JP3280205B2 - ホルダ受および試料ホルダ - Google Patents

ホルダ受および試料ホルダ

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JP3280205B2
JP3280205B2 JP24151895A JP24151895A JP3280205B2 JP 3280205 B2 JP3280205 B2 JP 3280205B2 JP 24151895 A JP24151895 A JP 24151895A JP 24151895 A JP24151895 A JP 24151895A JP 3280205 B2 JP3280205 B2 JP 3280205B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、STM(Scanning
Tunneling Microscope、走査トンネル顕微鏡)、AF
M(Atomic Force Microscope、原子間力顕微鏡)、M
FM(Magnetic Force Microscope、磁気力顕微鏡)、
SICM(Scanning Ion-Conductance Microscope、走
査型イオンコンダクタンス顕微鏡)等の走査プローブ顕
微鏡により高分解能で試料表面の3次元形状を観察する
際等に使用する、ホルダ受および試料ホルダに関する。
前記ホルダ受はスキャナ先端部に支持される部材であ
り、XY平面(2次元空間)内でスキャンされる。前記
試料ホルダは試料を保持し且つ前記ホルダ受に保持され
る部材であり、試料を保持した状態で前記ホルダ受と一
体的にXY平面(2次元空間)内でスキャンされる。
【0002】
【従来の技術】前記STM、AFM等の走査プローブ顕
微鏡装置としては、超高真空中で試料観察を行う超高真
空タイプと、大気中で試料観察を行う大気タイプとが市
販されている。高価格の前記超高真空タイプでは、試料
の加熱、冷却を行えるようにしたものが従来市販されて
いるが、低価格の前記大気タイプのものにおいて、試料
の加熱、冷却を行えるようにしたものは従来市販されて
いない。高真空程度の簡易的な真空室内で、試料加熱、
冷却を簡単に切り換えて使用できる走査プローブ顕微鏡
装置が有れば非常に便利である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高真空下で加熱状態の
試料を走査プローブ顕微鏡装置で観察できれば、試料表
面の結晶構造の変化や、蒸着粒子等の吸着の様子が観察
可能となる。また、高真空下で冷却状態の試料を走査プ
ローブ顕微鏡装置で観察できれば、常温状態では柔らか
い試料を基板等に固定して形状をくずすことなく、観察
することができるようになる。本発明は、前述の事情に
鑑み、下記の記載内容を課題とする。 (O01)走査プローブ顕微鏡装置で観察する試料をスキ
ャン可能に保持する装置において、試料の加熱および冷
却を容易に行えるようにすること。
【0004】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。ま
た、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0005】(第1発明)前記課題を解決するために、
本出願の第1発明のホルダ受(A)は、下記の要件を備
えたことを特徴とする、(Y01)XY平面内でスキャン
可能なスキャナ(27)先端に装着された絶縁性のホル
ダ受本体(31)、(Y02)試料ホルダ装着面(34)
および前記試料ホルダ装着面(34)の反対側の導電部
材接続面(35)を有し且つ前記試料ホルダ装着面(3
4)および導電部材接続面(35)間に一対のプローブ
測定用電力接続孔(36)と一対の温度制御電力接続孔
(37)とが形成された前記ホルダ受本体(31)、
(Y03)前記一対のプローブ測定用電力接続孔(36)
および前記一対の温度制御電力接続孔(37)は前記一
対のプローブ測定用電力接続孔(36)を結ぶ線分と前
記一対の温度制御電力接続孔(37)を結ぶ線分とが交
差するように配置された前記ホルダ受本体(31)、
(Y04)前記一対のプローブ測定用電力接続孔(36)
に対応して前記導電部材接続面(35)に固着された一
対のプローブ用導電性ナット(32)、(Y05)前記一
対の温度制御電力接続孔(37)に対応して前記導電部
材接続面(35)に固着された一対の温度制御用導電性
ナット(33)、(Y06)前記一対のプローブ用導電性
ナット(32)に接続されて、プローブ用電力を給電す
るプローブ用給電部材(26+28+29)、(Y07)
前記一対の温度制御用導電性ナット(33)に接続され
て、温度制御用電力を給電する温度制御用給電部材(2
6+28+29)。
【0006】(第2発明)また、本出願の第2発明の試
料ホルダ(H1)は、下記の要件を備えたことを特徴と
する、(Y08)試料ホルダ装着面(34)および前記試
料ホルダ装着面(34)の反対側の導電部材接続面(3
5)を有し且つ前記試料ホルダ装着面(34)および導
電部材接続面(35)間に一対のプローブ測定用電力接
続孔(36)と一対の温度制御電力接続孔(37)とが
形成された絶縁性のホルダ受本体(31)と前記プロー
ブ測定用電力接続孔(36)および温度制御電力接続孔
(37)に対応して前記導電部材接続面(35)に固着
された導電性ナット(32,33)とを有し、XY平面
内でスキャン可能なスキャナ(27)先端に装着された
ホルダ受(A)の試料ホルダ装着面(34)に装着され
る導電性の試料ホルダ本体(41)、(Y09)前記試料
ホルダ装着面(34)側に配置される被装着面(44)
および前記被装着面(44)の反対側に設けられた試料
保持面(45)を有し且つ前記被装着面(44)および
試料保持面(45)間に前記ホルダ受(A)の一対のプ
ローブ測定用電力接続孔(36)および一対の温度制御
電力接続孔(37)にそれぞれ接続する一対のプローブ
測定用電力接続孔(46)および一対の温度制御電力接
続孔(47)とが形成された前記試料ホルダ本体(4
1)、(Y010)前記試料ホルダ本体(41)の一対の
プローブ測定用電力接続孔(46)および前記一対の温
度制御電力接続孔(47)は前記一対のプローブ測定用
電力接続孔(46)を結ぶ線分と前記一対の温度制御電
力接続孔(47)を結ぶ線分とが交差するように配置さ
れた前記試料ホルダ本体(41)、(Y011)前記試料
ホルダ本体(41)の前記被装着面(44)に接続する
接続面および前記接続面の反対側の電極支持面を有し、
且つ前記接続面および電極支持面間に前記試料ホルダ本
体(41)の一対のプローブ測定用電力接続孔(46)
および一対の温度制御電力接続孔(47)に対応する孔
(49および50)が形成された絶縁部材(48)、
(Y012)前記一対の温度制御電力接続孔(47)に対
応する前記絶縁部材(48)の孔(50)の周囲に配置
され且つ前記電極支持面に設けられた一対の温度制御用
電極部材(51)、(Y013)前記試料ホルダ本体(4
1)の被装着面(44)側に配置されて前記一対の温度
制御用電極部材(51)に接続された温度センサ(5
2)。
【0007】(第3発明)また、本出願の第3発明の試
料ホルダ(H2)は、下記の要件を備えたことを特徴と
する、(Y014)試料ホルダ装着面(34)および前記
試料ホルダ装着面(34)の反対側の導電部材接続面
(35)を有し且つ前記試料ホルダ装着面(34)およ
び導電部材接続面(35)間に一対のプローブ測定用電
力接続孔(36)と一対の温度制御電力接続孔(37)
とが形成された絶縁性のホルダ受本体(31)と前記プ
ローブ測定用電力接続孔(36)および温度制御電力接
続孔(37)に対応して前記導電部材接続面(35)に
固着された導電性ナット(32,33)とを有し、XY
平面内でスキャン可能なスキャナ(27)先端に装着さ
れたホルダ受(A)の前記試料ホルダ装着面(34)に
