JP3275650B2 - 樹脂の多層成形方法および樹脂多層成形用型締装置 - Google Patents

樹脂の多層成形方法および樹脂多層成形用型締装置

Info

Publication number
JP3275650B2
JP3275650B2 JP23649395A JP23649395A JP3275650B2 JP 3275650 B2 JP3275650 B2 JP 3275650B2 JP 23649395 A JP23649395 A JP 23649395A JP 23649395 A JP23649395 A JP 23649395A JP 3275650 B2 JP3275650 B2 JP 3275650B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
mold clamping
layer
injection
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23649395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0976278A (ja
Inventor
昭男 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP23649395A priority Critical patent/JP3275650B2/ja
Publication of JPH0976278A publication Critical patent/JPH0976278A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3275650B2 publication Critical patent/JP3275650B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型内に第1層の
溶融樹脂を射出充填した後、金型を一旦型開して第2層
の溶融樹脂または塗装コーティング材を射出充填して、
第1層充填物の表面に積層成形させる多層成形物を得る
場合や、あるいは、第2層溶融樹脂を第1層充填物の内
部に射出充填させて複合成形する、樹脂の多層成形方法
および樹脂多層成形用型締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、家電、建材等に使用され
る樹脂成形部品は、付加価値を高めたり、あるいは、成
形工程の省工程化によるコストダウンのため、成形と同
時にその金型内に下記に示すような多層成形が実施され
るようになった。すなわち、 付加価値を高めるために樹脂成形部品の表面に、た
とえば、ソフト感を有した樹脂層、あるいは高級感を有
した着色樹脂層を貼り合せる(貼り合せ成形)。 成形工程の省工程化によるコストダウンのために、
樹脂成形部品の表面に塗装コーティングする(インモー
ルドコーティング成形)。 リサイクル材の有効利用および補強のために、樹脂
成形部品の内部にリサイクル材または補強材入り樹脂等
を充填する(サンドイッチ成形)。 これらの成形方法は第1層および第2層の溶融樹脂を射
出充填する際に、金型空間部、すなわち、型開量を制御
すれば、比較的成形が容易となることから、型締側の型
開制御が比較的容易とされている油圧式の型締シリンダ
で型締を行なう直圧式の型締機構の射出成形機で行なわ
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法では、下記に示すような問題があった。 (1)作動油の圧縮性や温度変化による粘性等の物性変
化により、油圧シリンダの制御精度が変動する。また、
一般的に長ストロークの型締シリンダであるので、制御
応答性が低い。 (2)型締シリンダストローク制御量と型開量、すなわ
ち、金型の移動量が1対1であるので型開量の制御精度
は数百μmが限界とされており、多層成形を行なうにあ
たっては、精度が低く高品質な成形品を得ることはでき
ない。
【0004】(3)そのため、 可動金型と固定金型の間にスライド式の、たとえ
ば、台形状のスペーサを挿入して、スペーサのスライド
移動量を調整して型開量制御を行なう。 メカロックが可能なストッパ機構を可動盤あるいは
型締シリンダロッドに装備して、ストッパのメカロック
位置の調整により型開量制御を行なう。 可動盤と固定盤の間に、圧縮シリンダ等を装備した
型締別ユニットを取付けて、型開量制御および樹脂の圧
縮制御を取付けた別ユニットで行なう。 などの方法が考究され、一部実用化されているが、それ
については下記の問題がある。 (4)すなわち、 については、使用する金型毎にスペーサの取付け、
調整を必要とするため、生産性は極めて低い。また、ス
ペーサと金型の摺動部において、カジリ、異常摩耗等の
トラブル発生により、金型の寿命低下を招く。さらに、
スペーサの加工には高い精度が要求されるとともに、複
数のスペーサの動きを同調させる必要があり、操作性は
極めて低く、実用の域に達していない。 については、成形機の大幅な改造を必要とするとと
もに、多層成形における多段の型開量制御は困難であ
る。また、圧縮工程へ移行する際には、一旦、ストッパ
を解除してから行なうため、タイムラグが生じ、その結
果、金型内の樹脂流動の不連続性に起因するフローマー
ク等の欠陥発生により、高品質な成形品を得ることは難
しい。 については、成形機本体の改造は、ほとんど必要と
しないものの、別ユニット取付による金型取付有効寸法
のスペックダウン、重量増による摺動部、駆動系への過
負荷となって成形機へ与えるダメージは大きい。さら
