JP3278978B2 - 効果付加装置 - Google Patents

効果付加装置

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JP3278978B2
JP3278978B2 JP14072893A JP14072893A JP3278978B2 JP 3278978 B2 JP3278978 B2 JP 3278978B2 JP 14072893 A JP14072893 A JP 14072893A JP 14072893 A JP14072893 A JP 14072893A JP 3278978 B2 JP3278978 B2 JP 3278978B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子楽器において、発
音中の楽音の音高を演奏者の操作によってリアルタイム
に変化させるピッチベンダー装置などの効果付加装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子楽器には、発音中の楽音の音高を演
奏者の操作によってリアルタイムに変化させるピッチベ
ンダーなどの効果付加機能が装備されているものが多
い。
【0003】例えば、ピッチベンダーは、従来、一般的
に、回転可能なホイール又はレバーが可変抵抗器の軸に
取り付けられた構造を有している。演奏者は、電子楽器
の鍵盤などを使って音楽を演奏中に、このホイール又は
レバーを指などで任意量だけ回転させる。この結果、回
転角に対応する可変抵抗器の抵抗値がA/D変換器でデ
ジタルデータに変換され、電子楽器の音源部に入力され
る。音源部は、現在発音中の楽音の音高を、入力された
デジタルデータに対応する量だけ変化させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のピッチ
ベンダー装置の従来例では、可変抵抗器に加えて、A/
D変換器などが必要である。
【0005】そして、ピッチベンダーの応答性を良く
し、かつ、音高を滑らかに又は細かく変化させるために
は、可変抵抗器及びA/D変換器として性能の良いもの
が必要となる。
【0006】このため、ピッチベンダー装置を必ずしも
安いコストで製造できないという問題点を有している。
加えて、このようなピッチベンダー装置を使用しながら
演奏操作を行うためには、ある程度の熟練が必要であ
り、特に早いピッチベンド操作などは初心者が円滑に操
作することが困難であるという問題点を有している。
【0007】以上の問題点は、ピッチベンダー装置に限
られるものではなく、上述のピッチベンダー装置と同様
の構成を有するビブラート深さ変化効果や音色変化効果
を付加するための各種効果付加装置なども、同様の問題
点を有している。
【0008】本発明の課題は、簡単な構造を有しかつワ
ンタッチでピッチベンドなどの効果付加が可能な効果付
加装置を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、まず、ピッチ
ベンド効果などの音響効果の変化特性を規定するピッチ
変化データDataなどの効果変化データを記憶する効果変
化データ記憶手段を有する。
【0010】次に、音響効果を指定するBEND UP スイッ
チ又はBEND DOWN スイッチなどの音響効果指定用操作手
段を有する。そして、音響効果指定用操作手段の操作に
対応して、効果変化データ記憶手段から効果変化データ
を読み出し、その効果変化データに基づいて音響効果の
特性が制御された楽音波形データを生成する楽音波形デ
ータ生成制御手段を有する。この手段は、例えば、音響
効果指定用操作手段の操作に対応して、効果変化データ
記憶手段から効果変化データであるピッチ変化データDa
taを読み出し、このピッチ変化データDataに基づいてピ
ッチエンベロープデータを生成し、このピッチエンベロ
ープデータを発音開始される楽音又は発音中の楽音のピ
ッチデータに加算する。
【0011】上述した本発明の構成において、音響効果
指定用操作手段が操作されたときの操作強さ又は操作速
度の何れかを検出する操作状態検出手段を更に有し、前
述した楽音波形データ生成制御手段は、操作状態検出手
段の出力に応じて、効果変化データに基づいて楽音波形
データの音響効果の特性を制御するときの形態を変化さ
せるように構成することができる。例えば、楽音波形デ
ータ生成制御手段は、操作状態検出手段の出力に応じ
て、前述したピッチ変化データDataに適当なオフセット
値を加算し、前述したピッチエンベロープデータの形状
を変化させる。
【0012】
【作用】音響効果指定用操作手段が例えばオンされる
と、楽音波形データ生成制御手段は、予め音響効果の変
化を規定した効果変化データを効果変化データ記憶手段
から読み出し、その効果変化データに基づいて発音開始
