JP3284279B2 - 位相測定装置と距離測定装置 - Google Patents

位相測定装置と距離測定装置

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JP3284279B2 JP33090992A JP33090992A JP3284279B2 JP 3284279 B2 JP3284279 B2 JP 3284279B2 JP 33090992 A JP33090992 A JP 33090992A JP 33090992 A JP33090992 A JP 33090992A JP 3284279 B2 JP3284279 B2 JP 3284279B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位相測定装置に係わり、
特に、タイミング発生手段の分周器の分周比を切り替え
ることにより、位相測定に必要なデータ数を可変させ、
精密かつ高速の位相測定を実現する位相測定装置に関す
るものである。更に本発明は、この位相測定装置を応用
した距離測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光波距離計は、被測定物であるコ
ーナーキューブから反射してきたエコーパルスを受信し
て、光パルスの受信時間から距離を測定していた。
【0003】そして図4に基づいて従来の光波距離計の
電気的構成を説明する。従来の光波距離計の電気的構成
は、水晶発信器9100と第1の分周器9110とシン
セサイザー9120と第2の分周器9130とパルス・
レーザー・ダイオード91とパルス・レーザー・ダイオ
ードドライバー9150とAPD971とアンプ916
0と波形整形回路9170とカウンタ9180とピーク
ホールド回路9190とレベル判定回路9200とバン
ドパスフィルタ9210とサンプルホールド(S/H)
9220とADコンバータ9300とメモリ9400と
CPU9500とから構成されている。
【0004】水晶発振器9100から出力された周波数
Sの基準信号は、第1の分周器9110とシンセサイ
ザー9120とバンドパスフィルタ9210とカウンタ
9180とに供給されている。第1の分周器9110に
供給された周波数fSの基準信号は、第1の分周器91
10で1/(n−1)に分周されてシンセサイザー91
20に送られる。シンセサイザー9120は、第1の分
周器9110から供給された周波数fSの基準信号をn
倍した後、第2の分周器9130に送出する様になって
いる。第2の分周器9130は、シンセサイザー912
0から供給された信号を1/mに分周し、周波数fM
測定信号を作る様になっている。
【0005】そして測定信号fMは、パルス・レーザー
・ダイオードドライバー9150に送られ、パルス・レ
ーザー・ダイオード91を駆動する発光タイミング信号
となると共に、CPU9500に対して発光確認信号と
して供給される。更に測定信号fMは、ピークホールド
回路9190とカウンタ9180とに、リセット信号と
して供給される。
【0006】パルス・レーザー・ダイオードドライバー
9150は、第2の分周器9130の出力信号fMに基
づき、パルス・レーザー・ダイオード91を発光させる
様になっている。発光パルスは、送光光学系を介して外
部測距光路に送出される。そしてコーナーキューブから
反射された光パルスは、受光光学系で受光され、APD
971で電気信号に変換される。そしてAPD971で
変換された電気信号は、アンプ9160で増幅され、波
形整形回路9170で2値化のディジタル信号に変換さ
れた後、サンプルホールド(S/H)9220、ADコ
ンバータ9300及びカウンタ9180に送られる。
【0007】水晶発振器9100から出力された周波数
Sの基準信号は、バンドパスフィルタ9210に供給
されて正弦波信号となり、サンプルホールド(S/H)
9220に送られる。サンプルホールド(S/H)92
20は、バンドパスフィルタ9210からの正弦波信号
を、波形整形回路9170からのディジタル信号により
サンプルホールドする。このサンプルホールドされた値
は、ADコンバータ9300に送られ、ホールド後一定
期間後にAD変換される。そしてAD変換されたデータ
は、メモリ9400の予め決められたアドレス上に記憶
される様になっている。
【0008】なおアンプ9160からの出力は、ピーク
ホールド回路9190にも供給され、受信パルス光の波
