JP3274674B2 - 窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法 - Google Patents

窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法

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JP3274674B2
JP3274674B2 JP2000143826A JP2000143826A JP3274674B2 JP 3274674 B2 JP3274674 B2 JP 3274674B2 JP 2000143826 A JP2000143826 A JP 2000143826A JP 2000143826 A JP2000143826 A JP 2000143826A JP 3274674 B2 JP3274674 B2 JP 3274674B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板上に窒化ガリウ
ム系化合物半導体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化ガリウム系化合物半導体は、LED
等の発光デバイスその他に広く応用されている。例え
ば、サファイア基板上にELO(Epitaxially Laterall
y Overgrown)法を用いてGaNを成長させた場合、室
温で10,000時間以上連続動作可能な青色レーザも
報告されている(S.Nakamura et al,Apply.Phys.Lett.7
2,211(1998))。ELO法においては、サファイア基板上
に数ミクロンのGaN層を形成し、GaNの<1100
>方向に沿ってストライプ状のマスクSiO2を形成す
る。ストライプ状のSiO2の開口比は約2:1であ
り、マスクSiO2の開口から垂直方向にGaNを再成
長させ、その後SiO2を覆うように横方向にGaNを
成長させて連続したGaN層を形成させる。これによ
り、マスクSiO2上のGaN層の転位密度を減じ、上
述した特性を有する発光デバイスを得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このE
LO法においては、マスクSiO2が存在する部分にお
けるGaN層で転位密度が減じているにすぎず、GaN
層の一部しか良好な特性が得られないことになる。
【0004】一方、サファイアとGaNの格子不整合に
鑑みて、サファイア基板上に低温でGaNあるいはAl
Nのバッファ層を成長させ、さらにこのバッファ層の上
にGaN層あるいはGaAlN層等を成長させることも
提案されている。例えば、特開平4−297023号公
報には、サファイア基板上に低温でGaAlNのバッフ
ァ層を成長させ、さらにGaNなどの半導体層を形成す
ることが記載されている。
【0005】しかし、この方法においても、低温バッフ
ァ層に高密度の転位が生じるため、その上に形成される
GaNあるいはGaAlN層にも高密度の転位が生じて
しまい、長時間の連続動作可能な発光デバイスを得るに
は十分ではない。
【0006】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑
みなされたものであり、比較的簡易な方法でELO法と
同程度あるいはそれ以上にGaN系化合物半導体の転位
密度を減じ、また、ELO法以上に大きな割合で(すな
わち効率的に)転位密度を減じることができる方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基板上にバッファ層を低温で成長させ、
さらに前記バッファ層上にGaN系化合物半導体を形成
する窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法において、
前記バッファ層の形成に先立ち、前記基板上に離散的に
結晶核発生阻害層を形成し、かつ、前記離散的に結晶核
発生阻害層が形成された基板上に離散的にバッファ体を
形成することを特徴とする。
【0008】また、本発明は、基板上にバッファ層を低
温で成長させ、さらに前記バッファ層上にGaN系化合
物半導体を形成する窒化ガリウム系化合物半導体の製造
方法において、前記バッファ層の形成に先立ち、前記基
板上に離散的に結晶核発生阻害層を形成し、かつ、前記
離散的に結晶核発生阻害層が形成された基板上に複数の
