JP3285474B2 - ペン先 - Google Patents

ペン先

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JP3285474B2
JP3285474B2 JP23919395A JP23919395A JP3285474B2 JP 3285474 B2 JP3285474 B2 JP 3285474B2 JP 23919395 A JP23919395 A JP 23919395A JP 23919395 A JP23919395 A JP 23919395A JP 3285474 B2 JP3285474 B2 JP 3285474B2
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    • B43K1/003Capillary nibs
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    • B43K1/01Nibs; Writing-points with ink reservoirs, e.g. funnel-shaped
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  • Pens And Brushes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つのペン部材を向か
い合わせに重合してなるペン先に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属製のペンに代えて合成樹
脂製のペンを形成する試みが行なわれているが、単に材
料の置換では耐久性の面で劣ったために、従来比較的細
い線幅を書くための筆記方向性のないボールペンが広く
使われており太い線の書ける筆記具が少なかったため、
軽いタッチで太い線が書けるという特徴を前面に打ち出
し、筆圧による面圧を下げることで耐久性の少ないこと
をカバーすることに特徴を持たせた繊維束ペンが商品化
されている。
【0003】また、実公昭63−41183号、実公平
2−28068号および特開平7−149092号等の
公報により、カリグラフィー等に用いられる幅広のペン
先を合成樹脂で形成することが提案されており、合成樹
脂の繊維束をインク流路となる適宜の毛細管を形成する
ような断面を作るべく繊維同志を溶着したり、毛細管の
断面をもった押出材を研削してペン先の先端を薄肉とす
ることが開示されている。これらの発明・考案における
ペン先は、換言すれば、種々の断面形状をもったパイプ
状(外面が連続して分割部を有さない状態)のもので、
そのペン先の外面からのインク成分の蒸散を防止するよ
うにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうしたペン先は、ペ
ン先の先端部の薄肉化のために研削法による加工を行な
うため、一部切割加工を伴うものを含め多くの後加工を
必要とし、加工後の寸法制度の確保が難しいものであっ
た。
【0005】また、ペン先の先端に筆圧が印加される
と、パイプ状のペン先はそのまま撓むため、内蔵する毛
細管(インキ流路)の形状の一部が変形したりしてしま
う。また、ほぼ同一断面形状で長尺の材料を成形するこ
とからペン先の先端側とインクタンク側とで毛細管の強
さに変化をつけることができない。そのために、こうし
たペン先に使用するインクは、表面張力を下げてインク
流出を良くする必要があることから、紙に乗るインクの
量を少なくして紙への浸透による「にじみ」を極力少な
くする必要が生じる。その結果、紙へのインク乗り移り
量が少ないことからインクの色濃度を上げてコントラス
トを高くする必要が生じ、インク中に分散・溶解した色
成分の増量が必須となる。それにより、ペン先の先端で
インクが蒸散することによる残渣量が増加することにな
り、放置後の書き出しが悪くなる。こうした問題を解消
するために、インクの成分をコントロールしてバランス
をとる努力が必要となっている。当然の結果として、イ
ンクの粘度アップが起こるために、断面上の毛細管を拡
げる必要が生まれ、筆圧により断面形状が大きく変化す
る、即ちペンに弾力があるものは、インク流出のムラを
まねき易いために、前述したようなペン先にあっては、
比較的弾力に乏しい硬質な感じものとなっている。
【0006】また、繊維束ペン体は極めて変形し易いた
め、接紙部分だけが変形してしまい、この部分の毛細管
の形をくずしてしまうめインク流出が変化し易いこと
や、全体としてペン先を紙に当接する時に筆記面に一様
に当接しにくい欠点を持っている。また繊維束によるペ
ン先に前記した実公平2−28068号の公報の図面の
第3図に示されたような割りを入れたものでは、筆圧に
よって断面形状が変形してしまい、筆記方向によっては
