JP3280865B2 - ドアのロック装置 - Google Patents

ドアのロック装置

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JP3280865B2
JP3280865B2 JP24233596A JP24233596A JP3280865B2 JP 3280865 B2 JP3280865 B2 JP 3280865B2 JP 24233596 A JP24233596 A JP 24233596A JP 24233596 A JP24233596 A JP 24233596A JP 3280865 B2 JP3280865 B2 JP 3280865B2
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bolt
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敏彦 森
煕 木村
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株式会社シュア製作所
ヒント金属株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドアのロック装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、室内に設けられるドアのロック
装置では、先端部に傾斜面を有するドアボルトを、ドア
の端面からばね力によって突出させておき、ドアの閉鎖
に伴うドア枠側のストライクとドアボルトの傾斜面との
当接によって同ドアボルトを強制的に没入させた後、ド
アの閉鎖完了時にドアボルトが再度突出してストライク
の係止孔に嵌合することにより、ドアをロックするよう
になっている。
【0003】しかし、このロック装置の場合、ドアの開
放時にドアボルトがドアの端面から常に突出しているこ
とに伴って、例えばこのドアボルトにドア枠内を通る人
の衣服や持ち物等が接触干渉したり、ドアの閉鎖時にド
アボルトがストライクに当接することに伴って、耳障り
な衝撃音が発生したりするという欠点があった。そこ
で、これらの不都合を解消するため、ドアボルトをばね
力によって常時ドア内に没入させておき、ドアの閉鎖完
了時にのみドアボルトを磁力によってストライク側に突
出させるロック機構を備えたロック装置が提案されてい
る(例えば、特願平6−298547号公報参照)。
【0004】この磁力を利用したロック装置は、ドアの
端部に設けられるケーシングと、先端部がドアの端面か
ら軸心方向に出没するようケーシング内に挿通されたド
アボルトと、ケーシングに対して回動自在に設けられた
操作ハンドルと、このハンドルの回動操作によってドア
ボルトをケーシング内に没入させる駆動機構と、ドアボ
ルトを常時没入側に付勢するコイルばねと、ドアの閉鎖
時にコイルばねの付勢力よりも強力な磁力によってドア
ボルトの先端部をドア枠側のストライクに向って突出さ
せるロック機構とを備えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】磁力を利用するタイプ
のドアのロック装置において、ドアの閉鎖時は、ドアボ
ルトが磁力により突出状態を保持されている。そのた
め、犯罪やイタズラを目的として、ドアとドア枠との隙
間からマイナスドライバーや針金を曲げたもの等を差し
込み、それらの先端部をドアボルトの側面やストライク
内のボルト先端部へ突き当てておき、そして梃の要領
で、ドアボルトをケーシング内へ没入させる方向へこじ
るようにすれば、わざわざ操作ハンドルを操作しなくて
も磁力に抗してドアボルトをストライクから引き出すこ
とができる場合があり、従ってドアを開けることができ
るおそれがあった。
【0006】またこの他、ドアとドア枠の隙間から金鋸
等を差し入れて、これによってこの隙間内を横切ってい
るドアボルトを切断するという手口もあった。この種の
手口に対しては、ドアボルトを磁力によって突出させる
タイプのロック装置だけに限らず、ドアボルト(ラッチ
ボルト及びデッドボルトの全般)を用いたあるゆるタイ
プのロック装置においても、犯罪やイタズラを許容する
一因となっている。本発明は、上述のような実状に鑑み
てなされたもので、ドアとドア枠との間、即ち、ケーシ
ングからストライクまでの間を渡るドアボルトを対象と
して起こる犯罪やイタズラに対し、金鋸等を用いたドア
ボルトの切断を阻止するドアのロック装置を提供するこ
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。すなわち、
発明は、ドアボルトを磁力によって突出させるタイプ
のロック装置だけに限らず、ドアボルト(ラッチボルト
及びデッドボルトの全般)を用いた、あるゆるタイプの
ロック装置において適用可能なものであって、ドアボル
トに、そのまわりを回転自在となる防護筒が設けられて
いる。この防護筒は、ドアボルトの先端部を全体的に覆
うキャップ状のものでもよいが、ドアボルトがケーシン
グから突出した状態で、少なくともストライクとケーシ
ングとの間を渡る部分だけに対応した短筒状乃至リング
状のものでもよい。
【0008】すなわち、このような防護筒を有している
ので、ドアとドア枠との隙間へ金鋸等を差し込んでドア
ボルトを切断しようとしても、防護筒が空回りして、ド
アボルトを切断できないことになる。なお、防護筒は、
回転軸を中心とした多角形筒又は楕円筒等としてもよい
が、円筒形に形成しておけば、金鋸等の刃を引っ掛ける
ことがそもそもできなくなり、防犯上、一層、好適であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図6は、本発明に係る保護
筒81が適用されていない、磁力を利用するタイプのラ
ッチ錠1の第1比較例を示している。このラッチ錠1
は、部屋の出入口又は玄関等の観音開き式ドア2の端部
に設けられ、ドア2の端面からドアボルト3が出退する
ようになされ、またドア枠4に設けられたストライク5
の係止孔6に対し、ドアボルト3が嵌入したり、離脱し
たりするようになっている。
【0010】前記ラッチ錠1は、開放断面の一対のカバ
ー8を二つ合わせてなるケーシング7と、先端部がドア
2の端面から軸心方向に出没するようケーシング7内に
挿通されたドアボルト3と、ケーシング7に対して回動
自在に設けられた操作ハンドル(操作部材)9と、該ハ
ンドル9の回動操作によってドアボルト3をケーシング
7内に没入させる駆動機構10と、ドアボルト3を常時
没入側に付勢するコイルばね11とを有している。
【0011】そして、上記ケーシング7には、ドアボル
ト3が突出移動した後、勝手に没入してしまうことがな
いようにできる没入阻止手段を備え、該没入阻止手段
は、ドアボルト3が突出移動した際に、没入阻止作用位
置に入り込む没入阻止片70を有し、また駆動機構10
には、この没入阻止片70を必要に応じて待機位置(非
作用位置)へ払い出すための払出し片71が設けられて
いる。
【0012】さらに、前記ラッチ錠1は、ドア2の閉鎖
時にコイルばね11の付勢力よりも強力な磁力でドアボ
ルト3を突出させるために、ドアボルト3の先端部及び
ストライク5の係止孔6内に嵌装した永久磁石12,1
3からなるロック機構と、角棒状のボルト操作杆14
と、このボルト操作杆14の戻し巻ばね15及び受板1
6とを備えている。
【0013】前記ドアボルト3は、ドア2の端面から出
没する断面円形のボルトヘッド部3Aと、このボルトヘ
ッド部3Aの後端(没入側端)に同ヘッド部3Aと同軸
心上に設けられた大径のばね受部3Bと、該ばね受部3
Bの一側(ケーシング7のカバー8合わせ面側)にボル
ト軸線方向に延設されたボルト駆動片3Cとから成り、
該駆動片3Cには反転駆動爪係合切欠部17が設けられ
ている。
【0014】そして、前記ボルトヘッド部3Aの先端に
は、正面視円形の磁石嵌装凹部18が設けられ、該凹部
18に略ドーナツ形の前記永久磁石12がビス19によ
り着脱可能に固着されており、ボルトヘッド部3Aの先
端部分がストライク5の係止孔6に嵌入してドア2をロ
ックするようになっている。また、前記ボルトヘッド部
3Aには、前記コイルばね11が外嵌されている。
【0015】前記ケーシング7は、ダイカスト製であっ
てその前端(ドアボルト3の出没側端)に長円形の取付
フランジ7Aを備えており、該フランジ7Aの中央部に
ボルトヘッド部3Aの案内孔20が設けられ、長手(上
下)方向両端部に取付孔21が設けられている。前記ケ
ーシング7の後端部には、ボルト操作杆14用の挿通孔
22、カバー8を連結するためのねじ挿通孔23、カバ
ー8同士の位置決めピン孔24が設けられており、カバ
ー8は、ケーシング7内にドアボルト3、駆動機構10
等を組込んだ後、前記ねじ挿通孔23を利用してねじ
(図示省略)により結合される。
【0016】さらに、前記ケーシング7には、カバー8
の合わせ面側の一方に前記駆動片3Cの摺動案内部25
及び戻し巻ばね係合片当接部26が設けられ、他方に後
述のスライダー摺動案内部27が設けられており、前記
案内孔20側端部にはボルトストッパー28Aが設けら
れ、その反対側端部に戻し巻ばね係合片ストッパー28
Bが設けられている。
【0017】このようなケーシング7に対して設けられ
る前記の没入阻止片70は、先端ほど先細りした板材製
レバー状のもので、その後端部に設けられる枢軸73を
中心として、カバー8の合わせ面間で形成される隙間7
4内を揺動自在に保持されている。この没入阻止片70
の先端部は、ドアボルト3がケーシング7の外方へ向け
て突出移動したとき(図1参照)に、その駆動片3Cの
後端部が通り過ぎた位置へ揺動によって入り込み可能に
なっており、コイルばね11によってドアボルト3が没
入移動しようとするのを、駆動片3Cへの当接によって
阻止する。
【0018】すなわち、ドアボルト3が突出移動する
と、ケーシング7内では、駆動片3Cが通過した部分に
ドアボルト3用の没入移動許容領域が形成されてゆく
が、没入阻止片70は、この没入移動許容領域に入り込
むことで、ドアボルト3の没入を邪魔するものである。
なお、枢軸73には巻バネ75が嵌められており、ドア
ボルト3が没入状態にあるときには没入阻止片70を駆
動片3C側へ押圧付勢するようになっている。これによ
り、ドアボルト3が突出移動したときの、没入移動許容
領域への入り込み動作に確実性を持たせている。
【0019】また、没入阻止片70がドアボルト3用の
没入移動許容領域へ向けて揺動するとき、この没入阻止
片70は、後述する回動部材32に当接することで、揺
動範囲が規制されるようになっている。没入阻止片70
の長手方向中央部には、ドアボルト3用の没入移動許容
領域へ入り込んだ状態で、丁度、上記回動部材32に対
応するようになる側縁部分に、凹みカーブを有したカム
面76が形成されている。
【0020】前記駆動機構10は、ケーシング7内に前
記案内部27に案内されてドアボルト3の軸線方向(前
後方向)に移動自在に嵌装されたスライダー29と、前
記ボルト操作杆14に外嵌され且つ外周に駆動爪30及
び戻し巻ばね係合片31を備えた回動部材32と、該回
動部材32の外周に巻装された前記戻し巻ばね15と、
前記ねじ挿通孔23の前側に軸33により回動自在に設
けられた反転駆動爪34とを有している。
【0021】そして、前記戻し巻ばね15の一方の係合
部15Aが、カバー8に設けた係止ピン35に係止され
ると共に、他方の係合部15Bが回動部材32の外周に
設けた前記ばね係合片31に係止され、回動部材32の
四角ボス孔36に嵌合されたボルト操作杆14、即ち操
作ハンドル9を図1中の矢印ロで示す方向に付勢してい
る。
【0022】この駆動機構10に対して設けられる前記
の払出し片71は、回動部材32の外周部から、三角チ
ップ状に一体的に突設されたものである。この払出し片
71の位置付けは、上記戻し巻ばね係合片31に対し、
その突出方向を逆向きにするような位置関係となってい
る。そして、払出し片71は、上記のような突出位置と
されていることに関して、次のような動きを奏する。
【0023】すなわち、操作ハンドル9が非操作状態に
あるときの回動部材32の向き(図1参照)で、払出し
片71は、前記没入阻止片70とは非干渉となってい
る。一方、操作ハンドル9を図1中の矢印イで示す方向
へ回動操作したことに伴う回動部材32の回動により
(図2参照)、払出し片71は、ドアボルト3用の没入
移動許容領域内に入り込んでいる没入阻止片70のカム
面76に当接しつつ、これを巻バネ75に抗して押し上
げるようになっている。このような没入阻止片70の押
し上げは、没入阻止片70をドアボルト3用の没入移動
許容領域から払い出すことになるので、結局、この時点
でドアボルト3は、コイルばね11による没入移動が許
容される状態となる。
【0024】また、前記スライダー29には、前記駆動
爪30が嵌入係合する係合切欠部37が設けられ、回動
部材32の駆動爪30が嵌入係合され、さらにスライダ
ー29の前端29Aが反転駆動爪34の一方の爪部34
Aに当接可能になっている。従って、操作ハンドル9を