孔を有するバッファ体を形成することを特徴とする。
【0009】前記結晶核発生阻害層は、例えばストライ
プ状の所定間隔で形成されたSiO 2、SiN、Siの
いずれかとすることができる。
【0010】また、本発明は、基板上にバッファ層を低
温で成長させ、さらに前記バッファ層上にGaN系化合
物半導体を形成する窒化ガリウム系化合物半導体の製造
方法において、前記バッファ層の形成に先立ち、前記基
板に原料ガスを、前記基板上に化合物が離散的に形成さ
れる程度に制限された供給量だけ供給することで離散的
にバッファ体を形成し、前記GaN系化合物半導体を形
成した後に前記GaN系化合物半導体上にInGaNを
形成することを特徴とする。
【0011】また、本発明は、基板上にバッファ層を低
温で成長させ、さらに前記バッファ層上にGaN系化合
物半導体を形成する窒化ガリウム系化合物半導体の製造
方法において、前記バッファ層の形成に先立ち、前記基
板に原料ガスを、前記基板上に化合物が離散的に形成さ
れる程度に制限された供給量だけ供給することで複数の
孔を有するバッファ体を形成し、前記GaN系化合物半
導体を形成した後に前記GaN系化合物半導体上にIn
GaNを形成することを特徴とする。
【0012】また、本発明は、基板上にバッファ層を低
温で成長させ、さらに前記バッファ層上にGaN系化合
物半導体を形成する窒化ガリウム系化合物半導体の製造
方法において、前記バッファ層の形成に先立ち、前記基
板に原料ガスを、前記基板上に化合物が離散的に形成さ
れる程度に制限された供給量だけ供給することで離散的
にバッファ体を形成し、前記GaN系化合物半導体を形
成した後に前記GaN系化合物半導体上に量子井戸構造
の超格子層を形成することを特徴とする。
【0013】また、本発明は、基板上にバッファ層を低
温で成長させ、さらに前記バッファ層上にGaN系化合
物半導体を形成する窒化ガリウム系化合物半導体の製造
方法において、前記バッファ層の形成に先立ち、前記基
板に原料ガスを、前記基板上に化合物が離散的に形成さ
れる程度に制限された供給量だけ供給することで複数の
孔を有するバッファ体を形成し、前記GaN系化合物半
導体を形成した後に前記GaN系化合物半導体上に量子
井戸構造の超格子層を形成することを特徴とする。
【0014】基板上に低温でバッファ層を形成し、さら
に窒化ガリウム系化合物半導体を形成する場合、低温バ
ッファ層の転位密度を何らかの方法で減じることができ
れば、原理的にバッファ層の上に成長する窒化ガリウム
系化合物半導体層の転位密度も減じることになる。本発
明では、この点に着目し、基板上に離散的にバッファ体
を形成する、あるいは複数の孔を有するバッファ体を形
成することで、バッファ体の上ではバッファ層の下地層
である基板に依存した結晶成長、すなわち転位を阻害
し、下地層に依存しない結晶化、すなわち単結晶化を促
して窒化ガリウム系化合物半導体の種結晶として用いる
ことができる。より具体的には、離散的に形成されたバ
ッファ体の開口部あるいは孔から垂直方向に低温バッフ
ァ層が成長し、やがてバッファ体を覆うように横方向に
低温バッファ層が成長していく。開口部あるいは孔から
垂直方向に成長する際には転位が生じやすいが、横方向
に成長する場合には下地層の影響を受けないため転位は
生じない。バッファ体の離散度あるいは孔の数を調整す
ることで、横方向に結晶成長する割合も制御することが
できる。
【0015】以上のようにして転位密度を減じることが
できるが、その一方でGaN系化合物半導体の転位密度
が減じると成長したGaN系化合物半導体に歪みが生じ
る可能性がある。基板上に単にGaN系化合物半導体を
成長させると転位が生じるが、この転位がGaN系化合
物半導体の歪みを同時に緩和するという作用を奏する。
すなわち、本願発明で用いるGaN系化合物半導体の製
造方法では、転位を減じることができる代わりに歪みが
緩和されないという問題が生じる可能性がある。もちろ
ん、GaN系化合物半導体の層厚が小さい場合にはこの
ような歪みの問題は顕在化しないが、層厚が大きくなっ
て歪みも大きくなると例えば膜が割れる等の問題が生じ
る可能性がある。
【0016】そこで、本発明では、転位密度を減じると
ともに、GaN系化合物半導体の歪みを緩和するため
に、バッファ層の形成に先だって基板上に離散的にSi
2やSiN、Si等、結晶の核発生を阻害する物質を
形成し、あるいはGaN系化合物半導体を形成した後に
GaN系化合物半導体上にInGaN膜や量子井戸構造
