およびCu2+; (4)最適温度:85℃; (5)室温におけるpH安定性:5.0〜11.5(95%以上の残
留活性) (6)最適pH:9.9; (7)KmおよびVmaxはそれぞれ183μMおよび1352U/m
g。
天然分子量は大部分の微生物アルカリ性ホスファター
ゼと一致するが(MW68,000〜120,000)、哺乳動物酵素
のそれ(MW120,000〜200,000)よりは低い。
T.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼ活性の最
適温度はその細菌の増殖温度に一致する。この酵素活性
の最適pHは9.9であり、それは報告された大部分のアル
カリ性ホスファターゼ(その最適pH値は約8.5〜9.5であ
る)より高い。(マッコムら、同上)。
報告されているその他のアルカリ性ホスファターゼの
ように、T.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼは
金属結合酵素である。その活性はキレート剤の存在下で
ほとんどゼロに低下した。長時間の透析後、元の活性の
5%未満が残った:これは若干の金属イオンが強固な結
合のためにタンパク質中に残ったことを意味する。Z
n2+、Mg2+、またはMn2+の添加によってアポ酵素活性の
約90%を回復することができる;これは金属イオンを除
去しても酵素構造が非常に安定であることを示してい
る。若干のアポ−アルカリ性ホスファターゼ活性、例え
ばバシラスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)
などは、金属イオンの添加によって回復できない。(ス
ペンサー(Spencer)ら、J.Bacteriol.155巻:926−933
ページ(1981))。
T.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼの驚くべ
き1つの特性は、その他の試験されたアルカリ性ホスフ
ァターゼとは異なり、Co2+が酵素活性も熱安定性も高め
ることである。これは、亜鉛および/またはマグネシウ
ムイオンが通常アルカリ性ホスファターゼの不可欠部分
であり、その活性およびコンフォメーション構造にとっ
て重要であるという、既報の大部分の他のアルカリ性ホ
スファターゼとは劇的に異なる。(参照例、ジェーンウ
ェイ(C.M.Janeway)ら、Biochem.32巻、1601−1609ペ
ージ(1993)、キム(E.E.Kim)ら、J.Mol.Biol.218巻:
449−464ページ(1991)、これらは大腸菌(E.Coli)を
論じている)。亜鉛またはマグネシウム以外の天然金属
イオンを含む天然アルカリ性ホスファターゼはほとんど
見い出されていない。(参照例:グリュー(R.H.Grew)
ら、J.Biol.Chem.246巻:1566−1574ページ(1971)(マ
イクロコッカスソドネシス(Micrococcus sodonesis)
における例外を確認した))。コバルトは大腸菌アポ酵
素の亜鉛およびマグネシウムを置換し得るが、アルカリ
性ホスファターゼ活性は12%回復するに過ぎない。(ゴ
ッツマン(Gottesman)ら、Biochem.8巻:3776−3782ペ
ージ(1969))。
本発明のアルカリ性ホスファターゼの精製のために用
いる方法は、第一工程として、粗超好熱性真正細菌細胞
抽出物の調製を含む。その細胞抽出物をその後Co2+存在
下における熱処理および硫酸アンモニウム沈殿にかけ
る。それから再懸濁した酵素にイオン交換クロマトグラ
フィーとアフィニティークロマトグラフィーとの組み合
わせを行う。
本発明の精製アルカリ性ホスファターゼは多数の用途
を有する。過去20年間に、アルカリ性ホスファターゼは
測定システム、例えば酵素免疫測定(ELISA)システ
ム、非放射性試験、ブロッテイングおよび配列決定法な
ど、に広い用途を有することが判明した。(参照:マン
ソン(M.M.Manson)、“免疫化学プロトコル(Immunoch
