JP3284796B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着火系バックアップ電
源の余剰電力を制御系バックアップ電源に補給し、エア
バッグの展開制御が良好に完結できるするようにしたエ
アバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に示すエアバッグ装置1は、車両衝
突時に乗員を衝撃から保護するエアバッグを展開させる
ため車両に搭載されたものであり、エアバッグ展開トリ
ガであるスクイブと呼ばれる起爆素子2d,2pを着火
起爆させることにより、ガス圧力により膨張したエアバ
ッグが乗員とステアリングホイール或いはダッシュボー
ドの間で膨張し、乗員に加わる衝撃を緩衝する働きをす
る。このエアバッグ装置1は、衝突発生時に着火指令を
受け、起爆素子2d,2pにバッテリ電源3から着火電
流を通電して着火起爆させる着火回路4と、バッテリ電
源3により通電され、所定の演算アルゴリズムに従って
衝突判定を下し、衝突判定とともに着火指令を発する制
御回路5とから大略構成される。
【0003】着火回路4は、運転席側と助手席側の各エ
アバッグに対応する一対の起爆素子2d,2pを、着火
指令を受けて閉成するスイッチング素子Qd,Qpを介
して接地するとともに、回り込み防止用タイオードD
d,Dpを介して衝撃感知センサ6に共通接続し、さら
に衝撃感知センサ6をダイオードDcとイグニッション
スイッチ7とを介してバッテリ電源3に接続して構成し
てある。衝撃感知センサ6は、衝撃を機械的に感知して
閉成するスイッチで構成され、衝撃を受けていないにも
拘わらず誤って制御回路5が発した着火指令により起爆
素子2d,2pを着火起爆させない目的で設けられてい
る。なお、衝撃感知センサ6が制御回路5の暴走対策か
ら設けられたものであるのに対し、スイッチング素子2
d,2pには、例えば車両が路肩に乗り上げた程度の小
衝撃で衝撃感知センサ6が閉成したときにエアバッグの
展開を阻止する働きが課される。
【0004】制御回路5は、バッテリ電源3の出力電圧
が定格電圧以下に降圧したときに定格電圧まで昇圧させ
て出力する昇圧回路8と、昇圧回路8の出力を一定電圧
に降圧制御して出力する定電圧回路9と、加速度センサ
10が出力する加速度信号に基づいて衝突判定を行う衝
突判定回路11と、衝突判定に用いたデータを書き込ん
で保存する不揮発性メモリ12等から構成される。昇圧
回路8は、イグニッションスイッチ7から延びる通電路
にダイオードDsを介して接続されており、定格12V
出力のバッテリ電源3が負荷状態に応じて5V程度まで
降圧するケースを想定し、12Vを越える入力電圧には
同電圧を出力するが、12V以下の入力電圧に対しては
12V一定の電圧を出力する入出力特性を実現する働き
をする。具体的には、例えばチョークコイルを挟んで対
置した一対の整流平滑回路の下流側整流回路とチョーク
コイルとの間をPWM制御トランジスタを介して接地
し、昇圧出力が一定値を保つようトランジスタのオンオ
フ・デューティを可変制御する構成のものが用いられ
る。また、定電圧回路9としては、例えば3端子レギュ
レータが用いられ、その構成は、入出力端子間に接続さ
れたトランジスタの出力電圧の分圧出力を誤差増幅器に
おいて基準電圧と比較し、誤差電圧が零となるよう誤差
増幅器の出力をトランジスタに帰還させるごく一般的な
ものである。衝突判定回路11は、加速度センサ10の
出力を所定の演算アルゴリズムに従って処理し、衝撃の
強さと速度変化量とがそれぞれ所定のしきい値を越える
場合に衝突判定を下し、スイッチング素子Qd,Qpに
対し閉成信号を供給する。また、この衝突判定回路11
は、衝突判定に用いたデータすなわち衝突データを事後
解析用に保存するため、エアバッグ展開の前後に得られ
る衝突データを不揮発性メモリ12に書き込む働きを担
っており、この衝突データの書き込みも衝突判定に劣ら
ず重要である。なお、不揮発性メモリ12としては、例
えばEEPROM等が用いられる。
【0005】ところで、衝突の発生とともにバッテリ電
源3から着火回路4又は制御回路5に延びる通電路が切
断されてしまう不慮の事態に対処するため、着火回路4
と制御回路5にはそれぞれバックアップ電源14,15
が付設してある。着火系バックアップ電源14は、ダイ