高値が保持される。そしてレベル判定回路9200は、
得られた波高値が、APD971及びアンプ9160の
正常動作範囲に入っているか否かを判断し、この結果を
CPU9500に送信する様になっている。この結果、
CPU9500は波高値が適正範囲内にある場合のみ、
AD変換からのデータを有効データとして処理する様に
なっている。
【0009】次に、基準信号fSと測定信号fMの関係を
説明する。
【0010】まず、基準信号fSと測定信号fMとが、
【0011】 fM=(n/(m(n±1)))fS ・・・・・・第1式
【0012】 m=m’n+1である。 ・・・・・・第2式
【0013】但し、m、nは整数である
【0014】とすると、基準信号fSと測定信号fMの位
相関係は、
【0015】 (1/fM)/(1/fS)=m(n±1)/n =m±(m/n) =m±((m’n+1)/n) =m±(m’+(1/n)) =(m’n+1)±(m’+(1/n)) ・・・・・・第3式
【0016】となる。
【0017】ここでm’が整数の場合のみ、サンプルホ
ールド(S/H)9220は、バンドパスフィルタ92
10からの正弦波信号を各受信パルス毎に、基準信号f
Sの周期のn分の一ずづ位相がずれながら順序よくホー
ルドし、周期fLの低周波の階段状の信号を出力する。
【0018】周期fLは、測定信号fMがn回で1周期と
なるので、
【0019】 fL=fM/n=(1/(m(n±1))fS ・・・・・・第4式
【0020】となる。なお従来技術の説明では、(n±
1)を(n−1)の構成としている。各種の値は、例え
ば、
【0021】 fS=15MHz ・・・・・・第5式
【0022】 n=101 ・・・・・・第6式
【0023】 m=5000 ・・・・・・第7式
【0024】とすると、m’、fM、fLの値、及びその
位相関係は、(n−1)について求めると、次の様にな
る。m’は第2式から
【0025】 m’=(m−1)/n=(5000−1)/101 =49+(50/101) ・・・・・・第8式
【0026】となる。
【0027】パルス列のfMは、第1式より、
【0028】 fM=(n/(m(n−1)))fS =(101/((5000(101−1)))*15MHz =3030Hz ・・・・・・第9式
【0029】となる。そしてこの時受信されるパルス列
の周波数fMと、バンドパスフィルタ9210からの正
弦波信号の周波数fSとの位相関係は、第3式より
【0030】 (m’n+1)−(m’+(1/n)) =4951ー(50/101) ・・・・・・第10式
【0030】ずつずれ、発光パルス101回で再び同一
の位相となる。
【0031】この同一の位相関係となる周波数fLは、
第4式より、
【0032】 fL=fM/n=(1/(m(n−1))fS =(3030/101) =30Hz ・・・・・・第11式
【0033】となる。
【0034】従ってサンプルホールド(S/H)922
0から出力される波形は、周波数fLで繰り返し、n個
のホールド値から構成される。このためメモリ9400
は、n個以上のメモリから構成される。メモリ9400
は各発光パルス毎にCPU9500によりアドレスがイ
ンクリメントされる様になっている。そしてAD変換さ
れたディジタルデータは、CPU9500を介して順次
メモリ9400に記憶されている。CPU9500とメ
モリ9400とは加算手段に該当するものであり、記憶
されたメモリ9400上の任意のアドレスのデータと、
AD変換されたデータを加算し、再びメモリ9400上
に記憶させる様になっている。
【0035】またn+1回目以降のデータは1周期目と
同じ位相関係になるので、レベル判定回路9200の値
が適正であれば、前回までの周期のデータと加算し、後
に平均化操作を施すことにより、AD変換データ精度を
高めることができる。
【0036】以上の様にして得られたメモリ9400上
のデータから、フーリエ変換の手法により位相を計算す
る様になっている。同様に内部参照光路についても演算
を行い、光波距離計本体から被測定点であるコーナーキ
ューブまでの距離は、
【0037】 L=(θ0−θ1)*(1/2π)*(C/fS)*(1/2) ・・第12式
【0038】但し、Cは光速、θは内部測距光路での
測定位相、θは外部測距光路での測定位相である。
【0039】を計算することにより求めることができ
る。
【0040】カウンタ9180は、基準周波数fSを第
2の分周器9130で分周された信号から、波形整形回