割りが施された歯型状の部分が貫通孔に係合したり解除
したりするため、インクの飛散や係合解除の振動が感じ
られて書きにくさを発生させる欠点を持っている。
【0007】繊維束による毛細管は、前述したように少
ないインク量を紙に乗せることが大きな特徴で、その結
果、紙面との間で起こる「きしみ」、「ざらつき」など
特有の筆記感を生んでいる。換言すれば、運筆にあたっ
て多少の抵抗感をもった筆記感となる。また弾力も少な
いために、運筆時の筆圧によりペン先の先端が紙に当た
っている状態と、筆圧が弱まった瞬間にペン先の先端が
紙から離れてしまうので離れている状態といった、2値
的な感じの筆跡感しかない。
【0008】本発明者は、金属ペンを使用した万年筆の
ような筆記感が得られ、寸法の大きなインキ流路を形成
することにより、表面張力の大きなインクを使用しても
「たっぷりな量のインク」を紙に乗せることによって筆
跡に「重み感」を与え、たっぷりな量のインクをペン先
の先端に供給することによりペン先の先端と紙との間に
潤滑作用をもたらし、軽い筆圧で「滑らか」に、「ゆっ
くり」も「速く」も書ける紙との抵抗感の少ないペン先
を提供することを思い、ペン先について種々検討した。
その結果、前記したようなペン先を得るには、2つのペ
ン部材を向かい合わせに重合した構造のものが最適であ
ることを知見した。
【0009】しかし、2つのペン部材を向かい合わせに
重合した構造のペン先については、従来、実開昭57−
149170号および実開昭60−80975号等の公
報により提案されており、この点について検討してみ
た。前者の考案は、インキ流出部をペン先の中心に配置
することができるペン先を提供することにあり、合成樹
脂製の2個のペン先片を重合し、中心にインキ流出部を
一体もしくは別体に形成することを要旨としたものであ
る。また、ペン先の先端には前記インキ流出部に連通す
るスリットを設ける技術も開示されている。後者の考案
は、複数の薄い板状体を重合して構成したペン先に於い
て、少なく共一方の重合面に基部より先端に至る複数の
突状を突設すると共に他方の重合面に前記突状と嵌合す
る複数の溝を嵌合面間にインキ流通路を形成することを
要旨としたものである。
【0010】これらのペン先は、2枚の板状のペン先片
を重合する際に、2枚のペン先片にがたつきが生じない
ように、接着や溶着あるいは強固な固定方法によりペン
先片間に隙間を生じないようにしている。このように2
枚のペン先片を固着すると、ペン先の筆圧による弾性変
形はあたかも1枚の構造体のように変位・変形する。従
って、ペン先としての弾力は硬いものとなり、その配慮
から後者のペン先片においては、1つの例として0.1
〜0.6mm程度の極めて薄肉のものが例示されている。
【0011】本発明者は、2つのペン先片を単に重ね合
わせただけの構造では、重合面からのインクの蒸散が起
こり、インクの乾燥残渣がインク流路を塞いでしまうと
いう問題があるが、ペン先の筆記動作(ポンピングアク
ション)により簡単に除去、改善できる方法を採用すれ
ば、2枚のペン先片を固着する必要がなくなり、弾力も
軟らかいものが比較的肉厚の構造のものでも得ることが
できることを知った。さらに、2枚のペン先片への筆圧
による弾性変形の様子や、重合面に形成したインク流路
の変化の様子を調べた結果、2枚のペン先片をすれ合う
ようにすべり変位させ、その変位をインク流路が壊れて
しまわない程度に抑えておけば、ペン先を露出したまま
放置した間に乾燥してインクが出難い状態になっても、
少しの筆記動作を行なうことにより、ペン先のすべり変
位によりペン先片が互いにすれ合って介在するインクの
乾燥残渣を破壊し、または再溶解して筆記可能な状態に
復帰させることができることを知り、本発明に至った。
【0012】本発明はこうした事実に鑑みてなされたも
ので、金属ペンを使用した万年筆のような筆記感が得ら
れ、寸法の大きなインキ流路を形成することにより、表
面張力の大きなインクを使用しても「たっぷりな量のイ
ンク」を紙に乗せることによって筆跡に「重み感」を与
え、たっぷりな量のインクをペン先の先端に供給するこ
とによりペン先の先端と紙との間に潤滑作用をもたら
し、軽い筆圧で「滑らか」に、「ゆっくり」も「速く」
も書ける紙との抵抗感の少ないペン先を提供することに
ある。かつインク流路内のインクが蒸散することにより
生じたインクの乾燥残渣によるインク出不良が生じにく
く、筆跡のクリアカットな性質を長期間維持させること
ができ、金属ペンの万年筆ではできなかった幅広筆跡対
応の充分なインク供給メカニズムの提供と合わせて低価
格で高性能なペン先を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、2つのペン部材を向かい合わせに重合し、
後部を首部筒やペン芯等に固着してなるペン先であっ
