JP2001143965A - 複合電子部品 - Google Patents

複合電子部品

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JP2001143965A
JP2001143965A JP32572199A JP32572199A JP2001143965A JP 2001143965 A JP2001143965 A JP 2001143965A JP 32572199 A JP32572199 A JP 32572199A JP 32572199 A JP32572199 A JP 32572199A JP 2001143965 A JP2001143965 A JP 2001143965A
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dielectric
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ceramic
magnetic
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JP32572199A
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English (en)
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Toshio Kawabata
利夫 河端
Yutaka Komatsu
裕 小松
Masashi Morimoto
正士 森本
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的特性の劣化がなく、高い信頼性を有す
る複合電子部品を提供する。 【解決手段】 積層体20は、インダクタを内蔵した磁
性体積層部25とコンデンサを内蔵した誘電体積層部3
7とを有している。磁性体積層部25と誘電体積層部3
7との間の接合部分には、空洞30が形成されている。
該空洞30は、セラミックシートの表面に樹脂もしくは
カーボン等の空洞形成用ペースト材を空洞30に見合う
サイズにパターン印刷し、それを積層体20を一体焼成
する際の熱により焼失させることにより形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合電子部品に関
し、特に、LCフィルタ等の複合電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の複合電子部品として
は、インダクタLとコンデンサCとを組み合わせた積層
型のLC複合部品が知られている。該LC複合部品は、
表面にインダクタパターンを形成した磁性体セラミック
グリーンシートおよび表面にコンデンサパターンを形成
した誘電体セラミックグリーンシートのそれぞれを積層
し、インダクタとなる磁性体セラミック部とコンデンサ
となる誘電体セラミック部を重ね合わせて一体焼成した
積層体を備えている。
【0003】ところで、一般に、磁性体セラミックと誘
電体セラミックはそれぞれの熱膨張係数が異なるため、
一体焼成すると磁性体セラミック部と誘電体セラミック
部との接合部分で割れや反りが発生する等の問題があ
る。そこで、図10に示すように、ガラスを含有する誘
電体セラミック部1と磁性体セラミック部2との間に、
誘電体セラミック部1のガラスと良好に反応する中間層
3を設けて一体焼成したものに、外部電極4を形成した
LC複合部品5が提案されている(特開平8−3169
3号公報参照)。中間層3は誘電体セラミック部1と磁
性体セラミック部2の間の熱膨張係数の違いや界面での
組成の急激な変化を緩和し、焼成収縮による割れや反り
を防止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、中間層3に
ガラス成分を含んでいると、一体焼成の際に中間層3の
ガラス成分が誘電体セラミック部1や磁性体セラミック
部2に拡散して誘電率や透磁率が変化する。このため、
静電容量特性やインダクタンス特性が劣化したり、ガラ
ス成分が拡散した領域の絶縁抵抗特性が低下する等の問
題があった。さらに、中間層3においては、ガラス成分
が拡散した部分がポーラスになり、誘電体セラミック部
1や磁性体セラミック部2との接合強度が低下するとい
った問題もあった。
【0005】そこで、本発明の目的は、電気的特性の劣
化がなく、高い信頼性を有する複合電子部品を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】前記目的を達成