路9170の出力信号までの時間をカウントし、このカ
ウント数をCPU9500に送信する様になっている。
そしてCPU9500は、外部測距光路におけるカウン
ト値と、内部測距光路におけるカウント値との差から、
光波距離計本体から被測定点であるコーナーキューブま
での概略距離を求め、更に上記第12式による精密距離
Lを組み合わせることにより、計測距離を算出すること
ができる。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の光波距離計は、n個のデータを取り込まなければ測定
を行うことができないという問題点があった。これはフ
ーリエ変換による位相計算は、被測定波形に対しサンプ
ル点が均等に配置されていないと正確な位相計算を行う
ことができないことが原因となっている。即ち、n個の
データが揃わない状態で位相計算を行うと測定精度が著
しく低下するという問題点があった。
【0042】また従来の光波距離計は、被測定波形に対
し均等に配置するサンプル点の個数n及び光源の発光周
波数fMは固定されており、位相測定に必要なデータが
揃うまでの時間(1/fL)は不変となっいていた。こ
のため、より短時間に位相測定を行うという要求に対応
することができないという問題点があった。
【0043】そしてサンプル数を固定して、光源の発光
周波数を上げて測定時間を短縮する方法も考えられる
が、光源の発光デューティの最大定格があるため自ら最
大発光周波数に限界があるという問題点があった。
【0044】一方、高速位相測定用にデータ数nを小さ
くし、データが揃うまでの時間を短縮する方法は、被位
相測定波形に対する標本化誤差が大きくなるので被位相
測定波形の高調波成分の影響が増大し、精密な位相測定
を行うことができないという問題点があった。この被位
相測定波形の高調波成分を減少させるためには、バンド
パスフィルタ9210に高い高調波除去能力を要求する
こととなり、コストアップの原因となるという問題点が
あった。
【0045】またデータ数nを変化させるためには、シ
ンセサイザー9120の周波数(n/(n−1))fS
を可変させる必要があるが、これを実現するには、シン
セサイザー9120の内部のVCX0の可変周波数範囲
を広くしなければならず、高い周波数安定性を要求され
る光波距離計のシンセサイザー9120としては好まし
くないという問題点があった。
【0046】以上の様に、精密な位相測定の要求に対応
するためには、被測定波形全体から位相情報を取り出す
ことが重要となり、取り込むデータ数nを大きくする必
要がある。一方、高速の位相測定を実現するためには、
データ数nを小さくする必要がある。しかしながら従来
の技術では、双方の要求を同時に満たすことができない
という深刻な問題点があった。
【0047】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
案出されたもので、特定の周波数で繰り返す被測定信号
に対して、この被測定信号と同期が異なり、p回に1度
同期するタイミング信号を発生させるためのタイミング
信号発生手段と、このタイミング信号により、前記被測
定信号をアナログ/ディジタル変換(A/D変換)する
ためのA/D変換手段と、このA/D変換手段により変
換されたディジタル信号データを記憶するためのメモリ
手段と、このメモリ手段の各アドレスで、前記A/D変
換手段により変換されたディジタル信号データと記憶さ
れている前記A/D変換手段により変換されたディジタ
ル信号データとを加算するための加算手段と、前記メモ
リ手段の各アドレスのデータから、フーリエ変換により
前記被測定信号の位相を検出するための演算処理手段と
からなる位相測定装置において、前記タイミング信号発
生手段の分周比を切り替えることにより、前記pを可変
させることを特徴としている。
【0048】また本発明はタイミング信号発生手段が、
被測定信号の周波数を(n±1)分の一に分周するため
の第1の分周器と、この第1の分周器の出力信号をn倍
するための周波数シンセサイザーと、この周波数シンセ
サイザーの出力信号を分周するための第2の分周器とか
ら構成することもできる。
【0049】そして本発明は第2の分周器が、複数の分
周比に切り替え可能とすることもできる。
【0050】更に本発明は、第2の分周器で切り替えら
れる複数の分周比は、それぞれ前記nに対して異なる公
約数を持つ値とする構成にすることもできる。
