JP3278350B2 - 投影表示装置 - Google Patents

投影表示装置

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JP3278350B2
JP3278350B2 JP12060496A JP12060496A JP3278350B2 JP 3278350 B2 JP3278350 B2 JP 3278350B2 JP 12060496 A JP12060496 A JP 12060496A JP 12060496 A JP12060496 A JP 12060496A JP 3278350 B2 JP3278350 B2 JP 3278350B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は投影表示装置に関
し、特に通信回線を用いた遠隔電子会議、商品説明にお
けるプレゼンテーション、遠隔授業システム等において
用いられる、大型の投影スクリーン上に画像を投影する
ための投影表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から会議などで用いられる投影表示
装置として、液晶パネル等の表示器に表示された、パー
ソナルコンピュータ(パソコン)等における表示画像
を、大型の投影スクリーン上に拡大して投影し、この際
該投影された画像に対して、説明者が入力ペン等を用い
て必要な事項を手書きしたり、アイコン指定等を行った
りできるようにしたものが提案されている。
【0003】例えば、特開平5−224636号公報に
このような投影表示装置の一構成例が開示されている。
図7はこの公報開示の投影表示装置の構成を示す図であ
る。図において、500は投影表示装置であり、光源5
11と、光源から出射された光に対して光変調処理を施
す液晶パネル513と、該液晶パネル513を透過した
光をスクリーン516上に投影する第1の光学系とを有
している。また、上記投影型表示装置500は、可視光
成分と赤外光成分とを含む指示光を発生する指示器51
7を有し、該指示器517により指示光をスクリーン5
16上に照射して、スクリーン516上での位置を示す
ことができるようになっている。つまり、上記指示光は
スクリーン516上に照射されると乱反射を起こしてス
ポット像を形成するため、その可視光成分により観察者
がスポット像の位置を認識することができる。また、上
記投影型表示装置500は、上記スクリーン516上で
乱反射した指示光を受けて、上記スクリーン516上で
のスポット像の位置を検出する位置検出センサ520を
有しており、該乱反射した指示光の一部が上記第1の光
学系及びこの光学系から分岐した第2の光学系を介して
上記位置センサ520に導かれるようになっている。
【0004】次に動作について説明する。光源511か
ら出射された光は、レンズ512を介して液晶パネル5
13の背面に照射され、液晶パネル513にて光変調処
理が施される。そしてこの液晶パネル513を通過した
光は、ビーム分割ミラー514及び投影レンズ515を
透過してスクリーン516上に投影され、該スクリーン
516上には、コンピュータなどで処理された画像情報
に基づく画像が表示される。
【0005】一方、指示器517から出射された光ビー
ムは、上記画像が表示されたスクリーン516に照射さ
れると、該スクリーン516上で、光ビームは乱反射を
起こし、スポット像を生成する。このとき、該光ビーム
には可視光成分が含まれているため、観察者はスクリー
ン516上でのスポット像の位置を認識することができ
る。
【0006】また、上記スクリーン516上で表示画像
を形成する光の一部と、指示器517からの、スポット
像を形成する光ビームの一部とは、投影レンズ515に
戻ってくることとなり、該投影レンズ515と通過して
ビーム分割ミラー514に至る。
【0007】ここで、このビーム分割ミラー514とし
ては、可視光を透過し、赤外光を反射するダイクロイッ
クミラーが用いられている。このため、上記スポット像
を形成する光ビームの戻り光の可視光成分は、該ビーム
分割ミラー514を透過し、赤外光成分は該ビーム分割
ミラー514により反射されることとなる。つまり、投
影レンズ515を透過した表示画像の戻り光と、スポッ
ト像の戻り光とが分離され、スポット像の戻り光のみを
リターン画像レンズ518及び画像縮小レンズ519を
通って、上記位置検出センサ520に導入される。
【0008】そしてこの位置検出センサ520は、上記
スクリーン516に対する光ビームのスポット位置を検
出して、この位置情報を図示しないコンピュータに伝え
る。
【0009】このような構成の投影型表示装置500で
は、投影レンズ515を、表示画像を投影するためのレ
ンズと、スクリーン516からの戻り光を受光するため
のレンズとに兼用していることから、投影距離,つまり
投影レンズ515からスクリーン516までの距離を変
えても、スクリーン516上でのスポット像の正確な位
置を検出することが可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うに従来の投影表示装置500では、指示器517から
出射される光ビームとして、可視光成分以外の例えば赤
外光成分を含むものを用い、ビーム分割ミラー514
(ダイクロイックミラー)により、表示画像の戻り光と
スポット像の戻り光とを分離するようにしており、ま
た、このビーム分割ミラー514は、液晶パネルを透過
した光をスクリーン516へ導くための投影光路上に配
置されている。この結果、スクリーン516上に形成さ
れる表示画像の画質が劣化するという問題がある。
【0011】簡単に説明すると、図8は上記ビーム分割
ミラー514として用いられるダイクロイックミラーの
光学特性の一例を示しており、この図から、ダイクロイ
ックミラーの可視光領域での透過率は80%前後である
ことがわかる。このような特性を有するミラーが、上記
投影型表示装置の投影光路上にあれば、スクリーン51
6上で表示画像を形成する投影光の光量の減少、また表
示画像の色純度の劣化が生ずることとなる。なお、図8
に示されるダイクロイックミラーの特性は、一般的なダ
イクロイックミラーのものであるので、上記ビーム分割
ミラー514として優れた特性のダイクロイックミラー
を用いることにより、上記投影光の光量減少や表示画像
の色純度の劣化を低減することも可能であるが、この場
合にはより一層のコストアップを招くこととなる。
【0012】また、上記指示器から出射される光ビーム
(スポット像の光)を、表示画像の戻り光と分離するた
めに、赤外光成分などの不可視光成分を含むものにしな
ければならないという制約がある。さらに指示器による
スクリーン516上でのスポット像を観察者に見えるよ
うにするには、指示器を、不可視光成分だけでなく可視
光成分も含む光を出射する構成とする必要があり、この
ことは、装置のコストアップの要因になる。
【0013】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、表示品位の劣化やコストアップを
招くことなく、投影距離や投影倍率を変えてもスポット
像の正確な位置を検出できるようにした投影表示装置を
得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
係る投影表示装置は、表示画像を被投影体上に投影する
投影光学系と、該被投影体にて散乱した散乱光を受光し
て結像させる受光光学系とを備えた投影表示装置であ
る。
【0015】本投影表示装置は、投影用光を発生する光
源と、液晶セルの光入射面に第1の偏光板を、該液晶セ
ルの光出射面に第2の偏光板を配置してなる液晶パネル
とを有し、該液晶パネルにより該投影用光に対して光変
調処理を施して該表示画像を形成する表示画像形成手段
を備えるとともに、該被投影体上に可視光を照射して輝
点像を形成するための輝点像形成手段と、該表示画像形
成手段と該被投影体との間に該投影光学系と受光光学系
とで共用されるよう配置され、該表示画像形成手段及び
