JP3275416B2 - 積層型lcフィルタ - Google Patents

積層型lcフィルタ

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JP3275416B2
JP3275416B2 JP01316693A JP1316693A JP3275416B2 JP 3275416 B2 JP3275416 B2 JP 3275416B2 JP 01316693 A JP01316693 A JP 01316693A JP 1316693 A JP1316693 A JP 1316693A JP 3275416 B2 JP3275416 B2 JP 3275416B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インダクタ素子とコン
デンサ素子とを一体化してなる積層型の複合LCフィル
タに関し、詳細には同一材料からなる基板を採用する場
合の、インダクタンスの低下を防止しながら部品の大型
化,及びコストの上昇を回避でき、さらには広範囲の周
波数帯域にわたってノイズを除去できるようにした構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器のさまざまな分野でディ
ジタル化が進み、このディジタル回路から発生するノイ
ズが問題となっている。特に、信号ラインにのったノイ
ズを除去する手段の1つとして、従来、図12ないし図
15に示すような積層型LCフィルタが用いられている
(例えば、実公昭60-17895号公報参照) 。この積層型L
Cフィルタ40は、フェライト等の磁性体層41とコイ
ル用電極42とを交互に積層してなるインダクタ素子部
43と、TiO2 等の誘電体層44とコンデンサ用電極
45とを交互に積層してなるコンデンサ素子部46とを
重ね、これを一体焼結して焼結体47を形成し、該焼結
体47の表面に露出された上記各電極42,45の導出
電極49a〜49c部分に端子電極48a〜48cを被
覆形成した構造となっている。
【0003】ところで、上記積層型LCフィルタ40で
は、インダクタ素子部43を構成する磁性体層41と、
コンデンサ素子部46を構成する誘電体層44とはそれ
ぞれ焼成時の熱収縮率及び熱膨張係数が異なることか
ら、両者41,44を一体焼結すると層剥がれやクラッ
クが発生し易いという問題がある。
【0004】このような問題を解消するために、上記誘
電体層に換えてフェライト等の磁性体層を採用し、該磁
性体自身が持つ誘電率(10〜15) を利用してコンデンサ
素子部を構成したものが提案されている。これによれば
インダクタ素子部もコンデンサ素子部も同一の材料によ
り構成できるので、一体焼結する際の熱収縮,熱膨張の
差による層剥がれやクラックの問題を解消できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記コンデン
サ素子部に磁性体を採用した場合、該磁性体は誘電体に
比べて誘電率が小さいことから所定の静電容量を得るに
は、コンデンサ用電極の面積を大きくとる必要がある。
しかしながら、上記従来の積層型LCフィルタでは、磁
性体中に面積の大きなコンデンサ用電極を形成すると、
この電極が磁性体中の磁束の周回を妨害することからイ
ンダクタンスが低下するという問題点がある。このよう
なインダクタンスの低下を回避するには、磁性体の体積
を大きくすることにより可能であるが、このようにする
と部品が大型化するとともにコストが上昇するという問
題が生じる。
【0006】また、上記従来公報の積層型LCフィルタ
40では、インダクタ素子部43とコンデンサ素子部4
6とをそれぞれ独立して形成し、この両素子部43,4
6を重畳する構造であるから、集中定数回路となり、そ
の結果各素子部に単独の共振点が現れ、それだけノイズ
除去の周波数帯域が狭くなるという問題があり、この点
での改善が要請されている。
【0007】本発明は上記従来の状況に鑑みてなされた
もので、両素子部に同一材料を用いた場合のインダクタ