【0051】また本発明の距離測定装置は、前記位相測
定装置を備えている。
【0052】
【発明の実施の形態】以上の様に構成された本発明は、
タイミング信号発生手段が、特定の周波数で繰り返す被
測定信号に対して、この被測定信号と同期が異なり、p
回に1度同期するタイミング信号を発生させ、A/D変
換手段がタイミング信号により、被測定信号をA/D変
換し、メモリ手段がA/D変換手段により変換されたデ
ィジタル信号データを記憶する様になっている。更に加
算手段が、メモリ手段の各アドレスで、A/D変換手段
により変換されたディジタル信号データと記憶されてい
るA/D変換手段により変換されたディジタル信号デー
タとを加算し、演算処理手段が、メモリ手段の各アドレ
スのデータから、フーリエ変換により被測定信号の位相
を検出する様になっている。そしてタイミング信号発生
手段の分周比を切り替えることにより、pを可変させる
様になっている。
【0053】また第1の分周器が被測定信号の周波数を
(n±1)分の一に分周し、周波数シンセサイザーが第
1の分周器の出力信号をn倍し、第2の分周器が周波数
シンセサイザーの出力信号を分周することもできる。
【0054】そして第2の分周器が、複数の分周比に切
り替え可能にすることもできる。
【0055】更に本発明は、第2の分周器で切り替えら
れる複数の分周比が、それぞれnに対して異なる公約数
を持つ値とすることもできる。
【0056】また本発明の距離測定装置は、前記位相測
定装置を使用している。
【0057】
【実施例】
【0058】本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0059】第3図に示す様に本実施例の光波距離計
は、レーザダイオード1と、コンデンサレンズ2と、コ
ンデンサレンズ3と、一対の分割プリズム41、42
と、光路切り替えチョッパ5と、内部光路6と、APD
71と、ファイバー8と、プリズム9と、対物レンズ1
0から構成されている。そして、コーナキューブ11
は、光波距離計本体から離れた位置に配置される測定対
象物に該当するものであり、光パルスを反射する機能を
有している。
【0060】レーザダイオード1とコンデンサレンズ2
1、22と発光側光ファイバー81と分割プリズム41
とプリズム9と対物レンズ10とが光学手段に該当す
る。
【0061】レーザダイオード1は光源部に該当するも
ので、本実施例のレーザダイオード1はパルスレーザダ
イオードが採用されており、比較的大きなピークパワー
を持ち、デューティ比が0.01%程度のパルス波を発
生させることができる。光路切り替えチョッパ5は光束
を切り替えるものである。受光素子7は受光手段に該当
するものであり、レーザダイオード1から発射されたパ
ルス光線を受光できる素子であれば足りる。本実施例の
受光素子7には、APD71が採用されている。
【0062】光ファイバー8は、発光側光ファイバー8
1と受光側光ファイバー82とから構成されている。
【0063】分割プリズム41は、第1のハーフミラー
411と第2のハーフミラー412とから構成されてお
り、分割プリズム42は、第1のハーフミラー421と
第2のハーフミラー422とからなっている。レーザダ
イオード1側と分割プリズム41の間は、発光側光ファ
イバー81で結ばれている。更に分割プリズム42と受
光素子7側との間は、受光側光ファイバー82で結ばれ
ている。
【0064】発光パルスがレーザダイオード1から発射
されると、コンデンサレンズ21、22により発光側光
ファイバー81の入力端81aに結合される。発光側光
ファイバー81により、光パルスは分割プリズム41に
送られる。分割プリズム41の第1のハーフミラー41
1を透過したパルス列は、光路切り替えチョッパ5を介
して、外部測距光路に射出可能となっている。分割プリ
ズム41の第1のハーフミラー411で反射され、更に
第2のハーフミラー412で反射されたパルスは、光路
切り替えチョッパ5を介して、内部測距光路6に射出可
能となっている。光路切り替えチョッパ5は、内部測距
光路6と外部測距光路を切り替えるためのものである。
従って、光路切り替えチョッパ5が外部測距光路を選択
した場合には、光パルスはプリズム9で反射された後、
対物レンズ10により外部に射出される。
【0065】対物レンズ10から射出されたパルスは、
コーナキューブ11で反射され、再び対物レンズ10で
受光されプリズム9に送られる。受光されたパルス列