て、2つのペン部材の一方または両方の内側面の全長に
渡ってまたは一部に、ペン部材間に微小間隙を形成する
薄膜状の溝と、該薄膜状の溝内に溝に沿っておよび/ま
たは溝に連通するように形成した1つまたは複数本の条
溝とを設けることにより、ペン先の重合面に先端から後
端までの全長に渡って連通したインク流路を設け、ペン
先の先端部には、紙に接する接紙部の幅が最も広い接紙
部稜線部を横断するインク流路に連通するスリットを設
け、2つのペン部材の少なくとも後部以外の非固着部
を、筆記時のペン先の先端部への筆圧により相互にすべ
り変移を起こすように弾性可能に形成したことを特徴と
するものである。
【0014】本発明のペン先においては、筆記時の筆圧
により2つのペン部材は相互にすべり変移をおこすよう
にしてあるが、インク流路は毛細管作用によりインクタ
ンク側から先端側にインクを導出するようにしてあるの
で、2つのペン部材をある程度以上に離間させてしまう
と毛細管作用が働かなくなりインクがペン先の先端に流
出してこなくなり筆跡は得られなくなってしまう。こう
したことを防ぐには、前記ペン先の非固着部に、2つの
ペン部材がペン部材間にあるインクの膜が破れない程度
以上には離間しないように、かつ2つのペン部材が相互
にすべり変位することを妨げないように係合手段を設け
てやると良い。
【0015】水性インクを用いた筆記具などにおいて
は、筆記具におけるインクタンクの内圧が上昇してイン
クの溢出状態になると、ペン先の先端にインクが溢れて
くる。特にペン先の先端は顕著であって、紙に乗り移る
インクの量が急激に多くなり、小さな文字や繊細な表現
は多量のインクで覆われて判らなくなってしまう。そう
した現象を防ぐには、溢出するインクをどこかに収納し
てやれば良い。インクタンクからペン先に多量のインク
を供給する構造のものにあっては、通常は櫛溝のコレク
ター部を有したペン芯を付設するが、本発明のペン先の
構造においては、前記2つのペン部材の一方または両方
の外側面において、溢出したインクを収納するための櫛
溝を有したコレクター部を一体に設けることが可能であ
る。一体化することにより、余分な肉厚をなくし、コレ
クター部における櫛溝容量を増すことができるし、筆記
具に組立てた際に全体の構造を簡単なものとし、部品点
数を少なくしてコストダウンを計れる利点がある。ま
た、ペン先を耐摩耗生の合成樹脂で射出成型した後に、
インク特性に優れた他の材料の合成樹脂をダブルモール
ドすれば2部品にわける分の余分な肉厚がなく前記の効
果を更にあげることができる。
【0016】また、インクの溢出状態になった瞬間に、
一刻も早くペン芯またはペン先に一体に形成したコレク
ター部の櫛溝にインクを収納するには、ペン先に生じる
インク液滴の表面張力でコレクター部の櫛溝内へインク
を圧送するメカニズムが必要であるが、主たるインクの
流路であるペン部材の重合面に、前記インク流路と櫛溝
を連通する連絡溝を設ければ良い。最短距離でコレクタ
ー部の櫛溝にインクを収納することができる。
【0017】ペン先を天空に向けた状態で衣服のポケッ
ト等に収納されることが多い筆記具では、ペン先におけ
るインク流路の先端側の毛細管力をインクタンク側の毛
細管力よりも強くしておく必要があり、そのためには、
前記薄膜状の溝において、ペン先の先端に近い程溝の深
さが浅くなるように形成すれば良い。
【0018】また、筆記具においては、ペン先を天空に
向けた状態でもインクがペン先に留まっていることが必
須条件であるので、ペン先の先端部分の毛細管力は、例
え一部分であっても毛細管力が弱いところがあってはな
らない。弱い所があると、この部分のインクの流れが途
絶え乾いてしまうため、筆記してもインクがスムーズに
でてこなくなるからである。毛細管として条溝やスリッ
トが、2つのペン部材の重合面で対称の位置にあると、
薄膜状の溝を介して十字形の交点が生じ、その交点があ
たかも毛細管の幅が少し大きくなった形になるため、毛
細管の力が局部的に弱まってしまう。こうした現象を避
けるためには、十字形の交点を作らなければ良く、条溝
やスリットを非対称に配置すれば良い。
【0019】ペン先の先端部に設けるスリットは、ペン
先を寝かせた状態で筆記してもインクを紙に乗り移らせ
る役目をもっているが、紙に接する接紙部の2つのペン
部材の重合面に略直交する接紙部稜線部を横断するイン
ク流路に連通し、重合面にほぼ平行な合わせ面部スリッ
トを設けることにより、ペン先をどの方向に運筆して
も、インクを紙にたっぷりと乗り移らせることができ
る。スリットの長さが短い(例えば0.05mm程度)と
インクの紙への乗り移り量は、極めて制限されてしま
う。全くスリットを設けなければ、筆記方向によっては
全くインクが紙に乗り移らないことが起こる。
【0020】また、紙に接する接紙部の幅が最も広い接
紙部稜線部を横断するインク流路に連通するスリットの
