JP3279083B2 - X線撮影装置 - Google Patents

X線撮影装置

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JP3279083B2
JP3279083B2 JP18703594A JP18703594A JP3279083B2 JP 3279083 B2 JP3279083 B2 JP 3279083B2 JP 18703594 A JP18703594 A JP 18703594A JP 18703594 A JP18703594 A JP 18703594A JP 3279083 B2 JP3279083 B2 JP 3279083B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーンビームCT装置
など、X線イメージインテンシファイアを用いたX線撮
影装置に係り、特に、X線イメージインテンシファイア
に起因する画像歪の補正を、解像度を低下させること無
く行なうのに好適なX線撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被検体の断層像等を表示出力するX線撮
影装置において、このX線像を高速にディジタル画像と
して得るために、例えば、ソサイアティ オブ フォト
−オプティカル インストゥルメンテーション エンジ
ニアーズ(Society of Photo-Optical Instrumentation
Engineers)の論文集「エスピーアイイー(SPIE)
1897巻(1993年)」の第90頁〜98頁に記載
のコーンビームCT装置のように、X線イメージインテ
ンシファイアとテレビカメラにより構成される2次元X
線検出器を用いた装置がある。しかし、この装置では、
X線イメージインテンシファイアのX線入射面が球形で
あるため、また、電子軌道に対して地磁気の影響がある
ために、得られたディジタル画像に大きな幾何学的歪が
生じる。一般には、この系の幾何学的歪は糸巻歪にな
る。
【0003】このような歪を補正する技術としては、例
えば、実開平5−28316号公報に記載のものがあ
る。この技術は、撮影によって得られる画像そのものの
歪を抑えるのではなく、得られた画像を電子的な方法で
補正するものであり、等間隔の矩形チャートを撮影し
て、マウス等でサンプル点を手入力し、サンプル点での
歪量から得た糸巻歪特性曲線を最小2乗法で近似し、そ
の近似式を糸巻歪のある画像の全点に適用して糸巻歪を
補正する。
【0004】しかし、この技術では、サンプル点をディ
ジタイザやマウス等で手入力しているため、正確な歪量
を計測することが難しく、かつ、自動化が困難である。
そのために、これらの従来技術では、コーンビームCT
装置等のように、複数の位置(回転移動位置)で撮影を
行なう場合において、歪の計測と歪補正を効率良く行な
うことができない。さらに、この従来技術では、画像全
体に渡る1画素単位での歪補正は困難であり、そのため
に、複数回に渡って撮影された画像の接合や、コーンビ
ームCT装置における3次元画像の再構成などのよう
に、正確な歪補正が必要な処理に対しては適用できな
い。
【0005】このような不具合に対処するためには、次
の歪補正技術が有効である。すなわち、格子パターンの
実際の歪画像を撮影し、各格子点を歪画像上で自動的に
検出し、それらの位置を理想的な歪の無い画像上の対応
する位置と比較する。各画素の歪は各格子点の歪から推
定する。例えば、歪補正後の各画素について、歪画像上
でその対応する点を取り囲む4個の格子点画素の位置を
先に求めた変換操作から算出し、歪補正後の画素の値
は、これら4個の格子点画素の値から2次元1次補間に
より求める。
【0006】しかし、糸巻歪をもつデジタル画像は、画
像の中心付近では、X線入力面における画素の大きさ
(mm/1画素、以下、画素サイズという)はほぼ一定
であるが、画像の中心から周辺に向かうにしたがって、
画像が急激に拡大し、画素サイズは、逆に、急激に減少
するという特徴がある。例えば、格子パターンの各格子
点が20mm間隔で、糸巻歪をもつデジタル画像の中心
付近が40画素、周辺部が50画素であれば、中心付近
の画素サイズは「20mm/40画素=0.5mm」で
あり、周辺部分の画素サイズは「20mm/50画素=
0.4mm」となり、画像の周辺部分の画素サイズが減
少する。