ンスの低下を防止しながら、部品の大型化,及びコスト
の上昇を回避でき、さらには広範囲の周波数帯域にわた
ってノイズを除去できる積層型LCフィルタを提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の発明
は、コイル用電極,コンデンサ用電極がそれぞれ形成さ
れた同一材料からなるコイル用基板とコンデンサ用基板
とを交互に積層して一体焼結してなり、上記各電極,基
板の透磁率,誘電率を利用してインダクタ素子部及びコ
ンデンサ素子部を構成した積層型LCフィルタであっ
て、上記各コイル用電極を交互に略線対称をなすよう形
成するとともに、各コイル用基板を各コイル用電極の一
部が該コイル用基板を挟んで交差状に対向するよう重ね
合わせ、該各コイル用電極の一端を該コイル用基板の一
主面側にて重ね合わされたコイル用電極の一端に、他端
を該コイル用基板の他主面側にて重ね合わされたコイル
用電極の他端にそれぞれスルーホールを介して接続して
インダクタ素子部を形成し、上記各コイル用基板をコン
デンサ電極がコイル用電極の対向部の間に位置するよう
挿入配置し、該コンデンサ用電極と上記コンデンサ用基
板又はコイル用基板を挟んで対向するコイル用電極とで
コンデンサ素子部を形成したことを特徴としている。
【0009】また請求項2の発明は、コイル用電極及び
コンデンサ用電極が形成された同一材料からなる基板を
積層して一体焼結してなり、上記各電極,基板の透磁
率,誘電率を利用してインダクタ素子部及びコンデンサ
素子部を構成した積層型LCフィルタであって、上記各
コイル用電極をU字状をなすように形成するとともに、
各基板を上記各コイル用電極が交互に略線対称をなし、
かつ上記U字状の一側部同士が該基板を挟んで略全長に
渡って対向するよう重ね合わせ、該各コイル用電極の一
端を該基板の一主面側にて重ね合わされたコイル用電極
の他端に、他端を該基板の他主面側にて重ね合わされた
コイル用電極の一端にそれぞれスルーホールを介して接
続し、上記各コイル用電極の一側部を電流が同一方向に
流れるようにインダクタ素子部を形成し、上記各基板を
挟んで対向するコンデンサ用電極とコイル用電極とでコ
ンデンサ素子部を形成したことを特徴としている。
【0010】ここで、上記基板には、磁性体,セラミッ
クや樹脂等の絶縁体又は誘電体,あるいは磁性体と誘電
体との混合体が採用できる。この混合体を用いた場合
は、広い周波数帯域で比較的大きなインダクタンス及び
キャパシタンスの両方が得られることから、広い帯域で
のノイズ除去が可能となる。また、誘電率が小さい絶縁
体,磁性体を用いた場合は、得られるインダクタンス及
びキャパシタンスともに小さくなるが、コイル部の浮遊
容量が非常に小さくなるので、高い周波数帯域でのノイ
ズ除去が可能となる。
【0011】
【作用】本発明に係る積層型LCフィルタによれば、
字状をなすコイル用電極を略線対称をなすよう交互に形
成し、各コイル用電極の一側部を基板を挟んで略全長に
渡って対向するように位置させたので、上記対向する各
コイル用電極の周りを閉磁路の磁束が周回することか
ら、この部分で大きなインダクタンスを誘起させること
ができる。また、上記各コイル電極間にコンデンサ用電
極を挿入配置したので、該コンデンサ用電極が上記磁束
の周回を妨害することもない。その結果、コンデンサ素
子部に誘電率の小さい基板を用いる場合のインダクタン
スの低下を解消でき、かつ基板の体積を大きくする必要
もないことから、部品の大型化,及びコストの上昇を回
避できる。
【0012】また、本発明では、各コイル用電極間にコ
ンデンサ用電極を挿入配置し、該コンデンサ用電極と該
基板を挟んで対向するコイル用電極との間で静電容量を
得るようにしたので、従来のインダクタ素子部とコンデ
ンサ素子部とをそれぞれ独立して形成する場合に現れる
共振点を防止でき、それだけ広い周波数帯域にわたって
ノイズを除去でき、上記要請に応えられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。図1ないし図5は、請求項1の発明に係る第1実施
例による積層型LCフィルタを説明するための図であ
る。図において、1は本実施例の積層型LCフィルタで
あり、該フィルタ1は同一材料からなる9枚の磁性体基
板2a〜2i上にコイル用電極3a〜3e及びコンデン
サ用電極4a〜4dを有し、コイル用電極を有する磁性
体基板とコンデンサ用電極を有する磁性体基板を交互に
重ね、これの最外層に同じく磁性体からなる複数のダミ
ー用基板5a,5bを配置して積層体を形成し、該積層
体を圧着するとともに一体焼結して焼結体6を形成して
構成されている。
【0014】上記コイル電極用の磁性体基板2a,2
c,2e,2g,2iの上面にはそれぞれ大略S字状の
コイル用電極3a〜3eが印刷によりパターン形成され
ており、この各コイル用電極3a〜3eは交互に線対称
をなすように形成されている。
【0015】上記最上段のコイル用電極3aの一端に形
成された導出部7aは該基板2aの右外縁部に露出され
ており、他端に形成された接続部7bはスルーホール8
a,下側のコンデンサ用の磁性体基板2bに接続された
スルーホール8bを介して2段目のコイル用電極3bの
他端に形成された接続部7cに接続されている。
【0016】また上記2段目のコイル用電極3bの接続
部7dはスルーホール8c,下側のコンデンサ用磁性体
基板2dに形成されたスルーホール8dを介して3段目
のコイル用電極3cの接続部7eに接続されている。さ
らにこのコイル用電極3cの接続部7fはスルーホール
8e,下側の磁性体基板2fのスルーホール8fを介し
て4段目のコイル用電極3dの他端部7gに接続されて
いる。同様にして、上記4段目のコイル用電極3dの接
続部7hはスルーホール8g,スルーホール8hを介し
て5段目のコイル用電極3eの接続部7iに接続されて
おり、この最下段のコイル用電極3eの導出部7jは該
基板2iの左外縁部に露出されている。
【0017】また、上記各コイル用電極3a〜3eの中
央部9a〜9eは各基板2a〜2iの中央部に位置して
おり、この各中央部9a〜9eは該基板を挟んで対向す
るように交差している。これにより上記各コイル用電極
3a〜3eは積層方向に見ると8の字状に周回してお
り、これにより2.5ターンのインダクタ素子部が形成
されている。
【0018】上記各コイル用電極3a〜3eが形成され
た各コイル用磁性体基板2a,2c,2e,2g,2i
の間に位置する各コンデンサ用磁性体基板2b,2d,
2f,2hの上面中央部には上記コンデンサ用電極4a
〜4dが形成されており、この各電極4a〜4dの両端
部10a〜10dはそれぞれ磁性体基板2b,2d,2
f,2hの交互に片側縁部に露出されている。上記各コ
ンデンサ用電極4a〜4dは上記各コイル用電極3a〜
3eの中央部9a〜9eと基板を挟んで対向しており、
これにより各コンデンサ用電極4a〜4dと各コイル用
電極3a〜3eの中央の対向部9a〜9eとで8個のコ
ンデンサ素子を有するコンデンサ素子部が形成されてい
る。
【0019】そして、図3及び図4に示すように、上記
焼結体6の左, 右端面6a,6bにはコイル用の入力出
力用端子電極11,12が被覆形成されており、この各
端子電極11,12にはそれぞれ上記コイル用電極3
e,3aの導出部7j,7aが接続されている。また上
記焼結体6の前,後側面6c,6dの中央部にはグラン
ド用端子電極13,14が被覆形成されており、この端
子電極13,14には上記各コンデンサ用電極4a〜4
d両端部10a〜10dが交互に露出し接続されてい
る。
【0020】次に本第1実施例の作用効果について説明
する。本実施例の積層型LCフィルタ1では、図2に示
すように、焼結体6の中央部に位置するコイル用電極3
a〜3eの中央部9a〜9eは5本となっている。これ
に対して、左, 右の周辺部のコイル用電極3a〜3eは
上,下部にそれぞれ2〜3本と略半分となっている。こ
れら中央部9a〜9eに流れる電流の方向と、左, 右部
の各コイル用電極3a〜3eに流れる電流の方向とは互
いに逆向きである。上記中央部9a〜9eを周回する磁
束Mは、左, 右部を周回する磁束Sに比べて大きい。即
ち、コイル部が誘起するインダクタンスは、線輪1つ当
たりに流れる電流及び磁気抵抗が同一であれば線輪数の
2乗に比例することから、上記中央部9a〜9eは少な
くとも左, 右周辺部の4倍のインダクタンスを発生す
る。
【0021】このように本実施例によれば、各コイル用
電極3a〜3eの中央部9a〜9eを対向するよう交差
させたので、これにより焼結体6の中央部で重なる線輪
の数は左, 右周辺部で重なる線輪数の約2倍となること
から、この周辺部に比べて上記中央部で鎖交する磁束M
を大きくでき、それだけ大きなインダクタンスを得るこ
とができる。また、上記各コイル用電極3a〜3eの中
央部9a〜9eにコンデンサ用電極4a〜4dを挿入配
置したので、該コンデンサ用電極4a〜4dが上記磁束
Mの周回を妨害することもない。その結果、インダクタ
ンスの低下を防止でき、かつ基板の体積を大きくしなく
ても済むことから、部品の大型化,及びコストの上昇を
回避できる。
【0022】また、本実施例では、各コイル用電極3a
〜3eの間に各コンデンサ用電極4a〜4dを配置した
ので、全体として8個のコンデンサ素子を形成でき、大
きなキャパシタンスが得られる。しかも本実施例では、
インダクタ素子部とコンデンサ素子部とが一体化されて
いるので、従来のインダクタ素子部とコンデンサ素子部
とをそれぞれ独立して形成した場合の共振点の現れがな
いことから、広い周波数帯域にわたってノイズを除去で
きる。
【0023】さらに、本実施例では、積層型LCフィル
タ1を2.5ターンのコイル素子と8個のコンデンサ素
子とで構成したので、インダクタンス及びキャパシタン
スは比較的小さくなることから低周波帯域でのノイズ除
去は困難であるものの、コイル用電極間の浮遊容量は非
常に小さくできることから、高周波帯域におけるノイズ
除去では優れた特性が得られる。
【0024】ここで、上記コイル用電極のターン数,コ
ンデンサ用電極数を適当に選ぶことによりインダクタン
ス及びキャパシタンスを調整できる。また、コイル用電
極及びコンデンサ用電極の電極幅を変えることによって
も調整できるが、この電極幅を大きくし過ぎると磁気抵
抗が増大し、インダクタンスの低下を招くことから、自
ずと限界がある。
【0025】図6ないし図10は、請求項2の発明に係
る第2実施例による積層体LCフィルタを説明するため
の図である。本実施例の積層型LCフィルタ20は、同
一材料からなる9枚の磁性体基板21a〜21iの上面
にU字状のコイル用電極22a〜22hとI字状のコイ
ル用電極22iを形成し、同時に各磁性体基板21b〜
21iにT字状のコンデンサ電極32a〜32hをコイ
ル用電極22a〜22hと平行に形成している。そして
この各磁性体基板21a〜21iを交互に重ねるととも
に、これの最外層にダミー用磁性体基板23a,23b
を配置して積層体を形成し、該積層体を一体焼結して焼
結体24を形成して構成されている。この焼結体24の
左, 右端面24a,24b中央部にはコイル入力出力用
端子電極25,26が形成されており、前,後側面24
c,24dの中央部にはグランド用端子電極27,28
が形成されている。
【0026】上記各コイル用電極22a〜22hは交互
に線対称をなすように形成されており、最上段のコイル
用電極22aの導出部29aは磁性体基板22aの左外
縁部に露出されており、該導出部29aは上記端子電極
25に接続されている。また上記コイル用電極22aの
接続部29bはスルーホール30aを介して2段目のコ
イル用電極22bの接続部29cに接続されており、こ
れの接続部29dはスルーホール30bを介して3段目
のコイル用電極22cの接続部29eに接続されてい
る。さらにこのコイル用電極22cの接続部29fはス
ルーホール30cを介して4段目のコイル用電極22d
の接続部29gに接続されており、これの接続部29h
はスルーホール30dを介して5段目のコイル用電極2
2eの接続部29iに接続されている。
【0027】さらに上記5段目のコイル用電極22eの
接続部29jはスルーホール30eにより6段目のコイ
ル用電極22fの接続部29kに、これの接続部29l
はスルーホール30fにより7段目のコイル用電極22
gの接続部29mに接続されている。さらにまた上記コ
イル用電極22gの接続部29nはスルーホール30g
により8段目のコイル用電極22hの接続部29oに、
これの接続部29pはスルーホール30hにより最下段
のコイル用電極22iの接続部29qに接続されてお
り、このコイル用電極22iの導出部20rは磁性体基
板21iの右外縁部に露出しており、該導出部20rは
上記端子電極26に接続されている。
【0028】また、上記各コイル用電極22a〜22h
の一側部31a〜31h,及び最下部のコイル用電極2
2iは各基板21a〜21iの中央部に位置しており、
この各一側部31a〜31h,及びコイル用電極22i
は該基板21a〜21iを挟んで対向するように位置
ている。これにより上記各コイル用電極22a〜22i
は積層方向に見て8の字状に周回しており、かつ各一側
部31a〜31hを電流が同一方向に流れる4ターンの
インダクタ素子部が形成されている。
【0029】また、上記各磁性体基板21b〜21i上
面の前,後縁部にはコンデンサ用電極32a〜32hが
交互に線対称をなすように形成されている。この各コン
デンサ用電極32a〜32hはグランド電極33a〜3
3hを介して各磁性体基板21b〜21iの前,後外縁
部に交互に露出されており、上記各グランド電極33a
〜33hは上記端子電極27,28に接続されている。
【0030】上記各コンデンサ用電極32a〜32hは
上記各コイル用電極22a〜22hの他側部と磁性体基
板21a〜21hを挟んで対向しており、これにより各
コンデンサ用電極32a〜32hと各コイル用電極22
a〜22hとの対向部で16個のコンデンサ素子を有す
るコンデンサ素子部が形成されている。
【0031】次に本第2実施例の作用効果について説明
する。本実施例の積層型LCフィルタ20は、図7に示
すように、焼結体24の中央部に位置するコイル用電極
22a〜22hの一側部31a〜31h,及び最下段の
コイル用電極22iは9本となっている。また焼結体2
4の左, 右周辺部は上記各コイル用電極22a〜22h
の他側部が4本となっており、この各他側部の間にコン
デンサ用電極32a〜32hが挿入配置されている。
【0032】本実施例においても、上記中央部を周回す
る磁束Mは、左, 右部を周回する磁束Sに比べて大きい
ことから、中央部で大きなインダクタンスが誘起される
こととなる。しかもコンデンサ用電極32a〜32hに
より磁束Mの周回を妨害することもないことから、イン
ダクタンスの低下を防止しながら、部品の大型化,及び
コストの上昇を回避でき、さらに共振点の現れを防止で
きることからノイズ除去範囲を拡大でき、上記第1実施
例と同様の効果が得られる。
【0033】また、本実施例では、上記第1実施例と同
様の9枚の磁性体基板21a〜21iで4ターンのコイ
ル素子と16個のコンデンサ素子とを構成したので、第
1実施例の積層型LCフィルタに比べて大きなインダク
タンス,及びキャパシタンスが得られる。従って、本実
施例のLCフィルタ20では、低周波帯域でのノイズ除
去効果に優れた特性が得られるとともに、少ない基板で
構成できるから生産性を向上できる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明に係る積層型LCフ
ィルタによれば、同一材料からなる複数の基板上にU字
状をなすコイル用電極を線対称をなすよう形成し、各コ
イル用電極の一側部を基板を挟んで対向させるととも
に、上記一側部を電流が同一方向に流れるようにインダ
クタ素子部を形成し、上記コイル用電極間にコンデンサ
用電極を挿入配置し、該コンデンサ用電極と基板を挟ん
で対向するコイル用電極とでコンデンサ素子部を形成し
たので、例えば誘電率の小さい基板を用いた場合のイン
ダクタンスの低下を防止でき、かつ部品の大型化,及び