オードDcと衝撃感知センサ6との間の通電路に、充電
抵抗Raと放電用ダイオードDaの並列接続回路を介し
てコンデンサCaを分岐接続して構成されており、遮断
事故に遭ったバッテリ電源3に代わって起爆素子2d,
2pに着火電流を通電する働きをする。一方、制御系バ
ックアップ電源15は、昇圧回路8と定電圧回路9との
間の通電路に充電抵抗Rbと放電用ダイオードDbの並
列接続回路を介してコンデンサCbを分岐接続して構成
されており、遮断事故に遭ったバッテリ電源3に代わっ
て定電圧回路9経由で衝突判定回路11に電源電流を供
給する働きをする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のエアバッグ
装置1は、着火系バックアップ電源14と制御系バック
アップ電源15とが完全に独立しており、このため仮に
衝突の発生とともにバッテリ電源3が遮断されてしま
い、バックアップ電源14,15だけを頼りにエアバッ
グを展開させなければならない状況に陥ってしまった場
合に、起爆素子2d,2pの着火起爆に必要な期間、例
えば2ms程度の期間に亙って着火電流を通電し終えた
後は、着火系バックアップ電源14のコンデンサCaは
十分な電流供給能力を余したまま放置されるのが常であ
った。しかしながら、制御系バックアップ電源15に
は、前述のごとく、所定の演算アルゴリズムに従って衝
突判定を下した後、さらに事後分析に供するため衝突に
関する衝突データを不揮発性メモリ12に書き込む仕事
が残されており、しかも書き込みと読み出しが随時可能
な一般のRAM等に比べ、EEPROM等の不揮発性メ
モリ12はデータの書き込みにかなりの時間を必要とす
るため、制御系バックアップ電源15のコンデンサCb
の端子電圧が早期の段階で衝突判定回路11のリセット
電圧以下に降圧してしまった場合には、衝突データを完
全に書き込むことができないまま終わることがあった。
特に、緩慢な衝突であったために衝突発生から衝突判定
が下されるまでに30ms程度の時間が経過してしまっ
たようなときは、衝突データの書き込みを行う時点まで
にコンデンサCbの電圧降下がかなり進行してしまうた
めに、衝突データの書き込み不全が発生しやすいといっ
た課題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決したものであり、衝突発生時に着火指令を受け、エア
バッグの展開トリガである起爆素子にバッテリ電源から
着火電流を通電して着火起爆させる着火回路と、前記バ
ッテリ電源により通電され、所定の演算アルゴリズムに
従って衝突判定を下し、該衝突判定とともに前記着火指
令を発する制御回路と、該制御回路と前記着火回路とに
それぞれ設けられ、前記バッテリ電源遮断時の代替電源
となる制御系バックアップ電源及び着火系バックアップ
電源と、前記制御回路が着火指令に続いて発する切り替
え指令を受けて切り替わり、前記着火系バックアップ電
源を前記制御系バックアップ電源に接続するスイッチ回
路とを具備することを特徴とするものである。
【0008】また、本発明は、制御回路が、前記着火回
路に対して着火指令を発した後、起爆素子の着火起爆に
見込んだ所要時間が経過した時点で前記切り替え指令を
発すること、或いは着火回路が、着火電流を通電されて
着火起爆する起爆素子と衝撃を感知して閉成する衝撃感
知センサと着火指令を受けて閉成するスイッチング素子
とを前記バッテリ電源に直列接続してなり、着火系バッ
クアップ電源が、前記バッテリ電源と前記着火回路とを
結ぶ通電路に、充電抵抗と放電用ダイオードの並列接続
回路にコンデンサを直列接続した充放電回路を分岐接続
してなること、さらには制御回路が、バッテリ電源に接
続され、該バッテリ電源の出力電圧が定格電圧以下に降
圧したときに定格電圧まで昇圧させて出力する昇圧回路
と、該昇圧回路に接続され、該昇圧回路の出力を一定電
圧に降圧制御して出力する定電圧回路と、該定電圧回路
から電源を供給され、加速度信号に基づいて衝突判定を
下す衝突判定回路と、該衝突判定回路に接続され、衝突
判定に用いたデータを書き込んで保存する不揮発性メモ
リとを備え、制御系バックアップ電源が、前記昇圧回路
と前記定電圧回路とを結ぶ通電路に、充電抵抗と放電用
ダイオードの並列接続回路にコンデンサを直列接続した