を有する超格子膜を形成する。基板上に離散的に結晶核
発生阻害層を形成した後にバッファ体、バッファ層及び
GaN系化合物半導体を形成することで、GaN系化合
物半導体は結晶核発生阻害層が形成されていない基板上
から成長し、やがて結晶核発生阻害層上を覆うように横
方向に成長して会合する。この会合部においてGaN系
化合物半導体膜中の歪みを緩和することができる。ま
た、GaN系化合物半導体上に形成されたInGaN
は、GaNに比べて硬度が小さいためGaN系化合物半
導体の歪みをInGaNで緩和することができる。さら
に、GaN系化合物半導体上に形成された量子井戸構造
の超格子層は格子不整合により非常に大きな歪みを有し
ているため、GaN系化合物半導体の歪みを緩和するこ
とができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態について説明する。
【0018】図1には、本実施形態において前提となる
窒化ガリウム系化合物半導体の構成が示されている。サ
ファイア等の基板10上にSiNバッファ体12が離散
的に形成されている。SiNバッファ体12上に低温
(例えば500度)でGaNバッファ層14が約20n
m形成され、さらにGaNバッファ層14上に高温(例
えば1075度)でGaN半導体層16が約2μm形成
される。
【0019】図2には、基板10上にSiNバッファ体
12が形成された時の模式的な平面図が示されている。
SiNバッファ体12は、基板10を覆うように層状に
形成されるのではなく、図示の如く、離散的あるいは孔
11を有するように形成されている。孔11の部分はS
iNバッファ体12が形成されておらず、基板10が露
出している。基板10上に形成されたSiNバッファ体
12は非晶質状態あるいは結晶状態のいずれでもよく、
その上に形成される低温のGaNバッファ層14の結晶
成長を阻害する機能を有する。
【0020】図3には、図1及び図2に示された窒化ガ
リウム系化合物半導体の結晶化メカニズムが模式的に示
されている。基板上に形成されたSiNバッファ体12
は非晶質であるため、低温形成GaNバッファ層14
は、図中矢印アで示されるようにSiNバッファ体12
の上では結晶成長せず、SiNバッファ体12の間12
a、12b(図2における孔11に相当する)から垂直
方向に結晶成長していく。この結晶成長は、基板10の
結晶方位に依存した、方位がばらついた結晶である。S
iNバッファ体12の間12a、12bから始まった結
晶成長は、やがて横方向に広がり、SiNバッファ体1
2の上部に回り込む。ここで、SiNバッファ体12自
体は特定の結晶方位を有しない非晶質状態なので、Si
Nバッファ体の上部は、基板10の影響もSiNバッフ
ァ体12の影響も受けにくいため単結晶化し易く、この
部分のGaNバッファ層14には転位は生じない。そし
て、GaNバッファ層14のこの部分を種結晶として図
中矢印イの如くGaN半導体層16は成長していく。こ
のように、本実施形態ではSiNバッファ体12を用い
て低温GaNバッファ層14の単結晶化を促すことで、
GaN半導体層16の結晶性を向上させている。
【0021】図4には、本実施形態における窒化ガリウ
ム系化合物半導体の製造装置の概念図が示されており、
図5には、本実施形態において前提となる製造方法のフ
ローチャートが示されている。まず、反応管20内にサ
ファイア基板10をサセプタ21上に載置し、H2雰囲
気下でヒータ22を用いてサファイア基板を1150度
まで加熱して熱処理する。熱処理した後、温度を500
度まで下げ、ガス導入部24から通気性を有する微多孔
質部材25を介してH2とN2の混合ガスを導入し、ガス
導入部23からシランガス(SiH4)、アンモニアガ
ス(HN3)及びH2を供給してSiNバッファ体12を
形成する(S101)。SiH4の流量は20scc
m、NH3の流量は5slm程度である。次に、SiH4
の供給を停止し、ガス導入部23からトリメチルガリウ
ム(TMG)、NH3、H2を供給して基板温度を450
度に維持しながらGaNバッファ層14を成長させる
(S102)。GaNバッファ層14の成長時間は約7
5secであり、20nm成長させる。次に、ヒータ2
2で基板10を1075度まで加熱し、同様にガス導入
部23からTMG、NH3、H2を供給してGaN半導体
層を成長させる(S103)。すなわち、基板上に低温
(500度程度)でGaNバッファ層を成長させ、さら
に高温(1000度以上)でGaN層を成長させる従来
