JP3276100B2 - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JP3276100B2
JP3276100B2 JP11616795A JP11616795A JP3276100B2 JP 3276100 B2 JP3276100 B2 JP 3276100B2 JP 11616795 A JP11616795 A JP 11616795A JP 11616795 A JP11616795 A JP 11616795A JP 3276100 B2 JP3276100 B2 JP 3276100B2
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Panasonic Holdings Corp
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/16Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors using travelling waves, i.e. Rayleigh surface waves
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/0005Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing non-specific motion; Details common to machines covered by H02N2/02 - H02N2/16
    • H02N2/0075Electrical details, e.g. drive or control circuits or methods
    • H02N2/0085Leads; Wiring arrangements

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電セラミックス等によ
り生じる弾性進行波によって移動体に回転力を与える超
音波モータに関する。詳しくは、回転軸が固定された円
板状の移動体と、この移動体に接触して弾性進行波によ
る回転力を与える複数の突起体がリング状に配置された
振動体と、この振動体を前記移動体に加圧接触させる支
持構造手段とを備え、前記振動体は、前記複数の突起体
を一方の面に備えると共に中央部に前記回転軸の挿通孔
を有する円板状の金属製弾性体と、その弾性体の他方の
面に接着された円板状の圧電体とからなり、この圧電体
の両面の電極を引出すための電極部材を介して前記圧電
体に交流電圧が印加される超音波モータに関するもので
あり、特に、圧電体の電極引出し構造や振動体の支持構
造に関する。
【0002】
【従来技術】近年、圧電セラミック等の圧電体を用いて
振動体に弾性振動を励振し、これを駆動力とした超音波
モータが注目されている。以下、図面を参照しながら従
来の超音波モータについて詳細に説明する。
【0003】図22に、特開昭62−201072号公
報や特開昭63−64581号公報に開示されている従
来の超音波モータの構造を一例を示す。この図は、超音
波モータの回転軸心を含む断面の左側のみを示してい
る。同図において、26は金属材料からなる円環状の弾
性振動部材(以下、弾性体という)、27は円環状の圧
電体、28は弾性体26と圧電体27を貼り合せて構成
した振動体である。29はフェルトのような振動吸収
体、30は圧接部材である。31は円環状の回転体(以
下、移動体という場合もある)であって、振動体28の
片面に当接している。回転体31に設けられた溝部31
aとハウジング35に設けられたボール押え環34とボ
ール受け33とで構成される軸受け部、及び、ボール3
2によって回転体31の円滑な回転を実現している。
【0004】図23は、圧電体27の駆動電極構造の一
例を示す平面図である。同図には、円周方向に6波の弾
性波が励振される電極構造が示されている。AおよびB
はそれぞれ2分の1波長相当の小領域a1〜a5、b1
〜b5から成る電極群である。また、Cは4分の3波長
相当、Dは4分の1波長相当の電極であり、電極Cはさ
らに4分の1波長相当の電極C1と2分の1波長相当の
電極C2とに分割されている。電極CおよびDは電極群
AおよびBに4分の1波長(=90度)の空間的位相差
を生じさせるために設けられている。電極a内および電
極b内の隣り合う小電極部は厚み方向に互い違いに分極
されている。図23に示した電極面は、弾性体26との
接着面と反対側の面である。図示は省略するが、弾性体
26との接着面には全面電極が設けられている。駆動時
には、電極群a1〜a5およびb1〜b5はそれぞれ短
絡されて斜線で示した範囲の駆動電極AおよびBとして
用いられる。
【0005】そして、接着面の全面電極と反対側の面の
電極C2とを導電性樹脂で接続して共通電極とし、図2
4に示すフレキシブルプリント配線板36を通して駆動
電極A,Bと共通電極C2との間に駆動用電圧が与えら