emical Protocols)”ヒューマンプレス、ニュージャー
シー(Human Press,New Jersey)(1992);ジャブロン
スキー(E.Jablonski)ら、Nucleic Acids Res.14巻:61
15−6128ページ(1986))。
大部分の測定用途には、高測定感度のための高い比活
性、並びに貯蔵期間を長くするための酵素熱安定性を有
するアルカリ性ホスファターゼの種類が必要である。熱
安定酵素、例えば本発明のアルカリ性ホスファターゼ
は、高温で安定であるばかりでなく、室温でもそれらの
中温性対象物より安定であるのが普通である。
最近、その他の、例えば酵素−プローブ結合体作成中
の化学的変性の減少、バイオセンサーにおける固定酵素
のより長い半減期、および種々の測定システムにおける
酵素の再使用などを含める用途において、高活性を有す
る熱安定性アルカリ性ホスファターゼの必要性が認識さ
れている。
それに加えて、本発明のアルカリ性ホスファターゼ
は、高活性および熱安定性を有するため、約40℃で極め
て安定でありながら、最適活性を示す人為的酵素の設計
を目的とする、未来の遺伝子研究のための出発酵素とし
て用いることができる。
子ウシ腸からの市販のアルカリ性ホスファターゼは、
その高い比活性のために現在分子生物学およびその他の
用途に広く用いられている。しかし、子ウシ腸アルカリ
性ホスファターゼの有用性は、その固有の低い熱安定性
および短い貯蔵期間によって制限される。本発明のアル
カリ性ホスファターゼは熱安定性および高比活性を有す
るため、高特異性および熱安定性を必要とする分子生物
学的用途に理想的に適し、この酵素は子ウシ腸アルカリ
性ホスファターゼの魅力的代替物となる。
下記の非制限的例は本発明のいくつかの面をより詳細
に述べる。
例 下記の実験の詳細は次に記載する特殊な例に参照され
る: 材料および方法 化学物質。DEAE−セファロースセファクリルS200およ
びフェニル−セファロースはファルマシアファインケミ
カAB(Pharmocia Fine Chemica AB)社、アップサラ、
スエーデン、から購入した。ヒスチジルジアゾベンジル
プロピオン酸−アガロース、p−ニトロフェニルリン
酸、アデノシン−5'−二リン酸−二ナトリウム塩(AD
P),アデノシン−5'−三リン酸−二ナトリウム塩(AT
P)、β−グリセロールリン酸、D−グルコース−1−
リン酸、D−グルコース−6−リン酸、D−フルクトー
ス−6−リン酸、D−フルクトース−1、6−二リン酸
およびトリトンX−100はシグマケミカル(Sigma Chemi
cal Co.,)社、USAから購入した。エチレンジアミン四
酢酸−二ナトリウム塩(EDTA)およびアルカリ性ホスフ
ァターゼ(子ウシ腸)はベーリンガーマンハイム(Boeh
rnger Mannheim GmBH)社、ドイツ、から購入した。そ
の他の化学物質は一般的供給源からのものである。
細菌および培養条件。ここに記載の研究に用いるT.ネア
ポリターナの培養は、元はドイツ微生物コレクション
(Deutsche Sammlumgvon Mikroorganismen)、ブラウン
シュワイグ、ドイツ、から入手した菌株DSM5068であ
る。T.ネアポリターナ(DSM5068)を、1リットル中に
次のものを含む培地に培養した:4g澱粉、2g酵母エキ
ス、3gトリプトン、1gグルコース、15gNaCl、0.35gKC
l、2.7gMgCl26H2O、0.1gNaHCO3、0.14gCaCl22H2O、0.05
gK2HPO4、15mgH3BO3、20mgKBr、15mgFe(NH4(S
O4、3mgNa2WO42H2O、6mgKI、0.6mgNiCl6H2O、1gS
゜、1mgレサズリン、4g澱粉、2酵母エキス、3gトリプ
トン、1gグルコース。最初のpHを1MNaOHで7.5に調節し
た。グルコースおよびホスフェートを別々にオートクレ
ーブに入れた。接種材料は慣例にしたがい、閉鎖したビ
