JP3282251B2 - 顔料組成物および印刷インキ - Google Patents
顔料組成物および印刷インキInfo
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- C09B67/00—Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
- C09B67/006—Preparation of organic pigments
- C09B67/0065—Preparation of organic pigments of organic pigments with only non-macromolecular compounds
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- C09B67/0017—Influencing the physical properties by treatment with an acid, H2SO4
Description
た不溶性アゾ顔料組成物及び印刷インキに関する。
物、塗料、印刷インキ、ゴム成形物等の黄色系及び赤色
系着色剤として広く使用されている。
ラビア印刷インキの場合には高速印刷が行われているの
で、印刷中の粘度は、低く安定していることが必要であ
る。またインキを製造してから印刷に使用するまで、相
当な時間が経過することがあるので粘度の経時変化の少
ないことも必要である。こうしたインキに要求される粘
度に係わる性能を「粘度適性」と言う。また、これらの
インキを紙やフィルムなどに印刷して得られる塗膜は、
光沢、鮮明性等に優れること、いわゆる塗膜適性が必要
である。
刷インキ、特にグラビア印刷インキに使用した場合、高
速での印刷中にインキ供給部のインキの粘度が高くな
り、良好な印刷が出来なくなる現象を引き起こす。この
現象を「ソワリング現象」と言う。この現象は、印刷中
に印刷インキが空気中の水分を吸収することにより引き
起こされると考えられている。インキの粘度が高い状態
で印刷を続けると色調の不鮮明化、光沢・着色力の低下
など大きな問題になる。
印刷インキ、特にグラビア印刷インキに使用した場合、
鮮明な色相、高い光沢、大きな着色力など、一般に良好
な塗膜適性を有するが、しばしば印刷途中でインキが増
粘する「ソワリング現象」を引き起こすため、不溶性ア
ゾ顔料の「ソワリング適性」の改良は、長い間懸案にな
っている研究テーマであった。
6072号公報において、アゾレーキ顔料をポリエステ
ル樹脂で処理する方法が開示されているが、不溶性アゾ
顔料については記述されていない。
ついては、公知の文献はないが、流動性および凝集性の
改良された顔料組成物について特公昭45ー11026
号公報、特公昭55ー10630号公報、特開昭59ー
30862号号公報などが開示されている。しかし、こ
れらの公報は、何れも不溶性アゾ顔料成分に溶性アゾ顔
料成分(スルフォン酸またはカルボン酸のような水溶性
基を有するジアゾ成分またはカップラー成分)を反応さ
せるものであり、水溶性染料またはその金属塩を顔料組
成物の成分としているので、耐温水着色性(耐ボイル
性)が問題となっており、ソワリング性の改良にも効果
がない。
グ性の優れた不溶性アゾ顔料組成物またはその印刷イン
キを提供するものである。
な状況に鑑みて鋭意研究した結果、不溶性アゾ顔料およ
びジアゾ成分とカップリング反応を行わない2個以上の
カルボキシル基を有する芳香族化合物類を含有する顔料
組成物およびその印刷インキの耐ソワリング性が優れて
いることを見い出し、本発明を完成するに至った。さら
に予期しない効果として当該発明顔料組成物を使用した
グラビア印刷インキの経時粘度安定性が優れているこ
と、また驚くべきことにハイライトの転移性および再溶
解性などの印刷適性が良好であることをも見い出した。
びジアゾ成分とカップリング反応を行わない2個以上の
カルボキシル基を有する芳香族化合物類を含有すること
を特徴とする顔料組成物、または該不溶性アゾ顔料組成
物を成分としてなる印刷インキを提供するものである。
としては、例えば既に上市されている、C.I.Pig
ment Yellow 12、同14、同17、同5
5、同83、同13、同81、同134、同113、
C.I.Pigment Orange 16、同1