に、成形機本体との動作タイミングを同調させるための
制御信号の接続等を必要とするため、操作性は極めて悪
い。 (5)したがって、近年では、前述したように、貼り合
わせ成形、インモールドコーティング成形ならびにサン
ドイッチ成形等の多層成形を行なう際の高精度な型開量
制御を行なう目的で、可動盤に複数の油圧シリンダ等で
形成されたレベリング制御機構を具備した成形機を用い
て多層成形を行なうようにしている。
【0005】(6)しかしながら、依然として次のよう
な問題が残る。すなわち、 長ストロークの型締シリンダによる直圧式の型締機
構に比べて、型開量の制御精度は、かなり高精度化され
たが、作動油の圧縮性、温度変化による粘性等の物性変
化の影響を未だ受けるため、100〜50μm程の型開
量制御が限界とされており、10μmあるいはこれ以下
の型開量制御を必要とする、多層成形には、制御精度は
低く、その結果、高品質な成形品を安定して供給するこ
とはできない。 レベリング制御機構の組込みによる成形機の複雑化
・大型化、および複数の油圧シリンダの動きを同調さ
せ、かつ、成形機本体とのタイミング信号の同期化を必
要とするため、制御システムも複雑化・大型化となり、
その結果、大幅なコスト高、操作性の複雑化によって生
産性は著しく低下する。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
して、樹脂の多層成形品を簡単な制御で高品質に安定し
て得るために、本発明においては、第1の発明では、油
圧式の型締シリンダを駆動させてトグル機構を介して型
締を行なう射出成形装置を用いて樹脂の多層成形を行な
うに際して、前記トグル機構が伸び切らない状態で低圧
型締を行なった後、可動金型と固定金型で形成された金
型空間内に第1層の溶融樹脂を射出充填した後、該両金
型を相対的に離間させて、該可動金型と該第1層充填物
との間に2次空間部を形成させ、該2次空間部に第2層
の溶融樹脂を射出充填した後、該トグル機構を伸び切る
方向に延伸させて高圧型締を行なうようにした。また、
第2の発明では、第1の発明において、タイバーに組み
込んだ型締センサを用いて、両金型がタッチした状態を
検知した後、トグル機構と連結された型締シリンダのス
トロークを原点設定し、低圧型締における設定型締力を
前記型締センサで検知した後、該原点設定位置からの型
締シリンダのストローク前進量を設定するとともに、第
1層の溶融樹脂の射出充填中は、設定した前進位置に可
動金型を保持するように型締シリンダの油圧を制御する
こととした。第3の発明では、第1の発明または第2の
発明において、2次空間部の形成時に設定する型開量
を、可動盤に組み込んだ金型位置センサで検知した後に
型締シリンダのストローク原点設定位置からのストロー
ク後退量を設定するとともに、第2層の溶融樹脂の射出
充填中は設定した後退位置に可動金型を保持するように
型締シリンダの油圧を制御することとした。そして、第
4の発明においては、油圧式の型締シリンダを駆動させ
てトグル機構を介して型締を行なう射出成形装置を用い
て樹脂の多層成形を行なうに際して、前記トグル機構が
伸び切らない状態で低圧型締を行なった後、可動金型と
固定金型で形成された金型空間内に第1層の溶融樹脂を
射出充填した後、該両金型を相対的に離間させて、該可
動金型と該第1層充填物との間に2次空間部を形成さ
せ、第1層充填物の内部に第2層の溶融樹脂の射出充填
した後、該トグル機構を伸び切る方向に延伸させて高圧
型締を行なった。さらに、第5の発明では、第1の発明
において、第2層の溶融樹脂を塗装コーティング材とす
ることとした。さらに、第6の発明では、第1層の溶融
樹脂を射出充填する際の型締力を設定する型締力設定部
と、第2層の溶融樹脂を射出充填する際の型開量を設定
する型開量設定部と、型締シリンダのストロークを検出
する型締シリンダストロークセンサと、タイバーに組み
込まれ型締工程における金型タッチ点の検知を行なう型
締力センサと、該型締力センサの検出信号に基づいて型
締シリンダのストロークを原点設定する金型タッチ点設
定部と、可動盤の位置を検出する金型位置センサと、前
記型締力設定部および型開量設定部の各々の設定値と前
記型締力センサおよび金型位置センサの検出信号と前記
型締シリンダストロークセンサの検出信号とを比較して
トグル機構と連結される型締シリンダのストロークを制
御して型締を行なう型締制御部を備えるとともに、第1
層の溶融樹脂の射出充填完了を検知して前記型締制御部
へ型開信号を発信させるとともに、前記型締シリンダス
トロークセンサの検出信号が前記型開量設定値に達した
ことを検知して第2層溶融樹脂の射出充填開始信号を発
信させ、かつ、第2層の溶融樹脂の射出充填完了を検知
して、型締制御部へ型締開始信号を発信させるタイミン
グ制御部を備えた構成とした。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、成形機の改造をほとん
ど必要とすることなく、極めて簡単な制御システムで高
精度な型開量制御を行ない、高品質な多層成形品を低コ
ストで安定供給する。本発明においては、あらかじめタ
イバーに組込んだ型締力センサで両金型がタッチした状
態を検知して、トグル機構と連結された型締シリンダの
ストロークを原点設定した後、第1層の溶融樹脂を射出
充填する際のトグル機構が伸び切らない状態での低圧型
締における設定型締力を型締センサで検知して、型締シ
リンダのストローク原点設定位置からのストローク前進
量で型締位置設定を行なうとともに、第2層の溶融樹脂
を射出充填する際の2次空間部の形成における設定型開
量を、可動盤に組込んだ金型位置センサで検知して、型
