JP3282850B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
プリント配線板の製造方法Info
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Description
法に係り、特にフルアディティブ法によるプリント配線
板の製造方法に関するものである。
多機能化が進められており、これに使用されるプリント
配線板においてもファインパターンによる高密度化及び
高信頼性が要求されている。
る方法としては、絶縁基板に銅箔を積層した後、フォト
エッチングすることにより導体回路を形成するサブトラ
クティブ法が広く行われている。この方法によれば絶縁
基板との密着性に優れた導体回路を形成することができ
る。しかし、エッチングでパターンを形成する際に必要
なエッチング深さが大きいため所謂アンダーカットが生
じ、高精度のファインパターンが得難く、高密度化に対
応することが難しいという問題がある。そこでサブトラ
クティブ法に代わる方法として、無電解メッキのみで導
体回路を形成するフルアディティブ法が注目されてい
る。
された粗化接着層に無電解メッキ(銅)の最初の析出に
必要な触媒核を付与した後、所望の箇所にメッキレジス
ト層を形成し、次いで触媒核の活性化処理すなわち活性
化液への基板の浸漬及び水洗を行った後、基板をメッキ
液に浸漬して所望の箇所に無電解銅メッキ層を形成して
導体回路を形成する。そして、従来、触媒核付与工程の
前処理として油分を洗浄するための脱脂処理及び基板表
面に核が付き易くするためのコンディショニング処理を
行っている。
ト配線板の製造において、フルアディティブプロセスと
して前記従来の方法を採用した場合は、接着層とメッキ
層との密着力が不充分となり、プリント配線板に形成さ
れた導体回路のピール強度がJIS規格の1.4kg/
cmより低くなるという問題があった。
分を切断して接着層とメッキ層の状態を観察した。その
結果、図2(a)に示すようにメッキ1は接着剤層2に
形成された一次アンカー用凹部3内には確実に形成され
ているが、一次アンカー用凹部3の内面に形成された微
細な二次アンカー用凹部3a内には確実に入り込んだ状
態となっていないことが判明した。すなわち、従来のフ
ルアディティブプロセスではメッキ層が形成される際
に、メッキが微細な二次アンカー凹部内まで確実に入り
込むことができず、接着層とメッキ層との密着力を高め
るためのアンカー効果が不充分となりピール強度が低く
なると考えられる。
のであって、その目的はメッキが微細な二次アンカー凹
部内まで確実に入り込み、プリント配線板に形成された
導体回路のピール強度を向上させることができるプリン
ト配線板の製造方法を提供することにある。
め請求項1に記載の発明では、基板上に形成された粗化
接着層に触媒核を付与し、次いでメッキレジストを形成
した後、無電解メッキを施して導体回路を形成するプリ
ント配線板の製造方法において、前記粗化接着層に対す
る触媒核付与工程の前処理工程として、硫酸処理を行う
ようにした。使用される硫酸の濃度は、100〜200
g/lが好ましい。
形成された粗化接着層に触媒核を付与し、次いでメッキ
レジストを形成した後、無電解メッキを施して導体回路
を形成するプリント配線板の製造方法において、前記粗
化接着層に対する触媒核付与工程の前処理工程に、酸化
剤水溶液として過酸化水素水溶液と硫酸の混合溶液、過
硫酸ソーダ水溶液、過硫酸アンモニウム水溶液のいずれ
かを使用して処理を行い、その後硫酸処理を行うように
した。
と硫酸の混合溶液、過硫酸ソーダ水溶液、過硫酸アンモ
ニウム水溶液等が使用される。過酸化水素水溶液と硫酸
の混合溶液の場合は、硫酸の濃度は100〜300g/
l好ましくは150〜200g/l、過酸化水素水溶液
の濃度は5〜25g/l好ましくは8〜15g/lであ
る。
に、硫酸処理を行うことあるいは酸化剤水溶液処理後に
硫酸処理を行うことにより、粗化接着層に形成された微
細な二次アンカー用凹部の内部まで触媒核が確実に付与
された状態となる。そして、無電解メッキ時にメッキ金
属が微細な二次アンカー凹部内まで確実に入り込んだ状
態で析出し、接着層とメッキ層との密着力を高めるため
のアンカー効果が充分発揮される。
て、より詳細に説明する。 (実施例1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
ェル製、商品名:E−1001)40重量部と、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製、商品
名:E−154)60重量部と、イミダゾール型硬化剤
(四国化成製、商品名:2PHZ)5重量部と、エポキ
シ樹脂微粒子(東レ製、商品名:トレパールEP−B、
平均粒径0.5μm)10重量部と、エポキシ樹脂微粒
子(東レ製、商品名:トレパールEP−B、平均粒径
5.5μm)25重量部と、ブチルセロソルブアセテー
ト75重量部とを三本ローラーで攪拌、混合して接着剤
を調整した。
ーを使用して塗布した後、加熱乾燥することにより基板
の両面に接着剤層を形成した。次に基板の所望の位置に
スルーホール穴あけを行った後、溶解液としてのクロム
酸(Cr2O3)700g/l水溶液に基板を70℃で15分
間浸漬して前記接着剤層の表面を粗化した。その後、中
和液(シプレイ社製)に浸漬し、水洗した。接着剤層を
構成するエポキシ樹脂層は溶解液に難溶で、その中に分
散されたエポキシ樹脂微粒子が溶解液に可溶である。そ
の結果、図1(a)に示すように接着剤層2の表面には
内面に微細な二次アンカー3aが形成された一次アンカ
ー用凹部3が形成され、粗化接着層となる。
層上に、以下のプロセスにてパラジウム触媒核の付与を
行った。 (1)まず、接着層表面の脱脂を目的として基板をアル
キレートJ(商品名:シプレイ社製)に60℃で2分間
浸漬した。10秒間のスプレー水洗を3回行った後、基
板をコンディショナー231(商品名:シプレイ社製)
に70℃で2分間浸漬した(コンディショニング)。次
に10秒間のスプレー湯洗(70℃)を1回、10秒間
のスプレー水洗を2回行った。
酸化水素10g/l水溶液の混合液に40℃で2分間浸
漬した。10秒間のスプレー水洗を3回行った後、基板
を硫酸100g/lに室温で2分間浸漬した。その後、
10秒間のスプレー水洗を3回行った。
(商品名:シプレイ社製)270g/lに40℃で2分
間浸漬した後、キャタポジット44(商品名:シプレイ
社製)3%溶液に40℃で7分間浸漬した。この処理に
よりパラジウム(Pd)の周囲をスズ(Sn)が取り囲
んだ状態のパラジウム・スズコロイドが接着層の表面に
付与される。続いて10秒間のスプレー水洗を3回行っ
た後、基板を弱酸性のアクセレーター19(商品名:シ
プレイ社製)17%溶液に室温で7分間浸漬して活性化
処理を行った。この活性化処理によりパラジウムの周り
のスズイオンが2価から4価となって溶解し、無電解銅
メッキの核となる金属パラジウムが露出する。その後、
10秒間のスプレー水洗を3回行った。
℃で1分間乾燥した後、接着層上にメッキレジストSR
−3200(商品名:日立化成株式会社製)をラミネー
トし、露光マスクを通して露光し、スプレー現像機で現
像してピール強度測定用パターン(1cm×15cm)
を形成した。次に基板を再びアクセレーター19(商品
名:シプレイ社製)17%溶液に浸漬して活性化処理を
行った。
ELC−UM浴(商品名:上村工業株式会社)に浸漬
し、通常の条件にて30μmの厚さの無電解銅メッキ層
を形成した。その後、2時間のアニールを行った。
ついてJIS−C−5012の方法でピール強度の測定
を行った。その結果、ピール強度は平均値が1.53k
g/cm(標準偏差σ=0.03kg/cm)であっ
た。すなわち、ピール強度が従来法では得られなかった
JIS規格の値1.4kg/cmより大きな値となっ
た。
と接着層の状態を観察したところ、図1(a)に示すよ
うに、メッキ1は接着剤層2に形成された一次アンカー
用凹部3の内面に形成された微細な二次アンカー用凹部
3a内に確実に入り込んだ状態となっていた。
とが考えられる。基板がアルカリ性のコンディショナー
に浸漬された後に、酸性の触媒核付与液に浸漬された場
合には、その間に水洗処理が行われても、微細な二次ア
ンカー用凹部3a内がパラジウム・スズコロイドの付き
難い状態となる。そして、図2(b)に示すように、二
次アンカー用凹部3aの内部に付く触媒核4の量が少な
くなる。
漬した基板を、酸性の触媒核付与液に浸漬する前に、硫
酸処理液に浸漬した場合は、微細な二次アンカー用凹部
3a内がパラジウム・スズコロイドの付き易い状態とな
る。そして、図1(b)に示すように微細な二次アンカ
ー用凹部3aの内部に確実に触媒核4が付与された状態
となる。そして、無電解メッキを施した場合、図1
(a)に示すようにメッキ1が微細な二次アンカー用凹
部3a内に確実に入り込んだ状態となる。その結果、接
着層とメッキ層との密着力を高めるためのアンカー効果
が充分発揮されてピール強度が向上する。
のうち、粗化接着層上へのパラジウム触媒核の付与プロ
セスの(2)の工程のみを代えて、前記実施例と同様の