4、同13、同63、同34、同38、同15、同4
4、C.I.Pigment Red 213、同2
3、同31、同3、同5、同22等が挙げられ、代表的
にはC.I.Pigment Yellow 14、同
17、同83、C.I.Pigment Red 21
3等がある。これらは、アセト酢酸アニリド系アゾ顔料
またはナフトールAS系アゾ顔料に相当する。なお、本
発明においてインキの調色のために不溶性アゾ顔料以外
の有機及び無機顔料を併用することもできる。
ング反応を行わない2個以上のカルボキシル基を有する
芳香族化合物(以下芳香族カルボン酸と略す)として
は、低級アルキル基、ハロゲン原子またはニトロ基で置
換されても良い、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2ー、2,
3−、2,5−または1,8−ナフタル酸等が挙げられ
る。
酸類の金属塩としては、例えばアルミニウム塩、マグネ
シウム塩、亜鉛塩、カルシウム塩、バリウム塩、ストロ
ンチウム塩等が挙げられるが、すべてのカルボン酸を金
属塩にする必要はない。
フタル酸のアルミニウム塩、フタル酸のカルシウム塩、
イソフタル酸のアルミニウム塩、イソフタル酸のストロ
ンチウム塩、テレフタル酸のアルミニウム塩、トリメリ
ット酸のアルミニウム塩、トリメリット酸の亜鉛塩、ト
リメリット酸のカルシウム塩、トリメリット酸のマグネ
シウム塩、トリメリット酸のバリウム塩、トリメリット
酸のストロンチウム塩、ピロメリット酸のアルミニウム
塩、ピロメリット酸のカルシウム塩、ピロメリット酸の
バリウム塩、ピロメリット酸のストロンチウム塩、1,
8−ナフタル酸のアルミニウム塩、2,3−ナフタル酸
のアルミニウム塩が好ましい。
製法と使用方法は、特に限定されるものではないが、例
えば、芳香族カルボン酸類のカルボン酸をすべて金属塩
とする方法として、芳香族カルボン酸を湯に分散後、該
カルボン酸に対して等モル以上のアルカリ、例えば水酸
化ナトリウム等を加えて溶解させ、水溶液とした後、こ
れに等モル以上の水溶性金属塩、例えば塩化アルミニウ
ム等を加え、攪拌した後、PHを2〜7に調整して、芳
香族カルボン酸の金属塩を製造する。これらの金属塩
は、水中に分散したスラリー状態で、または濾過・水洗
したプレスケーキの状態で、またはさらに乾燥した粉末
の状態で使用できる。
溶性アゾ顔料と芳香族カルボン酸類またはその金属塩を
乾燥状態で混ぜ合わせる(ドライブレンド)ことにより
容易に製造することができる。
製造方法は、不溶性アゾ顔料合成直後の顔料スラリー中
に上記芳香族カルボン酸のアルカリ水溶液を加え、つい
で、金属塩水溶液を加えて、不溶性アゾ顔料の粒子表面
に該芳香族カルボン酸の金属塩を析出処理することであ
るが、これに限定されるものではない。
不溶性アゾ顔料100重量部に対して、0.1〜50重
量部の芳香族カルボン酸またはその金属塩より成るが、
好ましくは、不溶性アゾ顔料100重量部に対し、1〜
10重量部の芳香族カルボン酸またはその金属塩を含有
する。
よび溶剤等からなるビヒクルに分散して、塗料、インキ
などの用途に使用されるが、特にグラビア印刷インキに
使用した場合に、耐ソワリング性の優れた製品が得られ
る。
溶性アゾ顔料をビヒクルに分散してインキを調製する時
に添加しても良い。さらに不溶性アゾ顔料とビヒクルか
らなる印刷インキに、芳香族カルボン酸またはその金属
塩をビヒクルに分散したインキを混合して調製された印
刷インキも良好な耐ソワリング性を示す。
ち、樹脂としては、アクリル系樹脂、ニトロセルロース
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポ
リプロピレン系樹脂、塩化ゴム、塩化ビニルー酢酸ビニ
ル共重合樹脂、ロジン系樹脂等から選ばれる1種以上か
らなる樹脂が挙げられる。
ステル、ケトン、アルコール等から選ばれる1種以上の
溶媒が挙げられる。具体的には、トルエン、キシレン、
酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルブチルケトン、メチル
エチルケトン、イソプロピルアルコール、メタノール、
エタノールおよびこれらの混合物等が挙げられる。
詳細に説明するが、本発明は、これにより限定されるも
のではない。尚、例中の部および%は重量基準である。