するため、本発明に係る複合電子部品は、積層体が、セ
ラミック層と導体パターンを積層して構成した第1積層
部と、前記第1積層部のセラミック層の材料とは異なる
材料からなるセラミック層と導体パターンを積層して構
成した第2積層部とを少なくとも有し、隣接する前記第
1積層部と前記第2積層部の接合部分に空洞部を有して
いることを特徴とする。
【0007】ここに、第1および第2積層部の各々のセ
ラミック層の材料としては、誘電体材料、磁性体材料、
絶縁体材料、圧電体材料、および電気抵抗材料等が用い
られ、これらのうちの少なくとも二種のセラミック材料
を組み合わせたり、あるいは、同種(例えば誘電体材
料)のセラミック材料であっても、主成分に異なる元素
を用いている二つのセラミック材料を組み合わせたりす
る。また、第1積層部と第2積層部の接触面積は、セラ
ミック層の面積の20〜85%に設定することが望まし
い。
【0008】以上の構成により、空洞は、第1積層部と
第2積層部との間の熱膨張係数の違いを吸収し、セラミ
ック層を焼成する際における焼成収縮による第1積層部
と第2積層部との界面での割れや反りを防止する。ま
た、空洞によって第1および第2積層部間の材料の拡散
が減少し、複合電子部品の電気的な性能の劣化が防止さ
れる。
【0009】また、前記空洞は、第1積層部と第2積層
部の接合部分に塗布した空洞形成用ペースト材を積層体
を一体焼成する際の熱で焼失させることにより、容易に
形成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る複合電子部品
の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
【0011】[第1実施形態、図1〜図5]本発明に係
る複合電子部品をπ型LCフィルタに適用した一つの実
施形態の分解斜視図を図1に、全体の外観斜視図を図2
に、図2のIII−III断面を図3にそれぞれ示す。
π型LCフィルタ10は、図4に示すように、入出力端
子電極11と12との間にインダクタLを接続するとと
もに、入出力端子電極11とグランド端子電極13との
間にコンデンサC1を接続し、入出力端子電極12とグ
ランド端子電極13との間にコンデンサ電極C2を接続
した等価回路を有している。
【0012】π型LCフィルタ10は、図1に示すよう
に、磁性体セラミックシート22〜24と、誘電体セラ
ミックシート31〜34とを積み重ねて一体的に焼成し
て構成した積層体20を有している。磁性体セラミック
シート22〜24は磁性体積層部25を構成している。
また、誘電体セラミックシート31〜34は誘電体積層
部37を構成している。
【0013】磁性体積層部25の磁性体セラミックシー
ト23,24のそれぞれの表面には、インダクタパター
ン26,27が形成されている。インダクタパターン2
6と27は、磁性体セラミックシート23に形成された
ビアホール28を介して電気的に直列に接続され、螺旋
状インダクタLを形成している。インダクタパターン2
6および27は、その引出端26aおよび27aにて、
図2に示すように積層体20の両端面に形成された入出
力端子電極11および12にそれぞれ電気的に接続され
ている。
【0014】誘電体積層部37の誘電体セラミックシー
ト32,33,34のそれぞれの表面には、コンデンサ
パターン38,41,39が形成されている。コンデン
サパターン38と41は、誘電体セラミックシート32
を間にして対向し、コンデンサC1を形成している。コ
ンデンサパターン39と41は、誘電体セラミックシー
ト33を間にして対向し、コンデンサC2を形成してい
る。コンデンサパターン38および39は、その引出端
38aおよび39aにて、図2に示すように積層体20
に形成された入出力端子電極11および12にそれぞれ
電気的に接続されている。コンデンサパターン41は、
その両端の引出端41a,41aにて、図2に示すよう
に積層体20の奥側および手前側の側面に形成されたグ
ランド端子電極13,13に電気的に接続されている。
【0015】さらに、LCフィルタ10は、図3に示す
ように、積層体20の磁性体積層部25と誘電体積層部
37との間の接合部分に空洞30を形成している。該空
洞30は図1に示すように、誘電体セラミックシート3
1の表面に、樹脂もしくはカーボン等の空洞形成用ペー
スト材を空洞30に見合うサイズに印刷して空洞形成用
パターン42を形成し、この空洞形成用パターン42を
積層体20の焼成の際の熱により分解、焼失させること
により形成される。
