JP3282973B2 - ヘッドの位置検出方法及び磁気ディスク装置 - Google Patents

ヘッドの位置検出方法及び磁気ディスク装置

Info

Publication number
JP3282973B2
JP3282973B2 JP22336396A JP22336396A JP3282973B2 JP 3282973 B2 JP3282973 B2 JP 3282973B2 JP 22336396 A JP22336396 A JP 22336396A JP 22336396 A JP22336396 A JP 22336396A JP 3282973 B2 JP3282973 B2 JP 3282973B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
position detection
magnetic head
signal
magnetic disk
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22336396A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09180388A (ja
Inventor
直行 各務
晃 時園
裕三 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
International Business Machines Corp
Original Assignee
International Business Machines Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by International Business Machines Corp filed Critical International Business Machines Corp
Priority to JP22336396A priority Critical patent/JP3282973B2/ja
Publication of JPH09180388A publication Critical patent/JPH09180388A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3282973B2 publication Critical patent/JP3282973B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドの位置検出
方法及び磁気ディスク装置にかかり、特に、磁気ディス
クにバーストパターンを記録して磁気ヘッドの位置を検
出する方法及びこれを用いた磁気ディスク装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク、フレキシブルディスク
等の磁気ディスクには同心円状に複数のデータトラック
が形成されている。磁気ディスクに対し情報の読取り又
は書込みを行う場合には、磁気ヘッドを磁気ディスクの
半径方向に沿って移動させて特定のデータトラックに対
応させた後に(所謂シーク動作)、前記特定のデータト
ラックに対して情報の読取り又は情報の書込みが行われ
る。磁気ヘッドを特定のデータトラックに対応させる
(所謂、トラックフォロイング)ための磁気ヘッドの位
置決めは、周知のように磁気ディスクに半径方向に沿っ
て記録されたバーストパターンを読み取ることによって
行われる。
【0003】上記磁気ヘッドを特定のデータトラックに
容易に対応させるため、特開平6−243617号公報
には、4種類のバーストパターンから成るバーストパタ
ーンを磁気ディスクに記録しておき、前記バーストパタ
ーンから得られた4種類の信号を用いて演算することに
よって得た位置検出信号から磁気ヘッドを位置決めする
磁気ディスク装置が提案されている。図8には、このバ
ーストパターンの例として、N−1番目からN+2番目
のデータトラック周辺を示した。
【0004】図8(1)に示すように、上記磁気ディス
ク装置では、バーストパターンは、領域A,Bからなる
メインバーストパターンと、領域C,Dからなるスレー
ブバーストパターンから構成されている。この図におい
て、矢印C方向は、磁気ディスクの回転方向を示し、矢
印D方向は、半径方向を示す。メインバーストパターン
は、磁気ディスクの半径方向にトラック幅だけずらした
位置の領域A,Bに記録されている。すなわち、データ
トラック幅と略一致する幅の領域Aを半径方向(図8の
矢印D方向)に沿って配置すると共に、領域Aと同様の
幅を持つ領域Bを領域Aに対して半径方向(矢印D方
向)にトラック幅だけずらして配置することによって、
千鳥状に配置したメインバーストパターンが形成されて
いる。また、領域Bから1/2トラック幅だけずらした
領域C及び領域Cと同様の幅を持つ領域Dを領域Cに対
して半径方向にトラック幅だけずらして配置することに
よって、千鳥状に配置したスレーブバーストパターンが
形成されている。
【0005】ここで、磁気ヘッドを磁気ディスクの半径
方向に沿って移動させながらバーストパターンの読取り
を行うと、メインバーストパターンについては、図8
(2)に実線で示すように変化する位置検出信号MPが
得られる。この位置検出信号MPは、領域Aに関するバ
ーストパターンを読み取ることによって得られる信号
(以下、信号SAという)から領域Bに関するバースト
パターンを読み取ることによって得られる信号(以下、
信号SBという)を減じた信号を、信号SAに信号SB
を加えた信号で除した信号(SA−SB)/(SA+S
B)である。なお、図8(2)において横軸は磁気ヘッ
ドの位置(物理的位置)、より詳しくは磁気ヘッドに形
成されたギャップの長手方向中心位置(センタ)を表し
ている。
【0006】また、スレーブバーストパターンについて
は、図8(3)に実線で示すように、位相がずれた特性
の位置検出信号NPが得られる。すなわち、この位置検
出信号NPは、領域Cに関するバーストパターンを読み
取ることによって得られる信号(以下、信号SCとい
う)から領域Dに関するバーストパターンを読み取るこ
とによって得られる信号(以下、信号SDという)を減
じた信号を、信号SCに信号SDを加えた信号で除した
信号(SC−SD)/(SC+SD)である。
【0007】図8(2)に示すように、メインバースト
パターンについての位置検出信号は、N番目のデータト
ラックの幅方向(図8の矢印D方向)中心部付近を通過
する際に直線的に変化している。これは他のデータトラ
