JP3275503B2 - アイロン装置 - Google Patents

アイロン装置

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JP3275503B2
JP3275503B2 JP32826793A JP32826793A JP3275503B2 JP 3275503 B2 JP3275503 B2 JP 3275503B2 JP 32826793 A JP32826793 A JP 32826793A JP 32826793 A JP32826793 A JP 32826793A JP 3275503 B2 JP3275503 B2 JP 3275503B2
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政雄 清水
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アイロンと作業台とで
衣類等のしわ伸ばしを行うアイロン装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のアイロン装置は、例えば
実公昭60−14479号公報および特開昭58−50
999号公報に示されているような構造になっていた。
すなわち、実公昭60−14479号公報に記載された
ものは、アイロン本体に給電する電源端子を有した載置
台とアイロンプレス台を一体に構成するとともに、この
アイロンプレス台の収納部に載置台を収納可能にしたも
のである。
【0003】また、特開昭58−50999号公報に記
載されたものは、アイロンプレス台を折りたたみ自在に
するとともに、このアイロンプレス台の下面にアイロン
本体を収納する収納箱を配設し、アイロンプレス台を折
りたたんだ時、この収納箱を挟みこむように構成して、
収納箱に設けたハンドルを持って運搬可能にしたもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
成のものでは、第1の従来例においては、アイロンがけ
作業時に使用するアイロン本体がアイロン台と一体に収
納することができないため、アイロン本体が安全な温度
に冷却されるまで収納することができず、しかも、アイ
ロン本体とアイロン台を別々に収納保管しなければなら
ないために、アイロンがけ作業後の後始末が面倒である
という問題を有していた。
【0005】また、アイロンがけ作業を行う際、アイロ
ン台と電源端子を有する載置台が一体に構成されている
ため、例えばズボンやワイシャツの袖等の長手の衣類を
アイロンがけする場合に、裾や襟が載置台にかかって作
業性が著しく損われるという問題を有していた。
【0006】また、第2の従来例においては、アイロン
本体がアイロン台に設けた収納箱に収納できるようにな
っているが、アイロンがけ作業後はアイロン台の表面に
取り付けられているマツトやカバーを外さなければなら
ず、しかも、アイロン台を二つ折にして折りたたむ操作
が必要であるなど、後始末に手間がかかり、取扱いが不
便であるという問題を有していた。
【0007】本発明は上記課題を解決するもので、アイ
ロンがけ作業前後の準備と後始末を簡単にできるように
することを第1の目的としている。第2の目的は、アイ
ロン装置収納時の体積を小さくし、収納性を向上するこ
とである。第3の目的は、ズボンやワイシャツの袖等の
長手のものにアイロンをかける場合、裾や襟が載置台に
かからないようにして作業性を向上することである。第
4の目的は収納時の安全性を向上することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するために、ヒータによって加熱されるベースお
よび前記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン
本体と、このアイロン本体を載置する載置部および前記
給電ピンに接続される給電端子を有するスタンドと、ア
イロンがけを行うアイロン台と、前記スタンドに載置し
たアイロン本体を包囲する収納ケースとを備え、前記ス
タンドとアイロン台は各々の側方に設けた回転軸により
回動自在に構成したことを第1の課題解決手段としてい
る。
【0009】また、上記第2の目的を達成するために、
上記第1の課題解決手段のアイロン台をスタンドに対し
て略直角に回動した場合、アイロン台を床面方向に移動
可能にしたことを第2の課題解決手段としている。
【0010】また、上記第3の目的を達成するために、
ヒータによって加熱されるベースおよび前記ヒータに接