装着される導電性の試料ホルダ本体(61)、(Y01
5)前記試料ホルダ装着面(34)側に配置される被装
着面(62)および前記被装着面(62)の反対側に設
けられた試料保持面(63)を有し且つ前記被装着面
(62)および試料保持面(63)間に、前記ホルダ受
(A)の一対のプローブ測定用電力接続孔(36)にそ
れぞれ接続する一対のプローブ測定用電力接続孔(6
4)が形成された前記試料ホルダ本体(61)、(Y01
6)前記試料ホルダ本体(61)の一対のプローブ測定
用電力接続孔(64)は前記試料ホルダ本体(61)の
中心部を挟んで両側に配置された前記試料ホルダ本体
(61)、(Y017)前記試料保持面(63)に設けら
れ、前記一対のプローブ測定用電力接続孔(64)を結
ぶ線分の両側に前記線分と平行に配置された傾斜ガイド
面(72)を有する一対の試料ガイド(71)、(Y01
8)前記試料保持面(63)から離れるに従って間隔が
接近する形状を有し、断面台形の試料台(73)の平行
な一対の傾斜側面(74)をガイドする前記傾斜ガイド
面(72)を有する前記一対の試料ガイド(71)。
【0008】(第4発明)また、本出願の第4発明の試
料ホルダ(H3)は、下記の要件を備えたことを特徴と
する、(Y019)試料ホルダ装着面(34)および前記
試料ホルダ装着面(34)の反対側の導電部材接続面
(35)を有し且つ前記試料ホルダ装着面(34)およ
び導電部材接続面(35)間に一対のプローブ測定用電
力接続孔(36)と一対の温度制御電力接続孔(37)
とが形成された絶縁性のホルダ受本体(31)と前記プ
ローブ測定用電力接続孔(36)および温度制御電力接
続孔(37)に対応して前記導電部材接続面(35)に
固着された導電性ナット(32,33)とを有し、XY
平面内でスキャン可能なスキャナ(27)先端に装着さ
れたホルダ受(A)の前記試料ホルダ装着面(34)に
装着される絶縁性の試料ホルダ本体(81)、(Y02
0)前記試料ホルダ装着面(34)側に配置される被装
着面(86)および前記被装着面(86)の反対側に設
けられた試料保持面(87)を有し且つ前記被装着面
(86)および試料保持面(87)間に、前記ホルダ受
(A)の一対のプローブ測定用電力接続孔(36)およ
び一対の温度制御電力接続孔(37)にそれぞれ接続す
る一対のプローブ測定用電力接続孔(88)および一対
の温度制御電力接続孔(89)とが形成された前記試料
ホルダ本体(81)、(Y021)前記試料ホルダ本体
(81)の一対のプローブ測定用電力接続孔(88)お
よび前記一対の温度制御電力接続孔(89)は前記一対
のプローブ測定用電力接続孔(88)を結ぶ線分と前記
一対の温度制御電力接続孔(89)を結ぶ線分とが交差
するように配置された前記試料ホルダ本体(81)、
(Y022)前記一対の温度制御電力接続孔(89)に対
応して前記試料保持面(87)に設けられ、前記温度制
御電力接続孔(89)に接続する孔(98)を有し且つ
ヒータ保持部(101)を有する一対の加熱用電極部材
(97)、(Y023)前記一対のプローブ測定用電力接
続孔(88)に対応して前記試料保持面(87)に設け
られ、前記プローブ測定用電力接続孔(88)に接続す
る孔(92)を有する一対のプローブ用電極部材(9
1)。
【0009】
【作用】次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明
する。 (第1発明の作用)前述の特徴を備えた本出願の第1発
明のホルダ受(A)の絶縁性のホルダ受本体(31)が
XY平面内でスキャン可能なスキャナ(27)先端に装
着される。前記ホルダ受本体(31)の試料ホルダ装着
面(34)には試料ホルダを装着することができる。ホ
ルダ受本体(31)には前記試料ホルダ装着面(34)
および導電部材接続面(35)間に一対のプローブ測定
用電力接続孔(36)と一対の温度制御電力接続孔(3
7)とが形成されており、前記導電部材接続面(35)
には、前記プローブ測定用電力接続孔(36)および温
度制御電力接続孔(37)に対応してプローブ用導電性
ナット(32)および温度制御用導電性ナット(33)
が固着されている。そして、前記一対のプローブ用導電
性ナット(32)および温度制御用導電性ナット(3
3)には、それぞれプローブ用電力を給電するプローブ
用給電部材(26+28+29)および温度制御用電力
を給電する温度制御用給電部材(26+28+29)が
接続されている。したがって、前記試料ホルダに、前記
ホルダ受(A)のプローブ測定用電力接続孔(36)お
よび温度制御電力接続孔(37)に接続する孔(例え
ば、試料ホルダ(H1,H2,H3)側のプローブ測定用
電力接続孔(46,64,88)および温度制御電力接
続孔(47,89))を設けて、次の(a)および
(b)を行うことにより、ホルダ受(A)への試料ホル
ダ(H1,H2,H3)の固着、およびホルダ受(A)の
導電部材接続面(35)から試料装着面(34)の試料
ホルダ(H1,H2,H3)への電気的接続を同時に行う
ことができる。 (a):ホルダ受(A)および試料ホルダ(H1,H2,
H3)のプローブ測定用電力接続孔(36および46,
49,64,88)を貫通する導電性ボルト(56)を
前記導電性ナット(32)に螺合させること。ならび
に、 (b):ホルダ受(A)および試料ホルダ(H1,H2,
H3)の温度制御電力接続孔(37および47,50,
89)を貫通する導電性ボルト(57)を前記導電性ナ
ット(33)に螺合させること。
【0010】前記ホルダ受本体(31)の前記一対のプ
ローブ測定用電力接続孔(36)および前記一対の温度
制御電力接続孔(37)は前記一対のプローブ測定用電
力接続孔(36)を結ぶ線分と前記一対の温度制御電力
接続孔(37)を結ぶ線分とが交差するように配置され
ている。したがって、前記ホルダ受本体(31)の前記
一対のプローブ測定用電力接続孔(36)および前記一
対の温度制御電力接続孔(37)に接続される試料ホル
ダの前記一対のプローブ測定用電力接続孔(46,6
4,88)および前記一対の温度制御電力接続孔(4
7,89)も同様に配置される。その場合、前記各線分
の交差する位置に試料(S)を配置することにより、試
料(S)と前記一対のプローブ用電力接続孔(36)と
の距離を均等にすることが容易であり、また、試料
(S)と前記一対の温度制御電力接続孔(37)との距
離を均等にすることが容易である。このため、試料
(S)を均等に加熱したり、試料(S)に均等にプロー
ブ電圧を印加することが容易となる。また、前記各一対
のプローブ測定用電力接続孔(36)および温度制御電
力接続孔(37)を前記各線分が交差するように配置す
ると、ホルダ受本体(31)として小さいものを使用し
ても、前記各一対のプローブ測定用電力接続孔(36)
および温度制御電力接続孔(37)の形成が容易にな
る。
【0011】(第2発明の作用)前述の特徴を備えた本
出願の第2発明の試料ホルダ(H1)では、ホルダ受
(A)の試料ホルダ装着面(34)側に配置される被装
着面(44)および試料保持面(45)を有する導電性
の試料ホルダ本体(41)と前記被装着面(44)に接
続する接続面および前記接続面の反対側の電極支持面を
有する絶縁部材(48)は、XY平面内でスキャン可能
なスキャナ(27)先端に装着された絶縁性のホルダ受
本体(31)を有する前記ホルダ受(A)の試料ホルダ
装着面(34)に装着される。前記導電性の試料ホルダ
本体(41)および絶縁部材(48)は、試料ホルダ本
体(41)の被装着面(44)および試料保持面(4
5)間に設けた一対のプローブ測定用電力接続孔(4
6)と前記プローブ測定用電力接続孔(46)に対応す
る前記絶縁部材(48)の孔(49)を貫通するプロー
ブ用導電性ボルト(56)を用いてホルダ受(A)に固
定することができる。そして、前記プローブ用導電性ボ
ルト(56)によりホルダ受(A)から導電性の試料ホ
