JP3278081B2 - お好み焼き用ミックス - Google Patents

お好み焼き用ミックス

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JP3278081B2 JP08109993A JP8109993A JP3278081B2 JP 3278081 B2 JP3278081 B2 JP 3278081B2 JP 08109993 A JP08109993 A JP 08109993A JP 8109993 A JP8109993 A JP 8109993A JP 3278081 B2 JP3278081 B2 JP 3278081B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はお好み焼き用ミックスに
関する。詳細には、本発明は、揚げ玉を含有しているに
も拘わらず長期間良好な品質を保つことのできるお好み
焼き用ミックスに関する。
【0002】
【従来の技術】食生活の多様化、簡便化などに伴って、
種々のインスタント食品が販売されるようになってい
る。そのようなインスタント食品の一つとして、小麦粉
などの穀粉類に調味料や各種の具を添加または別添した
お好み焼き用のミックス粉(以後「お好み焼き用ミック
ス」という)が市販されており、水を加えて熱板で焼く
だけで手軽に食べられることからその需要が伸びてい
る。
【0003】市販されているお好み焼き用ミックスを大
別すると、(1)小麦粉をベースにし、これに砂糖、澱
粉、ベーキングパウダー、山芋粉、食塩、香辛料、調味
料、カツオ粉末、コンブ粉末などを直接添加したミック
ス;(2)上記(1)のミックス粉に更にエビ、切りイ
カ、ネギーフレーク、ベニショウガなどの乾燥具を添加
したミックス;および(3)上記(1)または(2)の
ミックスに更にレトルトした具や個別包装した桜エビ、
鰹節、キャベツ、青ノリ、揚げ玉、ソース、インスタン
トラーメン、生紅ショウガなどを別添の形態で組み合わ
せたものを挙げることができる。
【0004】そして、揚げ玉をお好み焼きに入れた場合
には、揚げ玉の持つ独特の軽いサクサクとした歯ざわり
や風味、軽いボリューム感によってお好み焼きの食味お
よび風味を一層良好にすることができる。しかし、揚げ
玉は、小麦粉等を水に溶いたものを油で揚げて玉状にし
たものであって油脂を多量に含んでいるため、短いもの
で1カ月、長くても3カ月で油脂の酸敗などによる変質
を生じ易く、長期間安定に保存することができない。
【0005】そのため、お好み焼き用ミックスでは、揚
げ玉を小麦粉などのベース粉末に直接添加して流通・販
売すると揚げ玉の変質に伴ってそれを含有するお好み焼
き用ミックス全体が短期間に使いものにならなくなるの
で、揚げ玉を使用する場合には、上記(3)のように揚
げ玉を個別包装し別添して販売している。
【0006】しかし、別添の形態にした場合にも揚げ玉
自体が短期間に変質してしまうために、例えば製造後1
年経過したお好み焼き用ミックスでは、変質した揚げ玉
を使用できず、商品価値が著しく低下する。
【0007】その上、お好み焼き用ミックスに揚げ玉を
使用する場合には、揚げ玉を別にしておく必要があると
ころから、ベース粉末の包装とは別に揚げ玉の包装を行
わなければならず、その製造工程および包装工程に余分
な手間や設備を要する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、揚げ
玉に含まれる油脂の酸敗などによる変質がなく、1年以
上の長期に亙って良好な品質をそのまま保つことのでき
る揚げ玉を含むお好み焼き用ミックスを提供することで
ある。更に、本発明の目的は、簡単な製造工程および包
装工程によって提供できる品質低下のない揚げ玉含有お
好み焼き用ミックスを得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明者らは、揚げ玉をその原料面および製造面
から研究すると共に、お好み焼き用ミックスにおけるベ
ース粉末についてもその原料面や製造面などから色々研
究を行ってきた。その結果、揚げ玉として特定の水分活
性値を有するものを使用し、それと同時にお好み焼きの
ベース材料である小麦粉などの穀粉類の水分活性値をも