【0016】誘電体セラミックシート31の表面に形成
される空洞形成用パターン42の変形例を図5の(a)
〜(f)に示す。これら空洞形成用パターン42の面積
(空洞30の面積)S1は、誘電体セラミックシート3
1の表面の面積をS0とすると、0.2≦(S0−S1
/S0≦0.85を満足するように設定される。
【0017】このような条件を設定した理由は以下の通
りである。空洞形成用パターン42の面積を大きくし
て、空洞30の面積S1を大きくすると、磁性体積層部
25と誘電体積層部37との接合面積が減る。そして、
この接合面積がセラミックシート31の20%未満にな
ると、磁性体積層部25と誘電体積層部37との接合強
度が弱くなり、外界から熱ストレスや機械ストレスがL
Cフィルタ10にかかると、磁性体積層部25と誘電体
積層部37との間の界面で剥離が生じ易くなるからであ
る。
【0018】また、空洞形成用パターン42の面積を小
さくして、空洞30の面積S1を小さくすると、磁性体
積層部25と誘電体積層部37の接合面積が大きくな
り、積層体20の一体焼成の際に両者の材料の相互拡散
が多くなる。そして、この接合面積がセラミックシート
31の85%を越えると、磁性体積層部25と誘電体積
層部37との間の材料の相互拡散によりLCフィルタ1
0の電気特性の劣化が大きくなるからである。
【0019】以上の構成からなるLCフィルタ10は、
図3に示すように、磁性体積層部25と誘電体積層部3
7の接合部分に空洞30を有しているので、磁性体積層
部25と誘電体積層部37の接合部分が小さくなる。従
って、積層体20を一体的に焼成する際、磁性体積層部
25と誘電体積層部37の熱膨張係数の違いにより発生
する応力の影響を減らすことができる。この結果、セラ
ミックシート22〜24,31〜34の焼成収縮による
磁性体積層部25と誘電体積層部37との界面での割れ
や反りを防止することができる。
【0020】また、空洞30は、その両側の磁性体積層
部25と誘電体積層部37との間の材料の相互拡散を抑
える。これにより、磁性体積層部25では、誘電体積層
部37からの誘電体材料の拡散による透磁率の低下が抑
えられ、インダクタLのインダクタンス値の低下が防止
される。逆に、誘電体積層部37では、磁性体積層部2
5からの磁性体材料の拡散による誘電率の低下が抑えら
れ、コンデンサC1,C2の静電容量値の低下が防止さ
れる。従って、信頼性が高く、しかも電気特性に優れた
LCフィルタ10を実現することができる。
【0021】[第2実施形態、図6〜図9]本発明に係
る複合電子部品をT型LCフィルタに適用したいま一つ
の実施形態を図6〜図9に示す。該T型LCフィルタ5
0は、図9に示すように、入出力端子電極51と52と
の間にインダクタL1,L2を直列に接続するととも
に、これらインダクタL1,L2の中間接続点とグラン
ド端子電極53との間にコンデンサCを接続した等価回
路を有している。
【0022】T型LCフィルタ50は、図6に示すよう
に、磁性体セラミックシート62〜64と、誘電体セラ
ミックシート71〜74とを積み重ねて一体的に構成し
た積層体60を有している。磁性体セラミックシート6
2〜64は磁性体積層部65を構成している。また、誘
電体セラミックシート71〜74は誘電体積層部77を
構成している。
【0023】磁性体積層部65の磁性体セラミックシー
ト63の表面には、インダクタパターン66a,66b
が形成されている。これらインダクタパターン66aお
よび66bは、その引出端が、図7に示すように積層体
60の両端面に形成された入出力端子電極51および5
2にそれぞれ電気的に接続されている。
【0024】磁性体セラミックシート64の表面には、
インダクタパターン67a,67bが形成されている。
インダクタパターン67aの一端とインダクタパターン
67bの一端とは相互に接続されている。そして、イン
ダクタパターン66aと67aは、磁性体セラミックシ
ート63に形成されたビアホール68を介して電気的に
直列に接続され、螺旋状インダクタL1を形成してい
る。インダクタパターン66bと67bは、磁性体セラ
ミックシート63に形成されたビアホール68を介して
電気的に直列に接続され、螺旋状インダクタL2を形成
している。
【0025】誘電体積層部77の誘電体セラミックシー
ト72,73,74のそれぞれの表面には、コンデンサ
パターン78a,81,78bが形成されている。コン
デンサパターン78aと81は誘電体セラミックシート
72を間にして対向するとともに、コンデンサパターン
78bと81は誘電体セラミックシート73を間にして
対向し、コンデンサCを形成している。コンデンサパタ