続された給電ピンを有するアイロン本体と、このアイロ
ン本体を載置する載置部および前記給電ピンに接続され
る給電端子を有するスタンドと、アイロンがけを行うア
イロン台と、前記スタンドに載置したアイロン本体を包
囲する収納ケースとを備え、前記スタンドとアイロン台
は各々の側方に設けた回転軸により回動自在に構成する
とともに、アイロンがけ使用状態において前記スタンド
とアイロン台との間に間隙を設けたことを第3の課題解
決手段としている。
【0011】また、上記第2の目的を達成するために、
ヒータによって加熱されるベースおよび前記ヒータに接
続された給電ピンを有するアイロン本体と、このアイロ
ン本体を載置する載置部および前記給電ピンに接続され
る給電端子を有するスタンドと、アイロンがけを行うア
イロン台と、前記スタンドに載置したアイロン本体を包
囲する収納ケースとを備え、前記スタンドの略中央部と
アイロン台の側方に設けた回転軸により回動自在に構成
したことを第4の課題解決手段としている。
【0012】また、上記第1の目的を達成するために、
ヒータによって加熱されるベースおよび前記ヒータに接
続された給電ピンを有するアイロン本体と、このアイロ
ン本体を載置する載置部および前記給電ピンに接続され
る給電端子を有するスタンドと、アイロンがけを行うア
イロン台とを備え、上記スタンドの略中央部とアイロン
台の側方に設けた回転軸により回動自在に構成するとと
もに、前記アイロン台をスタンドに対して略直角に回動
した場合、前記スタンド上に載置したアイロン本体を包
囲する蓋体をアイロン台側方に設けたことを第5の課題
解決手段としている。
【0013】さらに、上記第4の目的を達成するため
に、ヒータによって加熱されるベースおよび前記ヒータ
に接続された給電ピンを有するアイロン本体と、このア
イロン本体を載置する載置部、前記給電ピンに接続され
る給電端子、この給電端子と接続された開閉手段を有す
るスタンドと、アイロンがけを行うアイロン台と、前記
スタンドに載置したアイロン本体を包囲する収納ケース
とを備え、前記スタンドとアイロン台を回動自在に構成
するとともに、前記アイロン台がアイロンがけ使用状態
にあるとき前記開閉手段が閉状態を保持するようにした
ことを第6の課題解決手段としている。
【0014】
【作用】本発明は上記した第1の課題解決手段により、
アイロンがけ終了後に収納ケースをアイロン本体の上方
から被せ、アイロン台を回転軸を中心にスタンドに対し
て略直角に回転させると収納可能状態となる。したがっ
て、アイロンがけ作業が終了すればアイロン本体を冷却
するために、そのままの状態で長時間放置する必要がな
く、アイロン本体とともにアイロン装置全体を一体的
に、かつ、直ちに片付けることができるようになる。
【0015】また、第2の課題解決手段により、アイロ
ンがけ終了後にアイロン台を回転軸を中心にスタンドに
対して略直角に回転させ、その後、アイロン台を床面方
向に移動することにより収納可能状態となる。したがっ
て、収納状態の全高が低くなり、収納性の高いアイロン
装置を得ることができるようになる。
【0016】また、第3の課題解決手段により、アイロ
ンがけを行う場合、収納状態からアイロン台を回転軸を
中心に回転させると、スタンドとアイロン台に間隙が設
けられるため、ズボンやワイシャツの袖等の長手のもの
にアイロンがけを行う場合にも、裾や襟の先端部は間隙
に落ちこみ、スタンドの載置台にかかることがなくなる
ため、作業性の高いアイロン装置を得ることができるよ
うになる。
【0017】また、第4の課題解決手段により、アイロ
ンがけ終了後に収納ケースをアイロン本体の上方から被
せた後、アイロン台を回転軸を中心にスタンドに対して
略直角に回転させると、アイロン台がスタンドの略中央
部上に位置して収納可能状態となる。したがって、収納
状態の全幅が狭くなり、隙間等への収納性の高いアイロ
ン装置を得ることができるようになる。
【0018】また、第5の課題解決手段により、アイロ
ンがけ終了後にアイロン台を回転軸を中心にスタンドに
対して略直角に回転させると、アイロン台側方に設けた
蓋体がアイロン本体を覆うため、収納ケースをアイロン
本体の上方から被せる必要がなく、より後始末が容易に
なる。
【0019】さらに、第6の課題解決手段により、アイ
ロンがけ終了後にアイロン台を回転軸を中心にスタンド
に対して略直角に回転させると、給電端子と接続された
開閉手段が開状態を保持するため、収納状態においては
アイロン本体のヒータへの回路が遮断される。したがっ