充放電回路を分岐接続してなること等を、他の特徴とす
るものである。
【0009】
【作用】本発明は、衝突判定を下して着火指令を発する
制御回路と着火指令を受けて起爆素子に着火電流を通電
する着火回路とに、バッテリ電源遮断時の代替電源とな
る制御系バックアップ電源及び着火系バックアップ電源
をそれぞれ設けるとともに、制御回路が着火指令に続い
て発する切り替え指令を受けて切り替わるスイッチ回路
が、着火系バックアップ電源を制御系バックアップ電源
に接続することにより、着火系バックアップ電源の余剰
電力を制御系バックアップ電源に補給し、エアバッグの
展開制御を衝突データの保存まで含め最後まで良好に完
結できるようにする。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図1,2を
参照して説明する。図1は、本発明のエアバッグ装置の
一実施例を示す回路構成図、図2は、図1に示した回路
各部の信号波形図である。
【0011】図1に示すエアバッグ装置21は、バッテ
リ電源3が遮断されたときの代替電源となる着火系バッ
クアップ電源14と制御系バックアップ電源15とをス
イッチ回路22を介して接続し、制御回路5内の衝突判
定回路11が着火指令に続いて発する切り替え指令によ
りスイッチ回路22を切り替え、着火系バックアップ電
源14から制御系バックアップ電源15に電流が補給さ
れるようにしたものである。スイッチ回路22は、衝突
判定回路11の切り替え指令をベースに受けて導通する
トランジスタQ1と、このトランジスタQ1によってベ
ースが接地されて導通するトランジスタQ2とを組み合
わせたものであり、衝突判定回路11は着火回路4内の
スイッチング素子Qd,Qpに対して数msのパルス幅
をもつ着火指令を発した直後に、トランジスタQ1を導
通させてスイッチ回路22を切り替え、それと同時に衝
突データの保存を開始する。
【0012】例えば、図2(A)〜(E)に示す時刻t
0において衝突が発生し、またそれと殆ど同時にバッテ
リ電源3が遮断されてしまい、着火回路4と制御回路5
がともにバックアップ電源14,16に頼らざるを得な
い状況が発生したとする。この場合、制御回路5内の衝
突判定回路11は、所定の演算アルゴリズムに従って時
刻t1において衝突判定を下し、数msのパルス幅の着
火指令を発した後、着火指令の立ち下がりで切り替え指
令を発する。このため、図2(D)に示したように、ス
イッチ回路22が時刻t2において閉成する。その結
果、起爆素子2d,2pの着火起爆とともにその任を終
えた着火系バックアップ電源14が、スイッチ回路22
を介して制御系バックアップ電源15に接続され、着火
系バックアップ電源14のコンデンサCaに残された電
荷が、スイッチ回路22を介して定電圧回路9に供給さ
れる。この場合、定電圧回路9にはバックアップ電源1
4,15の主体であるコンデンサCa,Cbが並列接続
されるため、例えば7V程度まで電圧降下していた制御
系バックアップ電源15は、見かけ上9V程度にまで回
復し、定電圧回路9のみならず衝突判定回路11への通
電余力を飛躍的に高めることができる。
【0013】かくして、例えば実際に衝突が発生した時
刻t0から着火指令が発される時刻t1までの時間があ
るような緩慢な衝突が発生したようなときに、従来であ
れば往々にして着火指令を発する時点での制御系バック
アップ電源15の出力電圧が、衝突判定回路11の最低
動作保証電圧であるリセット電圧近くまで降下してしま
うことがあったが、こうした場合でも、通電余力を残し
た着火系バックアップ電源14による支援を受けて、衝
突判定回路11が不揮発性メモリ12に衝突データを書
き終えるまで、制御系バックアップ電源15は確実に最
低動作保証電圧以上の電源電圧を供給し続けることがで
きる。図2(E)に示した時間ΔTは、着火系バックア
ップ電源14による支援を受けない場合と、支援を受け
た場合の最低動作保証電圧の持続時間の違いを示してお
り、この時間ΔTが通常のRAM等に比べ書き込みに時
間を要するEEPROM等の不揮発性メモリ12への書
き込み余裕をもたらすことになる。
【0014】このように、上記エアバッグ装置21によ
れば、起爆素子2d,2pを着火起爆させた後は電流供
給対象を失う着火系バックアップ電源14に残された余