ーン78a,78bは、コンデンサCのホット側の電極
を構成している。コンデンサパターン81は、その引出
端81a,81aにて、図7に示すように積層体60の
奥側および手前側の側面に形成されたグランド端子電極
53,53に電気的に接続されている。コンデンサパタ
ーン81の中央部には、ビアホール68との導通を避け
るため、円形の導体非形成部81bが設けられている。
さらに、コンデンサパターン78a,78bは、セラミ
ックシート64,71,72,73にそれぞれ設けたビ
アホール68を介してインダクタパターン67a,67
bの一端に電気的に接続されている。
【0026】さらに、LCフィルタ50は、図8に示す
ように、積層体60の磁性体積層部65と誘電体積層部
77との間の接合部分に空洞70,70を形成してい
る。該空洞70,70は、図6に示すように、誘電体セ
ラミックシート71の表面に、樹脂もしくはカーボン等
の空洞形成用ペーストを空洞70に見合うサイズに印刷
して空洞形成用パターン82,82を形成し、この空洞
形成用パターン82,82を積層体60の焼成の際の熱
により分解、焼失させることにより形成される。
【0027】誘電体セラミックシート71の表面に形成
される空洞形成用パターン82,82の合計面積(空洞
70,70の合計面積)S1は、誘電体セラミックシー
ト71の表面の面積をS0とすると、0.2≦(S0−S
1)/S0≦0.85を満足するように設定される。
【0028】以上の構成からなるLCフィルタ50は、
前記第1実施形態のLCフィルタ10と同様の作用効果
を奏する。
【0029】[他の実施形態]本発明は前記実施形態に
限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更
することができる。例えば前記のようなπ型LCフィル
タ10やT型LCフィルタ50のほかに、誘電体積層部
を間に挟んで上下に磁性体積層部を配置した構造の積層
体を有する複合電子部品に適用してもよい。また、誘電
体材料、磁性体材料、絶縁体材料、圧電体材料、電気抵
抗材料のうちの少なくとも二つのセラミック材料を組み
合わせて用いることにより、積層体の中に抵抗素子やコ
ンデンサ等を含む複合電子部品にも適用することができ
る。また、同種(例えば誘電体材料)のセラミック材料
であっても、主成分に異なる元素を用いている二つのセ
ラミック材料を組み合わせたものであってもよい。
【0030】さらに、前記実施形態は、それぞれパター
ンが形成されたセラミックグリーンシートを積み重ねた
後、一体的に焼成するものであるが、必ずしもこれに限
定されない。例えば、以下に説明する製法によって複合
電子部品を製作してもよい。印刷等の方法によりペース
ト状のセラミック材料にてセラミック層を形成した後、
そのセラミック層の表面にペースト状の導電性パターン
材料を塗布して任意のパターンを形成する。次に、ペー
スト状のセラミック材料を前記パターンの上から塗布し
てセラミック層をパターン上に形成する。同様にして、
順に重ね塗りする。このとき、空洞を必要とする位置に
は、空洞形成用ペースト材が塗布される。こうして、積
層構造を有する複合電子部品が得られる。
【0031】
【実施例】以下に、前記第1実施形態のπ型LCフィル
タ10の実施例を示す。磁性体セラミック材料として、
800℃で仮焼したNi−Zn−Cuフェライトを用い
た。また、誘電体セラミック材料として、0.08Ba
O−0.07PbO−0.27Nd23−0.58Ti
2系の誘電体セラミック材料を用いた。これらの材料
にバインダ、可塑剤および溶剤を加えてスラリーを調製
した。得られたスラリーからドクタブレード法により厚
さ50μmの磁性体セラミックグリーンシートおよび誘
電体セラミックグリーンシートを製造した。
【0032】これらのグリーンシート23,24,3
2,33,34に、Agペーストにより、図1で説明し
たインダクタLのインダクタパターン(パターン幅が1
50μm)26,27、コンデンサCのコンデンサパタ
ーン38,41,39を印刷した。また、これら印刷と
は別に、誘電体セラミックグリーンシート31に、カー
ボンペーストで空洞形成用パターン42を印刷した。
【0033】そして、これらセラミックグリーンシート
23,24,31〜34を間にして、その上側および下
側にそれぞれ保護用グリーンシート22等を積層して全
体の厚さを1.5mmにした後、積層方向に50℃で1
000Kgf/cm2の圧力を印加して圧着した。圧着
により形成された積層体20は2.2mm×1.3mm
の大きさにカットされる。その後、900℃で2時間焼