数は特に限定されないが、該スリットの数がペン先の後
端側に位置する条溝の数より多い場合において、全ての
スリットにインクをスムーズに流させるには、後端側に
位置する条溝の数より多い分のスリットへのインク供給
を薄膜条の溝を介して行なうようにすれば良い。
【0021】本発明のペン先において、重合面を紙面に
垂直にして筆記した際に紙に乗り移るインク量が不足で
ある場合には、この紙に接する接紙部に開口している薄
膜状の溝の寸法が狭く、インク流量が不足しているの
で、ペン部材の内側面に形成した薄膜状の溝の一部を深
く或いは寸法を大きくしてインクの量を最適化させると
いうことで、前記2つのペン部材の一方または両方の先
端部の内側面において、一定長さのインク補助溝を設け
ると良い。
【0022】ペン先の内側面に形成されたインク流路を
流れるインクの色は、インクタンク内のインクの色であ
り、他の色のインクを使うには、一般的にはインクを交
換する必要がある。2つのペン部材の一方または両方の
非固着部の外側面において、ペン先の先端に形成したス
リットに連通する毛細管作用を有する第2のインク流路
を設けることにより、スポイトや他の筆記具を用いて、
この第2のインク流路に他色のインクを移してやると、
他色インクはペン先の先端で内蔵したインクと混色を起
こすので、簡単に混色の筆跡を得ることができる。第2
のインク流路を複数設け、ペン先の外部から複数の他色
インクを各々に移してやると、筆記する線幅の両側の部
分が別々の色の混色を起こすことになり、従来の筆記具
とは違った筆跡の色を楽しめる筆記具を得ることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。実施の形態中、同じ部材、同じ箇所を指す場
合は、同じ番号を付してある。
【0024】第1の発明の実施の形態 本発明に係るペン先の第1の発明の実施の形態につい
て、図1乃至図9に基づき説明する。図1は、ペン先1
の後部を首部筒2に嵌着して側面から見た状態の縦断面
図である。ペン先1は2つのペン部材1a及び1bより
成っており、この2つのペン部材1a及び1bが向かい
合わせに重合する。この2つのぺん部材の両方の外面に
は、溢出したインクを収納するための櫛溝3を有したコ
レクター部4を一体に設けてある。ペン先1は、材質が
樹脂で形成されおり、構造が簡単でローコストで製作で
きる。
【0025】図2は、図1におけるI−I線部の横断面
を示したものであるが、重合面5にはインク流路6を形
成してある。インク流路6は、薄膜状の溝6aとこれに
連なる枝状の条溝6bから出来ており、薄膜状の溝6a
および/または条溝6bの端部はインクタンク側(図示
せず)に連通し開口させている。尚、毛細管力が局部的
に弱まらないように各溝との交点に十字形を形成させず
に、重合面5に対し各溝を非対称に配置させてあり、ま
たインクタンク(図示せず)への空気の流通路となる空
気溝7は、ペン部材1a、1bの端部からインクタンク
側(図示せず)へと連通し開口している。
【0026】図3は、本発明に係るペン先1のペン部材
1aを、内側面を正面に見た状態を示してある。薄膜状
の溝6aおよび/または条溝6bの他方の端部は、ペン
先端に向かって伸びており、どちらか一方あるいは両方
ともにペン先端部1cに設けたスリット8に連通させて
いる。このスリット8はペン先端部1cの接紙部に設け
られ、少なくともインク溝6bの毛細管としての巾より
は等しいか、或いは狭く作られており、ペン先端部1c
に向かって毛細管としてのインク毛細管力を強くするよ
うに寸法を決める。またペン部材1aの後方には、コレ
クター部4の櫛溝3に溢出時のインクを導くための、前
記薄膜状の溝6aと櫛溝3とを連通する連絡溝60を設
けてあり、常時インクで満たされるように0.1mm以下
の幅の溝が、他のペン部材1bとの間に形成されるよう
に設けてある。
【0027】図4は、ペン先の先端部の拡大斜視図であ
る。接紙部は、ペン先端部1cのペン部材1a、1bに
おけるペン先端面9とこれに隣接する2つのペン先側面
10a及び10bと2つのペン先傾斜面11a及び11
bを含み、筆記時にいづれかの面、または隣接する面と
の稜線部が紙に当接してインクを紙に擦り移らせる役割
を持っている。ペン先1の先端に設けたスリット8は、
ペン先端面9からペン先傾斜面11a、或いはペン先端
面9からペン先傾斜面11bへ跨って形成され、ペン先
側面10a、あるいはペン先側面10bに現れている重
合面5の一部には必要に応じて合わせ面部スリット12
を形成し、またこの合わせ面部スリット12を重合面5
からペン先側面10aにまで延長して設けることが出来
る。
【0028】図5は、ペン部材1aの先端部分を拡大し
たものである。また、図6及び図7は、図5における線
II−II及び線III −III に沿って切断した矢視図であ
る。図5において、合わせ面部スリット12(図4に示