ックの幅方向中心部を通過するときにも同様である。従
って、位置検出信号のレベルに基づいて磁気ヘッドの位
置を判断することができ、位置信号のレベルに基づいて
磁気ヘッドの中心部位(詳細には、磁気ヘッドの読み取
り部の中心部、所謂ギャップの長手方向の中心部)がデ
ータトラックの幅方向中心部に位置するように磁気ヘッ
ドを位置決めすることができる。
【0008】しかしながら、図8(2)に示す位置検出
信号では、磁気ヘッドがデータトラックの境界付近に位
置しているときにレベルが略一定の期間がある。これは
磁気ヘッドの読み取り部分(ギャップ)の長手方向寸法
がデータトラックの幅寸法よりも小さいために生じる。
前記期間では磁気ヘッドの位置を特定することができな
いので不感帯と呼ばれている。
【0009】このようなデータトラックの境界付近で
は、図8(3)に示すように、スレーブバーストパター
ンについての位置検出信号が直線的に変化している。従
って、データトラックの境界付近では、スレーブバース
トパターンについての位置検出信号に基づいて磁気ヘッ
ドの位置を判断することができる。
【0010】従って、データトラック上の磁気ヘッドの
位置に応じてメインバーストパターンまたはスレーブバ
ーストパターンに関する位置検出信号を切り換えること
によって、磁気ヘッドの移動に対して広い範囲に亘って
直線的に変化する位置検出信号を得ることができ、その
信号のレベルに基づいて磁気ヘッドの位置を判断するこ
とができ、位置信号のレベルに基づいて磁気ヘッドを位
置決めすることができる。
【0011】ところで、近年、磁気抵抗素子(以下、M
R素子という)を用いて情報の読取りを行う磁気ヘッド
が提案されている。磁気抵抗素子は、半導体を磁界内に
配置すると半導体の中の電子や正孔の進行方向が磁界に
よって変化して走行経路が長くなり、抵抗値が増加する
という磁気抵抗効果を利用した素子である。このMR素
子を用いて情報の読取りを行いコイルによって情報の書
込みを行う磁気ヘッドでは、読取り用のギャップと書込
み用のギャップとが別々に設けられており、エラーレー
トを向上させるために読取り用のギャップの長手方向寸
法が短くされている。また、物理的な配置の都合上、読
取り用のギャップの長手方向中心位置(センタ)と書込
み用のギャップのセンタとがずれている。
【0012】従って、情報の書込みを行う場合には、書
込み用のギャップのセンタがデータトラックの幅方向中
心部に一致した位置、すなわち読取り用のギャップのセ
ンタがデータトラックの幅方向中心部からずれた位置に
磁気ヘッドを位置決めする必要があるが、前述のように
読取り用のギャップの長手方向寸法が短くされているた
め、前記不感帯となっている期間が長くなり、磁気ヘッ
ドの移動に対して位置検出信号が直線的に変化する線型
領域が不足する。従って、磁気ヘッドの位置を検出でき
る範囲が非常に狭くなるので、より正確に磁気ヘッドの
位置を検出することが要求されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
磁気ディスク装置では、磁気ヘッドの状態、例えば、磁
気ヘッドに供給される電圧や周囲温度の変動、バースト
パターンに含まれる電気的なオフセット、磁気記録時点
に生じるオフセット等によって、位置検出信号として得
られる大きさが、磁気ヘッド毎に変動することや磁気デ
ィスクの半径方向の位置によって変動することがある。
【0014】すなわち、磁気ヘッドの状態や電気又は磁
気オフセット等によって、図8(2)に点線で示した位
置検出信号mp、及び図8(3)に点線で示した位置検
出信号npのように基準となる位置検出信号(実線)か
ら変動することがあり、位置検出信号の大きさ(例えば
振幅)が全てのデータトラックに関して安定的に得るこ
とができない。
【0015】この場合、図8(4)に実線で示すような
直線的に変化する理想的な位置検出信号を得ることがで
きず、図8(4)に点線で示すように、離れた特性とな
る。図8(4)において、縦軸は位置検出信号から求め
られる磁気ヘッドの位置を表し、横軸は磁気ヘッドの物
理的位置を表している。
【0016】このように、磁気ヘッドの状態や電気又は
磁気オフセット等の問題を解消するため、トラックフォ
ロイングするためのサーボループのゲインを補正するこ
とが考えられるが、サーボ回路自体のゲインや磁気ヘッ
ドを移動させるためのアクチュエータ(例えば、磁気ヘ
ッドを旋回させるためのボイスコイルモータ)のゲイン
の差異等をパラメータとして付加しなければならないの
で、位置検出信号自体を補正することができない。この
ため、位置検出信号は不安定になる。
【0017】また、上記従来の技術のように広範囲に渡
って直線的に変化する位置検出信号を得るためには、最
適な位置で位置検出信号を切り替えなければならない
が、磁気ヘッドの状態や電気又は磁気オフセット等によ
り直線的に変化する位置検出信号を得ることができない
ので、直線的な部分から外れた位置検出信号mp,np
(図8(4)の点線部分)での位置検出となり、正確に
磁気ヘッドの位置を検出することができない。従って、
磁気ヘッドの動作が不安定になる。
【0018】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、磁気ヘッドの位置を広範囲に亘って簡単な処理で検
出することができる磁気ヘッドの位置検出方法及び磁気
ディスク装置を得ることが目的である。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、同心円状にデータトラックを有するデ
ィスク上に形成されたバーストパターンにより得られる
第1及び第2の位置検出信号に基づいて、前記ディスク
上におけるヘッドの位置を検出する方法において、ヘッ
ドをある位置に移動するステップと、このヘッドの位置
における第1の位置検出信号及び第2の位置検出信号を
求めるステップと、この第1の位置検出信号及び第2の
位置検出信号をゲインに基づいて補正することにより、
線形的に変化する第3の位置検出信号を生成するステッ
プと、第3の位置検出信号を用いて、ヘッドの位置を検
出するステップとを有するヘッドの位置検出方法を提供
する。
【0020】第2の発明は、同心円状にデータトラック
を有するディスク上に形成されたバーストパターンによ
り得られる第1及び第2の位置検出信号に基づいて、デ
ィスク上におけるヘッドの位置を検出する方法におい
て、ヘッドをある位置に移動するステップと、このヘッ
ドの位置における第1の位置検出信号及び第2の位置検
出信号を求めるステップと、この位置が予め定めた範囲
内のときには、第1の位置検出信号をゲインに基づいて