は、プリズム9で反射されて分割プリズム42に送ら
れ、分割プリズム42の第1のハーフミラー421を透
過した受信パルス光は、受光側光ファイバー82の受光
端82aに結合される。
【0066】なお光路切り替えチョッパ5が内部測距光
路6を選択した場合には、発光パルスは、内部測距光路
6を通って分割プリズム42に送られる。そして光パル
スは、分割プリズム42に内蔵された第1のハーフミラ
ー421と第2のハーフミラー422で反射され、受光
側光ファイバー82の受光端82aに結合される様にな
っている。
【0067】そして受光側光ファイバー82の射出端8
2bから射出された光パルスは、コンデンサレンズ3
1、32によりAPD71に結合する様になっており、
受光素子7で電流パルスに変換される様になっている。
【0068】次に本実施例の電気回路の構成を詳細に説
明する。
【0069】図1に示す実施例は、水晶発信器100と
第1の分周器110とシンセサイザー120と第2の分
周器130と光源部1とパルス・レーザー・ドライバー
150とAPD71とアンプ160と波形整形回路17
0とカウンタ180とピークホールド回路190とレベ
ル判定回路200とバンドパスフィルタ210とサンプ
ルホールド(S/H)220とADコンバータ300と
メモリ400とCPU500とから構成されている。
【0070】第1の分周器110とシンセサイザー12
0と第2の分周器130とが、タイミング信号発生手段
に該当している。ADコンバータ300はA/D変換手
段に該当するものであり、メモリ400はメモリ手段に
該当し、CPU500とメモリ400とが加算手段に該
当し、CPU500を含む演算機能を有する部分が演算
処理手段に該当するものである。
【0071】第2の分周器130は、分周比がi分の一
と、j分の一との2つの分周比を有しており、CPU4
00からの制御信号により、切り替えが可能となってい
る。
【0072】ここで、従来の光波距離計における各設定
周波数との関係を詳細に説明することとする。
【0073】第2式のm’が整数でない場合を考慮し
て、m’を次に様に変形することができ、
【0074】m’=(m”+(k/n))
【0075】但し、m”、kは整数である。
【0076】更にmは、
【0077】 m=(m”+(k/n))n+1 =m”n+k+1
【0078】となるが、ここで(k+1)は整数である
ので、(k+1)を新たにkと置き換えれば、
【0079】 m=m”n+k ・・・・・・第13式
【0080】となる。
【0081】mがこの様に書き表される時、fSとfM
の位相関係は、
【0082】 (1/fM)/(1/fS)=(m(n±1)/n) =m±(m/n) =m±((m”n+k)/n) =m±(m”+(k/n)) ・・・・・・第14式
【0083】となり位相のずれは、
【0084】 (k/n) ・・・・・・第15式
【0085】となる。
【0086】即ちサンプルホールド(S/H)220
は、バンドパスフィルタ210からの正弦波信号を各受
信パルスごとに、基準信号fSの周期のn分のkずつ位
相がずれながらホールドし、低周波の階段状の信号を出
力する様になっている。
【0087】ここで、新たに位相ずれが1周期するため
の受信パルス数をpとすれば、nとkが公約数を有しな
い時は、
【0088】 p=n ・・・・・・・第16式
【0089】となり、従来の光波距離計と同様に、n回
に1回で位相が1周期するが、nとkが公約数を有する
時、最大公約数rとすれば、
【0090】 p=(n/r) ・・・・・・・第17式
【0091】となり、(n/r)回で位相が1周期する
ことになる。
【0092】また階段状の低周波の周波数もpに対応し
てfL’とすれば、第1式、第4式より、
【0093】 fL’=(fM/p) =fM(r/n) =fLr =(n/(m(n±1)))*(fS/p) ・・・・・・・第18式
【0094】となりr倍の周波数となる。
【0095】本実施例は、fS=15MHz、fM≒3k
Hz、n=100
【0096】となっており、第2の分周器130の分周
比がiに対してはk=9、そして分周比jに対しては、
k=10を対応させると、第13式より、
【0097】 i=(49+(9/100))*100 =4909 ・・・・・・・第19式
【0098】 j=(49+(10/100))*100 =4910 ・・・・・・・第20式
【0099】となる。
【0100】そしてCPU500が、第2の分周器13
