JP3275683B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
積層セラミック電子部品の製造方法Info
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Description
電子部品の製造方法に関するもので、特に、積み重ねら
れた複数のセラミックグリーンシートをプレスする工程
における改良に関するものである。
うな積層セラミック電子部品を製造しようとするとき、
複数のセラミックグリーンシートが用意され、これらセ
ラミックグリーンシートが積み重ねられ、次いでプレス
される。特定のセラミックグリーンシート上には、得よ
うとする積層セラミック電子部品の機能に応じて、コン
デンサ、抵抗、インダクタ、バリスタ、フィルタ等を構
成するための内部電極のような内部回路要素が形成され
ている。
ンサを製造するために実施されるプレス工程が示されて
いる。図3に示すように、複数のセラミックグリーンシ
ート1および2が用意され、これらセラミックグリーン
シート1および2のうち、特定のセラミックグリーンシ
ート1上には、内部回路要素としての内部電極3が形成
される。これらセラミックグリーンシート1および2
は、内部電極3が形成された複数のセラミックグリーン
シート1を中間に配置し、かつ内部電極3が形成されて
いない複数のセラミックグリーンシート2を外側に配置
した状態で、積み重ねられ、それによって積層体4が得
られる。
金型5にポンチ6を嵌合させ、このポンチ6を矢印7で
示すように金型5に向かって加圧する。これによって、
積層体4は厚み方向にプレスされる。次いで、プレスさ
れた積層体4は、個々の積層セラミックコンデンサのた
めの積層体チップを得るため、カットされ、これら積層
体チップは焼成され、さらに外部電極の形成のための工
程が実施されることによって、所望の積層セラミックコ
ンデンサが得られる。
たプレス工程において、以下のような問題に遭遇するこ
とがある。すなわち、積層体4において、内部電極3が
重なり合う部分が、そうでない部分に比べて、より厚い
ため、プレス工程におけるプレス作用は、内部電極3が
積層方向に重なり合う部分において、そうでない部分に
比べて、より強く積層体4に及ぼされる。その結果、プ
レス作用が積層体4の面方向に関して均一に及ぼされ
ず、これに応じて、プレス作用が強く及ぼされる部分の
材料をプレス作用の弱い部分へと移動させる力が積層体
4内において生じる。
ように、プレス後に得られた積層体チップ8において、
内部電極3が面方向に関して位置ずれ9または10を生
じ、得られた積層セラミックコンデンサの構造欠陥を招
くことがある。なお、このような問題を解決するため、
図3に示すように、積層体4と金型5およびポンチ6の
各々との間に、たとえばゴムからなる弾性シート11を
挿入して、上述したプレス作用の差を緩和することも行
なわれている。しかしながら、弾性シート11は、その
厚み方向に変形されたとき、面方向への変形も伴うの
で、上述したような内部電極3の面方向への位置ずれ9
または10を十分には抑制し得ない。
を解決し得る、積層セラミック電子部品の製造方法を提
供しようとすることである。
ミックグリーンシートを用意し、これら複数のセラミッ
クグリーンシートの特定のものの上に内部回路要素を形
成し、これら複数のセラミックグリーンシートを積み重
ねて積層体を得、この積層体を厚み方向にプレスする、
各工程を備える、積層セラミック電子部品の製造方法に
向けられるものであって、上述の技術的課題を解決する
ため、次のような構成を備えることを特徴としている。
み方向寸法に比べてより長い複数の空洞を内部に分布さ
せた樹脂シートを含み、面方向に比較して厚み方向の方
がより大きい伸縮性を示すプレス用シートが用意され、
これらプレス用シートが積層体の上下に積み重ねられた
状態で、上述したプレス工程が実施される。
ートは、面方向に比較して厚み方向の方がより大きい伸
縮性を示すので、厚み方向に縮んでも、これに伴って面
方向に広がることが抑えられる。それゆえ、この発明に
従って、このようなプレス用シートをプレスすべき積層
体の上下に積み重ねて、プレス工程を実施すれば、内部
回路要素が重なり合う部分とそうでない部分との間での
厚みの差に基づくプレス作用の差を、プレス用シートに
より有利に吸収することができるようになるばかりでな
く、プレス用シートが面方向に広がることが抑制されて
いるので、積層体内においてプレス作用が強く及ぼされ
る部分の材料がプレス作用の弱い部分へと移動すること
も抑制することができる。
することができ、得られた積層セラミック電子部品の良
品率を高めることができる。
よる積層セラミック電子部品の製造方法を説明するため
の図3に相当の図である。図1と図3との対比を容易に
するため、図1において、図3に示した要素に相当する
要素には同様の参照符号を付している。この実施形態
も、積層セラミック電子部品として、積層セラミックコ
ンデンサを製造しようとするものである。
様、複数のセラミックグリーンシート1および2が用意
され、これらセラミックグリーンシート1および2のう
ち、特定のセラミックグリーンシート1上には、内部回
路要素としての内部電極3が形成される。これらセラミ
ックグリーンシート1および2は、内部電極3が形成さ
れた複数のセラミックグリーンシート1を中間に配置
し、かつ内部電極3が形成されていない複数のセラミッ
クグリーンシート2を外側に配置した状態で、積み重ね
られ、それによって積層体4が得られる。
されるが、この挿入にあたって、プレス用シート12が
用意され、これらプレス用シート12が積層体4の上下
にそれぞれ積み重ねることが行なわれる。プレス用シー
ト12は、拡大されて図2に断面図で示されている。図
2を参照して、プレス用シート12は、たとえば合成樹
脂または天然ゴムのような樹脂材料からなる。プレス用
シート12は、面方向寸法が厚み方向寸法に比べてより
長い複数の空洞13を内部に分布させている。これら空
洞13は、プレス用シート12内において、いくつかの
層をなしている。このようにして、プレス用シート12
は、面方向に比較して厚み方向の方がより大きい伸縮性
を示す。
エチレンテレフタレートからなるシートによって構成さ
れ、その厚みは、たとえば200μm程度である。ま
た、1個の空洞13は、たとえば、厚み方向寸法が10
〜20μm程度であり、面方向寸法が100μm程度で
ある。また、プレス用シート12における空洞13の体
積率は、たとえば20%程度である。
おいてセラミックグリーンシート2と接触して密着する
可能性があるため、プレス後においてセラミックグリー
ンシート2から容易に剥離されることを可能にする離型
性を有していることが好ましい。そのため、プレス用シ
ート12は、優れた離型性を有する材料から構成された
り、優れた離型性を与えるように表面処理されたりする
ことが好ましい。
シート12によって上下から挟まれた状態で、金型5内
に挿入された積層体4は、矢印7で示すように、ポンチ
6を金型5に向かって加圧することによって、厚み方向
にプレスされる。このとき、プレス用シート12は、面
方向に比較して厚み方向の方がより大きい伸縮性を示す
ので、内部電極3が重なり合う部分とそうでない部分と
の間での厚みの差に基づくプレス作用の差を吸収すべ
く、厚み方向に縮みながらも、これに伴って面方向に広
がることが抑えられるので、積層体4内においてプレス
作用が強く及ぼされる部分の材料がプレス作用の弱い部
分へと移動することを抑制する。その結果、内部電極3
の位置ずれが有利に抑制される。
は、前述した従来の場合と同様、個々の積層セラミック
コンデンサのための積層体チップを得るため、カットさ
れ、これら積層体チップは焼成され、さらに外部電極の
形成のための工程が実施されることによって、所望の積
層セラミックコンデンサが得られる。この発明の効果を
確認するため、以下のような実験を試みた。
1および2として、厚さ18μmのものを用意した。こ
れらのうち、セラミックグリーンシート1上には、3μ
mの厚みをもって導電ペーストからなる内部電極3をス
クリーン印刷により形成した。内部電極3を形成した5
0枚のセラミックグリーンシート1とその外側にそれぞ
れ150μmの厚みとなるように内部電極3を形成しな
いセラミックグリーンシート2とを積み重ね、積層体4
を得た。
%で厚み200μmのポリエチレンテレフタレートから
なるプレス用シート12を挿入し、次いで、上述の積層
体4を挿入し、さらに、同じプレス用シート12を挿入
した後、ポンチ6を嵌合させ、プレス工程を実施した。
他方、比較例として、上述のプレス用シート12を用い
ないことを除いて、同様のプレス工程を実施した。
チップ8に関して、図4(a)または(b)に示した内
部電極3の位置ずれ9または10を測定したところ、比
較例では、位置ずれの平均値が92μm、最大値が16
5μmであったのに対し、この発明に従ってプレス用シ
ート12を用いた場合には、位置ずれの平均値が31μ
m、最大値が75μmにまでそれぞれ低減された。
デンサの製造方法に関連して主として説明したが、この
発明は、積層セラミックコンデンサに限らず、抵抗、イ
ンダクタ、バリスタ、フィルタ等として機能する積層セ
ラミック電子部品にも、さらには、これら機能素子が複
合された積層セラミック電子部品にも適用することがで
きる。
々の態様が考えられ、内部電極のような良好な導電性を
有する回路要素である以外に、たとえば比較的大きな電
気抵抗性あるいは他の電気的特性を有する回路要素であ
ることもある。
子部品としての積層セラミックコンデンサの製造におい
て実施されるプレス工程を示す断面図である。
して示す断面図である。
て実施されるプレス工程を示す、図1に相当の図であ
る。
れ9または10が生じた状態を示す断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 複数のセラミックグリーンシートを用意
し、 前記複数のセラミックグリーンシートの特定のものの上
に内部回路要素を形成し、 前記複数のセラミックグリーンシートを積み重ねて積層
体を得、 前記積層体を厚み方向にプレスする、 各工程を備える、積層セラミック電子部品の製造方法に
おいて、面方向寸法が厚み方向寸法に比べてより長い複数の空洞
を内部に分布させた樹脂シートを含み、 面方向に比較し
て厚み方向の方がより大きい伸縮性を示すプレス用シー
トを用意し、 前記積層体の上下にそれぞれ前記プレス用シートを積み
重ねる、 各工程をさらに備え、 前記プレスする工程は、前記積層体の上下にそれぞれ前
記プレス用シートを積み重ねた状態で実施されることを
特徴とする、積層セラミック電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00274296A JP3275683B2 (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00274296A JP3275683B2 (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09190948A JPH09190948A (ja) | 1997-07-22 |
JP3275683B2 true JP3275683B2 (ja) | 2002-04-15 |
Family
ID=11537810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00274296A Expired - Lifetime JP3275683B2 (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3275683B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018113300A (ja) * | 2017-01-10 | 2018-07-19 | 株式会社村田製作所 | 積層電子部品の製造方法 |
KR102145310B1 (ko) | 2018-11-19 | 2020-08-18 | 삼성전기주식회사 | 커패시터 부품 및 그 제조 방법 |
-
1996
- 1996-01-11 JP JP00274296A patent/JP3275683B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09190948A (ja) | 1997-07-22 |
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