す)はペン先端部1cの付近まで伸びてきた薄膜状の溝
6aおよび/または条溝6bの少なくとも一方に連通さ
せている。
【0029】本発明の実施の形態においては、ペン先端
部1cに向かって薄膜状の溝6aは、ペン先端部1cに
近い程溝の深さが浅くなっていても良い。薄膜状の溝6
aのペン先端部1cにおける部分は、更に溝が浅くなっ
た薄膜状の溝6a’となっている。これは毛細管として
のインクを毛細管力を大きくするためにしたことであ
り、合わせ面部スリット12(図4に示す)が毛細管的
に連続して繋がっている。接紙部が広巾となったペン先
端部1cでは、前記した条溝6bのみでは、巾広部の両
端に近い接紙部へ充分なインク量を供給することが困難
であるので、必要に応じ、補助溝6cを1本以上設け
る。この補助溝6cは、よりペン先端部1cに近い側で
は、前述したように、薄膜状の溝6aおよび/または条
溝6bと連通したスリット8と同じように構成されてい
る。補助溝6cの他端は、条溝6bのようにインクタン
ク(図示せず)に向かって連通する程長い溝ではないの
で、薄膜状の溝6aに連なった形で設けられ(図7に示
す)、補助溝6cと薄膜状の溝6aとの連結部分は、毛
細管としてインクが滑らかに流入するように少しづつ深
くなっていくように設けられている。
【0030】図中に示すようにペン先角部の100、1
01等で筆記する場合を考えると、インクタンク(図示
せず)から流出したインクは条溝6bおよび/または薄
膜状の溝6aを経由してインク補助溝6cに流入し、更
に合わせ面部スリット12(図4に示す)を通り接紙部
であるペン先角部100、101に達するが、合わせ面
部スリット12(図4に示す)に連なる連絡薄膜状溝6
dも通ってペン先角部100、101に達するものであ
る。補助溝6cの位置が条溝6bの位置から遠く離れる
程、連絡薄膜状溝6dを設ける必要度が増大する。イン
クタンク(図示せず)から長い条溝6bを伝わってきた
インクの流れは筆跡巾を書くために、ペン先端部1cの
ペン先傾斜面11aまたは11bの接紙部を紙に当てた
時は(図4に示す)、ペン先角部100から101まで
均一なインク量分布となって線が引かれるがaの巾(ま
たはbの巾)を筆跡としたい時は、ペン先角部100
(または101)を紙に当てて書くことになり、これら
の時は長い条溝6bが持っている大流量能力に比べて大
幅に少ないインク流量となるため、インク消費量に見合
った交代空気泡が空気溝7よりインクタンク(図示せ
ず)の中に上昇した瞬間に、インクタンク内(図示せ
ず)の減圧状態が急激に加圧方向に変化し、同時にペン
先角部100(または101)におけるインク圧が上昇
するため、紙上に移るインク量が急激に多くなってイン
ク流出過多の現象を発生する。
【0031】ペン先角部100(または101)に於け
る単位時間当たりのインク消費量が少ないため、消費に
見合う交代空気泡がインクタンク(図示せず)に発生す
る時間サイクルもまた長いものとなり、従って次の気泡
が上昇する瞬間に向かって徐々にインク出渋り傾向とな
って、筆跡濃度が薄くなって行く。このようなインク消
費サイクルの変化による筆跡の濃度変化を均質化させる
ため、気泡発生時の多量のインク流下を極く薄いインク
の膜を通してスリット8に導くような抵抗となるインク
流を設ける必要があるが、これはペン先1におけるイン
ク流路6の先端側の毛細管力をインクタンク側(図示せ
ず)の毛細管力よりも強くしておく必要から、薄膜状の
溝6aはペン先の先端に近い程溝の深さを浅くしている
理由である。同時に外側に位置する条溝6bより更に外
側に連絡薄膜状の溝6dを設けた理由でもある。
【0032】次に作用について説明する。図8はペン先
のペン先傾斜面11a、または11b(図4に示す)を
利用して太い線を書く状態を示したものである。図8に
おいて、ペン先の広巾方向に筆圧が加わるとペンが撓
む。ペン先端部1cの接紙部(図4に示す、ペン先傾斜
面11a、11bとペン先端面9とが交わりできる稜
線)を紙に当てて使用する時、下側になったペン部材1
aに対し、上側になるペン部材1bは重合面に僅かの隙
間を発生させながら、且つペン部材1a、1b間にズレ
を発生させる。これは滑りを行いながら撓む下側のペン
部材1aの重合面の曲率R1に対して上側のペン部材1
bの重合面の曲率R2が大きいため隙間ができ、ズレを
生むものである。隙間発生の瞬間に、この部分の毛細管
としてのインク保持力が弱まり、この部分近辺にあった
インクはペン先端部1cに向かって流出し易くなる。通
常の運筆では筆圧が常に変化するため、この隙間、及び
ズレも同様に常に変化し、ポンピングアクションをして
いる。
【0033】また図9はペン先側面10a,10bを利
用して細い線を書く状態を示したものである。図9にお
いて、ペン先端部1cの狭巾方向に筆圧が加わってもペ
ンとしての撓みはあまり利用できないが、しかし筆記す