%塩酸を273.8部加え次に氷水2000容量部を加
え撹拌する。0℃以下の条件下で30%亜硝酸ソーダ水
溶液445部を一気に加えてテトラゾ化する。これに活
性炭2部を加え、1時間撹拌後ろ過する。10%スルフ
ァミン酸で過剰の亜硝酸を打ち消しテトラゾ溶液とす
る。別にアニライド成分を準備する。水3000容量部
にアセトアセチルオルソトルイダイド364部を加え分
散し、次に25%苛性ソーダ492部を加え溶解する。
90%酢酸214部を滴下し系内に酢酸ソーダを合成す
る。PH6・温度20℃に調整する。このアニライド成
分中にテトラゾ溶液を滴下し3時間でカップリング反応
を終わらせる。得られた顔料スラリーを30分撹拌後、
ろ過し、得られたウェットケーキを水15000容量部
中に再解膠し25%苛性ソーダでPH5に調整する。次
に11.2部を溶解したトリメリット酸の水溶液を投入
する。30分撹拌後、塩化アルミニウム6水塩12.9
部を溶解した水溶液を投入する。30分撹拌後、25%
苛性ソーダでPH5に調整する。80℃に昇温し1時間
保温後、ろ過、水洗し得られた顔料組成物のウェットケ
ーキを100℃のギアオーブンで24時間乾燥する。乾
燥ランプを粉砕して顔料(C.I.Pigment Y
ellow 14)組成物の黄色粉末を得た。
た。これは、ウレタン系グラビア印刷インキであり、原
インキと言う。
定した。
し、1.2部の水を加え、ペイントコンディショナーで
10分間分散処理し、処理直後のインキの粘度を測定し
た。次に、この水を加えたインキを5日間、室温で静置
し、静置後のインキの粘度をザーンカップNo.3で測
定した。
と水を加えたインキの粘度およびそのインキの5日後の
経時粘度を比較して行った。
トリメリット酸および塩化アルミニウムによる処理を行
わなかった。この比較用顔料を使用してインキの作製と
評価を、実施例1と同様な方法で行った。
溶解させる。次に水100容量部に塩化アルミニウム5
0部を溶解し、トリメリット酸溶解液中に滴下する。次
に25%苛性ソーダを滴下しPH5に調整する。ろ過
し、充分水洗後ウェットケーキを得、100℃のギアオ
ーブンで24時間乾燥する。乾燥ランプを粉砕してトリ
メリット酸アルミニウムの白色粉末を得た。
および上記トリメリット酸アルミニウム0.14部から
なる不溶性アゾ顔料組成物を調製し、インキの作製と評
価を、実施例1と同様な方法で行った。
リット酸(試薬一級)0.14部からなる不溶性アゾ顔
料組成物を調製し、インキの作製と評価を実施例1と同
様な方法で行った。
リット酸無水物(試薬一級)0.14部からなる不溶性
アゾ顔料組成物を調製し、インキの作製と評価を実施例
1と同様な方法で行った。トリメリット酸無水物は、カ
ルボン酸の数が1個であり、本発明に該当しない。イン
キの粘度の測定結果(秒数)およびソワリング評価結果
を表1に示した。
顔料であるが、そのインキに水を加えると粘度が高くな
り、5日間静置後は、著しく増粘し、粘度測定不能とな
り「耐ソワリング性」が不良である。一方、実施例1お
よび実施例2の不溶性アゾ顔料とトリメリット酸のアル
ミニウム塩からなる顔料組成物から得られたインキは、
水を加えた後も、5日間静置後も、粘度の変化が無く、
「耐ソワリング性」が極めて優れていた。実施例3の不
溶性アゾ顔料とトリメリット酸からなる顔料組成物から
得られたインキは5日間静置後にやや粘度が高くなった
ものの「耐ソワリング性」は良好な結果であった。比較
例2のカルボン酸が1個の無水トリメリット酸と不溶性
アゾ顔料の顔料組成物から得られたインキは、水を加え
た直後に粘度測定不能となり、「耐ソワリング性」は不
良であった。
5 次の表2に他の実施例として、実施例2および実施例3
と同様な方法により得られた不溶性アゾ顔料組成物の耐
ソワリング性の評価結果を示した。さらに比較例として
カルボン酸が1個の芳香族カルボン酸またはその金属塩
と不溶性アゾ顔料からなる顔料組成物の評価結果を参考
のために示した。
〜10 次の表3に実施例として、実施例1と同様な方法で印刷
インキのビヒクルのみを変更して行った耐ソワリング性
試験の結果を示した。同様に表3に比較例として、比較
用顔料として比較例1で作製した顔料を使用し印刷イン
キのビヒクルのみを変更して行った耐ソワリング性試験
の結果を示した。
1〜15 次の表4に他の実施例として不溶性アゾ顔料の種類を変
更して行った耐ソワリング性試験の結果を示した。比較
用顔料として市販されている不溶性アゾ顔料を使用し
た。実施例としては、実施例2で作製したトリメリット
酸アルミニウムを比較用顔料と混合して不溶性アゾ顔料
組成物を得、実施例1の方法で耐ソワリング性試験を行
った。
ジアゾ成分とカップリング反応を行わない2個以上のカ
ルボン酸を有する芳香族化合物類を含有する顔料組成物
およびその印刷インキは、耐ソワリング性が優れてい
る。さらに当該発明顔料組成物を使用したグラビア印刷
インキの経時粘度安定性が優れており、またハイライト
の転移性および再溶解性などの印刷適性も良好である。
Claims (7)
- 【請求項1】 不溶性アゾ顔料およびジアゾ成分とカッ
プリング反応を行わない2個以上のカルボキシル基を有
する芳香族化合物類を含有することを特徴とする顔料組
成物。 - 【請求項2】 不溶性アゾ顔料およびジアゾ成分とカッ
プリング反応を行わない2個以上のカルボキシル基を有
する芳香族化合物類の金属塩を含有することを特徴とす
る顔料組成物。 - 【請求項3】 ジアゾ成分とカップリング反応を行わな
い2個以上のカルボキシル基を有する芳香族化合物類
が、ベンゼン環又はナフタレン環である請求項1〜2の
いずれか1つに記載の顔料組成物。 - 【請求項4】 不溶性アゾ顔料がアセト酢酸アニリド系
アゾ顔料またはナフトールAS系アゾ顔料である請求項
1、2または3記載の顔料組成物。 - 【請求項5】 樹脂と溶剤とを含むビヒクル及び請求項
1〜4のいずれか1つに記載の顔料組成物を含有する印
刷インキ。 - 【請求項6】 ビヒクルに含有される樹脂が、アクリル
系樹脂、ニトロセルロ−ス系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ウレタン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、塩化ゴ
ム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂およびロジン系
樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂である請求
項5記載の印刷インキ。 - 【請求項7】 請求項1、2または3に記載の顔料組成
物を含有してなることを特徴とする印刷インキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34660092A JP3282251B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 顔料組成物および印刷インキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34660092A JP3282251B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 顔料組成物および印刷インキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06192587A JPH06192587A (ja) | 1994-07-12 |
JP3282251B2 true JP3282251B2 (ja) | 2002-05-13 |
Family
ID=18384530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34660092A Expired - Lifetime JP3282251B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 顔料組成物および印刷インキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3282251B2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP34660092A patent/JP3282251B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06192587A (ja) | 1994-07-12 |
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