補正すると共に、この位置が予め定めた範囲外のときに
は、第2の位置検出信号を補正することにより、線形的
に変化する第3の位置検出信号を生成するステップと、
第3の位置検出信号を用いて、ヘッドの前記位置を検出
するステップとを有するヘッドの位置検出方法を提供す
る。
【0021】上記第1及び第2の発明において、バース
トパターンは、一般的には、複数のバーストパターン列
から構成され、バーストパターン列のそれぞれは、ディ
スクの半径方向に沿って形成されている。
【0022】上記位置検出信号を生成するステップは、
第1及び第2の位置検出信号にゲインを乗じることによ
り生成してもよい。このゲインは次のステップを実行す
ることにより生成される。すなわち、ヘッドを、あるデ
ータトラックの中心に対して、所定のトラック幅だけず
らした位置に移動するステップと、この位置における第
1の位置検出信号を複数抽出するステップと、複数の第
1の位置検出信号の値の平均である平均値を求めるステ
ップと、この平均値に基づいてゲインを求めるステップ
である。
【0023】なお、所定のトラック幅は、1/4トラッ
ク幅であることが好ましい。
【0024】第3の発明は、ディスク上に形成されたバ
ーストパターンにより得られる第1及び第2の位置検出
信号及びゲインに基づいて、線形的に変化する第3の位
置検出信号を生成し、第3の位置検出信号に基づいて、
ディスク上におけるヘッドの位置を検出する際の、前記
ゲインの生成方法において、ヘッドを、あるデータトラ
ックの中心に対して、所定のトラック幅だけずらした位
置に移動するステップと、この位置における第1の位置
検出信号を複数抽出するステップと、複数の第1の位置
検出信号の値の平均である平均値を求めるステップと、
平均値に基づいて、ゲインを求めるステップとを有する
ゲインの生成方法を提供する。
【0025】第4の発明は、複数のゾーンを有し、バー
ストパターンが形成された磁気ディスクと、磁気ディス
クに掲載されたバーストパターンに基づき、第1及び第
2の位置検出信号を再生する磁気ヘッドと、磁気ヘッド
をディスク上のある位置に移動する駆動手段と、ゾーン
ごとのゲインを記憶した記憶手段と、磁気ヘッドの位置
に対応するゾーンのゲインを、バーストパターンにより
得られる第1及び第2の位置検出信号に乗じることによ
り、線形的に変化する第3の位置検出信号を生成する生
成手段と、この第3の位置検出信号を用いて、磁気ヘッ
ドの位置を検出する検出手段とを有する磁気ディスク装
置を提供する。
【0026】第5の発明は、複数のゾーンを有し、バー
ストパターンが形成された磁気ディスクと、磁気ディス
クに掲載されたバーストパターンに基づき、第1及び第
2の位置検出信号を再生する磁気ヘッドと、磁気ヘッド
をディスク上のある位置に移動する駆動手段と、ゾーン
ごとのゲインを記憶した記憶手段と、磁気ヘッドの位置
が予め定めた範囲内のときには、磁気ヘッドの位置に対
応するゾーンのゲインを、第1の位置検出信号に乗じる
と共に、磁気ヘッドの位置が上記予め定めた範囲外のと
きには、磁気ヘッドの位置に対応するゾーンのゲイン
を、第2の位置検出信号に乗じることにより、線形的に
変化する第3の位置検出信号を生成する生成手段と、第
3の位置検出信号を用いて、磁気ヘッドの位置を検出す
る検出手段とを有する磁気ディスク装置を提供する。
【0027】ここで、磁気ヘッドが複数ある場合におい
て、記憶手段は、磁気ヘッドごとのゲインをさらに記憶
していることが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施の形
態に係る磁気ディスク装置としてのハードディスク装置
10が示されている。ハードディスク装置10はシャフ
ト12を高速で回転させる駆動装置14を備えている。
シャフト12には、互いの軸線が一致するように円筒状
の支持体16が取付けられており、支持体16の外周面
には複数枚(図1では4枚)の磁気ディスクとしてのデ
ィスク18A、18B、18C、18Dが各々所定間隔
隔てて取付けられている。
【0029】ディスク18A〜18Dは所定の厚み寸法
の円盤状とされており、各々硬質の材料で製作されかつ
両面に磁性材料が塗布されており、両面が記録面とされ
ている。ディスク18A〜18Dの中心部には支持体1
6の外径寸法とほぼ同径の孔が穿設されている。孔には
支持体16が挿入されており、ディスク18A〜18D
は支持体16の外周面に固定されている。従って、駆動
装置14によってシャフト12が回転されると、ディス
ク18A〜18Dは支持体16と一体的に回転される。
【0030】ディスク18A〜18Dの各々の記録面に
は、図2に示すようにディスク18の半径方向に沿って
複数のバーストパターン記録領域50が放射状に形成さ
れ、残りの領域がデータトラック領域52とされてい
る。バーストパターン記録領域50には、信号が所定の
パターンで記録されることによってバーストパターンが
形成されている。図3にはバーストパターン記録領域5
0に形成されるバーストパターン及びデータトラック領
域52の一部を示す。データトラック領域52には複数
のデータトラックが半径方向に沿って同心円状にピッチ
Pで形成されており、図3にはその一部であるデータト
ラック54A、54B、54C、54Dを示す。各デー
タトラックは、後述する磁気ヘッドによってディスク1
8の回転方向(図3矢印A方向)に沿って情報が書き込
まれる。
【0031】バーストパターン記録領域50に形成され
ているバーストパターンは、図3に示すように、各々信
号が記録された領域(図3にハッチングで示す部分)が
ディスク18の半径方向(矢印B方向)に沿って配列さ
れた4本のバーストパターン列(バーストパターン列A
乃至D)から成る。各バーストパターン列を構成する各
信号記録領域は、ディスク18の半径方向に沿った寸法
及び隣り合う領域との間隔が各々データトラック54の
ピッチPに等しい長さとされている。
【0032】バーストパターン列A及びBは本発明のメ
インバーストパターンを構成している。バーストパター
ン列Aの信号記録領域50a及びバーストパターン列B
の信号記録領域50bは、ディスク18の半径方向に沿
って千鳥状に配置され、かつ各領域を囲む4つの辺のう
ち、矢印A方向の2つの辺がデータトラック54の幅方
向中心部に対応しており、各領域に信号が記録されるこ
とによってバーストパターン列A及びBが形成される。
【0033】また、バーストパターン列C及びDは本発
明のスレーブバーストパターンに対応している。バース
トパターン列Cの信号記録領域50c及びバーストパタ
ーン列Dの信号記録領域50dは、ディスク18の半径