ルダ本体(41)の試料保持面(45)にプローブ電力
を供給することができる。
【0012】また、前記温度制御電力接続孔(47)内
の温度制御用導電性ボルト(57)周囲に円筒状の絶縁
部材を配置することにより前記導電性の試料ホルダ本体
(41)とは電気的に絶縁した状態で、ホルダ受(A)
から前記絶縁部材(48)の孔(50)の周囲に配置さ
れ且つ前記電極支持面に設けられた一対の温度制御用電
極部材(51)に温度制御電力を供給することができ
る。したがって、前記温度制御用導電性ボルト(57)
により、ホルダ受(A)から、前記一対の温度制御用電
極部材(51)に接続された温度センサ(52)に給電
することができる。すなわち、前記温度センサ(52)
により試料ホルダ(H1)の温度を検出することができ
る。前記試料ホルダ本体(41)の一対のプローブ測定
用電力接続孔(46)および前記一対の温度制御電力接
続孔(47)は前記一対のプローブ測定用電力接続孔
(46)を結ぶ線分と前記一対の温度制御電力接続孔
(47)を結ぶ線分とが交差するように配置されるの
で、前記各線分が交差する位置に試料(S)を配置する
ことにより、試料(S)と前記一対のプローブ用電極部
材(46)との距離を均等にすることが容易であり、ま
た、試料(S)と前記一対の温度制御用電極部材(5
1)との距離を均等にすることができる。このため、試
料(S)を均等に加熱したり、試料(S)に均等にプロ
ーブ電圧を印加することが容易となる。また、前記各一
対のプローブ測定用電力接続孔(46)および温度制御
電力接続孔(47)を前記各線分が交差するように配置
すると、試料ホルダ本体(41)として小さいものを使
用しても、前記各一対のプローブ測定用電力接続孔(4
6)および温度制御電力接続孔(47)の形成が容易に
なる。また、前記絶縁部材(48)として熱絶縁部材を
使用することにより、試料ホルダ(H1)の温度がホル
ダ受(A)側に伝達されないようにすることができる。
その場合、前記試料ホルダ(H1)をヒートコンダクタ
(11+12+13)により冷媒タンク(9)に連結し
て、試料ホルダ(H1)を低温に保持した場合でも、ホ
ルダ受(A)およびホルダ受(A)を支持するスキャナ
(27)に低温が伝達されるのを防止することができ
る。
【0013】(第3発明の作用)前述の特徴を備えた本
出願の第3発明の試料ホルダ(H2)では、導電性の試
料ホルダ本体(61)の被装着面(62)は、XY平面
内でスキャン可能なスキャナ(27)先端に装着された
絶縁性のホルダ受本体(31)を有するホルダ受(A)
の試料ホルダ装着面(34)に装着される。前記試料ホ
ルダ本体(61)は、試料ホルダ本体(61)に設けた
一対のプローブ測定用電力接続孔(64)を貫通するプ
ローブ用導電性ボルト(56)を用いて前記ホルダ受
(A)へ固定することができる。そして、前記プローブ
用導電性ボルト(56)によりホルダ受(A)から導電
性の試料ホルダ本体(61)にプローブ電力を供給する
ことができる。試料ホルダ本体(61)の試料保持面
(63)に設けられた一対の試料ガイド(71)の対向
する傾斜ガイド面(72)は、前記試料保持面(63)
から離れるに従って間隔が接近する形状を有しているの
で、断面台形の試料台(73)の一対の傾斜側面(7
4)を前記傾斜ガイド面(72)に沿ってガイドさせな
がら、前記試料台(73)を前記試料保持面(63)の
所定位置に装着することができる。
【0014】(第4発明の作用)前述の特徴を備えた本
出願の第4発明の試料ホルダ(H3)では、絶縁性の試
料ホルダ本体(81)は、XY平面内でスキャン可能な
スキャナ(27)先端に装着された絶縁性のホルダ受本
体(31)を有するホルダ受(A)の試料ホルダ装着面
(34)に装着される。前記試料ホルダ本体(81)
は、試料ホルダ本体(81)の被装着面(86)および
試料保持面(87)間に設けた一対のプローブ測定用電
力接続孔(88)を貫通するプローブ用導電性ボルト
(56)を用いてホルダ受(A)に固定することができ
る。そして、前記プローブ用導電性ボルト(56)によ
りホルダ受(A)から試料保持面(87)のプローブ用
電極部材(91)にプローブ電力を供給することができ
る。また、試料ホルダ本体(81)に設けた一対の温度
制御電力接続孔(89)を貫通する温度制御用導電性ボ
ルト(57)によりホルダ受(A)から試料保持面(8
7)の温度制御用電極部材(97)に温度制御電力を供
給することができる。前記一対のプローブ測定用電力接
続孔(88)および前記一対の温度制御電力接続孔(8
9)は前記一対のプローブ測定用電力接続孔(88)を
結ぶ線分と前記一対の温度制御電力接続孔(89)を結
ぶ線分とが交差するように配置されるので、前記試料ホ
ルダ本体(81)の中心部に試料(S)を配置すること
により、試料(S)と前記一対のプローブ用電極部材
(88)との距離を均等にすることが容易であり、ま
た、試料(S)と前記一対の温度制御用電極部材(9
7)との距離を均等にすることが容易である。このた
め、試料(S)を均等に加熱したり、試料(S)に均等
にプローブ電圧を印加することが容易となる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に図面を参照しながら、本発明
の試料処理装置の実施例を説明するが、本発明は以下の
実施例に限定されるものではない。なお、以後の説明の
理解を容易にするために、図面において互いに直交する
座標軸X軸、Y軸、Z軸を定義し、矢印X方向を前方、
矢印Y方向を左方、 矢印Z方向を上方とする。この場
合、X方向と逆向き(−X方向)は後方、Y方向と逆向
き(−Y方向)は右方、Z方向と逆向き(−Z方向)は
下方となる。また、X方向及び−X方向を含めて前後方
向又はX軸方向といい、Y方向及び−Y方向を含めて左
右方向又はY軸方向といい、Z方向及び−Z方向を含め
て上下方向又はZ軸方向ということにする。さらに図
中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏か
ら表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載
されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するも
のとする。
【0016】(実施例1)次に、図1〜図9により本発
明のホルダ受の実施例1、および試料ホルダの実施例1
を説明する 。図1は本発明のホルダ受の実施例1、お
よび試料ホルダの実施例1を備えた走査プローブ顕微鏡
装置の概略説明図である。図2は図1に示すスキャナの
拡大説明図である。図3は前記図2の矢印IIIから見た
図である。図4は前記図2の矢印IVから見た図であ
る。図5は前記図2に示すホルダ受本体31の説明図
で、図5Aはホルダ受本体31の上面図、図5Bは斜め
上方から見た図、図5Cは斜め下方から見た図である。
図6は前記図1の要部拡大説明図である。図7は前記図
6の矢印VIIから見た図である。図8は前記図6の矢印
VIII−VIII線断面図である。図9は前記図6に示すホ
ルダ受Aおよび試料ホルダH1の説明図で、図9Aは前
記図7の矢印IXA−IXA線断面図、図9Bは前記図9
Aの要部拡大図である。図1において、走査プローブ顕
微鏡装置Uは、内部を真空に保持する外筒1を有してい
る。外筒1上端にはリング状のベルジャ支持部材2が支
持されており、前記ベルジャ支持部材2の上端にはドー
ム状のガラスベルジャ3が支持されている。そして、前
記外筒1、ベルジャ支持部材2、およびガラスベルジャ
3の内部は真空に保持されるように構成されている。前
記ガラスベルジャ3内側に形成される真空室4内には、
走査プローブ顕微鏡装置であるSTMまたはAFM等の
ヘッド5が配置されている。
【0017】前記外筒1の上端部左側部分には液体窒素
を収容する冷媒タンク6の外側容器7の突出円筒部8が
接続されている。前記外側容器7に支持された内側容器
9の下端部には水平な第1ヒートコンダクタ11の一端
が連結されている。第1ヒートコンダクタ11は前記突
出円筒部8の内側を通って、その他端は前記外筒1の内
側に延びている。第1ヒートコンダクタ11の前記他端
には第2ヒートコンダクタ12の下端部が連結されてい
る。この第2ヒートコンダクタ12は上方に延びてお
り、その上端部は前記真空室4内に配置されている。前
記第2ヒートコンダクタ12の上端部には第3ヒートコ
ンダクタ13の一端部が連結されており、他端のホルダ
連結部13aは、後述の試料ホルダH1と連結されてい
る。前記第1および第2のヒートコンダクタ11,12
は純銅製である。また、第3ヒートコンダクタ13は、
厚さ数ミクロンの銅箔を数十枚重ね合わせて両端を圧着
したものである。
【0018】前記外筒1の内部には内筒16が図示しな
い上下動装置(Z軸方向移動装置)により上下動可能
(Z軸方向に移動可能)に支持されている。前記上下動
可能な内筒16上端には水平なXY平面に平行なステー
ジ支持面16aが設けられている。ステージ支持面16a
上にはドリフトステージ17がXY平面内で位置調節可
能に支持されている。ドリフトステージ17は、図3に
示すように引張バネ17aによって常時右方へ付勢され
ている。前記ドリフトステージ17のY軸方向の位置お
よびZ軸回りの回転姿勢は、前後一対のY軸方向位置調
節装置18,19(図1、図3参照)によって調節され
るようになっている。すなわち、図3から分かるよう
に、Y軸方向位置調節装置18,19を同時に左右方向
のいずれかに移動させることにより、ドリフトステージ
17の左右方向の位置を調節することができ、Y軸方向
位置調節装置18,19をそれぞれ左右の逆方向に移動
させることによりドリフトステージ17のZ軸回りの姿
勢を調節できるようになっている。また、ドリフトステ
ージ17は図示しないX軸方向位置調節装置によりX軸
方向の位置も調節可能になっている。したがって、ドリ
フトステージ17は、前記上下動可能な内筒16上端に
XY平面内で位置調節可能に支持されているので、X、
Y、Z方向に位置調節可能である。
【0019】図2において、前記ドリフトステージ17
により、有底円筒状のセラミック製のスキャナ保持部材
21が支持されている。前記スキャナ保持部材21の上
端にはフランジ22が設けられており、フランジ22の
上面にはその外周部のリング状壁部分22aを残して、
その内側にリング状の凹部により形成される円筒部材支
持面22bが設けられている。前記リング状の凹部によ
り形成される円筒部材支持面22bは円筒部材23の下
部フランジ24を支持する。なお、前記円筒部材支持面
22bには、半径方向に延びる複数の配線用凹溝22cが
形成されている。前記複数の配線用凹溝22cにはそれ
ぞれ前記フランジ22下面に延びる接触端子26(図
2、図4参照)が設けられている。
【0020】前記有底円筒状のスキャナ保持部材21の
底面には円筒状の圧電素子により構成されたスキャナ2
7の下端(図示せず)が支持されている。前記スキャナ
27の円筒面にはスキャン用電極(図示せず)が張付け
られて、スキャナ27上端をXY平面内でスキャンでき
るようになっている。なお、このような円筒状圧電素子
を用いたスキャナ27は従来公知である。前記スキャナ
27の円筒面に張付けられた図示しないスキャン用電極
には、図2に示すように、ドリフトステージ17を通っ
て前記複数の接触端子26にそれぞれ接続する複数のリ
ード線28、および前記複数の接触端子26からそれぞ
れ前記配線用凹溝22c(図2参照)を通ってスキャナ
保持部材21内部に延びる複数のリード線29により給
電されるようになっている。なお、図4に示すように、
前記接触端子26は合計8個有り、その中の4個の接触
端子26に接続される4本のリード線29(図2参照)
が前記スキャナ27の円筒面に張付けたスキャン用電極
(図示せず)に接続される。そして、前記8個の中の残
りの4個の接触端子26に接続される4本のリード線2
9は、後述のホルダ受本体31下面に固着した一対のプ
ローブ用導電性ナット32,32および一対の温度制御
用導電性ナット33,33(図9参照)
【0021】図6において、前記スキャナ27の上端
(先端)には前記ホルダ受本体31が固着されている。
ホルダ受本体31は熱絶縁性セラミック(ステアタイト
(商標名))製である。図5、図6において、ホルダ受
本体31は、上面が試料ホルダ装着面34として形成さ
れ、下面が導電部材接続面35として形成されている。
試料ホルダ装着面34は、上方に突出するリング状の円
筒壁34aにより構成される外周部と、円形凹部34bに
より構成される中央部と、前記外周部34aおよび中凹
部34bを接続するドーナツ状の中間部34cを有してい
る。また、導電部材接続面35は前記円筒状のスキャナ
27内面に嵌合して下方に突出するリング状の円筒壁3
5aにより構成される外周部と、円形突出部35bにより
構成される中央部と、前記外周部および中央部の間のナ
ット装着部35cとを有している。また、前記円筒壁3
5aには、前記ナット装着部35cに装着される導電性ナ
ット32,33(図6、図9等参照)に接続されるリー
ド線29(図2参照)を通すための4個のスリット35
d(図5C参照)が形成されている。なお、前記円筒壁
35aおよびスキャナ27上端には前記リード線29を
通すためのスリット27aが形成されている。
【0022】前記試料ホルダ装着面(ホルダ受上面)3
4の前記中間部34cおよび導電部材接続面(ホルダ受
下面)35の前記ナット装着部35c間には、Y軸方向
に離れた一対のプローブ測定用電力接続孔36,36と
X軸方向に離れた一対の温度制御電力接続孔37,37
(図9参照)とが形成されている。前記一対のプローブ
測定用電力接続孔36,36および前記一対の温度制御
電力接続孔37,37は、前記一対のプローブ測定用電
力接続孔36,36を結ぶ線分(Y軸方向に延びる線
分)と前記一対の温度制御電力接続孔37,37を結ぶ
線分(X軸方向に延びる線分)とが前記ホルダ受本体3
1の中心部で垂直に交差するように配置されている。
【0023】前記導電部材接続面(ホルダ受下面)35
に固着された一対のプローブ用導電性ナット32,32
(図6参照)は、前記一対のプローブ測定用電力接続孔
36,36に対応して前記ナット装着部35cに設けら
れている。また、前記導電部材接続面(ホルダ受下面)
35に固着された一対の温度制御用導電性ナット33,
33(図9参照)は前記一対の温度制御電力接続孔3
7,37に対応して設けられている。前記符号31〜3
7で示された要素からホルダ受Aが構成されている。前
記プローブ用導電性ナットナット32,32に接続され
た前記リード線29,29は、前記接触端子26,2
6、リード線28,28(図2参照)を介してプローブ
観察用電源(図示せず)に接続されている。前記図示し
ないプローブ観察用電源に接続されるリード線29,2
9、接触端子26,26、およびリード線28,28
(図2参照)によりプローブ用給電部材(26+28+
29)が構成されている。また、前記温度制御用導電性
ナット33,33(図9参照)に接続された前記リード
線29,29は、前記接触端子26,26、リード線2
8,28(図2参照)を介して温度制御用電源(図示せ
ず)に接続されている。前記温度制御用電源(図示せ
ず)に接続されるリード線29,29、接触端子26,
26、およびリード線28,28(図2参照)により温
度制御用給電部材(26+28+29)が構成されてい
る。
【0024】前記ホルダ受Aに保持されるこの実施例1
の試料ホルダH1は、試料冷却ホルダである。図6〜図
9において、この実施例1の試料ホルダH1は、導電性
材料である純銅製の試料ホルダ本体41を有している。
試料ホルダ本体41は、平面図において、円形の本体部