該被投影体の一方からその他方側に向かう光をそれぞれ
結像させる結像用光学部品と、該被投影体上にて散乱し
た散乱光を検出する光検出手段と、該受光光学系の光路
中に該投影光学系の光路と干渉しないよう配置され、該
結像用光学部品により集光された該被投影体からの散乱
光を該光検出手段側に向けて反射する反射用光学部品と
を備えている。
【0016】また、本投影表示装置は、該反射用光学部
品の前段側または後段側に設けられ、該結像用光学部品
を通過した光を受けて、該第2の偏光板と異なる偏光方
向の光が該光検出手段に入射するようこれを通過させる
検出用偏光板と、該光検出手段からの輝点像に対応する
検出信号を受け、該被投影体上での輝点像の位置を導出
する信号処理手段とを備えている。そのことにより上記
目的が達成される。
【0017】この発明(請求項2)は、請求項1記載の
投影表示装置において、前記検出用偏光板を、その偏光
方向が前記第2の偏光板の偏光方向に対して略直交する
よう配置したものである。
【0018】この発明(請求項3)は、請求項1記載の
投影表示装置において、前記反射用光学部品の中央部に
光を透過する開口部を設け、該開口部を、前記投影光学
系における光路に対応する、前記表示像生成手段からの
表示画像の光を透過させる領域としたものである。
【0019】この発明(請求項4)は、請求項1記載の
投影表示装置において、前記結像用光学部品と前記光検
出手段との間に設けられ、該結像用光学部品により集光
された前記被投影体からの散乱光を、さらに集光して該
光検出手段に投光する集光手段を備えたものである。
【0020】この発明(請求項5)に係る投影表示装置
は、表示画像を被投影体上に投影する投影光学系と、該
被投影体にて散乱した散乱光を受光して結像させる受光
光学系とを備えた投影表示装置である。
【0021】本投影表示装置は、投影用光を発生する光
源を含み、該投影用光に対して光変調処理を施して該表
示画像を形成する表示画像形成手段を備えるとともに、
該被投影体上に可視光を照射して輝点像を形成するため
の輝点像形成手段と、該表示画像形成手段と該被投影体
との間に該投影光学系と受光光学系とで共用されるよう
配置され、該表示画像形成手段及び該被投影体の一方か
らその他方側に向かう光をそれぞれ結像させる結像用光
学部品と、該被投影体上にて散乱した散乱光を検出する
光検出手段とを備えている。
【0022】本投影表示装置は、該受光光学系の光路中
に該投影光学系の光路と干渉しないよう配置され、該結
像用光学部品により集光された該被投影体からの散乱光
を該光検出手段側に向けて反射する反射用光学部品と、
該反射用光学部品の前段側または後段側に設けられ、該
結像用光学部品を通過した光を受けて、該輝点像形成手
段から放射される光の波長成分の光が該光検出手段に入
射するようこれを通過させる光学フィルタと、該光検出
手段からの輝点像に対応する検出信号を受け、該被投影
体上での輝点像の位置を導出する信号処理手段とを備え
ている。そのことにより上記目的が達成される。
【0023】以下、本発明の作用について説明する。
【0024】この発明(請求項1)においては、表示画
像形成手段と被投影体との間に配置されたその一方側か
ら他方側に向かう光をそれぞれ結像させる結像用光学部
品を、表示画像を被投影体上に投影する投影光学系と、
該被投影体にて散乱した散乱光を受光して結像させる受
光光学系とで共用しているから、輝点像形成手段により
被投影体上に形成される輝点像の検出を、投影距離や投
影ズーム倍率を変えても、何の調整も必要なく常に正確
に行うことが可能となる。
【0025】また、結像用光学部品により集光された被
投影体からの散乱光を光検出手段側に向けて反射する反
射用光学部品を、受光光学系の光路中に投影光学系の光
路と干渉しないよう配置しているため、投影光学系と受
光光学系とで同じ結像光学部品を共用しながらも、それ
ぞれの光学系は光学的に分離されることとなる。このた
め投影表示における光量減少や色純度の劣化などの一切
の悪影響を招くことなく、上記輝点像を検出することが
できる。
【0026】また、上記結像用光学部品を通過した光を
受けて、液晶パネルの光出射側の偏光板と異なる偏光方
向の光が該光検出手段に入射するようこれを通過させる
検出用偏光板を備え、被投影体からの表示画像の光と輝
点像の光とを偏光方向の違いによって分離するようにし
ているので、表示画像の光と輝点像の光との分離度が高
く、高い精度で輝点像を検出できる。
【0027】さらに、表示画像の光と輝点像の光とを偏
光板により分離して光検出手段に導入するため、輝点像
形成手段では視認性のよい可視光のみを放射するように
すればよく、輝点像形成手段を構成する部品の点数は少
なくてすみ、その低コスト、低消費電力化に有効とな
る。
【0028】この発明(請求項2)においては、前記検
出用偏光板を、その偏光方向が前記液晶パネルの光出射
側の偏光板(第2の偏光板)の偏光方向に対して略直交
するよう配置しているので、検出用偏光板を透過した光
は、第2の偏光板を透過した表示光の成分をほとんど含
んでおらず、上記検出用偏光板を透過した光を受光した
光検出手段は、輝点像を高い精度で検出できる。
【0029】この発明(請求項3)においては、前記反
射用光学部品の中央部に光を透過する開口部を設け、該
開口部を、前記投影光学系における光路に対応する、前
記表示像生成手段からの表示画像の光を透過させる領域
としたので、投影光学系の投影用光は上記反射用光学部
品をその損失なく透過することとなり、投影表示には悪
影響を与えずに、結像用光学部品に入射された輝点像の
光を有効に集めることができ、輝点像の検出精度を高め
ることができる。
【0030】この発明(請求項4)においては、前記結
像用光学部品と前記光検出手段との間に、該結像用光学
部品を透過した被投影体からの散乱光を受け、この散乱
光を集光して該光検出手段に投光する集光手段を配置し
たので、輝点像検出のための検出用偏光板などの光学部
品の小形化および受光光学系の小型化を図ることができ
る。なお、ここでは、光学部品の小型化という効果より
も、焦点距離が小さくなって上記光学系全体が小型化さ
れる効果の方が大きい。
【0031】この発明(請求項5)においては、表示画
像形成手段と被投影体との間に配置されたその一方側か
ら他方側に向かう光をそれぞれ結像させる結像用光学部
品を、表示画像を被投影体上に投影する投影光学系と、
該被投影体にて散乱した散乱光を受光して結像させる受
光光学系とで共用しているから、輝点像形成手段により
被投影体上に形成される輝点像の検出を、投影距離や投
影ズーム倍率を変えても、何の調整も必要なく常に正確
に行うことが可能となる。
【0032】また、結像用光学部品により集光された被
投影体からの散乱光を光検出手段側に向けて反射する反
射用光学部品を、受光光学系の光路中に投影光学系の光
路と干渉しないよう配置しているため、投影光学系と受
光光学系とで同じ結像用光学部品を共用しながらも、そ
れぞれの光学系は光学的に分離されることとなる。この
ため、表示画像の光と輝点像の光とを分離するための光
学フィルタの特性を、表示画像の品質とは無関係に選択
することができる。
【0033】さらに、表示画像の光と輝点像の光とを光
学フィルタにより分離して該輝点像の光を光検出手段に
導入するので、輝点像形成手段では視認性のよい可視光
のみを放射するようにすればよく、輝点像形成手段を構
成する部品の点数は少なくてすみ、その低コスト、低消
費電力化に有効となる。
【0034】
【発明の実施の形態】まず、本発明の概要並びに、基本
構成及び基本原理について説明する。本発明は、会議、
講演会、商品説明のためのプレゼンテーションなどに使
用される液晶プロジェクタなどの投影表示装置におい
て、投影スクリーン上にレーザポインタ(輝点像形成手
段)で指示した点の位置を捉えるカメラ等の光検出手段
を備え、1つの光学レンズを、投影スクリーン上に表示
画像を投影するための投影レンズと、投影スクリーンか
らのレーザポインタの戻り光(ポインタ光)を該カメラ