同様の範囲に合わせて調整し、そのようにした穀粉類中
に揚げ玉を直接配合分散させたお好み焼き用ミックス
が、揚げ玉の短期間における品質低下が生じず、1年以
上の長期間に亙って良好な品質を保つことができ、食感
および風味の良好な揚げ玉入りのお好み焼きを提供でき
ることを見出して本発明を完成した。
【0010】 すなわち、本発明は、穀粉類として水分
活性値0.1〜0.3、好ましくは0.14〜0.24の
ものを使用し、これに水分活性値0.1〜0.3、好ま
しくは0.14〜0.24の揚げ玉を配合分散させ、更
に必要に応じて他の材料を配合したことを特徴とするお
好み焼き用ミックスである。
【0011】本発明でいう「水分活性値」とは、特定の
食品がその周囲環境から“水分を奪う”強さをいい、そ
の食品の含有水分が示す水蒸気分圧の関数として示され
る。一般に食品の水分活性値が低いほど、その食品が周
囲環境から水分を奪う強さが大きい。水分活性値の測定
法としてはいくつかの方法が知られているが、本発明で
は、水分活性測定器[(米)DECAGON社製;CX−
1型]を使用して測定した。
【0012】 本発明で使用する水分活性値0.1〜
0.3の揚げ玉は、通常、小麦粉100重量部(以下単
に部という)に必要により膨張剤を加え、これを水18
0〜200部に溶いた後、約150〜160℃に熱した
油脂中に滴下して、直径約2〜12mm、油脂含有量約
35〜40重量%(以下単に%という)および水分含量
約1〜3%の玉状に揚げることにより製造することがで
きる。しかしこれに限定されず、本発明で使用する揚げ
玉には、水分活性値が0.1〜0.3である限りは、テ
ンプラなどの製造時に副生するいわゆる天カスなども含
まれる。
【0013】 また、本発明では、揚げ玉製造用の原料
中に魚介類粉末、調味料および香辛料の少なくとも1種
を配合しておき、魚介類粉末、調味料および香辛料の少
なくとも1種を含有する水分活性値0.1〜0.3の揚
げ玉を上記したようにして製造し、それを水分活性値
0.1〜0.3の穀粉類から主としてなるお好み焼き用
原料中に添加配合することができる。その際に、揚げ玉
中における魚介類粉末、調味料および/または香辛料の
含有量は特に限定されず、添加する素材の種類などに応
じて適宜調節することができるが、例えばエビ粉末、イ
カ粉末などの魚介類粉末を揚げ玉中に含有させる場合
は、揚げ玉の製造に使用する小麦粉100重量部当た
り、魚介類粉末を約1〜10重量部含有させるのがよ
い。
【0014】そして本発明において、魚介類粉末、調味
料および香辛料の少なくとも1種、特に魚介類粉末を含
有させた揚げ玉を使用した場合には、食感および食味の
一層良好なお好み焼きを得ることができる。しかも、揚
げ玉中に魚介類粉末、調味料および香辛料の少なくとも
1種、特に魚介類粉末を含有させた場合には、揚げ玉を
含有する本発明のお好み焼き用ミックスを例えば1年以
上保存した後でも揚げ玉の油の酸敗臭を一層効果的に防
止することができ、お好み焼き用ミックス全体の食感お
よび食味を長期に亙って一層良好に保つことができる。
【0015】 上記のようにして製造された揚げ玉は、
揚げた当初は上記した0.3以下の水分活性値を有し、
極めて芳ばしく且つサクサクとして食感および風味が良
好である。しかし、大気中にそのまま放置したり、また
は通気性のある包装材で包装して放置すると、時間の経
過に伴って空気による油脂の酸化と共に水分の吸収が生
じて、酸敗や吸水による異臭の発生、食感や風味の低下
を生ずる。そのため、揚げ玉はその水分活性値が0.1
〜0.3、好ましくは0.14〜0.24の間にあるう
ちに、水分活性値を0.1〜0.3、好ましくは0.1
4〜0.24に調整した穀粉類中に配合分散させる必要
がある。
【0016】 揚げ玉の水分活性値が0.3よりも大き
いと、揚げ玉自体の食感および風味が柔らか過ぎてサク
サクとした良好な食感を有しておらず、しかもお好み焼
き用ミックス中に配合した場合に短期間に食感や風味の
低下および変質を生じ易い。一方、上記したような方法
などで製造された揚げ玉では、揚げた直後でもその水分
活性値が通常0.1以上になっており、水分活性値が
0.1よりも小さい揚げ玉を製造することは実際上困難
である。揚げ玉自体の食感および風味の点から、水分活
性値0.1〜0.3、特に0.14〜0.24の揚げ玉
を使用するのが好ましい。
【0017】揚げ玉の製造に際しては、大豆油、ナタネ
油、米油、サフラワー油、ゴマ油、綿実油、コーン油、
ヤシ油、パーム油などの植物油;バター、ラード、ヘッ
ドなどの動物脂;それらの混合物;それらの変性油など
を使用することができる。そのうちでも、水添植物油な
どの硬化油を使用すると、揚げ玉に含まれる油の酸化が
抑制されて揚げ玉の品質低下が一層減少するので望まし
い。揚げ玉の製造に適する油脂の例としては、パーム油
の水添硬化油を挙げることができる。また揚げ玉を製造
する際の揚げ方としては、潜行式を採用するのが好まし
い。
【0018】お好み焼き用ミックスのベース材料である
穀粉類としては、お好み焼きに通常用いられている穀粉
のいずれもが使用でき、例えば小麦粉、ライ麦粉、米粉
等の穀粉、澱粉類、大豆粉、山芋粉などを挙げることが
できる。そのうちでも、穀粉類として、70%以上が小
麦粉からなり、必要に応じて30%以下の澱粉、山芋粉
等の他の穀粉類が配合されているものを使用するのが、
お好み焼きの食感や風味が良好になる点などから特に好
ましい。
【0019】一般に市販されている小麦粉などの穀粉類
では、その水分活性値が約0.5〜0.7程度であっ
て、本発明でいう0.1〜0.3の水分活性値よりもか
なり高い値となっている。そのため、本発明のお好み焼
き用ミックスでは、一般の小麦粉などをそのまま使用せ
ずに、穀粉類の水分活性値を予め0.1〜0.3、好ま
しくは0.14〜0.24の範囲に調整しておくことが
必要である。小麦粉などの穀粉類の水分活性値を0.1
〜0.3に調整する方法としては、例えば穀粉類を60
〜65℃の温度でその水分活性値が0.1〜0.3にな
るまで乾燥するのがよい。具体的には、例えば水分含量
が13〜14重量%の小麦粉の場合は、約60〜65℃
の温度で水分含量が約5〜8%になるまで乾燥すると、
水分活性値0.1〜0.3の小麦粉を得ることができ
る。しかし、水分活性値0.1〜0.3の範囲にある限
りは、上記以外の方法により調整した穀粉類も勿論使用
することができる。
【0020】穀粉類の水分活性値が0.1よりも低い場
合、および逆に0.3よりも高い場合は、いずれもお好
み焼き用ミックスの品質が長期間安定に保たれず、そこ
に含まれる揚げ玉が早期に変質してしまって、それから
得られるお好み焼きの食感および風味が短期間に低下す
る。特に、水分活性値が0.14〜0.24の穀粉類を
使用するのが、食感や風味を長期間に亙って良好に保つ
上で好ましい。
【0021】お好み焼き用ミックスにおける揚げ玉の配
合量は、通常、穀粉類100部当たり、揚げ玉1〜40
部とするのがよく、特に5〜20部にするのが好まし
い。揚げ玉の配合割合が40部を超すと、お好み焼き用
ミックス中における揚げ玉の変質が防止できず、得られ
るお好み焼きの食感や風味が短期間に低下し易くなる。
その上、しかも揚げ玉が過剰になって、お好み焼き自体
の食感や風味が不良になり易い。
【0022】本発明のお好み焼き用ミックスが短期間に
品質低下せず、1年またはそれ以上の長期に亙って良好
な品質を保ったまま保存や流通が可能である理由として
は、揚げ玉が、お好み焼き用ミックス中で揚げ玉の水分
活性値と同じかまたはほぼ近似した水分活性値を有する
穀粉類により包囲されていることによって、空気から遮
断されて酸素による揚げ玉中の油脂の酸化が生じにく
く、更に揚げ玉とそれを包囲する穀粉類との間に水分の
移動がなく、ミックスの製造当初の良好な性質をそのま
ま維持できることによるものと推測される。
【0023】本発明のお好み焼き用ミックスは、揚げ玉
以外にも、お好み焼き用ミックスにおいて通常使用され
ている砂糖、食塩、香辛料、調味料、ベーキングパウダ
ー、カツオ粉末、コンブ粉末、エビ、切りイカ、ネギー
フレーク、ベニショウガ粉末などの粉粒体や乾燥具を必
要に応じて含有することができる。これらの粉粒体や乾
燥具は、通常5%以下、多くて10%以下の割合でお好
み焼き用ミックス中に配合するのが好ましい。そして、
それらの他の材料や具は乾燥されていて、しかも揚げ玉
のように油脂の含量が高くないので、お好み焼き用ミッ
クス中に直接配合しても、その長期保存性を損なわな
い。
【0024】更に、本発明のお好み焼き用ミックスに対
しては、必要に応じて、レトルトした別の具や個別に殺
菌包装した桜エビ、鰹節、キャベツ、青ノリなどを別添
の形態で添付してもよい。本発明のお好み焼き用ミック
スは、通気性のないプラスチック、プラスチックと金属
との積層体などからなる適当な袋やその他の容器中に充
填して包装することによって、1年以上の長期に亙って
変質および食感や風味の低下を伴うことなく安定に保
存、流通、販売することができ、商品価値が極めて高
い。
【0025】本発明のお好み焼き用ミックスの使用に当
たっては、適量の水、だし汁、卵液などの液体を加え、
更に好みに応じて他の具を加えて、熱板上に流して焼く
ことにより、食感および風味の良好なお好み焼きを、短
時間で極めて簡単につくることができる。
【0026】以下に本発明を実施例などにより具体的に
説明するが本発明はそれにより限定されない。 《参考例 1》[揚げ玉の製造および保存性試験] 小麦粉(水分含量13.5%;日清製粉株式会社製;
「フラワー」)100gに下記の表1に示した量の食
塩、ベーキングパウダー、調味料および水を加え、軽く
撹拌して小麦粉液を調製し、これを160℃に加熱した
水添硬化パーム油に滴下して、その揚げ時間を調整する
ことによって、直径が約5〜12mmの範囲で且つ表1
に示した水分活性値および水分含量を有する揚げ玉を製
造した。各々の揚げ玉の品質(食感および風味)を調べ
たところ、表1に示す結果を得た。
【0027】
【表1】 試 験 区 1 2 3 4 5 揚げ玉用原料 : 小麦粉(g) 100 100 100 100 100 食 塩(g) 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 ベーキングパウダー(g) 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 調味料(g) 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 水(g) 200 200 200 200 210揚げ玉の性質 : 水分活性値 0.10 0.14 0.24 0.30 0.35 水分含量(%) 1.0 1.5 2.0 2.5 2.8 品 質 ○2)1) ◎ ○ ×3) 1) ◎・・サクサクとした柔らかい良好な歯ざわりを有
し、且つ油臭が全くせず、食感および風味ともに極めて
良好である。 2) ○・・ほぼサクサクとした柔らかい良好な歯ざわりを
有し、油臭が少しあるが、食感および風味は良好であ
る。 3) ×・・柔らか過ぎてサクサクとした良好な食感ではな
く、且つ油臭があり、風味が劣る。
【0028】上記表1の結果から、水分活性値が0.1
〜0.3の範囲にある試験区1〜4の揚げ玉は、サクサ
クした良好な歯ざわりを有する食感および良好な風味を
有することがわかる。
【0029】《実施例 1》 (1)市販の小麦粉(水分含量13.5%;日清製粉株
式会社製;「フラワー」)を乾燥処理して、表2に示す
水分活性値および水分含量を有する小麦粉を調製した。 (2)上記(1)で調製した小麦粉764.5gに澱粉
20gおよび山芋粉20gを加えて混合してミックス用
の混合穀粉(穀粉類)を調製し、その水分活性値を測定
したところ、使用した小麦粉とほぼ同様の値を示した。 (3)上記(2)の穀粉類804.5gに、砂糖65
g、ベーキングパウダー18g、食塩10g、コショウ
0.5g、調味料16g、カツオ粉5g、コンブ粉2
g、エビ粉末18g、切イカ粉6g、ネギフレーク2
g、紅生姜粉3gと共に、参考例1の試験区2の製造直
後の揚げ玉50g(穀粉類の重量に対して6.2%)を
混合して、お好み焼き用ミックス1000gを各々製造
して、各お好み焼き用ミックスを半量(500g)ずつ
に分けた。
【0030】(4)上記(3)で製造した半量のお好み
焼き用ミックスに対しては、お好み焼き用ミックス10
0g当たり水140gを加えて軽く撹拌した後、200
℃に加熱した鉄板で焼いてお好み焼きをつくった。10
名のパネラーによって各々のお好み焼きを食してもらっ
てその食感および風味を評価したもらったところ、下記
の表2に示すように、全員が良好な食感および風味を有
していると評価した。
【0031】(5)一方、上記の(3)で製造したお好
み焼き用ミックスの残りの半量(500g)は、ミック
スの製造後に直ちに通気性のないアルミラミネート材製
の袋に充填して密封し、室温で1年間保存した。 (6)上記(5)のお好み焼き用ミックスの各々を1年
後に開封し、上記(4)と同様にしてお好み焼きをつく
り、10名のパネラーによって各々のお好み焼きを食し
てもらってその食感および風味を評価したもらったとこ
ろ、下記の表2に示すとおりの結果を得た。
【0032】
【表2】 試 験 区 1 2 3 4 5 6 小麦粉 : 水分活性値 0.09 0.10 0.14 0.24 0.30 0.38 水分含量(%) 4.2 5.2 6.2 7.9 8.2 8.4 お好み焼き品質 : 1年保存後(人数) ○1)(名) 0 7 10 9 8 0 △2)(名) 8 3 0 1 2 5 ×3)(名) 2 0 0 0 0 5 合 計(名) 10 10 10 10 10 10 1) ○・・サクサクとした歯切れ、良好な食感および風味
を有し、配合した揚げ玉の油の酸敗による異臭が全くし
ない。 2) △・・ややサクサクとしているが歯切れが悪く、配合
した揚げ玉が少し酸敗臭を有する。 3) ×・・食感的に劣り、配合した揚げ玉の酸敗臭が強
い。
【0033】上記表2の結果から、水分活性値が0.1
〜0.3の範囲にある小麦粉中に水分活性値0.14の
揚げ玉を配合している試験区2〜5のお好み焼き用ミッ
クスでは、製造後1年経過した後でも、そこに加えた揚
げ玉の品質低下が生じておらず、揚げ玉のサクサクした
良好な歯ざわりが感じられる良好な食感および風味を有
するお好み焼きが得られるのに対して、水分活性値が
0.1よりも小さいか、または0.3よりも大きい小麦
粉を使用している試験区1および試験区6のお好み焼き
用ミックスでは、1年保存後に、配合した揚げ玉が酸敗
して異臭を発し、しかも食感的にも低下してしまって、
それから得られるお好み焼きの食感および風味が低下し
ていることがわかる。
【0034】《実施例 2》 (1)水分活性値0.14の小麦粉を用いた実施例1の
試験区3におけるお好み焼き用ミックスにおいて、穀粉
類610.5g(内訳;小麦粉570.5g、澱粉20
g、山芋粉20g)に揚げ玉244g(穀粉類の重量に
対して40%)を加えて、お好み焼き用ミックス100
0gを製造し、このお好み焼き用ミックスを半分(50
0g)ずつに分けた。
【0035】(2)上記(1)で製造した半量のお好み
焼き用ミックスに対しては、お好み焼き用ミックス10
0g当たり水140gを加えて軽く撹拌した後、200
℃に加熱した鉄板で焼いてお好み焼きをつくった。10
名のパネラーによって各々のお好み焼きを食してもらっ
てその食感および風味を評価したもらったところ、全員
が良好な食感および風味を有していると評価した。
【0036】(3)一方、上記の(1)で製造したお好
み焼き用ミックスの残りの半量(500g)は、ミック
スの製造後に直ちに通気性のないアルミラミネート材製
の袋に充填して密封し、室温で1年間保存した。 (4)上記(3)のお好み焼き用ミックスの各々を1年
後に開封し、上記(2)と同様にしてお好み焼きをつく
り、10名のパネラーによって各々のお好み焼きを食し
てもらってその食感および風味を評価したもらったとこ
ろ、全員が良好な食感および食味を有していると評価し
た。
【0037】《実施例 3》水分活性値0.24の穀粉
類797g(内訳;小麦粉697g、澱粉50g、山芋
粉50g)に、砂糖50g、ベーキングパウダー20
g、食塩15g、コショウ1g、調味料6g、カツオ粉
8g、コンブ粉3gおよび参考例1の試験区3で製造し
た水分活性値0.24の揚げ玉100g(穀粉類の重量
に対して02.5%)を混合して、お好み焼き用ミック
ス1000gを製造して、これを実施例1で用いたのと
同じ通気性のない袋に充填し密封して室温で1年間保存
した。これを1年後に開封して実施例1と同様にしてお
好み焼きをつくったところ、加えた揚げ玉の品質低下が
生じておらず、揚げ玉のサクサクした良好な歯ざわりが
感じられる良好な食感および風味を有するお好み焼きが
得られた。
【0038】《実施例 4》 (1)小麦粉100g当たり更に3gのエビ粉末を配合
した以外は参考例1の試験区2と同じ配合および製造工
程を採用して、水分活性値0.23および水分含量1.
8%の揚げ玉を製造した。この揚げ玉はサクサクトした
柔らかい良好な歯ざわりを有し、油臭が全くせず、しか
もエビの香ばしい香りおよび味がして食感および食味が
極めて良好であった。 (2)市販の小麦粉(水分含量13.5%)を乾燥処理
して、水分活性値0.18および水分含量6.8%の小
麦粉を調製した。 (3)上記(2)で調製した小麦粉764.5gに澱粉
20gおよび山芋粉20gを加えて混合して穀粉類(混
合穀粉)を調製し、その水分活性値を測定したところ、
使用した小麦粉とほぼ同様の値を示した。 (4)上記(3)の穀粉類804.5gに、砂糖65
g、ベーキングパウダー18g、食塩10g、コショウ
0.5g、調味料16g、カツオ粉5g、コンブ粉2
g、エビ粉末18g、切イカ粉6g、ネギフレーク2
g、紅生姜粉3gと共に、上記(1)で製造した製造直
後のエビ粉末入り揚げ玉50g(穀粉類の重量に対して
6.2%)を混合して、お好み焼き用ミックス1000
gを製造して、それを半量(500g)ずつに分けた。
【0039】(5)上記(4)で製造した半量のお好み
焼き用ミックスに対しては、お好み焼き用ミックス10
0g当たり水140gを加えて軽く撹拌した後、200
℃に加熱した鉄板で焼いてお好み焼きをつくった。10
名のパネラーによって各々のお好み焼きを食してもらっ
てその食感および風味を評価したもらったところ、全員
が極めて良好な食感および風味を有していると評価し
た。
【0040】(6)一方、上記の(4)で製造したお好
み焼き用ミックスの残りの半量(500g)はミックス
の製造後に直ちに通気性のないアルミラミネート材製の
袋に充填して密封し、室温で1年間保存した。 (7)上記(6)のお好み焼き用ミックスを1年後に開
封し、上記(5)と同様にしてお好み焼きをつくり、1
0名のパネラーによって各々のお好み焼きを食してもら
ってその食感および風味を評価したもらったところ、1
0名のパネラーの全員が、揚げ玉の酸敗による異臭が全
くせず、サクサクとして良好な歯切れ、極めて良好な食
感および食味を有していると評価した。
【0041】
【発明の効果】本発明のお好み焼き用ミックスの場合
は、酸化などにより変敗し易い揚げ玉を含んでいるにも
拘わらず、1年以上の長期間保存しても揚げ玉の変質や
品質低下がないため、揚げ玉添加による特有の軽いサク
サクとした歯ざわりや風味、軽いボリューム感を有する
良好な食味および風味を長期に亙って保つことができ
る。そして、本発明のお好み焼き用ミックスの上記した
優れた特性は、揚げ玉中に魚介類粉末、調味料および香
辛料の少なくとも1種、特に魚介類粉末を含有させた場
合に一層効果的に発揮させることができる。更に、本発
明のお好み焼き用ミックスでは、従来のように揚げ玉を
小麦粉などのベース材料と別に個別包装して別添する必
要がなく、穀粉類中に直接配合することができるので、
お好み焼き用ミックスの製造工程および包装工程に余分
な手間や設備を必要としない。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀粉類として水分活性値0.1〜0.3
    のものを使用し、これに水分活性値0.1〜0.3の揚
    げ玉を配合分散させ、更に必要に応じて他の材料を配合
    したことを特徴とするお好み焼き用ミックス。
  2. 【請求項2】 穀粉類100重量部当たり揚げ玉を1〜
    40重量部を配合分散させた請求項1のお好み焼き用ミ
    ックス。
  3. 【請求項3】 揚げ玉中に魚介類粉末、調味料および香
    辛料の少なくとも1種を含有させた請求項1または請求
    項2のお好み焼き用ミックス。
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