JP3284211B2 - 電力変換器の放電回路 - Google Patents

電力変換器の放電回路

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JP3284211B2
JP3284211B2 JP12323397A JP12323397A JP3284211B2 JP 3284211 B2 JP3284211 B2 JP 3284211B2 JP 12323397 A JP12323397 A JP 12323397A JP 12323397 A JP12323397 A JP 12323397A JP 3284211 B2 JP3284211 B2 JP 3284211B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換器の運転
停止および故障時等による電力変換回路の開路時に平滑
コンデンサの蓄電電荷を放電する電力変換器の放電回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】電力変換器の運転停止時に保守作業を実
施するには、感電等の危険を避けるため、平滑コンデン
サの蓄電電荷を速やかに放電する必要がある。従来の電
力変換器の放電回路としては、電力変換器の平滑コンデ
ンサの両端に適当な抵抗値の放電抵抗を常時接続し、こ
の放電抵抗を介して平滑コンデンサの蓄電電荷を放電す
ることが知られている。しかし、この放電回路では通常
運転時にも通電状態となり、電力損失を発生し、発熱と
変換器効率の低下を招く。また、電力変換器の運転停止
時にのみ、平滑コンデンサの電荷を放電する回路とし
て、電力変換回路の開路時に電磁接触器または機械的ス
イッチを介して放電抵抗を接続することが知られてい
る。これによれば、電力変換器運転中の放電抵抗による
電力損失は発生しなくなるが、装置が大形化し、コスト
アップの要因となる。その他、このような専用の回路を
設けることなく、インバータ停止時に、負荷装置を用い
て平滑コンデンサの蓄電電荷を放電することが特開平6
−225543号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−225543号公報の記載による技術では、電力変
換器の故障(例えば、スイッチング素子の破損等)およ
び負荷装置の故障によってインバータが停止した時に
は、平滑コンデンサの蓄電電荷を放電することができな
い、という問題がある。
【0004】本発明の課題は、電力変換器の故障等によ
る電力変換回路の開路時に平滑コンデンサの蓄電電荷を
確実にかつ簡単に放電することが可能な電力変換器の放
電回路を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、自己消弧機
能を有するスイッチング素子にコンデンサ、ダイオー
ド、抵抗からなるスナバ回路を並列接続した3相の電力
変換器において、電力変換回路の故障によって開路した
故障相を検出する検出手段と、検出手段の出力信号に基
づいて3相の故障相を除く健全相のスイッチング素子を
選択し、当該スイッチング素子を予め定めたルールに基
づいてON、OFFさせる制御装置を設け、電力変換回
路の故障時に、健全相を用いて平滑コンデンサの蓄電電
荷をスナバ回路の抵抗を介して放電することによって、
解決される。
【0006】本発明によれば、電力変換回路(コンバー
タまたはインバータ)の3相のうち1相あるいは2相が
故障(例えば、スイッチング素子の破損等)した場合、
残る健全な2相あるいは1相のスイッチング素子をO
N、OFF動作させることにより、スナバ抵抗による平
滑コンデンサの蓄電電荷の放電が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。なお、各図面において、同一機能の構
成要素に対しては同一の表示符号を付している。また、
機能説明に直接関係のない装置や配線類の図示説明は省
略している。図1は、本発明に基づく電力変換器の放電
回路の一実施形態である。図1において、交流電源1
(U,V,W相)に接続されたコンバータ回路2の出力
は平滑コンデンサ5に供給され、この平滑コンデンサ5
にインバータ回路3が接続される。インバータ回路3
は、コンバータ回路2で交流から変換された直流を3相
交流に変換して、出力を交流電動機等の負荷4に供給す
る。また、インバータ回路3には、インバータ回路3の
故障(例えば、スイッチング素子の破損等)によって開
路した故障相を検出すると共に健全相を認識する検出手