に導く受光レンズとに兼用したものに関するものであ
る。
【0035】本発明は、このような構成の従来装置にお
ける、液晶パネルと投影レンズとの間、つまり投影光学
系の光路中に介在し投影光(可視光)とポインタ光(赤
外光)とを分離するビーム分割ミラー(ダイクロイック
ミラー)により投影光の光量が減少するという課題、ま
た、レーザポインタとして、その出射ビームがポインタ
位置認識のための可視光成分とポインタ位置算出のため
の赤外光成分とを含む高価なものを用いる必要があると
いう課題を解決したものである。
【0036】本発明では、投影光学系の光路中には、ポ
インタ光受光のための光学部品を何も配置せず、投影レ
ンズの投影用光が通過しない部分を、受光レンズとして
用いている。即ち、投影用光に何等影響を与えることな
く、ポインタ光を取り出すようにしている。
【0037】また、本発明では、投影用光とポインタ光
とを偏光面の違いによって、分離するようにしている。
つまり、液晶プロジェクタから投射される光は直線偏光
の光であるのに対し、ポインタ光は無偏光の光であり、
偏光特性の違いにより投影用光とポインタ光を分離す
る。
【0038】次に、本願の各請求項の発明の原理につい
て説明する。
【0039】請求項1に係る発明では、被投影体(投影
スクリーン)上に投影される表示画像を形成する表示画
像形成手段は、液晶セルの一方の面に第1の偏光板、他
方の面に第2の偏光板が配置されている液晶パネルから
構成され、該液晶パネルには投影するための表示画像が
生成されるようになっている。そしてこの表示画像形成
手段には、第1の偏光板の側から光源光を照射し、結像
用光学部品(投影受光兼用レンズ)を通して表示画像を
投影スクリーンに投影している。そのとき、液晶パネル
を透過した光は結像用光学部品の一部分にしか入射され
ない。液晶パネルを透過した投影用光は第2の偏光板と
同一の偏光面をもっており、投影スクリーンで反射し
た、あるいはこれを透過した表示画像の光も大部分は該
第2の偏光板と同じ偏光面を持つこととなる。
【0040】つまりこの発明では、投影用光をスクリー
ン上に投影する投影レンズと、ポインタ光の戻り光を集
光する受光レンズとに兼用される1つの光学レンズを備
え、該光学レンズの近傍に表示光学系の光路を遮らない
ようミラーを配置し、該受光レンズを通過したポインタ
戻り光を該ミラーで反射してカメラに導くようにしてい
る。また、スクリーンから上記カメラまでの受光光学系
の光路中に検出用偏光板を置き、液晶プロジェクタによ
る投影用光の戻り光をその偏光板により遮断して、ポイ
ンタ戻り光を抽出するようにしている。
【0041】この発明では以下の特徴がある。光学レン
ズを表示用光の投影レンズとポインタ戻り光の集光レン
ズとに兼用しているので、投影距離や投影倍率を変えて
も、投影スクリーン上でのポインタ光によるスポット位
置を正確に検出でき、しかも投影光学系の光路中にはポ
インタ光受光のための光学部品を何も配置していないの
で、投影光の光量減少などの投影光への悪影響を一切与
えない。また、偏光板により表示光光とポインタ戻り光
とを分離しているので、これらの分離度が高い。
【0042】請求項2の発明では、上記検出用偏光板の
偏光方向を液晶パネルの出射側偏光板の偏光方向と概略
直交する方向に設定している。これにより検出用偏光板
により表示画像の光をほとんど遮断して、輝点像の光の
みを光検出手段に導入できる。
【0043】請求項3の発明では、上記結像レンズを透
過したポインタ戻り光をカメラ側に反射する反射ミラー
を、投影用光束の断面形状の対応した形状の開口部を有
する構造とし、該反射ミラーの開口部周縁部にてポイン
タ戻り光を反射するようにしている。これによりポイン
タ戻り光の集光効率が上がる。
【0044】請求項4の発明では、投影受光兼用レンズ
と検出用偏光板との間に集光レンズを設置して、受光光
学系のコンパクト化を図っている。
【0045】請求項5の発明では、投影用光をスクリー
ン上に投影する投影レンズと、ポインタ光の戻り光を集
光する受光レンズとに兼用される1つの光学レンズを備
え、該光学レンズの近傍に投影光学系の光路を遮らない
ようミラーを配置し、該受光レンズを通過したポインタ
戻り光を該ミラーにより反射してカメラに導くようにし
ている。また、ポインタ光として、強度の強い波長成分
が所定の波長域に偏った波長特性の鋭い光を用い、ポイ
ンタ光の波長特性にあった光学フィルタをスクリーンか
ら上記カメラまでの受光光学系の光路中に置き、該光学
フィルタにより、投影用光の戻り光とポインタ戻り光と
を分離するようにしている。
【0046】この発明では以下の特徴がある。光学レン
ズを表示用光の投影レンズとポインタ戻り光の集光レン
ズとに兼用しているので、投影距離や投影倍率を変えて
も、投影スクリーン上でのポインタ光によるスポット位
置を正確に検出でき、しかも投影光学系の光路中にはポ
インタ光受光のための光学部品を何も配置していないの
で、投影光の光量減少などの投影光への悪影響を一切与
えない。また、偏光板により表示光光とポインタ戻り光
とを分離しているので、これらの分離度が高い。
【0047】以下、この発明の実施形態について詳細に
説明する。 (実施形態1)図1は本発明の実施形態1による投影表
示装置を説明するための図であり、図1(a)はその断
面構成を模式的に示す図、図1(b)は該装置における
ライトペンの構成を示すブロック図である。図におい
て、100は本実施形態1の投影表示装置で、画像情報
に応じて光源光に光変調処理を施して形成した表示画像
の投影を行う投影本体部1と、該投影部本体1からの投
影光が投影されて表示画像が形成される投影スクリーン
3と、該投影スクリーン3上に位置指示用光ビーム(ポ
イント光)を照射し、その乱反射による輝点像(スポッ
ト像)によりスクリーン3上での位置を指示するための
ライトペン2とを備えている。
【0048】上記投影本体部1は、投影用光源8と、該
光源8からの光を平行光束に変換する集光レンズ9と、
該集光レンズ9から出射される平行光束に対して画像情
報に基づいて光変調処理を施す液晶パネル18と、該液
晶パネル18を透過した光をスクリーン3上に投影する
光学レンズ7とを有している。この光学レンズ7は、該
スクリーン3上で乱反射された光ビームを結像する働き
も兼ねており、以下投影受光兼用レンズと呼ぶ。
【0049】また、上記投影本体部1は、上記投影受光
兼用レンズ7を透過した、スクリーンからの反射光を反
射するミラー10と、該反射された光の所定の直線偏光
成分のみ通過させる検出用偏光板12とを有している。
また該検出用偏光板12の光出射側には拡散板13が配
置されており、該拡散板13上に形成された点像は、C
CDカメラなどの点像検出手段11により撮像されるよ
うになっている。
【0050】さらに、上記投影本体部1は、液晶パネル
の駆動,CCDカメラの制御,及び信号の処理等を行う
制御回路19と、該制御回路19にて処理された信号を
外部に出力するための信号出力ターミナル17とを備え
ている。
【0051】そして、上記投影本体部1を構成する各構
成要素8〜13,17,19は、1つのケース1a内に
一体的に収納されている。
【0052】上記投影用光源8には、高輝度のランプが
用いられ、メタルハライド放電ランプ、キセノンランプ
などが適している。この投影用光源8と液晶パネル18
の間には集光レンズ9が配置されており、該投影用光源
8から出射された光が効率よく液晶パネル18に照射さ
れるようになっている。
【0053】上記液晶パネル18は、液晶分子が封入さ
れている液晶セル4と、液晶セルを挟むように配置され
ている第1の1偏光板5と第2の偏光板6とから構成さ
れている。ここで、上記第1の偏光板5は液晶セル4の
光入射側に配置され、該投影用光源8に対向している。
この第1の偏光板5は入射光を所定の偏光面を有する直
線偏光に変換する偏光板である。また、上記第2の偏光
板6は、上記液晶セル4の光出射側の配置されており、
第1の偏光板5の偏光面とは概略直交する偏光面を有し
ている。そして、上記液晶パネル18は、上記制御回路