0の分周比iを選択した場合であって、nとkの公約数
がなく、位相ずれが1周期するのに必要な受信パルス数
pは、
【0101】 p=n=100 ・・・・・・・第21式
【0102】となり、低周波の階段状の信号fL’の周
波数は第18式より、
【0103】 fL’=(100/4909(100−1))*(15MHz/100) ≒ 30.9Hz ・・・・・・・第22式
【0104】となる。この場合には、被測定波形に対し
て均等に分布した100個のデータから位相を測定する
こととなり、精密な位相測定を行うことができる。
【0105】そしてCPU500が、第2の分周器13
0の分周比jを選択した場合には、nとkの公約数は1
0となり、位相ずれが1周期するのに必要な受信パルス
数pは第17式より、
【0106】 p=n/r =100/10=10 ・・・・・・・第23式
【0107】となり、低周波の階段状の信号fL’の周
波数は第18式より、 fL’=(100/4910(100−1))*(15MHz/10) ≒ 309Hz ・・・・・・・第24式
【0108】となる。この場合には、被測定波形に対し
て均等に分布した10個のデータから位相を測定するこ
ととなり、精密な位相測定と比較すると10倍の速さで
高速位相測定を行うことができる。
【0109】次に本実施例の変形例を、第2図に基づい
て説明する。
【0110】第1図に説明した実施例は、第2の分周器
130の2つの分周比が、4911と4910と非常に
大きく、1段の分周比で構成することは回路構成上好ま
しくない。そこで本変形例は第2の分周器130を、分
周器130aと分周器130bの2つに分解したもので
ある。そして分周器130bが、分周比xと分周比yと
に切り替え可能となっている。
【0111】この第2の分周器130の分解は、分周器
130aの分周比と分周器130bの分周比の積をnで
割った除余数(kに相当する)が、nと約数を有するか
否かに特に注目する必要がある。
【0112】即ち、前述の実施例と同様に、高速位相測
定に要する測定時間を、精密位相測定の測定時間の10
分の1に設定すると、分周器130aの分周比と分周器
130bの分周比xの積をnで割った余りの数が、nと
最大公約数10を有し、分周器130aの分周比と分周
器130bの分周比yの積をnで割った余りの数が、n
と公約数を有しない様に各分周比を選択すればよい。
【0113】本変形例では、分周器130aの分周比を
451とし、分周器130bの分周比xを10とし、更
に分周比yを11に設定している。
【0114】CPU500が、分周器130bの分周比
をy、即ち11と設定した場合には、第13式より、
【0115】 m=m”n+k =451*11=(49+61/100)*100 ・・・・・・・第25式
【0116】となり、
【0117】 k=61 ・・・・・・・第26式
【0118】であり、n(100)とkとは公約数を持
たず、位相ずれが1周期するのに必要な受信パルス数p
は、
【0119】 p=100 ・・・・・・・第27式
【0120】となり、低周波の階段状の信号fL’の周
波数は第18式より
【0121】 fL’=(100/4961(100−1))*(15MHz/100) ≒ 30.5Hz ・・・・・・・第28式
【0121】となり、精密位相測定となる。
【0122】次にCPU500が、分周器130bの分
周比をx、即ち10と設定した場合には、第13式よ
り、
【0123】 m=m”n+k =451*10=(45+10/100)*100 ・・・・・・・第29式
【0124】となり、
【0125】 k=10 ・・・・・・・第30式
【0126】であり、n(100)とkとは、最大公約
数10を有し、位相ずれが1周期するのに必要な受信パ
ルス数pは、第17式より
【0127】 p=10 ・・・・・・・第31式
【0128】となり、低周波の階段状の信号fL’の周
波数は第18式より、
【0129】 fL’=(100/4510(100−1))*(15MHz/10) ≒ 336Hz ・・・・・・・第32式
【0130】となり、高速位相測定となる。
【0131】なおメモリ400上のデータから、被測定
波形を実現するためのデータの並べ代えの順序は、第2
の分周器130の分周比により異なるが、分周比毎に一
定の順序であるから、容易に被測定波形を再現すること
ができる。
【0132】そして位相測定時間の要求に応じて、nと
kの最大公約数は10以外に設定することも可能であ