締シリンダのストローク原点設定位置からのストローク
後退量で型開位置設定を行なう。
【0008】初期設定完了後は、型締シリンダストロー
クセンサの検出信号に基づいて型締を行なう。まず、設
定した低圧型締位置に金型を保持した後、第1層の溶融
樹脂を射出充填する。ついで、設定した型開型締位置に
金型を後退させて保持した後、第1層充填物と金型との
間に形成された2次空間部へ第2層の溶融樹脂を射出充
填する。第2層の溶融樹脂の射出充填後、トグル機構を
伸び切る方向へ伸長させて高圧型締を行なう。こうする
ことにより、トグル機構の倍力特性により、すなわち、
型締シリンダストロークセンサの検出信号に基づいて各
々の設定した型締位置に型締を行なう際、型締シリンダ
ストロークが、たとえば、1mm変動したとしても、金
型の位置変動は1/10mm(100μm)以下であ
り、型締位置の設定精度は極めて高い。実際には、型締
シリンダストロークは1/10mmの精度で型締制御は
容易にできるので、型締位置の設定精度は1/100m
m(10μm)以下の極めて高精度で、かつ、再現性の
高い型締位置制御が容易に実現できる。したがって、成
形機を大幅に改造することなく、たとえば、樹脂成形部
品の表面に表面材としての機能を付加させた特殊樹脂
層、あるいは、装飾を目的とした着色樹脂層を積層/貼
り合せ成形した高品質な多層成形品を安定して低コスト
で供給できる。
【0009】また、第2層溶融樹脂の射出充填を第1層
充填物の内部に向けて行なうことにより、たとえば、樹
脂成形部品の内部にリサイクル材の再利用を目的とした
リサイクル樹脂層、あるいは、強度アップを目的とした
補強材入り樹脂層を形成させた(サンドイッチ成形)多
層成形品が安定して供給できる。さらに、第2層の溶融
樹脂を塗装コーティング材とすることにより、均一な薄
膜に塗装コーティングされた(インモールドコーティン
グ成形)樹脂成形部品が安定して供給できる。
【0010】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細に
ついて説明する。図1〜図6は本発明の実施例に係り、
図1は射出成形装置の全体構成図、図2は型締初期条件
設定手順を示すフローチャート、図3は成形動作手順を
示すフローチャート、図4は成形工程の概略を説明する
工程説明図、図5は他の実施例を示す射出成形装置の全
体構成図、図6は他の実施例を示す成形工程の概略を説
明する工程説明図である。
【0011】図1に示すように、本発明における射出成
形装置100は、型締装置100Aと射出装置100B
と制御装置100Cとから構成される。型締装置100
Aは固定盤2、可動盤3、エンドプラテン1、型締シリ
ンダ8、タイバー11、トグル機構6、クロスヘッド
7、ガイドロッド10および固定金型4b、可動金型4
a等から構成される。固定金型4bは図示しないマシン
ベースの一端部上面に固着された固定盤2へ取付けられ
ており、一方、マシンベースの他端部側上面には、前記
固定盤2と対向して可動金型4aが可動盤3へ取付けら
れている。この固定金型4bと可動金型4aの対向面は
凹凸に係合した構成をなし、前記固定金型4bと可動金
型4a間にキャビティ5を画成している。可動盤3は固
定盤2に対してマシンベース上を摺動し進退することが
できる。
【0012】前記可動盤3を貫通するタイバー11は、
全長同一径に製作されたものが複数個(本発明では4
個)設けられており、その一端は固定盤2に固着され、
他端は可動盤3を貫通した後、エンドプラテン1に固着
される。
【0013】次に、射出装置100Bについて述べる。
本実施例における射出装置100Bはキャビティ5内に
第1層の溶融樹脂を供給する第1射出ユニット20とキ
ャビティ5内に第2層の溶融樹脂を供給する第2射出ユ
ニット30とからなり、それぞれ固定金型4bの側方お
よび下方よりキャビティ5内の接続される経路を介して
溶融樹脂を供給できるようになっている。
【0014】次に、制御装置100Cについて述べる。
制御装置100Cは、図1に示すように、型締制御部6
1、タイマ62、タイミング制御部63、型締力設定部
64、金型タッチ点設定部65、型締力センサ66、型
開量設定部67、金型位置センサ68、型締シリンダス
トロークセンサ69および油圧制御弁70、油圧供給源
80等から構成される。
【0015】タイミング制御部63は型締制御部61や
タイマ62に接続されるとともに、第1射出ユニット2
0と第2射出ユニット30に接続され、さらに、型締力
設定部64や型開量設定部67とも接続される。
【0016】一方、型締力設定部64は、金型タッチ点
設定部65やタイバー11の縁端部に組み込まれた型締
力センサ66に接続されるとともに、型開量設定部67
とも接続される。型開量設定部67は金型位置センサ6
8や型締シリンダストロークセンサ69と接続される。
【0017】以上の各機器のうち主な機器の特徴を述べ
ると、型締力センサ66はトグル機構6の型締力の発生
原理であるタイバーの伸張状態(応力変化挙動)を直接
計測しているので高精度かつ高応答な型締力検出が実現
できる。金型位置センサ68は型締量設定の際に用いら
れ、この場合型締力は無負荷状態であるので可動盤等の
部材の変形が全くないから、金型部での計測と全く同じ
計測精度が得られる。さらに、成形操作に際して取扱上
全く邪魔にならず、操作性はアップする。具体的には、
エンコーダやリニアスケール等を採用する。型締シリン
ダストロークセンサ69は、同じくエンコーダやリニア
スケール等を採用することができ、その場合はクロスヘ
ッド7に取り付けてもよい。第1射出ユニット20は、