上記のように図1中の矢印イで示す方向へ回動操作した
場合には、スライダー29を図中矢印ホで示す方向へ前
進させ、反転駆動爪34を図2中の矢印ハで示す方向へ
回動駆動させることができる。
【0025】反転駆動爪34における他方の爪部34B
は、前記ドアボルト3の駆動片3Cに設けた切欠部17
に嵌入係合しており、その軸33から切欠部17に当接
するまでの距離が、爪部34Aのスライダー29に当接
するまでの距離よりも長く設定されている。したがっ
て、ドアボルト3のストロークが、スライダー29のス
トロークよりも長く、しかも、ドアボルト3の退入推力
が強くなっている。
【0026】なお、前記コイルばね11は、その一端が
ドアボルト3の大径ばね受部3Bに支持され、他端(前
端)がケーシング7のフランジ7Aに形成された案内孔
20の内側端面38に支持されている。したがって、コ
イルばね11は、その一端が固定側(ケーシング7)に
支持されているので、安定的に保持されると共に、ドア
ボルト3をその軸線方向と平行に付勢し、ドアボルト3
の出退動作を円滑かつ確実に行なう。
【0027】さらに、コイルばね11を円柱状のボルト
ヘッド部3Aの外周部に外嵌しているので、コイルばね
11の外径をケーシング7内で納まる範囲で最大限に大
きくすることができる。そして、コイルばね11は、ド
ア2が開いた状態では、ドアボルト3を後方に(矢印ニ
で示す)付勢して図2に示すようにケーシング7内に没
入させ、ストッパー28Aにばね受部3Bを当接させて
係止状態とし、ドアボルト退入状態を保持している。
【0028】したがって、図2に示すドア2の開状態で
は、操作ハンドル9を同図中矢印イ,ロいずれの方向に
回動しても、スライダー29が往復動するだけで反転駆
動爪34の爪部34Bは、ドアボルト3の駆動片3Cに
設けた切欠部17内で停止しており、ドアボルト3を駆
動して突出させることができず、コイルばね11の付勢
力によってドアボルト3の没入状態が保持される。
【0029】前記ストライク5の係止孔6は、ドアボル
ト3のボルトヘッド部3Aが自在に出退する大きさとさ
れると共に、該係止孔6の奥に磁石嵌着凹部39が形成
され、該凹部39にドーナツ形の前記永久磁石13が嵌
入され、ビス40により固定されている。前記永久磁石
12,13は、前述のように、ドーナツ(又はシリン
ダ)形であって磁力が強大であり、板状マグネットに比
べて衝撃に強い。しかも、ビス等によるねじ止めが可能
であるから、ドアボルト3の吸着時の衝撃があっても破
損することがなく、加えて、ビス19,40が衝撃力を
ドア枠4或いはドアボルト3等を介してドア2に伝達分
散させ、その耐久性を向上させることができる。
【0030】なお、前記永久磁石12,13の吸引力
は、前記コイルばね11の付勢力よりも大きくされてお
り、ドア2を閉じてドアボルト3のボルトヘッド部3A
とストライク5の係止孔6が合致すると同時に、永久磁
石12,13の吸引力によってコイルばね11の付勢力
に抗してドアボルト3が突出し、前記係止孔6に嵌入係
止され、ドア2がドア枠4側にロックされるようになっ
ている。
【0031】前記ストライク5には、上下に取付孔41
が設けられ、図外のビス等によりドア枠4に設けられ
る。また、前記受板16には、中央にドアボルト挿通孔
42が設けられ、上下に前記ケーシング7のフランジ7
Aに設けた取付孔21に合致する取付孔43が設けられ
ており、図外のビス等によりフランジ7Aと共にドア2
に設けられる。
【0032】次に、上記第1比較例の動作について説明
する。なお、いま、例えば図3の上側を屋外側とし、図
3の下側を屋内側とするとき、ボルト操作杆14には、
屋外側の端部にキー78を着脱自在とした解錠装置79
を設け、また屋内側の端部に操作ハンドル9を設けるも
のと仮定する。解錠装置79のかわりに、例えば実公平
2−40206号公報、実公平3−54281号公報、
特公平3−78467号公報等に記載された押釦操作部
付き施錠装置を用いるようにしてもよい。
【0033】まず、ドア2を閉じた状態では、図1に示
すように、永久磁石12,13の吸引力によって、ドア
ボルト3のボルトヘッド部3Aがドア枠4のストライク
5に設けた係止孔6内に嵌入している。また、ケーシン
グ7に設けられた没入阻止片70がドアボルト3用の没
入移動許容領域内に入り込んでおり、没入阻止片70の
先端部がドアボルト3の駆動片3Cと係合しているの