コストの上昇を回避できる効果があり、さらに広範囲の
周波数帯域にわたってノイズを除去できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による積層型LCフィルタ
を説明するための分解斜視図である。
【図2】上記実施例の積層型LCフィルタの断面図であ
る。
【図3】上記実施例の焼結体を示す斜視図である。
【図4】上記実施例の積層型LCフィルタの斜視図であ
る。
【図5】上記実施例の積層型LCフィルタの等価回路図
である。
【図6】本発明の第2実施例による積層型LCフィルタ
を示す分解斜視図である。
【図7】上記実施例の積層型LCフィルタの断面図であ
る。
【図8】上記実施例の焼結体を示す斜視図である。
【図9】上記実施例の積層型LCフィルタの斜視図であ
る。
【図10】上記実施例の積層型LCフィルタの等価回路
図である。
【図11】従来の積層型LCフィルタを示す分解斜視図
である。
【図12】従来の焼結体を示す斜視図である。
【図13】従来の積層型LCフィルタの斜視図である。
【図14】従来の積層型LCフィルタの等価回路図であ
る。
【符号の説明】
1,20 積層型LCフィルタ 2a〜2i,21a〜21i 磁性体基板(基板) 3a〜3e,22a〜22i コイル用電極 4a〜4d,32a〜32h コンデンサ用電極 8a〜8h,30a〜30h スルーホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/10 H01G 4/14 - 4/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル用電極,コンデンサ用電極がそれ
    ぞれ形成された同一材料からなるコイル用基板とコンデ
    ンサ用基板とを交互に積層して一体焼結してなり、上記
    各電極,基板の透磁率,誘電率を利用してインダクタ素
    子部及びコンデンサ素子部を構成した積層型LCフィル
    タであって、上記各コイル用電極を交互に略線対称をな
    すよう形成するとともに、各コイル用基板を各コイル用
    電極の一部が該コイル用基板を挟んで交差状に対向する
    ように重ね合わせ、該各コイル用電極の一端を該コイル
    用基板の一主面側にて重ね合わされたコイル用電極の一
    端に、他端を該コイル用基板の他主面側にて重ね合わさ
    れたコイル用電極の他端にそれぞれスルーホールを介し
    て接続してインダクタ素子部を形成し、上記各コイル用
    基板をコンデンサ電極がコイル用電極の対向部の間に位
    置するように挿入配置し、該コンデンサ用電極と上記コ
    ンデンサ用基板又はコイル用基板を挟んで対向するコイ
    ル用電極とでコンデンサ素子部を形成したことを特徴と
    する積層型LCフィルタ。
  2. 【請求項2】 コイル用電極及びコンデンサ用電極が形
    成された同一材料からなる基板を積層して一体焼結して
    なり、上記各電極,基板の透磁率,誘電率を利用してイ
    ンダクタ素子部及びコンデンサ素子部を構成した積層型
    LCフィルタであって、上記各コイル用電極をU字状を
    なすように形成するとともに、各基板を上記各コイル用
    電極が交互に略線対称をなし、かつ上記U字状の一側部
    同士が該基板を挟んで略全長に渡って対向するよう重ね
    合わせ、該各コイル用電極の一端を該基板の一主面側に
    て重ね合わされたコイル用電極の他端に、他端を該基板
    の他主面側にて重ね合わされたコイル用電極の一端にそ
    れぞれスルーホールを介して接続し、上記各コイル用電
    極の一側部を電流が同一方向に流れるようにインダクタ
    素子部を形成し、上記各基板を挟んで対向するコンデン
    サ用電極とコイル用電極とでコンデンサ素子部を形成し
    たことを特徴とする積層型LCフィルタ。
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