方向に沿って千鳥状に配置され、かつ各領域を囲む4つ
の辺のうち、矢印A方向の2つの辺が隣接するデータト
ラック間の境界に対応しており、各領域に信号が記録さ
れることによってバーストパターン列C及びDが形成さ
れる。なお、バーストパターン記録領域50に含まれる
領域50Aには、パターンの開始を示す特殊コード(1
μsec 程度の無信号領域等)及び各データトラックのア
ドレス等を表すグレイコード(巡回2進符号)が、デー
タトラックに対応されて記録されている。
【0034】またハードディスク装置10は、ディスク
18A〜18Dの各々の記録面に対応して設けられた磁
気ヘッド20A〜20Hを備えている。磁気ヘッド20
A〜20Hの各々には、図4に示すように、各データト
ラックの幅方向に沿って延びる、情報読取り用のリード
ギャップ20Rと情報書込み用のライトギャップ20W
とが形成されている。リードギャップ20Rはライトギ
ャップ20Wと比較して長手方向寸法が短くされてお
り、かつ長手方向中心位置(センタ)がライトギャップ
20Wのセンタに対してずれている(ずれ量を図4に
「a」で示す)。
【0035】各磁気ヘッド20は、リードギャップ20
Rに対応して設けられMR素子を利用して情報の読取り
を行う図示しないリードエレメントと、ライトギャップ
20Wに対応して設けられコイルによって情報の書込み
を行う図示しないライトエレメントと、を含んで構成さ
れている。磁気ヘッド20A〜20Hは各々アクセスア
ーム22A〜22Hの先端部に取付けられており、ディ
スク18A〜18Dの対応する記録面から若干(例えば
0.1〜 0.2ミクロン程度)離れた位置に保持されてい
る。アクセスアーム22A〜22Hの磁気ヘッド20が
取付けられた側と反対側の端部は駆動装置24に取付け
られている。
【0036】駆動装置24は、アクセスアーム22A〜
22Hに対応して設けられ各アクセスアームを移動させ
るボイスコイルモータ26(図5参照)を備えており、
後述するマイクロプロセッシングユニットによってボイ
スコイルモータ26が駆動されると、磁気ヘッド20A
〜20Hがディスク18A〜18Dの半径方向に沿って
移動するようにアクセスアームを移動させる。これによ
り、磁気ヘッド20A〜20Hはディスク18A〜18
Dの記録面上の所定部位に対応される。
【0037】各磁気ヘッド20A〜20Hは、各々図5
に示すような回路に接続されている。なお、磁気ヘッド
20A〜20Hの各々は、略同一の構成であるため、以
下の説明では、総称して磁気ヘッド20という。磁気ヘ
ッド20の信号出力端は増幅器28の入力端に接続され
ており、磁気ヘッド20のリードエレメントから出力さ
れた信号は増幅器28で増幅される。増幅器28の出力
端にはオートゲインコントローラ回路30が接続されて
いる。オートゲインコントローラ回路30は、スイッチ
ング回路30A、30B、30C、30Dを備えてお
り、増幅器28の出力端にスイッチング回路30A、3
0B、30C、30Dの一端が並列に接続されている。
また、増幅器28の出力端はハードディスクコントロー
ラ(以下、HDCという)42に接続されている。
【0038】HDC42は、位置検出信号としてのメイ
ンポジショニング信号を演算するためのMPES演算器
62、スレーブポジショニング信号を演算するためのS
PES演算器60、パターン検出回路46及びゲートパ
ルス発生器48を含んで構成されている。このHDC4
2では、増幅器28の出力端がパターン検出回路46を
介してゲートパルス発生器48に接続されている。この
ゲートパルス発生器48はオートゲインコントローラ回
路30のスイッチング回路30A〜30D及びマイクロ
プロセッシングユニット(以下、MPUという)32に
接続されている。
【0039】図5ではスイッチング回路30A〜30D
を模式的にスイッチとして示しているが、実際にはトラ
ンジスタ等のスイッチング素子を含んで構成されてお
り、ノイズ除去フィルタ等としても機能する。パターン
検出回路46によってパターンの開始を示すコードが検
出された後、ゲートパルス発生器48は、磁気ヘッド2
0がバーストパターン列Aに対応したときにスイッチン
グ回路30Aのみをオンさせ、スイッチング回路30A
からバーストパターン列Aに対応する信号(以下、信号
Aという)を出力させる。また、磁気ヘッド20がバー
ストパターン列Bに対応したときにスイッチング回路3
0Bのみをオンさせ、スイッチング回路30Bからバー
ストパターン列Bに対応する信号(以下信号Bという)
を出力させる。
【0040】同様に、磁気ヘッド20がバーストパター
ン列Cに対応したときにスイッチング回路30Cのみを
オンさせ、スイッチング回路30Cからバーストパター
ン列Cに対応する信号(以下信号Cという)を出力させ
ると共に、磁気ヘッド20がバーストパターン列Dに対
応したときにスイッチング回路30Dのみをオンさせス
イッチング回路30Dからバーストパターン列Dに対応
する信号(以下信号Dという)を出力させる。
【0041】スイッチング回路30Aの他端はMPU3
2に含まれているアナログデジタル変換器(以下、A/
D変換器という)34Aの信号入力端に接続されてい
る。スイッチング回路30Bの他端はA/D変換器34
Bの信号入力端に接続されている。同様に、スイッチン
グ回路30C,30Dの他端はA/D変換器34C,3
4Dの信号入力端に接続されている。従って、A/D変
換器34Aはスイッチング回路30Aから出力された信
号Aをデジタルデータに変換して出力し、A/D変換器
34Bはスイッチング回路30Bから出力された信号B
をデジタルデータに変換して出力し、A/D変換器34
Cはスイッチング回路30Cから出力された信号Cをデ
ジタルデータに変換して出力し、A/D変換器34Dは
スイッチング回路30Dから出力された信号Dをデジタ
ルデータに変換して出力する。
【0042】MPU32のA/D変換器34Aの出力端
は、MPES演算器62の第1入力端に接続され、A/
D変換器34Bの出力端は、MPES演算器62の第2
入力端に接続されている。また、MPU32のA/D変
換器34Cの出力端は、SPES演算器60の第1入力
端に接続され、A/D変換器34Dの出力端は、SPE
S演算器60の第2入力端に接続されている。
【0043】また、MPU32は、後述するゲイン
[H]が記憶されたメモリ36を備えており、メモリ3
6の出力端はMPES演算器62の第3入力端に接続さ
れると共に、SPES演算器60の第3入力端に接続さ
れている。このメモリ38は、磁気ヘッド20を所定の
データトラックへシークさせた後の磁気ヘッド20のず