る場合においては少なからずペン先端部1cには捻り力
がかかり、ペン部材1aとペン部材1bが重合面で、例
えばペン部材1aに下圧力、ペン部材1bに上圧力が働
き図中の矢印方向に僅かではあるが擦れ合うような変形
が起こる。この場合は、紙にインクを流出させるための
インクを駆動する力(前述の隙間発生、消滅の繰り返し
や、滑り、ズレの発生、消滅などを起こす力)が少な
く、従ってインクの流出は前述の合わせ面部スリット1
2からインクの供給にその殆どを依存することになる
が、常に僅かな撓みと擦れ合いが起こっているため、毛
細管力によるポンピングアクションで供給されたインク
流路の内部のインクは攪拌され、スムーズなインク出を
常に確保し筆記可能となる。
【0034】第2の発明の実施の形態 本発明に係るペン先1の第2の発明の実施の形態につい
て、図10乃至図12に基づき説明する。本発明の実施
の形態は、ペン先とコレクター部、が別々になったもの
であり、ペン先を希望する筆跡巾のものに取り替えた
り、またはペン先の磨耗や破損等によりペン先をいつで
も簡単に新品と交換できるよう配慮したものである。
【0035】第1の発明の実施の形態と同じようにペン
先1は、2つのペン部材1a及び1bより成る。図10
は、この2つのペン部材1a及び1bが向かい合わせに
重合し、櫛溝3を形成してあるペン芯33に挿入し固着
させ、さらにペン芯33を首部筒2に嵌着して側面から
見た状態の縦断面図である。図11は、本発明の実施の
形態に係るペン先1のペン部材1aを、内側面を正面に
見た状態を示したものである。
【0036】図11において、ペン部材1aはインク流
路6として、条溝6bと薄膜状の溝6aを設けている。
また図12には、他方のペン部材1bの内側を正面から
見た状態を示したものであるが、条溝6bのみを設け
て、薄膜状の溝6aは設けていない。また、ペン部材1
a、1bともスリット8を形成し、必要に応じて合わせ
面部スリット12を設ける。
【0037】図10において、ペン部材1aと1bのペ
ン先端に近い部分に、ペン部材1aと1bとを相互に係
合させるための係合突起13と係合体14を互い違いに
なるようにペン部材1aと1bに一対づつ設け、係合突
起13を係合体14に差し込んだ形でペン部材1aと1
bの重合面5に、インクの膜が出来る程度の僅かの隙間
を生じるか、或いはペン先部1aと1bが筆圧に応じて
相互に変位出来る程の弱い圧力で重ね合わさるように係
合している。これは前述の第1の発明の実施の形態で示
した筆圧によるペン先1の撓みや擦れ合いを妨げない程
度に緩い係合関係が生じるように設けられ、筆圧による
ペン部材1a、1bの撓み及びペン部材1aと1bの間
の滑り等を大きく妨げないよう工夫してある。
【0038】またペン部材1a、1bは他の筆跡巾を持
つペン先に交換可能であり、要望により筆跡巾を替える
ことができ、またペン部材1a、1bが磨耗したり、破
損した場合等は新品のペン部材1a、1bと交換が出来
るようになっている。ペン部材1bのインクタンク側
(図示せず)にはペン芯33の後部に係止する鍵15が
設けられ、100グラム以下の力では抜けないようにな
っていて、自然にペン部材1a、1bが抜け落ちること
を防止している。またペン芯33の前部の内側面34と
ペン部材1a、1bの外側面111との間にペン芯33
の前部の隙間333が設けられ、ペン先1の筆圧による
撓みをペン芯33が妨げないようにすることでペン弾力
を有効にし、一部は空気流入路の空間を兼ねてペン芯3
3の前端部付近までインク面に浸積してインク吸入動作
を行うと、コレクター部側4から多量の空気を吸い込む
ことなく効率よくインクを吸入出来る構造になってい
る。
【0039】ペン部材1aと1bの係合方法は以上に詳
述した構造だけではなく、孔を一方に設け、他方にピン
を設けて相互に嵌入させピン先端を超音波加工で変形さ
せて抜けなくする方法、或いはペン芯33の前部の隙間
333の一部にペン先1および/またはペン芯33の内
側に突起(図示せず)を設けてペン部材1aと1bが緩
い係合関係になるようにすることも出来る。またゴム状
の弾性のある他部品を被せたり、填め込んだりしてペン
部材1aと1bとを緩い係合関係に保たせることも出来
る。或いはペン芯33の前部を弾性変形する形状や材質
に変更することも出来る。
【0040】尚、第1の発明の実施の形態においては、
以上のような緩い係合関係を図示及び詳述していない
が、第2の発明の実施の形態で詳述した構造、方式を同
じように用いることが出来る。
【0041】第3の発明の実施の形態 本発明に係るペン先の第3の発明の実施の形態につい
て、図13乃至図14に基づき説明する。本発明の実施
の形態は、ペン先の外側面にインク流路を設けたもの
で、ペン先の先端に設けたスリットに、毛細管的にイン
クが連絡して流れることができるようなインク流路を設
けたものである。
【0042】第3の発明の実施の形態は、第1の実施の
形態で示したように、ペン先1を首部筒2に嵌着させる
ものである。図13は、ペン先1のペン部材1aの外側
面111を、正面に見た状態を示したものである。ペン
部材1aの外側面111には、スリット8の位置に合わ
せてインクポケット溝6eと、これに連なる外側の条溝
6fを設けてあり、第2のインク流路6’を形成してあ
る。外側の条溝6fの一端はインクポケット溝6eに、
他端はペン先1の先端に形成したスリット8に繋げる。
【0043】図14は、前記ペン部材1aの内側面を正
面から見た状態を示したものである。第1の発明の実施
の形態で説明したように、首部筒2に連絡したインクタ
ンク(図示せず)のインクがペン先1の重合面5に設け
た薄膜状の溝6aや条溝6bを経てスリット8や合わせ
面部スリット12から紙に乗り移るが、図13における
ペン先1の外側面111に設けたインクポケット溝6e
に、スポイトや他の筆記具からインクを移してやると、
そのインクは外側の条溝6を通ってペン先1の先端に設
けてあるスリット8に達し、紙に乗り移る。
【0044】次に本発明の作用について説明する。ペン
先1の内側にあったインクと外側に付与されたインクが
ペン先1のペン先端部1cで混色し、複雑な色変化を楽
しむことができる。インクポケット溝6eはあっても無
くてもよいが、ペン部材1a、1bの外側面に設けた外
側の条溝6fへ他の色を注ぎ込むことは少し難しい操作
となるので、あった方が操作勝手が良い。インクポケッ
ト溝6eは複数設けてもよい。この時は、これに連なる
外側の条溝6fを含めて幾つかに区分けしておくと、一
つには青色、他には赤色、軸内には黄色などのインクの
使い分けによって、ペン先端部1Cで色々に混色させる
こともできるし、筆記巾の一方に片寄られて混色を起こ
させることも可能である。
【0045】また、ペン先におけるペン先部1aと1b
の重ね合わせ面5は、その間に毛細管力によるインクの
膜を生じさせない程に圧着していないので、重ね合わせ
面5はインク薄膜溝6aを設けない部分でも、毛細管に
よるインクの膜が存在し、これがインク薄膜溝6aやイ
ンク溝6b、或いはスリット8や合わせ面スリット12
と連通している。そこで重ね合わせ面5に、スポイトや
他の筆記具などによって外から他色のインクを流入して
やると、このインクは重ね合わせ面5を通してペン先1
の内部のインク流路6に流れ込み、筆記上で混色となっ
て現れる。また、ペン先1を天空方向に向けて保持し、
ペン先1のペン先端部1c接紙部に他色のインクを同様
にして移すと、他色インクはスリット8や合わせ面部ス
リット12、或いは薄膜状の溝6aからペン先1の内部
のインク流路6に入り込み、元のインクをインクタンク
側(図示せず)に逆流させるのでペン先1の先端に近い
部分のインクの色を元来のインク色から他色へ一時的に
置換させることができる。この状態で筆記すると、まず
他色インクが紙に移り、混色しながら次第に元のインク
色に変わって行く色の変化を楽しむことができる。これ
らは、カリグラフィにとって非常に有用な色変化技法を
提供することになる。
【0046】
【発明の効果】本発明のペン先は前述したような構造な
ので、射出成型法のような後加工を伴わない製法を使っ
て製造することができるので、クリアカットな線を書く
ことができ弾力のあるペン先を低価格で提供することが
できる。また、2つのペン部材が、ペン先に加わる筆圧
により撓んだ時に相互に滑り変位する構造となっている
ので、ペン先で乾燥したインク残渣を各々のペン部材か
らはがれ易くして後続するインクの流れを流れ易くし、
多量のインクを紙に乗せることができる、インク出不良
などの問題が無いペン先を提供することができる。ま
た、本発明のペン先は、インクの表面張力の高いもので
あっても、差し支え無く使うことができる。また、1つ
のペン先で2つ以上の筆跡巾を生むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るペン先を、首
部筒に嵌着して側面から見た状態の縦断面図である。
【図2】図1における、I−I線部の横断面図である。
【図3】図1における一方のペン部材の、内側面を正面
に見た図である。
【図4】図1におけるペン先の先端部の、拡大斜視図で
ある。
【図5】図3における一方のペン部材の先端部分の、拡
大図である。
【図6】図5における、II−II線部の断面図である。
【図7】図5における、III −III 線部の断面図であ
る。
【図8】ペン先のペン先端傾斜面を利用して、太い線を
書く場合の状態の説明図である。
【図9】ペン先のペン先側面を利用して、細い線を書く
場合の状態の説明図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るペン先を、
ペン芯に挿入し固着させ、該ペン芯を首部筒に嵌着して