第1層の溶融樹脂(コア材)を射出充填するものであ
り、第2射出ユニット30は、第2層の溶融樹脂(表皮
材)を射出充填するものであり、第2層の溶融樹脂が特
殊樹脂や着色樹脂の場合は貼り合わせ成形であり、塗装
コーティング材の場合には、インモールドコーティング
成形と呼ばれる。
【0018】図5は、本発明の他の実施例を示す射出成
形装置200であり、図2の射出成形装置100と異な
る点のみ説明すると、射出装置200Bの第2射出ユニ
ット30が、第1射出ユニット20と同様に、固定盤2
の背面にミキシングノズル40を介して配置させて、ミ
キシングノズル40内の切替弁(たとえば、ロータリバ
ルブ45)を切り替えることによって2種類の溶融樹脂
(第1射出ユニット20ではPP、PE、ABS等の表
皮材、第2射出ユニット30ではPP、PE、ABS等
のリサイクル材、あるいはガラス繊維等の補強材を混ぜ
た樹脂材)を固定金型4bの同一経路を通じてキャビテ
ィ5内へ供給するように構成される。型締装置200A
や制御装置200Cはそれぞれ図2のものと同じであ
る。
【0019】以上のように構成された射出成形装置10
0の作動について説明する。図2は、型締初期条件設定
手順を示したもので、下記の手順により初期条件の設定
を行なう。 (1)あらかじめダイハイト調整により、型締圧縮工程
時の最大型締力の設定を行なう。 (2)型締制御部61で油圧制御弁70を動作して、可
動金型4aを固定金型4b側へ前進させる。タイバー1
1に組込んだ型締力センサ66で両金型4a、4bがタ
ッチしたことを検知すると、可動金型4aの前進動作を
停止させるとともに、型締シリンダストロークセンサ6
9で、トグル機構6と連結される型締シリンダストロー
クを検出して、金型タッチ点(S0 )として、金型タッ
チ点設定部65で原点設定する。 (3)金型タッチ点設定後、さらに型締前進動作を行な
い、型締力センサ66の検出信号があらかじめ型締力設
定部64で設定した第1層の溶融樹脂を射出充填する際
の型締力設定値(P)に達した時の型締シリンダストロ
ークを型締シリンダストロークセンサ69で検出して、
型締位置設定値(S1 )として、型締力設定部64へ記
憶させる。 (4)型締位置設定後、可動金型4aを後退移動させ、
金型位置センサ68の検出信号があらかじめ型開量設定
部67で設定した第2層の溶融樹脂を射出充填する際の
型開量設定値(K)に達した時の型締シリンダストロー
クを型締シリンダストロークセンサ69で検出して、型
開位置設定値(S2 )として、型開量設定部67へ記憶
させる。 (5)初期設定完了後は、設定した型締位置設定値(S
1 )および型開位置設定値(S2 )に基づいて、第1層
および第2層の溶融樹脂を射出充填する際の型締動作を
制御する。こうすることにより、トグル機構6の倍力特
性により、すなわち、型締シリンダストロークセンサ6
9の検出信号に基づいて各々の設定した型締位置で型締
を行なう際に、型締シリンダストロークが、たとえば、
1mm変動したとしても、金型4aの位置変動は0.1
mm(100μm)以下であり、型締位置の設定精度は
極めて高い。実際には、型締シリンダストロークは0.
1mmの精度で型締制御は容易に出来るので、型締位置
の設定精度は0.01mm(10μm)以下となり極め
て高精度で、かつ、再現性の高い型締位置制御が容易に
実現できる。
【0020】図3は、成形動作手順を示すフローチャー
ト(図2の実施例1と図5の実施例2に共通する)であ
り、図4は成形工程の概略を説明する工程説明図(図2
の実施例に相当する)である。以上のようにして、初期
条件の設定が完了した後、実操業の成形運転に入るが、
その手順は、図3や図4に示すように、下記の手順によ
り行なう。 (a)先に型締力設定部64で設定した型締位置設定値
(S1 )に基づいて型閉動作を行なう。型締シリンダス
トロークセンサ69の検出信号が設定値に達した後は設
定値(S1 )を保持するように型締シリンダ8の油圧を
制御して位置保持制御を行なう(低圧型締状態=トグル
は屈折状態で、かつメカロック状態)。 (b)第1射出ユニット20側のシャットオフバルブ2
5を開いて、コア材となる第1層の溶融樹脂を金型キャ
ビティ内に射出充填する。ここで、低圧型締状態を、充
填された樹脂圧によって金型が開く(この場合は、タイ
バー11が伸長することによって型開挙動を示す)こと
を許容する型締力を設定すれば、第1層の溶融樹脂の射
出充填挙動に応じて型開挙動を示し、その結果、射出充
填による金型キャビティ内の樹脂の圧力偏差が解消され
て、残留歪の少ないかつ、変形・反りのない高品質のコ
ア成形体が得られるとともに、金型キャビティ内の樹脂
圧の低圧化によって、高速射出充填が可能となり、その
結果、樹脂の温度低下がなく射出充填されて、コア成形
体の高品質化が助長される。さらに、タイバー11の伸
長による弾性回復力が、射出充填に応じて適度に樹脂に
負荷されているので、コア成形体の形成が同時に行なわ
れることになる。
【0021】(c)第1層の溶融樹脂の射出充填完了を
タイミング制御部63で検知した後、第1射出ユニット
20側のシャットオフバルブ25を閉じるとともに、先
に型開量設定部67で設定した型開位置設定値(S2
に基づいて型開動作を行なう。型締シリンダストローク
センサ69の検出信号が設定値に達した後は、設定値
(S2 )を保持するように型締シリンダの油圧を制御し
て位置保持制御を行なう(型開型締状態=トグルは屈折
状態で、かつメカロック状態)。なお、型開動作は、第
1層の溶融樹脂の冷却固化状態に応じて、充填完了直後
から、任意の時間で設定される遅延時間を経た後の範囲
