JP3277211B2 - アルツハイマー病の試験方法と治療方法 - Google Patents

アルツハイマー病の試験方法と治療方法

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    • Y10S436/811Test for named disease, body condition or organ function

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、循環液の中のアミロイド前駆蛋白(APP)
の一つもしくはそれ以上の形態または該形態に関与する
酵素の相対的豊富さを測定することから成る、ヒトにお
けるアルツハイマー病の検査方法、及び二価のカチオン
および/またはヘパリンのAPPとの相互作用を変調する
ことによるこの疾患の治療方法に関するものである。
アルツハイマー病は、大脳皮質の細胞内および細胞外
区画におけるアミロイドの沈着によって特徴づけられる
進行性痴呆である(Davies et al,1988)。細胞外の沈
着物は、βA4と呼ばれる4、000の相対分子質量(Mr=4
K)の蛋白から成っている(Kang et al,1987)。分子ク
ローニングおよび蛋白配列の研究により、βA4はアミロ
イド前駆蛋白(APP)の膜通過部分と細胞外領域を含ん
でおり、それは内在性トランスメンブラン細胞表面レセ
プターの特徴をもっていることが判明した(Kang et a
l,1987;Goldgaber et al,1987)。
βA4はAPPの異常な切断から生ずるようである。正常
な切断は、βA4配列内のリジン残基またはその近くで起
こる(Esch et al,1990;Sisodia et al,1990;Palmert e
t al,1989)。この部位で切断されれば、アミロイド的
βA4フラグメントの形成は妨げられる。膜表面からAPP
を正常に切断する酵素はAPPセクレターゼ(Secretase)
と呼ばれるが、未だ全く同定されていない。
APPの少なくとも一つの形態が向神経活性、すなわち
神経プロセスの生存や成長を促進する能力のある事が分
かっている。APPプロセシングの不全は、アルツハイマ
ー病に見られるニューロンの減少を説明し得るかもしれ
ない。今日では、APPはAPPセクレターゼによってβA4配
列(リジン16)内の部位での切断によりその正常な向神
経機能の一部として膜から遊離する、と言う事について
の多くの証拠がある。βA4はアルツハイマー病で生成さ
れるので、この事は該部位での切断が行われないことが
アルツハイマー病を起こすかまたは少なくともこの疾患
の進行に関与しているかも知れないことを示している。
アルツハイマー病を監視し治療するため、その予測及
び診断上価値のある試験方法が必要である。本発明によ
れば、循環APPのプロセシングがアルツハイマー病では
変化し、従ってこの疾患の試験のための基礎になる事が
わかった。更に、本発明の試験に到る研究から、二価の
カチオン及び/またはヘパリンとAPPのあいだの相互作
用を変調する事に基づくところの、改良されたアルツハ
イマー病の処置方法が発見された。
従って、本発明の一つの態様は、ヒトにおけるアルツ
ハイマー病の試験方法を提供する事であって、該方法は
次から成る。すなわち、該ヒトからは循環液のサンプル
を単離し、正常な対照に対しての、該液中のAPPの130kD
a形態ならびに/もしくは42kDa形態および/またはAPP
の何れかの形態の誘導体を測定する。この時、130kDa形
態ならびに/もしくはその誘導体の相対的増加および/
または42kDa形態ならびに/もしくはその誘導体の相対
的減少がこの疾患の指標である。試験(アッセイ)とい
う用語は、アルツハイマー病の存在または傾向のスクリ
ーニングまたはモニターを意味し、さらに/または例え
ば治療方法を随伴するところのこの疾患の処置の効果の
観察を意味する。
本発明の試験方法によれば、被検者から循環液のサン
プルを採取し(通常これは絶食後に行う。何故ならばも
し食事をすると循環液中のAPP値が変わるからであ
る)、そしてAPPの130kDaならびに/もしくは42kDa形態
および/またはそれらの誘導体の相対値を測定する。絶
食はふつう少なくとも4日であるが、検査をうける人に
応じてこれよりも長くても短くても良い。絶食時間はた
とえば3時間から12時間まで変化できる。好ましい循環
液は血しょう(Blood Plasma)である。その相対量の測
定には多くの手段があり、該測定は定量でも定性でも良
い。APPのアミノ末端部分を認識する抗体(好ましくは
モノクローナル抗体)を使ってのウェスタンブロット法
が便利に行われる。マウスのモノクローナル抗体(MA
b)22C11(Boehringer Mannheim,Munich,Germany)がそ
のような抗体の一つである。ウェスタンブロット法に次
いで、APPの130kDaならびに/もしくは42kDa形態および
/またはそれらの誘導体に対応するピークの積分反射率
(すなわち曲線下の面積)の算出による反射分析を行う
事が出来る。
当業者であれば何人でも、異なった形態のAPPの相対
値の測定のためには異なった特性の抗体および/または
HPLCの使用と言った様な他の定量や定性方法が可能であ
る事を直ちに認識するであろう。そのような他の方法も
また本発明の範囲に入るものであり、例えばELISA法や
競合抗体試験法などがそれに含まれる。何れにせよ、用
いられる手段とは無関係に、APPの130kDa形態ならびに
/もしくはその誘導体は相対値が増加すること、および
/または42kDa形態ならびに/もしくはその誘導体は相
対値が減少することを測定すればよく、それに依ってア
ルツハイマー病の発見および/またはその進行の監視を
行う。
本発明はまた遺伝的検出システムへも拡張される。こ
のシステムは、アルツハイマー病の遺伝的素因をもって
いる人々のスクリーニングに特に有用である。遺伝的検
出システムは、例えば循環APP中の変化に関係する酵素
(APPアーゼ)をコードする遺伝子の核酸プローブに基
づく事が出来る。
本発明の上記の態様によれば、ヒトにおけるアルツハ
イマー病の試験方法が提供される。該方法は、そのヒト
から遺伝物質のサンプルを採取し、該遺伝物質を、APP
アーゼをコードする遺伝子またはその近くとハイブリダ
イズし得るオリゴヌクレオチドに接触させ、そして該AP
Pアーゼが何らかのヌクレオチド染色体異常を含んでい
るかどうかを確認する事から成る。
好ましくは、このオリゴヌクレオチドはプローブであ
り、そして遺伝子の中の染色体異常は該遺伝子のまたは
その近傍の領域のハイブリッド化の程度に依って決定さ
れる。
または、このオリゴヌクレオチドはDNAの増幅を導き
得るプライマーであり、そして染色体異常は、正常な対
照に対しての増幅産物のプロフィルを測定するかまたは
増幅産物の配列を決定する事によって検出される。
他の実施態様においては、酵素の量を測定するのに抗
体検査が用い得る。この実施態様によれば、ヒトにおけ
るアルツハイマー病の検査方法が提供される。該方法
は、該ヒトから循環液のサンプルを単離し、該液をAPP
アーゼに特異的な結合に有効な量の抗体に接触させ、そ
して該液中のAPPアーゼの量を決定する。
好ましくは、循環液は血しょうである。
好ましくは、抗体はモノクローナル抗体である。
抗体の結合は、リポーター分子でラベルした第二の抗
体にサンプルを接触させ、次いで該リポーター分子に依
って標識された生成物を試験する事によって便利に行わ
れる。
特定の実施態様に於いては、抗体は天然産の活性なAP
Pアーゼにのみ特異的である。
誘導体とは、天然産のまたは直接もしくは間接の治療
行為によるAPPの形態への単一または複数のアミノ酸の
如何なる置換、削除および/または付加をも含む。従っ
て本発明には、130kDaならびに/もしくは42kDa形態ま
たはそれよりも大きいかもしくは小さい分子量をもつ如
何なる誘導体をもモニターする事も含まれる。従って、
APPの130kDaおよび42kDa形態と言う用語は、それらの如
何なる誘導体をも含むものであり、それら誘導体形態の
相対量は、アルツハイマー病のモニターに際して、130k
Daおよび42kDa形態と同様または類似の予報および診断
量を持っている。
最も好ましい実施態様に於いては、本発明は患者にお
けるアルツハイマー病の試験方法を提供する。該方法
は、該患者から血しょうを単離し、それを部分的に精製
し、APPのアミノ末端部分への抗体を使ってのウェスタ
ンブロット分析のような適当な手段により、該部分的精
製血しょう剤中のAPPの130kDa形態ならびに/もしくは4
2kDa形態および/またはそれらの誘導体から血しょうを
同定し、そして標準対照に対する該130kDaならびに/も