り、第2の分周器130の分周比の切り替えも2種類に
限ることなく3種類以上にすることが可能である。また
分周比も適宜に決定することができる。また分周器13
0bの分周比の切り替えも2種類に限ることなく3種類
以上にすることが可能である。
【0133】以上の様に構成された本実施例及び本変形
例は、第2の分周器130の構成及び動作以外について
は、従来技術の対応する構成と同様であるから説明を省
略する。
【0134】また本実施例では、位相測定装置1000
0を光波距離計に応用したもので説明したが、位相測定
装置10000をその他の分野の計測装置に適用するこ
ともできる。
【0135】即ち、ADコンバータ300とCPU50
0とメモリ400とが位相測定装置10000に該当す
るものであり、本実施例では、この位相測定装置100
00で測定された位相を利用して距離を測定する距離測
定手段の機能をも兼ねている。
【0136】
【効果】以上の様に構成された本発明は、特定の周波数
で繰り返す被測定信号に対して、この被測定信号と同期
が異なり、p回に1度同期するタイミング信号を発生さ
せるためのタイミング信号発生手段と、このタイミング
信号により、前記被測定信号をアナログ/ディジタル変
換(A/D変換)するためのA/D変換手段と、このA
/D変換手段により変換されたディジタル信号データを
記憶するためのメモリ手段と、このメモリ手段の各アド
レスで、前記A/D変換手段により変換されたディジタ
ル信号データと記憶されている前記A/D変換手段によ
り変換されたディジタル信号データとを加算するための
加算手段と、前記メモリ手段の各アドレスのデータか
ら、フーリエ変換により前記被測定信号の位相を検出す
るための演算処理手段とからなる位相測定装置におい
て、前記タイミング信号発生手段の分周比を切り替える
ことにより、前記pを可変させる様に構成されているの
で、タイミング信号発生手段のシンセサイザーの出力周
波数を変化させることなく、分周器の分周比を切り替え
るだけでフーリエ変換による位相測定に必要なデータ数
を可変することができ、必要に応じて、位相測定の測定
速度を切り替えることができるという卓越した効果があ
る。従って精密な位相測定を行う場合には、データ数を
多くして測定し、高速な位相測定が要求される場合に
は、データ数を小さくすることにより、測定者の要求に
合致した測定を簡便に行うことができる。
【0137】更に本発明の距離測定装置は、前記位相測
定装置を採用しているので、光源の発光周波数を大きく
変化させることなく、データ数を可変することができる
ので、常に最大発光周波数で駆動することができるとい
う効果がある。従って、光源の性能を最大限に発揮させ
ることができるという卓越した効果がある。
【0138】また本発明は、タイミング信号発生手段の
シンセサイザーの出力周波数を変化させる必要がないの
で、内部のVCX0の可変周波数範囲を必要以上に広げ
る必要がないので、シンセサイザーの出力周波数の安定
を損なうこともないという効果がある。
【0139】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電気的構成を示す図である。
【図2】本実施例の変形例を示す図である。
【図3】本実施例の構成を示す図である。
【図4】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
1 光源部 2 コンデンサレンズ 3 コンデンサレンズ 41 分割プリズム 42 分割プリズム 5 光路切り替えチョッパ 71 APD 8 光ファイバー 9 プリズム 10 対物レンズ 11 コーナーキューブ 100 水晶発振器 110 第1の分周器 120 シンセサイザー 130 第2の分周器 130a 分周器a 130b 分周器b 150 パルス・レーザー・ドライバー 160 アンプ 170 波形整形回路 180 カウンタ 190 ピークホールド回路 200 レベル判定回路 210 バンドパスフィルタ 220 サンプルホールド回路 300 ADコンバータ 400 メモリ 500 CPU 10000 位相測定装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−77673(JP,A) 特開 昭63−131092(JP,A) 特開 平5−232232(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 9/00 - 9/04 G01C 3/06 G01S 7/48 - 7/51 G01S 17/00 - 17/95 H01S 3/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の周波数で繰り返す被測定信号に対