19を構成する液晶パネル騒動回路14から駆動信号を
受けて画像表示を行う仕組みになっている。
【0054】上記投影受光兼用レンズ7は、液晶パネル
18からの投影用光を投影スクリーン3上に結像させる
役割と、投影スクリーン3での反射光を拡散板13に結
像させる役割とを有している。この投影受光兼用レンズ
7は、通常単一のレンズではなく、複数のレンズで構成
されることが多く、焦点調節や、ズーム倍率可変の機能
を有することがある。
【0055】上記点像検出手段11は、結像レンズ11
aと固体撮像素子11bとから構成され、投影スクリー
ン3上に生成された輝点像の位置を検出するものであ
る。上記結像レンズ11aは拡散板13に結像された像
を固体撮像素子11b上に再結像させるものであり、ま
た、上記固体撮像素子11bは入射された画像を光電変
換するものである。そして、該固体撮像素子11bにて
光電変換された電気信号は、上記制御回路19を構成す
るカメラ制御回路15に送られるようになっている。な
お、上記固体撮像素子11bとしては、CCD、ホトダ
イオードアレイ、半導体位置検出器(PSD)などが用
いられる。
【0056】上記ミラー10は、投影受光兼用レンズ7
の透過光の一部を反射させて、拡散板13上に結像させ
るものであり、投影受光兼用レンズ7の光軸に対して4
5゜傾けて設置されている。また、このミラー10に
は、ガラス板に金属膜を蒸着した反射率の高いミラーを
用いている。但し、このミラーは、反射率の高いミラー
であれば、ガラス板と金属膜の組み合わせに限定される
ものではない。
【0057】上記検出用偏光板12は、上記第1,第2
の偏光板5,6と同様に、所定の偏光面を有する直線偏
光光だけを透過させるものであり、上記ミラー10と拡
散板13との間に配置されている。なお、この検出用偏
光板12は、投影受光兼用レンズ7とミラー10との間
に配置してもよい。
【0058】上記拡散板13は、ガラスあるいはプラス
チックの材料からなり、入射してきた光を散乱させるも
のであり、ミラー10と点像検出手段11との間の、上
記投影受光兼用レンズ7による、スクリーン3からの反
射光の結像位置に配置されている。
【0059】上記制御回路19は、液晶パネル18を駆
動する液晶パネル駆動回路14と、点像検出手段11を
制御するカメラ制御回路15と、点像の位置を検出する
ための計算を行う信号処理回路16とから構成されてお
り、該信号処理回路16としては、マイクロコンピュー
タが用いられている。
【0060】この信号処理回路16は、実質的には、液
晶パネル駆動回路14を通して液晶パネル18を、また
カメラ制御回路15を通して点像検出手段11を制御す
る機能を有している。具体的には、該信号処理回路16
は、カメラ制御回路15から送られて来た信号より点像
の座標を抽出し、その際、点像を検出するための受光光
学系において、固有の歪みなどがあれば、それを補正す
る処理を行う。また、該信号処理回路16は、カメラ制
御回路15からの信号が、ライトペン2によるスクリー
ン3上での指示位置を示す座標指示信号であるか、ライ
トペン2により入力された情報入力信号であるかを識別
する。もし、情報入力信号であれば、スクリーン3上で
の点像の位置と液晶パネル18の表示内容とを調べて、
例えばアイコンを指示していれば、そのアイコンの内容
を実行する。また、検出された点像の座標値は、信号出
力ターミナル17を通して外部に出力される。
【0061】上記ライトペン2は、所定の操作によりそ
の先端からビーム状の光を出射するものであり、これに
よって投影スクリーン3上に輝点像を生成することがで
きる。このライトペン2は、図1(b)に示すように指
示用光を発生する発光素子2aと、該指示用光を指向特
性を強めてビーム状にする集光レンズ2bと、ライトペ
ン2を操作するための複数のマイクロスイッチ2c1
2c3からなるマイクロスイッチ群2cと、該各マイク
ロスイッチ2c1〜2c3からの操作信号に基づいて発光
素子2aの動作を制御するライトペン制御回路2dと、
上記ライトペン制御回路2d及び発光素子2aに電源電
圧を供給する電池等の電源2eとを備えている。
【0062】ここで、上記該発光素子2aとしてはLE
Dもしくは半導体レーザが用いられるが、上記発光素子
2aには、説明者及び被説明者が目視しやすくなるよう
に、投光用光などスクリーン3上に照射される他の光に
比べ高輝度の光を放射する、赤色光の発光素子を選択す
るのが望ましい。
【0063】上記第1のマイクロスイッチ2c1は、使
用者が操作して上記発光素子2aを点灯させたり、消去
させたりするスイッチである。第2のマイクロスイッチ
2c2は、使用者がライトペン2を用いて信号処理回路
16に情報を入力するためのスイッチである。例えば、
スクリーン3上にアイコンなどが表示されていて、その
内容を実行したいときに、該アイコン上にライトペン2
からのビーム状光を照射し、この状態で上記スィッチ2
2を操作すると、発光素子2aは、速い点滅が繰り返
し行われる発光動作をすることとなる。上記信号処理回
路16では、上記スクリーン3上での点像の点滅による
信号が解析されて、該回路への入力信号が情報入力信号
であることを認識する。なお、情報入力信号の信号形態
としては、点像の速い点滅に限らず、その光量変化、形
状変化、波長変化などを採用することができる。また、
第3のマイクロスイッチ2c3は、ライトペン2による
スクリーン3上での描画を行うためのものである。な
お、上記ライトペン2にさらにマイクロスイッチを設け
ることにより、その他の機能を持たせることができる。
【0064】このような構成の投影型表示装置101
は、その投影本体部1と投影スクリーン3とを会議室等
に設置することにより使用可能となる。ここで投影スク
リーン3としては、通常布製あるいはプラスチック製の
専用のスクリーンが使用されるが、専用のものが準備で
きない場合は、ホワイトボードや部屋の壁を用いてもよ
い。そして、上記投影型表示装置の使用状態では、投影
スクリーン3上には投影本体部1から投影された表示画
像が形成され、さらにライトペン2から出射されたビー
ム状光による輝点像が生成されている。
【0065】次に動作原理について説明する。まず、光
源光によるスクリーン3上への表示画像の投影について
説明する。光源8から出射された投影用光が集光レンズ
9により集光されて第1の偏光板5に入射すると、該投
影用光の一部が該第1の偏光板5を通過して液晶パネル
18に照射される。このとき該液晶パネル18では、画
像情報に応じた表示画像が形成されているため、該第1
の偏光板5を通過した投影用光は、液晶パネル18を通
過する際に光変調される。そして、該液晶パネル18に
て光変調処理が施された投影用光は、その出射面側の第
2の偏光板6を通過し、さらに投影受光兼用レンズ7を
通して投影スクリーン3上に投影される。これにより上
記投影スクリーン3上に、画像情報に対応した表示画像
の投影像が形成される。
【0066】一方、ライトベン2から出力された光は、
投影スクリーン3に照射されて輝点像を形成する。この
輝点像の光は特に定まった偏光方向をもっていない無偏
光光である。
【0067】そして、投影スクリーンに投影された表示
画像の光と輝点像の光は該スクリーン3上で反射して結
像受光兼用レンズ7に入射される。このレンズ7を透過
した光は、上記表示光の光路(投影光学系の光路)を妨
げないように置かれたミラー10により反射されて点像
検出手段11に導かれる。この際、上記レンズ7を透過
した表示画像の光と輝点像の光は、点像検出手段11の
手前の、第2の偏光板6とは異なる偏光方向をもつ検出
用偏光板12に入射し、この検出用偏光板12では、第
2の偏光板6の偏光方向と同じ偏光方向をもつ表示画像
の光が遮断され、特定の偏光方向をもたない輝点像の光
が透過する。これにより上記点像検出手段11では輝点
像の光のみを選択的に抽出する。
【0068】この点像検出手段11は検出した輝点像の
光に対応した検出信号をカメラ制御回路15を介して信
号処理回路16に出力し、該信号処理回路16は、受け
た検出信号から上記投影スクリーン3上での輝点像の位
置を導き出す信号処理を行う。
【0069】ところで、上記投影表示装置101では、
通常、図2に示すように架台101a上に配置された投
影本体部1と、投影スクリーン3との間の距離(投影距
離)を任意に設定して投影表示を行うことができるよう
投影受光兼用レンズ7に焦点調節機構が付いている。そ
して、該投影表示装置は、投影距離をL1、L2、L3
と変えて投影表示を行った場合でも、投影表示画面の下
端の高さがあまり変化しないように設計されている。
【0070】これは、投影距離を変えたときに、投影表
示画面の下端の高さが変われば、その都度、投影本体部
1の設置高さを調整しなければならず、非常に不便であ
るからである。特に、投影距離が非常に遠い場合には、
投影本体部1を相当高くする必要があり、観察の妨害に
もなり、場合によっては投影本体部1の設置が不可能と
なることもある。また、投影型表示装置には天井吊り下
げ型のものもあるが、この場合も、投影距離を変えたと
きに、投影表示画面の上端の高さが変われば、その都
度、投影本体部1の設置高さを調整しなければならず、
上記投影本体部1を架台上に載せるタイプのものと上下
関係が逆転しているだけで、同じことが言える。
【0071】上記のように投影距離に拘わらず投影表示
画面の下端の高さをほぼ一定にするために、投影型表示
装置101の投影本体部1では、液晶パネル18が投影
受光兼用レンズ7の光軸に対して下側に偏心した位置に
配置されている。そして、投影用光源8は液晶パネル1
8の中心より少し下方に配置されており、光源光は液晶
パネルの斜め下側から液晶パネル18を入射することに
なる。
【0072】また、光源光は集光レンズ9によりその光
束が絞られて液晶パネル18に照射されるので、液晶パ
ネル18を透過した光は、広がらずに投影受光兼用レン
ズ7のほぼ上半部分7bに入射される。言い換えると、
投影受光兼用レンズ7のほぼ下半部分7aには光源光は
通過しない。そこで上記ミラー10は、投影受光兼用レ
ンズ7の下半部分7aの近傍に投影用光の光路を妨害し
ないように設置されている。
【0073】次に、ライトペン2によるスクリーン3上
での輝点像の形成,及び輝点像のスクリーン3上での位
置の検出について説明する。
【0074】説明者がライトペン2により光ビームを照
射すれば、投影スクリーン3上の任意の位置に輝点像が
生成される。この時、投影スクリーン3から反射される
表示画像の光及び輝点像の光は共に投影受光兼用レンズ
7に向い、該投影受光兼用レンズ7を透過した透過光の
一部は、ミラー10で光路を折り曲げられて、拡散板1
3上に結像することとなる。
【0075】上記液晶パネル18を透過した投影用光
は、第2の偏光板6を透過したものであるため、偏光面
が第2の偏光板の偏光方向と一致した直線偏光光であ
る。この投影用光は投影スクリーン3に照射されて表示
画像を形成し、さらに該スクリーン3にて反射されて反
射光となる。このとき投影用光は、投影スクリーン3に
て偏光方向が少し振れるものの、その大部分が第2の偏
光板6の偏光方向を有する反射光として、拡散板13の
光入射側に配置された検出用偏光板12に入射する。
【0076】一方、上記ライトペン2から出射されるビ
ーム光は無偏光光であるため、スクリーン3上で輝点像
を形成するビーム光の反射光はあらゆる偏光方向を含ん
でいる。
【0077】従って、検出用偏光板12の偏光方向を、
第2の偏光板6の偏光方向と異なる方向に設定しておけ
ば、この検出用偏光板12は、表示画像を形成する投影
用光の反射光をほとんど遮断するとともに、輝点像を形
成するビーム光の反射光をよく通過させる。これによ
り、スクリーン3からの反射光のうちの、輝点像を形成
する光と表示画像を形成する光とを分離することができ
る。
【0078】特に、検出用偏光板12の偏光方向を、第
2の偏光板6の偏光方向と直交する方向に設定すれば、
拡散板13上での表示画像の光量に対する輝点像の光量
の比((輝点像の光量)/(表示像の光量))を最大に
することができる。
【0079】
【表1】
【0080】表1には、検出用偏光板12を用いた場合
とこれを用いない場合とで、分離度(=(輝点像の最高
輝度値)/(輝点像の最高輝度値))の測定例を示して
いる。この測定例では、布製の投影スクリーンに2.4
m離れたところから液晶プロジェクタで表示画像を投影
し、上記と同じスクリーン上に、半導体レーザを発光素
子として有するライトペンにより輝点像を生成し、表示
画像と輝点像とを含むスクリーンからの反射像をビデオ
カメラの前面に偏光板を置いたり、外したりしてビデオ
カメラで撮像した。ここで、半導体レーザの発振波長は
635nmとし、その光出力は、スクリーン上で表示画
像と輝点像の明るさがほば同じくらいになるように調整
した。そして、上記ビデオカメラで受像した各画素の輝
度値を求め、表示画像と輝点像とについて特に最高輝度
値を抽出した。
【0081】上記表1から、偏光板を用いることによっ
て表示画像の光と輝点像の光の分離度が6倍以上向上
し、検出用偏光板12が表示画像の光と輝点像の光の分
離に非常に有効であることが分かる。
【0082】また、輝点像を形成する光の反射光は投影
受光兼用レンズ7を通過した後、ミラー10で反射して
拡散板13に至るようになっているものの、液晶パネル
18と拡散板13とは、投影受光兼用レンズ7及びスク
リーン3に対して光学的に同じ位置関係にあり、投影受
光兼用レンズ7はまさしく、投影用レンズと反射光受光
レンズとを兼ねているので、液晶パネル18と投影スク
リーン3との間、及び拡散板13と投影スクリーン3と
の間には、結像のための同じ位置関係が存在している。
つまり、液晶パネル18の表示画像を投影スクリーン3
上に形成するためのこれら両者の位置関係と、投影スク
リーン3上での輝点像を拡散板13上に形成するための
これら両者の位置関係とは、全く同一である。
【0083】このように本実施形態1では、液晶パネル
(表示画像形成手段)18と投影スクリーン(被投影
体)3との間に配置されたその一方側から他方側に向か
う光をそれぞれ結像させる投影受光兼用レンズ(結像用
光学部品)7を、表示画像を投影スクリーン3上に投影
する投影光学系と、該投影スクリーン3にて散乱した散
乱光を受光して結像させる受光光学系とで共有している
ので、ライトペン(輝点像形成手段)2により投影スク
リーン3上に形成される輝点像の検出を、投影距離や投
影ズーム倍率を変えても、何の調整も必要なく常に正確
に行うことが可能となる。
【0084】また、投影受光兼用レンズ7により集光さ
れた投影スクリーン3からの散乱光を点像検出手段(光
検出手段)11側に向けて反射するミラー(反射用光学
部品)10を、受光光学系の光路中に投影光学系の光路
と干渉しないよう配置しているため、投影光学系と受光
光学系とで同じ投影受光兼用レンズ7を共用しながら
も、それぞれの光学系は光学的に分離されることとな
る。このため投影表示における光量減少や色純度の劣化
などの一切の悪影響を招くことなく、上記輝点像を検出
することができる。
【0085】また、上記ミラー10により反射された光
を受けて、液晶パネル18の光出射側の偏光板6と異な
る偏光方向の光が該点像検出手段11に入射するようこ
れを通過させる検出用偏光板12を備え、投影スクリー
ン3からの表示画像の光と輝点像の光とを偏光方向の違
いによって分離するようにしているので、表示画像の光
と輝点像の光との分離度が高く、高い精度で輝点像を検
出できる。
【0086】さらに、表示画像の光と輝点像の光とを偏
光板により分離して点像検出手段11に導入するため、
ライトペン2では視認性のよい可視光のみを放射するよ
うにすればよく、ライトペン2を構成する部品の点数は
少なくてすみ、その低コスト、低消費電力化に有効とな
る。
【0087】またさらに、上記検出用偏光板12を、そ
の偏光方向が上記液晶パネル18の光出射側の偏光板
(第2の偏光板)6の偏光方向に対して略直交するよう
配置しているので、検出用偏光板12を透過した光は、
第2の偏光板6を透過した表示光の成分をほとんど含ん
でおらず、上記検出用偏光板12を透過した光を受光し
た点像検出手段11では、輝点像を高い精度で検出でき
る。
【0088】また、上記投影型表示装置100の構成要
素であるミラー10や検出用偏光板12は非常に低コス
トなものであるため、投影型表示装置のコストアップを
招くこともない。
【0089】なお、上記実施形態1では、投影型表示装
置として、投影本体部1が投影スクリーン3に対して観
察者側に位置している前面投影型のものを示したが、こ
れは、観察者から見て投影スクリーン3の背面側に投影
本体部1が位置する背面投影型のものであってもよく、
本発明はこのような背面投影型の投影表示装置に適応す
ることも可能である。この場合は、投影スクリーン3に
その背面側から照射されて反射した表示画像の光と、投
影スクリーン3にその前面側から照射されてこれを透過
した輝点像の光とが投影受光兼用レンズ7に向うことと
なる。
【0090】(実施形態2)図3は本発明の実施形態2
による投影表示装置を説明するための平面図であり、こ
の実施形態の投影表示装置で用いる穴あきミラーの構成
を示している。この実施形態の投影表示装置は、上記実
施形態1の投影表示装置101と基本構成は同一であ
り、該投影表示装置101におけるミラー10に代え
て、穴あきミラー20を投影受光兼用レンズ7の全面に
対応して配置している点のみ異なっている。
【0091】この穴あきミラー20は、反射率が高いミ
ラー部21と、透過率が非常に高い開口部22とからな
る。上記ミラー部21は、ガラス板に金属膜を蒸着した
構造となっており、上記開口部22は、空洞部もしくは
ガラスなどの透明体のみからなる構造となっている。
【0092】図1に示されるように、通常液晶プロジェ
クタでは、投影用光源8からの光は、これを有効に利用
するために、集光レンズ9により指向特性が強められ光
束が絞られて液晶パネル18に照射される。このため、
液晶パネル18を透過した投影光の光束の断面形状は、
おおよそ液晶パネル4の外形形状に対応した長方形にな
っている。即ち、円形の投影受光兼用レンズ7に対して
断面長方形の光束が透過しており、該投影受光兼用レン
ズ7の上下左右の周辺部は、投影光の通らない部分とな
っている。
【0093】このようなことから、上記穴あきミラー2
0における開口部22の形状は、投影光の光速が完全に
該開口部22を通過するような形状とする。そして該穴
あきミラー22を、表示に全く影響を与えないよう、つ
まり表示用の投影光が該ミラーにより遮断されることな
がいように配置する。
【0094】また、上記穴あきミラー20のミラー部2
1は、投影スクリーン3で反射して投影受光兼用レンズ
7に戻って来た、ライトペン2からの出射光ビームが効
率よく拡散板13上に結像するようこれを集光する。
【0095】このような構成の実施形態2の投影表示装
置では、上記実施形態1の効果に加えて以下の効果があ
る。上記実施形態1では、投影受光兼用レンズ7の下部
だけを通過した、スクリーンからの反射光をミラー10
により拡散板13側に反射するようにしているのに対
し、本実施形態2では、投影受光兼用レンズ7の下部だ
けでなく、その上部及び左右両側部を通過した、スクリ
ーンからの反射光を穴あきミラー20により拡散板13
側に反射するようにしており、実施形態1に比べて、ス
クリーンからの反射光の集光性が高いものとなってい
る。
【0096】また、通常の液晶プロジェクタでは、液晶
パネル18を透過しないで投影受光兼用レンズ7に入射
する迷光など表示に不要な光が存在し、表示画像のコン
トラストを下げる要因となっている。
【0097】これに対し本実施形態2では上記穴あきミ
ラー20が絞りとなって、上記のような表示に不要な光
が遮断されることとなり、これによって表示画像のコン
トラストが向上するという効果がある。
【0098】このように本実施形態2では、スクリーン
上での画像表示に一切の悪影響を与えずに、スクリーン
上での輝点像からの反射光をより一層効率よく、拡散板
13上に集めることができ、しかも表示画像のコントラ
ストを高めることもできるという効果がある。
【0099】(実施形態3)図4は、本発明の実施形態
3による投影表示装置の断面構造を模式的に示す断面図
である。図において、103は本実施形態3の投影表示
装置で、図1と同一符号は実施形態1の投影表示装置1
01と同一のものを示している。この投影表示装置10
3では、ミラー10と検出用偏光板12との間に検出用
集光レンズ30を配置しており、実施形態1における拡
散板13は用いていない。
【0100】以下詳述すると、この実施形態3では、液
晶パネル18に形成された表示画像を投影受光兼用レン
ズ7を通して投影スクリ−ン3へ投影するとともに、投
影スクリーン3からの反射光を投影受光兼用レンズ7で
捕らえて、ミラー10で反射するまでの光学経路の構成
は、実施形態1のものと全く同じである。
【0101】そしてこの実施形態3では、ミラー10と
点像検出手段11の間に検出用集光レンズ30を配置
し、投影受光兼用レンズ7を通過したスクリーン3から
の反射光をさらに集光するようにしている。ここで、上
記検出用集光レンズ30は口径が大きなものとなる可能
性があるので、フレネルレンズなどの平板型レンズが適
している。なお、レンズ30として、通常の球面をもっ
たレンズも使用できることは言うまでもない。
【0102】次に作用効果について説明する。上記スク
リーン3上の画像情報に対応した表示画像が投影される
動作、またスクリーン3上に形成された表示画像及び輝
点像からの反射光が投影受光兼用レンズ7により捉えら
れ、さらにミラー10により点像検出手段11側に反射
される動作は、上記実施形態1のものと同一である。
【0103】そして、上記ミラー10で反射された輝点
像の光は、検出用集光レンズ30により集光されて、効
率よく点像検出手段11に内蔵されている結像レンズ1
1aにに照射される。
【0104】ここで、輝点像を検出する光学系は、投影
受光兼用レンズ7と、検出用集光レンズ30と、点像検
出手段11に内蔵されている結像レンズ11aの3つの
レンズを有し、これらのレンズを通して、上記ミラー1
0で反射された輝点像の光を、点像検出手段11に内蔵
されている固体撮像素子11b上に直接結像させる構成
となっている。
【0105】このように本実施形態3では、上記実施形
態1で、上記ミラー10で反射された輝点像の光を、1
度拡散板13上に結像させ、さらに拡散板13上のその
像を、点像検出手段11に内蔵の結像レンズ11aで再
度固体撮像素子11b上に縮小結像させるようにしてい
るのとは異なり、スクリーン3上の輝点像の光を、直接
固体撮像素子11b上に結像させるようにしている。
【0106】このような構成の実施形態3では、上記実
施形態1の効果に加えて以下の効果がある。つまり、上
記実施形態1では、検出用偏光板12を取り除いた場
合、拡散板13には、液晶パネル18の表示画像と合同
の像が形成されるようになっているので、拡散板13を
液晶パネル18と同じ大きさとする必要がある。また、
拡散板13と投影受光兼用レンズ7との間の光路長を、
液晶パネル18と投影受光兼用レンズ7との間の光路長
と同じにする必要がある。しかも、点像検出手段11は
拡散板13に対してその後方側に配置しなけらばなら
ず、点像検出手段11の結像レンズ11aとして広角レ
ンズを用いても、拡散板13と点像検出手段11との間
の距離は相当大きくとる必要がある。
【0107】これに対し本実施形態3では、投影本体部
1に収納される輝点像の検出用光学系の幅も長さも大幅
に縮小することができ、投影本体部の小形化に非常に有
効であるという効果がある。
【0108】このように本実施形態3では、実施形態1
の効果に加えて、上記投影受光兼用レンズ7と上記点像
検出手段11との間に、上記投影受光兼用レンズ7を透
過した上記投影スクリーン3からの光を受けて、この光
を集光して、上記点像検出手段11に投光する集光レン
ズ30を備えているので、輝点像検出のための光学系の
小形化を図ることができる。
【0109】なお、上記実施形態3では、実施形態1と
同様ミラー10を用いた場合について説明したが、該ミ
ラー10に代えて、実施形態2のように穴あきミラー2
0を用いた構成としてもよい。
【0110】(実施形態4)図5は、本発明の実施形態
4による投影表示装置の断面構造を模式的に示す図であ
り、図において、104は本実施形態4の投影表示装置
で、図1と同一符号は実施形態1の投影表示装置101
と同一のものを示している。この投影表示装置104で
は、実施形態1における検出用偏光板12に代えて、ス
クリーン3からの表示画像の光と輝点像の光とを分離す
るバンドパス光学フィルタ40を用いており、このバン
ドパス光学フィルタ40は、ミラー10と拡散板13と
の間に配置されている。
【0111】次に作用効果について説明する。この実施
形態4では、液晶パネル18に表示された表示画像を投
影受光兼用レンズ7を通して投影スクリーン3へ投影
し、投影スクリーン3からの反射光を投影受光兼用レン
ズ7で捕らえて、ミラー10で反射するまでの光学経路
の構成は、実施形態1と同一である。
【0112】つまり、上記液晶パネル18に形成された
表示画像を、投影受光兼用レンズ7を通して投影スクリ
ーン3に投影している。一方、ライトペン2から出力さ
れた光は、投影スクリーン3に輝点像を形成する。この
ライトペン2は、狭い波長分布の光を放射する。
【0113】投影スクリーン3に投影された表示画像の
光と輝点像の光は、投影受光兼用レンズ7に入射され
る。このレンズ7を透過した光は、上記投影光学系の光
路を妨げないように置かれたミラー10により反射さ
れ、点像検出手段11に導かれる。上記レンズ7を透過
した表示画像の光と輝点像の光は、点像結像手段11に
到達する途中で光学フィルタ40に入射する。この光学
フィルタ40は狭帯域のバンドパスフィルタで構成さ
れ、その透過波長帯域はライトペン2から放射される光
の波長帯域に合わされている。このため光学フィルタ4
0は、広い波長分布をもつ表示画像の光をほとんど遮断
し、輝点像の光のみを透過する。
【0114】そして点像検出手段11は検出した輝点像
を表す検出信号を信号処理回路16に出力する。信号処
理回路16では、受けた検出信号から上記投影スクリー
ン上での輝点像の位置を導き出す信号処理を行う。
【0115】ここで、上記投影スクリーン3上に形成さ
れる輝点像は、視認性の点から十分な明るさをもち、十
分小さなスポット像である必要がある。そこで、ライト
ペン2に用いられる発光素子2aには、赤色光を出射す
る半導体レーザ、あるいはHe−Ne(ヘリウム−ネオ
ン)レーザが多く用いられる。入手が容易であり、スク
リーン上での輝点像の形成のために使われる半導体レー
ザとしては、発振波長が650nmか、635nmであ
るものがある。また、He−Neレーザの発振は633
nmである。従って、ライトペン2によりスクリーン3
上に形成される輝点像の光は、通常は、波長が633n
mから650nmまでの範囲の光であると言うことにな
る。また、上記バンドパス光学フィルタ40は、633
nmから650nmまでの波長範囲の光を透過させるフ
ィルタとしている。
【0116】図6は、バンドパス光学フィルタ40の光
透過特性(実線A)の一例と、液晶パネル18に使われ
ている赤色のカラーフィルタの光透過特性(点線B)の
一例を示している。なお、図6では各フィルタの光透過
率を、その最高透過率を1.0として規格化して表して
いる。
【0117】図6から分かるように、液晶パネル18の
赤色フィルタの光透過特性(点線B)は、広い波長分布
を示し、表示画像の光はこの波長成分を有している。一
方、輝点像の光は単一波長の光であり、上記バンドパス
光学フィルタ40の非常に狭い帯域の中に含まれる。仮
に、スクリーン3からの反射光に、同じ光強度をもつ表
示画像の赤色の光と、輝点像の光とが存在したとして
も、該反射光を、図6に示す特性(実線A)をもつバン
ドパス光学フィルタ40を通せば、波長分布の違いから
十分に、表示画像の赤色の光と輝点像の光とを分離する
ことができる。
【0118】ここで、図6の実線Aで示す光透過特性
は、中心波長642nm、半値幅30nm、最大透過率
60%の干渉フィルタの特性で、この特性を有するバン
ドパス光学フィルタは容易に入手可能である。
【0119】このような構成の実施形態4では、上記実
施形態1の効果の他に、1つの投影受光兼用レンズ7を
投影用光学系と点像検出用光学系とで兼用する一方で、
投影用光学系と点像検出用光学系とを光学的に分離して
いるので、表示画像への影響を全く考慮することなく、
輝点像検出のために最も適した光学フィルタを選択でき
るという効果がある。
【0120】なお、上記実施形態4では、光学フィルタ
により表示画像の光と光輝像の光とを分離しているの
で、光源光に対して画像情報に応じた変調処理を施す表
示画像形成手段は、液晶パネルに限定されるものではな
く、例えばEL(エレクトロルミネッセンス)パネル、
PD(プラズマディスプレイ)パネル、あるいは高輝度
CRTなどを用いることもできる。また、上記実施形態
4では、バンドパス光学フィルタ40をミラー10と拡
散板13との間に配置しているが、該フィルタ40を配
置する部分は、投影受光兼用レンズ7と点像検出手段1
1の間の光路上であればよい。
【0121】さらに、上記実施形態4は、実施形態1の
構成と組み合わせてもよい。つまり、拡散板13の前に
バンドパス光学フィルタ40と検出用偏光板12を設置
してもよい。この場合、より一層、表示画像の光と輝点
像の光との分離度を高めることができる。また、この実
施形態4は、上記実施形態2と組み合わせた構成、つま
り図5におけるミラー10に代えて図3の穴あきミラー
20を用いた構成、さらには上記実施形態3と組み合わ
せた構成、つまりミラー10の後段側に集光レンズ3
0,バンドパス光学フィルタ40,及び検出用偏光板1
2を設置した構成としてもよい。
【0122】また、上記各実施形態では、ライトペン2
の出射光を赤色光としているが、これに限定されるもの
ではない。
【0123】
【発明の効果】以上のように本発明(請求項1)に係る
投影表示装置によれば、結像用光学部品を投影光学系と
受光光学系とで共用し、つまり表示のための投影レンズ
及び点像検出のための受光レンズとして兼用しているの
で、投影距離や投影ズーム倍率を変えても、何の調整も
必要なく常に正確な輝点像検出ができる。
【0124】また、投影光学系及び受光光学系に同じ結
像用光学部品を使いながらも、それぞれの光学系は分離
しているので、投影表示における光量減少や色純度の劣
化などの一切の影響を受けずに、輝点像を検出すること
ができる。
【0125】また、表示画像の光と輝点像の光とを偏光
方向の違いによって分離しているので、これらの光の分
離度が高く、高い精度で輝点像を検出できる。
【0126】また、表示画像の光と輝点像の光との分離
が偏光板によりなされるため、輝点像生成手段としては
視認性のよい可視光のみを放射するものを用いることが
でき、輝点像生成手段を構成する部品の点数が少なくて
すみ、低コスト、低消費電力化に効果がある。
【0127】また、投影表示装置を構成する光学反射手
段や検出用偏光板は低コストであり、投影表示装置本体
の製造コストの削減を図ることができる。
【0128】この発明(請求項2)によれば、請求項1
の投影表示装置において、検出用偏光板による偏光方向
と、液晶パネルの光出射側の偏光板の偏光方向とを略直
交させているので、検出用偏光板を透過した光は、液晶
パネルの光出射側の偏光板を透過した投影用光の成分を
ほとんど含んでおらず、上記検出用偏光板を透過した光
を受光する光検出手段では、輝点像を高い精度で検出で
きる。
【0129】この発明(請求項3)によれば、請求項1
の投影表示装置において、反射用光学部品をその中央部
に光を透過する開口部を有するものとし、該反射用光学
部品をその開口部に表示のための表示光が損失なく透過
するよう配置したので、投影表示には影響を与えずに、
結像用光学部品に入射された輝点像の光を効率よく集め
ることができ、輝点像の検出精度を高めることができ
る。
【0130】この発明(請求項4)によれば、請求項1
の投影表示装置において、上記結像用光学部品と上記光
検出手段との間に、上記結像用光学部品を透過した上記
被投影体からの光を受け、この光を集光して上記光検出
手段に投光する集光手段を備えているので、輝点像検出
のための光学系の小形化を図ることができる。
【0131】この発明(請求項5)に係る投影表示装置
によれば、結像用光学部品を投影光学系と受光光学系と
で共用し、つまり表示のための投影レンズ及び点像検出
のための受光レンズとして兼用しているので、投影距離
や投影ズーム倍率を変えても、何の調整も必要なく常に
正確な輝点像検出ができる。
【0132】また、投影光学系及び受光光学系に同じ結
像用光学部品を使いながらも、それぞれの光学系は分離
しているので、投影表示における光量減少や色純度の劣
化などの一切の影響を受けずに、輝点像を検出すること
ができる。
【0133】また、投影光学系と受光光学系が分離され
ているので、輝点像の光を分離するための光学フィルタ
として、表示とは無関係に最適な特性のものを選択する
ことができる。さらに、表示画像の光と輝点像の光とを
光学フィルタにより分離しているので、表示像生成手段
は液晶パネルに限定されず、EL(エレクトロルミネッ
センス)パネル、PD(プラズマディスプレイ)パネ
ル、あるいは高輝度CRTなどの表示装置を用いること
ができる。
【0134】また、表示画像の光と輝点像の光との分離
が光学フィルタによりなされるため、輝点像形成手段と
しては視認性のよい可視光のみを放射するものを用いる
ことができ、輝点像生成手段を構成する部品の点数が少
なくてすみ、低コスト、低消費電力化に効果がある。
【0135】また、投影表示装置を構成する光学反射手
段や検出用偏光板は低コストであり、投影表示装置本体
の製造コストの削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1による投影表示装置を説明
するための図であり、図1(a)はその断面構造を模式
的に示す図、図1(b)は該装置におけるライトペンの
構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態1の投影表示装置の投影本体部と
投影スクリーンとの位置関係を示す図である。
【図3】本発明の実施形態2による投影表示装置を構成
するミラーの構造を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態3による投影表示装置の断面
構造を模式的に示す図である。
【図5】本発明の実施形態4による投影表示装置の断面
構造を模式的に示す図である。
【図6】上記実施形態4の投影表示装置を構成する光学
フィルタと液晶パネルのカラーフィルタとについて光学
的特性を示す図である。
【図7】従来の投影表示装置の断面構造を模式的に示す
図である。
【図8】図7に示す従来の投影表示装置を構成するビー
ム分割ミラーの光学的特性を示す図である。
【符号の説明】
1 投影本体部 2 ライトペン 3 投影スクリーン 4 液晶セル 5 第1の偏光板 6 第2の偏光板 7 投影受光兼用レンズ 8 投影用光源 10 ミラー 11 点像検出手段 12 検出用偏光板 13 拡散板 20 穴あきミラー 30 検出用集光レンズ 40 バンドパス光学フィルタ 101,103,104 投影表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−224636(JP,A) 特開 平6−242884(JP,A) 特開 平8−76082(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/033 350 G02F 1/13 505 G09F 9/00 360

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示画像を被投影体上に投影する投影光
    学系と、該被投影体にて散乱した散乱光を受光して結像
    させる受光光学系とを備えた投影表示装置であって、 投影用光を発生する光源と、液晶セルの光入射面に第1
    の偏光板を、該液晶セルの光出射面に第2の偏光板を配
    置してなる液晶パネルとを有し、該液晶パネルにより該
    投影用光に対して光変調処理を施して該表示画像を形成
    する表示画像形成手段と、 該被投影体上に可視光を照射して輝点像を形成するため
    の輝点像形成手段と、 該表示画像形成手段と該被投影体との間に該投影光学系
    と受光光学系とで共用されるよう配置され、該表示画像
    形成手段及び該被投影体の一方からその他方側に向かう
    光をそれぞれ結像させる結像用光学部品と、 該被投影体上にて散乱した散乱光を検出する光検出手段
    と、 該受光光学系の光路中に該投影光学系の光路と干渉しな
    いよう配置され、該結像用光学部品により集光された該
    被投影体からの散乱光を該光検出手段側に向けて反射す
    る反射用光学部品と、 該反射用光学部品の前段側または後段側に設けられ、該
    結像用光学部品を通過した光を受けて、該第2の偏光板
    と異なる偏光方向の光が該光検出手段に入射するようこ
    れを通過させる検出用偏光板と、 該光検出手段からの該輝点像に対応する検出信号を受
    け、該被投影体上での輝点像の位置を導出する信号処理
    手段とを備えた投影表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の投影表示装置において、 前記検出用偏光板はその偏光方向が前記第2の偏光板の
    偏光方向に対して略直交するよう配置されている投影表
    示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の投影表示装置において、 前記反射用光学部品は、その中央部に光を透過する開口
    部を有し、該開口部が前記投影光学系における光路に対
    応した、前記表示像生成手段からの表示画像の光を透過
    させる領域となっている投影表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の投影表示装置において、 前記結像用光学部品と前記光検出手段との間に設けら
    れ、該結像用光学部品により集光された前記被投影体か
    らの散乱光を、さらに集光して該光検出手段に投光する
    集光手段を備えた投影表示装置。
  5. 【請求項5】 表示画像を被投影体上に投影する投影光
    学系と、該被投影体にて散乱した散乱光を受光して結像
    させる受光光学系とを備えた投影表示装置であって、 投影用光を発生する光源を含み、該投影用光に対して光
    変調処理を施して該表示画像を形成する表示画像形成手
    段と、 該被投影体上に可視光を照射して輝点像を形成するため
    の輝点像形成手段と、 該表示画像形成手段と該被投影体との間に該投影光学系
    と受光光学系とで共用されるよう配置され、該表示画像
    形成手段及び該被投影体の一方からその他方側に向かう
    光をそれぞれ結像させる結像用光学部品と、 該被投影体上にて散乱した散乱光を検出する光検出手段
    と、 該受光光学系の光路中に該投影光学系の光路と干渉しな
    いよう配置され、該結像用光学部品により集光された該
    被投影体からの散乱光を該光検出手段側に向けて反射す
    る反射用光学部品と、 該反射用光学部品の前段側または後段側に設けられ、該
    結像用光学部品を通過した光を受けて、該輝点像形成手
    段から放射される光の波長成分の光が該光検出手段に入
    射するようこれを通過させる光学フィルタと、 該光検出手段からの輝点像に対応する検出信号を受け、
    該被投影体上での輝点像の位置を導出する信号処理手段
    とを備えた投影表示装置。
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