される楽音又は発音中の楽音の音響効果特性を自動的に
制御する。
【0013】従って、音響効果指定用操作手段は単なる
スイッチでよく、その構成を簡易なものにすることがで
きる。また、演奏者は、単純なスイッチング操作で、発
音中の楽音に容易に良質なピッチベンド効果などの音響
効果を付加することができる。
【0014】更に、楽音波形データ生成制御手段は、音
響効果指定用操作手段が操作されたときの操作強さ又は
操作速度に応じて、効果変化データに基づいて楽音波形
データの音響効果の特性を制御するときの形態を変化さ
せることにより、更に表現力の高い演奏が実現できる。
【0015】
【実施例】以下、図面を用いながら本発明の実施例につ
き詳細に説明する。 <実施例の構成>図1は、本発明の実施例の外観図であ
る。同図に示されるように、本発明の実施例は、鍵盤1
03を有する電子鍵盤楽器として実現されており、鍵盤
103の横にエフェクトパッドスイッチ101が装備さ
れ、鍵盤103の上部に、エフェクトパッドスイッチ1
01の操作モード(エフェクトパッドモード)を指定す
るためのエフェクトパッドモード指定スイッチ102
と、パワーオン/オフ、音量調整、音色指定などを行う
ための各種指定スイッチ104が配置され、また、楽音
を放音するためのスピーカ105を有している。
【0016】図2は、図1のエフェクトパッドスイッチ
101の外観図である。同図に示されるように、エフェ
クトパッドスイッチ101は、ピッチを上昇させるピッ
チベンド効果を発音中の楽音に付加するためのBEND UP
スイッチ、ピッチを下降させるピッチベンド効果を発音
中の楽音に付加するためのBEND DOWN スイッチ、ビブラ
ート深さ変化効果などの音響効果を付加するためのMODU
LATIONスイッチ、及びユーザによって予め設定される音
色変化効果などの特別な音響効果を付加するためのSPEC
IAL EFFECTスイッチによって構成されている。
【0017】図3は、図1のエフェクトパッドモード指
定スイッチ102の外観図である。エフェクトパッドモ
ード指定スイッチ102が押される毎に、I〜IVまで
の4種類のエフェクトパッドモードが、サイクリックに
切り換えられる。現在のモードは、4個のLED301
〜304の何れかによって表示される。
【0018】図4は、本発明の実施例のブロック図であ
る。マイクロコンピュータ401は、ROM402に記
憶されている制御プログラムに基づき、RAM403を
ワークメモリとして使用しながら動作し、図1のエフェ
クトパッドスイッチ101、エフェクトパッドモード指
定スイッチ102、各種指定スイッチ104、及び鍵盤
103を走査して各キーの操作状態を取り込み、それら
の操作状態に応じて、ROM402から波形データを読
み出して、楽音の生成動作を行う。
【0019】ここで、本発明に特に関連する動作とし
て、マイクロコンピュータ401は、エフェクトパッド
スイッチ101においてBEND UP スイッチ又はBEND DOW
N スイッチが操作されたことを検出すると、その操作に
対応して、ROM402から予めエフェクトパッドモー
ド指定スイッチ102によって指定されているエフェク
トパッドモードに対応するピッチ変化データを読み出
し、それに基づきピッチエンベロープデータを生成し、
発音中の楽音にピッチエンベロープを付加する。
【0020】サンプリング周期毎に生成される楽音波形
データは、D/A変換器404に出力される。上述の楽
音波形データは、D/A変換器404でアナログの楽音
波形信号に変換され、その信号がローパスフィルタ(L
PF)405で整形された後、アンプ406で増幅さ
れ、スピーカ105から放音される。
【0021】上述の構成を有する本発明の実施例の動作
につき、以下に説明する。まず、図5は、エフェクトパ
ッドモードとピッチエンベロープ、及びピッチ変化デー
タの関係を示した図である。ここで、ピッチエンベロー
プ値が0の場合、発音中の楽音のピッチは元のピッチの
ままであり、ピッチエンベロープ値が正の方向に増加す
ると発音中の楽音のピッチは高くなり、ピッチエンベロ
ープ値が負の方向に減少すると発音中の楽音のピッチは
低くなる。
【0022】図5(a) 〜(d) には、それぞれ、エフェク
トパッドモード指定スイッチ102によってI〜IVの
各エフェクトパッドモードが選択された上で、エフェク
トパッドスイッチ101のBEND UP スイッチ又はBEND D
OWN スイッチがオンされたときの、ピッチエンベロープ
の変化と、ROM402から読み出されるピッチ変化デ
ータDataの数値例が示されている。横軸は時間であり、
縦軸はピッチエンベロープの値である。ピッチエンベロ
ープの値としては、中心が0で、±50単位の変化を与
えることができる。
【0023】例えば、エフェクトパッドモード指定スイ
ッチ102によってエフェクトパッドモードIが選択さ