成して、Ag−Pdペーストを塗布して800℃で焼き
付けすることにより、入出力端子電極11,12および
グランド端子電極13を形成した。
【0034】以上の工程により得られたπ型LCフィル
タ10の試料について、電子顕微鏡により、磁性体積層
部25と誘電体積層部37との間の接合状態を観察する
とともに、インダクタLのインダクタンス値を測定した
結果を次の表1に示す。なお、LCフィルタ10を磁性
体セラミックシートのみで製作した場合のインダクタン
ス値は360nHである。
【0035】
【表1】
【0036】表1に示す結果から、誘電体セラミックシ
ート31の表面の面積をS0とし、空洞形成用パターン
42の面積をS1とすると、該面積S1が条件式0.2≦
(S 0−S1)/S0≦0.85を満足するようにすれ
ば、インダクタLのインダクタンス値の劣化が少なく、
しかも磁性体積層部25と誘電体積層部37との接合状
態が良好なものが得られることが分かる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、異なるセラミック材料からなる第1積層部
と第2積層部との間に空洞を形成するようにしたので、
第1積層部と第2積層部との間の熱膨張係数の違いが空
洞により吸収され、焼成の際の各積層部のセラミック層
の収縮による割れや反りが防止される。また、空洞によ
って第1および第2積層部間の材料の相互拡散が抑えら
れ、積層部の透磁率や誘電率、絶縁抵抗等の変化がなく
なり、信頼性が高くしかも電気特性に優れた複合電子部
品を実現することができる。さらに、空洞形成用ペース
ト材を焼成の際の熱により焼失させることにより、簡単
かつ効率よく空洞を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合電子部品の第1実施形態の分
解斜視図。
【図2】図1の複合電子部品の外観を示す斜視図。
【図3】図2のIII−III断面図。
【図4】図2の複合電子部品の電気等価回路図。
【図5】(a)〜(f)は空洞形成用ペースト材の種々
の塗布パターンを示す平面図。
【図6】本発明に係る複合電子部品の第2実施形態の分
解斜視図。
【図7】図6の複合電子部品の外観を示す斜視図。
【図8】図7のVIII−VIII断面図。
【図9】図7の複合電子部品の電気等価回路図。
【図10】従来の複合電子部品の外観を示す斜視図。
【符号の説明】
10,50…LCフィルタ 20,60…積層体 22〜24,62〜64…磁性体セラミックシート 26,27,66a,66b,67a,67b…インダ
クタパターン 25,65…磁性体積層部 30,70…空洞 31〜34,71〜74…誘電体セラミックシート 37,77…誘電体積層部 38,39,41,78a,78b,81…コンデンサ
パターン 42,82…空洞形成用パターン
フロントページの続き (72)発明者 森本 正士 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5E070 AA05 AB03 BA12 CB03 5E082 AB03 BB01 BC40 DD09 EE04 EE35 FG26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック層と導体パターンとを積み重
    ねて構成した積層体を有する複合電子部品において、 前記積層体がセラミック層と導体パターンを積層して構
    成した第1積層部と、前記第1積層部のセラミック層の
    材料とは異なる材料からなるセラミック層と導体パター
    ンを積層して構成した第2積層部とを少なくとも有し、
    隣接する前記第1積層部と前記第2積層部の接合部分に
    空洞部を有していることを特徴とする複合電子部品。
  2. 【請求項2】 前記第1積層部と前記第2積層部の接触
    面積が、前記セラミック層の面積の20〜85%である
    ことを特徴とする請求項1記載の複合電子部品。
  3. 【請求項3】 前記空洞が、前記第1積層部と前記第2
    積層部の接合部分に塗布した空洞形成用ペースト材を前
    記積層体を一体焼成する際の熱で焼失させることにより
    形成されたものであることを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載の複合電子部品。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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