力を、着火起爆後に制御系バックアップ電源15の支援
に当てたことで、着火系バックアップ電源14の有効利
用と制御系バックアップ電源15のバックアップ能力支
援の両方が可能であり、エアバッグが展開に至るまでの
衝突データの保存を確実なものとすることができる。ま
た、エアバッグ装置21は、所要の着火エネルギが与え
られることで着火起爆する起爆素子2d,2pについ
て、着火起爆に至る着火電流の通電時間を上回る時間が
経過したときに、着火系バックアップ電源14から制御
系バックアップ電源15に電力補給を行うようにしたか
ら、起爆素子2d,2pの着火起爆を確実に果たし、そ
の上で残存電力の有効利用を図ることができる。
【0015】また、エアバッグ装置21は、衝突の発生
とともにバッテリ電源3と着火回路4とを結ぶ通電路が
切断されてしまっても、衝突が発生する前から充電され
ていた着火系バックアップ電源14がバッテリ電源3に
代わって着火回路4に着火電流を供給することができ、
これにより起爆素子2d,2pの確実な着火起爆が可能
であり、また着火回路4は衝撃感知センサ6とスイッチ
ング素子Qd,Qpがともに閉成したときにのみ作動す
るため、路肩に乗り上げた程度の衝撃でエアバッグが展
開してしまったり、或いは衝撃を受けていないにも拘わ
らず、制御回路5から誤って発された着火指令により起
爆素子2d,2pが着火起爆してしまうといった事故を
未然に防止することができる。また、エアバッグ装置2
1は、昇圧回路8と定電圧回路9により2段階に制御さ
れたバッテリ電源3の出力電圧により衝突判定回路11
を安定に動作させることができ、また制御系バックアッ
プ電源15が起爆素子2d,2pの着火起爆後に着火系
バックアップ電源14からの電力補給を受けて衝突判定
回路11を作動させ続けるため、衝突判定を下すに至っ
たデータすなわち衝突データを、不揮発性メモリ12に
確実に書き込むことができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
衝突判定を下して着火指令を発する制御回路と着火指令
を受けて起爆素子に着火電流を通電する着火回路とに、
バッテリ電源遮断時の代替電源となる制御系バックアッ
プ電源及び着火系バックアップ電源をそれぞれ設けると
ともに、制御回路が着火指令に続いて発する切り替え指
令を受けて切り替わるスイッチ回路が、着火系バックア
ップ電源を制御系バックアップ電源に接続する構成とし
たから、起爆素子を着火起爆させた後は電流供給対象を
失う着火系バックアップ電源に残された電力を、着火起
爆後に制御系バックアップ電源に供給することで、着火
系バックアップ電源の有効利用と制御系バックアップ電
源のバックアップ能力支援の両方が可能であり、エアバ
ッグが展開に至るまでの衝突データの保存を確実なもの
とすることができ、これにより実際に衝突が発生してか
ら着火指令が発されるまでに時間がかかるような緩慢な
衝突が発生したようなときに、着火指令を発した時点で
制御係合バックアップ電源の電圧が、制御回路の最低動
作保証電圧であるリセット電圧近くまで降下していたと
しても、着火系バックアップ電源による援助を受けて、
制御系バックアップ電源は不揮発性メモリに衝突データ
を書き終えるまで、確実に最低動作保証電圧以上の電源
電圧を供給し続けることができる等の優れた効果を奏す
る。
【0017】また、本発明は、制御回路が、着火回路に
対して着火指令を発した後、起爆素子の着火起爆に見込
んだ所要時間が経過した時点で前記切り替え指令を発す
る構成としたから、所要の着火エネルギが与えられるこ
とで着火起爆する起爆素子に対し、着火起爆に至る時間
だけ着火電流を通電した後で、着火系バックアップ電源
から制御系バックアップ電源への電力補給を行うことが
でき、これにより起爆素子の着火起爆を確実に果たし、
その上で残存電力の有効利用を図ることができる等の効
果を奏する。
【0018】また、本発明は、衝突の発生とともにバッ
テリ電源と着火回路とを結ぶ通電路が切断されてしまっ
ても、衝突が発生する前から充電されていた着火系バッ
クアップ電源がバッテリ電源に代わって着火回路に着火
電流を供給することができ、これにより起爆素子の確実
な着火起爆が可能であり、また着火回路は衝撃感知セン
サとスイッチング素子がともに閉成したときにのみ作動