て、アイロン装置の収納時はヒータへの通電が確実に遮
断され、安全性の高いアイロン装置を得ることができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1〜図7を
参照しながら説明する。図1に示すように、アイロン装
置本体1は、アイロン本体2、アイロン台3、スタンド
4、収納ケース5を配設している。
【0021】アイロン台3は、図2に示すようにアイロ
ン装置本体1の側方に配置され、通気性を持たせるため
の開口6を全面に配設したアイロン台本体7と、このア
イロン台本体7の上面に置いた不織布よりなるマット8
と、綿布よりなる表カバー9とが設けられている。
【0022】アイロン本体2は、図3に示すように蓋体
10で覆われた気化室11を形成したベース12と、こ
のベース12を加熱するヒータ13と、ベース12の小
孔14からスチームを噴出させるための水を貯えるタン
ク15と、ベース12の温度を検知するサーミスタ等の
温度検知手段16と、この温度検知手段16の出力信号
を処理して信号端子17に出力する複数の電子部品によ
り構成された温度信号処理手段18と、ヒータ13に接
続された給電ピン19とを有している。
【0023】スタンド4には、アイロン本体2を載置す
る載置部20と、この載置部20に設けられた接続装置
21が配設してあり、アイロン本体2の給電ピン19と
接続される給電端子22を有している。制御手段23は
温度信号処理手段18の出力信号を受けてヒータ13へ
の通電を制御するもので、複数の電子部品により構成さ
れている。温度設定手段24は、図4に示すようにベー
ス12を任意の温度に設定するもので、設定温度表示手
段25は設定された温度の状態を発光ダイオード等で表
示する。
【0024】回転軸26はスタンド4とアイロン台3を
回動自在に接続するもので、図5に示すように作業者手
前側にロック機構27を形成している。このロック機構
27について図6および図7を参照しながら詳述する
と、28はロック釦であり、押圧部29と、第1の正四
角柱部30およびこの第1の正四角柱部30に設けたば
ね受け部31と、押圧部29と第1の正四角柱部30の
間に設けた第2の正角柱部32とを一体に構成してい
る。
【0025】ロックばね33は、ロック釦28のばね受
け部31とアイロン台本体7のばね受け部34間に挟設
されている。ロック用角穴35はスタンド4に設けてお
り、ロック釦28の第1の正四角柱部30が嵌合され
る。ロック釦保持用角穴36はアイロン台本体7に設け
ており、ロック釦28の第2の正四角柱部32が嵌合さ
れる。
【0026】上記構成において、ロック釦28の押圧部
29を奧に押し込むとロックばね33が収縮し、ロック
釦28の第1の正四角柱部30がスタンド4のロック用
角穴35から外れる。このままアイロン台3全体を回転
軸26を中心に回転させると、ロック釦保持用角穴36
によりロック釦28の第2の正角柱部32が保持されて
いるため、ロック釦28も同期して回転する。90度回
転した時点でロックばね33の付勢圧により、ロック釦
28の第1の正四角柱部30がスタンド4のロック用角
穴35に嵌合され、回転可能状態から係止状態となる。
【0027】したがって、上記動作によりアイロン台3
はアイロンがけ作業時の水平状態と、収納時の垂直状態
にの二通りに設定可能となるものである。さらに、収納
時にはアイロン本体2を上方から覆う収納ケース5をス
タンド4に着脱自在に係止できる。
【0028】以上のように構成されたアイロン装置にお
いて、以下その動作を説明する。まず、アイロン装置本
体1を収納する場合、上述のようにアイロン台3をスタ
ンド4に対して垂直状態に折りたたみ、家具の隙間や部
屋の隅部に載置する。次にアイロンがけを行うときは、
アイロン装置を収納場所より出してきて所定の位置に設
置した後、ロック釦28を押圧し、前述の手順でアイロ
ン台3をアイロンがけ可能な水平状態に設置する。
【0029】次に、収納ケース5を取り外しアイロン本
体2を露出させてから、電源(図示せず)を投入し、温
度設定手段25を操作してアイロン本体2を任意の温度
に設定すると、温度検知手段16の出力に応じて温度信
号処理手段28が給電ピン19、給電端子22を介して
制御手段23に信号を出力する。この信号に応じてヒー
タ13への通電が行われ、ベース12は設定された温度
まで上昇し、所定の温度に制御される。
【0030】ここで、アイロン本体2を載置部20から
取り外して、電源から切り離された状態でアイロンがけ
を行うと、タンク15内の水は気化室11に送られ、ベ