で、ドアボルト3がケーシング7内へ向けて没入移動す
ることは決してない。従って、ドア2はロック状態とな
り、操作ハンドル9を操作しない限りは、仮に、犯罪や
イタズラを目的として、ドア2とドア枠4との隙間へマ
イナスドライバー等を差し込むようなことをしても開か
ない。
【0034】すなわち、ボルトヘッド3は、いわゆるデ
ッドボルトとしての機能を奏していることになる。これ
に対して、ドア2を開く場合、屋内側から操作ハンドル
9を図1に矢印イで示す方向へ回動操作したとする。勿
論、図3に示したように屋内側から解錠装置79へキー
78を差し込んで、これを上記矢印イ方向と同方向へ回
動操作してもよいものである。
【0035】すると、回動部材32が同様に矢印イ方向
へ回動し、まず、払出し片71が没入阻止片70のカム
面76に当接し、これを押し上げる。従って、没入阻止
片70はドアボルト3用の没入移動許容領域から払いだ
される。また同時に、回動部材32の駆動爪30がスラ
イダー29を前進させ、反転駆動爪34を図2中に矢印
ハで示す方向へ回動させ、そしてドアボルト3の駆動片
3Cを矢印ニで示す方向に後退移動させるので、永久磁
石12,13が強制的に引き離されて、ドアボルト3が
圧縮状態のコイルばね11の付勢力も加わって後退す
る。
【0036】そして、ドアボルト3のばね受部3Bがス
トッパー28Aに当接して停止し、ドアボルト3のボル
トヘッド部3Aがストライク5の係止孔6から脱出して
ドア2のロックが解除され、ドア2を押して開けること
ができる。そこで、ドア2の操作ハンドル9から手を離
す等すると、戻し巻ばね15によって回動部材32が図
1中に矢印ロで示す方向へ自動的に回動し、スライダー
29を後退させる。このとき、ドアボルト3の駆動片3
Cは、既に没入状態に戻っているので、払出し片71に
よる押圧が解除されつつある没入阻止片70は、駆動片
3Cの側面側に外接した状態を保持して停止する。ま
た、この状況下にあっては、言うまでもなく永久磁石1
2,13の吸引力が作用しないので、コイルばね11の
付勢力によって、図2に示す状態、即ちドアボルト3が
ケーシング7内に没入したままの状態に保持される。
【0037】このように、ドア2を開けた状態では、ボ
ルトヘッド部3A先端に衣服や持ち物等が接触干渉する
ことがなく、また、ボルトヘッド部3Aがストライク5
に衝突しないので、衝突音の発生も防止できる。次に、
ドア2を開状態から再び閉めると、ボルトヘッド部3A
とストライク5の係止孔6が合致すると同時に、永久磁
石12,13の吸引力によってボルトヘッド部3Aが係
止孔6に嵌入し、ドア2がロックされる。
【0038】この場合、上記第1比較例によれば、コイ
ルばね11がボルトヘッド部3Aに同軸的に外嵌されて
いるので、コイルばね11の付勢力の作用線が、ドアボ
ルト3の軸心方向と一致し、しかもコイルばね11の一
端側がケーシング7に支持されているため、前記付勢力
がドアボルト3の径外方向に作用せず、ドアボルト3が
ケーシング7の案内孔20内でがたついたり、ケーシン
グ7との間で高い摩擦力を生じることなく、安定的に円
滑かつ確実に作動する。
【0039】また、コイルばね11がボルトヘッド部3
Aに外嵌されているので、ケーシング7内に当該コイル
11を収納するための特別のスペースを設ける必要がな
いので、ケーシング7を可及的にコンパクトに、またコ
イルばね11の有効径を最大限に大きくすることがで
き、第1比較例のような細いチューブタイプのケーシン
グ7にも本発明を採用できる。
【0040】なお、上記第1比較例において、永久磁石
12,13のうちの一方を鉄片に代えることができ、ス
トライク5の係止孔6に嵌装される永久磁石は、電磁石
とすることができるほか、永久磁石12,13をドーナ
ツ型以外の形状のものをも採用可能である。さらに、ド
アボルト3とその駆動片3Cを分割して別とすることが
でき、操作ハンドル9の代りに操作ノブを採用すること
もできる。
【0041】図7及び図8は、本発明に係る保護筒81
が適用されていない、磁力を利用す るタイプのラッチ錠
1の第2比較例を示している。この第2比較例は、第1
比較例の細いチューブタイプに比べて上下幅寸法がかな
り広いタイプのケーシング7を採用している点で、第1
比較例と異なっている。
【0042】即ち、このケーシング7は、後端縁がほぼ
半円形に形成された平板状の底板7Bの外周縁から側壁
7Cを突設したもので、ケーシング7の開口部が図外の
平板状の蓋部材によって閉塞されるようになっており、
上部側にはドアボルト3が出退自在に挿通され、同ケー
シング7の上下ほぼ中央部でかつ後部に操作ハンドル9
が設けられている。また、没入阻止片70は、ドアボル
ト3の上部側に設けられている。
【0043】一方、本第2比較例の駆動機構10は、ド
アボルト3のばね受部3B後面中央に延設された駆動ロ
ッド部3Cと、これに係合するように回動部材32から
突設された駆動アーム44とからなり、駆動ロッド部3
Cの後端には鍔部45が形成され、ケーシング7の後端
内面がストッパー部46とされ、鍔部45が当接してド
アボルト3の後退限が規制されるようになっている。
【0044】前記駆動アーム44は、図8に示すよう
に、回動部材32の外周部から上方へ突出された二股状
部材で、この二股部分の間にドアボルト3の駆動ロッド
部3Cが軸線方向往復移動自在に挟まれている。駆動ア
ーム44の二股間距離は、駆動ロッド部3Cの鍔部45
の外径よりも小さく設定されている。また、この駆動ア
ーム44における二股部分の突端部が、前記没入阻止片
70のカム面76に当接するための払出し片71とされ
ている。
【0045】一方、回動部材32の外周部における駆動
アーム44の反対側には、戻し片47が下方へ突設され
ている。そして、ケーシング7内の下部には、戻しコイ
ルばね48の収容部49が後方に開口するように形成さ
れており、該収容部49内に戻しコイルばね48が嵌入
されてその後端が押圧ピン50を介して前記戻し片47
が当接されている。
【0046】したがって、この第2比較例では、ドア2
の閉鎖時においては、永久磁石12,13の相互吸着に
より、ドアボルト3のボルトヘッド部3Aがストライク
5側へ突出し、ばね受部3Bの後面に、没入阻止片70
の先端部が当接する。そのため、この第2比較例でも、
ドアボルト3はデッドボルトとしての機能を奏してい
る。
【0047】そして、この状態において操作ハンドル9
を回動操作すると、これに伴って回動する回動部材32
が、まず、駆動アーム44に設けられた払出し片71に
よって没入阻止片70を上方へ押し上げ、ドアボルト3
の没入移動を許容させるのと同時に、駆動アーム44が
その二股間で鍔部45を掛止しながら駆動ロッド部3C
を後退させるので、これによりドアボルト3は、コイル
ばね11の弾性力をも受けながらケーシング7内に没入
移動することになる。
【0048】なお、その後、ドア2を開けて操作ハンド
ル9から手を離すと、ドアボルト3がコイルばね11の
付勢力によりケーシング7内に保持されると共に、操作
ハンドル9は戻しコイルばね48により押し戻され元の
位置に復帰される。上記第2比較例において、図示して
いないが、駆動ロッド部3Cを短かくして、ケーシング
7内でこれに案内されて前後動するスライダーの前端を
連係させ、スライダー後端部を前記駆動アーム44によ
り後退動させるようにすることができる。
【0049】図9は、本発明の実施形態の主要部を示し
ている。同図は、ドアボルト3だけを抽出し且つ一部破
砕して示したもので、ロック装置を構成するためのその
他の構造については、第1比較例や第2比較例で説明し
たものと全く同一としてもよいし、又はこれら各比較例
において没入阻止片70及び払出し片71を具備しない
ものと同一としてもよいし、更には従来技術で説明した
特願平6−298547号公報記載のもの等としてもよ
い。要は、ドアボルト(ラッチボルト及びデッドボルト
の全般)を用いた、従来公知の、あるゆるタイプのロッ
ク装置に適用することが可能である。
【0050】従って、これら周辺技術についての詳説は
省略するが、ロック装置としての基本的な構成、即ち、
ドアボルト3をドア2の端面から軸心方向に沿って出没
可能に保持するケーシング7と、このケーシング7内に
ドアボルト3を没入可能にする駆動機構10(この駆動
機構10の細部構成は、前記各比較例と同じである必要
はない)と、この駆動機構10に設けられた操作部材9
と、ドア枠側に設けられてドアボルト3の先端部を受け
るストライク5とを有したものである。
【0051】本実施形態で用いられるドアボルト3は、
円柱形状をしたボルトヘッド部3Aと、このボルトヘッ
ド部3Aの後端にこれと同軸心上に設けられた大径のば
ね受部3Bと、このばね受部3Bから後方へ延設された