するため、路肩に乗り上げた程度の衝撃でエアバッグが
展開してしまったり、或いは衝撃を受けていないにも拘
わらず、制御回路が誤って発した着火指令により起爆素
子が着火起爆してしまう等の事故を未然に防止すること
ができる等の効果を奏する。
【0019】さらに、本発明は、昇圧回路と定電圧回路
により2段階に制御されたバッテリ電源の出力電圧によ
り衝突判定回路を安定に動作させることができ、また制
御系バックアップ電源が起爆素子の着火起爆後に着火系
バックアップ電源からの電力補給を受けて衝突判定回路
を作動させ続けるため、衝突判定を下すに至ったデータ
すなわち衝突データを、不揮発性メモリに確実に書き込
むことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ装置の一実施例を示す回路
構成図である。
【図2】図2は、図1に示した回路各部の信号波形図で
ある。
【図3】従来のエアバッグ装置の一例を示す回路構成図
である。
【符号の説明】
2d,2p 起爆素子 3 バッテリ電源 4 着火回路 5 制御回路 6 衝撃感知センサ 8 昇圧回路 9 定電圧回路 10 加速度センサ 11 衝突判定回路 12 不揮発性メモリ 14 着火系バックアップ電源 15 制御系バックアップ電源 21 エアバッグ装置 22 スイッチ回路 Qd,Qp スイッチング素子 Ra,Rb 充電抵抗 Da,Db 放電用ダイオード Ca,Cb コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衝突発生時に着火指令を受け、エアバッ
    グの展開トリガである起爆素子にバッテリ電源から着火
    電流を通電して着火起爆させる着火回路と、前記バッテ
    リ電源により通電され、所定の演算アルゴリズムに従っ
    て衝突判定を下し、該衝突判定とともに前記着火指令を
    発する制御回路と、該制御回路と前記着火回路とにそれ
    ぞれ設けられ、前記バッテリ電源遮断時の代替電源とな
    る制御系バックアップ電源及び着火系バックアップ電源
    と、前記制御回路が着火指令に続いて発する切り替え指
    令を受けて切り替わり、前記着火系バックアップ電源を
    前記制御系バックアップ電源に接続するスイッチ回路と
    を具備することを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、前記着火回路に対して
    着火指令を発した後、起爆素子の着火起爆に見込んだ所
    要時間が経過した時点で前記切り替え指令を発すること
    を特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 前記着火回路は、着火電流を通電されて
    着火起爆する起爆素子と衝撃を感知して閉成する衝撃感
    知センサと着火指令を受けて閉成するスイッチング素子
    とを前記バッテリ電源に直列接続してなり、前記着火系
    バックアップ電源は、前記バッテリ電源と前記着火回路
    とを結ぶ通電路に、充電抵抗と放電用ダイオードの並列
    接続回路にコンデンサを直列接続した充放電回路を分岐
    接続してなることを特徴とする請求項1記載のエアバッ
    グ装置。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、バッテリ電源に接続さ
    れ、該バッテリ電源の出力電圧が定格電圧以下に降圧し
    たときに定格電圧まで昇圧させて出力する昇圧回路と、
    該昇圧回路に接続され、該昇圧回路の出力を一定電圧に
    降圧制御して出力する定電圧回路と、該定電圧回路から
    電源を供給され、加速度信号に基づいて衝突判定を下す
    衝突判定回路と、該衝突判定回路に接続され、衝突判定
    に用いたデータを書き込んで保存する不揮発性メモリと
    を備え、前記制御系バックアップ電源は、前記昇圧回路
    と前記定電圧回路とを結ぶ通電路に、充電抵抗と放電用
    ダイオードの並列接続回路にコンデンサを直列接続した
    充放電回路を分岐接続してなることを特徴とする請求項
    1記載のエアバッグ装置。
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