サンプルを形成した。すなわち、(2)の工程で基板を
硫酸200g/l及び過酸化水素10g/l水溶液の混
合液に40℃で2分間浸漬する処理と、それに続く3回
のスプレー水洗を行わず、基板を硫酸100g/lに室
温で2分間浸漬した後、10秒間のスプレー水洗を3回
行った。
様にピール強度の測定を行った。その結果、ピール強度
は1.5kg/cmであった。すなわち、酸化剤水溶液
による処理を行わずに硫酸処理のみを行った場合でも、
ピール強度が向上した。
ち、粗化接着層上へのパラジウム触媒核の付与プロセス
の(2)の工程を省略して同様のサンプルを形成した。
すなわち、従来法と同様に、接着層の脱脂、コンディシ
ョニングを行った後、直ちに触媒付与処理を行った。
様にピール強度の測定を行った。その結果、ピール強度
は1.1〜1.2kg/cmであった。なお、本発明は
前記実施例に限定されるものではなく、例えば、両面プ
リント配線板に限らず、ビルドアップ法において導体回
路の形成をフルアディティブ法で行う場合に適用しても
よい。又、接着剤としてエポキシ樹脂溶液とエポキシ樹
脂微粒子の組合せの接着剤に代えて、特開昭61−27
6875号公報に開示された接着剤等を使用してもよ
い。
化接着層に形成された微細なアンカー用凹部の内部まで
触媒核が確実に付与され、その微細なアンカー用凹部内
に確実にメッキが施されるので、メッキ層の基板に対す
る密着性が向上しプリント配線板の信頼性を高めること
ができる。
と接着層の状態を示す模式図であり、(b)はアンカー
用凹部に触媒核が付与された状態を示す模式図である。
接着層の状態を示す模式図であり、(b)はアンカー用
凹部に触媒核が付与された状態を示す模式図である。
3a…二次アンカー用凹部、4…触媒核。
Claims (2)
- 【請求項1】 基板上に形成された粗化接着層に触媒核
を付与し、次いでメッキレジストを形成した後、無電解
メッキを施して導体回路を形成するプリント配線板の製
造方法において、前記粗化接着層に対する触媒核付与工
程の前処理工程として、硫酸処理を行うことを特徴とす
るプリント配線板の製造方法。 - 【請求項2】 基板上に形成された粗化接着層に触媒核
を付与し、次いでメッキレジストを形成した後、無電解
メッキを施して導体回路を形成するプリント配線板の製
造方法において、前記粗化接着層に対する触媒核付与工
程の前処理工程に、酸化剤水溶液として過酸化水素水溶
液と硫酸の混合溶液、過硫酸ソーダ水溶液、過硫酸アン
モニウム水溶液のいずれかを使用して処理を行い、その
後硫酸処理を行うことを特徴とするプリント配線板の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18392192A JP3282850B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | プリント配線板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18392192A JP3282850B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | プリント配線板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0629644A JPH0629644A (ja) | 1994-02-04 |
JP3282850B2 true JP3282850B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=16144146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18392192A Expired - Lifetime JP3282850B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | プリント配線板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3282850B2 (ja) |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP18392192A patent/JP3282850B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0629644A (ja) | 1994-02-04 |
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