ース12の小孔14からスチームが噴出される。次に、
アイロン本体2を載置部20に載置すると、給電ピン1
9が給電端子22と接続され、前述のようにヒータ13
への通電が行われる。
【0031】そして、アイロンがけ作業が終了すると、
アイロン本体2を載置部20に載置し、その上方から収
納ケース5を被せ、ロック釦28を押圧してアイロン台
3をスタンド4に対して垂直状態に設置する。この状態
において、アイロン本体2はアイロンがけ使用時と同様
にベース12が床面方向にあるため、タンク15内の水
が外部に流出することはない。
【0032】したがって、上述のようにアイロン本体2
を載置部20に載置したまま収納することができ、全幅
もスタンド4の幅とアイロン台3の厚みを加えたものに
ほぼ等しい長さになるため、アイロン本体2を含むアイ
ロン装置1全体を一体的に、かつ、直ちに片付けること
ができ、後始末が頗る簡単に行えるようになる。また、
アイロンがけ作業前の準備も同様に簡単に行えるように
なるものである。さらに前述のように、アイロン本体2
のタンク15内に残った水を捨てなくとも水が流出する
ことがないため給排水の手間も省略できるものである。
【0033】次に、本発明の第2の実施例を図8〜図1
0を参照しながら説明する。図に示すように、回転軸3
7は、スタンド38とアイロン台39を回動自在に接続
するもので、作業者手前側にロック機構40を形成して
いる。L字形のガイド溝41はアイロン台39に設けて
おり、回転軸37が摺動可能に構成されている。
【0034】ここで、ロック機構40について図10を
参照しながら詳述すると、円形のロック釦42は、押圧
部43と、この押圧部43に設けたばね受け部44と、
第1の正四角柱部45と、押圧部43と第1の正四角柱
部45の間に設けた第2の正角柱部46とを一体に構成
している。
【0035】ロックばね47は、ロック釦42のばね受
け部44とアイロン台39のばね受け部48間に挟設さ
れている。第1のロック用角穴49は、スタンド38に
設けロック釦42の第1の正四角柱部45が嵌合され
る。第2のロック用角穴50は、アイロン台39に設
け、ロック釦42の第2の正四角柱部46が嵌合され
る。
【0036】上記構成において、ロック釦42の押圧部
43を奧に押し込むとロックばね47が収縮し、ロック
釦42の第1の正四角柱部45がスタンド38の第1の
ロック用角穴49から外れ、さらに、ロック釦42の第
2の正四角柱部46がアイロン台39の第2のロック角
穴B50から外れる。
【0037】このままアイロン台39全体を回転軸37
を中心に回転させ、90度回転した時点でアイロン台3
9に設けたL字形のガイド溝41に沿って回転軸37を
摺動させると、アイロン台39が下方に降りた状態でロ
ックばね47の付勢圧によりロック釦42の第1の正四
角柱部45がスタンド38の第1のロック用角穴49に
嵌合され、回転可能状態から係止状態となる。
【0038】したがって、上記動作によりアイロン台3
9はアイロン掛け作業時の水平状態と、収納時の垂直状
態にの二通りに設定可能となり、収納時においてはアイ
ロン台39が床面に移動するため全高が低く押さえられ
るものである。
【0039】以上のように構成されたアイロン装置にお
いては、上記第1の実施例で示したものに比較してアイ
ロン台39の長さが同一であっても収納時の全高が低く
抑えられるため、使用時の準備、使用後の後片付けが簡
単に行える効果はそのままで収納時のアイロン台の小型
化が実現できる。
【0040】次に、本発明の第3の実施例を図11およ
び図12を参照しながら説明する。図に示すように、ア
イロン装置本体51は、アイロン本体52、アイロン台
53、スタンド54、収納ケース55を配設している。
【0041】アイロン本体52は上記第1の実施例と同
一の構成であり、スタンド54の載置部56に着脱自在
に構成されている。アイロン本体52の給電ピン19、
スタンド54の給電端子22も第1の実施例と同一の構
成であり、ベース12面温度の制御も同様に行われるも
のである。温度設定手段57はベース12を任意の温度
に設定するものである。設定温度表示手段58は設定さ
れた温度の状態を発光ダイオード等で表示するもので、
スタンド54上に配設している。
【0042】回転軸59は、スタンド54とアイロン台
53を回動自在に接続するもので、この回転軸59も第
1の実施例と同一の構成であり、アイロン台53はアイ
ロンがけ作業時の水平状態と、収納時の垂直状態にの二
通りに設定可能となるものである。アイロン台53は、
第1の実施例に示した操作により、アイロンがけ作業時
の水平状態に設置した場合、スタンド54との間に10
〜20cm程度の間隙60が設けられる形状となってい
る。
【0043】以上のように構成されたアイロン装置にお
いて、以下その動作を説明する。まず、アイロン装置本
体51を収納する場合、上述のようにアイロン台53を
スタンド54に対して垂直状態に折りたたみ、家具の隙
間や部屋の隅部に載置する。次にアイロンがけを行うと
きは、アイロン装置を収納場所より出してきて所定の位
置に設置した後、前述の手順でアイロン台53をアイロ
ンがけ可能な水平状態に設置する。
【0044】次に、収納ケース55を取り外しアイロン
本体52を露出させてから、電源(図示せず)を投入
し、温度設定手段57を操作してアイロン本体52を任
意の温度に設定すると、温度検知手段16の出力に応じ
て温度信号処理手段18が給電ピン19、給電端子22
を介して制御手段23に信号を出力する。この信号に応
じてヒータ13への通電が行われ、ベース12は設定さ
れた温度まで上昇し、所定の温度に制御される。
【0045】ここで、アイロン本体52を載置部56か
ら取り外して、電源から切り離された状態でアイロンが
けを行うことができる。このとき、ズボンやワイシャツ
の袖等の長手のものにアイロンがけを行う場合、裾や襟
の先端部は間隙60に落ちこみ、スタンド54の載置部
56にかかることがない。
【0046】したがって、アイロン本体52をスタンド
54に載置するときにズボンやワイシャツ等が邪魔にな
らず、アイロン本体52の給電ピン19とスタンド54
の給電端子22が確実に接合され安定したヒータ13へ
の通電が可能になる。また同様に、載置部56にかかっ
たズボンやワイシャツ等の上に誤って加熱されたアイロ
ン本体を52を置き、焦げ等を発生させたりすることも
防止できる。
【0047】次に、本発明の第4の実施例を図13およ
び図14を参照しながら説明する。図に示すように、回
転軸61はスタンド62とアイロン台63を回動自在に
接続するもので、スタンド62の略中央部に構成され作
業者手前側にロック機構64を形成している。このロッ
ク機構64は、上記第1の実施例と同一の構成であり、
アイロン台63はアイロン掛け作業時の水平状態と、収
納時の垂直状態にの二通りに設定可能となるものであ
る。アイロン台63は、第1の実施例に示した操作によ
り収納状態に設置した場合、アイロン装置の全幅がスタ
ンド62の幅と同一になり、隙間等への収納性が著しく
向上できる。
【0048】次に、本発明の第5の実施例を図15およ
び図16を参照しながら説明する。図に示すように、回
転軸65はスタンド66とアイロン台67を回動自在に
接続するもので、スタンド66の略中央部に構成され、
作業者手前側にロック機構68を形成してある。このロ
ック機構68は第1の実施例と同一の構成であり、アイ
ロン台67はアイロンがけ作業時の水平状態と、収納時
の垂直状態にの二通りに設定可能となるものである。ま
た、アイロン台67のスタンド66側端部に蓋体69が
一体に構成されている。
【0049】上記構成のアイロン装置本体をアイロンが
け作業状態から収納状態にする場合、アイロン本体をス
タンド66上に載置し、ロック機構68を第1の実施例
に示したように操作し、アイロン台67を垂直方向に起
こす。このとき、アイロン台67のスタンド66側端部
に蓋体69が一体に構成されているため、アイロン台6
7がスタンド66に対して略直角に回動した場合、スタ
ンド66上に載置したアイロン本体を蓋体69が覆う形
態となる。
【0050】したがって、従来のように収納ケースを別
体に設け、アイロン本体を覆う操作が不要となり、作業
開始時や、作業終了後の後片付けが簡易に行えるように
なる。当然、前述のように蓋体69によってアイロン本
体は覆われるため、加熱されたアイロン本体に触れての
火傷の危険や収納時の埃の付着も防止できるため、安全
性も確保できさらに掃除等のメンテナンスの手間も大幅
に削減できるものである。
【0051】次に、本発明の第6の実施例を図17〜図
21を参照しながら説明する。図に示すように、アイロ
ン装置本体70は、アイロン本体71、アイロン台7
2、スタンド73、収納ケース(図示せず)を配設して
いる。
【0052】アイロン本体71は、第1の実施例と同一
の構成であり、ベース12と、このベース12を加熱す
るヒータ13と、ベース12の温度を検知するサーミス
タ等の温度検知手段16と、この温度検知手段16の出
力信号を処理して信号端子17に出力する複数の電子部
品により構成された温度信号処理手段18と、ヒータ1
3に接続された給電ピン19とを有している。
【0053】スタンド73も第1の実施例と同様の構成
であり、アイロン本体71を載置する載置部20と、こ
の載置部20に設けられた接続装置21とが配設してあ
り、アイロン本体71の給電ピン19と接続される給電
端子22を有している。開閉手段75は、リミットスイ
ッチ等で構成されて給電端子22と直列に接続され、突
出型の操作釦76を有しており、この操作釦76を押し
込むと開閉手段75は閉(オン)状態になり、ヒータ1
3への通電が給電端子22および給電ピン19を介して
可能となり、操作釦76の押し込みを解除すると開(オ
フ)状態となりヒータ13への通電は強制的に遮断され
る。
【0054】制御手段23は、温度信号処理手段18の
出力信号を受けてヒータ13への通電を制御するもの
で、複数の電子部品により構成されている。温度設定手
段24は、ベース12を任意の温度に設定するもので、
設定温度表示手段25は、設定された温度の状態を発光
ダイオード等で表示するものである。
【0055】回転軸26は、スタンド73とアイロン台
72を回動自在に接続するもので、作業者手前側にロッ
ク機構27を形成している。このロック機構27は、第
1の実施例と同一の構成であり、アイロン台72はアイ
ロンがけ作業時の水平状態と、収納時の垂直状態にの二
通りに設定可能となるものである。カム77は回転軸2
6に設け、開閉手段75の操作釦76に対向して設けて
ある。
【0056】このカム77と開閉手段75の動作を説明
すると、まずアイロン台72をアイロンがけ作業時の水
平状態に設置すると、カム77が開閉手段75の操作釦
76を押圧し、制御手段23からヒータ13への通電ラ
インを閉(オン)状態に保持し、アイロン本体71のベ
ース12面の温度制御を可能にする。
【0057】次にアイロン台72を収納時の垂直状態に
設置すると、カム77が開閉手段75の操作釦76から
外れ、制御手段23からヒータ13への通電ラインを開
(オフ)状態に保持し、ヒータ13への通電を強制的に
遮断する。
【0058】上記構成において動作を説明すると、まず
アイロンがけを行うときは、アイロン装置を収納場所よ
り出してきて所定の位置に設置した後、ロック機構27
を操作してアイロン台72を水平状態に設置する。この
状態においては、前述のように制御手段23からヒータ
13への通電ラインが開閉手段75により閉(オン)状
態に保持されているため、作業者は温度設定手段24を
操作することにより、アイロン本体71のベース12面
を任意の温度に設定できる。
【0059】ここで、アイロン本体71を載置部20か
ら取り外して、電源から切り離された状態でアイロンが
けを行うことができる。次にアイロン掛け作業終了後
に、電源コード(図示せず)を電源に投入したままでア
イロン台72を立て収納状態に設置すると、制御手段2
3からヒータ13への通電ラインが開閉手段75により
開(オフ)保持状態になり自動的にヒータ13への通電
が遮断される。
【0060】したがって、アイロン装置を収納状態に設
置すると、たとえ電源コードを抜き忘れていても確実に
ヒータ13への通電が遮断され、熱によるアイロン装置
の損傷、収納箇所付近の損傷、あるいは火災等の危険を
未然に防止でき、高い安全性が確保できる。
【0061】なお、上記実施例においては、ヒータ13
への供給ラインに開閉手段75を設けた例を示したが、
電源を供給する電源コードに電気的に直列配置したもの
であってもよい。この場合、アイロン装置を収納状態に
した時、制御手段23の電源も同時に遮断されるため、
より高い安全性が確保できるようになる。
【0062】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、ヒータによって加熱されるベースおよび前記
ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン本体と、
このアイロン本体を載置する載置部および前記給電ピン
に接続される給電端子を有するスタンドと、アイロンが
けを行うアイロン台と、前記スタンドに載置したアイロ
ン本体を包囲する収納ケースとを備え、前記スタンドと
アイロン台は各々の側方に設けた回転軸により回動自在
に構成したことにより、アイロンがけ終了後に収納ケー
スをアイロン本体の上方から被せ、アイロン台を回転軸
を中心にスタンドに対して概直角に回転させると、収納
可能状態となるもので、アイロンがけ作業が終了した
後、アイロン本体を冷却するためにそのままの状態で長
時間放置する必要がなく、アイロン本体とともにアイロ