しくは42kDa形態および/またはそれらの誘導体の量を
測定する事から成る。部分的精製と言う用語は、たとえ
ばウェスタンブロット分析の様な検出法の途中で非APP
蛋白やその他の分子による干渉を減少するに必要な程度
を意味する。ヘパリン化した採集管へ血しょうを採取
し、血しょう上澄液を採り、それをヘパリン−セファロ
ーズクロマトグラフィにかける事から成る部分精製方法
が便宜である。
本発明はまたAPPの130kDaならびに/もしくは42kDa形
態および/またはそれらの誘導体に対する抗体、及びAP
Pアーゼに対する抗体にも関するものである。抗体はポ
リクローナルもしくはモノクローナル抗体でもよく、ま
たはその組換えもしくは化学合成形態のものであっても
良い。そのような抗体は本発明の検出試験に特に有用で
ある。これに関して、これら抗体はリポーター分子、た
とえば酵素、放射性同位元素、化学発光分子、蛍光分子
などでラベルする事が出来る。または、第一の抗体に特
異的な、ラベルされた第二の抗体を用いても良い。従っ
て、本発明はラベルがされているか否かに関して、第二
の抗体にまで延長される。該第二の抗体は、第一の抗体
と同様にポリクローナル、モノクローナルまたは合成品
であっても良い。
本発明の更に別の態様は、ヒトにおけるアルツハイマ
ー病の試験の為のキットを提供する事である。該キット
は区画された形状であり、第一の区画は130kDa形態なら
びに/もしくは42kDa形態および/またはその誘導体に
特異的な抗体か、APPアーゼに特異的な抗体を含有する
に適したものである。第二の区画は任意のものであっ
て、該第一の抗体に特異的でかつリポーター分子でラベ
ルされているところの第二の抗体を含有するのに適した
ものである。このキットはまた更にウェスタンブロット
法および/または何らかの他の定量や定性検出方法を行
う手段を含んでいても良い。このキットは更に、血しょ
うのような循環液からの、APPの130kDaならびに/もし
くは42kDa形態および/またはそれらの誘導体および/
またはAPPアーゼを部分的に精製する手段を持っていて
も良い。
本発明の更に別の態様は、それを必要とする患者にお
けるアルツハイマー病の処置方法を提供する。該方法は
患者を、APPとの二価カチオンおよび/または三価カチ
オンおよび/またはヘパリンとの相互作用を変調する手
段に付す事から成る。好ましくは、亜鉛相互作用または
ヘパリン結合部位に結合するハパリンまたは他の部分の
APPとの相互作用が変調される。本発明のこの態様は部
分的には、カチオン(好ましくは亜鉛)とAPPとの相互
作用を変調するとAPPのプロテアーゼで仲介される消化
(すなわちAPPアーゼ活性)が変化すると言う発見に基
づいている。
APP値の上昇がアルツハイマー病で起こる。APPmRNAの
上昇は特発性のアルツハイマー病患者の脳におこる事が
知られており、常にダウン症候群を伴うアミロイド形成
における病理的所見と考えられる。APP値の上昇は細胞
外亜鉛負荷によるPC12培養細胞、ラットおよび正常のな
らびにアルツハイマー病ボランティア被検者に見られ
る。ここで細胞外亜鉛はAPP発現を変調する事が示され
る。これは、二価のカチオンのAPPとの相互作用の変調
に基づく治療手段の基礎を提供する。
これらの部分(例えばAPP上の付加的な亜鉛またはヘ
パリン結合部位)と結合する能力のあるAPP上のヘパリ
ン結合部位(残基318−331及び凡その残基98−105)ま
たはAPP上の他の結合部位と結合可能な二価のカチオン
またはヘパリンまたは他の部分の値を変調する事によっ
て、APP切断の範囲、タイプおよび/または程度が変化
でき、APPの不正確なプロテアーゼ仲介プロセスが減少
または阻害される。変調(modulate)とは、APPアーゼ
仲介切断の前にかまたは同時にこれらの部分(たとえ
ば、APP上の付加的な亜鉛またはヘパリン結合部位)のA
PPへの結合の能力のあるAPP上のヘパリン結合部位(残
基98−105および凡その残基98−105)またはATP上の他
の結合部位と結合可能な二価のカチオンおよび三価のカ
チオンまたはヘパリンまたは他の部分の有効度の変更を
意味する。亜鉛(Zn2+)は特定のそして飽和可能な結合
部位でAPPと結合することが見出された。APPの亜鉛結合
部位は、Zn2+キレートセファローズとカップリングした
精製APP695溶融蛋白の酵素的消化によって同定された。
システインが豊富で蛋白の負にチャージした領域の間に
位置するAPPの凡その領域181−200を表す合成ペプチド
は、特定の飽和可能な状態で亜鉛に結合する事が分かっ
た。APPと亜鉛の密接な関係は、APPプロセスにおける亜
鉛の役割を強く示唆する。APPは(FGFと類似の態様で)
ヘパリンと結合する。ヘパリンは、蛋白分解酵素である
トリプシンの使用で例示される様に、蛋白分解消化から
APPを保護する事がわかった。100nMと言う低いヘパリン
濃度は、トリプシンによる脳のAPP分解の速度と程度の
著しい減少を惹起した。脳は蛋白を含有するヘパリンま
たはヘパリンサルフェートを多数含み、従ってヘパリン
とAPPの相互反応は、生体内での蛋白分解からAPPを安定
化する。また更に、亜鉛はAPPに結合するヘパリンの動
力学をもたらし、そしてヘパリンに対するAPPの親和性
を5から10倍増大する。驚いた事には、低濃度の亜鉛
(約1μm以上)は、ヘパリンの保護効果を消失させ
る。この発見は、脳の細胞内および/または細胞外ミリ
ュー(Milleieu)中の生体内の異常な亜鉛の値は、異常
はAPP蛋白分解プロセスを促進してアミロイド蛋白とな
り、次いで脳中のアミロイド沈着に関係したアルツハイ
マー病やその他の疾患を惹起する。
ヘパリンの保護効果の亜鉛による消失の背後のメカニ
ズムは不明である。
アルツハイマー病患者で行われた研究では次の事がわ
かった。すなわち、亜鉛(例えば硫酸塩の形態での亜鉛
元素)の適当量(例えば一日あたり50から100mg)の数
日にわたる経口投与(薬局で入手できる通常の亜鉛補助
剤で)は、神経機能の迅速な悪化を招来した。これはミ
ニ頭脳状態試験(Folstein et al,1975)の成績で、普
通の痴呆レベルから記録不能へと悪化するような、認識
機能の重大な欠損で示された。眼の運動の異常および自
己注意の一般的レベルは摂取期間中にわたって悪化し
た。これと反対に、健常人は亜鉛の摂取による悪効果を
示さなかった。
アルツハイマー病患者で得られた結果は、アルツハイ
マー病の脳内の亜鉛代謝に対する神経毒反応と一致して
いる。
本発明のひとつの態様において、アルツハイマー病お
よびその他の神経不全は、二価または三価のカチオンを
結合する能力がありAPPとの相互作用を変調する亜鉛結
合剤の治療的に有効な量を、そのような処置が必要な患
者に投与することによって処置、改善および/または予
防される。さらに具体的には、該カチオンは二価のカチ
オンであり、もっと具体的にはそれは亜鉛であり該結合
剤は亜鉛結合剤である。この変調は、亜鉛との複合体生
成による亜鉛のバイオアベイラビリティーの減少とそれ
による遊離亜鉛の減少から成る。亜鉛の結合は、例えば
胃腸管、血流および/または脳の内部といった細胞外や
細胞内レベルで起こり得る。
どんな医薬的に許容される亜鉛結合剤でも、本発明で
使用できる。特に好ましいものは、血液/脳の障壁を通
過して脳内の異常な亜鉛レベルから回復するために細胞
外および/または細胞内レベル内の遊離亜鉛濃度を変調
し、そのためにアミロイド蛋白を生成する不適切なAPP
プロセスに対して保護を行う能力のある結合剤である。
亜鉛結合剤(たとえば化学キレーター)の例はフィチン
酸とその誘導体(たとえばフィチン酸塩)、デスフェリ
オキサミン、クエン酸ナトリウム、エチレンヂアミンテ
トラ酢酸(EDTA)および亜鉛に特異的なキレート剤で複
素環式ピリドン類(たとえば1,2−ジエチル−3−ヒド
ロキシピリジン−4−オン[CP94]や1−ヒドロキシエ
チル−3−ヒドロキシ−2−メチルピリジン−4−オン
[CP40](Hilder at al.,1990))である。これらは細
胞膜を通過し得る(CP94)か、細胞を透過し得ない(CP
40)。
亜鉛のAPPとの相互作用は食餌制限、低い亜鉛食餌の
患者への投与または亜鉛の食餌からの除去によって変調
できる。亜鉛は多くの食物中に豊富にある。特に豊富な
のは牡蛎、蟹、牛肉、肝臓およびその他の海産ならびに
動物製品である(Stanton,1992)。亜鉛のバイオアベイ
ラビリティは、未処理のコムギの糠、高級アルコールお
よび種々の蛋白によって阻害される。コムギの糠のよう
な未処理の繊維を含む制限食餌と一緒にした動物製品を
避けると、亜鉛のバイオアベイラビリティーが減少し、
従って亜鉛の神経毒への貢献が減少する。すなわちこの
観点から、遊離亜鉛の少ない制限食餌で処理する必要の
ある者に対してそれを投与する事から成るアルツハイマ
ー病の処置、改善または予防方法が提供される。
変調と言う用語は、細胞膜を通しての亜鉛移動メカニ
ズムを分裂させるところの薬剤の使用にまで拡張され
る。鉄やカルシウムのような他の金属イオンと同様に亜
鉛は、膜を通しての亜鉛の流れを規制する一つまたはそ
れ以上の蛋白および/または脂質および/または炭水化
物を含む亜鉛輸送系(現在のところ特性化に乏しい)に
よって細胞へ輸送される。亜鉛輸送系の一つまたはそれ
以上の成分を分裂させる薬剤は亜鉛の腸からの摂取及び
亜鉛の脳細胞への並びにそれからの輸送をブロックする
のに用い得る。従って、亜鉛の摂取を減少するために亜
鉛輸送系の一つまたはそれ以上の成分をブロック出来る
薬剤を投与する事から成る、亜鉛のAPPとの相互作用の
変調方法が提供される。そのような薬剤を用いると、ア
ルツマイハー病の細胞内および細胞外の亜鉛の異常分布
を補正する事が可能である。変調と言う用語はここで更
に、カチオンのAPPとの相互作用に影響を及ぼす手段に
まで拡張される。そのような手段としては例えばpHの変
化がある。変調と言う用語は更に、例えば第二銅イオン
のようなAPP遺伝子のカチオン反応性プロモーター領域
もしくはAPPへのカチオン結合部位をブロックする事に
より、または腸管からの亜鉛の吸収を抑制し亜鉛減少を
促進するような鉄補足物のような薬剤での亜鉛の新陳代
謝の変更にまで拡張される。
亜鉛結合化合物や亜鉛輸送系を阻害し得る薬剤の投与
は非経口または経口投与で行われ得るが、本発明におい
ては他の公知の投与方法もまた用いることが出来る。
細胞外の亜鉛の高い濃度の保持(200μMより大)は
神経毒として知られている。海馬シナプスの亜鉛濃度は
シナプス移動に際して、簡単に300μMに達する。細胞
外の亜鉛新陳代謝の分裂は、アルツハイマー病のアミロ
イド沈着に付随する神経毒新陳代謝における重要なステ
ップである。この発見は、APPが神経亜鉛区画新陳代謝
の規制に重要であると言う立場を支持する。従って、AP
P新陳代謝の異常は、亜鉛新陳代謝の異常をおこす。ア
ルツハイマー病におけるこの異常を治す戦略は例えば、
アルツハイマー病にみられる異常なAPPプロテアーゼ抵
抗性をなくするか、またはアルツハイマー病患者を正常
APP補足剤で処理する事による正常APP新陳代謝の回復を
含む。
亜鉛レベルの変調を含む本発明の態様は、アルツハイ
マー病は亜鉛の不足からおこる事を示唆したこれまでの
提案治療法、そしてアルツハイマー病患者に亜鉛を投与
する提案とは逆である事が理解されるべきである。ここ
に述べたように、標準的神経学テストで評価されたよう
にアルツハイマー病患者に対する亜鉛の投与は症状を悪
化させる事が見いだされたのである。
驚くべき事にはアルツハイマー病は、被検者に亜鉛を
投与しそのあとで公知の一つまたはそれ以上の神経機能
テストを行う事によって検出できる事が見いだされた。
非アルツハイマーの正常な対照と比べると、アルツハイ
マー病にかかっている人は、他の標準的な神経機能テス
トにおける減少と共に認識能力の減少を示す。便宜なテ
ストの一つは、正常の対照と比べ亜鉛投与のアルツハイ
マー病患者において顕著に減少する視覚刺激に対する眼
の運動の評価である。このテストでの被検者への亜鉛の
投与量は一般に50から500mgまたはそれ以上である。テ
ストでの亜鉛投与量の精密な値は臨界的なものではな
く、アルツハイマー患者の亜鉛投与の副作用に基づいて
決められる。
すなわち本発明の別の態様においては、亜鉛を被検者
に投与し、次いで正常人に比べての神経機能の低下はア
ルツハイマー病に特徴的であるところの神経機能の評価
を行う事から成るアルツハイマー病の検出方法を提供す
る。
患者への亜鉛の投与は経口、静脈内、筋肉内、皮下、
直腸内、経鼻などのいろんな方法で行われる。経口投与
が好ましい。上述のように、このテストでの亜鉛の患者
への投与量は、重い症状なしにアルツハイマー患者に反
応を起こさせ得る投与量である限り、臨界的ではない。
以下に図面及び実施例を掲げ本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図面に於いて、 図1は、アルツハイマー病と年齢相応の対照のAPPを
比較した免疫ブロットを示す写真図である。血しょうヘ
パリン−セファローズ溶離液(65マクログラム)を、8.
5%(w/v)SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動と、ア
ミノ末端エピトーム(実施例1)を認識するMAb22C11で
免疫ブロッティングして分析した。標準蛋白マーカー
(Rainbow Standards,Amersham,UK)の相対的分子質量
は、左側に示してある。130、110(ダブレット)、65及
び42kDaのAPPの免疫反応バンドは、右側の矢印で示して
ある。図示するサンプルの様に、比較的大量の130と42k
DaAPP形態のみが、アルツマイマー病と、(図1A)非痴
呆老人対照および(図1B)正常の若者対照との間で可視
的に識別できる。
図2は、アルツハイマー病(B)と対照血しょう
(A)からのAPP蛋白分解活性の比較を示す写真図であ
る。アルツハイマー病と対照者の血しょうからのヘパリ
ン−セファローズ精製APPを、20マイクロモルの二価亜
鉛イオンの存在または不存在下に食塩緩衝液中で摂氏37
度で2時間培養した。各々の培養液のサンプル(蛋白65
マイクログラム)を8.5%(w/v)ポリアクリルアミドゲ
ル上の電気泳動で分析し、22C11で免疫ブロッティング
した。標準蛋白マーカー(Rainbow Standards,Amersha
m,UK)の相対的分子質量を左側に示す。130、110、65及
び42kDaのAPPの免疫反応バンドを、矢印で右側に示す。
数字は、アルツハイマー病6例および正常若者対象6例
を代表するサンプルを示す。
図3は、対照と比較したグレイ血小板症候群からの血
小板および血しょうのウェスタンブロットの写真図であ
る。ヘパリン−セファローズクロマトグラフィーで精製
した血しょうの65マイクログラムと、グレイ血小板症候
群(GPS)の患者からの50マイクログラムの洗浄した全
血と、若者対照からの類似の製剤と比較した。サンプル
は、10%(w/v)ポリアクリルアミドミニゲル電気泳動
で分析し22C11で免疫ブロットした。標準蛋白マーカー
(Rainbow Standards,Amersham,UK)の相対的分子質量
を左側に示す。正常血小板の主な免疫バンド(130およ
び110kDa)およびマイナーなバンド(65kDa)の位置を
右側に矢印で示す。
図4は、ヒト脳130/110kDaAPPに結合した65Znの、時
間経過にともなう分析を示すグラフである。アミロイド
蛋白プレカーサー(APP)を、Moir et al.(1992)の方
法によって精製した。精製した130及び110kDaAPPの製剤
はヒト脳膜抽出物から誘導した。このものはカルボキシ
ル端末を持つ全長プレカーサーを含有するが、17残基シ
グナルペプチドを欠いていた。130および110kDa蛋白
は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動で銀染色で同じ比
率で存在し、唯一の可視バンドであった。これら2つの
蛋白の同定は、モノクローナル抗体22C11(これはAPP上
のアミノ末端エピトームを認識する)によるウェスタン
ブロット及びアミノ末端配列で確認した。APP製剤の蛋
白濃度はアミノ酸分析で決定した。APPのアリコット(9
0ng、約1.1pmole、ただしAPPの平均アミノ酸の式量を約
80kDaと仮定して)を、図に示す時間のあいだ摂氏20度
で培養した。106cpmの65Zn(175nM)の存在下に150mMの
NaCl,50mMトリス塩酸、pH7.4で培養(50マイクロリット
ル)した。次いで培養液を、予め150mMのNaCl、50mMの
トリス塩酸、pH7.4で平衡化した1.1mlの床容量セファデ
ックスG25(Pharmacia,Uppsala,Sweden)で処理し、放
置し、そして645マイクロリットルの平衡緩衝液で脱塩
した。デキストランブルーとジクロム酸カリウムの混合
物によるカラムの脱塩性質の分析は、培養混合物中の蛋
白の95%を越える量が、検出出来る遊離の塩の存在なし
にこの容量中へ脱塩された事を示した。脱塩された蛋白
を、10mlの水性計数シンチラントを含有する計数管を直
接採取した。脱塩の完結には2分未満を必要とした。脱
塩したAPPに結合する65Znの量は、最も幅廣にチャンネ
ルにセットしたベーター−カウンター内の採取サンプル
を計数して決定した。計数は51%の効率と決定された。
記載の値はn≧3の読みの平均値±標準偏差である。こ
のデータは、APPへの亜鉛の迅速な結合(5分でBmaxの
約30%)を示し、30分で最大に達する。
図5は、ヒト脳130/110kDaAPPへの65Znの結合の競合
分析を示すグラフである。APPのアリコットを、図4の
ように65Znと共に30分培養した。ラベルした二価亜鉛イ
オンのAPPとの結合を、塩化物塩の形態でラベルしてな
い二価亜鉛イオンとの競合にふした。データは、競合曲
線がpH6.4と7.4で生ずることを示す。APPと二価亜鉛イ
オンの結合は、低いpH(Bmaxの約45%、pH7.4)で悪化
する。値はn≧3の読みの平均値±測定の標準誤差であ
る。曲線は3つの実験での典型的なものである。
図6は、ヒト脳130/110kDaAPPと65Znの結合のスカッ
チャード分析を表すグラフである。図5のデータ点から
誘導され、スカッチャード分析は、APPとの二価亜鉛イ
オンの結合部位の解離定数(KD)は、pH7.4で764nM、pH
6.4で1.08マイクロモルである事を示す。APP1分子が亜
鉛1イオンと結合する。
図7は、APPとの二価亜鉛イオンの結合部位の特異性
の研究を示す分析図である(a)65Znと競合未ラベル化
二価亜鉛イオンとのAPPの培養を、図5に詳しく示した
条件下で行った。更に、二価のカルシウムおよびマグネ
シウムイオンで結合する二価亜鉛イオンの競合の効果を
も示す。値はn≧3の読みの平均値±測定の標準誤差で
ある。二価のカルシウムおよびマグネシウムイオンの競
合曲線は、二価亜鉛イオンの競合曲線の右に二対単位だ
け大きくシフトされている。これは、結合部位は生理的
濃度で二価亜鉛イオンに一段と特異的である事を示す。
(b)APPに結合する65Znと競合する他の金属イオンの
能力を比較した。65Znおよび結合する未ラベル化の金属
イオン(20マイクロモル)とのAPPの培養を、図5で詳
しく述べた条件で行った。値は、n≧3の読みの平均値
±測定の標準誤差である。二価の亜鉛イオンは、20マイ
クロモルで脱ラベルしたAPPの>97%と競合する。二価
のコバルトイオンは、それに次ぐ最も競合的な金属イオ
ンであって、同じ濃度で脱ラベルしたAPPの約70%と競
合する。
図8は、ウェスタンブロットによる血しょう中の免疫
反応性APPの分析を示す写真図である。血しょうからの
ヘパリン−セファローズ溶離液中のAPP免疫反応的蛋白
を、8.5%SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動とmAb22C
11でのウェスタンブロッティングで分析した。1:血しょ
うのヘパリン−セファローズ溶離液(蛋白65マイクログ
ラム)。2:抗血清90/3(全長ヒノ脳APPに対しての)で
免疫沈澱したヘパリン−セファローズ溶離液。3:抗血清
90/3へ予め流出させて免疫沈澱したヘパリン−セファロ
ーズ溶離液。4:抗Fd−APP(APP溶離蛋白に対しての)で
免疫沈澱したヘパリン−セファローズ溶離液。標準蛋白
マーカー(Rainbow Standards,Amersham,UK)の相対的
分子質量は左側に示す。以前に報告された130、110(ダ
ブレット)、65及び42kDaのAPP免疫反応的バンドは、右
側に矢印で示す。
図9は、比較ADと対照血しょうAPPを比較した免疫ブ
ロットの反射率分析の散点図を示す。血しょうAPP免疫
反応性の分布を、表1に詳記した反射率によって分析し
た。APPの130及び42kDa種の顕著な差が,ADとプールされ
た対照群の間に見られた。従って、これらの群間のこれ
らの種の濃度差について更に分析した。(a)はAD群と
個々の対照群における130kDaAPPの平均比率である。130
kDaAPP種の平均比率は、各対照群と比較したAD群よりも
約50%から80%(pは0.05以下である;Scheffe,1959)
大きい範囲である。鎖線は、91%の特異性と78%の感受
性を与えるADの生化学的特性化についての提案閾値を示
す。(b)は個々の対照群と比較したAG群の42kDaAPP濃
度の比率である。42kDaAPP種の平均比率は、若者および
年齢相応の対照群と比較してAD群よりも約30%から40%
(pは0.005以下である;Scheffe,1959)小さい範囲であ
る。鎖線は、85%の特異性と50%の感受性を与えるADの
生化学的特性化についての提案閾値を示す。
実施例 1 材料と方法 材料:痕跡量の亜鉛の汚染を防ぐため電気泳動品位
(BioRad)としたトリス塩酸を除き、すべての試薬は分
析用品位である。65Znはイギリスのアマーシャム社から
購入した。
症例の選択:アルツハイマー病の症例はNINCDS/アル
ツハイマー病RDA臨床基準(McKann et al.,1984)に合
致し、そしてミニ知能状態テストが17点より低いもので
あった(Folstein et al.,1975)。ミニ知能テストは年
齢に応じて管理され、28点より低いものは除外した。非
痴呆神経疾患対照として用いたいろんな神経学的診断
(n=6)はてんかん、脱随病、脳水腫および脳血管疾
患(3例)であった。すべての被検者はテスト時には健
康が安定しており、何らの急性の疾病にかかっていなか
った。
血しょうからのAPPの部分的精製:血液(20−40ml)
を、絶食した被検者から21ゲージの針で、ヘパリン化し
た採取管に採集し、2500gで15分遠心分離した。血しょ
う上澄み液を血細胞ペレットから分離し、摂氏4度で25
分間19000gで遠心分離(J2−21遠心分離機、アメリカの
ベックマン社)し、残分を除去した。
ウェスタンブロッティングでAPPを検出するため、APP
をヘパリン−セファローズクロマトグラフィで血しょう
から部分精製した。血しょう(2.5ml)は、あらかじめ
緩衝液1(175mM NaCl、50mMトリス塩酸、pH=7.4)で
摂氏4度で平衡化した0.25mlの床容量ヘパリン−セファ
ローズ(スエーデン、ウプサラ、ファルマシア社)カラ
ム(8x15mm)の上に負荷した。次いでこのカラムを3.25
mlの緩衝液1で洗い、APPを750マイクロリットルの緩衝
液(550mM NaCl、50mM トリス塩酸、pH=7.4)で溶離
した。蛋白の濃度はSmith et al(1985)の方法によっ
てウシ血しょうアルブミン標準品(アメリカ、イリノイ
州、ロクフォード、ピアス社)を用いてBCAで測定し
た。
Bush et al.(1990)の方法により、洗浄した血小板
を作成した。この血小板(1.2x107)を30マイクロリッ
トルのサンプル緩衝液(100mMトリス塩酸、2%(w/v)
ドデシル硫酸ソーダ(SDS)、0.01%(w/v)ブロモフェ
ノールブルー,50%(v/v)β−メルカプトエタノール)
に溶かし、ポリアクリルアミドゲルからのウェスタンブ
ロッティングの前に10分煮沸する。
血しょう亜鉛アッセイ:Zn2+アッセイをDavis et al.
(1968)の方法によって、原子吸収分光測定によって行
った。
ウェスタンブロッティング:Bush et al.(1990)の記
載に従ってウェスタンブロッティングを行った。ブロッ
トはマウスのモノクローナル抗体(mAb)22C11(ドイ
ツ、ミユウンヘン、ベーリンガーマンハイム社)でプロ
ーブした。これは、ブロッキング緩衝液中で6万倍に希
釈したAPP(15)のアミノ末端のエピトープを認識す
る。この一連の実験での血しょうサンプルは、特に述べ
ない限り8.5%(w/v)のポリアクリルアミドゲル上で分
離した。この条件で110kDaAPPの免疫反応バンドはダブ
レットに分解した。しかし、この分析の目的のために、
ダブレットで生成したシグナルの和はひとつの110kDa領
域の属するとみなした。
ブトッロの反射分析:ブロットの反射分析はPixel To
ols vl.1(Perceptics,1991)で操作されるVidek Megap
lus Camera(Kodak,Canandaigua,NY,USA)でのビデオ捕
捉によって行った。ついで定量をImage vl.29ソフトウ
ェア(W.Rasband,National Institutes of Health Rese
arch Services Branch,NIMH)でおこなった。これは13
0、110、65及び42kDaの4つの関心のある領域の各ピー
クの排除限界の設定と反射率プロフィルで各ブロットレ
ーンの精密な配列を可能とするものである。積算された
反射率(曲線の下の面積)は、各サンプルの4つのピー
クの各々について計算した。得られた値は、血しょうヘ
パリン−セファローズ溶離液量(蛋白の20−90マイクロ
グラム)の範囲内で各範囲の濃度に対して直線的であっ
た。4つのAPP誘導体の相対値を比較するために、総レ
ーンシグナルに対するバンドシグナルの相対百分率を各
々の血しょうサンプルについて測定し平均化して表1に
示した。プールした対照とアルツハイマー病群の間の独
立サンプルスチューデントt−テストを、p=0.0125
(0.05を比較の数で割った値)の有意水準で4つの免疫
反応バンドに対して行った。これらの比較が著しく異な
っていた時は、単純効果テスト(Weidemann et al.,198
9)を行い、次いですべての診断群(アルツハイマー
病、他の神経疾患対照、正常の成人対照および非痴呆の
年齢にマッチした対照)間でのScheffe(1959)による
ポストホック比較法を行った。
APP−分解プロテアーゼの試験:各々のヘパリン−セ
ファローズカラムからの溶離液のアリコット500マイク
ロリットルを、摂氏4度で20μMの塩化亜鉛の存在下ま
たは不存在下に、175mM NaCl、50mMトリス塩酸、1mM塩
化カルシウム、1mM塩化マグネシウム(pH:7.4)で平衡
化した1.7mlのセファデックスG25カラム(ファルマシア
社;8x34mm)を用いて脱塩した。次いでサンプルを摂氏3
7度で2時間培養し、アリコット81.3マイクロリットル
を除去し、各々のアリコット中の蛋白をクロロフォルム
/メタノールで沈澱させ(Wessel and Flugge,1984)、
SDSサンプル緩衝液中で沸騰させ、MAb22C1を使ってのウ
ェスタンブロッティング法で分析する。
いろんな種類のプロテアーゼの阻害の効果は、それら
にこれらの培養混合物を添加し,130kDaAPPの分解へのそ
れらの影響を調べることによってアッセイされた。正常
の若い成人対照の血しょうからのヘパリン−セファロー
ズ溶離液のサンプル500マイクロリットルを二価の亜鉛
緩衝液(175mM NaCl、50mMトリス−塩酸、1mM塩化カル
シウム、1mM塩化マグネシウム及び20マイクロモル塩化
亜鉛;pH=7.4)中へ脱塩した。65マイクログラムの蛋白
を含むアリコットを、プロテアーゼ阻害剤を含む同じ緩
衝液で0.80mg/mlまで希釈し、次いで摂氏37度で2時間
培養した。各サンプル中で蛋白を、クロロフォルム/メ
タノール(上記)の添加によって沈澱させそして免疫ブ
ロッティングした。培養混合物中の阻害剤の最終濃度は
1mM EDTA、1mM DFA(ジイソプロピルフルオロフォス
フェート)、10マイクログラム/mlアプロチニン、1mM
NEM(N−エチルマレイミド)、10マイクログラム/mlペ
プスタチンA、0.4mg/ml α1−アンチキモトリプシン
及び1mg/mlSBTI(大豆トリプシン阻害剤)であった。塩
化アルミニウム(20マイクロモル)およびヘパリン(20
U/ml)の効果もまたこの系で測定された。
脳APP製剤:アミロイド蛋白前駆物質(APP)をMoir e
t al(1992)の方法で精製した。精製された130および1
10kDaのAPP製剤がヒトの脳膜抽出物から得られ、インタ
クトなカルボキシル端末を持つ全長APPを含有していた
が、17残基シグナルペプチドを欠如していた。130と110
kDaの蛋白は銀染色と続くポリアクリルアミドゲル電気
得泳動で等比率であり、唯一の可視バンドであった。こ
れら2つの蛋白の同定は、モノクローナル抗体(mAb)2
2C11(これはAPP上のアミノ末端エピトームを認識する;
Weideann et al.1989)とのウェスタンブロット及びア
ミノ末端配列によって確認された。APP製剤の蛋白濃度
はアミノ酸分析によって決定された。
ヒト血しょう製剤:全血40−60mlを摂氏20度でふつう
のチューブの中で3時間凝血させる。固まった血液を摂
氏4度で16時間培養し、1500gで15分間遠心分離し、上
澄み液を除去する。血しょうを更に1500gで15分間遠心
分離し無細胞の上澄み液を除去する。
65Zn2+のAPPへの結合:結合の分析は次のようにして
行った。APP(90ng=1.1pmole;APPの平均アミノ酸式質
量を約80kDaと仮定して)のアリコットを摂氏20度で培
養する。106CPMの65Zn(175nM)の存在下に150mM NaCl
とトリス塩酸(pH:7.4)中で培養(50マイクロリット
ル)する。培養液を、150mM NaCl,50mMトリス塩酸(p
H:7.4)で予め平衡化した1.1ml床体積のセファデックス
G25(ファルマシア)カラムへ移し、645マイクロリット
ルの平衡緩衝液で脱塩するまで放置する。ウシ血しょう
アルブミンとジクロム酸カリウムの混合物で脱塩したカ
ラムの性質の分析は、培養混合物中の95%よりも多い蛋
白が、検出可能な程度の塩類なしにこの液の中へ脱塩さ
れたことを示す。脱塩された蛋白は直ちに10mlの水性計
数シンチラント(ACSII;アマーシャム社)を含有する計
数管に採取される。脱塩の完結のためには2分より少な
い時間を必要とする。脱塩したAPPに結合した65Znの量
は、最も広いチャンネルにセットしたビーター−カウン
ターに採取したサンプルを計数して決定した。計数は51
%の効率と決定された。ラベルされた二価の亜鉛のAPP
への結合を、他のラベルしてない二価亜鉛及びほかの金
属塩化物塩との競合にふした。
APPの推定亜鉛結合領域の特性化:16マイククログラム
の合成ペプチドGVEFVCCPLAEESDNVDSADAEEDDSDVWW(APP
695の181−214残基;または181−200)または16マイク
ログラムの対照ペプチドを200マイクロリットルのブロ
ッキング緩衝液(50mMトリス塩酸,1mM塩化マグネシウ
ム,20mMβ−メルカプトエタノールおよび20%メタノー
ル;pH:7.4)に溶かし、予めメタノールで湿したPVDF
(インモビロンP;ミリポア社)の上にドット−ブロット
する。次いでこのブロットを、いろんな濃度の競合的非
ラベル化二価亜鉛またはその他の二価カチオンの存在下
または不存在下でブロキング緩衝液中で100000CPMの65Z
n2+で摂氏20度で30分間培養する。培養後、ドット−ブ
ロットを塩化マンガンの無いブロッキング緩衝液200マ
イクロリットルで3回洗い、ドットを励起させ、10mlの
シンチラント中に入れ、そしてビータ−計数でアッセイ
する。
APPのヨード化:100kDaのヒト脳全長APPを、クロタミ
ン−T法でヨード化する。ヨード化されたAPP(125I−A
PP)をセファクリルG25クロマトグラフィでラベル化試
薬から分離する。
ヘパリン−セファローズへのAPPの結合:125I−APP
(0.37pmol;40000CPM)を、予め緩衝液1で、摂氏20度
で平衡化した0.25ml床容量のヘパリン−セファローズカ
ラム(8x5mm)上のマイクロリットルの緩衝液1(50mM
トリス塩酸、0.1%BSA、pH7.4±1mM EDTAまたは25−15
0マイクロモルの塩化亜鉛)に負荷する。カラムを6mlの
緩衝液で洗い、APPを高NaCl緩衝液のアリコットで溶離
する。勾配溶離を,0から1200mMまでのNaCl濃度の50mMの
インクレメント(700マイクロリットル)中へ溶離して
行い、次いで2000mMのNaCl(50mMトリス塩酸,0.1%BSA,
pH±1mMのEDTAまたは50マイクロモルの塩化亜鉛中の)
のパルスで行う。ヘパリン−セファローズへ結合したAP
Pのパルス溶離は、700マイクロリットルの緩衝液2(50
mMのNaCl、50mMトリス塩酸,0.1%のBSA、pH7.4±1mMのE
DTAまたは25−150マイクロモルの塩化亜鉛)、次いで70
0マイクロリットルの緩衝液3(100mMの塩化カルシウ
ム、50mMトリス塩酸、0.1%のBSA、pH7.4±1mMのEDTAま
たは25−150マイクロモルの塩化亜鉛)、ついで700マイ
クロリットルの緩衝液4(500mMのNaCl、50mMのトリス
塩酸、0.1%のBSA,pH7.4±1mMのEDTAまたは50−150マイ
クロモルの塩化亜鉛)、そして2.5mlの再生緩衝液(200
0mMのNaCl)で行われる。
ヘパリン−セファローズへのAPPの結合もまたヒト脳
膜(Moir et al.1992)の方法)またはヒト血清から誘
導された部分精製APP製剤を用いて研究された。洗浄し
た脳膜抽出物またはヒト血清を350mMの濃度に調節し、
Q−セファローズカラム(5x5cm)にかけ、350mMのNaC
l、50mMトリス塩酸pH7.4(250ml;脳膜抽出物の時は2
倍)で洗い、そして1MのNaCl、50mMトリス塩酸,pH7.4
(200ml;毎分5ml)で溶離した。この方法でピーク蛋白
フラクションにAPPが80倍になった。これをプールした
(Moir et al.,1992)。溶離液(20ml)を、G25セファ
デックスカラム(2.6x40cm)を用いて25mMトリス(pH:
7.4;30ml)中へ脱塩し、生成物の15mlを2mMの二価亜鉛
と50mMトリス塩酸(pH:7.4)で50マイクロモルZn2+に調
節し、他の15mlを50mMのトリス塩酸(pH7.4)で同じ容
量に調節し、脱塩したQ−セファローズ溶離液10ml(6.
7mgの蛋白を含有)を0.35ml/分でヘパリン−セファロー
ズ(1.6x5cm)にかけ、負荷緩衝液100mlで洗浄し、毎分
0.35mlの速度で0から1500mMのNaCl勾配(±50マイクロ
モルの二価亜鉛イオン)の52.5mlで溶離する。20mMのNa
Clインクレメントを示すフラクション(1ml)を集め、
各々のフラクションの30マイクロリットルのサンプル
を、Bush et al(1990)の方法(ただしPVDF膜を使い、
ブロック時間を1時間に短縮した)によってmAb22C1で
のウェスタンブロットによりAPPのアッセイを行った。
ブロット上に見られる130kDaのAPP種の免疫反応染色を
コンピューター援助イメージ捕捉反射率デンシトメトリ
ー(Bush et al,1992)で定量した。ブロット上の130kD
a反射率シグナルは、内部標準としての各々のフィルタ
ー上に存在する出発物質のサンプルの130kDaAPPの反射
率の読みに関する一つのサンプルレーンを生じた。
実施例2.アルツハイマー病の血しょうAPPの異常プロフ
ァイル APPのアミノ末端を認識するモノクローナル抗体(22C
11)(Weidemann et al.1989)は、ヒト血しょうのウェ
スタンブロット(Bush et al.,1990 and Bush et al.,1
991)中にAPPの4つの主要な免疫反応バンド(130、11
0、65及び42kDa)を同定した。これらのバンドの比較的
多くは、アルツハイマー病や対照に見られた。アルツハ
イマー病患者では対照に比べて、130kDa血しょうAPPバ
ンドは増大し、42kDa血しょうAPPバンドは減少した。対
照は、非痴呆で年齢相応の人々(図1A)、正常の若者
(図1B)、及びその他の神経疾患患者からなる。アルツ
ハイマー病と対照の間では、110と65kDaバンドのレベル
には一定の差はなかった。APP免疫反応性の総量は、ア
ルツハイマー病:対照の総免疫反応性の比率が1.02±0.
22(平均値±標準偏差)であって、差は見られなかっ
た。
イメージ捕捉分析によるこれらの発見の定量化(図
1)は、ADの130kDa及び42kDaバンドは、プールされた
対照(他の神経疾患対照、正常な若者対照および非痴呆
の年齢相応の対照の平均値)と比べると顕著な(両側検
定;pは0.001より小さい)、それぞれ増大と減少を示し
た。アルツハイマー病においては、130kDa形態の比率で
60%の増加があり、42kDaでは付随する35%の減少があ
った。免疫反応性のパターンは、42kDa領域に最も濃縮
されたAPP免疫反応性のあるプールされた対照群中に更
に平均して分布していた。この傾向は、ポストホック
(post hoc)分析が130kD領域におけるアルツハイマー
病と各対照群の間、および42kDa領域におけるアルツハ
イマー病と若者/老人対照群の間の顕著な差を確認した
ところの3つの対照サブグループとアルツハイマー病の
比較を通して維持されていた。130または42kDa領域での
3つの対照群の平均反射率比の間には著しい差はなかっ
た。若者の対照群と比較した年齢相応の対照群において
は、110kDa比率は実質的に高く、65kDa比率は実質的に
低かった。
130kDaのAPP種の可能な切断産物としての110、65及び
42kDa血しょうAPPの同定: ヘパリン−セファローズ溶離液からの血しょうAPPを
摂氏37度で18時間培養したとき、そのAPPは、130kDaバ
ンドの消失と3つの低いバンド(110kDa,65kDaおよび42
kDa)の強調を伴ってゆっくりと蛋白分解的に減成され
る。蛋白分解は2価の亜鉛イオンの存在下に促進され
る。蛋白分解を高めるに必要な亜鉛濃度は20μmであ
り、それは正常なヒト血しょう濃度(Davis et al.,196
8)の範囲内にある。2価の亜鉛イオンで高められた蛋
白分解速度は、若者対照群サンプル(図2)と比較して
アルツハイマー病においてと同じであり、同様な分解産
物が両方の群に見出された。これは、血しょう中の低い
分子量のAPP形態は130kDa形態の分解生成物であり得る
こと、そしてアルツハイマー病の標品における130kDa形
態の蛋白分解は対照被検者のそれの方へと血しょうAPP
プロフィルを変化させることを示す。2価の亜鉛で高め
られた若者対照群の標品のAPPの2時間にわたる蛋白分
解は、EDTA、ヘパリンおよびセリンプロテアーゼ阻害
剤、アプロチニン、ジイソプロピルフルオロフォスフェ
ート、SBTIによって完全に阻害され、そしてα−ACT
によって不完全に阻害される。塩化アルミニウム、シス
テインプロテアーゼ阻害剤N−エチルマレイミドも、そ
して酸−プロテアーゼ阻害剤ペプスタチンAも反応に影
響しない。
血しょうAPP形態の起源の研究: ウェスタンブロッティングで検出されたAPPシグナル
は、血しょうの超遠心分離(100、000gを5回)では影
響を受けない。ヘパリン−セファローズ溶離液のウェス
タンブロット上のMAb22C11によって検出された血しょう
APPは、全長の脳膜由来のAPP(9/30)に対するウサギの
抗血清によって、また溶融蛋白APP695(抗Fd−APP)に
対するウサギ抗血清によっても免疫沈澱され得るが、AP
Pのカルボキシル端末40(抗CT)または100(抗A4CT)残
基を表す合成ペプチドに対するウサギ抗血清や90/3の前
免疫血清によっては免疫沈澱され得ない。これらのデー
タは、血しょう中に見られるAPP形態は可溶性でありカ
ルボキリル端末を欠いている事を示す。
APPが全血しょう中で処理されるか否かを決定するた
めに、若者対照群からの新鮮な血しょうを8日間摂氏37
度で培養し、そしてこの血しょうAPPをヘパリン−セフ
ァローズクロマトグラフィーでアッセイした。この時間
内では、130kDaAPP形態の分解は認められなかった。こ
れはAPPの構築的プロセスは血しょう中ではおこらない
事を示す。
対照群と比較した時に、アルツハイマー病の症例のウ
ェスタンブロット上の血小板APPの電気泳動パターンま
たは全血小板中のAPPの量の間には差がない事が報告さ
れている(Bush et al.,1990)。他の血小板の異常はア
ルツハイマー病に認められており(Zubenko et al.,198
7)またはAPPは血小板アルファ−顆粒中に極めて豊富に
ある(Bush et al.,1990;Bush et al.,1991;and Coleet
al.,1990)ので、血小板APP放出が血しょうAPPのレベル
に貢献する可能性についての研究が行われた。血小板お
よび血しょうは、血小板α−顆粒の著しい減少の認めら
れる先天的異常であるグレイ血小板症候群(GPS)の患
者から検査した。GPS血小板は、1%未満の正常な血小
板と一緒のAPPを1%未満含有していた(図3)。これ
に対して、ヘパリン−セファローズクロマトグラフィー
で精製した130kdの血しょうAPPは、対照に比べGPSが約5
0%減少していた。これらのデータは、血しょう中のAPP
種は、血しょう製造中のAPPの血小板放出による加工品
ではないこと、そして多分脾臓中での血小板の分解が血
しょうAPPの比率に貢献していることを示す。
実施例3.APP生理学の亜鉛変調の研究 I)ヒト血しょうAPPへの亜鉛負荷の効果 元素亜鉛(硫酸塩として;カプセル中)を、アルツハ
イマー病患者2名(異常な血しょうAPPプロファイルを
持ちNINCDS/ADRDAの基準内)と年齢相応の対照2名(正
常の血しょうAPPプロファイル)に経口投与した。亜鉛
は7日継続され、朝の絶食後の血液を、亜鉛補充物開始
の前で補充物中止の3週間後に採取した。モノクローナ
ル抗体22C11のウェスタンブロットを、すでに述べたよ
うにしてサンプルから精製した血しょうヘパリン−セフ
ァローズ溶離疫5マイクログラムについて行った。この
結果は、存在する他の種についての130kDa種血しょうAP
Pの増大、換言すればアルツハイマー病に特徴的なAPP種
のプロファイルへのシフトを見せた。2つの対照血しょ
うAPPプロファイルがアルツハイマー病に類似し、そし
て2つのアルツハイマー病のプロファイルが悪化した。
130kDa種の比例的増大は亜鉛補充物の毎日約20%であっ
た。3日間にわたり4倍の高い量を投与された老年の対
照ボランティアは、補充物中止後3日間継続する血しょ
うAPPプロファイルの同様な変化を示した。
II)APPレベルへの血しょう亜鉛濃度低下の効果 食後の血しょう亜鉛レベルは、食事の1時間あとで約
10%低下することが知られている。アルツハイマー病ボ
ランティア7名と、年齢相応の対照者6名について、絶
食後および標準朝食1時間後の血しょうAPPプロファイ
ルと亜鉛レベルを調べた。血しょう亜鉛および130kDaAP
Pレベルの両方とも約10%低下し、APPレベルの変化と亜
鉛濃度の変化の間には直線的関係があった。
若者のボランティアには、絶食中に50gのグルコース
を経口投与した。血しょう亜鉛および130、110ならびに
65kDaAPPレベルは、グルコース投与後の最初の1時間で
約10%の低下があった。最初の低下とその次の血しょう
中の反動上昇の4時間の間、亜鉛濃度は、天然の脳APP
に対する抗体を用いてのAPP放射免疫アッセイで調べる
と血しょうAPP濃度と密接に平行関係にあった(90.
3)。
III)アルツハイマー病の血しょう亜鉛濃度の測定 血しょう亜鉛レベルは、年齢相応の対照に比べて絶食
アルツハイマー患者では顕著な上昇は見られなかった。
IV)ラット脳APPへの亜鉛負荷の効果 16週齢のスプロージ−ドーレイの雄のラットに、120m
g/kgの塩化亜鉛溶液を4日間毎日注射した。次いでラッ
トを麻酔させ、心臓内窄刺で出血させ、脳を除去し、ホ
モジェネートし、膜中へ分離し、可溶分を超遠心分離し
た。血しょう、膜抽出物および可溶性フラクションのヘ
パリン−セファローズ溶離液のウェスタンブロットは、
血しょうに新しい80kDaバンドの展開と、対照の血しょ
うおよび脳製剤(亜鉛を投与されてない同じ腹の子供か
らのもの)と比べて亜鉛で補充されたラットのAPPの全
ての形態の量には約80%の上昇が見られた。
V)培養したPC12細胞への細胞外亜鉛の効果 106のPC12細胞を、8%のコウシ胎児血清(FCS)で補
充したダルベッコ変形イーグル培地(DMEM,N2)の存在
下に24時間平板培養した。次いで培地を除去し、FCSで
はなくてDMEM±2から50マイクロモル塩化亜鉛または他
の塩で置き換えた。細胞と培地を48時間後に採集し、培
地、細胞のゾル性細胞質および膜のアリコット(溶解お
よび超遠心分離による)をmAb22C11でのウェスタンブロ
ッティングに依ってAPPをアッセイした。重複するサン
プルについての4つの実験の結果は、亜鉛は、2マイク
ロモルでは約50%そして50マイクロモルで約200%のピ
ークに達する培地へ放出されたAPPの顕著な増大を誘発
した。塩化第一鉄は類似の効果をもっており、塩化第一
銅や塩化アルミニウムはうんと小さい促進効果を持って
いた。ゾル性細胞質APPの小さな増大はこれらの変化に
伴って見られ、APPラベルと関係のある膜には変化はな
かった。
VI)PC12細胞による亜鉛摂取への細胞外APPの効果 106のPC12細胞を、8%のコウシ胎児血清(PCS)で補
充したダルベッコ変形イーグル培地(EMEM,N2)の存在
下に24時間平板培養した。培地を除去し、FCSの無いDME
Dで置き換え、さらに24時間培養した。細胞を洗浄し(D
MEMで2回)そして、上の図1で作られた20000CPM65Zn
を持つ10nMの130/110kDaの精製脳膜関連APPで補充したD
MEMで培養した。培養の種々の時期で、細胞は採取さ
れ、洗浄され、表面の蛋白を除去するためにプロナーゼ
で消化され、そしてシンチラント中で溶菌されベータ−
カウンターでアッセイされた。その結果は、APPの不存
在下での約4%に比べて、APPの存在下では1時間以内
に約10%のカウントが内面化される事を示した(培養物
に2回の実験を重複して行った)。これらのデータは、
APPは外部からの2価の亜鉛の細胞摂取に役割を果たす
事をしめす。
実施例4.亜鉛のAPPへの結合 APPが亜鉛を結合するか否かの決定のために、ヒト脳
全長APPの65Zn2+及びラベルしてない2価亜鉛イオンの
競合濃度との培養が行われた。最大の結合は、pH7.4で7
64nM、そしてpH6.4で2.08マイクロモルの解離定数(K
D)で飽和されたものが15分で観察された(1分では30
%Bmax)。65Zn2+のAPPへの結合は、二価のコバルトイ
オン(もっとも競合的なカチオン)と競合するすべての
金属イオン(二価のカルシウム及び二価のマグネシウム
イオンを含む)に特異的であり、20マイクルモルでBmax
の70%と競合する。二価の銅や三価のアルミニウムイオ
ンは20マイクロモルでBmaxの約60%と競合する。APPに
おける二価亜鉛イオン結合の化学量論は1:1であった。
推定上の二価亜鉛結合部位は、APPのトリプシン消
化、ついで二価亜鉛付加のキレート化セファローズに結
合する6kDa消化フラグメントのアミノ末端配列化によっ
て同定された。フラグメントの配列はFRGVEFVXXPLAであ
った。この領域のAPPの二価亜鉛イオンとの結合の性質
の特徴化と確認のために、候補の合成ペプチドをトット
ブロットで調べた。APPの181−214残基を表す合成ペプ
チドは、飽和的および特異的態様で二価亜鉛イオンと結
合できる。65Zn2+と結合できるペプチドの能力に寄与す
るシステイン残基の役割は、ペプチド中のシステインが
カルボキシアミドメチル化で変成された時の同じペプチ
ドの65Zn2+との結合能力を調べ、186/187の位置でシス
テインを欠くAPP695の189−220残基を表す他の合成ペプ
チドベの65Zn2+結合を研究する事によって決定された。
これらペプチドは両方とも顕著に65Zn2+に結合可能であ
るが、同じ量の181−214ペプチド(または181から200)
を用いて起こる65Zn2+の量の約15%に過ぎない。これは
システイン残基はこのペプチドの亜鉛結合性質にとって
必須である事をしめす。APP分子の他の領域(422−43
3、581−601、645−655残基)を表すたのペプチドおよ
び他の対照ペプチド(レニンやインシュリン鎖)の類似
した量は二価の亜鉛イオンを結合せず、正の対照(イン
シュリンB鎖)は65Zn2+と結合した。
APPへの二価亜鉛イオン結合の機能的な意味を調べる
ために、3つの原料(ヨード化された精製脳APP;部分精
製未ラベル化ヒト脳APP;及び部分精製未ラベル化ヒト血
清APP)から誘導されたAPPへのヘパリンの結合における
二価亜鉛イオンの影響を調べた。ヘパリンへの脳APP結
合の量は、とくに50マイクロモルの二価亜鉛イオンの存
在下で約50%増大した。ヘパリンに対する125I−APP結
合の増大は75マイクロモルの二価亜鉛イオンで平坦部に
達した。二価亜鉛イオンは、50−2000mMのNaCl溶離フラ
クションから回収された125I−APPの量を増大して、APP
のヘパリンへの高親和性結合の比率を、50マイクロモル
の二価亜鉛イオンの存在では約3倍、100マイクロモル
の二価亜鉛イオンの存在では約4.5倍に増大させる。二
価のカルシウムやマグネシウムイオンは、125I−APP溶
離液のプロフイルを変化させず;二価のコバルトイオン
は75マイクロモルで、100−500及び500−2000ミリモル
のNaClフラクション内の125I−APPの回収を増大させ;
そして三価のアルミニウムイオンは、500−2000mMのNaC
lフラクション(そこでは回収は約4.5倍に増える)を除
き、125I−APPの回収を減少させる。50マイクロモルの
亜鉛イオンは、ヘパリン−セファローズに結合した部分
精製脳APPのNaCl勾配溶離プロフィルに対し類似の効果
があった。二価の亜鉛イオンの存在は、1110−1644反射
率単位からのすべてのフラクションに回収されるAPPの
量の増大(48%の増大)をもたらし、そしてまた520mM
以上のNaCl濃度で溶離されたフラクション中のAPP回収
の増大をもたらした。溶離フラクションにおけるAPP回
収の増大にかかわらず、蛋白アッセイは、溶離蛋白の量
の13%の減少を示した。これは二価の亜鉛イオンの存在
はヘパリンへのAPPの結合の特異性を増大する事を示
す。125I−APPの回収は、部分的精製した脳APP溶離液よ
りも200−300mM低いNaClの濃度範囲で起こる。これは、
ヨード化の際のAPP分子への放射分解的または酸化分解
的ダメージの結果であろう。ただし部分的精製のAPPの
溶離が共に精製された材料に影響される可能性もまた排
除する事はできない。
50μmの二価亜鉛イオンの存在は、ヘパリン−セファ
ローズへの部分精製血清APPの結合の小さい増大を促進
する。血清のサンプルにおいて、NaCl溶離液から回収さ
れたAPPの増大は約10%であったが、回収したフラクシ
ョンの蛋白アッセイは、部分精製脳蛋白のヘパリン−セ
ファローズクロマトグラフィーにおける二価亜鉛イオン
の効果とは異なって、部分精製血清のヘパリン−セファ
ローズクロマトグラフィーにおける二価亜鉛イオンの効
果は回収された蛋白の量を12%増加させた事を示す。脳
に由来するAPP塩溶離プロフィルに対する効果とは異な
って、血清に由来するAPPのヘパリン−セファローズク
ロマトグラフィにおける二値亜鉛イオンの存在は、高親
和性結合の比率を増大しない。
APPに対するヘパリン結合の変調における二価亜鉛イ
オンの効果はまた、バイオセンサー系で研究された。10
0マイクロモルにおいて、二価亜鉛イオンはラットの脳
から精製したAPPへのヘパリンの結合を強力に促進する
事がわかった。この効果は、二価のカチオンの不存在ま
たは二価のカルシウム、マグネシウムまたはコバルトの
存在下とは対照的に、二価の亜鉛イオンに対して最も著
しくかつ特異的であり、そしてヘパリン:APP比が低いと
きは最も明瞭である。50nMといった低い濃度の二価亜鉛
イオンは、ラットの脳APPへのヘパリンの結合を増大す
る顕著な効果を持っている。50nMの二価亜鉛イオンはヘ
パリン結合を約170%促進し、その結果は70マイクロモ
ルで飽和に達する。
実施例5.ヘパリンの蛋白分解的切断からのAPPの保護;
およびヘパリンの保護効果の亜鉛による消滅 トリプシン(ベーリンガー、マンハイム)の蛋白分解
活性を、それがヘパリン(シグマ)と塩化亜鉛の用量の
範囲によって変調されるか否かを決定するために調べ
た。ヘパリンも塩化亜鉛も、フルオロゲニックに合成し
た物質であるZ−F−R−AMCを分解する能力を測定し
たところ、トリプシン活性は変化したいなかった。これ
は、トリプシンは、ヘパリン及び亜鉛によるAPP蛋白分
解抵抗性の変調の研究に用いる適当なセリンプロテアー
ゼである事を示す。ヒトの脳膜に由来するAPP(未変化
のカルボキシル端末所有)の消化を、摂氏37度で1時
間、1:64(酵素:基質)の量比でトリプシンを使って行
った。APP結合のモノクローナル抗体22C11を用いてのAP
Pのウェスタンブロットを、蛋白分解反応の進行をモニ
ターしかつ分解生成物を検出するために用いた。100nM
と言う低い濃度のヘパリンの存在は、トリプシンによる
脳APPの分解度の速度の著しい減少をおこす事がわかっ
た。この保護効果は10マイクロモルで飽和に達する。
二価の亜鉛イオン(100マイクロモル迄)またはEDTA
(1mM)の存在は、この反応でトリプシンによるAPP蛋白
分解の速度に影響を持たなかった。しかし蛋白分解反応
中のヘパリン(1マイクロモル)と一緒の二価亜鉛イオ
ン(約1マイクロモル)の存在は、ヘパリンの保護効果
を完全に消失させる。これは、二価の亜鉛イオンの存在
がAPPに結合しているヘパリンを促進すると言う以前の
結果からは予期できないことである。
この発見の一つの可能な説明は、APPへの亜鉛の結合
は、蛋白のコンフォメーション安定性を高めることによ
り、APPの中心へとして知られている蛋白の異なった部
位へのヘパリンの結合を促進し得ると言う事である。こ
のコンフォメーションの安定化は、亜鉛はAPPの中央領
域を促進しAPP695の98−105残基(CKRGRKQCKTH)または
APP695の318−331残基(KAKERLEAKHRER)へのヘパリン
の付着に対して開かれた状態(たぶんチャージ効果によ
って)とする事であろう。ヘパリンの結合が亜鉛の不存
在下におこる時は、その蛋白はもっと球状でプロテアー
ゼに抵抗的なコンフォメーションを呈するようになるで
あろう。APPに結合するこの亜鉛は、ヘパリン結合がプ
ロテアーゼ抵抗性を増大するAPPコンフォメーションの
変化を誘発することを防ぐような程度に、APPを安定化
し得る。
実施例6.アルツハイマー病(AD)への亜鉛の投与 実施例3の被検者を対象とした。健常なボランティア
は、亜鉛補充による病的兆候をもっていなかった。二人
のADボランティアは、亜鉛補充によって急性的に具合が
悪かった。二人とも、ふつうの痴呆レベルから記録不能
にまで悪化したミニメンタルテスト成績(Folstein et
al.,1975)の認識機能の重大な欠如を示していた。眼の
動きの異常性や、自己世話の一般的レベルは、亜鉛補充
の間、悪化した。この反応は、亜鉛補充に対する神経毒
反応と一致していた。亜鉛補充が終わると、識別機能は
2週間以内にもとのレベルに回復した。
従って、診断テストは亜鉛の経口投与を含むものであ
る。臨床的に測定された神経毒反応は、ADの診断と両立
できる。
APP、亜鉛およびヘパリンの間の相互作用は現在はっ
きりわかっていない。但し、本明細書の記載から、亜鉛
とヘパリンの両者はその安定性を蛋白分解に変調する特
異的結合部位を通してAPPと相互作用を行うことは明瞭
である。本発明者は、APPに対する亜鉛の結合部位およ
びヘパリンの結合部位を同定した。その安定性を変調す
るAPP分子との、これ以外の亜鉛およびヘパリン結合部
位があり得る。本発明は、亜鉛および/またはヘパリン
および/またはその他の剤とAPPの相互作用を変調し
て、アルツハイマー病や異常なAPPのプロセスを伴うそ
の他の神経学的不全を処置し、改善し、予防する事にま
で及ぶ。
当業者は、ここに記載の発明は、特に記述したもの以
外の種々の変更や修飾が可能である事を理解するであろ
う。本発明は、そのような変更や修飾の総てを包含する
ことを理解すべきである。また本発明は、個別的にまた
は総合的にこの明細書で参照されまたは指示されたすべ
ての工程、態様、組成物および化合物を包含し、また該
工程または態様の二つまたはそれ以上の如何なる、そし
て全ての結合をも包含するものである。
表1は、アルツハイマー病と対照のイメージ捕捉によ
って分析した血しょうAPP形態の比である。
アルツハイマー病のヘパリン−セファローズ溶離液と
対照の血しょうサンプルをMAb22C11で免疫ブロットし、
130、110、65および42kDaのバンドの反射率をコンピュ
ータ援助イメージ捕捉分析(実施例1参照)で測定し
た。総レーンシグナルの百分率による4つのAPP誘導体
の相対値を、各々の血しょうサンプルで測定しそして平
均化した値を表に示した。プールした対照とアルツハイ
マー病グループの間の独立サンプルt−検定は、0.0125
の有意水準で4つの領域で行った。130および42kDaの2
つの領域においてのみ比較は有意であった(両側検定、
p<0.001)。次いで全ての診断群(アルツハイマー
病、その他の神経学的疾患対照、正常な若者対照および
非痴呆の年齢相応の対照)の間の比較を130と42kDaバン
ドで行った(実施例1参照)。
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フロントページの続き (72)発明者 ブッシュ、アシュレイ・イアン アメリカ合衆国マサチューセッツ02114、 ボストン、チャールズ・リバー・パー ク、アパートメント・3エイチ、ウィッ ター・プレイス8番 (72)発明者 バイロイター、コンラート・トラオゴッ ト ドイツ連邦共和国デー―6900、ハイデル ベルク1、ルードルフ・クレーエ・シュ トラーセ25番 (56)参考文献 特開 昭64−13021(JP,A) 特表 平2−501796(JP,A) 国際公開91/16628(WO,A1) 国際公開90/15331(WO,A1) 代謝異常治療研究基金研究業績集,日 本,16,142−147 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/53 A61K 31/19 A61K 31/195 A61K 31/205 A61K 33/30

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒトから循環液のサンプルを分離し該循環
    液のアミロイド前駆蛋白(APP)の130kDa形態および42k
    Da形態および/またはその何れかの形態の誘導体の、正
    常な対照に対する値を測定する事からなるヒトのアルツ
    ハイマー病の試験方法であって、130kDa形態および/ま
    たはその誘導体の相対的増加、ならびに42kDa形態およ
    び/またはその誘導体の相対的減少が該疾病の指標であ
    る事を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】ヒトが少なくとも4時間絶食した後に循環
    液を採取することからなる請求項1の方法。
  3. 【請求項3】循環液が血しょうである請求項1の方法。
  4. 【請求項4】APPおよび/またはその誘導体の130kDaお
    よび42kDaの形態の値をウエスタンブロット法で定量す
    る請求項1から3までのいずれかの方法。
  5. 【請求項5】区画された形状を成し、130kDa形態および
    42kDa形態および/またはその誘導体および/またはAPP
    アーゼに特異的な抗体を含有する第一の区画、および所
    望により、該第一の抗体に特異的でリポーター分子でラ
    ベルされている第二の抗体を含有する第二の区画から成
    るヒトにおけるアルツハイマー病の検査用キット。
  6. 【請求項6】更にウエスタンブロッティングを行う手段
    を含有する請求項5のキット。
  7. 【請求項7】(a)亜鉛結合剤; (b)亜鉛輸送システムの1以上の成分をブロックして
    亜鉛吸収を減少させることができる薬剤; (c)亜鉛のバイオアベイラビリティを減少させる薬
    剤;及び (d)亜鉛吸収を抑制できるか、亜鉛減少を促進できる
    か、又はAPP若しくはAPP遺伝子のカチオン応答性プロモ
    ーター領域のカチオン結合部位をブロックできる薬剤、 よりなる群から選択される少なくとも1の薬剤を活性成
    分として含むアルツハイマー病の処置のための薬剤。
  8. 【請求項8】亜鉛結合剤がフィチン酸及びその誘導体、
    デスフェリオキサミン、クエン酸ナトリウム、EDTA、1,
    2−ジエチル−3−ヒドロキシピリジン−4−オン、及
    び1−ヒドロキシエチル−3−ヒドロキシ−2−メチル
    ピリジン−4−オンよりなる群から選択される少なくと
    も1の化合物である請求項7に記載の薬剤。
  9. 【請求項9】亜鉛結合剤を含む薬剤が経口投与に適する
    よう製剤化されている請求項7又は8に記載の薬剤。
  10. 【請求項10】亜鉛を活性成分として含むアルツハイマ
    ー病を診断するための薬剤。
  11. 【請求項11】経口、静脈内、筋肉内、経皮、直腸、鼻
    骨間投与に適した形の請求項10に記載の薬剤。
  12. 【請求項12】投与を経口で行なう請求項11に記載の薬
    剤。
JP50882493A 1991-11-12 1992-11-12 アルツハイマー病の試験方法と治療方法 Expired - Fee Related JP3277211B2 (ja)

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