れ量(オフセット量)を一時的に記憶するセットメモリ
38に接続されている。このセットメモリ38には図示
を省略したホストコンピュータ側から所定の位置のデー
タトラックに応じたデータが入力される。すなわち、ゾ
ーンを識別するための所定位置を表す値、及び磁気ディ
スク装置の製造時点に決定される、所定位置のデータト
ラックへ磁気ヘッドを移動(所謂シーク)させたのちに
磁気ヘッドをずらす量(オフセット量)等が入力され
る。
【0044】MPES演算器62の出力端は、セレクタ
64の一方の入力端に接続され、SPES演算器60の
出力端は、セレクタ64の他方の入力端に接続されてい
る。MPES演算器62では、第1入力端〜第3入力端
に入力されたデータに基づいて、後述するようにメイン
ポジショニング信号を演算し出力する。また、SPES
演算器60では、第1入力端〜第3入力端に入力された
データに基づいて、後述するようにスレーブポジショニ
ング信号を演算し出力する。
【0045】上記のMPES演算器62及びSPES演
算器60の出力端の各々は、比較器63の入力端にも接
続されている。この比較器63は、MPES演算器62
及びSPES演算器60の各々から出力される信号(メ
インポジショニング信号及びスレーブポジショニング信
号)を比較し比較結果を出力する。すなわち、この比較
器63は各入力信号の大きさを比較することによって磁
気ヘッド20の位置がデータトラックの中央部から所定
値(例えば、±1/4トラック幅)以内であるか否かを
判別するためのものであり、比較結果のデータが磁気ヘ
ッド20が所定値以内の値に対応するときにハイレベル
の信号を出力する。この比較器63の出力端はセレクタ
64の制御端に接続されている。従って、比較結果によ
って例えば、磁気ヘッド20の位置が±1/4トラック
幅以内と判別されると、セレクタ64へハイレベルの信
号を出力する。セレクタ64では、制御端にハイレベル
の信号が入力されると、MPES演算器62からのデー
タを出力し、それ以外のときはSPES演算器60から
のデータを出力するように切り換える。
【0046】セレクタの出力端は、サーボコントローラ
40及びドライバ44を介してボイスコイルモータ(以
下、VCMという)に接続されている。従って、所定値
(例えば、±1/4トラック幅)以内のオフセット量の
ときにはMPES演算器62からのデータ、それ以外の
ときはSPES演算器60からのデータがセレクタ64
から出力され、この値に基づいてサーボコントローラ4
0でサーボコントロール用に信号が出力され、ドライバ
44でVCM26のドライブ信号にされてVCM26に
供給される。これによりVCM26が駆動され、磁気ヘ
ッド20が所定位置でトラックフォロイングがなされ
る。
【0047】なお、MPU32においてA/D変換器3
4A〜34Dから出力されたデータに基づいて磁気ヘッ
ド20の位置を判断するようにしてもよい。
【0048】次に、MPES演算器62及びSPES演
算器60における演算について説明する。なお、以下の
説明では、1データトラックの位置は、0から255
(0hex 〜FFhex )までのデジタル値で表すものとす
る。従って、データトラックの中心位置は80hexと
なる。本実施の形態のMPES演算器62では、次の式
(1)から求まる値をメインポジショニング信号(位置
検出信号MPES)として出力し、SPES演算器60
では、次の式(2)から求まる値をスレーブポジショニ
ング信号(位置検出信号SPES)として出力する。
【0049】
【数1】
【0050】但し、Ad :信号Aのデジタル値 Bd :信号Bのデジタル値 Cd :信号Cのデジタル値 Dd :信号Dのデジタル値 [H]:ゲイン(任意の値)
【0051】上記の式(1)、及び式(2)から求まる
ポジショニング信号はゲイン[H]が最適値でないとき
には、従来の技術及び発明が解決しようとする課題の欄
にも記載したように、磁気ヘッド20の動作が不安定に
なる(図8参照)。
【0052】この最適なゲイン[H]に設定するための
校正(キャリブレーション)は、次のようにする。
【0053】手順:ゲイン[H]の初期値[H0]と
して任意の値(例えば、[H0]=40hex)を設定
すると共に、校正したい磁気ヘッド20、ディスク、及
びデータトラック(シリンダ)を設定する。この校正し
たい磁気ヘッド20、ディスク、及びデータトラックに
おいて、データトラックの中心(80hex)に対して
+1/4トラック幅だけずらした位置(例えば、図8の
N番目のデータトラックにおける目標位置C0hex)
に強制的にトラックフォロイングを行う。
【0054】手順:手順における状態で、上記の式
(1)に従って、メインポジショニング信号の値を所定
数抽出し、その平均値を求める。この平均値をMPES
_0とする。
【0055】手順:次の式(3)を用いて、最適なゲ
イン[H]を求める。
【0056】
【数2】
【0057】このように、1/4トラック幅だけずらし
た位置では、メインポジショニング信号とスレーブポジ
ショニング信号との間で磁気ヘッドの位置を検出したと
する位置検出信号(PES信号)が推移しながらトラッ
クフォロイングを行っている。従って、この状態でのメ
インポジショニング信号(MPES信号)の平均値は、
その磁気ヘッドの状態における目標位置を表すこととな
り、この平均値を目標位置を表す値へ変換させるための
ゲイン[H]の値が最適値であると想定される。
【0058】手順:以上の手順〜手順の手順を磁
気ディスク装置の校正したい磁気ヘッド20、ディス
ク、及びデータトラックの全ての組み合わせについて行
って、各ゲイン[H]を求める。
【0059】以上のようにしてゲイン[H]が求まれ
ば、磁気ヘッド20、ディスク、及びデータトラックの
全ての組み合わせについて最適なゲインが定まり、HD
Cからは最適な位置検出信号を出力することができる。
例えば、図8のN番目のデータトラックにおいて、デー
タトラックの中心に対して+1/4トラック幅だけずら
した位置(C0hex)を目標位置としてトラックフォ
ロイングする場合における、物理的位置と位置検出信号
との対応は、最適なゲイン[H]が設定されていない
と、図6に示すように、メインポジショニング信号m
p、及びスレーブポジショニング信号npとなり、点X
1 に対応する出力と点X2 に対応する出力との間で推移
して安定しない。すなわち、メインポジショニング信号
mp、及びスレーブポジショニング信号npの接線の勾
配が理想的な直線thから変化する。そこで、本実施の
形態では、これらのメインポジショニング信号mp、及
びスレーブポジショニング信号npのゲインを予め求