ン装置全体を一体的に、かつ、直ちに片付けることがで
きる。
【0063】また、アイロン台をスタンドに対して略直
角に回動した場合、アイロン台を床面方向に移動可能に
したことにより、アイロン装置の収納時の全高をより低
く抑えることができ、収納性を向上することができる。
【0064】また、ヒータによって加熱されるベースお
よび前記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン
本体と、このアイロン本体を載置する載置部および前記
給電ピンに接続される給電端子を有するスタンドと、ア
イロンがけを行うアイロン台と、前記スタンドに載置し
たアイロン本体を包囲する収納ケースとを備え、前記ス
タンドとアイロン台は各々の側方に設けた回転軸により
回動自在に構成するとともに、アイロンがけ使用状態に
おいて前記スタンドとアイロン台との間に間隙を設けた
ことにより、ズボンやワイシャツの袖等の長手のものに
アイロンがけを行う場合にも、裾や襟の先端部が間隙に
落ちこみ、スタンドの載置部にかかることがなく、作業
性を高めることができる。
【0065】また、ヒータによって加熱されるベースお
よび前記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン
本体と、このアイロン本体を載置する載置部および前記
給電ピンに接続される給電端子を有するスタンドと、ア
イロンがけを行うアイロン台と、前記スタンドに載置し
たアイロン本体を包囲する収納ケースとを備え、前記ス
タンドの略中央部とアイロン台の側方に設けた回転軸に
より回動自在に構成したことにより、アイロン装置の収
納時の全幅をより狭く抑えることができ、収納性を向上
させることができる。
【0066】また、ヒータによって加熱されるベースお
よび前記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン
本体と、このアイロン本体を載置する載置部および前記
給電ピンに接続される給電端子を有するスタンドと、ア
イロンがけを行うアイロン台とを備え、上記スタンドの
略中央部とアイロン台の側方に設けた回転軸により回動
自在に構成するとともに、前記アイロン台をスタンドに
対して略直角に回動した場合スタンド上に載置したアイ
ロン本体を包囲する蓋体をアイロン台側方に設けたこと
により、収納ケースを被せる手間を不要として、アイロ
ン装置の収納性をさらに高めることができる。
【0067】さらに、ヒータによって加熱されるベース
および前記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロ
ン本体と、このアイロン本体を載置する載置部、前記給
電ピンに接続される給電端子、この給電端子と接続され
た開閉手段とを有するスタンドと、アイロンがけを行う
アイロン台と、前記スタンドに載置したアイロン本体を
包囲する収納ケースとを備え、前記スタンドとアイロン
台を回動自在に構成するとともに、前記アイロン台がア
イロンがけ使用状態にあるとき前記開閉手段が閉状態を
保持するようにしたことにより、アイロン本体の熱によ
る損傷等が未然に防止でき、高い安全性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のアイロン装置のアイロ
ン台を収納状態に設置した状態の正面図
【図2】同アイロン装置のアイロン台を使用状態に設置
した状態の一部を切欠いた正面図
【図3】同アイロン装置の要部側断面図
【図4】同アイロン装置の一部を切欠いた平面図
【図5】同アイロン装置の回転軸部の要部断面図
【図6】同アイロン装置の回転軸部のA矢視図
【図7】同アイロン装置の回転軸部の要部分解斜視図
【図8】本発明の第2の実施例の同アイロン装置のアイ
ロン台を収納状態に設置した状態の正面図
【図9】同アイロン装置のアイロン台を使用状態に設置
した状態の一部を切欠いた正面図
【図10】同アイロン装置の回転軸部の要部断面図
【図11】本発明の第3の実施例のアイロン装置のアイ
ロン台を収納状態に設置した状態の正面図
【図12】同アイロン装置のアイロン台を使用状態に設
置した状態の平面図
【図13】本発明の第4の実施例を示したアイロン装置
のアイロン台を収納状態に設置した状態の正面図
【図14】同アイロン装置のアイロン台を使用状態に設
置した状態の正面図
【図15】本発明の第5の実施例のアイロン装置のアイ
ロン台を収納状態に設置した状態の正面図
【図16】同アイロン装置のアイロン台を使用状態に設
置した状態の正面図