段6および検出手段6の出力信号に基づいて3相のうち
健全相のスイッチング素子を予め定めたルールに基づい
てON、OFF制御する制御装置7を設ける。ここで、
図示してないが、コンバータ回路2の故障による開路の
検出およびスイッチング素子の制御には、検出手段6お
よび制御装置7をコンバータ回路2に設ける。
【0008】以下、本発明の実施形態として、電力変換
回路(コンバータまたはインバータ)が3レベルの場合
について説明する。3相電力変換回路の1相分は、4つ
の自己消弧可能なスイッチング素子(例えば、GTO、
IGBT、トランジスタ等)を直列に接続し、構成す
る。図2は、本発明の第1の実施形態を示す3レベルの
インバータ回路の構成図(1相分)である。ここでは、
自己消弧可能なスイッチング素子をインバータ回路に用
いた電力変換器の例を示すが、自己消弧可能なスイッチ
ング素子をコンバータ回路に用いた電力変換器も下記の
インバータ回路の場合と全く同様の構成で実施可能であ
る。図2において、インバータ回路3は、上下アームに
それぞれ2つ直列に接続した自己消弧可能なスイッチン
グ素子11〜14と、各スイッチング素子11〜14に
並列接続したフリーホイール・ダイオード15〜18
と、同じく並列接続したコンデンサ41〜44、ダイオ
ード31〜34、抵抗21〜24からなるスナバ回路か
ら構成される。平滑コンデンサ51,52、クランプダ
イオード35,36、アノードリアクトル61,62は
3レベルのインバータを形成する要素である。
【0009】このようなインバータ回路3において、3
相のうち1相あるいは2相が故障(例えば、スイッチン
グ素子の破損等)した場合の平滑コンデンサ51,52
の蓄電電荷の放電について説明する。なお、この場合、
2相あるいは1相が健全相であることになる。インバー
タ回路3の3相のうち1相あるいは2相が故障すると、
平滑コンデンサ51,52の蓄電電荷が放電されないま
まとなる。そこで、本実施形態では、故障していない2
相あるいは1相のスイッチング素子をON、OFF動作
させ、各素子に接続されたスナバ抵抗を介して平滑コン
デンサ51,52の蓄電電荷を放電する。まず、インバ
ータ回路3に故障が発生した場合、検出回路6により3
相のうちのどの相が故障しているのかを検出し、故障し
ていない健全相を認識する。そして、制御装置7により
故障している相以外の健全相のスイッチングを行う。制
御装置7はU,V,W相のそれぞれの健全相のスイッチ
ング素子11〜14に対して予め定めたルール信号を出
力し、スイッチング素子11〜14をON、OFF制御
する。ON、OFF制御のフローチャートを図3に示
す。インバータ回路3の正常停止時または故障検出時に
主回路を一旦”切”にする。正常停止時には、制御装置
7からU,V,W相のそれぞれのスイッチング素子11
〜14に対して予め定めたルール信号(パルス)(後述
する。)を出力し、スイッチング素子11〜14をO
N、OFF制御し、スナバ抵抗を介して平滑コンデンサ
51,52の蓄電電荷を放電させ、放電を終了する。一
方、故障検出時には、検出回路6により3相のうち故障
してない1相または2相の健全相を検出し、健全相のス
イッチング素子11〜14に対して予め定めたルール信
号(パルス)を出力し、スイッチング素子11〜14を
ON、OFF制御し、健全相のスナバ抵抗を介して平滑
コンデンサ51,52の蓄電電荷を放電させ、放電を終
了する。
【0010】次に、平滑コンデンサ51,52の蓄電電
荷を放電するための回路動作について具体的に説明す
る。図4は、スイッチング素子11〜14のスイッチン
グのタイミング(予め定めたルール)を示すタイムチャ
ートである。図5は、平滑コンデンサ51,52の蓄電
電荷の放電動作を示す。直列に接続された4つの自己消
弧可能なスイッチング素子11、12、13、14をG
1、G2、G3、G4とする。初め、G1、G2、G
3、G4は全てOFFしている。状態1では、G1、G
2がONし、G3、G4はOFFのままである。この時
平滑コンデンサ51、52の蓄電電荷は、61→11→
12→33→43→44→34→62の経路を通してス
ナバコンデンサ43、44に移動して蓄えられる。次の
状態2では、G1がOFFし、代わりにG3がONす
る。状態1の時と同様に、OFFしているG1のスナバ
コンデンサ41と、G4のスナバコンデンサ44に平滑
コンデンサ51、52の電荷が移動して蓄えられる。一
方、ONに転じたG3のスナバコンデンサ43の電荷
は、43→23→13の経路を通り、スナバ抵抗23に
より放電される。状態3では、G2がOFFし、代わり
にG4がONする。状態1、2の時と同様に、OFFし
ているG1のスナバコンデンサ41と、G2のスナバコ
ンデンサ42に平滑コンデンサ51、52の電荷が移動
して蓄えられる。一方、ONに転じたG4のスナバコン
デンサ44の電荷は、44→14→24の経路を通り、
スナバ抵抗24により放電される。状態4では、G4が
OFFし、代わりにG2がONする。OFFしているG
1のスナバコンデンサ41と、G4のスナバコンデンサ
44に平滑コンデンサ51、52の電荷が移動して蓄え
られる。一方、ONに転じたG2のスナバコンデンサ4
2の電荷は、42→12→22の経路を通り、スナバ抵
抗22により放電される。状態5では、G3がOFF
し、代わりにG1がONする。OFFしているG3のス
ナバコンデンサ43と、G4のスナバコンデンサ44に
平滑コンデンサ51、52の電荷が移動して蓄えられ
る。一方、ONに転じたG1のスナバコンデンサ41の
電荷は、41→21→11の経路を通り、スナバ抵抗2
1により放電される。ここで、状態5はG1、G2がO
Nし、G3、G4はOFFしているので、状態1と同様
である。この動作を平滑コンデンサ51、52の蓄電電
荷がなくなるまで繰り返すことにより、平滑コンデンサ
の蓄電電荷51、52の放電が終了する。本実施形態で
は、健全相のスイッチング素子を予め定めたルールに従
ってON、OFF動作させることにより、電力変換回路
内のスナバ抵抗を介して平滑コンデンサの蓄電電荷を放
電することができる。
【0011】本発明の第2の実施形態は、電力回生回路
を備えたインバータ回路の構成(1相分)(図7を参
照)である。電力回生回路は、図1の電力変換器におい
て、コンバータ回路またはインバータ回路のスナバエネ
ルギーを直流電圧に並列に接続された平滑コンデンサ5
1,52に回生するための回生回路である。ここでは、
自己消弧可能なスイッチング素子をインバータ回路に用
いた電力変換器の例を示す。なお、自己消弧可能なスイ
ッチング素子をコンバータ回路に用いた電力変換器も下
記のインバータ回路の場合と全く同様の構成で実施可能
である。電力回生回路8を備えたインバータ回路(図7
を参照)は、上下アームにそれぞれ2つ直列に接続した
自己消弧可能なスイッチング素子11〜14と、各スイ
ッチング素子11〜14に並列接続したフリーホイール
・ダイオード15〜18と、同じく並列接続したコンデ
ンサ41〜44、ダイオード31〜34からなるスナバ
回路と、各アームの内側のスナバ回路のダイオード3
2,33に並列接続した抵抗22、23と、各アームの
外側スナバ回路のコンデンサ41,44とダイオード3
1,34の接続点に接続した電力回生回路8から構成さ
れる。平滑コンデンサ51,52、クランプダイオード
35,36、アノードリアクトル61,62は3レベル
のインバータを形成する要素である。
【0012】次に、平滑コンデンサ51,52の蓄電電
荷を放電するための回路動作について具体的に説明す
る。図6は、スイッチング素子11〜14のスイッチン
グのタイミング(予め定めたルール)を示すタイムチャ
ートである。図7は、平滑コンデンサ51,52の蓄電
電荷の放電動作を示す。直列に接続された4つの自己消
弧可能なスイッチング素子11、12、13、14をG
1、G2、G3、G4とする。初め、G1、G2、G
3、G4は全てOFFしている。状態1では、G1、G
2がONし、G3、G4はOFFのままである。この時
平滑コンデンサ51、52の蓄電電荷は、61→11→
12→33→43→44→34→62の経路を通してス
ナバコンデンサ43、44に移動して蓄えられる。次の
状態2では、G2がOFFし、代わりにG3がONす
る。状態1の時と同様に、OFFしているG2のスナバ
コンデンサ42に平滑コンデンサ51、52の電荷が移
動して蓄えられる。一方、ONに転じたG3のスナバコ
ンデンサ43の電荷は、43→23→13の経路を通
り、スナバ抵抗23により放電される。状態3では、G
3がOFFし、代わりにG2がONする。状態1、2の
時と同様に、OFFしているG3のスナバコンデンサ4
3に平滑コンデンサ51、52の電荷が移動して蓄えら
れる。一方、ONに転じたG2のスナバコンデンサ42
の電荷は、42→12→22の経路を通り、スナバ抵抗
22により放電される。状態2と状態3を繰り返し、つ
まり、G2、G3を交互にON、OFFを繰り返す。こ
の動作を平滑コンデンサ51、52の蓄電電荷がなくな
るまで繰り返すことにより、平滑コンデンサの蓄電電荷
51、52の放電が終了する。本実施形態では、健全相
の上下アームの内側のスイッチング素子を予め定めたル
ールに従ってON、OFF動作させることにより、電力
変換回路内のスナバ抵抗を介して平滑コンデンサの蓄電
電荷を放電することができる。
【0013】なお、本発明の上記実施形態は、図1のイ
ンバータ回路3の構成の一例として、いずれも3レベル
電力変換回路について説明したが、図8に示す2レベル
電力変換回路(コンバータまたはインバータ)において
も同様に実施することが可能である。図8において、1
1U,V,W、12U,V,Wは自己消弧機能を有する
スイッチング素子、15U,V,W、16U,V,Wは
フリーホイールダイオード、21U,V,W、22U,
V,Wはスナバ抵抗、31U,V,W、32U,V,W
はスナバダイオード、41U,V,W、42U,V,W
はスナバコンデンサ、61U,V,W、62U,V,W
はアノードリアクトルである。2レベル電力変換回路
は、3相の健全相の上下アームのスイッチング素子を予
め定めたルールすなわち相互にON、OFFさせること
により、電力変換回路内のスナバ抵抗を介して平滑コン
デンサの蓄電電荷を放電することができる。
【0014】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明によれば、
電力変換器のスイッチング素子の破損等による故障時に
おいて1相でも健全な相があれば、その健全な相のスイ
ッチング素子をON、OFF動作させることにより、平
滑コンデンサの蓄電電荷をスナバ抵抗を介して確実に放
電させることが可能となり、感電等の危険を避けること
ができる。また、特別に専用の回路を付加することな
く、電力変換器に備わっているスナバ回路のスナバ抵抗
を用いることによって、簡単に放電回路を形成すること
ができ、かつ、この放電回路によって平滑コンデンサの
蓄電電荷を放電するため、放電回路のコストが節約でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく電力変換器の放電回路の一実施
形態
【図2】3レベル電力変換回路(1相分)の構成図
【図3】本発明によるスイッチ素子のON、OFF制御
のフローチャート
【図4】本発明の第1の実施形態を説明するためのタイ
ムチャート
【図5】本発明の第1の実施形態による回路動作図
【図6】本発明の第2の実施形態を説明するためのタイ
ムチャート
【図7】本発明の第2の実施形態による回路動作図
【図8】2レベル電力変換回路(3相分)の構成図
【符号の説明】
1…交流電源、2…コンバータ回路、3…インバータ回
路、4…負荷、5…平滑コンデンサ、6…検出回路、7
…制御回路、8…電力回生回路、11、12、13、1
4…自己消弧機能を有するスイッチング素子(G1、G
2、G3、G4)、15、16、17、18…フリーホ
イールダイオード、21、22、23、24…スナバ抵
抗、31、32、33、34…スナバダイオード、3
5、36…クランプダイオード、41、42、43、4
4…スナバコンデンサ、51、52…平滑コンデンサ、
61、62…アノードリアクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−77887(JP,A) 特開 平6−225543(JP,A) 特開 平6−14562(JP,A) 特開 平7−312878(JP,A) 特開 平8−140358(JP,A) 実開 昭63−29391(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48 H02M 1/06 H02M 7/155

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧に並列に接続した平滑コンデン
    サと、U相、V相、W相の3相からなり、各相の上下ア
    ームにそれぞれ自己消弧機能を有するスイッチング素子
    を接続すると共に、各スイッチング素子にコンデンサ、
    ダイオード、抵抗からなるスナバ回路を並列接続したイ
    ンバータ回路を有する電力変換器において、前記インバ
    ータ回路の故障によって開路した故障相を検出する検出
    手段と、前記検出手段の出力信号に基づいて前記3相の
    故障相を除く健全相のスイッチング素子を選択し、当該
    スイッチング素子を予め定めたルールに基づいてON、
    OFFさせる制御装置を設け、前記インバータ回路の故
    障時に、前記健全相を用いて前記平滑コンデンサの蓄電
    電荷を前記スナバ回路の抵抗を介して放電することを特
    徴とする電力変換器の放電回路。