内で選択される。 (d)型開型締状態に達したことをタイミング制御部6
3で検知した後、第2射出ユニット30側のシャットオ
フバルブ35を開いて、表皮材となる第2層の溶融樹脂
を、コア成形体と可動金型とで形成された2次空間部内
に射出充填する。
【0022】ここで、第2層の溶融樹脂に、 質感や高級感あるいはカラーリングを目的として、
たとえば、塩化ビニル樹脂(PVC)、着色したポリプ
ロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂やポリウレタン(P
U)等の熱硬化性樹脂を用いれば、コア成形体の表面に
表皮材としての機能を付加させた樹脂層を形成させた貼
り合せ成形品が得られる。 また、たとえば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキ
シアクリレートオリゴマー等の過酸化物触媒によって硬
化するバインダ成分を主体とした1液型コーティング材
やエポキシ樹脂/ポリアミン硬化系、ポリオール樹脂/
ポリイソシアネート硬化系等の充填直前に主剤/硬化剤
を混合する2液型コーティング材を用いれば、コア成形
体の表面に塗装コーティングさせたインモールドコーテ
ィング成形品が得られる。 特に、この場合においては、コーティング層厚さ、すな
わち、2次空間部を形成させる際の型開位置設定値(S
2 )は、数μmと極めて小さい。従来の射出成形機の型
締装置では、型開量制御精度は100〜50μm程度が
限界であったのに対して、本発明では、10μm以下の
極めて高精度、かつ再現性の高い型開量制御精度が容易
に実現できるので、高品質なインモールドコーティング
成形品を、安定して供給できる。なお、第1層の溶融樹
脂は、シート・モールディング・コンパウンド(SM
C)、バルク・モールディング・コンパウンド(BM
C)等の熱硬性樹脂やポリエチレン(PE)、PP、A
BS等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0023】(e)第2層の溶融樹脂の射出充填完了を
タイミング制御部63で検知した後、第2射出ユニット
30側のシャットオフバルブ35を閉めるとともに、ト
グル機構6を伸び切る方向へ延伸させて高圧型締を行な
う(圧縮工程)。ここで、樹脂の冷却固化収縮挙動に応
じた型締側での樹脂への圧縮力の負荷により、射出充填
の際に生じた金型キャビティ内の樹脂の圧力偏差および
残留歪が緩和されて、変形・反りが皆無となるととも
に、コア成形体と第2層溶融樹脂の密着度が強化され、
さらに、第1層の溶融樹脂を射出充填する際の低圧型締
状態による効果と相乗して、極めて高品質な多層成形品
を得ることができる。 (f)圧縮工程における型締側および射出側の制御は、
高圧型締の開始と同時に起動するタイマ62のタイムア
ウト信号に基づいて行なわれる。ここで、タイマ62に
計量開始時間(t1 )、冷却完了時間(t2 )をあらか
じめ設定しておく。すなわち、計量開始時間t1 は、次
回の成形に備えて、第1、第2射出ユニットの計量を行
なうものであり、冷却完了時間t2 は、充填する樹脂の
物性、金型の冷却能力等から、樹脂の冷却完了時間を算
出するものである。
【0024】図6は図5の第2実施例における成形動作
の工程説明図であり、その動作手順を説明すると、 (a)先に型締力設定部64で設定した型締位置設定値
(S1 )に基づいて型閉動作を行なう。型締シリンダス
トロークセンサ69の検出信号が設定値に達した後は設
定値(S1 )を保持するように型締シリンダ8の油圧を
制御して位置保持制御を行なう(低圧型締状態=トグル
は屈折状態で、かつメカロック状態)。 (b)ミキシングノズル40内のロータリーバルブ45
を第1射出ユニット20側に経路を切り替えた後、第1
射出ユニット20側のシャットオフバルブ25を開い
て、表皮材となる第1層の溶融樹脂を金型キャビティ5
内に射出充填する。ここで、低圧型締状態を、充填され
た樹脂圧によって金型が開く(この場合は、タイバー1
1が伸長することによって型開挙動を示す)ことを許容
する型締力を設定すれば、第1層の溶融樹脂の射出充填
挙動に応じて型開挙動を示し、その結果、金型キャビテ
ィ5内の樹脂圧の低圧化によって高速充填が可能とな
り、樹脂の温度低下なく射出充填できる。このことは、
第2層の溶融樹脂を、第1層充填物の内部に射出充填す
る際、第1層充填物は未だ高温状態、すなわち、高い流
動性を保有している状態であるので、第2層溶融樹脂の
充填に伴なう第1層充填物の拡張挙動が極めて容易に行
なわれ、その結果、第2層溶融樹脂は無理なく充填でき
る。 (c)第1層溶融樹脂の射出充填完了をタイミング制御
部63で検知した後、第1射出ユニット20側のシャッ
トオフバルブ25を閉じるとともに、ミキシングノズル
40内のロータリーバルブ45を第2射出ユニット30
側に経路を切替えて、先に型開量設定部67で設定した
型開位置設定値(S2 )に基づいて型開動作を行なう。
型締シリンダストロークセンサ69の検出信号が設定値
に達した後は、設定値(S2 )を保持するように型締シ
リンダの油圧を制御して位置保持制御を行なう(型開型
締状態=トグルは屈折状態で、かつメカロック状態)。
【0025】(d)型開型締状態に達したことをタイミ
ング制御部63で検知した後、第2射出ユニット30側
のシャットオフバルブ35を開いて、コア材となる第2
層の溶融樹脂を第2層充填物の内部に向けて射出充填す
る。このとき、第1層充填物は未だ高い流動性を保有し
ていること、かつ、第1層充填物の表層部は金型に接触
しているため薄いスキン層を形成していること、さら
に、金型キャビティ容積>第1層充填物の容積であるこ