分42と左方に突出する長方形のヒートコンダクタ接続
部43とを有している。前記円形の本体部分42の下面
が被装着面44として形成され、上面が試料保持面45
として形成されている。前記被装着面44は、前記ホル
ダ受本体31の前記試料ホルダ装着面34側に配置され
る部分である。前記被装着面44には、浅い円形の凹部
により形成される熱絶縁板装着部44a(図6、図9参
照)が形成されている。図6において、前記浅い円形の
凹部により形成される熱絶縁板装着部44aの中央部に
は、比較的直径の小さな円形の凹部により形成されたセ
ンサ収容部44bが設けられている。前記試料保持面4
5は、上方に突出するリング状の円筒壁45aにより構
成される外周部と、前記円筒壁45aに囲まれた円形の
試料載置部45bとを有している。前記円筒壁45aの外
周面には雄ネジ45cが形成されている。
【0025】前記試料ホルダ本体41の前記被装着面
(ホルダ本体下面)44および前記試料保持面(ホルダ
本体上面)45間には前記ホルダ受本体31のプローブ
測定用電力接続孔36,36および温度制御電力接続孔
37,37に対応して、Y軸方向に離れた一対のプロー
ブ測定用電力接続孔46,46(図6参照)およびX軸
方向に離れた一対の温度制御電力接続孔47,47(図
9参照)が形成されている。前記Y軸方向に離れた一対
のプローブ測定用電力接続孔46,46(図6参照)お
よび前記X軸方向に離れた一対の温度制御電力接続孔4
7,47(図9参照)は前記一対のプローブ測定用電力
接続孔46,46を結ぶ線分と前記一対の温度制御電力
接続孔47,47を結ぶ線分とが前記試料ホルダ本体4
1の中心部で直角に交差するように配置されている。前
記符号42〜47で示された要素から前記試料ホルダ本
体41が構成されている。
【0026】前記熱絶縁板装着部44aには、熱絶縁セ
ラミック板(絶縁部材)48が接着されている。図6,
8に示すように、前記熱絶縁セラミック板48は、その
中央部にセンサ配置用孔48aが形成されている。ま
た、熱絶縁セラミック板48には、前記試料ホルダ本体
41のプローブ測定用電力接続孔46,46および温度
制御電力接続孔47,47に対応する位置にそれぞれ孔
49,49および50,50(図8参照)が形成されて
いる。熱絶縁セラミック板48下面の前記孔50,50
に対応する位置には円形の温度制御用電極部材51,5
1が固定されている。なお、前記温度制御用電極部材5
1,51の中央部にはネジ孔51a,51aが形成されて
いる。前記試料ホルダ本体41の前記センサ収容部44
bには温度センサ52が配置されており、温度センサ5
2の一対のリード端子52aは前記温度制御用電極部材
51,51に接続されている。前記温度センサ52とし
ては、性能の点から白金薄膜温度センサが使用されてい
る。
【0027】図6において前記試料保持面45の前記雄
ネジ45cには試料押さえ用のキャップ54が螺合して
いる。前記キャップ54は、中央部に開口54aが設け
られている。図6から分かるように、前記試料載置部4
5bに載置した試料Sは、前記キャップ54で押さえら
れ、固定されるようになっている。前記符号41〜54
で示された要素からこの実施例1の試料ホルダ本体H1
が構成されている。前記試料ホルダH1は、前記キャッ
プ54を外した状態で、前記プローブ測定用電力接続孔
46,46の上方から下方に挿通する導電性の一対のプ
ローブ用導電性ボルト56,56を、前記プローブ用導
電性ナット32,32に螺合させることにより前記ホル
ダ受Aに装着される。また、前記温度制御電力接続孔4
7,47(図9参照)の上方から下方に挿通する一対の
温度制御用導電性ボルト57,57(図7、図9参照)
を前記温度制御用導電性ナット33,33(図9参照)
に螺合させることにより、前記ホルダ受Aに装着され
る。したがって、前記プローブ用導電性ボルト56は、
前記プローブ用導電性ナット32と導電性の試料ホルダ
本体41とを電気的に接続している。これにより、試料
ホルダ本体41の上面(試料保持面)45に保持された
試料Sにプローブ電力を供給できるようになっている。
【0028】図9において、前記温度制御用導電性ボル
ト57(図7,9参照)が貫通する試料ホルダ本体41
の前記温度制御電力接続孔47には絶縁材料製のフラン
ジを有する円筒状のスペーサ58が収容されており、前
記温度制御用導電性ボルト57は前記導電性の試料ホル
ダ本体41とは絶縁されている。また、前記温度制御用
導電性ボルト57は、前記図8に示す温度制御用電極部
材51の中央部のネジ孔51aに螺合しており、前記温
度制御用電極部材51と温度制御用導電性ナット33と
を電気的に接続している。
【0029】前記試料ホルダ本体41の前記ヒートコン
ダクタ接続部43には、前記第3ヒートコンダクタ13
の右端部のホルダ連結部13aがセラミック板59(図
6参照)を介して接着されている。接着剤としては、熱
伝導率の高い銀をフィラーとするエポキシ系を使用して
いる。前記セラミック板59は、試料ホルダ本体41と
第3ヒートコンダクタ13とを電気的に絶縁し、プロー
ブ電力(プローブ観察用の電力)が第3ヒートコンダク
タに伝導されないようにする機能を有している。
【0030】(実施例1の作用)次に、前述の構成を備
えた実施例1のホルダ受Aおよび試料ホルダH1の作用
を説明する。前記ホルダ受Aへの試料ホルダH1の装着
は前記一対のプローブ用導電性ボルト56,56および
温度制御用導電性ボルト57,57をそれぞれプローブ
用導電性ナット32,32および温度制御用導電性ナッ
ト33,33に螺合させることにより容易に行うことが
できる。したがって、前記ホルダ受Aへの試料ホルダH
1の着脱は容易である。そして、試料ホルダH1の導電性
の試料ホルダ本体41に保持される試料Sへのプローブ
電力の供給は、前記プローブ用導電性ナット32,32
から、プローブ用導電性ボルト56,56を介して行わ
れる。また、前記温度センサ52への給電は前記温度制
御用導電性ナット33,33から温度制御用導電性ボル
ト57,57、温度制御用電極部材51,51を介して
行われる。すなわち、前記プローブ用導電性ボルト5
6,56および温度制御用導電性ボルト57,57によ
り、ホルダ受Aへの試料ホルダH1の装着と、プローブ
電力供給回路の形成および温度制御用電力供給回路の形
成を同時に行うことができる。
【0031】前記試料ホルダH1の試料ホルダ本体41
は、電気的絶縁材であり且つ熱的絶縁材である前記セラ
ミック板59を介して熱伝導率の高い導電性のヒートコ
ンダクタ13,12,11を介して前記冷媒タンク6に
接続されているため、低温に保持することができる。こ
のため、試料ホルダ本体41に保持された試料Sを低温
に保持することができる。ホルダ受本体31は熱絶縁性
セラミックで構成されており、また、前記試料ホルダ本
体41の下面には熱絶縁セラミック板48が設けられて
いるので、前記試料ホルダ本体41の低温が下方の円筒
状圧電素子を用いたスキャナ27に伝達されないように
構成されている。このため、スキャナ27の温度低下に
よる変位量の変化を防止することができる。前記温度セ
ンサ52により検出される温度は外部のモニタに表示し
て監視することができる。
【0032】(実施例2)次に、図10〜図12により
本発明の試料ホルダの実施例2について説明する。図1
0は試料ホルダの実施例2の説明図で、図10Aは本実
施例2の試料ホルダH2の平面図、図10Bは前記図1
0AのXB−XB線断面図である。図11は前記図10
AのXI−XI線断面図である。図12は前記試料ホルダ
H2に装着される試料台および試料の説明図である。前
記実施例1の試料ホルダH1は試料冷却ホルダであった
が、この実施例2の試料ホルダH2は、スタンダードホ
ルダであり、試料を冷却、加熱する機能を持たない試料
ホルダである。この実施例2の説明において、前記実施
例1と同一の構成要素には同一の符号を使用してその詳
細な説明は省略する。
【0033】図10Bにおいて、この実施例2の試料ホ
ルダH2は、XY平面内でスキャン可能な前記実施例1
で説明したのと同一のスキャナ27先端に装着された絶
縁材料製のホルダ受本体31の試料ホルダ装着面34に
装着して使用される。試料ホルダH2は、導電性の試料
ホルダ本体61を有している。試料ホルダ本体61は、
下面に被装着面62および上面に試料保持面63を有し
ている。そして、前記被装着面62および試料保持面6
3間にY軸方向に離れた一対のプローブ測定用電力接続
孔64,64が設けられている。前記一対のプローブ測
定用電力接続孔64,64は、前記試料ホルダ本体61
の中心部を挟んで両側に配置されている。
【0034】前記被装着面(試料ホルダ本体61下面)
62には、外周部がリング状に切除部されて被嵌合部6
2aが形成されている。前記リング状の被嵌合部62a
は、前記試料ホルダ装着面34外周部の上方に突出する
リング状の円筒壁34aに嵌合するようになっている。
前記試料ホルダ本体61の試料保持面(上面)63に
は、その中央部に円形のボール収容溝66が形成されて
いる。また、試料保持面63の右端部には傾斜面67が
形成されている。前記符号62〜67で示された要素か
らこの実施例2の試料ホルダ本体61が構成されてい
る。
【0035】前記ボール収容溝66にはボール68が収
容されており、そのボール68は圧縮バネ69によって
常時上方に持ち上げられている。なお、前記ボール収容
溝66の上端にはボール68がボール収容溝66から抜
け出すのを防止する抜け出し防止部材(図示せず)が設
けられており、ボール68はその一部が前記ボール収容
溝66の上端から上方に突出するようになっている。
【0036】前記試料保持面63には、前記Y軸方向に
離れた一対のプローブ測定用電力接続孔64,64を結
ぶ線分の両側に前記線分と平行に一対の試料ガイド7
1,71が設けられている。前記一対の試料ガイド7
1,71は試料ホルダ本体61と一体的に構成されてい
るが、別体に構成してから試料保持面63に固定する構
成を採用することが可能である。図11において、前記
試料ガイド71,71は互いに対向する傾斜ガイド面7
2,72を有しており、前記対向する一対の傾斜ガイド
面72,72は、前記試料保持面63から離れるに従っ
て(上方へ行くに従って)間隔が接近する形状を有して
いる。
【0037】図12は前記試料保持面63に装着される
試料台73の説明図である。試料台73の上面には試料
Sが接着剤、両面テープ等により固着される。前記試料
台73は、前後両側(X軸方向の両端側)に傾斜側面7
4,74が形成されており、側断面図が台形をしてい
る。試料台73の下面には左右位置決め用凹部75が形
成されている。
【0038】(実施例2の作用)前述の特徴を備えた試
料ホルダの実施例2では、試料ホルダH2の導電性の試
料ホルダ本体61の被装着面62は、XY平面内でスキ
ャン可能なスキャナ27先端に装着された絶縁材料製の
ホルダ受本体61の試料ホルダ装着面34に装着され
る。その際、前記被装着面(試料ホルダ本体61下面)
62外周部がリング状に切除部されて被嵌合部62aが
形成されているので、前記リング状の被嵌合部62a
を、前記試料ホルダ装着面34外周部の上方に突出する
リング状の円筒壁34aに嵌合させることにより容易に
位置決めを行うことができる。前記試料ホルダ本体61
は、試料ホルダ本体61に設けた一対のプローブ測定用
電力接続孔64,64を貫通するプローブ用導電性ボル
ト56,56を用いて前記ホルダ受Aへ固定することが
できる。そして、前記プローブ用導電性ボルト56,5
6によりホルダ受本体61から導電性の試料ホルダ本体
61にプローブ電力を供給することができる。
【0039】試料ホルダ本体61の試料保持面63に設
けられた一対の試料ガイド71,71の対向する傾斜ガ
イド面72,72は、前記試料保持面63から離れるに
従って間隔が接近する形状を有しているので、断面台形
の試料台73の一対の傾斜側面74,74を前記傾斜ガ
イド面72,72に沿ってガイドさせながら、前記試料
台73を前記試料保持面63の所定位置に装着すること
ができる。前記試料台73は、前記傾斜ガイド面72,
72によって前後方向および上下方向の位置決めが行わ
れ、前記ボール68と嵌合する試料台73の下面の左右
位置決め用凹部75により左右方向の位置決めが行われ
る。
【0040】(実施例3)次に、図13〜図15により
本発明の試料ホルダの実施例3について説明する。図1
3は試料ホルダの実施例3の説明図で、図13Aは試料
ホルダH3の実施例3の平面図、図13Bは前記図13
AのXIIIB−XIIIB線断面図である。図14は前記図
13AのXIV−XIV線断面図である。図15は前記図
13Bに示す部材の平面図で、図15Aは図13の押さ
え部材96を除いた状態の平面図、図15Bは図13に
示すタンタル板83の平面図である。前記実施例1の試
料ホルダH1は試料冷却ホルダであったが、この実施例
3の試料ホルダH3は、試料加熱ホルダであり、試料S
を加熱する機能を持つ試料ホルダである。この実施例3
の説明において、前記実施例1と同一の構成要素には同
一の符号を使用してその詳細な説明は省略する。
【0041】図13Bにおいて、この実施例3の試料ホ
ルダH3は、XY平面内でスキャン可能な前記実施例1
で説明したのと同一のスキャナ27先端に装着された絶
縁性ホルダ受Aの試料ホルダ装着面34に装着して使用
される。試料ホルダH3は、試料ホルダ本体81を有し
ている。前記試料ホルダ本体81は、熱絶縁セラミック
製の下側ホルダ部材82、その上に接着されたタンタル
板83、および前記タンタル板83の上側に接着された
熱絶縁セラミック製の上側ホルダ部材84の3層構造を
有している。前記タンタル板83は厚さ0.1mmの高
融点材料であり、このような高融点材料は熱反射板とし
ての機能を有している。前記試料ホルダ本体81の下面
は前記ホルダ受Aの試料ホルダ装着面(ホルダ受上面)
34に装着される被装着面86として構成され、上面は
試料保持面87として構成されている。
【0042】そして、前記被装着面(ホルダ本体下面)
86および試料保持面(ホルダ本体上面)87間にY軸
方向に離れた一対のプローブ測定用電力接続孔88,8
8およびX軸方向に離れた一対の温度制御電力接続孔8
9,89(図14参照)が形成されている。前記一対の
プローブ測定用電力接続孔88,88および前記一対の
温度制御電力接続孔89,89は前記Y軸方向に離れた
一対のプローブ測定用電力接続孔88,88を結ぶ線分
と前記X軸方向に離れた一対の温度制御電力接続孔8
9,89を結ぶ線分とが前記試料ホルダ本体81の中心
部で交差するように配置されている。前記被装着面(ホ
ルダ本体下面)86は、前記ホルダ受Aの試料ホルダ装
着面34外周部の上方に突出するリング状の円筒壁34
aに嵌合し、ドーナツ状の中間部34c上に載置されてい
る。前記符号82〜89で示された要素から前記試料ホ
ルダ本体81が構成されている。
【0043】図13B、図15Aに示すように、試料ホ
ルダ本体81の試料保持面(ホルダ本体上面)87に
は、Y軸方向に離れて一対のプローブ用電極部材91,
91が配置されている。プローブ用電極部材91は、孔
(ボルト収容孔)92(図13B参照)と、前記試料ホ
ルダ本体81に固定するための2個の固定用ネジ孔93
と1個の押さえ部材固定用ネジ孔94を有している。そ
して、プローブ用電極部材91は、前記2個の固定用ネ
ジ孔93に下方からねじ込まれる固定用ネジ(図示せ
ず)により前記試料ホルダ本体81に固定されている。
図13Aに示すように、また前記押さえ部材固定用ネジ
孔94にねじ込まれる押さえ部材固定用ネジ95により
弾力性の有る導電性の押さえ部材96が前記プローブ用
電極部材91上に保持されている。
【0044】図14、図15Aに示すように、試料ホル