ボルト駆動片3Cとを有している。ボルト駆動片3Cに
は、第1比較例の場合と同様に、反転駆動爪係合切欠部
17が設けられたものとしてある。
【0052】ボルトヘッド部3Aは、断面が円形の軸心
部80と、この軸心部80の突端部に埋設された永久磁
石12と、軸心部80まわりに回転自在に外嵌された円
筒状の防護筒81と、軸心部80の突端部にビス19に
よって永久磁石12と共に取り付けられるカバー端82
とを有している。このカバー端82は、防護筒81の外
径と略同径に形成されているため、防護筒81は軸心部
80から脱出不能となっている。
【0053】なお、防護筒81は、硬質クロム等のメッ
キを施したり、高周波焼き入れを施したり、或いはステ
ンレス等の硬質素材を用いて形成したりして、硬質に仕
上げておくのが好適である。このような防護筒81を有
しているので、ドア2が閉鎖時において、ドア2とドア
枠4との隙間へ金鋸等を差し込んでドアボルト3を切断
しようとしても、防護筒81が空回りして、ドアボルト
3を切断できないことになる。従って、犯罪やイタズラ
を目的として無理やりドア2が開かれるといったことを
防止することができる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ドアボルトまわりに回転自在な防護筒を設ける
構成としたので、ドアとドア枠との隙間へ金鋸等を差し
込んでドアボルトを切断しようとしても、保護筒の空回
りによってドアボルトの切断が防止され、このため、犯
罪やイタズラによってドアが無理やり開かれるのを防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1比較例においてドアロックした場
合のケーシングを外した状態を示す側面図(図3のA−
A線矢視図相当)である。
【図2】第1比較例においてドアロックを解除した場合
のケーシングを外した状態を示す側面図である。
【図3】第1比較例の概略平面図である。
【図4】図3の左側面図である。
【図5】第1比較例のドアボルトとその駆動機構を示す
分解斜視図である。
【図6】回動部材を別の角度から示した斜視図である。
【図7】本発明の第2比較例を示す縦断面図である。
【図8】第2比較例におけるドアボルトとその駆動機構
を示す斜視図である。
【図9】本実施形態で用いるドアボルトを一部破砕して
示す側面図である。
【符号の説明】
2 ドア 3 ドアボルト 4 ドア枠 5 ストライク 7 ケーシング 9 操作部材(操作ハンドル) 10 駆動機構 11 コイルばね 12 ロック機構(永久磁石) 13 ロック機構(永久磁石) 70 没入阻止片 71 払出し片 75 巻バネ 76 カム面 81 防護筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−233665(JP,A) 特開 昭52−8400(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05C 1/16 E05B 47/00 E05B 55/14 - 55/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア(2)の端部に設けられるケーシン
    グ(7)と、先端部がドア(2)の端面から軸心方向に
    沿って出没するようケーシング(7)内に挿通されたド
    アボルト(3)と、ケーシング(7)に対して回動自在
    に設けられた操作部材(9)と、該操作部材(9)の回
    動操作によってドアボルト(3)をケーシング(7)内
    に没入させる駆動機構(10)と、ドア枠(4)側に設
    けられて突出したドアボルト(3)の先端部を受けるス
    トライク(5)とを備えているドアのロック装置におい
    て、 前記ドアボルト(3)には、ケーシング(7)から突出
    した状態で少なくともストライク(5)とケーシング
    (7)との間を渡る部分に、そのまわりを回転自在とな
    る防護筒(81)が設けられていることを特徴とするド
    アのロック装置。
  2. 【請求項2】 前記防護筒(81)は、回転軸を中心と
    した円筒形に形成されていることを特徴とする請求項
    記載のドアのロック装置。
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