  2. 【請求項2】 直流電圧に並列に接続した平滑コンデン
    サと、U相、V相、W相の3相からなり、各相の上下ア
    ームにそれぞれ自己消弧機能を有するスイッチング素子
    を2つ直列に接続し、各スイッチング素子にコンデン
    サ、ダイオードからなるスナバ回路を並列接続すると共
    に、各アームの内側の前記スナバ回路のダイオードに抵
    抗を並列接続したインバータ回路と、スナバ回路のスナ
    バエネルギーを前記直流電圧に回生するための回生回路
    を有する電力変換器において、前記インバータ回路の故
    障によって開路した故障相を検出する検出手段と、前記
    検出手段の出力信号に基づいて前記3相の故障相を除く
    健全相のスイッチング素子を選択し、当該スイッチング
    素子を予め定めたルールに基づいてON、OFFさせる
    制御装置を設け、前記インバータ回路の故障時に、前記
    健全相を用いて前記平滑コンデンサの蓄電電荷を前記ス
    ナバ回路の抵抗を介して放電することを特徴とする電力
    変換器の放電回路。
  3. 【請求項3】 U相、V相、W相の3相からなり、各相
    の上下アームにそれぞれ自己消弧機能を有するスイッチ
    ング素子を接続すると共に、各スイッチング素子にコン
    デンサ、ダイオード、抵抗からなるスナバ回路を並列接
    続し、交流電源を直流電圧に変換するコンバータ回路
    と、前記直流電圧に並列に接続した平滑コンデンサを有
    する電力変換器において、前記コンバータ回路の故障に
    よって開路した故障相を検出する検出手段と、前記検出
    手段の出力信号に基づいて前記3相の故障相を除く健全
    相のスイッチング素子を選択し、当該スイッチング素子
    を予め定めたルールに基づいてON、OFFさせる制御
    装置を設け、前記コンバータ回路の故障時に、前記健全
    相を用いて前記平滑コンデンサの蓄電電荷を前記スナバ
    回路の抵抗を介して放電することを特徴とする電力変換
    器の放電回路。
  4. 【請求項4】 U相、V相、W相の3相からなり、各相
    の上下アームにそれぞれ自己消弧機能を有するスイッチ
    ング素子を2つ直列に接続し、各スイッチング素子にコ
    ンデンサ、ダイオードからなるスナバ回路を並列接続す
    ると共に、各アームの内側の前記スナバ回路のダイオー
    ドに抵抗を並列接続し、交流電源を直流電圧に変換する
    コンバータ回路と、直流電圧に並列に接続した平滑コン
    デンサと、スナバ回路のスナバエネルギーを前記直流電
    圧に回生するための回生回路を有する電力変換器におい
    て、前記コンバータ回路の故障によって開路した故障相
    を検出する検出手段と、前記検出手段の出力信号に基づ
    いて前記3相の故障相を除く健全相のスイッチング素子
    を選択し、当該スイッチング素子を予め定めたルールに
    基づいてON、OFFさせる制御装置を設け、前記コン
    バータ回路の故障時に、前記健全相を用いて前記平滑コ
    ンデンサの蓄電電荷を前記スナバ回路の抵抗を介して放
    電することを特徴とする電力変換器の放電回路。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項3において、前記
    予め定めたルールは、2レベル電力変換器のとき、3相
    の健全相の上下アームのスイッチング素子を相互にO
    N、OFFさせ、または、3レベル電力変換器のとき、
    3相の健全相の上アームの2つスイッチング素子をO
    N、下アームの2つスイッチング素子をOFFさせ、次
    に、上アームの外側のスイッチング素子をOFF、下ア
    ームの内側のスイッチング素子をONさせ、次に、上ア
    ームの内側のスイッチング素子をOFF、下アームの外
    側のスイッチング素子をONさせ、次に、上アームの内
    側のスイッチング素子をON、下アームの外側のスイッ
    チング素子をOFFさせることを特徴とする電力変換器
    の放電回路。
  6. 【請求項6】 請求項2または請求項4において、前記
    予め定めたルールは、3相の健全相のそれぞれ上下アー
    ムの内側のスイッチング素子を相互にON、OFFさせ
    ることを特徴とする電力変換器の放電回路。
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