れる。なお、電極C1はセンサ電極として用いられる。
【0006】以上のように構成された超音波モータの動
作を以下に簡単に説明しておく。まず、圧電体27に設
けられた駆動電極AおよびBと共通電極C2との間に下
式で表される電圧が印加される。例えば、式(数1)で
表される電圧V1が駆動電極Aと共通電極C2との間
に、そして、式(数2)で表される電圧V2が駆動電極
Bと共通電極C2との間にそれぞれ印加される。
【0007】
【数1】
【0008】
【数2】
【0009】ここで、V0はピーク電圧、ωは角周波
数、tは時間である。これにより、振動体28には式
(数3)で表される円周方向に進行する曲げ(撓み)振
動の進行波が励振される。
【0010】
【数3】
【0011】ここで、ξは曲げ振動の振幅値、ξ0は曲
げ振動の瞬時値、kは波数(2π/λ)、λは波長、xは位
置である。図6に示すように、振動体の表面のA点は、
進行波の励振により縦軸2w、横軸2uの楕円運動をす
る。その結果、振動体に加圧接触している移動体は、楕
円軌跡の頂点近傍で接触し、摩擦力により波の進行方向
と逆方向に式(数4)に示す速度vで駆動される。
【0012】
【数4】
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来例におい
て、圧電体の弾性体側の全面電極(共通電極)の引出し
方法に改善の余地がある。まず、弾性体側の全面電極と
反対側の小電極C2とを導電性樹脂によって接続してい
るが、導電性樹脂は環境変化に対する劣化や電気抵抗ば
らつきが大きいので、信頼性低下の要因となり得る。ま
た、駆動に寄与しない小電極C2を圧電体に設けるため
に駆動用電極のスペースを割く必要があるので、その分
だけモータの駆動効率が低下することになる。さらに、
導電性樹脂を塗る工程が必要であるといった製造上の問
題もある。
【0014】圧電体の全面電極と導通接触している弾性
体に、又はそれに接続された端子にリード線を半田付け
する引出し方法もあるが、この場合は半田付けによる弾
性体(金属)の温度上昇が問題となる。つまり、弾性体
と圧電体との接着層の温度が上昇して部分的に変質した
り、圧電体全体に減分極を生じて振動体の特性劣化を招
くといった問題がある。
【0015】そこで、本発明は上記のような従来構造の
問題点を解消して、信頼性が高く、かつ製造も容易な共
通電極の引出し構造を有する超音波モータを提供するこ
とを目的とする。また、圧電体の電極引出し構造等に起
因して振動体と移動体との接触が不均一になることがな
いようにするために、振動体の改良された支持構造を提
供することをも目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による超音波モー
タは、回転軸が固定された円板状の移動体と、この移動
体に接触して弾性進行波による回転力を与える複数の突
起体がリング状に配置された振動体と、この振動体を前
記移動体に加圧接触させる支持構造手段とを備え、前記
振動体は、前記複数の突起体を一方の面に備えると共に
中央部に前記回転軸の挿通孔を有する円板状の金属製弾
性体と、その弾性体の他方の面に接着された円板状の圧
電体とからなり、この圧電体の両面の電極を引出すため
の電極部材を介して前記圧電体に交流電圧が印加される
超音波モータであって、以下のような特徴構成を有す
る。
【0017】第1の特徴構成は、前記支持構造手段を構
成する支持部材が、前記回転軸の直径より大きい内径と
前記弾性体の挿通孔に嵌入し得る外径とを有する円筒部
を備え、前記弾性体の他方の面の内周部が前記圧電体で
覆われることなく露出しており、前記支持部材の円筒部
が前記弾性体の挿通孔に嵌入固定されたときに、前記弾
性体の他方の面の内周部と前記支持部材の円筒部の基底
部との間に前記電極部材が挟まれることにより、前記電
極部材の共通電極が前記弾性体に圧接され、これによっ
て、前記圧電体の前記弾性体との接着面側の電極が前記
弾性体及び前記電極部材を介して引出される構成であ
る。なお、圧電体の弾性体との接着面と反対側の面の電
極については、従来通り電極部材に導電性接着剤や半田
付け等により直接接続される。
【0018】好ましくは、前記弾性体の他方の面の内周
部に、軸方向に突出する段差部が形成され、この段差部
と前記支持部材の円筒部の基底部との間で前記電極部材
を挟むように構成される。特に、段差部の高さが圧電体
の厚さにほぼ等しいことが好ましく、これによって、圧
電体の表面と段差部の表面とが面一になり、圧電体にに
接着された電極部材が無理に曲げられることなく弾性部
材の段差部と支持部材の円筒部(の基部)との間に挟ま
れることになる。また、この段差部は必ずしも連続した
円筒状である必要はなく、複数の突起が円周状に並べら
れて構成されていてもよい。
【0019】第1の特徴構成に代わる第2の特徴構成
は、前記支持構造手段を構成する支持部材が、前記回転
軸の直径より大きい内径と前記弾性体の挿通孔に圧入し
得る外径とを有する円筒部を備え、前記支持部材の少な
くとも表面は導電性であり、前記圧電体の前記弾性体と
の接着面側の電極は、それに接触している前記弾性体
と、これに圧入された前記支持部材と、これに接続され
た前記電極部材とを介して引出されるものである。支持
部材は金属製に限らず、金属繊維を含む導電性樹脂、あ
るいは樹脂に金属メッキをしたもの等で形成することが
できる。
【0020】支持部材と前記電極部材との接続について
は、例えば導電性接着剤等によって接続することもでき
るが、次のような接続構造をとることが好ましい。つま
り、前記圧電体の前記弾性体との接着面と反対側の面の
内周部に共通電極パターンが設けられ、前記弾性体に前
記支持部材が圧入されたときに前記共通電極パターンが
前記支持部材に接触するとともに前記電極部材の共通電
極が共通電極パターンに圧接されることにより、前記支
持部材と前記電極部材とが接続される。
【0021】また、上記のいずれの特徴構成において
も、前記支持部材に、前記弾性体の外周とほぼ同じ径ま
で延びる鍔部が備えられ、この鍔部と前記振動体との間
に空気層を含む絶縁材料からなる第2支持部材が介装さ
れていることも好ましい。第2支持部材として好ましく
はフェルト材を用いることができるが、これによって振
動体に発生する不要振動を吸収することができるととも
に、電極部材の保護にも寄与し得る。
【0022】上記のような電極部材としては一般にフレ
キシブルプリント配線板が用いられるが、このような配
線板は可撓性に限界がある。これを用いた電極引出し構
造等に起因して振動体と移動体との接触が不均一になる
ことがないようにするために、以下のような振動体の支
持構造をとることが好ましい。
【0023】つまり、前記支持構造手段が、前記支持部
材と、この支持部材に接触すると共に軸受を介して前記
回転軸を支持する支持台と、前記支持部材に固定された
前記振動体を前記移動体に加圧接触させる方向に前記支
持台を付勢する付勢手段とを備えており、前記支持部材
の前記支持台との接触面は曲面状の凸面に形成され、か
つ、前記支持台の前記支持部材との接触面は円錐状また
は角錐状の凹面に形成されている。
【0024】好ましくは、前記支持部材の凸面と前記支
持台の凹面とが、軸に垂直な断面において互いに整合す
る楕円形状であることにより、支持部材と支持台との相
対回転が確実に防止される。また、前記付勢手段は、例
えば前記回転軸の先端部に固着されたバネ押さえと、前
記支持台(に固定された軸受)との間に介装された圧縮
バネ等の加圧部材で構成することができる。
【0025】その他の好ましい構成については後述す
る。
【0026】
【作用】上記の第1の特徴構成によれば、圧電体の弾性
体との接着面側の電極は、それに接触している金属であ
る弾性体と、これに共通電極が圧接される電極部材とを
介して引出される。また、第2の特徴構成によれば、圧
電体の弾性体との接着面側の電極は、それに接触してい
る金属である弾性体と、これに圧入された少なくとも表
面が導電性の前記支持部材と、これに接続された電極部
材とを介して引出される。いずれの場合も、従来のよう
に、弾性体側の全面電極と反対側の小電極とを導電性樹
脂によって接続したり、弾性体にリード線を半田付けし
たりする必要はない。したがって、導電性樹脂で圧電体
の表裏を接続することに起因する信頼性低下や、駆動に
寄与しない小電極を設けることによる駆動効率の低下等
の従来の問題を解消することができる。リード線を弾性
体に半田付けする場合の温度上昇による接着層の劣化や
圧電体の減分極といった問題も生じ得ない。
【0027】また、上記のような振動体支持構造によれ
ば、振動体に固定された支持部材の曲面状の凸面が支持
台の円錐状または角錐状の凹面と接触する構造により、
固定台に軸受を介して支持された回転軸に対して、支持
部材はある程度の範囲内で傾斜することが許容される。
従って、前記付勢手段の働きと相俟って、回転軸に固定
された移動体と支持部材に固定された振動体との均一な
接触に寄与することになる。
【0028】
【実施例】
(第1実施例)図1に、本願発明の第1実施例に係る超
音波モータの構造を断面図で示す。また、図2に、振動
体に励振する径方向1次の撓み振動の振動変位分布を示
している。そして、図3(a)に、圧電セラミックスや
圧電高分子材料からなる圧電体2の弾性体1側との接着
面側の電極であって、周方向に3波の弾性波を生じさせ
るものの構造を示している。図3(b)には、後述する
電極部材と接続される駆動電極A,B及びセンサ電極S
1,S2の配置を示している。
【0029】図1において、1は鉄、ステンレス、銅、
黄銅、アルミニウムなどの金属材料からなる弾性体、2
は圧電性セラミックスや圧電性高分子材料からなる圧電
体であり、その駆動電極の例が図3(a),(b)に示
されている。図3中の+,−の符号は圧電体2に圧電性
を付与するための分極方向を示している。また、S1及
びS2は振動を圧電効果を用いて検出するためのセンサ
電極であり、ここでは2つのセンサ電極が示されている
が、これに限定されるものではない。弾性体1と圧電体
2とを接着して振動体3が構成されている。
【0030】弾性体1の一方の面の内周側には段差部4
が形成され、他方の面には駆動力を伝達する複数の突起
体5が周方向に一定間隔で立設されている。そして、図
5の組立図に示すように、弾性体1の段差部4は、支持
部材7との間で図4に示すようなフレキシブルプリント
配線板からなる電極部材9を挟むようにして、その共通
電極8に接続している。この電極部材9の駆動電極とセ
ンサ電極からなる個別電極6は導電性接着剤や半田付け
等によって、予め圧電体2の電極に接続される。なお、
図5の組立図では、図1と異なり、突起体5が弾性体1
の径方向中央付近に立設されているが、これは後述の実
施例に合わせたものである。
【0031】支持部材7の他端(図1では下端)側は球
状凸面に形成され、この球状凸面は、図示の通り、支持
台10の中央部に形成された円錐状凹面に当接してい
る。その他、図1において、11は弾性体1の突起体5
に加圧接触される移動体、12は移動体11に固定され
た回転軸13を回転可能に支持するための軸受けであ
る。14はバネ押え15と軸受け12との間に介装され
た加圧部材としての圧縮ばねであり、ここでは皿バネを
用いているが、コイルバネ等でも良い。この加圧部材1
4の弾性力により、支持部材7と支持台10で保持され
た振動体3が移動体11に加圧接触している。
【0032】移動体11は、テフロン、ジュラコン、P
PS、PES、PEEK等のプラスチック材料、または
それらのプラスチックと炭素繊維、グラファイト、ガラ
ス繊維等の複合材料等で構成されたものや、金属材料と
貼り合わせたもので作られる。また、支持部材7の中心
部には回転軸13の直径よりも大きな内径の貫通孔が形
成され、この貫通孔に挿通された回転軸13は軸受け1
2によって支持されている。
【0033】上述のように構成された超音波モータにお
いて、圧電体2の2つの駆動電極A及びBと共通電極8
との間に、駆動回路16から電極部材9を通して、90
度位相が異なる各振動モードに対応した共振周波数近傍
の交流電圧が印加される。すると、振動体3に例えば図
6に示すような径方向1次以上、周方向3波以上の弾性
進行波が励振される。そして、突起体5に加圧接触して
いる移動体11はこの進行波の波頭で摩擦駆動されて回
転運動を行う。移動体11と回転軸13は圧入等によっ
て固定されており、回転軸13から外部に出力が取り出
される。
【0034】このように、弾性体1の段差部4に電極部
材9の共通電極8を圧接することによって電極部材9か
ら振動体3を通って圧電体2の接着面側の電極に至る導
通路を形成しているので、リード線の半田付けによって
引出す場合のように弾性体1に熱を加える必要がない。
あるいは、圧電体2の表裏を導電性樹脂で接続する必要
もない。
【0035】また、弾性体1に段差部4を形成したこと
により、弾性体1に圧電体2を接着の際の位置決めが容
易になるとともに、接着剤の内周側へのはみ出しが防止
される。これにより、支持部材7の弾性体1への圧入が
円滑に行われる。段差部4により振動体3の剛性の向上
による駆動力の増大のメリットもある。
【0036】そして、支持部材7の球状凸面が支持台1
0の円錐状凹面に当接する構成であるから、支持部材7
は、支持台10に軸受12を介して支持されている回転
軸13に対してある程度の範囲内で自由に傾斜すること
ができる。従って、回転軸13に固定された移動体11
と、支持部材7に固定された弾性体1の突起体5との接
触状態を均一なものとすることができる。支持部材7の
内径と回転軸13の外径とのクリアランスを大きくする
ことにより、支持部材7の回転軸13に対して傾斜可能
な角度範囲が大きくなる。
【0037】なお、支持部材7は、所定の加圧力に対し
て座屈しない強度を有するものであれば、樹脂材料、金
属材料、または金属メッキした樹脂材料等で構成するこ
とができる。また、弾性体1に形成された段差部4は連
続的な円筒状に限らず、周方向に離散的に設けられた複
数の突起であってもよい。 (実施例2)次に、本願発明の第2実施例について、図
7及び8を参照しながら説明する。図7は本実施例の超
音波モータの構成を示す断面図である。第1実施例では
弾性体1に設けた突起体5を弾性体1の外周部、すなわ
ち、図2に示した振動変位が最大になる位置に配置した
が、本実施例では振動体3の任意の寸法及び所望の出力
トルクに必要な所定の加圧力に対して、最大出力を取り
出し得る最適位置に突起体を配設している。
【0038】以下に図8を用いて具体的に説明する。図
8(a)は振動体の斜視図であり、図8(b)は突起体
の最適位置を求めるための径方向1次の振動を例として
示す説明図である。モータの出力は出力トルクと回転数
(速度に対応)との積で求めることができる。出力トル
クは、振動体と移動体との摩擦係数と加圧力と実効駆動
半径との積で決まる。一方、回転数は、振動体の振動振
幅に比例する。よって、モータの出力は加圧力に対して
振動体が振動を励振する発生力と、回転速度を決める振
動体の振動変位(この時間微分が速度に対応するため)
の積に比例することになる。振動体が無限の振動エネル
ギー、または、モータから取り出す出力に対して非常に
大きな振動エネルギーを保有するときには、第1実施例
のように振動変位の最大点に突起体を配設すれば最大の
モータ出力を取り出すことができるが、現実のモータ構
成では有限の振動エネルギーしかないため、最大の効率
で出力を取り出すことが重要である。
【0039】それを実現するためには、一定の入力電力
において、所望の出力トルクに応じて付与される加圧力
に対して振動を励振するために振動体に必要な発生力と
振動変位(速度)との積が径方向の分布で最大になる位
置に突起体を配置すれば良いことになる。つまり、本実
施例は、突起体の位置を振動体の発生力と振動変位との
積の最大点に設けたものであり、他の構成は第1実施例
と同様である。このように本実施例によれば、一定の入
力電力に対して最大の効率で出力を取り出すことができ
る。 (実施例3)次に、本願発明の第3実施例に係る超音波
モータの断面図を図9に示す。本実施例が第1実施例と
異なる点は、弾性体1の内周側に段差部を設けることは
しないで、単に弾性体1の内径を圧電体2の内径より小
さくして、弾性体1の内周部が、支持部材7との間で電
極部材9を挟むようにして、その共通電極8に接続して
いる点である。他の構成は第1実施例と同様である。段
差部を無くした本実施例では、振動体の共振抵抗を低減
して、より低消費電力動作を実現することができる。 (実施例4)次に、本願発明の第4実施例に係る超音波
モータの断面図を図10に示す。第1実施例と異なり、
弾性体1の段差部4は導電性材料からなる支持部材7に
直接密着している。そして、電極部材9の共通電極8は
半田付けや導電性接着剤等によって支持部材7に接続さ
れ、弾性体1を介して圧電体2の一方の面(弾性体1と
の接着面)に接続されている。電極部材9の個別電極6
は第1実施例等と同様に、導電性接着剤や半田付け等に
よって圧電体2の他方の面の電極に予め接続される。他
の構成についても第1実施例等と同様である。
【0040】本実施例によれば、共通電極8を支持部材
7に接続するので、半田付けによる場合であっても振動
体と弾性体との接着層へ熱による影響が及ぶことはな
い。また、段差部4と支持部材7とが直接密着するの
で、支持部材7を振動体3に圧入した際の両者の軸ずれ
(傾き)が回避され、移動体11と振動体3の均一な接
触に寄与する。
【0041】なお、図10では共通電極8と個別電極6
とが別々の電極部材9で示されているが、一つの電極部
材9から分岐して共通電極8及び個別電極6に達するよ
うに構成しても良い。また、支持部材7のみならず支持
台10をも導電性材料で形成し、共通電極8を支持台1
0に接続するようにしてもよい。これらの変更は以下に
述べる実施例においても同様である。 (実施例5)次に、本願発明の第5実施に係る超音波モ
ータの断面図を図11に示す。本実施例は、第4実施例
において、第3実施例と同様に、弾性体1の段差部を無
くし、単に弾性体1の内径を圧電体2の内径より小さく
して、弾性体1の内周部が支持部材7に直接密着するす
るように構成したものである。本願実施例によれば、第
4実施例の効果を得るとともに、段差部が無くなったこ
とによる効果、つまり振動体の共振抵抗の低減による低
消費電力動作が得られる。 (実施例6)次に、本願発明の第6実施例に係る超音波
モータの断面図を図12に示す。本実施例が第1実施例
と異なる点は、第1支持部材18と第2支持部材17と
によって振動体3を支持する構成にある。第1支持部材
18は、第1実施例の支持部材7に相当するものである
が、振動体3の外周部とほぼ同じ径まで延びる鍔部が備
えられている。第2支持部材17は例えばフェルト材の
ように空気層を含有した絶縁性繊維材料からなり、第1
支持部材18の鍔部と振動体3(圧電体2)との間に介
装されている。そして、図示のように、電極部材9はこ
の第2支持部材17を貫通するようにして外部へ引出さ
れている。
【0042】本実施例によれば、第1実施例の効果が得
られるとともに、駆動電圧のアンバランスや振動体3と
移動体11との接触面の平面精度に起因して振動体3に
発生する不要振動を第2の支持部材17の働きによって
吸収する効果が得られる。また、第2の支持部材17は
電極部材9を保護する働きをも有する。 (実施例7)次に、本願発明の第7実施例に係る超音波
モータの断面図を図13に示す。本実施例は、第6実施
例において、実施例4と同様に弾性体1の段差部4を導
電性材料からなる第2の支持部材18に直接密着させる
とともに、第2の支持部材18に共通電極8を半田付け
又は導電性接着剤等で接続したものである。他の構成に
ついては第6実施例と同様である。本実施例によれば、
第4実施例の効果と第6実施例の効果とを共に奏するこ
とができる。 (実施例8)次に、本願発明の第8実施例に係る超音波
モータの断面図を図14に示す。本実施例は、第7実施
例において、第5実施例と同様に、弾性体1の段差部を
無くし、単に弾性体1の内径を圧電体2の内径より小さ
くして、弾性体1の内周部が支持部材7に直接密着する
するように構成したものである。本実施例によれば、第
7の実施例の効果に加えて、段差部4を無くすることに
よる効果、つまり、振動体の共振抵抗の低減による低消
費電力動作が得られる。 (実施例9)次に本願発明の第9実施例に係る超音波モ
ータの断面図を図15に示す。第1実施例と異なる点
は、弾性体1の板厚を径方向に変化させている点であ
る。他の構成は第1実施例と同様である。本実施例によ
れば、第1の実施例の効果に加えて、振動体の支持構造
による振動阻害が改善されて振動体の共振抵抗が低下
し、モータの高効率化と低消費電力化が図られるといっ
た効果を奏することができる。このような効果は、本実
施例を他の実施例と組み合わせても得られるものであ
る。 (実施例10)次に、本願発明の第10実施例に係る超
音波モータの断面図を図16に示す。本実施例では弾性
体1の内周部に段差部は無く、圧電体2が弾性体1の内
周部まで被さっている。そして、図17に示すように、
圧電体2の駆動電極及びセンサ電極側の面の内周部に共
通電極パターン19を設け、振動体3に支持部材7を圧
入したときに共通電極パターン19が導電性の支持部材
7に接触するように構成されている。また、電極部材9
が圧電体2と支持部材7との間に挟まれて、電極部材9
の共通電極8が共通電極パターン19に接触する。従っ
て、電極部材9の共通電極8は、共通電極パターン1
9、支持部材7、及び弾性体1を介して圧電体2の弾性
体1側の電極に接続される。他の構成は実施例1と同様
である。
【0043】本実施例によれば、振動体に段差部を形成
した場合の曲げ剛性の増加に起因する共振抵抗の増加を
防ぎ、低消費電力駆動が可能になる。しかも、第4実施
例のように電極部材9の共通電極8を別途、半田付けや
導電性接着剤等によって支持部材7に接続する必要がな
い。
【0044】なお、この実施例の変更例として、フレキ
シブルプリント配線板で構成される電極部材の共通電極
8を裏面に折り返すようにして、または両面パターンの
配線板を用いて裏面に共通電極8を形成することによ
り、共通電極8と支持部材7とを直接接続することも可
能である。この場合、圧電体2の共通電極パターン19
は不要である。 (実施例11)次に、図18に示す第11実施例に係る
超音波モータは2つの軸受け20,21を備えている。
第1実施例の軸受け12に対応する第1軸受け20が筐
体23の支持台10側に設けられると共に、移動体11
側には第2軸受け21が設けられている。また、第2軸
受け側の回転軸13の頂点に当接する加圧補助部材と、
これを軸方向に付勢するコイルバネや皿バネ等の加圧部
材14とが設けられ、これらによって回転軸に固着され
た移動体11が所定の力で弾性体1の突起体5に押圧さ
れる。
【0045】本実施例によれば、第1実施例の効果に加
えて次の効果をも得ることができる。つまり、回転軸1
3を2つの軸受けで支持することによって、回転軸13
にモーメントとして作用する側圧に対して振動体3と移
動体11との傾きが生じにくいく、常に一定の接触状態
が得られる。従って、回転軸にかかる負荷変動に対して
モータの特性を安定に保つことができる。
【0046】なお、本実施例において、回転軸先端の加
圧補助部材との接触面を球面形状とすることにより、回
転軸にかかる回転抵抗を低減し、より高効率な超音波モ
ータを実現することができる。
【0047】以上、本発明を複数の実施例について説明
したが、本発明は各実施例の具体的な構造等に限定され
るものではなく、必要に応じて種々の変更を実施例に加
えて良い。例えば、各実施例における支持台の円錐状凹
面に代えて、図19(a),(b)に示すように四角錐
状や三角錐状の凹面形状を用いても良く、少なくとも支
持部材の球面部と3点以上で接触する構造であれば、そ
の形状を限定するものではない。
【0048】また、図20に示すように支持部材の球状
凸面を楕円球面24とし、支持台の円錐状凹面を長軸a
と短軸bからなる楕円形開口を有する楕円錐状凹面25
としても良い。振動体は、回転する移動体からの反作用
として移動体の回転方向とは逆方向の力を受け、この力
は支持部材の球面部と支持台の円錐状凹面との加圧接触
部における摩擦力によって相殺される。従って、上記の
ように支持部材の凸面と支持台の凹面との軸に垂直な面
での断面形状を互いに整合する楕円形状とすれば、支持
部材と支持台とは相対回転不能となるので、上記の反作
用による振動体の逆方向への回転を完全に阻止できる。
【0049】上記各実施例では、径方向の振動モードを
1次モードに限定して説明したが、径方向に高次の振動
モードに対しても本発明を適用することができることは
言うまでもない。
【0050】また、各実施例の圧電体13の電極構造
は、図3に示したものに限定されるわけではなく、例え
ば図21に示すように周方向に均一にAとB相の駆動電
極を交互に配置したものや従来例に示した電極構造でも
よい。図21の電極構造の場合は、図3のような駆動に
直接寄与しない3/4波長部分がないので圧電体2によ
る駆動力を向上できる。さらに、各相を交互に配置して
いるため、回転軸に対して垂直方向に力が加わって移動
体と弾性体との間に不均一な加圧状態が発生したとして
も、A相、B相の電圧・電流の位相バランスずれを小さ
くすることができ、安定した動作を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、圧
電体の弾性体との接着面側の電極は、弾性体と電極部材
とを介して、または、弾性体と支持部材と電極部材とを
介して引出されるので、従来のように、弾性体側の全面
電極と反対側の小電極とを導電性樹脂によって接続した
り、弾性体にリード線を半田付けしたりする必要はな
い。したがって、導電性樹脂で圧電体の表裏を接続する
ことに起因する信頼性低下や、駆動に寄与しない小電極
を設けることによる駆動効率の低下等の従来の問題を解
消し、信頼性が高く、かつ製造も容易な電極引出し構造
を有する超音波モータを提供することができる。
【0052】また、振動体に固定された支持部材の曲面
状の凸面が支持台の円錐状または角錐状の凹面と接触
し、固定台に軸受を介して支持された回転軸に対して支
持部材がある程度の範囲内で傾くことが許容される構造
と、前記付勢手段との働きによって、回転軸に固定され
た移動体と支持部材に固定された振動体との均一な接触
が得られる。これにより、特性の安定した高効率の超音
波モータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る超音波モータの断
面図
【図2】 図1の超音波モータの径方向1次の振動変位
分布を示す図
【図3】 図1の超音波モータに用いられる圧電体の電
極構成図
【図4】 図1の超音波モータに用いられる電極部材を
示す平面図
【図5】 電極部材周辺の組立図
【図6】 超音波モータの動作原理を示す説明図
【図7】 第2実施例に係る超音波モータの断面図
【図8】 図7の超音波モータの弾性体に立設された突
起体の径方向位置を最適化するための原理説明図
【図9】 第3実施例に係る超音波モータの断面図
【図10】 第4実施例に係る超音波モータの断面図
【図11】 第5実施例に係る超音波モータの断面図
【図12】 第6実施例に係る超音波モータの断面図
【図13】 第7実施例に係る超音波モータの断面図
【図14】 第8実施例に係る超音波モータの断面図
【図15】 第9実施例に係る超音波モータの断面図
【図16】 第10実施例に係る超音波モータの断面図
【図17】 図16の超音波モータに用いられる圧電体
の電極構成図
【図18】 第11実施例に係る超音波モータの断面図
【図19】 各実施例に使用可能な支持台の別構造を示
す斜視図
【図20】 各実施例に使用可能な回転防止機能を有す
る別構造の支持部材及び支持台を示す斜視図
【図21】 各実施例に使用可能な別の圧電体の電極構
成図
【図22】 従来例に係る超音波モータを示す断面図
【図23】 図22の超音波モータに用いられる圧電体
の電極構成図
【図24】 図22の超音波モータに用いられる電極部
材を示す平面図
【符号の説明】
1 弾性体 2 圧電体 3 振動体 4 段差部 5 突起体 6 個別電極 7 支持部材 8 共通電極 9 電極部材 10 支持台 11 移動体 12 軸受け 13 回転軸 14 加圧部材 15 バネ押さえ 16 駆動回路 17 第2支持部材 18 第1支持部材 19 共通電極パターン 20 第1軸受け 21 第2軸受け 22 加圧補助部材 23 匡体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−125075(JP,A) 特開 平2−231969(JP,A) 特開 平5−130786(JP,A) 特開 平5−292761(JP,A) 特開 平2−23076(JP,A) 特開 平2−97280(JP,A) 特開 平2−26277(JP,A) 特開 平5−122957(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00 - 2/18

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸が固定された円板状の移動体と、
    この移動体に接触して弾性進行波による回転力を与える
    複数の突起体がリング状に配置された振動体と、この振
    動体を前記移動体に加圧接触させる支持構造手段とを備
    え、 前記振動体は、前記複数の突起体を一方の面に備えると
    共に中央部に前記回転軸の挿通孔を有する円板状の金属
    製弾性体と、その弾性体の他方の面に接着された前記回
    転軸の挿通孔を有する円板状の圧電体とからなり、この
    圧電体の両面に設けた電極を引出すための電極部材を介
    して前記圧電体に交流電圧が印加される超音波モータで
    あって、 前記支持構造手段を構成する支持部材が、前記回転軸の
    直径より大きい内径と前記弾性体の挿通孔に嵌入し得る
    外径とを有する円筒部を備え、 前記弾性体の他方の面の内周部が前記圧電体で覆われる
    ことなく露出しており、 前記支持部材の円筒部が前記弾性体の挿通孔に嵌入固定
    されたときに、前記弾性体の他方の面の内周部と前記支
    持部材の円筒部の基底部との間に前記電極部材が挟まれ
    ることにより、前記電極部材の共通電極が前記弾性体に
    圧接され、これによって、前記圧電体の前記弾性体との
    接着面側の電極が前記弾性体及び前記電極部材を介して
    引出されることを特徴とする超音波モータ。
  2. 【請求項2】 前記弾性体の他方の面の内周部に、軸方
    向に突出する段差部が形成され、この段差部と前記支持
    部材の円筒部の基底部との間で前記電極部材を挟むよう
    に構成されている請求項1記載の超音波モータ。
  3. 【請求項3】 前記段差部が円周状に並べられた複数の
    突起で構成されている請求項2記載の超音波モータ。
  4. 【請求項4】 回転軸が固定された円板状の移動体と、
    この移動体に接触して弾性進行波による回転力を与える
    複数の突起体がリング状に配置された振動体と、この振
    動体を前記移動体に加圧接触させる支持構造手段とを備
    え、 前記振動体は、前記複数の突起体を一方の面に備えると
    共に中央部に前記回転軸の挿通孔を有する円板状の金属
    製弾性体と、その弾性体の他方の面に接着された前記回
    転軸の挿通孔を有する円板状の圧電体とからなり、この
    圧電体の両面に設けた電極を引出すための電極部材を介
    して前記圧電体に交流電圧が印加される超音波モータで
    あって、 前記支持構造手段を構成する支持部材が、前記回転軸の
    直径より大きい内径と前記弾性体の挿通孔に圧入し得る
    外径とを有する円筒部を備え、前記支持部材の少なくと
    も表面は導電性であり、 前記圧電体の前記弾性体との接着面側の電極は、それに
    接触している前記弾性体と、これに圧入された前記支持
    部材と、これに接続された前記電極部材とを介して引出
    されることを特徴とする超音波モータ。
  5. 【請求項5】 前記圧電体の前記弾性体との接着面と反
    対側の面の内周部に共通電極パターンが設けられ、前記
    弾性体に前記支持部材が圧入されたときに前記共通電極
    パターンが前記支持部材に接触するとともに前記電極部
    材の共通電極が前記共通電極パターンに圧接されること
    により、前記支持部材と前記電極部材とが接続される請
    求項4記載の超音波モータ。
  6. 【請求項6】 前記支持部材に、前記弾性体の外周とほ
    ぼ同じ径まで延びる鍔部が備えられ、この鍔部と前記振
    動体との間に空気層を含む絶縁材料からなる第2支持部
    材が介装されている請求項1〜5のいずれか1項記載の
    超音波モータ。
  7. 【請求項7】 前記第2支持部材がフェルト材からなる
    請求項6記載の超音波モータ。
  8. 【請求項8】 前記支持構造手段が、前記支持部材と、
    この支持部材に接触すると共に軸受を介して前記回転軸
    を支持する支持台と、前記支持部材に固定された前記振
    動体を前記移動体に加圧接触させる方向に前記支持台を
    付勢する付勢手段とを備えており、 前記支持部材の前記支持台との接触面は曲面状の凸面に
    形成され、かつ、前記支持台の前記支持部材との接触面
    は円錐状または角錐状の凹面に形成されている請求項1
    〜7のいずれか1項記載の超音波モータ。
  9. 【請求項9】 前記支持部材の凸面と前記支持台の凹面
    とが、軸に垂直な断面において互いに整合する楕円形状
    である請求項8記載の超音波モータ。
  10. 【請求項10】 前記弾性体に備えられた複数の突起体
    の径方向位置は、前記圧電体によって前記振動体に励振
    される振動変位の径方向分布と、所望の出力トルクに応
    じて付与される振動体と移動体との加圧力に対して前記
    振動体に振動を励振するために必要な発生力の径方向分
    布とに基づいて、前記振動変位と前記発生力の積が最大
    となる位置に設定されている請求項1〜9のいずれか1
    項記載の超音波モータ。
  11. 【請求項11】 前記回転軸は二つの軸受けで筐体に支
    持され、一方の軸受けから出た回転軸の部分から出力が
    取り出され、他方の軸受けから出た回転軸の端部を軸方
    向に付勢する付勢手段が備えられ、この付勢手段によっ
    て前記回転軸に固着された移動体が前記振動体に加圧接
    触する請求項1記載の超音波モータ。
  12. 【請求項12】 前記円板状弾性体の板厚が径方向に変
    化している請求項1〜10のいずれか1項記載の超音波
    モータ。
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