ンのなかで(1.5L容量ビン中700ml培地)80℃で一晩増
殖させ、培地を加熱し、オートクレーブに入れる前に窒
素をスパージし無気的条件に達せしめた。10L培地を含
む発酵槽(バイオテック(B.Braun Biotech)PA、USA)
中で大規模に行った。窒素スパージ下でおだやかに撹拌
しながら(100rpm)発酵温度を80℃に維持した。約20時
間のインキュベーション後、細胞をミリポアペリコンカ
セット細胞収穫器(Millipore Pellicon Cassete Cell
Harvester)で収穫した(ベッドフォード(Bedfors,M
A)、USA)。その後16,300×gで15分間遠心分離するこ
とによってさらに濃縮を行い、細胞ペレットを−20℃で
保存した。
アルカリ性ホスファターゼの精製。すべての操作は、特
に記載しない限り室温で有気的条件で行われた。
1.細胞抽出物の調製:冷凍細胞(40g湿式マス)を、0.1
5%(w/v)トリトンX−100を含むpH7.5の50mMトリス−
HCl緩衝液100ml(“緩衝液A")中に懸濁し、1時間撹拌
した。16.300×gで15分間遠心分離後、ペレットで上記
操作を繰り返すことによってもう一度抽出した。上澄液
を一つに集め、粗酵素製剤として用いた。
2.熱処理および(NH42SO4沈殿:40mMCoCl2を細胞抽出
液に加え、溶液を20分間100℃水浴中で加熱し、それか
ら速やかに室温の水浴中で冷やした。遠心分離後、沈殿
物を棄て、65%飽和(NH42SO4を溶解性フラクション
に加えた。硫酸アンモニア沈殿によるペレットを遠心分
離によって収穫し、それから50mMトリス−HCl緩衝液、p
H7.5、に懸濁し、冷やした室内で同じ緩衝液に対して長
時間透析した。
3.イオン交換クロマトグラフィー:上記処理から得た透
析酵素(25ml)を、緩衝液Aで平衡化したDEAF−セファ
ロースカラム(2.6cm×15cm)に入れた。酵素を、緩衝
液A中0.0〜0.4MKClの直線勾配を用いて10ml/チューブ/
10分の流速で溶出した。アルカリ性ホスファターゼ活性
は溶出の最初に検出された。
4.アフィニティークロマトグラフィー:イオン交換カラ
ムからの活性フラクションを集め、緩衝液Aで平衡化し
たヒスチジルジアゾベンジルプロピオン酸−アガロース
カラム(1.0×6cm)に担持させた。洗浄後、非特異的結
合タンパク質を緩衝液A中、1MNaClで溶出した。最後
に、酵素を緩衝液A中、10mMリン酸ナトリウムでパルス
溶出によって溶出した(図1)。
分子量の測定。セファクリルS200を含む0.5×45cmカラ
ムを0.2MNaClを含む緩衝液で平衡化した。マーカータン
パク質はウマ心臓チトクロームC(12,400)、炭酸脱水
酵素(カルボニックアンヒドラーゼ)(29,000)、ウシ
血清アルブミン(66,000)、アルコール脱水素酵素(15
0,000)およびブルーデキストラン(200,000)を含んで
いた。精製サンプルを緩衝液Aの存在下でカラムに入れ
た。流速は7ml/時であった。マーカータンパク質および
天然アルカリ性ホスファターゼの溶出を280nmUV−検出
器および活性検定によって決定した。
12%ポリアクリルアミドゲルを用いるドデシル硫酸ナ
トリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAG
E)をレムリ(U.K.Laemmli)の方法によって(レムリ、
Nature、227巻、680−685ページ(1970))、ビオラド
ミニタンパク質II電気泳動装置および標準的分子量マー
カー(ビオラドラボラトリーズ(BioRad Laboratories
Ltd.,)社、リッチモンド、CA、USA)を用いて行った。
タンパク質バンドをクーマッシーブリリアントブルーR
−250による染色によって可視化した。
タンパク質の測定。タンパク質濃度をビオ−ラド溶液
(シグマ社、USA)を用いて、ウシ血清アルブミンを標
準タンパク質として測定した。(ブラッドフォード(M.