とにより、コア材の充填は極めて容易となり、コア材充
填による表皮材の拡張挙動も極めてスムーズに行なわ
れ、そのうえ、コア材が表皮材を突破って表面に出てく
ることも全くなくなり、その結果、極めて高品質なサン
ドイッチ成形品が容易に得られる。 (e)第2層の溶融樹脂の射出充填完了をタイミング制
御部63で検知した後、第2射出ユニット30側へシャ
ットオフバルブ35を閉めるとともに、トグル機構6を
伸び切る方向へ延伸させて高圧型締を行なう(圧縮工
程)。ここで、樹脂の冷却固化収縮挙動に応じた型締側
での樹脂への圧縮力の負荷により、射出充填の際に生じ
た金型キャビティ内の樹脂の圧力偏差および残留歪が緩
和されて、変形・反りが皆無となるとともに、コア成形
体と表皮材の密着度が強化され、さらに第1層溶融樹脂
を射出充填する際の低圧型締状態による効果、および、
第2層溶融樹脂を射出充填する際の型開型締状態による
効果と相乗して、極めて高品質な多層成形品を得ること
ができる。なお、第2層の溶融樹脂を射出充填後、圧縮
工程を行なう前に、一旦、第1層の溶融樹脂を適量射出
充填することによって、 コア材充填の跡が成形品外観に残らない。 ミキシングノズル40内が第1層溶融樹脂で充満さ
れているので、次成形サイクル時に表皮材とコア材の混
入がなくなる。 (f)圧縮工程における型締側および射出側の制御は、
高圧型締の開始と同時に起動するタイマ62のタイムア
ウト信号に基づいて行なわれる。ここで、タイマ62に
計量開始時間(t1 )、冷却完了時間(t2 )をあらか
じめ設定しておく。すなわち、計量開始時間t1 は、次
回の成形に備えて、第1、第2射出ユニットの計量を行
なうものであり、冷却完了時間t2 は、充填する樹脂の
物性、金型の冷却能力等から、樹脂の冷却完了時間を算
出するものである。
【0026】なお、本実施例では、低圧型締→第1層樹
脂射出→型開型締→第2層樹脂射出→高圧型締、の成形
動作を基本としているが、成形に関する全ての型締位置
範囲において型締停止精度が10μm以下の極めて高い
精度を達成可能なことから、必要に応じて、以下に示す
成形動作の応用も実現可能である。
【0027】成形動作の応用としては、下記のものが考
えられる。 (1)第1層溶融樹脂を射出充填する際の型締制御 コア成形体の完全形成を目的とする場合には、低圧
型締→射出→高圧型締 充填不可能な薄肉・複雑成形品への対応としては、
型開型締→射出→高圧型締 型締動作の簡略化を望む場合には、高圧型締→射出 (2)第2層溶融樹脂を射出充填する際の型締制御、す
なわち、 表皮材の質感の損傷を防止するため、型開型締→射
出→低圧型締 表皮材の質感の損傷を防止するため、低圧型締→射
出→型締保持 を行なう。 (3)上記(1)(2)の組合せ、および、基本動作と
の組合せを行なうことによって、さらに、応用範囲が拡
大する。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
下記のような優れた効果を発揮することができる。 (1)あらかじめ、タイバーに組込んだ型締力センサで
両金型がタッチした状態を検知して、トグル機構と連結
された型締シリンダのストロークを原点設定した後、第
1層の溶融樹脂を射出充填する際のトグル機構が伸び切
らない状態での低圧型締における設定型締力を型締セン
サで検知して、型締シリンダのストローク原点設定位置
からのストローク前進量で型締位置設定を行なうととも
に、第2層の溶融樹脂を射出充填する際の2次空間部の
形成における設定型開量を、可動盤に組込んだ金型位置
センサで検知して、型締シリンダのストローク原点設定
位置からのストローク後退量で型開位置設定を行なう。
初期設定完了後は型締シリンダストロークセンサ69の
検出信号に基づいて型締を行なう。こうすることによ
り、成形機を大幅に改造すること無く、また、複雑高精
度なレベリング装置を付加させることなく、トグル機構
の倍力特性により、10μm以下の極めて高精度、かつ
再現性の高い型締位置制御が容易に実現でき、その結
果、極めて高品質な多層成形品を低コストで安定して供
給できる。 (2)低圧型締状態でコア材となる第1層の溶融樹脂を
射出充填した後、型開型締状態にして、コア材と金型キ
ャビティとで形成された2次空間内へ、表皮材となる第
2層の溶融樹脂を射出充填し、その後、高圧型締を行な
うことにより、変形・反りのない、かつコア材と表皮材
の密着度の高い高品質な貼り合わせ成形の多層成形品が
得られる。 (3)さらに、第2層溶融樹脂を塗装コーティング材と
することで、上記(2)により高品質なインモールドコ
ーティング成形の多層成形品が得られる。 (4)また、第1層溶融樹脂を表皮材とし、第2層溶融
樹脂をコア材とするとともに、第2層溶融樹脂を第1層
充填物の内部に向けて射出充填することで、上記(2)
により高品質なサンドイッチ成形の多層成形品が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る射出成形装置の全体構成
図である。
【図2】本発明の実施例に係る型締初期条件設定手順を
示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例に係る成形動作手順を示すフロ
ーチャートである。
【図4】本発明の実施例に係る成形工程の概略を説明す
る工程説明図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る射出成形装置の全体
構成図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る成形工程の概略を説