ダ本体81の試料保持面(ホルダ本体上面)87には、
X軸方向に離れて一対の温度制御用電極部材97,97
が配置されている。温度制御用電極部材97は、孔(ボ
ルト収容孔)98と、前記試料ホルダ本体81に固定す
るための1個の固定用ネジ孔99とを有している。そし
て、温度制御用電極部材97は、前記1個の固定用ネジ
孔99に下方からねじ込まれる固定用ネジ100(図1
4参照)により前記試料ホルダ本体81に固定されてい
る。図14に示すように、前記一対の温度制御用電極部
材97,97には、それらの上端部外側に対向する段部
(ヒータ保持部)101,101が形成されている。前
記段部101,101は後述のヒータおよび試料SがX
軸方向に位置決めされて支持される部分である。前記符
号81〜101で示された要素から本実施例の試料ホル
ダH3が構成されている。
【0045】図13、図14において、上面に試料Sが
固着された板状の半導体ヒータ103の両端を、前記段
部101,101に当接させた状態で、前記押さえ部材
96により試料Sおよび半導体ヒータ103を温度制御
用電極部材97上に押さえ付けて固定する。前記半導体
ヒータ103は、試料Sに接する上面がボロンナイトラ
イドで電気的に絶縁されていて、下面は発熱する半導体
(抵抗体)が塗布されている。
【0046】前記試料ホルダH3は、前記プローブ測定
用電力接続孔88,88の上方から下方に挿通する導電
性の一対のプローブ用導電性ボルト56,56を、前記
プローブ用導電性ナット32,32に螺合させることに
より前記ホルダ受Aに装着される。また前記試料ホルダ
H3は、前記温度制御電力接続孔89,89の上方から
下方に挿通する一対の温度制御用導電性ボルト57,5
7を前記温度制御用導電性ナット33,33に螺合させ
ることにより、前記ホルダ受Aに装着される。したがっ
て、前記一対の温度制御用導電性ボルト57,57は、
前記一対の温度制御用導電性ナット33,33と前記一
対の温度制御用電極部材97,97とをそれぞれ電気的
に接続している。したがって、前記一対の温度制御用電
極部材97,97の段部101,101間に支持された
半導体ヒータ103には給電が行われて、半導体ヒータ
103上の試料Sを加熱することが可能となる。また、
前記プローブ用導電性ボルト56,56は、プローブ用
導電性ナット32,32とプローブ用電極部材91,9
1とを電気的に接続している。前記プローブ用電極部材
91,91に固定された導電性の押さえ部材96によ
り、前記半導体ヒータ103上の試料Sにプローブ電力
を供給することができる。
【0047】(実施例3の作用)前述の特徴を備えた本
発明の試料ホルダH3の実施例3では、絶縁性の試料ホ
ルダ本体81は、XY平面内でスキャン可能なスキャナ
27先端に装着された絶縁性のホルダ受本体31を有す
るホルダ受Aの試料ホルダ装着面34に装着される。そ
して前記プローブ用導電性ボルト56,56および温度
制御用導電性ボルト57,57を用いることにより、試
料ホルダH3のホルダ受Aへの固定およびホルダ受Aか
ら試料ホルダH3の試料保持面87側へのプローブ電力
および温度制御用電力の供給を容易に行うことができ
る。
【0048】前記一対のプローブ測定用電力接続孔8
8,88および前記一対の温度制御電力接続孔89,8
9は前記Y軸方向に離れた一対のプローブ測定用電力接
続孔88,88を結ぶ線分と前記X軸方向に離れた一対
の温度制御電力接続孔89,89を結ぶ線分とが前記試
料ホルダ本体81の中心部で直角に交差するように配置
されるので、前記試料ホルダ本体81の中心部に試料S
を配置することにより、試料Sと前記一対のプローブ用
電極部材91,91との距離を均等にすることができ、
また、試料Sと前記一対の温度制御用電極部材97,9
7との距離を均等にすることができる。このため、試料
Sを均等に加熱したり、試料Sに均等にプローブ電圧を
印加することが容易となる。
【0049】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)前記実施例では、左右方向(Y軸方向)に離れ
た一対のプローブ測定用電力接続孔を結ぶ線分と前後方
向(X軸方向)に離れた一対の温度制御電力接続孔を結
ぶ線分とがそれぞれY軸方向およびX軸方向に配置され
て直交しているが、必ずしも直交する必要はない。
【0050】
【発明の効果】前述の本発明の試料処理装置は、下記の
効果を奏することができる。 (E01)走査プローブ顕微鏡装置で観察する試料をスキ
ャン可能に保持する装置において、1個のホルダ受に冷
却ホルダ、スタンダードホルダ(冷却、加熱機能の無い
試料ホルダ)、および加熱ホルダ等の種々の試料ホルダ
を容易に交換して着脱することができるので、試料の加
熱および冷却を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のホルダ受の実施例1、および
試料ホルダの実施例1を備えた走査プローブ顕微鏡装置
の概略説明図である。
【図2】 図2は図1に示すスキャナの拡大説明図であ
る。
【図3】 図3は前記図2の矢印IIIから見た図であ
る。
【図4】 図4は前記図2の矢印IVから見た図であ
る。
【図5】 図5は前記図2に示すホルダ受本体31の説
明図で、図5Aはホルダ受本体31の上面図、図5Bは
斜め上方から見た図、図5Cは斜め下方から見た図であ
る。
【図6】 図6は前記図1の要部拡大説明図である。
【図7】 図7は前記図6の矢印VIIから見た図であ
る。
【図8】 図8は前記図6の矢印VIII−VIII線断面図
である。
【図9】 図9は前記図6に示すホルダ受Aおよび試料
ホルダH1の説明図で、図9Aは前記図7の矢印IXA−
IXA線断面図、図9Bは前記図9Aの要部拡大図であ
る。
【図10】 図10は試料ホルダの実施例2の説明図
で、図10Aは本実施例2の試料ホルダH2の平面図、
図10Bは前記図10AのXB−VXB線断面図であ
る。
【図11】 図11は前記図10AのXI−XI線断面図
である。
【図12】 図12は前記試料ホルダH2に装着される
試料台および試料の説明図である。
【図13】 図13は試料ホルダの実施例3の説明図
で、図13Aは本実施例の試料ホルダH3の平面図、図
13Bは前記図13AのXIIIB−XIIIB線断面図であ
る。
【図14】 図14は前記図13AのXIV−XIV線断
面図である。
【図15】 図15は前記図13Bに示す部材の平面図
で、図15Aは図13の押さえ部材96を除いた状態の
平面図、図15Bは図13に示すタンタル板の平面図で
ある。
【符号の説明】
A…ホルダ受、H1,H2,H3…試料ホルダ、27…ス
キャナ、31…ホルダ受本体、32…プローブ用導電性
ナット、33…温度制御用導電性ナット、34…試料ホ
ルダ装着面、35…導電部材接続面、36…プローブ測
定用電力接続孔、37…温度制御電力接続孔、41…導
電性の試料ホルダ本体、44…被装着面、45…試料保
持面、46…プローブ測定用電力接続孔、47…温度制
御電力接続孔、48…絶縁部材、49,50…孔、51
…温度制御用電極部材、52…温度センサ、61…導電
性の試料ホルダ本体、62…被装着面、63…試料保持
面、64…プローブ測定用電力接続孔、71…試料ガイ
ド、72…傾斜ガイド面、73…試料台、74…傾斜側
面、81…絶縁性の試料ホルダ本体、86…被装着面、
87…試料保持面、88…プローブ測定用電力接続孔、
89…温度制御電力接続孔、92…孔(ボルト収容
孔)、97…加熱用電極部材、98…孔(ボルト収容
孔)、101…ヒータ保持部、(26+28+29)…
プローブ用給電部材、(26+28+29)…温度制御