    して、この被測定信号と同期が異なり、p回に1度同期
    するタイミング信号を発生させるためのタイミング信号
    発生手段と、このタイミング信号により、前記被測定信
    号をアナログ/ディジタル変換(A/D変換)するため
    のA/D変換手段と、このA/D変換手段により変換さ
    れたディジタル信号データを記憶するためメモリ手段
    と、このメモリ手段の各アドレスで、前記A/D変換手
    段により変換されたディジタル信号データと記憶されて
    いる前記A/D変換手段により変換されたディジタル信
    号データとを加算するための加算手段と、前記メモリ手
    段の各アドレスのデータから、フーリエ変換により前記
    被測定信号の位相を検出するための演算処理手段とから
    なる位相測定装置において、前記タイミング信号発生手
    段の分周比を切り替えることにより、前記pを可変させ
    ることを特徴とする位相測定装置。
  2. 【請求項2】 タイミング信号発生手段は、被測定信号
    の周波数を(n±1)分の一に分周するための第1の分
    周器と、この第1の分周器の出力信号をn倍するための
    周波数シンセサイザーと、この周波数シンセサイザーの
    出力信号を分周するための第2の分周器とから構成され
    ている請求項1記載の位相測定装置。
  3. 【請求項3】 第2の分周器は、複数の分周比に切り替
    え可能となっている請求項2記載の位相測定装置。
  4. 【請求項4】 第2の分周器で切り替えられる複数の分
    周比は、それぞれ前記nに対して異なる公約数を持つ値
    である請求項3記載の位相測定装置。
  5. 【請求項5】基準光を発光するための光源部と、この光
    源部からの光を測定対象物に対して送出するための光学
    手段と、この測定対象物からの反射光を受光し、電気信
    号の受信パルスに変換するための受光手段と、前記光源
    部の発光から該受光手段の受信パルスの受信までの時間
    差から測定対象物までの距離を測定するための距離測定
    手段とからなり、この距離測定手段は、特定の周波数で
    繰り返す被測定信号に対して、この被測定信号と同期が
    異なり、p回に1度同期するタイミング信号を発生させ
    るためのタイミング信号発生手段と、このタイミング信
    号により、前記被測定信号をアナログ/ディジタル変換
    (A/D変換)するためのA/D変換手段と、このA/
    D変換手段により変換されたディジタル信号データを記
    憶するためメモリ手段と、このメモリ手段の各アドレ
    スで、前記A/D変換手段により変換されたディジタル
    信号データと記憶されている前記A/D変換手段により
    変換されたディジタル信号データとを加算するための加
    算手段と、前記メモリ手段の各アドレスのデータから、
    フーリエ変換により前記被測定信号の位相を検出するた
    めの演算処理手段とからなっており、該距離測定手段
    は、検出された位相から前記時間差を演算する様に構成
    され、前記タイミング信号発生手段の分周比を切り替え
    ることにより、前記pを可変させることを特徴とする距
    離測定装置。
  6. 【請求項6】 タイミング信号発生手段は、被測定信号
    の周波数を(n±1)分の一に分周するための第1の分
    周器と、この第1の分周器の出力信号をn倍するための
    周波数シンセサイザーと、この周波数シンセサイザーの
    出力信号を分周するための第2の分周器とから構成され
    ている請求項5記載の距離測定装置。
  7. 【請求項7】 第2の分周器は、複数の分周比に切り替
    え可能となっている請求項6記載の距離測定装置。
  8. 【請求項8】 第2の分周器で切り替えられる複数の分
    周比は、それぞれ前記nに対して異なる公約数を持つ値
    である請求項7記載の距離測定装置。
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