明する工程説明図である。
【符号の説明】
1 エンドプラテン 2 固定盤 3 可動盤 4a 可動金型 4b 固定金型 5 キャビティ 6 トグル機構 7 クロスヘッド 8 型締シリンダ 9 ピストンロッド 10 ガイドロッド 20 第1射出ユニット 25 シャットオフバルブ(第1射出ユニット) 30 第2射出ユニット 35 シャットオフバルブ(第2射出ユニット) 40 ミキシングノズル 45 ロータリバルブ 61 型締制御部 62 タイマ 63 タイミング制御部 64 型締力設定部 65 金型タッチ点設定部 66 型締力センサ 67 型開量設定部 68 金型位置センサ 69 型締シリンダストロークセンサ 70 油圧制御弁 80 油圧供給源 100 射出成形装置 100A 型締装置 100B 射出装置 100C 制御装置 200 射出成形装置 200A 型締装置 200B 射出装置 200C 制御装置 P 型締力設定値 S 型開量設定値 S0 金型タッチ点 S1 型締位置設定値 S2 型開位置設定値 t1 計量開始時間 t2 冷却完了時間

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧式の型締シリンダを駆動させてトグ
    ル機構を介して型締を行なう射出成形装置を用いて樹脂
    の多層成形を行なうに際して、 前記トグル機構が伸び切らない状態で低圧型締を行なっ
    た後、可動金型と固定金型で形成された金型空間内に第
    1層の溶融樹脂を射出充填した後、 該両金型を相対的に離間させて、該可動金型と該第1層
    充填物との間に2次空間部を形成させ、該2次空間部に
    第2層の溶融樹脂を射出充填した後、該トグル機構を伸
    び切る方向に延伸させて高圧型締を行なうことを特徴と
    する樹脂の多層成形方法。
  2. 【請求項2】 タイバーに組み込んだ型締センサを用い
    て、両金型がタッチした状態を検知した後、トグル機構
    と連結された型締シリンダのストロークを原点設定し、 低圧型締における設定型締力を前記型締センサで検知し
    た後、該原点設定位置からの型締シリンダのストローク
    前進量を設定するとともに、 第1層の溶融樹脂の射出充填中は、設定した前進位置に
    可動金型を保持するように型締シリンダの油圧を制御す
    ることを特徴とする請求項1記載の樹脂の多層成形方
    法。
  3. 【請求項3】 2次空間部の形成時に設定する型開量
    を、可動盤に組み込んだ金型位置センサで検知した後に
    型締シリンダのストローク原点設定位置からのストロー
    ク後退量を設定するとともに、第2層の溶融樹脂の射出
    充填中は設定した後退位置に可動金型を保持するように
    型締シリンダの油圧を制御することを特徴とする請求項
    1記載または請求項2記載の樹脂の多層成形方法。
  4. 【請求項4】油圧式の型締シリンダを駆動させてトグル
    機構を介して型締を行なう射出成形装置を用いて樹脂の
    多層成形を行なうに際して、前記トグル機構が伸び切ら
    ない状態で低圧型締を行なった後、可動金型と固定金型
    で形成された金型空間内に第1層の溶融樹脂を射出充填
    した後、該両金型を相対的に離間させて、該可動金型と
    該第1層充填物との間に2次空間部を形成させ、第1層
    充填物の内部に第2層の溶融樹脂の射出充填した後、該
    トグル機構を伸び切る方向に延伸させて高圧型締を行な
    うことを特徴とする樹脂の多層成形方法。
  5. 【請求項5】 第2層の溶融樹脂を塗装コーティング材
    とすることを特徴とする請求項1記載の樹脂の多層成形
    方法。
  6. 【請求項6】 第1層の溶融樹脂を射出充填する際の型
    締力を設定する型締力設定部と、第2層の溶融樹脂を射
    出充填する際の型開量を設定する型開量設定部と、型締
    シリンダのストロークを検出する型締シリンダストロー
    クセンサと、タイバーに組み込まれ型締工程における金
    型タッチ点の検知を行なう型締力センサと、該型締力セ
    ンサの検出信号に基づいて型締シリンダのストロークを
    原点設定する金型タッチ点設定部と、可動盤の位置を検
    出する金型位置センサと、前記型締力設定部および型開
    量設定部の各々の設定値と前記型締力センサおよび金型
    位置センサの検出信号と前記型締シリンダストロークセ
    ンサの検出信号とを比較してトグル機構と連結される型
    締シリンダのストロークを制御して型締を行なう型締制
    御部を備えるとともに、 第1層の溶融樹脂の射出充填完了を検知して前記型締制
    御部へ型開信号を発信させるとともに、前記型締シリン
    ダストロークセンサの検出信号が前記型開量設定値に達
    したことを検知して第2層溶融樹脂の射出充填開始信号
    を発信させ、かつ、第2層の溶融樹脂の射出充填完了を
    検知して、型締制御部へ型締開始信号を発信させるタイ
    ミング制御部を備えたことを特徴とする樹脂多層成形用
    型締装置。
JP23649395A 1995-09-14 1995-09-14 樹脂の多層成形方法および樹脂多層成形用型締装置 Expired - Fee Related JP3275650B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23649395A JP3275650B2 (ja) 1995-09-14 1995-09-14 樹脂の多層成形方法および樹脂多層成形用型締装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23649395A JP3275650B2 (ja) 1995-09-14 1995-09-14 樹脂の多層成形方法および樹脂多層成形用型締装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0976278A JPH0976278A (ja) 1997-03-25