れた後、BEND DOWN スイッチがオンされた場合、図5
(a) に示されるように、まず、発音中の楽音のピッチ
が、現在のピッチからそれより−50単位だけ低いピッ
チまで下がり、その後、元のピッチに復帰する。また、
そのピッチの変化スピード(レート)は各々70単位で
あり、この数字が大きいほどピッチ変化が早い。BEND U
P スイッチがオンされた場合は、ピッチ変化は、同図に
示されるように、BEND DOWN スイッチがオンされた場合
と逆方向の変化となる。このような変化を発生させるた
めにROM402に記憶されるピッチ変化データは、図
5(a) のDataとして示される。このうち、LVL データは
各STEPにおけるピッチの到達値を示し、RAT データは各
STEP(後述する)におけるピッチの変化レートを示す。
【0024】エフェクトパッドモード指定スイッチ10
2によってエフェクトパッドモードII、III、IV
などが選択された後にBEND DOWN スイッチ又はBEND UP
スイッチがオンされた場合の動作も、図5(b) 〜(d) に
示されるように図5(a) の場合と同様であるが、それぞ
れのモードは、それぞれに特有なピッチ変化特性を有す
る。これらのモードでは、BEND DOWN スイッチ又はBEND
UP スイッチがオフされたときに、ピッチが元のピッチ
に復帰するように動作する。
【0025】図5のピッチ変化データDataにおけるSTEP
の意味を図6に示す。BEND DOWN スイッチ又はBEND UP
スイッチがオンされると、ピッチエンベロープ値は、ま
ず、STEP1のLVL データで示される到達値に向かってST
EP1のRAT データで示されるレートで変化する。ピッチ
エンベロープ値は、STEP1のLVL データで示される到達
値に到達すると、次にSTEP2のLVL データで示される到
達値に向かってSTEP2のRAT データで示されるレートで
変化し、同様にSTEP3のLVL データで示される到達値に
到達した後、STEP3のLVL データで示される到達値に向
かってSTEP3のRAT データで示されるレートで変化す
る。ピッチエンベロープ値は、STEP3のLVL データで示
される到達値に到達すると、BEND DOWN スイッチ又はBE
ND UP スイッチがオンされている間はその到達値を維持
する。そして、BENDDOWN スイッチ又はBEND UP スイッ
チがオフされたなら、ピッチエンベロープ値は、STEP4
のLVL データで示される到達値に向かってSTEP4のRAT
データで示されるレートで変化する。なお、ピッチエン
ベロープ値がSTEP1〜3の何れかの到達値に達していな
くても、BEND DOWN スイッチ又はBEND UP スイッチがオ
フされると、ピッチエンベロープ値は、その時点の値か
ら、STEP4のLVL データで示される到達値に向かってST
EP4のRAT データで示されるレートで変化する。
【0026】図7は、マイクロコンピュータ401がBE
ND UP スイッチ又はBEND DOWN スイッチの操作に対して
実行する動作フローチャートであり、マイクロコンピュ
ータ401が実行する特には図示しないメイン動作フロ
ーチャートの一部の処理として実現されている。また、
これらの動作は、マイクロコンピュータ401がROM
402に記憶されている制御プログラムを実行する動作
として実現される。
【0027】図7において、RAM403に記憶される
変数STEPには、現在実行中の図5又は図6に示されるST
EP番号が格納されており、その初期値は特には図示しな
いメイン動作フローチャートにおいて0にリセットされ
ている。変数STEPの値が0の時は、楽音にピッチベンド
効果は付加されない。また、RAM403に記憶される
変数DOWNは、現在、BEND UP スイッチとBEND DOWN スイ
ッチの何れがオンされているかを示すフラグで、後述す
るように、BEND UP スイッチがオンされると0がセット
され、BEND DOWN スイッチがオンされると1がセットさ
れる。
【0028】図7の動作フローチャートにおいて、BEND
UP スイッチ又はBEND DOWN スイッチの何れかがオンさ
れると、処理701又は702において、変数STEPに1
が代入され、この結果、図5又は図6に示されるSTEP1
からピッチベンド効果の付加が開始される。また、BEND
UP スイッチがオンされた場合は、処理701で、変数
DOWNに0がセットされ、BEND DOWN スイッチがオンされ
た場合には、処理702で、変数DOWNに1がセットされ
る。なお、BEND UP スイッチとBEND DOWN スイッチの両
方がオンされた場合には、後に押された方のスイッチが
有効になる。
【0029】一方、BEND UP スイッチがオフされると、
変数DOWNの値が0であれば、即ち、最後にオンされたス