【0007】このような特徴を持つ歪画像に対して、上
述の補正を行なう場合、次の不具合が生じる。すなわ
ち、上述の幾何学的歪の補正は、画像の中心から周辺に
向かうにしたがって生じる画像の拡大を元に戻すことで
あり、この補正によって、画像の中心部の画素サイズは
ほとんど変化しないが、画像の周辺部の画素サイズは大
幅に拡大する。デジタル画像における画素サイズの拡大
は、画像のデジタル化において、空間サンプリング間隔
の増大、すなわちナイキスト周波数の低下を意味する。
その結果、歪補正により、中心部の画像はほとんど変化
しないが、周辺部の画像は上記の歪が大きい場合ほど画
素サイズがより拡大され、サンプリング間隔が増大し、
ナイキスト周波数が低下し、解像度が低下してしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、コーンビームCT装置などのX
線撮影装置において、幾何学的歪を補正すると、画像周
辺部の画素サイズが大幅に拡大し、解像度が低下してし
まう点である。本発明の目的は、これら従来技術の課題
を解決し、指定した関心領域の解像度を低下させずに幾
何学的歪を補正することができ、大視野デジタルX線像
の画像周辺部における診断能の向上を可能としたX線撮
影装置を提供することである。
【0009】上記目的を達成するため、本発明のX線撮
影装置は、X線管とX線テレビカメラと画像収集・処理
装置とを具備し、被検体の撮影画像について歪の補正を
行なうX線撮影装置において、前記歪の補正前の任意に
指定された関心領域における画線の前記X線テレビカメ
ラのX線入力面における前記画素サイズの最小値より小
さくなるように、前記歪を補正した後の画像の前記X線
テレビカメラのX線入力面における画素サイズを設定
し、前記歪の補正を行なう手段を、前記画像収集・処理
装置に設けたことを特徴としている。
【0010】
【作用】本発明においては、X線撮影して得られた画像
における糸巻状の歪を補正する場合、任意に指定された
画像部分の歪量に合わせて、もしくは、任意に指定され
た領域(以下、関心領域という)で歪が最大の部分に合
わせて、他の部分を伸長する。このことにより、画像を
構成する画素を減らすことがなく、解像度を低下させる
ことなく歪を補正できる。例えば、歪補正前の関心領域
における画像の画素サイズ(X線テレビカメラのX線入
力面における画素サイズ)の最小値より小さくなるよう
に、歪を補正した後の画像の画素サイズを設定する。こ
のことにより、関心領域においては、歪補正時の画素サ
イズの拡大を避けることができ、サンプリング間隔の増
加を回避でき、ナイキスト周波数の低下がなくなり、歪
補正に伴う解像度の低下が回避できる。また、位置対応
テーブルにおける各マーカーの位置座標が、画素を単位
として整数値となるようにする。このことにより、マー
カー相互間の距離が画素サイズの整数倍となる。従っ
て、画素サイズは、マーカー相互間の距離を前記整数値
(Mとする)で除した値となり、整数値Mに応じて画素
サイズが定まる。そして、その画素サイズが、関心画像
領域における画素サイズの最小値より小さな値のうちの
最大値となるように、整数値Mを選択する。このことに
より、歪補正による解像度の低下を回避できるだけでな
く、同一画像マトリックスサイズの場合には、最大の視
野を得ることができ、また、同一視野サイズの場合に
は、画像マトリックスサイズを最小にすることができ、
メモリの節約を図ることができる。また、関心領域の中
心やX線テレビカメラの視野の中心、あるいは、関心領
域の中心と同じX線テレビカメラの視野の中心を中心と
して、さらには、関心領域を円もしくは正方形として伸
長を行う。このことにより、座標の算出等が容易とな
り、補正後の関心領域の全体を視野に含ませる操作も容
易となる。また、複数の方向から撮影された全ての撮影
画像に対して、同一の歪補正を行う。このことにより、
複数枚の画像を用いるX線撮影装置、特に、コーンビー
ムCT装置などに対して、必要な計測領域を確保でき、
かつ、中心基準面付近において、画像周辺部の解像度の
低下を避けることができると同時に、中心基準面から離
れた面においては、画像全面における解像度の低下を避
けることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図1は、本発明のX線撮影装置の本発明に係
る構成の一実施例を示すブロック図である。本例のX線
撮影装置は、撮影制御装置1、X線管2、X線グリッド
3、X線イメージインテンシファイア4、テレビカメラ
5、画像収集・処理装置6等により構成される。画像収
集・処理装置6には、被検体7の画像の本発明に係る歪
補正を行うために、事前処理部6bと本処理部6cから
なる伸長部6aが設けられている。X線イメージインテ
ンシファイア4とテレビカメラ5により、X線テレビカ
メラが構成され、このテレビカメラ5は、撮像素子とし
て高解像度撮像管を使用しており、525本、1050
本、および2100本の走査が可能である。尚、被検体
7の撮影体位は立位を標準とする。
【0012】撮影制御装置1は、X線管2のX線発生と
検出器(X線イメージインテンシファイア4とテレビカ
メラ5からなるX線テレビカメラ)の撮影動作を制御す
る撮影シーケンスを規定する。X線管2から発生された
X線は被検体7を透過し、X線グリッド3により散乱線
が遮蔽され、X線イメージインテンシファイア4により
可視光像に変換され、そして、図示を省略した光学レン
ズ系によってテレビカメラ5に結像される。テレビカメ
ラ5は、この画像をビデオ信号に変換し、画像収集・処
理装置6に入力する。そして、画像収集・処理装置6
は、ビデオ信号をA/D変換して内部のフレームメモリ
に記憶し、この撮影画像に対して、X線イメージインテ
ンシファイア4に起因する画像の糸巻状の歪の補正を行
う。
【0013】X線イメージインテンシファイア4に起因
する画像の糸巻状の歪とは、例えば、図8に示すよう
な、X線不透過性の材質で作製された金属平板に、縦横
に等間隔の正方格子に配列したX線透過性の孔をマーカ
ーとして設けた歪計測用チャート51を撮影した場合
に、図9に示すような画像となるものである。図9にお
ける画像例は、補正前の画像の例を示したものであり、
画像21の画素の配列の横方向は、テレビカメラ信号読
出方向22とほぼ同一である。X線イメージインテンシ
ファイア4のX線入射面が球形であるため、図9におけ
る画像例のように、補正前の画像は、周辺部が伸長され
て、糸巻形の歪が大きい。従来、この糸巻形の歪を補正
する場合には、歪の大きい周辺部を縮めていたので、画
素サイズが拡大してしまい、解像度が低下していた。
【0014】本例のX線撮影装置では、糸巻形の歪を補
正する場合、画像収集・処理装置6に設けた伸長部6a
により、被検体7の画像を、この画像上で任意に指定さ
れた部分の歪量、もしくは、指定された領域(関心領
域)内で最も大きな歪量に合わせて伸長する。このこと
により、画像を構成する画素を減らすことなく、すなわ
ち、解像度を低下させることなく歪を補正できる。例え
ば、歪補正前の関心領域における画像の画素サイズ(X
線イメージインテンシファイア4のX線入力面における
画素サイズ)の最小値より小さくなるように、歪を補正
した後の画像の画素サイズを設定する。これにより、歪
補正時の画素サイズの拡大を完全に避けることができ、
サンプリング間隔の増加を回避でき、ナイキスト周波数
の低下がなく、歪補正に伴う解像度の低下を回避するこ
とができる。
【0015】このような被検体7の画像の歪補正を行う
ために、伸長部6aは、まず、事前処理部6bにより、
図8に示す歪計測用チャート51を撮影して得られる各
マーカーの歪画像およびX線イメージインテンシファイ
ア4のX線入力面における各々の座標に基づき、歪補正
後の画像を構成する各画素の座標に対応する歪補正前の
画像の座標を表わす位置対応テーブルを作成する。そし
て、本処理部6cにより、この位置対応テーブルを参照
して、被検体7の歪補正を行なう。
【0016】この場合、位置対応テーブルにおける各マ
ーカーの位置座標が画素を単位として整数値となるよう
にする。この結果、マーカー相互間の距離が画素サイズ
の整数倍となる。従って、画素サイズは、マーカー相互
間の距離をその整数値(Mとする)で除した値となり、
整数値Mに応じて画素サイズが定まる。そして、その画
素サイズが、関心領域における画素サイズの最小値より
小さな値の内の最大値となるように、整数値Mを選択す
る。このことにより、歪補正による解像度の低下を回避
できるだけでなく、同一画像マトリックスサイズの場合
には、最大の視野を得ることができ、また、同一視野サ
イズの場合には、画像マトリックスサイズを最小にする
ことができ、メモリの節約を図ることができる。以下、
伸長部6の事前処理部6bと本処理部6cの詳細を説明
する。
【0017】図2は、図1における伸長部の本発明に係
る構成例を示すブロック図である。事前処理部6bは、
歪計測用チャート撮影部31、マーカー検出部32、位
置対応逆テーブル作成部33、および、位置対応テーブ
ル作成部34からなり、図8に示す歪計測用チャート5
1を撮影し、各マーカーの位置を検出し、図6に示す補
正用の位置対応逆テーブルおよび図7に示す位置対応テ
ーブルを作成する。本処理部6cは、画像変換部35か
らなり、事前処理部6bで作成した位置対応テーブルの
テーブルルックアップにより、撮影画像の歪を補正す
る。
【0018】すなわち、歪計測用チャート撮影部31で
は、歪計測用チャートを、図1のX線イメージインテン
シファイア4のX線入力面に固定して撮影し、歪計測画
像を得る。尚、歪計測用チャートの固定は、図1のX線
グリッド3を取り外して付け換えるか、あるいは、図1
のX線グリッド3に重ねて取り付けることにより行な
う。マーカー検出部32では、歪計測用チャート画像に
おいて直交格子状に配列したマーカーの位置を検出す
る。位置対応逆テーブル作成部33では、歪補正前の画
像上の1画素を図1のX線イメージインテンシファイア
4のX線入力面に換算した大きさ、すなわち歪補正前の
画素サイズを各画素につき求め、図6に示すような位置
対応逆テーブルを作成する。図6における位置対応逆テ
ーブルは、歪補正前の画像上の点(x',y')に対する
歪補正後の画像上の点(x,y)を格納する(図中、x
のみ記載)。この位置対応逆テーブルの水平方向および
垂直方向は、それぞれ1画素きざみのx’座標および
y’座標であり、各x’およびy’は整数である。
【0019】位置対応逆テーブル作成部33では、ま
ず、全てのマーカーにつき、歪計測画像上のマーカーの
座標(X'i,Y'j)(i:水平方向の格子点番号、
j:垂直方向の格子点番号)に、歪の無い画像上のマー
カーの座標Xij,Yijを格納する(図6においては、X
ijのみを記載し、Yijの記載は省略してある)。尚、マ
ーカーの座標は、マーカーの配列が画像の縦方向および
横方向に配列しているとみなして設定する。次に、マー
カーの座標以外のテーブルの値、すなわち歪補正前の画
像上の全ての画素の中心点の座標(x',y')に対し
て、マーカー座標に格納された値を用いて内挿し、歪補
正後の画像上の点(x,y)を求める。内挿は、例え
ば、4点ラグランジュ法による線形補間とし、取り囲む
近傍の4点を用いて求める。このような位置対応逆テー
ブルを用い、横方向(x方向)に隣接するx’における
xの差分から、歪補正前の画像上の1画素をX線入力面
に換算した大きさ、すなわち歪補正前のx方向の画素サ
イズを求める。y方向についても、同様にして、歪補正
前の画素サイズを求める。
【0020】次に、位置対応テーブル作成部34では、
歪補正後の画像上の各画素の中心点(x,y)に対する
歪補正前の画像上の点(x',y')を格納し、図7に示
すような位置対応テーブルを作成する。この図7におけ
る位置対応テーブルの水平方向および垂直方向は、それ
ぞれ1画素きざみのx座標およびy座標であり、xおよ
びyは整数である。歪補正画像上で、全てのマーカーお
よび視野外に設定した仮想マーカーの座標(Xi,Yj)
に、歪計測画像上のマーカーおよび仮想マーカーの座標
X'ij,Y'ijを格納する(図7においては、X'ijのみを
記載し、Y'ijの記載は省略してある)。この(Xi,Y
j)群の設定法については後で説明する。次に、マーカ
ーの座標以外のテーブルの値、すなわち歪補正後の画像
上の全ての画素の中心点の座標(x,y)に対して、マ
ーカー座標に格納された値を使って内挿し、歪補正前の
画像上の点(x’,y’)を求める。内挿は例えば、4
点ラグランジュ法による線形補間とし、取り囲む近傍の
4点を用いて求める。そして、本処理部6cでは、事前
処理部6bで作成した歪補正テーブルをルックアップし
て撮影画像を歪補正する。
【0021】以下、(Xi,Yj)群の設定法について具
体的に説明する。歪補正前の画像上の1画素を図1のX
線イメージインテンシファイア4のX線入力面に換算し
た大きさ、すなわち歪補正前の画素サイズは一意的に決
まり、その画素サイズは、糸巻歪によって引き延ばされ
た画像周辺部では小さく、歪の小さい画像中心部では大
きい。歪補正後の画像上の1画素を図1のX線イメージ
インテンシファイア4のX線入力面に換算した大きさ、
すなわち歪補正後の画素サイズは、マーカー相互の距離
が画素サイズの整数倍(M倍)であることにより、マー
カー相互間の距離を前記整数Mで除した値となり、整数
値Mの値を決めると画素サイズが定まる。これにより、
マーカーおよび仮想マーカーの座標(Xi,Yj)群を設
定することができる。
【0022】次に、関心領域と画素サイズの決定につき
説明する。歪補正前の画像において、解像度の低下を防
ぎたい領域を関心領域として設定する。前記の位置対応
逆テーブルを用いて関心領域内の歪補正前の画素サイズ
をx,y両方向について算出し、関心領域内での最小値
を求める。歪補正後の画素サイズが、関心領域内のこの
最小値より小さくなるように整数値Mの値を決め、(X
i,Yj)群の値を設定する。
【0023】以下、図3〜図5を用いて画素サイズの決
定の具体例を説明する。図3(A)は、1050本走査
X線テレビカメラモードで撮影された歪補正前の画像の
一例を示している。本図において、41は歪補正前の画
像で、画像マトリックスサイズは一辺1024画素の正
方形である。42はX線テレビカメラの視野、43は関
心領域を示す。この関心領域43は、X線テレビカメラ
の視野の中心を中心とする円形の領域をあらかじめ指定
してある。図3(B)は、図3(A)の歪補正後の画像
を示している。画像マトリックスの大きさは歪補正前と
同一である。本図において、44は歪補正後の画像、4
5はX線テレビカメラの視野の境界を示す。図3(B)
の画素サイズは、関心領域43内の歪補正前の画素サイ
ズの最小値より小さい値としており、歪補正による関心
領域43内の解像度の低下は無い。また、視野はやや小
さくなっている。
【0024】図4(C)は、図3(A)と同一の画像で
あるが、関心領域43aが、図3(A)における関心領
域43より大きく、X線テレビカメラの視野42より若
干小さい領域としている。図4(D)は、図4(C)の
歪補正後の画像を示している。画像マトリックスの一辺
の大きさは、歪補正前の場合の1.5倍の1536であ
る。画素サイズは、関心領域43a内の歪補正前の画素
サイズの最小値より小さい値としており、歪補正による
関心領域43a内の解像度の低下は無い。視野は図4
(C)と同一である。図4(D)は、一辺1024画素
の画像用のディスプレイで表示する時には、全体を表示
したい場合には3分の2あるいは2分の1に縮小して表
示する。詳細に観察したい場合には、画像の一部を表示
して、高速でスクロールする機能を用いて各部を観察す
る。
【0025】図5(E)は、図3(A)および図4
(C)と同一の画像であるが、関心領域43bは、図3
(A)における関心領域43、あるいは、図4(C)に
おける関心領域43aと異なっている。図5(F)は、
図5(E)の歪補正後の画像で、画像マトリックスの大
きさは、図5(E)と同一である。図5(E)の画素サ
イズは、関心領域43b内の歪補正前の画素サイズの最
小値より大きな値とされているが、関心領域を視野サイ
ズに合わせて絞っており、歪補正に伴う解像度の低下を
最小に抑制している。
【0026】上記実施例では、関心領域をX線テレビカ
メラの視野の中心を中心とする円形としたが、この場合
は、歪補正前の画像に関心領域を示す境界線を容易に表
示し確認することができる利点がある。また、被検体の
計測前に全ての事前処理を完了することができ、被検体
の撮影後の演算処理時間が短くなる利点がある。また、
本発明に係る補正を、X線テレビカメラの視野の中心と
異なる関心領域の中心を中心として、かつ、関心領域を
正方形として行うことでも、座標の算出等は容易であ
り、補正後の関心領域の全体を視野に含ませる操作など
も容易にでき、また、被検体の画像から、例えば、肺、
心臓、胃等の身体の任意の部位を、関心領域として指定
することも容易にできる。歪補正後の画像のマトリック
スサイズとしては、歪補正前の画像のマトリックスサイ
ズよりも大とすることは、大きな関心領域に対して解像
度の低下を防ぐために有利である。また、マトリックス
サイズを大にしないことは、メモリ等を節約できる利点
がある。
【0027】以上、図1〜図9を用いて説明したよう
に、本実施例のX線撮影装置では、糸巻状の歪を補正す
る場合、任意に指定された画像部分の歪量に合わせて、
もしくは、任意に指定された領域(関心領域)で歪が最
大の部分に合わせて、他の部分を伸長する、すなわち、
歪補正前の画像の画素サイズの最小値より小さくなるよ
うに、歪補正後の画像の画素サイズを設定する。このこ
とにより、歪補正時の画素サイズの拡大を避け、サンプ
リング間隔の増加とそれに伴うナイキスト周波数の低下
を回避でき、解像度を低下させることなく歪を補正でき
る。また、位置対応テーブルにおける各マーカーの位置
座標が、画素を単位として整数値となるようにすること
により、歪補正による解像度の低下を回避できるだけで
なく、同一画像マトリックスサイズの場合には、最大の
視野を得ることができ、また、同一視野サイズの場合に
は、画像マトリックスサイズを最小にすることができ、
メモリの節約を図ることができる。
【0028】尚、本発明は、図1〜図9を用いて説明し
た実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能である。例えば、上記実
施例では、マーカーとしてX線不透過性の材質で作成さ
れた天板に縦横に等間隔の正方格子に配列したX線透過
性の孔を用いたが、位置が既知であり検出可能な物質で
あればマーカーとして使用することが可能である。ま
た、上記実施例における処理を、コーンビームCTおよ
び複数の方向からの撮影が可能なX線撮影装置に対して
複数枚の撮影画像に適用することができる。特に、コー
ンビームCT装置に対しては、必要十分な計測領域を確
保し、かつ中心基準面付近において、画像周辺部の解像
度の低下を避けると同時に、中心基準面から離れた面に
おいては、画像全面における解像度の低下を避けること
ができ、効果が大きい。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、関心領域の解像度を低
下させずに幾何学的歪を補正することができ、大視野デ
ィジタルX線像の画像周辺部における診断能を向上させ
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線撮影装置の構成の一実施例を
示すブロック図である。
【図2】図1における伸長部の本発明に係る構成例を示
すブロック図である。
【図3】画素サイズの決定の第1の具体例を示す説明図
である。
【図4】画素サイズの決定の第2の具体例を示す説明図
である。
【図5】画素サイズの決定の第3の具体例を示す説明図
である。
【図6】本発明に係る位置対応逆テーブルの構成例を示
す説明図である。
【図7】本発明に係る位置対応テーブルの構成例を示す
説明図である。
【図8】本発明に係る歪計測用チャートの構成例を示す
正面図である。
【図9】図8における歪計測用チャートを撮影して得ら
れる歪画像の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1:撮影制御装置、2:X線管、3:X線グリッド、
4:X線イメージインテンシファイア、5:テレビカメ
ラ、6:画像収集・処理装置、6a:伸長部、66b:
事前処理部、6c:本処理部、7:被検体、21:画
像、22:テレビカメラ信号読み出し方向、23:マー
カー配列方向、31:歪計測用チャート撮影部、32:
マーカー検出部、33:位置対応逆テーブル作成部、3
4:位置対応テーブル作成部、35:画像変換部、4
1:歪補正前の画像、42:X線テレビカメラの視野、
43,43a,43b:関心領域、44:歪補正後の画
像、45:X線テレビカメラの視野の境界、51:歪計
測用チャート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−59606(JP,A) 特開 昭61−45737(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 6/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線管とX線テレビカメラと画像収集・
    処理装置とを具備し、被検体の撮影画像について歪の補
    正を行なうX線撮影装置において、前記歪の補正前の任
    意に指定された関心領域における画線の前記X線テレビ
    カメラのX線入力面における前記画素サイズの最小値よ
    り小さくなるように、前記歪を補正した後の画像の前記
    X線テレビカメラのX線入力面における画素サイズを設
    定し、前記歪の補正を行なう手段を、前記画像収集・処
    理装置に設けたことを特徴とするX線撮影装置。
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