の方法に対し、本実施形態では低温バッファ層の成長に
先だって基板10にSiH4とNH3を供給して反応させ
る点が異なっている。
【0022】表1には、SiNバッファ体12の形成時
間、すなわち形成量を種々変化させて製造したGaN半
導体の特性が示されている。
【0023】
【表1】
【0024】表において、サンプルとしてはサンプルN
o.1、2、3、4、5の5個製造し、それぞれSiN
バッファ体12の形成時間を50s、100s、150
s、125s、75sに設定した。測定した特性は移動
度(cm2/V・sec)、X線ロッキングカーブの半
値幅(X−FWMH)、及び顕微鏡による表面性状(表
面モフォロジー)観察結果である。SiN形成時間は5
0s、75s、100sと比較的短時間のサンプルN
o.1、2、5については、表面性状は比較的よく(G
ood)、X線の半値幅も小さな値が得られている。一
方、SiN形成時間が150sと比較的長いサンプルN
o.3については、表面性状はあまり良好ではなく(F
air)、X線半値幅も比較的大きい。これは、SiN
形成時間が長いと、離散的なSiNバッファ体12では
なく、基板10上にSiNが層として形成されてしま
い、GaNバッファ層14及びGaN半導体層16の結
晶成長を阻害したためと考えられる。これに対し、Si
N形成時間が125sのサンプルNo.4については、
表面の結晶性は極めて良好(Excellent)なも
のであり、X線半値幅も240と極めて小さな値が得ら
れている。また、移動度についても392と大きな値で
あり、結晶性の改善に伴い電気特性も向上していること
を示している。
【0025】このように、SiNバッファ体12の形成
時間、すなわち形成量を調整し、SiNバッファ12を
層状ではなく離散的に基板10上に形成することで、G
aN半導体層16の結晶性を向上させることができる。
【0026】しかしながら、このようにしてGaN半導
体層16を形成した場合、転位密度は著しく減少する
が、GaN半導体層16に歪みが残存し、GaN半導体
層16の層厚を大きくした場合にはその応力も増大し、
場合によってはGaN半導体層16に亀裂が生じる場合
もあり得る。
【0027】そこで、本実施形態では、上述した製造方
法を基本としつつ、さらに別の製造工程を付加して転位
密度の減少と歪みの緩和を同時に達成している。
【0028】図6には、本実施形態の製造方法により製
造されたGaN系化合物半導体の構成が示されている。
図1と異なる点は、サファイア等の基板10上にSiN
バッファ体12及び低温のGaNバッファ層14を形成
する前に、基板10上に離散的に結晶核発生阻害層とし
てのSiO230が形成されていることである。すなわ
ち、基板10上にまずSiO230を離散的に形成し、
その後、図5に示されたフローチャートに従ってGaN
系化合物半導体を形成する。SiO230は、例えば蒸
着やCVDなどで基板10上に形成し、その後エッチン
グ等を用いて部分的に除去することで離散的に形成する
ことができる。一例として、SiO230をストライプ
状に形成し、その幅を2〜50μm、好ましくは5〜2
0μmとし、間隔も幅と同程度とすることができる。
【0029】このようにSiO230を形成してその上
にバッファ体12、GaNバッファ層14及びGaN半
導体層16を形成すると、これらの層はSiO230の
開口部、すなわちSiO230が存在していない基板1
0上から成長し、やがて横方向に成長してSiO230
を覆うようになり、他の開口部から成長してきた層と会
合する。この会合部(図中aで示す部位)においてGa
N半導体層16内の歪みが緩和され、転位密度とともに
歪みも小さい良好なGaN半導体層16を得ることがで
きる。
【0030】なお、SiO2の代わりに、SiN、Si
など結晶の核発生がない、あるいは少ない材料を用いる
ことも可能である。
【0031】また、図7には、他の実施形態の製造方法
により製造されたGaN系化合物半導体の構成が示され
ている。図1と異なる点は、GaN半導体層16上にI
nGaN層32を形成し、さらにInGaN層32上に
AlGaN層34を形成してデバイス構造としたことで
ある。すなわち、図5に示されたフローチャートに従っ
てGaN半導体層16を形成した後に、InGaN層3
2を形成し、さらにAlGaN層34を形成する。Ga
N半導体層16には歪みを緩和する転位が少ないことか
ら歪みが残存している場合があるが、その上に形成され
たInGaN層32の硬度はGaN半導体層16よりも
小さい(InGaNはGaNよりも柔らかい)ため、G
aN半導体層16の歪みはInGaN層32で吸収さ
れ、デバイス構造としても割れのないものを得ることが
できる。
【0032】なお、GaN半導体層16はその歪みによ
り割れない程度の厚さ、例えば0.1〜3μm程度と
し、InGaN層32の厚さは例えば0.001〜1μ
mとすることができる。また、InGaN層32のIn
組成は、例えば0.02〜0.5重量%、好ましくは
0.05〜0.2重量%とすることができる。
【0033】また、AlGaN層34の代わりにGa
N、InGaN層を用いることも可能である。
【0034】図8には、さらに他の実施形態の製造方法
により製造されたGaN系化合物半導体の構成が示され
ている。図1と異なる点は、GaN半導体層16上に量
子井戸構造の超格子層36(あるいは多層量子井戸MQ
W)を形成し、さらに超格子層36上にAlGaN層3
4を形成してデバイス構造としたことである。すなわ
ち、図5に示されたフローチャートに従ってGaN半導
体層16を形成した後に、超格子層36を形成し、さら
にAlGaN層34を形成する。超格子層36は、例え
ば図示の如くInGaNとGaNを交互に積層して構成
することができ、超格子層36の各層の厚さは1〜10
0nm、好ましくは2〜3nmとすることができる。な
お、図ではInGaN/GaN超格子層36は2ピッチ
のみ示されているが、もちろんこれは便宜上であり、n
ピッチ(nは1〜300、好ましくは20程度)とする
ことができる。超格子層36(あるいは多層量子井戸M
QW)内には格子不整合により大きな歪みが存在してお
り、したがってこの層によりGaN半導体層16の歪み
がAlGaN層34に影響を及ぼすことを抑制すること
ができる。
【0035】なお、超格子層36の組み合わせとして
は、InGaN/GaNの他にAlGaN/GaN、あ
るいはInGaN/AlGaNを用いることもできる。
【0036】また、AlGaN層34の代わりにGa
N、InGaN層を用いることも可能である。
【0037】なお、各実施形態ではバッファ体としてS
iNを用いているが、バッファ層の結晶成長を阻害する
もの、具体的にはSiやSiO2を用いることも可能で
ある。
【0038】また、各実施形態ではバッファ層としてG
aNを用いたが、GaAlNあるいはAlNを用いるこ
とも可能であり、バッファ層の層厚も、20nmより薄
く形成することもできる。窒化ガリウム系化合物半導体
層についても同様であり、GaNではなくGaAlNを
用いることもできる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
窒化ガリウム系化合物半導体の結晶性を向上させること
ができるとともに、歪みを緩和することができ、これに
より特性に優れた半導体デバイスを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の前提となるGaN系化合物半導体
の構成図である。
【図2】 実施形態のSiNバッファ体の配置を示す平
面図である。
【図3】 実施形態の結晶化を示す説明図である。
【図4】 実施形態の製造装置の概念構成図である。
【図5】 実施形態の前提となる製造処理フローチャー
トである。
【図6】 実施形態のGaN系化合物半導体の構成図で
ある。
【図7】 他の実施形態のGaN系化合物半導体の構成
図である。
【図8】 他の実施形態のGaN系化合物半導体の構成
図である。
【符号の説明】
10 基板、12 SiNバッファ体、14 GaNバ
ッファ層、16 GaN半導体層、30 SiO2、3
2 InGaN層、36 超格子層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−21789(JP,A) 特開 平10−312971(JP,A) 特開2000−340511(JP,A) 特開2001−185498(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 33/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にバッファ層を低温で成長させ、
    さらに前記バッファ層上にGaN系化合物半導体を形成
    する窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法において、 前記バッファ層の形成に先立ち、 前記基板上に離散的に結晶核発生阻害層を形成し、か