用給電部材。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−74880(JP,A) 特開 平6−241715(JP,A) 特開 平6−251740(JP,A) 特開 平5−187978(JP,A) 特開 平8−55597(JP,A) 実開 平6−28705(JP,U) 実開 昭60−147152(JP,U) 実開 平6−117808(JP,U) 特表 平2−504314(JP,A) 江藤輝一他,”温度可変型超高真空走 査トンネル顕微鏡の開発”,機械振興, 日本,財団法人機械振興協会,1994年12 月1日,第27巻第12号,p.66−69 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 13/10 - 13/24 H01J 37/20 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件を備えたことを特徴とするホ
    ルダ受、(Y01)XY平面内でスキャン可能なスキャナ
    先端に装着された絶縁性のホルダ受本体、(Y02)試料
    ホルダ装着面および前記試料ホルダ装着面の反対側の導
    電部材接続面を有し且つ前記試料ホルダ装着面および導
    電部材接続面間に一対のプローブ測定用電力接続孔と一
    対の温度制御電力接続孔とが形成された前記ホルダ受本
    体、(Y03)前記一対のプローブ測定用電力接続孔およ
    び前記一対の温度制御電力接続孔は前記一対のプローブ
    測定用電力接続孔を結ぶ線分と前記一対の温度制御電力
    接続孔を結ぶ線分とが交差するように配置された前記ホ
    ルダ受本体、(Y04)前記一対のプローブ測定用電力接
    続孔に対応して前記導電部材接続面に固着された一対の
    プローブ用導電性ナット、(Y05)前記一対の温度制御
    電力接続孔に対応して前記導電部材接続面に固着された
    一対の温度制御用導電性ナット、(Y06)前記一対のプ
    ローブ用導電性ナットに接続されて、プローブ用電力を
    給電するプローブ用給電部材、(Y07)前記一対の温度
    制御用導電性ナットに接続されて、温度制御用電力を給
    電する温度制御用給電部材。
  2. 【請求項2】 下記の要件を備えたことを特徴とする試
    料ホルダ、(Y08)試料ホルダ装着面および前記試料ホ
    ルダ装着面の反対側の導電部材接続面を有し且つ前記試
    料ホルダ装着面および導電部材接続面間に一対のプロー
    ブ測定用電力接続孔と一対の温度制御電力接続孔とが形
    成された絶縁性のホルダ受本体と前記プローブ測定用電
    力接続孔および温度制御電力接続孔に対応して前記導電
    部材接続面に固着された導電性ナットとを有し、XY平
    面内でスキャン可能なスキャナ先端に装着されたホルダ
    受の試料ホルダ装着面に装着される導電性の試料ホルダ
    本体、(Y09)前記試料ホルダ装着面側に配置される被
    装着面および前記被装着面の反対側に設けられた試料保
    持面を有し且つ前記被装着面および試料保持面間に前記
    ホルダ受の一対のプローブ測定用電力接続孔および一対
    の温度制御電力接続孔にそれぞれ接続する一対のプロー
    ブ測定用電力接続孔および一対の温度制御電力接続孔と
    が形成された前記試料ホルダ本体、(Y010)前記試料
    ホルダ本体の一対のプローブ測定用電力接続孔および前
    記一対の温度制御電力接続孔は前記一対のプローブ測定
    用電力接続孔を結ぶ線分と前記一対の温度制御電力接続
    孔を結ぶ線分とが交差するように配置された前記試料ホ
    ルダ本体、(Y011)前記試料ホルダ本体の前記被装着
    面に接続する接続面および前記接続面の反対側の電極支
    持面を有し、且つ前記接続面および電極支持面間に前記
    試料ホルダ本体の一対のプローブ測定用電力接続孔およ
    び一対の温度制御電力接続孔に対応する孔が形成された
    絶縁部材、(Y012)前記一対の温度制御電力接続孔に
    対応する前記絶縁部材の孔の周囲に配置され且つ前記電
    極支持面に設けられた一対の温度制御用電極部材、(Y
    013)前記試料ホルダ本体の被装着面側に配置されて前
    記一対の温度制御用電極部材に接続された温度センサ。
  3. 【請求項3】 下記の要件を備えたことを特徴とする試
    料ホルダ、(Y014)試料ホルダ装着面および前記試料
    ホルダ装着面の反対側の導電部材接続面を有し且つ前記
    試料ホルダ装着面および導電部材接続面間に一対のプロ
    ーブ測定用電力接続孔と一対の温度制御電力接続孔とが
    形成された絶縁性のホルダ受本体と前記プローブ測定用
    電力接続孔および温度制御電力接続孔に対応して前記導
    電部材接続面に固着された導電性ナットとを有し、XY
    平面内でスキャン可能なスキャナ先端に装着されたホル
    ダ受の前記試料ホルダ装着面に装着される導電性の試料
    ホルダ本体、(Y015)前記試料ホルダ装着面側に配置
    される被装着面および前記被装着面の反対側に設けられ
    た試料保持面を有し且つ前記被装着面および試料保持面
    間に、前記ホルダ受の一対のプローブ測定用電力接続孔
    にそれぞれ接続する一対のプローブ測定用電力接続孔が
    形成された前記試料ホルダ本体、(Y016)前記試料ホ
    ルダ本体の一対のプローブ測定用電力接続孔は前記試料
    ホルダ本体の中心部を挟んで両側に配置された前記試料
    ホルダ本体、(Y017)前記試料保持面に設けられ、前
    記一対のプローブ測定用電力接続孔を結ぶ線分の両側に
    前記線分と平行に配置された傾斜ガイド面を有する一対
    の試料ガイド、(Y018)前記試料保持面から離れるに
    従って間隔が接近する形状を有し、断面台形の試料台の
    平行な一対の傾斜側面をガイドする前記傾斜ガイド面を
    有する前記一対の試料ガイド。
  4. 【請求項4】 下記の要件を備えたことを特徴とする試
    料ホルダ、(Y019)試料ホルダ装着面および前記試料
    ホルダ装着面の反対側の導電部材接続面を有し且つ前記
    試料ホルダ装着面および導電部材接続面間に一対のプロ
    ーブ測定用電力接続孔と一対の温度制御電力接続孔とが
    形成された絶縁性のホルダ受本体と前記プローブ測定用
    電力接続孔および温度制御電力接続孔に対応して前記導
    電部材接続面に固着された導電性ナットとを有し、XY
    平面内でスキャン可能なスキャナ先端に装着されたホル
    ダ受の前記試料ホルダ装着面に装着される絶縁性の試料
    ホルダ本体、(Y020)前記試料ホルダ装着面側に配置
    される被装着面および前記被装着面の反対側に設けられ
    た試料保持面を有し且つ前記被装着面および試料保持面
    間に、前記ホルダ受の一対のプローブ測定用電力接続孔
    および一対の温度制御電力接続孔にそれぞれ接続する一
    対のプローブ測定用電力接続孔および一対の温度制御電
    力接続孔とが形成された前記試料ホルダ本体、(Y02
    1)前記試料ホルダ本体の一対のプローブ測定用電力接
    続孔および前記一対の温度制御電力接続孔は前記一対の
    プローブ測定用電力接続孔を結ぶ線分と前記一対の温度
    制御電力接続孔を結ぶ線分とが交差するように配置され
    た前記試料ホルダ本体、(Y022)前記一対の温度制御
    電力接続孔に対応して前記試料保持面に設けられ、前記
    温度制御電力接続孔に接続する孔を有し且つヒータ保持
    部を有する一対の加熱用電極部材、(Y023)前記一対
    のプローブ測定用電力接続孔に対応して前記試料保持面
    に設けられ、前記プローブ測定用電力接続孔に接続する
    孔を有する一対のプローブ用電極部材。
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