め、上記式(1)及び(2)のように乗ずることによっ
て、理想的な直線thに近づけている。従って、得られ
る信号は、メインポジショニング信号MP、及びスレー
ブポジショニング信号NPとなり、目標位置として+1
/4トラック幅だけずらした位置近傍で安定的にトラッ
クフォロイングすることができる。また、メインポジシ
ョニング信号MPとスレーブポジショニング信号NPと
の間の切り換えも円滑にすることができる。
【0060】なお、本実施の形態では、磁気ディスク装
置の製造時に各ゲイン[H]を予め求めておき、求めた
ゲイン[H]をメモリ36に予め記憶している。
【0061】また、ゲイン[H]は、磁気ヘッド20、
ディスク、及びデータトラックの全ての組み合わせにつ
いて最適な値を有するが、データトラックはトラック幅
が狭幅化が進んでいるので、隣接するデータトラック間
では大幅な変動が少ないことが予想される。このため、
図2に示すように、1枚のディスクを半径方向に複数の
ゾーン(図2の例では、4つのゾーンZone-0〜Zone-3)
に分割し、以下の表1に示すように、各ゾーン毎にゲイ
ン[H]をテーブル化して記憶するようにすることが好
ましい。このようにテーブル化することによって、ゲイ
ン[H]を記憶するための記憶容量を小さくできると共
に、最適値を求める処理の負荷を軽減できる。なお、こ
れらゲイン[H]はディスクに記録しておき、電源投入
時点等の予め定めたときに読み取るようにしてもよい。
【0062】
【表1】
【0063】但し、20A〜20H:磁気ヘッド Zone−i:ゾーンを表す識別子 HDij:ゲイン[H]の値 (i=0,1,2,3,j=1,2,・・・,8)
【0064】次に、本実施の形態のハードディスク装置
10の動作を説明する。図示しないホストコンピュータ
から特定のデータトラックに所定のオフセット量でトラ
ックフォロイングするように要求されると、セットメモ
リにその内容がセットされる。このとき既にシーク動作
はなされており、磁気ヘッド20からはメインバースト
パターン及びスレーブバーストパターンに対応する信号
が出力され、信号A乃至信号Dがスイッチング回路30
A乃至30Dから出力される。これら信号A乃至信号D
の振幅に対応するデジタル値がA/D変換器34A乃至
34Dから出力され、MPES演算器62及びSPES
演算器60で読み取られる。このとき、セットメモリ3
8にセットされたデータトラックの位置(ゾーン)及び
オフセット量に応じて最適なゲイン[H]がメモリ36
から出力される。これによって、MPES演算器62及
びSPES演算器60では上記の式(1)及び(2)を
用いて各ポジショニング信号が出力される。セレクタ6
4には位置検出信号PESとしてMPES演算器62及
びSPES演算器60のいずれの出力信号を用いるかを
選択するための制御信号がセットメモリから入力される
ので、磁気ヘッド20の位置に対応してMPES演算器
62及びSPES演算器60のいずれかの出力信号がサ
ーボコントローラ40へ出力される。このセレクタ64
からの出力信号に基づいてサーボコントローラ40でサ
ーボコントロール用の信号が出力され、ドライバ44で
VCM26のドライブ信号にされてVCM26に供給さ
れることでVCM26が駆動され、磁気ヘッド20が最
適な所定位置でトラックフォロイングされる。
【0065】このように、本実施の形態では、ディスク
の部位によってオフセット量が異なるときや、リードエ
レメントとライトエレメントとが所定間隔を隔てて設け
られたMR効果を有する磁気ヘッドによりトラックフォ
ロイングする場合に所定のオフセット量を有して磁気ヘ
ッドをサーボコントロールするときであっても、磁気ヘ
ッドの出力信号から得られる位置検出信号を補正するた
めのゲインを予め記憶されたデータまたはテーブルを参
照して求めているので、再生された磁気ヘッドの出力信
号から確実に磁気ヘッドの位置を検出することができ、
最適な位置で忠実に磁気ヘッドを位置決めすることがで
きる。
【0066】また、磁気ヘッド毎に固体差が生じた場合
であっても、最適なゲインを設定することによってその
固体差を補正することができ、広範囲にわたって線形的
な位置検出信号を得ることができる。また、取り付け誤
差やディスクの状態等によってディスクの部位毎に差異
が生じた場合であっても、最適なゲインを設定すること
によってその部位における差異を補正することができ、
ディスクの全ての範囲にわたって線形的な位置検出信号
を得ることができる。
【0067】上記では、ゲインを予め求めて、求めたゲ
インをメモリやテーブルに記憶するようにしたが、本発
明はこれに限定されるものではなく、逐次演算によって
求めてもよい。また、定期的にゲインを演算し、記憶す
るようにしてもよい。このように定期的に演算記憶する
ことによって機械的な経時的変化や電気的な経時変化が
伴うゲインの変動を抑制することができる。
【0068】なお、上記ではハードウェアブロック的に
磁気ヘッドのサーボコントロールを行う説明をしたが、
ソフトウェア的に処理することも可能である。この場合
の一例を図7のフローチャートを参照して説明する。図
7のステップ100では、ディスクに対する磁気ヘッド
20のシーク処理がなされる。このシーク処理は、図示
しないホストコンピュータ等からの指示(ユーザーのコ
マンド等)によって、データ記録処理、データ再生処理
及びフォーマット処理等の設定に応じて定まるデータト
ラックへ磁気ヘッドを移動する処理である。このときに
は、磁気ヘッドの目的位置及び磁気ヘッドのオフセット
量等が設定される。次のステップ102では、ディスク
からバーストパターンを読み取る。すなわち、上記説明
したように、メインバーストパターンに対する各信号
(信号A,B)の各振幅の大きさであるアナログ信号が
A/D変換器34A、34Bにおいてデジタル符号化さ
れる。同様に、スレーブバーストパターンに対する各信
号(信号C,D)の各振幅の大きさであるアナログ信号
がA/D変換器34C、34Dにおいてデジタル符号化
される。次のステップ104では、ステップ100で定
まるデータトラックの位置及びオフセット量に対応した
ゲイン[H]が設定される。このゲイン[H]の設定
は、上記のように予めメモリやディスクに記憶したデー
タを読み取るようにしてもよく、上記手順に記載したよ
うにして求めてもよい。次のステップ106では、各バ
ーストパターンからの信号に対応するデジタル値Ad〜
Dd及びゲイン[H]を用いて、上記の式(1)及び式
(2)を参照してメインポジショニング信号及びスレー
ブポジショニング信号を求める。次に、ステップ108