M.Bradford)、Anal.Biochem.、72巻:248−254ページ
(1976))。
酵素検定法。アルカリ性ホスファターゼ活性を下記のよ
うにp−ニトロフェニルホスフェートからのp−ニトロ
フェノールの放出によって検定した。その反応は適当に
希釈した50μl酵素を0.2Mトリス緩衝液(pH9.9、60
℃)1mlおよび24mMのp−ニトロフェニルホスフェート5
0μlを含むキュベットに加えることによって60℃で開
始した。410nmにおける吸光度の最初の直線変化を、60
℃の恒温にしたスペクトロフォトメーター(カリー21
9、USA)で記録することによって検出した。1酵素活性
単位は、これらの標準検定条件下における1分間あたり
の物質1μlmolの加水分解を表す。
酵素活性の最適pHを種々のpHおよび温度60℃で、0.2M
トリス−HCl緩衝液を用いて測定した。これら緩衝液の
すべてのpH値を室温で測定し、高温でのpH変化をトリス
の△pKa/△T℃を用いて補正した。(ペリン(D.D.Perr
in)およびデンプシー(B.Dempsey)、“pHおよび金属
イオンコントロールのための緩衝液(Buffers for pH a
nd Metal Ion Control)”チャップマン&ホール(Chap
man & Hall)、ロンドン、157−163ページ(197
4))。最大活性の温度を測定するために、活性検定は
種々温度の0.2Mトリス−HClで行われた。高温では少量
の非酵素的加水分解があったため、酵素なしのコントロ
ール試験も行った。
p−ニトロフェニルホスフェート以外のリン酸エステ
ルを基質として用いたとき、ホスファターゼ活性は80
℃、10分間のインキュベーション中に放出されるホスフ
ェートの量を測定することによって決定された。インキ
ュベーション混合物は0.1Mの種々の基質類0.1ml、純粋
酵素0.1mlと、5mMCoCl2および5mMMgCl2を含む0.2Mトリ
スとを総容量1mlになるように含む。非酵素的加水分解
のためのコントロールは各基質ごとに行った。サンプル
につき、改良法によって放出された無機リン酸を分析試
験した(ロビト(J.F.Robyt)およびホワイト(B.J.Whi
te)、“生化学的方法:理論および実践(Biochemical
Techniques:Theory and Practice)”、ブルックスコー
ル、モンテリーカリフォルニア(1987))。比較とし
て、市販の子ウシ腸からのアルカリ性ホスファターゼも
用い、これらのリン酸エステル類を加水分解した。反応
条件は50mMMgCl2および5mMZnCl2を含む0.1Mトリス−HCl
緩衝液(pH8.5)中、38℃であった。その他の反応条件
は上と同じであった。
熱不活性化研究。100μl緩衝液A中に精製酵素20μg
と5mMCo2+または5mMMg2+を含む100μlPCRクルーカップ
チューブ(カタログ番号#72.733.050、サルステット;
ニュートン、NC)を種々の温度の水浴中で種々の時間イ
ンキュベートした。処理後、サンプルを室温で水浴中で
速やかに冷やし、残留活性を標準的条件下で測定した。
EDTAおよび金属イオン処理。緩衝液A中の精製アルカリ
性ホスファターゼをそれぞれ0.0〜5.0mM濃度のEDTAの存
在下で室温で1時間インキュベートした。残留酵素活性
を標準条件下で検定した。
金属イオン処理では、緩衝液A中精製アルカリ性ホス
ファターゼを含むチューブに10mMEDTAを加えた。1時間
後、その混合物を、2mMEDTAを含む緩衝液Aに対して透
析し、それからEDTAを含まない緩衝液Aに対して3回透
析した。その後、種々の金属イオン2mMを脱イオン酵素
溶液に加え、混合物を室温で1時間インキュベートし
た。比較のために、種々の金属イオンの2mMを精製タン
パク質に直接加え、同じ条件下でインキュベートした。
使用したすべての金属イオンは塩化物の形であった。酵
素活性を標準条件下で検定した。
例1 アルカリ性ホスファターゼの精製 T.ネアポリターナ細胞を緩衝液Aに懸濁し、1時間し
ずかに撹拌したとき、上澄液に若干のアルカリ性ホスフ
ァターゼが見い出された。酵素抽出効率は0.15%トリト
ンX−100の存在下では増加した。トリトンX−100で2
回抽出後、上澄液中のアルカリ性ホスファターゼのほと
んどすべては回収された。表1は精製プロトコルとT.ネ
アポリターナからのアルカリ性ホスファターゼの精製結
果をまとめたものである。
細胞抽出物から得られる粗アルカリ性ホスファターゼ
は非常に熱安定性であった。この粗アルカリ性ホスファ
ターゼ抽出物を40mMCo2+の存在下で100℃で40分間加熱
したとき、残留活性は97%、上澄液の比活性は6.4倍に
増加した。
興味深いことに、その後のアフィニティークロマトグ
ラフィー工程においてCo2+はアルカリ性ホスファターゼ
とリガンドとの間の強固な親和性結合を促進した。Co2+
が存在しないときには、アルカリ性ホスファターゼはpH
値は6〜10の間で、室温でさえもヒスチジル−ジアゾベ
ンジルプロピオン酸−アガロースカラムに結合しなかっ
た。Co2+が存在する場合には、酵素は1MNaClで溶出した
後でも大部分がアフィニティーカラムに残っていた。
(図1)。酵素は10mM基質、例えばp−ニトロフェニル
リン酸または10mMインヒビター、例えばリン酸カリウム
によって完全に溶出した。アフィニティークロマトグラ
フィー工程はアルカリ性ホスファターゼのより著しい精
製をもたらした(図1)。
タンパク質の天然分子量はゲル濾過クロマトグラフィ
ーカラムによって推定して87,000であり、タンパク質が
均質二量体であることを示唆した。分子量は他の微生
物、例えば大腸菌およびバシラスサチリス(Bacillus s
ubtilis)などからのアルカリ性ホスファターゼのそれ
に匹敵した(マッコムら、同上)。
図2は種々の精製工程におけるサンプルのSDS−Page
パターンを示す。アフィニティークロマトグラフィー工
程の後にアルカリ性ホスファターゼは電気泳動ゲル上に
サブユニット分子量45,000の単一タンパク質バンドを示
した。酵素を2880倍に精製し、全体的収率は44%であっ
た(表1参照)。
天然タンパク質の分子量は、ゲル濾過クロマトグラフ
ィーによって推定して87,000であった。SDS−PAGAの結
果に照らして、このタンパク質は均質な二量体であるよ
うにみえる。その分子量は大腸菌およびバシラスサチリ
スからの二量体アルカリ性ホスファターゼの分子量に非
常に近かった(マッコムら、同上)。
例2 T.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼの活性およ
び安定性に及ぼすpHおよび温度の影響。
前記の大腸菌アルカリ性ホスファターゼおよびその他
の菌のアルカリ性ホスファターゼのように、T.ネアポリ
ターナアルカリ性ホスファターゼ活性は0.2Mトリスで出
発して、トリス濃度とともに増加し、プラトーに至る。
そこで、すべての酵素活性検定に0.2Mトリスを用いた。
図3Aは種々のpH値で60℃で測定したアルカリ性ホスファ
ターゼ活性を示す。最大活性は約pH9.9で得られた。中
性pHでは、酵素活性は顕著に低い。
T.ネアポリターナは90℃までの温度で増殖するから、
酵素活性に対する温度の影響も測定した。図3Bに示すよ
うに、酵素活性は温度が20℃から85℃に高まるにつれて
増加し、約85℃で最適活性が検出された。
アルカリ性ホスファターゼは、トリス−HCl緩衝液中
で室温で保存したときには広いpH範囲(pH4〜11)にわ
たって安定であった。その安定性を得るために無気的条
件は不必要であった。しかし、その酵素はより低いおよ
びより高いpH値では不安定となった。酵素は中性pHで最
高の安定性を示した。
T.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼの熱安定
性はCo2+またはMg2+の存在下でそれぞれ30および23倍に
増加した。(図4)。酵素は室温、pH6.5〜7.5で、4時
間後にまだ完全に活性であった。酵素は60℃(半減期21
時間30分)またはそれ以下の温度で安定であった。80℃
では酵素は半減期6時間40分を有し、90℃を超えてその
活性は速やかに失われた(90℃における半減期4時間、
100℃では30分)。
表2はT.ネアポリターナおよびその他の供給源からの
アルカリ性ホスファターゼの種々の温度における半減期
を比較したものである。
酵素の熱不活性化速度は、その天然構造の破壊に必要
なエネルギーに依存する。これはこれで、アミノ酸配
列、ポリペプチド鎖の折り重なり程度、疎水性およびそ
の他の分子内結合の存在などの要因によって支配され
る。酵素の熱不活性化に影響を与えることがわかってい
るその他の要因はイオン強度、pH、基質などを含める。
現在のところ、酵素熱安定性に関して入手し得る限られ
た情報は、主として中温性微生物に関する研究からのも
のである。本発明は酵素熱安定性の背後にあるメカニズ
ムを研究し、そのメカニズムに関するより多くの情報を
発見する機会を提供する。
例3 酵素の動力学的特性 T.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼの動力学
的特性をp−ニトロフェニルリン酸を基質として用いて
測定した。最適温度およびpH条件下で、KmおよびVmax
それぞれ1.83×10-4Mおよび1352U/mgである。
T.ネアポリターナおよび子ウシ腸アルカリ性ホスファ
ターゼは種々のリン酸化合物を加水分解するが、表3に
示すように異なる特異性を表す。T.ネアポリターナアル
カリ性ホスファターゼは、基質活性としてp−ニトロフ
ェニルリン酸を用いたときに最高の活性を示したが、フ
ルクトース−1,6−リン酸は子ウシ腸のアルカリ性ホス
ファターゼによってより容易に加水分解された。
例4 金属イオンの影響 T.ネアポリターナアルカリ性ホスファターゼはEDTAの
存在下で不活性化された。EDTAで徹底的に処理した後は
その元の活性の約5%だけが検出された;アポ酵素活性
は二価金属イオンの添加によって回復した(表4)。
金属イオンのアポ酵素活性に与える影響は顕著であっ
た。試験したすべての金属イオンのなかで、Co2+が最も
顕著な効果を示した。Mg2+イオン、Zn2+イオン、または
Mn2+イオンの存在はアポ酵素活性を精製酵素活性(663.
3U/mg)(付加塩の存在しないときに測定)の90〜95%
にまで、約18倍高める一方、Co2+イオンは酵素活性を精
製酵素の比活性(663.3U/mg)(付加塩の存在しないと
きに測定)の163%にまで、約33倍にも高める。Cn2+とN
i2+はインヒビターであった(表4参照)。
2mMCo2+またはZn2+で処理したT.ネアポリターナアポ
酵素の活性に対するpHおよび温度の影響も試験した(図
5)。Zn2+の存在下におけるアポ酵素は未処理T.ネアポ
リターナアルカリ性ホスファターゼとほぼ同じ最適pHお
よび最適温度活性を有する(図3参照)。だがCo2+はア
ポ酵素活性に非常に好都合な影響を与えた。Co2+イオン
で処理した後、アポ酵素活性は室温並びに中性pHで、未
処理酵素、またはZn2+の存在下で処理した酵素に比し、
7.7倍増加し、その最適pH範囲は広がった。これらの結
果は、Co2+イオンが反応部位をより活性にし、および/
または酵素の活性部位のコンフォメーションを変化さ
せ、これはこれでタンパク質とそのリガンドとの親和性
を高めたたことを示唆する。
本明細書において上記のすべての参考文献の内容は、
参考として本明細書に組み込まれるものとする。
当業者はこの開示を読むことによって、形態および詳
細における種々の変更が本発明の真の範囲から逸脱する
ことなく加えられることを理解されよう。
フロントページの続き (72)発明者 ゼイカス,ジヨセフ ジー. アメリカ合衆国 48909 ミシガン ラ ンジング ピー.オー.ボツクス 27609 コリンズ ロード 3900 エム ビーアイ インターナシヨナル (56)参考文献 特開 平5−236955(JP,A) 国際公開95/30756(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 9/16 MEDLINE

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超好熱性微生物から単離された、下記の化
    学的特性を有する熱安定性アルカリ性ホスファターゼ: (1)分子量:約87,000; (2)アクチベータ:Co2+; (3)最適温度:85℃; (4)室温におけるpH安定性:5.0〜11.5(95%以上の残
    留活性) (5)最適pH:9.9; (6)KmおよびVmax値がそれぞれ183μMおよび1352U/m
    g。
  2. 【請求項2】前記微生物がサーモトガ属に属する真正細
    菌である請求項1記載のアルカリ性ホスファターゼ。
  3. 【請求項3】前記真正細菌がT.ネアポリターナである請
    求項2記載のアルカリ性ホスファターゼ。
  4. 【請求項4】細菌T.ネアポリターナ(DSM 5068)の細
    胞培養物を作り; 前記細菌の細胞培養物から、Co2+の存在下で熱処理する
    ことによってアルカリ性ホスファターゼを単離し;そし
    て 単離した前記アルカリ性ホスファターゼをイオン交換ク
    ロマトグラフィーとアフィニティークロマトグラフィー
    との組み合わせを用いて精製する 諸工程を含んでなる超高温安定性の請求項1記載のアル
    カリ性ホスファターゼを調製する方法。
  5. 【請求項5】前記熱処理工程が100℃の熱処理を適用す
    ることを含む請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】前記超好熱性微生物から細胞抽出物を調製
    し; 細胞抽出物に二価金属イオンの存在下で熱を加え; 細胞抽出物を速やかに冷却し; 細胞抽出物に遠心力を加え、生成した沈殿物を棄て; 生成した溶解性フラクションに硫酸アンモニウムを加
    え; 遠心分離によって生成したペレットを収穫し、それから
    前記ペレットを比較的中性のpHを有する緩衝液に再懸濁
    し、生成した溶液を透析にかけ; 透析溶液を、アルカリ性ホスファターゼが前記樹脂に結
    合するような条件下でイオン交換樹脂に与え、 前記結合したアルカリ性ホスファターゼを前記溶液中の
    未結合の材料から分離し; 前記アルカリ性ホスファターゼを前記樹脂から溶出し、
    それによって部分的に精製したアルカリ性ホスファター
    ゼを得る 諸工程を含んでなる超好熱性微生物から請求項1記載の
    アルカリ性ホスファターゼを産生する方法。
  7. 【請求項7】前記微生物がサーモトガ属に属する真正細
    菌である請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】前記真正細菌がT.ネアポリターナである請
    求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】前記二価金属イオンがCo2+である請求項8
    記載の方法。
  10. 【請求項10】前記部分的に精製したアルカリ性ホスフ
    ァターゼをアフィニティークロマトグラフィーにかけ、
    前記アルカリ性ホスファターゼをパルス溶出によって溶
    出し、それにより精製アルカリ性ホスファターゼが得ら
    れる諸工程をさらに含んでなる請求項6記載の方法。
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