【図17】本発明の第6の実施例のアイロン装置の要部
断面図
【図18】同アイロン装置の回転軸部の要部斜視図
【図19】同アイロン装置の開閉手段を示した側面図
【図20】同アイロン装置の開閉手段を示した側面図
【図21】同アイロン装置の電気回路ブロック図
【符号の説明】
2 アイロン本体 3 アイロン台 4 スタンド 5 収納ケース 12 ベース 13 ヒータ 19 給電ピン 20 載置部 22 給電端子 26 回転軸
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−71100(JP,A) 特開 平3−136700(JP,A) 実開 昭59−145400(JP,U) 特表 平5−503870(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 81/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒータによって加熱されるベースおよび前
    記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン本体
    と、このアイロン本体を載置する載置部および前記給電
    ピンに接続される給電端子を有するスタンドと、アイロ
    ンがけを行うアイロン台と、前記スタンドに載置したア
    イロン本体を包囲する収納ケースとを備え、前記スタン
    ドとアイロン台は各々の側方に設けた回転軸により回動
    自在に構成したアイロン装置。
  2. 【請求項2】アイロン台をスタンドに対して略直角に回
    動した場合、前記アイロン台を床面方向に移動可能にし
    た請求項1記載のアイロン装置。
  3. 【請求項3】ヒータによって加熱されるベースおよび前
    記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン本体
    と、このアイロン本体を載置する載置部および前記給電
    ピンに接続される給電端子を有するスタンドと、アイロ
    ンがけを行うアイロン台と、前記スタンドに載置したア
    イロン本体を包囲する収納ケースとを備え、前記スタン
    ドとアイロン台は各々の側方に設けた回転軸により回動
    自在に構成するとともに、アイロンがけ使用状態におい
    て前記スタンドとアイロン台との間に間隙を設けたアイ
    ロン装置。
  4. 【請求項4】ヒータによって加熱されるベースおよび前
    記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン本体
    と、このアイロン本体を載置する載置部および前記給電
    ピンに接続される給電端子を有するスタンドと、アイロ
    ンがけを行うアイロン台と、前記スタンドに載置したア
    イロン本体を包囲する収納ケースとを備え、前記スタン
    ドの略中央部とアイロン台の側方に設けた回転軸により
    回動自在に構成したアイロン装置。
  5. 【請求項5】ヒータによって加熱されるベースおよび前
    記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン本体
    と、このアイロン本体を載置する載置部および前記給電
    ピンに接続される給電端子を有するスタンドと、アイロ
    ンがけを行うアイロン台とを備え、上記スタンドの略中
    央部とアイロン台の側方に設けた回転軸により回動自在
    に構成するとともに、前記アイロン台をスタンドに対し
    て略直角に回動した場合、前記スタンド上に載置したア
    イロン本体を包囲する蓋体をアイロン台側方に設けたア
    イロン装置。
  6. 【請求項6】ヒータによって加熱されるベースおよび前
    記ヒータに接続された給電ピンを有するアイロン本体
    と、このアイロン本体を載置する載置部、前記給電ピン
    に接続される給電端子、この給電端子と接続された開閉
    手段を有するスタンドと、アイロンがけを行うアイロン
    台と、前記スタンドに載置したアイロン本体を包囲する
    収納ケースとを備え、前記スタンドとアイロン台を回動
    自在に構成するとともに、前記アイロン台がアイロンが
    け使用状態にあるとき前記開閉手段が閉状態を保持する
    ようにしたアイロン装置。
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