    つ、 前記離散的に結晶核発生阻害層が形成された基板上に離
    散的にバッファ体を形成することを特徴とする窒化ガリ
    ウム系化合物半導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上にバッファ層を低温で成長させ、
    さらに前記バッファ層上にGaN系化合物半導体を形成
    する窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法において、 前記バッファ層の形成に先立ち、 前記基板上に離散的に結晶核発生阻害層を形成し、か
    つ、 前記離散的に結晶核発生阻害層が形成された基板上に複
    数の孔を有するバッファ体を形成することを特徴とする
    窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかに記載の方法に
    おいて、 前記結晶核発生阻害層はストライプ状の所定間隔で形成
    されたSiO2、SiN、Siのいずれかであることを
    特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上にバッファ層を低温で成長させ、
    さらに前記バッファ層上にGaN系化合物半導体を形成
    する窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法において、 前記バッファ層の形成に先立ち、前記基板に原料ガス
    を、前記基板上に化合物が離散的に形成される程度に制
    限された供給量だけ供給することで離散的にバッファ体
    を形成し、 前記GaN系化合物半導体を形成した後に前記GaN系
    化合物半導体上にInGaNを形成することを特徴とす
    る窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上にバッファ層を低温で成長させ、
    さらに前記バッファ層上にGaN系化合物半導体を形成
    する窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法において、 前記バッファ層の形成に先立ち、前記基板に原料ガス
    を、前記基板上に化合物が離散的に形成される程度に制
    限された供給量だけ供給することで複数の孔を有するバ
    ッファ体を形成し、 前記GaN系化合物半導体を形成した後に前記GaN系
    化合物半導体上にInGaNを形成することを特徴とす
    る窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板上にバッファ層を低温で成長させ、
    さらに前記バッファ層上にGaN系化合物半導体を形成
    する窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法において、 前記バッファ層の形成に先立ち、前記基板に原料ガス
    を、前記基板上に化合物が離散的に形成される程度に制
    限された供給量だけ供給することで離散的にバッファ体
    を形成し、 前記GaN系化合物半導体を形成した後に前記GaN系
    化合物半導体上に量子井戸構造の超格子層を形成するこ
    とを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 基板上にバッファ層を低温で成長させ、
    さらに前記バッファ層上にGaN系化合物半導体を形成
    する窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法において、 前記バッファ層の形成に先立ち、前記基板に原料ガス
    を、前記基板上に化合物が離散的に形成される程度に制
    限された供給量だけ供給することで複数の孔を有するバ
    ッファ体を形成し、 前記GaN系化合物半導体を形成した後に前記GaN系
    化合物半導体上に量子井戸構造の超格子層を形成するこ
    とを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7のいずれかに記載の方法に
    おいて、 前記原料ガスはシランガスとアンモニアガスを含むこと
    を特徴とする窒化ガリ ウム系化合物半導体の製造方法。
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