イッチがBEND UP スイッチであるならば、処理703の
判定がYESとなって、処理704で、変数STEPに4が
代入され、この結果、ピッチベンド効果の付加状態が、
図5又は図6に示されるSTEP4からの状態に変更され
る。最後にオンされたスイッチがBEND UP スイッチでは
ないならば、処理703の判定がNOとなって、何の処
理も実行されない。同様に、BEND DOWN スイッチがオフ
されると、変数DOWNの値が1であれば、即ち、最後にオ
ンされたスイッチがBEND DOWN スイッチであるなら、処
理705の判定がYESとなって、処理706で、変数
STEPに4が代入され、この結果、ピッチベンド効果の付
加状態が、図5又は図6に示されるSTEP4からの状態に
変更される。最後にオンされたスイッチがBEND DOWN ス
イッチではないならば、処理705の判定がNOとなっ
て、何の処理も実行されない。
【0030】上述のようにして、BEND UP スイッチ又は
BEND DOWN スイッチがオンされたときは処理701又は
702でSTEP番号が1にセットされ、これらのスイッチ
がオフされたときは処理704又は706でSTEP番号が
4にセットされる。その後、処理707が実行される。
【0031】処理707では、上述の処理によって変数
STEPにセットされたSTEP番号に基づいて、ROM402
からピッチ変化データを読み出すためのDATAREAD処理が
実行される。この処理の詳細な動作フローチャートを図
8に示す。
【0032】まず、処理801では、エフェクトパッド
モード指定スイッチ102によってI〜IVのエフェク
トパッドモードのうちどのモードが指定されているかが
判定される。今、エフェクトパッドモード指定スイッチ
102が操作されると、特には図示しない動作フローチ
ャートにおいて、RAM403に記憶される変数MODE
に、エフェクトパッドモードIが選択された場合は1
が、IIが選択された場合は2が、IIIが選択された
場合は3が、また、IVが選択された場合は4が、それ
ぞれセットされる。
【0033】次に、変数MODEの値に応じて、処理802
〜805で、ROM402から、図5(a) 〜(d) に示さ
れる各エフェクトパッドモードに対応するピッチ変化デ
ータのうち、変数STEPにセットされているSTEP番号に対
応するLVL データとRAT データが読み出される。
【0034】次に、処理806で、変数DOWNの値が1か
否か、即ち、現在、BEND DOWN スイッチが押されている
か否かが判定される。そして、現在、BEND DOWN スイッ
チが押されており、処理806の判定がYESなら、処
理807で、ROM402から読み出された上述のLVL
データの値に−1が乗算されることにより、そのLVLデ
ータの符号が反転される。この結果、図5に示されるよ
うに、BEND UP スイッチがオンされた場合とBEND DOWN
スイッチがオンされた場合とでは、ピッチエンベロープ
値の変化の方向が逆方向となる。
【0035】なお、BEND UP スイッチがオンされた場合
とBEND DOWN スイッチがオンされた場合とで全く異なる
ピッチ変化を起こさせたければ、ROM402に、各エ
フェクトパッドモード毎に、BEND UP スイッチがオンさ
れた場合に対応するピッチ変化データとBEND DOWN スイ
ッチがオンされた場合に対応するピッチ変化データをそ
れぞれ記憶させておけばよい。
【0036】以上のようにして、図8に示される図7の
DATAREAD処理707が終了すると、図7の処理708
で、ROM402から読み出された上述のLVL データと
RAT データが、RAM403に設定されている特には図
示しない発音制御領域にセットされる。
【0037】次に、ピッチエンベロープデータの生成動
作につき説明する。即ち、特には図示しないメイン動作
フローチャートの一部の処理において、又は例えばサン
プリング周期毎に前述した特には図示しないメイン動作
フローチャートに対する割込み処理として実行される特
には図示しない音源処理において、変数STEPの値が0で
ない場合に、RAM403の特には図示しない発音制御
領域に記憶されるピッチエンベロープデータの値が、R
AM403の発音制御領域にセットされているLVL デー
タで示される到達値に向かって、同じくRAM403の
発音制御領域にセットされたRAT データで示されるレー
トで更新される。この結果、ピッチエンベロープデータ
は、図5に示されるように、エフェクトパッドモード指
定スイッチ102によって選択されたエフェクトパッド
モードに対応し、変数STEPの値として指定されているST
EP番号に対応する特性で変化することになる。
【0038】上述のようにして更新されるピッチエンベ
ロープデータは、例えばサンプリング周期毎に前述した
特には図示しないメイン動作フローチャートに対する割
込み処理として実行される特には図示しない音源処理に
おいて、発音中の又はこれから発音開始される楽音に対
応して設定されているピッチデータに加算される。この
結果、発音中の又はこれから発音開始される楽音のピッ
チが、図5で前述したように、上述のピッチエンベロー
プデータの変化特性に従って変化する。
【0039】続いて、STEP番号が変化する場合の動作に
ついて説明する。前述したピッチエンベロープデータの
更新動作において、ピッチエンベロープデータの値がR
AM403の発音制御領域にセットされているLVL デー
タで示される到達値に達すると、RAM403に記憶さ
れる変数ARRIVEの値が0から1にセットされる。
【0040】これに対して、特には図示しないメイン動
作フローチャートの一部の処理として実行されるSTEP番
号を変更するための図9に示される音源チェック処理で
は、以下のような処理が実行される。
【0041】まず、処理901で、変数ARRIVEの値が0
であるか否かが判定される。変数ARRIVEの値が0で処理
901の判定がYESであれば、処理902以下の処理
は実行されない。
【0042】変数ARRIVEの値が1で処理901の判定が
NOであれば、処理902で、変数ARRIVEの値が0に戻
された後、処理903で、変数STEPにセットされている
STEP番号が判定される。
【0043】処理903で、変数STEPにセットされてい
るSTEP番号が1であると判定された場合には、処理90
4で、変数STEPにSTEP番号2がセットされる。即ち、ピ
ッチエンベロープ値は、STEP1のLVL データで示される
到達値に到達すると、これ以降、STEP2のLVL データで
示される到達値に向かってSTEP2のRAT データで示され
るレートで変化する。
【0044】また、処理903で、変数STEPにセットさ
れているSTEP番号が2であると判定された場合には、処
理905で、変数STEPにSTEP番号3がセットされる。即
ち、ピッチエンベロープ値は、STEP2のLVL データで示
される到達値に到達すると、これ以降、STEP3のLVL デ
ータで示される到達値に向かってSTEP3のRAT データで
示されるレートで変化する。
【0045】上述の処理904又は905の後は、処理
907で、前述した図7の処理707と同様の図8で示
されるDATAREAD処理が実行される。ここでは、前述した
ように、図8の処理801で判定された変数MODEの値に
応じ、図8の処理802〜805で、ROM402か
ら、図5(a) 〜(d) に示される各エフェクトパッドモー
ドに対応するピッチ変化データのうち、図9の処理90
4又は905で変数STEPに新たにセットされたSTEP番号
に対応するLVL データとRAT データが読み出される。更
に、現在、BEND DOWN スイッチが押されており、処理8
06の判定がYESなら、処理807で、ROM402
から読み出された上述のLVL データの値に−1が乗算さ
れることにより、そのLVL データの符号が反転される。
【0046】以上のようにして、図8に示される図9の
DATAREAD処理907が終了すると、図9の処理908
で、ROM402から読み出された上述のLVL データと
RAT データが、RAM403に設定されている特には図
示しない発音制御領域にセットされる。
【0047】これ以降は、前述したようにしてピッチエ
ンベロープデータが生成される。また、図9の処理90
3で、変数STEPにセットされているSTEP番号が3である
と判定された場合には、変数STEPの値は変更されずに、
図9の動作フローチャートの処理を終了する。即ち、ピ
ッチエンベロープ値は、STEP3のLVL データで示される
到達値に到達すると、BEND DOWN スイッチ又はBEND UP
スイッチがオンされている間はその到達値を維持する。
【0048】これに対して、今までオンされていたBEND
DOWN スイッチ又はBEND UP スイッチがオフされると、
前述したように、図7の動作フローチャートの処理70
4又は706で変数STEPにSTEP番号4がセットされ、更
に、図7の処理707でそのSTEP番号4に対応するLVL
データとRAT データがROM402から読み出され、処
理708でRAM403の発音制御領域にセットされ
る。従って、これ以降、ピッチエンベロープ値は、STEP
4のLVL データで示される到達値に向かってSTEP4のRA
T データで示されるレートで変化することになる。
【0049】最後に、図9の処理903で、変数STEPに
セットされているSTEP番号が4であると判定された場合
には、処理905で、変数STEPにSTEP番号0がセットさ
れ、図9の動作フローチャートで示される処理を終了す
る。この結果、ピッチエンベロープ値がSTEP4のLVL デ
ータで示される到達値に到達すると、それ以降、ピッチ
ベンド効果の付加動作は停止される。
【0050】以上説明した実施例は、エフェクトパッド
スイッチ101のBEND UP スイッチ又はBEND DOWN スイ
ッチがオン/オフされた場合の動作についてのものであ
ったが、エフェクトパッドスイッチ101のMODULATION
スイッチ又はSPECIAL EFFECTスイッチがオン/オフされ
た場合には、ROM402に記憶されているエフェクト
パッドモードIのピッチ変化データDataが共用され、図
5(a) に示される特性で、MODULATIONスイッチが操作さ
れた場合はビブラート深さを制御するためのエンベロー
プデータが上述の場合と同様に生成され、また、SPECIA
L EFFECTスイッチが操作された場合は音色を制御するた
めのエンベロープデータが上述の場合と同様に生成され
る。そして、このようにして生成されるエンベロープデ
ータは、例えばサンプリング周期毎に前述した特には図
示しないメイン動作フローチャートに対する割込み処理
として実行される特には図示しない音源処理において、
発音中の又はこれから発音開始される楽音に対応して設
定されているビブラート深さデータ又は音色制御データ
に加算等される。この結果、発音中の又はこれから発音
開始される楽音のビブラート特性又は音色特性が変化す
ることになる。
【0051】また、上述の実施例では、LVL データ及び
RAT データからなるピッチ変化データDataがROM40
2に記憶され、このピッチ変化データDataに基づいてピ
ッチエンベロープデータが生成されるように構成された
が、ピッチエンベロープデータそのものが、例えばPC
M波形データとしてROM402等に記憶されてもよ
い。
【0052】一方、上述の実施例に加えて、エフェクト
パッドスイッチ101を押す強さによってピッチベンド
効果などの深さやスピードが変化するように構成されて
もよい。この場合には、例えば、エフェクトパッドスイ
ッチ101に圧電センサが設けられ、この圧電センサの
出力に応じたオフセット値が、ROM402から読み出
されるLVL データやRAT データの値に加算される。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、音響効果指定用操作手
段は単なるスイッチでよく、その構成を簡易なものにす
ることが可能となる。
【0054】また、演奏者は、単純なスイッチング操作
で、発音中の楽音に容易に良質なピッチベンド効果など
の音響効果を付加することが可能となる。更に、音響効
果指定用操作手段が操作されたときの操作強さ又は操作
速度に応じ、ピッチベンド効果などの音響効果の特性を
変化させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の外観図である。
【図2】エフェクトパッドスイッチの外観図である。
【図3】エフェクトパッドモード指定スイッチの外観図
である。
【図4】本発明の実施例のブロック図である。
【図5】エフェクトパッドモードとピッチエンベロー
プ、及びピッチ変化データの関係図である。
【図6】STEPの説明図である。
【図7】BEND UP/DOWNスイッチの操作に対する動作フロ
ーチャートである。
【図8】DATAREAD処理の動作フローチャートである。
【図9】音源チェック処理の動作フローチャートであ
る。
【符号の説明】
101 エフェクトパッドスイッチ 102 エフェクトパッドモード指定スイッチ 103 鍵盤 104 各種指定スイッチ 105 スピーカ 401 マイクロコンピュータ 402 ROM 403 RAM 404 D/A変換器 405 ローパスフィルタ(LPF) 406 アンプ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響効果の変化特性を規定する効果変化
    データを記憶する効果変化データ記憶手段と、 前記音響効果を指定する音響効果指定用操作手段と、前記音響効果指定用操作手段が操作されたときの操作強
    さ又は操作速度の何れかを検出する操作状態検出手段
    と、 前記音響効果指定用操作手段の操作に対応して、前期効
    果変化データ記憶手段から前記効果変化記憶データを読
    み出し、前記効果変化データに基づいて前記楽音波形デ
    ータの前記音響効果の特性が制御された楽音波形データ
    を生成するとともに、前記操作状態検出手段の出力に応
    じて、前記効果変化データに基づいて前記楽音波形デー
    タの前記音響効果の特性を制御するときの形態を変化さ
    せる楽音波形データ生成制御手段と、 を有することを特徴とする効果付加装置。
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