において目的とする磁気ヘッドの位置が±1/4トラッ
ク幅以内のオフセットか否かを判断し、肯定判断の場合
には、ステップ110でメインポジショニング信号を出
力し、否定判断の場合にはステップ112においてスレ
ーブポジショニング信号を出力する。従って、ステップ
110またはステップ112において出力される信号
が、位置検出信号(PES値)となる。次にステップ1
14では、位置検出信号に基づいて磁気ヘッド20がト
ラックフォロイングするようにアクセスアームを駆動す
る。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、相
対位置と、該相対位置においてバーストパターンに対応
して磁気ヘッドから出力される出力信号との関係を求
め、線形的に変化する特性の場合にはその勾配を予め定
めた勾配に設定するようなゲインを求めている。ゲイン
は実際に磁気ヘッドから出力される出力信号を理想的な
関係に補正するための値であり、バーストパターンに対
応して磁気ヘッドから出力される出力信号にゲインを乗
じた値を用いて広範囲に亘って磁気ヘッドの位置を検出
することができる。
【0070】また、磁気ディスクと磁気ヘッドとの相対
位置が予め定めた範囲内のときにはメインバーストパタ
ーンに対応して磁気ヘッドから出力される出力信号にゲ
インを乗じた値を用いると共に、予め定めた範囲外のと
きにはスレーブバーストパターンに対応して磁気ヘッド
から出力される出力信号にゲインを乗じた値を用いて磁
気ディスクと磁気ヘッドとの相対位置を検出している。
従って、位置検出信号を切り換えて用いる場合であって
も、各々の出力信号は最適な値となり、ばらつきが生じ
ることなく、より広範囲で安定して磁気ヘッドの位置を
検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るハードディスク装置の概略
図である。
【図2】バーストパターン記録領域を示すディスクの平
面図である。
【図3】データトラック及びバーストパターン記録領域
に記録されるバーストパターンを示す平面図である。
【図4】磁気ヘッドに形成されたリードギャップ及びラ
イトギャップを示す平面図である。
【図5】ハードディスク装置のMPU、磁気ヘッド及び
その周辺の接続関係を示す概略ブロック図である。
【図6】位置検出信号と物理的位置との関係を説明する
ための詳細図である。
【図7】磁気ヘッドを位置決めするハードディスク装置
の処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】位置検出信号と物理的位置との関係を説明する
ための線図である。
【符号の説明】
10 ハードディスク装置 18 ディスク 20 磁気ヘッド 26 ボイスコイルモータ 32 MPU 36 メモリ
フロントページの続き (72)発明者 時園 晃 神奈川県藤沢市桐原町1番地 日本ア イ・ビー・エム株式会社 藤沢事業所内 (72)発明者 中川 裕三 神奈川県藤沢市桐原町1番地 日本ア イ・ビー・エム株式会社 藤沢事業所内 (56)参考文献 特開 平8−195044(JP,A) 特開 平5−234288(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)磁気ヘッドを磁気ディスク上の所定
    の位置に移動させるステップと、 (b)前記磁気ディスク上に形成された複数のバースト
    パターンにより得られる、前記磁気ディスクに対する前
    記磁気ヘッドの位置を表す第1及び第2の位置検出信号
    を求めるステップと、 (c)第3及び第4の位置検出信号が線形に変化するよ
    うに、前記第1及び第2の位置検出信号に所定のゲイン
    を乗ずることにより、前記第3及び第4の位置検出信号
    を生成し、前記磁気ヘッドの位置が所定の範囲内にある
    とき第3の位置検出信号を選択し、前記磁気ヘッドの位
    置が所定の範囲外にあるとき第4の位置検出信号を選択
    するステップと、 (d)前記選択された位置検出信号を用いて、前記磁気
    ヘッドの位置を検出するステップと、 を含み、 (e)前記所定のゲインが、前記複数のバーストパター
    ンの境界の位置において第1及び第2の位置検出信号を
    複数抽出したものの平均値に基づいて求められる、 磁気ヘッドの位置検出方法。
  2. 【請求項2】前記バーストパターンが、複数のバースト
    パターン列を含み、前記バーストパターン列のそれぞれ
    が前記磁気ディスクの半径方向に沿って形成されている
    ことを特徴とする、請求項1記載の磁気ヘッドの位置検
    出方法。
  3. 【請求項3】前記第3及び第4の位置検出信号を生成す
    るステップが、各位置検出信号が求められる前記磁気デ
    ィスクのゾーンに基づいて、複数のゲイン値の一つを所
    定のゲインとして用いるステップを含み、前記複数のゲ
    イン値が、前記磁気ディスクの異なるゾーン毎に最適ゲ
    インを設定することにより補正される、請求項1記載の
    磁気ヘッドの位置検出方法。
  4. 【請求項4】(a)複数のゾーンを有し、複数のバース
    トパターンが形成された磁気ディスクと、 (b)前記磁気ディスクに記憶されたデータを表す信号
    であって前記バーストパターンから求められる第1及び
    第2の位置検出信号を含む信号を再生する磁気ヘッド
    と、 (c)前記磁気ヘッドを前記ディスク上のある位置に移
    動させるアクチュエータと、 (d)前記ゾーンごとのゲインを記憶するメモリと、 (e)(i)第3及び第4の位置検出信号が線形に変化
    するように、前記第1及び第2の位置検出信号に所定の
    ゲインを乗じ、 (ii)前記磁気ヘッドの位置が所定の範囲内にあると
    き第3の位置検出信号を選択し、 (iii)前記磁気ヘッドの位置が所定の範囲外にある
    とき第4の位置検出信号を選択する、 ことにより、第3及び第4の位置検出信号を生成する生
    成手段と、 (f)前記選択された位置検出信号を用いて、前記磁気
    ヘッドの位置を検出する検出手段と、 を含み、 (g)前記所定のゲインが、前記複数のバーストパター
    ンの境界の位置において第1及び第2の位置検出信号を
    複数抽出したものの平均値に基づいて求められる、 磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】前記磁気ディスクの前記バーストパターン
    が、複数のバーストパターン列を含み、前記バーストパ
    ターン列のそれぞれが前記磁気ディスクの半径方向に沿
    って形成されていることを特徴とする、請求項4記載の
    磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】前記メモリに記憶された各ゲインが、前記
    磁気ディスクの異なるゾーン毎に最適ゲインを設定する
    ことにより補正されたゲイン値を含むことを特徴とす
    る、請求項4記載の磁気ディスク装置。
  7. 【請求項7】前記磁気ディスク装置がさらに複数の磁気
    ヘッドを含み、前記メモリがさらに前記複数の磁気ヘッ
    ドのそれぞれについてのゲインを記憶することを特徴と
    する、請求項4記載の磁気ディスク装置。
JP22336396A 1995-10-24 1996-08-26 ヘッドの位置検出方法及び磁気ディスク装置 Expired - Fee Related JP3282973B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22336396A JP3282973B2 (ja) 1995-10-24 1996-08-26 ヘッドの位置検出方法及び磁気ディスク装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-275959 1995-10-24
JP27595995 1995-10-24
JP22336396A JP3282973B2 (ja) 1995-10-24 1996-08-26 ヘッドの位置検出方法及び磁気ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09180388A JPH09180388A (ja) 1997-07-11
JP3282973B2 true JP3282973B2 (ja) 2002-05-20

Family

ID=26525422

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22336396A Expired - Fee Related JP3282973B2 (ja) 1995-10-24 1996-08-26 ヘッドの位置検出方法及び磁気ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3282973B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000132932A (ja) 1998-10-26 2000-05-12 Internatl Business Mach Corp <Ibm> ヘッド位置サーボの補正方法およびディスク装置
JP2002260355A (ja) 2001-02-27 2002-09-13 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 回転記録装置の検査方法および回転記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09180388A (ja) 1997-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8559125B2 (en) Seamless and untrimmed primary servo burst with multiple secondary servo bursts
JP2006252593A (ja) 磁気ディスク装置、制御方法及び製造方法
US7265936B1 (en) Algorithm for DSA/microactuator total loop gain calibration
US6259576B1 (en) Method and apparatus for hard disk drive with self-servowriting capability
KR100290604B1 (ko) 자기디스크드라이브에 있어서 인텔리전트 트랙피치 조정방법
JP2673097B2 (ja) Mrヘッド用サーボ方法及びハードディスクシステム
US6597530B2 (en) Method and apparatus for disk drive seek control
JP2637924B2 (ja) 磁気記録媒体、磁気ヘッド位置決め方法及び磁気記録装置
JPH09237476A (ja) データ記録再生装置及び同装置におけるバースト位置換算係数決定方法
KR100574941B1 (ko) 하드디스크 드라이브를 위한 서보 기록 방법
JP3282973B2 (ja) ヘッドの位置検出方法及び磁気ディスク装置
JP3688874B2 (ja) ディスク記憶装置及びヘッド位置決め制御方法
JP3078224B2 (ja) 磁気ディスク装置及びそれに適用するヘッド位置決め制御システム
JP2001189062A (ja) ディスク記憶装置及びサーボデータ書き込み方法
JP2635912B2 (ja) 磁気ヘッドの位置検出方法及び磁気ディスク装置
JP4868422B2 (ja) 磁気記憶媒体および磁気記憶媒体駆動装置
KR20090131984A (ko) 서보 기록 방법, 서보 패턴의 위상 편차 보상 방법 및 이를수행하는 하드디스크 드라이브
KR100245145B1 (ko) 자기헤드의 위치 검출방법 및 자기 디스크 장치
US5687038A (en) Servo method and device for controlling head position for a hard disk drive
JP4909828B2 (ja) 磁気ディスク装置、および磁気ディスク記録制御方法
US7551391B2 (en) System and method for controlling head velocity by demodulating servo information
JP2633479B2 (ja) Mrヘッドのサーボ方法及びハードディスクシステム
JP2002288956A (ja) 磁気ディスク装置及び該装置におけるサーボ情報記録方法
JPH09161250A (ja) 情報記録媒体及びその情報記録/再生方法
JP2006172593A (ja) サーボ・データの書き込み方法、及び磁気ディスク装置

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090301

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees