JP3276042B2 - アルミニウム合金部材の電解前処理方法 - Google Patents

アルミニウム合金部材の電解前処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム合金から
なる部材の表面に陰極電解処理を施すことによって、ク
ロメート皮膜を形成させる際の前処理として、当該部材
の表面に付着した汚れや油脂などを除去するのに利用さ
れる電解前処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用アルミホイールにおい
ては、素材アルミニウム合金特有の金属光沢を活かした
表面外観を得るために、クリヤー塗装を施したものがあ
り、このような塗装に際しては、耐食性および塗料の密
着性を向上させるための塗装前処理として、塗装に先立
って、表面研削を施したアルミホイール素材に陰極電解
処理を施すことによって、クロメート皮膜を形成させる
ことが知られている(例えば、特開平5−179486
号公報参照)。
【0003】そして、このような陰極電解処理に際して
は、その前処理として、アルミホイール素材を脱脂液に
より洗浄し、素材表面に付着した切削油などの油脂系の
汚れを除去する必要があり、このような脱脂液として
は、例えばりん酸ソーダを主成分とするアルカリ脱脂液
が用いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、脱脂液
として、上記したりん酸ソーダを主成分とするアルカリ
脱脂液を用いて脱脂・洗浄した場合には、塗装後の耐食
性がばらつく現象が認められ、とりわけ安定した耐糸錆
性が得られないという問題点があり、このような問題点
を解決することが電解処理および塗装を施して使用する
アルミニウム合金製品の品質上の課題となっていた。
なお、上記した糸錆とは、塗料皮膜を通して金属表面に
侵入した水による局部的な電解腐食と考えられ、幅0.
1〜0.5mm程度のみみずが這ったような糸状の錆が
時間の経過と共に進展して行く現象を言う。
【0005】
【発明の目的】本発明は、塗装処理を施して使用するア
ルミニウム合金製品における上記課題に着目してなされ
たものであって、アルミニウム合金素材表面に付着した
汚れや油脂などを容易に除去することができると共に、
陰極電解処理によって形成されるクロメート皮膜を安定
した密着性の優れたものとすることができ、塗装製品の
耐食性を向上させることができるアルミニウム合金部材
の電解前処理方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、アルミニウ
ム合金製品の塗装後の耐食性に係わる上記課題を解決す
るために、陰極電解処理の前処理としての脱脂処理に注
目し、とくに脱脂液成分について鋭意検討を重ねた結
果、りん酸ソーダを主成分とする従来の脱脂液を用いて
脱脂・洗浄した場合には、アルミニウム合金素材の表面
がわずかにエッチングされるのに対し、りん酸ソーダの
一部あるいは全部をけい酸ソーダ,ほう酸ソーダおよび
炭酸ソーダのうちの少なくとも1種に置き換えた水溶液
を用いて脱脂処理した場合にはエッチングの程度が軽
く、このような処理液によって脱脂・洗浄したのちに陰
極電解処理を施すことによって、耐食性および密着性に
優れた電解クロメート皮膜を得ることができ、塗装後の
耐蝕性のばらつきを解消することができることを見出す
に至った。 なお、このメカニズムについては、まだ充
分に解明されていないが、りん酸ソーダを多く含む脱脂
液によって処理した場合にはエッチングによって素材表
面のアルミニウムが優先的に溶出し、表面に濃化したア
ルミニウム以外の成分元素が電解クロメート皮膜の析出
を阻害する結果、耐食性(耐糸錆性)が低下し、りん酸
ソーダを含まない、あるいは多少含まれていても、けい
酸ソーダ,ほう酸ソーダ,炭酸ソーダが共存する脱脂液
によって処理した場合には、このエッチング反応が抑制
されて、安定なクロメート皮膜が形成され、耐食性が向
上するものと考えられる。
【0007】本発明に係わるアルミニウム合金部材の電
解前処理方法は、上記知見に基づくものであって、請求
項1に係わる脱脂方法は、アルミニウム合金部材に、6
価クロムイオンを2g/L以上、硫酸イオンを20〜2
000ppm、ふっ素あるいは錯ふっ化物を5〜400
ppm含有するpH0.6〜1.7の酸性水溶液中にお
いて、0.5〜15A/dmの電流密度で陰極電解
処理を施すに際して、当該電解処理に先立って、けい酸
ソーダ,ほう酸ソーダおよび炭酸ソーダから選ばれる少
なくとも1種からなるアルカリビルダーの水溶液にて前
記アルミニウム合金部材を洗浄する構成、請求項2に係
わる電解前処理方法は、同様の陰極電解処理に先立っ
て、けい酸ソーダ,ほう酸ソーダおよび炭酸ソーダから
選ばれる少なくとも1種と、りん酸イオンとして8g/
L以下のりん酸ソーダからなるアルカリビルダーの水溶
液にて洗浄する構成としたことを特徴としており、この
ようなアルミニウム合金部材の電解前処理方法の構成を
前述した従来の課題を解決するための手段としている。
【0008】また、本発明に係わる電解前処理方法の実
施態様として請求項3に係わる前処理方法においては、
けい酸イオン,ほう酸イオンおよび炭酸イオンとして、
それぞれ1〜20g/Lのけい酸ソーダ,ほう酸ソーダ
および炭酸ソーダを含有する水溶液にて洗浄する構成と
し、さらに請求項4に係わる前処理方法においては、ポ
リエチレングリコールなどの界面活性剤をさらに添加し
た水溶液にて洗浄する構成とし、アルミニウム合金部材
の電解前処理方法におけるこのような構成を前述した従
来の課題を解決するための手段としたことを特徴として
いる。
【0009】本発明に係わるアルミニウム合金部材の電
解前処理方法において使用する処理液(脱脂液)を構成
する成分として、けい酸ソーダについては、オルソけい
酸ソーダ(Na4 SiO4 )の他に、メタけい酸ソーダ
(Na2 SiO3 ・5H2 O),二けい酸ソーダ(Na
2 Si2 5 )などを使用することができ、その有効性
および経済性の観点から、けい酸イオンとして1〜20
g/Lの範囲で添加することが望ましい。 なお、本発
明において、けい酸ソーダとは、これらけい酸ソーダの
総称であって、けい酸イオンとはオルソけい酸イオン
(SiO4 -4)のみならず、これらすべてのけい酸イオ
ンを意味する。
【0010】また、ほう酸ソーダとしては、メタほう酸
ソーダ(NaBO2 ),四ほう酸ソーダ(Na2 4
7 ),五ほう酸ソーダ(NaB5 8 )などを使用する
ことができ、同じく有効性および経済性の観点から、ほ
う酸イオンとして1〜20g/Lの範囲で添加すること
が望ましい。 なお、本発明においては、ほう酸ソーダ
についてもこれらほう酸ソーダの総称であって、ほう酸
イオンについてもこれらほう酸イオンのすべてを意味す
る。
【0011】炭酸ソーダとしては、ソーダ灰(Na2
3 ),結晶ソーダ(Na2 CO3・10H2 O)など
を用いることができ、有効性および経済性の観点から、
炭酸イオンとして1〜20g/Lの範囲で添加すること
が望ましい。
【0012】りん酸ソーダとしては、第3りん酸ソーダ
(Na3 PO4 ・12H2 O)の他に、ピロりん酸ソー
ダ(Na4 2 7 ・10H2 O)などをりん酸イオン
として8g/L以下の範囲で使用することができる。
なお、本発明においては、りん酸ソーダについてもこれ
ら各種りん酸ソーダの総称を意味し、りん酸イオンにつ
いても、オルソりん酸イオン(PO4 -3)のみならず、
りん酸イオンのすべてが含まれる。 なお、りん酸ソー
ダの上限値をりん酸イオンとして8g/L以下に限定し
たのは、りん酸イオンが8g/Lを超えた場合には、け
い酸ソーダ,ほう酸ソーダ,炭酸ソーダを共存させたと
しても、アルミニウム合金素材のエッチングが抑制する
ことができず、耐食性,密着性に優れたクロメート皮膜
を安定に形成させることができず、塗装後の耐蝕性のば
らつきを解消することができなくなることによる。
【0013】また、電解液に用いられる6価クロムイオ
ンは、クロメート皮膜を形成するクロム源であって、無
水クロム酸,重クロム酸、あるいは重クロム酸のアルカ
リ金属塩などを使用することができ、十分な耐食性を備
えたクロメート皮膜を得るためには6価クロムイオンと
して2g/L以上とすることが望ましい。 なお、6価
クロムイオンの上限についてはとくに設定する必要はな
いが、排水処理などを考慮すれば、50g/L以下とす
ることが望ましい。
【0014】また、硫酸イオンとしては、硫酸あるいは
硫酸のアルカリ金属塩などを使用することができ、その
濃度が20ppm未満の場合には無色のクロメート皮膜
が形成されず、2000ppmを超えるとクロム付着量
が減少して皮膜の耐食性が低下する傾向がある。
【0015】ふっ素あるいは錯ふっ化物としては、ふっ
化水素酸,けいふっ化水素酸,ジルコンふっ化水素酸,
ほうふっ化水素酸などを使用することができ、その濃度
が5ppm未満の場合には、塗装後の耐食性に優れたク
ロメート皮膜が形成され難く、400ppmを超える
と、クロメート皮膜形成が抑制され、所期のクロム付着
量が得難くなり、比較的少ないクロム付着量でも皮膜が
着色されてしまう傾向があるので、クリヤー塗装には好
ましくない。
【0016】そして、このような成分を含有する水溶液
は、例えば水酸化アンモニウム,アルカリ金属水酸化
物,アルカリ金属炭酸化物,クロム酸,硫酸,硝酸など
によって、そのpH値が0.6〜1.7の範囲となるよ
うに調整されたのち、電解液として使用することが望ま
しい。 すなわち電解液のpHが1.7を超えるとクロ
メート皮膜付着量が急激に減少し、適正なクロム付着量
を得るのが困難となる。また、pHが0.6未満でも、
電解液としての性能上はとくに問題はないが、陰極電解
処理を続けることにより電解液のpHが上昇するため、
常時pH調整が必要となって電解液のコントロールが困
難となる。
【0017】また、陰極電解処理時の電流密度が0.5
A/dm2 よりも低いときには、クロメート皮膜が形成
され難く、逆に15A/dm2 よりも高いときには、皮
膜が着色するばかりでなく、皮膜の再溶解が生じ、目的
とする無色のクロメート皮膜が得難くなることから、陰
極電解処理の電流密度範囲については、0.5〜15A
/dm2 とすることが望ましい。
【0018】
【発明の作用】本発明の請求項1あるいは請求項2に係
わるアルミニウム合金部材の電解前処理方法において
は、上記数値範囲の6価クロムイオンと、硫酸イオン
と、ふっ素あるいは錯ふっ化物を含有するpH0.6〜
1.7の酸性水溶液中において、0.5〜15A/dm
の電流密度で行う陰極電解処理に先だって、けい酸
ソーダ,ほう酸ソーダおよび炭酸ソーダから選ばれる少
なくとも1種からなるアルカリビルダーの水溶液、ある
いはこれに所定量以下のりん酸ソーダを添加した水溶液
を用いてアルミニウム合金部材を洗浄処理するものであ
るから、クロメート皮膜が安定に形成され、塗装後の耐
蝕性が向上する。
【0019】本発明に係わるアルミニウム合金部材の電
解前処理方法の実施態様として請求項3に係わる処理方
法においては、けい酸イオン,ほう酸イオン,炭酸イオ
ンとして、それぞれ1〜20g/Lのけい酸ソーダ,ほ
う酸ソーダ,炭酸ソーダを含む水溶液を用いて洗浄する
ようにしているので、電解前処理が有効かつ無駄のない
ものとなり、同じく実施態様として請求項4に係わる処
理方法においては、さらにポリエチレングリコールのよ
うな界面活性剤を含む水溶液を用いて洗浄するようにし
ているので、洗浄力がより向上することになる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0021】まず、表1に示すような各種アルカリビル
ダーの水溶液からなる9種類の処理液(脱脂液)を調整
し、これら脱脂液を用いて洗浄処理を施したアルミニウ
ム合金製試験板に、それぞれ後述する条件により陰極電
解処理およびクリヤー塗装を施したのち、当該塗装試験
板の耐食性を糸錆試験および塩水噴霧試験によって調査
し、同じく表1に示すりん酸ソーダを主成分とする従来
タイプの比較用脱脂液によって洗浄処理を行った塗装試
験板の耐食性と比較した。 なお、これら耐食性試験の
繰り返し数はそれぞれ5回とした。
【0022】すなわち、Al−Si−Mg系アルミニウ
ム合金(JIS AC4CH相当)からなる鋳造材を機
械切削することにより70×150×7mmの寸法に仕
上げた試験板を用意し、当該試験板を50℃に保持した
それぞれの脱脂液中に2分間浸漬することにより洗浄を
行った。
【0023】水洗ののち、無水クロム酸により6価クロ
ムイオンを40g/L、硫酸により硫酸イオンを400
ppm、ジルコニウムふっ化水素酸を100ppm添加
した水溶液のpHを水酸化アンモニウムを用いてpH1
に調整すると共に、液温40℃に保持した電解液中に試
験板を浸漬し、2A/dm2 の電流密度で30秒間、陰
極電解処理を行った。 次いで、試験板を水洗および脱
イオン水洗したのち、100℃の乾燥炉中で5分間乾燥
した。
【0024】そして、当該試験板に、熱硬化型アクリル
樹脂クリヤー塗料を膜厚30μmとなるように塗装し、
140℃に保持したオーブン中で30分間焼付け乾燥し
たのち、糸錆試験および塩水噴霧試験を実施し、塗装試
験板の耐食性をそれぞれ評価した。
【0025】なお、糸錆試験および塩水噴霧試験の実施
要領および耐食性の判定基準については、それぞれ以下
のとおりである。
【0026】糸錆試験 塗装試験板の表面に、事務用のカッターナイフにより素
地まで達するカット傷をつけ、該試験板を1規定塩酸と
5%過酸化水素水の混合液に1分間浸漬したのち、24
時間室温に放置し、温度50℃,湿度80%の湿潤試験
を1000時間行い、このときのカット傷からの糸錆の
進展長さを測定した。 そして、最大糸錆長さが2mm
未満のものを◎、2mm以上3mm未満のものを○、3
mm以上5mm未満のものを△、5mm以上のものを×
とそれぞれ評価した。
【0027】塩水噴霧試験 糸錆試験と同様に、塗装試験板の表面に事務用のカッタ
ーナイフにより素地まで達するカット傷をつけたのち、
JIS Z 2371に規定された方法に基づいて、当
該試験板を塩水噴霧室内に1000時間暴露し、このと
きのカット傷から発生した錆やふくれの最大幅を測定し
た。 そして、最大ふくれ錆幅が1mm未満のものを
◎、1mm以上2mm未満のものを○、2mm以上3m
m未満のものを△、3mm以上のものを×とそれぞれ評
価した。
【0028】これらの結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1の結果から明らかなように、比較例、
すなわちりん酸ソーダを主成分とする従来タイプの脱脂
液を用いて洗浄処理を行った試験板の場合には、耐食性
にばらつきが認められるのに対し、本発明に係わる脱脂
方法の実施例、すなわちけい酸ソーダ,ほう酸ソーダお
よび炭酸ソーダのうちの1種、2種あるいはすべてから
なるアルカリビルダーの水溶液、あるいはさらにりん酸
イオンとして8g/L以下のりん酸ソーダを含む水溶液
を用いて洗浄処理した試験板の場合には、いずれもばら
つきのない、安定かつ優れた耐食性を示すことが確認さ
れた。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
あるいは請求項2に係わるアルミニウム合金部材の電解
前処理方法においては、上記数値範囲、すなわち2g/
L以上の6価クロムイオンと、20〜2000ppmの
硫酸イオンと、5〜400ppmのふっ素あるいは錯ふ
っ化物を含有するpH0.6〜1.7の酸性水溶液中に
おいて、0.5〜15A/dmの電流密度で行う陰
極電解処理に先だって、けい酸ソーダ,ほう酸ソーダお
よび炭酸ソーダから選ばれる少なくとも1種からなるア
ルカリビルダーの水溶液、あるいは、けい酸ソーダ,ほ
う酸ソーダおよび炭酸ソーダから選ばれる少なくとも1
種と、りん酸イオンとして8g/L以下のりん酸ソーダ
からなるアルカリビルダーの水溶液にて洗浄するように
しているので、陰極電解処理によって形成されるクロメ
ート皮膜を安定した密着性の優れたものとすることがで
き、塗装製品の耐食性を向上させることができるという
極めて優れた効果がもたらされる。
【0032】本発明に係わるアルミニウム合金部材の電
解前処理方法の実施態様として請求項3に係わる処理方
法は、けい酸イオン,ほう酸イオン,炭酸イオンとし
て、それぞれ1〜20g/Lのけい酸ソーダ,ほう酸ソ
ーダ,炭酸ソーダを含む水溶液を用いて洗浄する構成と
したものであるから、有効かつ無駄のない電解前処理が
可能になり、同じく実施態様として請求項4に係わる処
理方法は、例えばポリエチレングリコールなどの界面活
性剤をさらに添加した水溶液を用いて洗浄する構成とし
たものであるから、脱脂洗浄力をより一層向上させるこ
とができるという優れた効果をもたらすものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C25D 11/38 C25D 11/38 C // C09K 13/06 101 C09K 13/06 101 13/10 13/10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23G 1/22 B08B 3/08 C11D 7/10 C11D 7/12 C11D 7/14 C25D 11/38 C09K 13/06 101 C09K 13/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金部材に、6価クロムイ
    オンを2g/L以上、硫酸イオンを20〜2000pp
    m、ふっ素あるいは錯ふっ化物を5〜400ppm含有
    するpH0.6〜1.7の酸性水溶液中において、0.
    5〜15A/dmの電流密度で陰極電解処理を施す
    に際して、当該電解処理に先立って、けい酸ソーダ,ほ
    う酸ソーダおよび炭酸ソーダから選ばれる少なくとも1
    種からなるアルカリビルダーの水溶液にて前記アルミニ
    ウム合金部材を洗浄することを特徴とする電解前処理方
    法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム合金部材に、6価クロムイ
    オンを2g/L以上、硫酸イオンを20〜2000pp
    m、ふっ素あるいは錯ふっ化物を5〜400ppm含有
    するpH0.6〜1.7の酸性水溶液中において、0.
    5〜15A/dmの電流密度で陰極電解処理を施す
    に際して、当該電解処理に先立って、けい酸ソーダ,ほ
    う酸ソーダおよび炭酸ソーダから選ばれる少なくとも1
    種と、りん酸イオンとして8g/L以下のりん酸ソーダ
    からなるアルカリビルダーの水溶液にて洗浄することを
    特徴とする電解前処理方法。
  3. 【請求項3】 けい酸イオン,ほう酸イオンおよび炭酸
    イオンとして、それぞれ1〜20g/Lのけい酸ソー
    ダ,ほう酸ソーダおよび炭酸ソーダを含有する水溶液に
    て洗浄することを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の電解前処理方法。
  4. 【請求項4】 さらに界面活性剤が添加された水溶液に
    て洗浄することを特徴とする請求項1ないし請求項3の
    いずれかに記載の電解前処理方法。
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