側面から見た状態の縦断面図である。
【図11】図10における一方のペン部材の、内側面を
正面に見た状態の図である。
【図12】図10における他方のペン部材の、内側面を
正面に見た状態の図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係るペン先のペ
ン部材の、外側面を正面に見た状態の図である。
【図14】図13におけるペン部材の、内側面を正面に
見た状態の図である。
【符号の説明】
1 ペン先 1a ペン部材 1b ペン部材 1c ペン先端部 2 首部筒 3 櫛溝 4 コレクター部 5 重合面 6、6’ インク流路 6a 薄膜状の溝 6b 条溝 6c 補助溝 6d 連絡薄膜状溝 6e インクポケット溝 6f 外側の条溝 7 空気溝 8 スリット 9 ペン先端面 12 合わせ面部スリット 13 係合突起 14 係合体 33 ペン芯 34 前部の内側面 60 連絡溝 111 外側面

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つのペン部材を向かい合わせに重合し、
    後部を首部筒やペン芯等に固着してなるペン先であっ
    て、2つのペン部材の一方または両方の内側面の全長に
    渡ってまたは一部に、ペン部材間に微小間隙を形成する
    薄膜状の溝と、該薄膜状の溝内に溝に沿っておよび/ま
    たは溝に連通するように形成した1つまたは複数本の条
    溝とを設けることにより、ペン先の重合面に先端から後
    端までの全長に渡って連通したインク流路を設け、ペン
    先の先端部には、紙に接する接紙部の幅が最も広い接紙
    部稜線部を横断するインク流路に連通するスリットを設
    け、2つのペン部材の少なくとも後部以外の非固着部
    を、筆記時のペン先の先端部への筆圧により相互にすべ
    り変移を起こすように弾性可能に形成したことを特徴と
    するペン先。
  2. 【請求項2】前記ペン先の非固着部に、2つのペン部材
    がペン部材間にあるインクの流路が壊されない程度に離
    間を規制し、かつ2つのペン部材が相互にすべり変位す
    ることを妨げないようにした係合手段を設けた、請求項
    1に記載のペン先。
  3. 【請求項3】前記2つのペン部材の一方または両方の外
    側面に、溢出したインクを収納するための櫛溝を有した
    コレクター部を一体に設けた、請求項1または2に記載
    のペン先。
  4. 【請求項4】前記薄膜状の溝に、ペン先の先端に近い程
    溝の深さが浅くなるように形成した、請求項1、2また
    は3に記載のペン先。
  5. 【請求項5】前記ペン先の先端部に、紙に接する接紙部
    の2つのペン部材の重合面に略直交する接紙部稜線部を
    横断する、インク流路に連通し重合面にほぼ平行な合わ
    せ面部スリットを設けた、請求項1、2、3または4に
    記載のペン先。
  6. 【請求項6】前記2つのペン部材の一方または両方の内
    側面に、溢出したインクを収納するペン芯のコレクター
    部の櫛溝あるいはペン先に一体に設けたコレクター部の
    櫛溝に連通するインク溢出時の連絡溝を設けた、請求項
    1、2、3、4または5に記載のペン先。
  7. 【請求項7】前記2つのペン部材の一方または両方の内
    側面に設けた条溝及びスリットが、該条溝及びスリット
    の少なくとも一部を2つのペン部材の重合面に対して非
    対称の位置になるように配置した、請求項1、2、3、
    4、5または6に記載のペン先。
  8. 【請求項8】前記2つのペン部材の一方または両方の先
    端部の内側面に、一定長さのインク補助溝を設けた、請
    求項1、2、3、4、5、6または7に記載のペン先。
  9. 【請求項9】前記2つのペン部材の一方または両方の非
    固着部の外側面に、ペン先の先端に形成したスリットに
    連通する毛細管作用を有する第2のインク流路を設け
    た、請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載
    のペン先。
  10. 【請求項10】前記紙に接する接紙部の幅が最も広い接
    紙部稜線部を横断するインク流路に連通するスリット
    を、数をペン先の後端側に位置する条溝の数より多く
    し、後端側に位置する条溝の数より多い分のスリットへ
    のインク供給を薄膜条の溝を介して行なうように配置し
    たことを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8または9に記載のペン先。
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