JP3275650B2 true JP3275650B2 (ja) 2002-04-15

Family

ID=17001555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23649395A Expired - Fee Related JP3275650B2 (ja) 1995-09-14 1995-09-14 樹脂の多層成形方法および樹脂多層成形用型締装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3275650B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3612986B2 (ja) * 1998-02-20 2005-01-26 宇部興産株式会社 樹脂の多層成形方法および装置
KR20020026948A (ko) 1999-07-27 2002-04-12 다이니폰 도료 가부시키가이샤 금형내 피복성형 방법
JP4261473B2 (ja) * 2004-12-24 2009-04-30 住友重機械工業株式会社 成形方法及び成形機
JP4884690B2 (ja) * 2005-04-11 2012-02-29 宇部興産機械株式会社 型内被覆成形用金型及び型内被覆成形方法
JP4893220B2 (ja) * 2006-10-16 2012-03-07 宇部興産機械株式会社 樹脂の多層射出成形方法及び樹脂の多層射出成形装置
JP5189624B2 (ja) * 2010-08-04 2013-04-24 株式会社日本製鋼所 拡張成形方法およびトグル式型締装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0976278A (ja) 1997-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7704423B2 (en) Method for expansion injection molding
EP0367139A2 (en) Injection moulding machine and method of regulating the clamping force of an injection moulding machine
JPH07100886A (ja) 薄肉成形方法
CA2435947A1 (en) Moulding
JP3275650B2 (ja) 樹脂の多層成形方法および樹脂多層成形用型締装置
JP3301281B2 (ja) 樹脂の多層成形方法および型締装置
US7824597B2 (en) Method and apparatus for making flat molded plastic articles
JP2019217725A (ja) 加圧成形機および加圧成形機の加圧制御方法
JP2002337183A (ja) 3層積層体の成形方法および成形用金型
US6875383B2 (en) Method and apparatus for injection molding
JP3371661B2 (ja) 射出低圧成形方法および装置
CN101044003B (zh) 热塑性材料的注塑压缩成型方法
JPH0720650B2 (ja) 射出圧縮成形方法
US20080265465A1 (en) Apparatus for Injection Compression Molding and Method of Molding Articles
JPH0985793A (ja) 射出低圧成形方法および装置
JP3154389B2 (ja) 射出プレス成形方法および射出成形装置
JP2642993B2 (ja) プラスチック成形品の成形方法
JP3363952B2 (ja) 射出圧縮成形方法
JPH0435922A (ja) 射出圧縮成形方法及び装置
JP3401854B2 (ja) プラスチックのインモ−ルドコ−ティング法
JPH09193222A (ja) 射出低圧成形方法および装置
JPS635919A (ja) 射出圧縮成形方法
JP3128055B2 (ja) 射出プレス成形方法および装置
JP3282435B2 (ja) 射出プレス成形方法および射出プレス成形装置
JPS60179218A (ja) 射出圧縮成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080208

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090208

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090208

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100208

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100208

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees