JP3274341B2 - 構造物支持杭の損傷調査方法 - Google Patents

構造物支持杭の損傷調査方法

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JP3274341B2
JP3274341B2 JP02352496A JP2352496A JP3274341B2 JP 3274341 B2 JP3274341 B2 JP 3274341B2 JP 02352496 A JP02352496 A JP 02352496A JP 2352496 A JP2352496 A JP 2352496A JP 3274341 B2 JP3274341 B2 JP 3274341B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に打ち込まれ
て構造物を支持する基礎杭の損傷状態を調査する方法に
関する。
【従来の技術】軟弱な地盤の地域では構造物の基礎に既
成のコンクリート杭が広く使用されている。
【0002】このコンクリート杭を基礎とする構造物へ
大きな地震動が加わった場合、地上の構造物について
は、被害状況が容易であることから、対応を直ちに検討
できるが、構造物の地下に打ち込まれた杭については、
構造物の傾斜や沈下が認められない限り、その損傷状況
を調査しないことが多い。
【0003】ところが、最初の大きな地震動で大きな被
害を受けていたコンクリート杭は鉛直/水平の地震力に
対する抵抗強度が著しく低下しており、したがって、以
降に大きな地震が発生すると、そのコンクリート杭を基
礎とする構造物の転倒可能性が極めて高くなり、著しく
危険である。
【0004】このため従来においては、以下のようにし
てコンクリート杭の損傷状態が調査されていた。 ・目視観察法 構造物の周囲を掘削して地下のコンクリート杭を露出さ
せ、その損傷状態を目視で直接的に調べる。 ・杭頭打撃法 コンクリート杭と構造物基礎を分離し、コンクリート杭
の頭部に打撃力を加えてその反射波を分析する。
【発明が解決しようとする課題】・目視観察法 構造物平面上で中央寄りの地下に打ち込まれたコンクリ
ート杭の損傷状態を調べる場合、そのコンクリート杭へ
向かい構造物周囲からアンダーピニングする大掛かりな
掘削工事が行なわれ、多額の費用が必要とされる。しか
も、調査可能な部分が浅い位置までに限られる。
【0005】このため、構造物周囲直近の地面が杭打ち
方向に沿って掘削され、露出したコンクリート杭のみが
調べられる。 ・杭頭打撃法 コンクリート杭と構造物基礎が分離されるので、実現性
に乏しく、構造物の使用条件によっては調査が困難とな
る。
【0006】また、コンクリート杭の頭部が打撃される
ことから、調査はコンクリート杭の上部に限られ、深部
は調査できない。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、構造物地下に打ち込まれた基礎杭
の調査をより有効に行なうことが可能となる方法を提供
することにある。
【課題を解決するための手段】
・第1発明(図1、図2、図3,図4参照) 構造物10が、地中に打ち込まれた杭20で支えられて
おり、構造物10の重量をW,杭20の杭頭反力をP
P,基礎下の地盤反力をPGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、かつ地震発生直後から一定時間の経過後におい
て、該地震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤
反力をPEとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭20の頭部に対する荷重がW
−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭20の
破損箇所からAE音が発せられる。
【0008】そこで、地中に打ち込まれた杭20で支え
られる構造物10の周囲に複数のAEセンサ102を設
置し、前記杭20の破損箇所で前述の如く発生したAE
信号を前記AEセンサ102により検出し、前記AEセ
ンサ102が検出したAE信号を処理装置16へ入力し
て前記破損箇所の位置と破損度を該処理装置16に算出
させる。 ・第2発明 構造物10が、地中に打ち込まれた杭20で支えられて
おり、構造物10の重量をW,杭20の杭頭反力をP
P,基礎下の地盤反力をPGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、かつ地震発生直後から一定時間の経過後におい
て、該地震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤
反力をPEとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭20の頭部に対する荷重がW
−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭20の
破損箇所からAE音が発せられる。
【0009】そこで、地中に打ち込まれた杭20で支え
られる構造物10の周囲をボーリングして複数の損傷調
査孔30を設け、前記損傷調査孔30内に所定の間隔で
複数のAEセンサ102を各々設置し、前記杭20の破
損箇所で前述の如く発生したAE信号を前記AEセンサ
102により検出し、前記AEセンサ102が検出した
AE信号を処理装置16へ入力して前記破損箇所の位置
と破損度を該処理装置16に算出させる。 ・第3発明 構造物10が、地中に打ち込まれた杭20で支えられて
おり、構造物10の重量をW,杭20の杭頭反力をP
P,基礎下の地盤反力をPGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、かつ地震発生直後から一定時間の経過後におい
て、該地震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤
反力をPEとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭20の頭部に対する荷重がW
−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭20の
破損箇所からAE音が発せられる。
【0010】そこで、地中に打ち込まれた杭20で支え
られる構造物10の周囲をボーリングして該杭20と平
行な複数の損傷調査孔30を設け、前記損傷調査孔30
内に所定の間隔で複数のAEセンサ102を各々設置
し、前記杭20の破損箇所で前述の如く発生したAE信
号を前記AEセンサ102により検出し、前記AEセン
サ102が検出したAE信号を処理装置16へ入力して
前記破損箇所の位置と破損度を該処理装置16に算出さ
せる。 ・第4発明 構造物10が、地中に打ち込まれた杭20で支えられて
おり、構造物10の重量をW,杭20の杭頭反力をP
P,基礎下の地盤反力をPGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、かつ地震発生直後から一定時間の経過後におい
て、該地震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤
反力をPEとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭20の頭部に対する荷重がW
−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭20の
破損箇所からAE音が発せられる。
【0011】そこで、地中に打ち込まれた杭20で支え
られる構造物10の周囲をボーリングして該構造物10
の下側へ傾斜する複数の損傷調査孔30を設け前記損傷
調査孔30内に所定の間隔で複数のAEセンサ102を
各々設置し、前記杭20の破損箇所で前述の如く発生し
たAE信号を前記AEセンサ102により検出し、前記
AEセンサ102が検出したAE信号を処理装置16へ
入力して前記破損箇所の位置と破損度を該処理装置16
に算出させる。 ・第5発明 構造物10が、地中に打ち込まれた杭20で支えられて
おり、構造物10の重量をW,杭20の杭頭反力をP
P,基礎下の地盤反力をPGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、かつ地震発生直後から一定時間の経過後におい
て、該地震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤
反力をPEとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭20の頭部に対する荷重がW
−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭20の
破損箇所からAE音が発せられる。
【0012】そこで、地中に打ち込まれた杭20で支え
られる構造物10の周囲をボーリングして該杭20と平
行な複数の損傷調査孔30及び該構造物10の下側へ傾
斜する複数の損傷調査孔30を設け、前記損傷調査孔3
0内に所定の間隔で複数のAEセンサ102を各々設置
し、前記杭20の破損箇所で発生したAE信号を前記A
Eセンサ102により検出し、前記AEセンサ102が
検出したAE信号を処理装置16へ入力して前記破損箇
所の位置と破損度を該処理装置16に算出させる。 ・第6発明 構造物10が、地中に打ち込まれた杭20で支えられて
おり、構造物10の重量をW,杭20の杭頭反力をP
P,基礎下の地盤反力をPGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、かつ地震発生直後から一定時間の経過後におい
て、該地震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤
反力をPEとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭20の頭部に対する荷重がW
−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭20の
破損箇所からAE音が発せられる。
【0013】そこで、地中に打ち込まれた杭20で支え
られる構造物10の周囲をボーリングして複数の損傷調
査孔30を設け、前記損傷調査孔30内に4個以上のA
Eセンサ102を所定の間隔で各々設置し、前記杭20
の破損箇所で前述の如く発生したAE信号を前記AEセ
ンサ102により検出し、前記AEセンサ102が検出
したAE信号を処理装置16へ入力して該処理装置16
にAE信号の到達時間差から前記破損箇所の三次元位置
を特定させるとともに破損度を算出させる。 ・第7発明 構造物10が、地中に打ち込まれた杭20で支えられて
おり、構造物10の重量をW,杭20の杭頭反力をP
P,基礎下の地盤反力をPGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、かつ地震発生直後から一定時間の経過後におい
て、該地震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤
反力をPEとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭20の頭部に対する荷重がW
−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭20の
破損箇所からAE音が発せられる。
【0014】そこで、地中に打ち込まれた杭20で支え
られる構造物10の周囲に複数の損傷調査孔30を設
け、複数のAEセンサ102が長手方向に所定の間隔で
内蔵された長筒体の導波棒200を前記損傷調査孔30
内へ各々挿入し、前記杭20の破損箇所で前述の如く発
生したAE信号を前記AEセンサ102で検出し、前記
AEセンサ102が検出したAE信号を処理装置16へ
入力して該処理装置16に各導波棒200のAE源領域
を求めさせ、AE源領域の交点を前記破損箇所の三次元
位置として特定させ、該箇所の破損度を算出させる。 (作用) 図3において、構造物10は地中に打ち込まれた杭20
で支えられており、構造物10の重量をW,杭20の杭
頭反力をPP,基礎下の地盤反力をPGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立し、大地震の発生前は ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、発生直後は ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、十分な時間が経過すると、図4のように、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となる。
【0015】その間にわたり杭20の頭部に対する荷重
がW−P0からW−PEへ徐々に増加し、この荷重変化
で、杭20の破損箇所からAE音が発せられる。
【0016】本発明においては、杭20の破損箇所から
発せられた前記のAE音をAEセンサ102が検出し、
AEセンサ102の検出したAE音より処理装置16が
杭破損の位置と程度を算出する。
【発明の実施の形態】
・第1の実施の形態:簡易な調査が可能となる例 図1、図2において、地中に打ち込まれたコンクリート
杭20で構造物10が支えられており、その構造物20
の周囲の地表面に複数のAEセンサ102が設置されて
いる。
【0017】大きな地震後にはコンクリート杭20の破
損箇所からAE音が発せられ、このAE信号はAEセン
サ102で検出される。
【0018】AEセンサ102が検出したAE信号は処
理装置16へ入力され、杭破損箇所の位置と破損度が該
処理装置16で算出される。
【0019】本実施例によれば、AEセンサ102を地
表に設置して処理装置16と接続し、処理装置16を稼
働させるのみで、掘削作業を行なうことなく、全てのコ
ンクリート杭20につき、かつ、これらコンクリート杭
20の全長にわたり、破損箇所の有無,破損位置,破損
の程度が調べられる。
【0020】すなわち極めて迅速に、しかも著しく安価
に、その上はるかに詳細に、杭破損の調査を実施でき
る。
【0021】このため、杭破損の調査を広く普及させて
それら構造物の地震に対する安全性を確保することが可
能となる。
【0022】なお、コンクリート杭20の破損箇所から
発せられるAE音が微弱なことから、AEセンサ102
の出力信号を高感度なアンプで十分に増幅させてから処
理装置16へ入力させることが好ましい。 ・第2の実施の形態:AE信号の伝播減衰量が少ないま
たは測定範囲が狭い場合の例(4カ所以上にAEセンサ
を配置し、それらで得られたAE信号の到達時間差から
AE震源分布図で破損の三次元位置を特定し、AE信号
の大きさや頻度から破損度を求める。AE信号の発生頻
度が高い位置では支持性能を失っている可能性が高い) 図5において、水平な地面60に対し垂直な姿勢でコン
クリート杭20が、図6のように同一平面内の等間隔な
位置で、9本地中に打ち込まれており、構造物10はそ
れら9本のコンクリート杭20により支えられている。
【0023】そして、2本のコンクリート杭20で破損
箇所40が大きな地震により発生しており、破損箇所4
0からは前述したように杭頭部に対する荷重の緩慢な変
化でAE音50が発せられている。
【0024】杭破損の調査時には、構造物10の周囲4
箇所でボーリングが行なわれ、損傷調査孔30が設けら
れる。
【0025】これら損傷調査孔30内には3個(任意の
個数に変更できる)のAEセンサ102が所定の深さ間
隔で各々設置される。
【0026】コンクリート杭20の破損箇所で発生した
AE音50はAEセンサ102により検出され、AEセ
ンサ102が検出したAE信号は前記の処理装置16へ
入力される。
【0027】図7では杭破損箇所の位置算出作用が説明
されており、vを地盤内のAE音伝播速度とすれば(?
は1,2・・・iのいずれか)、 D?=v・T? 2 2 2 1/2 ={ (x−a?)+(y−b?)+(z−c?) } が成立するので、センサ間におけるAE音到達の時間差
(?=1のAEセンサ102を基準とする)をt?とし
たときに 2 2 2 1/2 v・(T1+t?)={ (x−a?)+(y−b?)+(z−c?) } が得られる。
【0028】この2番目の式においては、T1,x,
y,zが未知の変数であることから、4個以上のAEセ
ンサ102を設置することにより、破損箇所40の三次
元位置を特定することが可能となる。また、AE音50
の大きさや頻度から破損の度合いが求められる。
【0029】処理装置16はディスプレイを備えてお
り、その画面では図5の表示(三次元表示)が行なわ
れ、破損箇所の位置に円形の印が付加される。破損の度
合いは円の半径で示される。
【0030】尚、孔30の深さは杭長や調査を依頼され
た深さで定まる。また、センサは孔全長に亘り密に配置
することが望ましいが、経済性、ハンドリングなどを考
慮してそれらの間隔及び個数を決定する。 ・第3の実施の形態:中央杭を調査する場合の例 図8において、構造物10の周囲近傍の地表面60から
構造物10の下側へ向かって傾斜し、構造物10の反対
側へ達する損傷調査孔30が、図9のように2本設けら
れる。
【0031】両損傷調査孔30は中央に配置されたコン
クリート杭20を挟んで平行に伸張している。
【0032】これら損傷調査孔30内には4個のAEセ
ンサ102が所定の深さ間隔で各々設置される。 ・第4の実施の形態:中央杭とその周囲の杭を同時に調
査する場合の例 図10のように、地面に対して垂直な姿勢の損傷調査孔
30も構造物10の周囲に設けられる。
【0033】この例では図11のように3本の損傷調査
孔30が第3実施例に追加されている。
【0034】それら追加された損傷調査孔30にも4個
(任意の個数に変更できる)のAEセンサ102が所定
の深さ間隔で各々設置される。 ・第5の実施の形態:AE信号の伝播減衰量が多いまた
は測定範囲が広い場合の例 図12から理解されるように、構造物10の地下へ3本
(これより多くとも良い)の導波棒200(a,b,
c)が構造物10の周辺で互いに離れた位置から差し込
まれる。
【0035】導波棒200を差し込む孔はボーリング工
事であらかじめ用意される。導波棒200は地質調査な
どに使用されるもので、金属製とされた筒の両端内側に
AEセンサ102が取り付けられる。
【0036】前記の処理装置16は、図13のAE音原
領域a,b,cを求め、それらの交点を破損箇所40と
して求める。なお、AE音50の大きさや頻度から破損
の度合いが算出される。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
礎杭の破損位置、破損度を安価かつ迅速に、また全杭の
全長にわたり詳細に、さらに構造物下の地質や対象範囲
の広狭にかかわらず、そして杭と構造物基礎を分離でき
ない構造物であっても、正確な調査を実施することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の説明図(その1)である。
【図2】第1実施例の説明図(その2)である。
【図3】発明の作用説明図(その1)である。
【図4】発明の作用説明図(その2)である。
【図5】第2実施例の説明図(その1)である。
【図6】第2実施例の説明図である(その2)。
【図7】杭破損箇所の位置算出作用説明図である。
【図8】第3実施例の説明図(その1)である。
【図9】第3実施例の説明図(その2)である。
【図10】第4実施例の説明図(その1)である。
【図11】第4実施例の説明図(その2)である。
【図12】第5実施例の説明図(その1)である。
【図13】第5実施例の説明図(その2)である。
【符号の説明】
10 構造物 20 コンクリート杭 30 損傷調査孔 40 破損箇所 50 AE音 60 地面 102 AEセンサ 200 導波棒

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物(10)が、地中に打ち込まれた
    杭(20)で支えられており、構造物(10)の重量を
    W,杭(20)の杭頭反力をPP,基礎下の地盤反力を
    PGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、 地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
    の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、 かつ地震発生直後から一定時間の経過後において、該地
    震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤反力をP
    Eとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭(20)の頭部に対する荷重
    がW−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭
    (20)の破損箇所からAE音が発せられ、 地中に打ち込まれた杭(20)で支えられる構造物(1
    0)の周囲に複数のAEセンサ(102)を設置し、 前記杭(20)の破損箇所で前記発生したAE信号を前
    記AEセンサ(102)により検出し、 前記AEセンサ(102)が検出したAE信号を処理装
    置(16)へ入力して前記破損箇所の位置と破損度を該
    処理装置(16)に算出させる、 ことを特徴とした構造物支持杭の損傷調査方法。
  2. 【請求項2】 構造物(10)が、地中に打ち込まれた
    杭(20)で支えられており、構造物(10)の重量を
    W,杭(20)の杭頭反力をPP,基礎下の地盤反力を
    PGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、 地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
    の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、 かつ地震発生直後から一定時間の経過後において、該地
    震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤反力をP
    Eとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭(20)の頭部に対する荷重
    がW−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭
    (20)の破損箇所からAE音が発せられ、 地中に打ち込まれた杭(20)で支えられる構造物(1
    0)の周囲をボーリングして複数の損傷調査孔(30)
    を設け、 前記損傷調査孔(30)内に所定の間隔で複数のAEセ
    ンサ(102)を各々設置し、 前記杭(20)の破損箇所で前記発生したAE信号を前
    記AEセンサ(102)により検出し、 前記AEセンサ(102)が検出したAE信号を処理装
    置(16)へ入力して前記破損箇所の位置と破損度を該
    処理装置(16)に算出させる、 ことを特徴とした構造物支持杭の損傷調査方法。
  3. 【請求項3】 構造物(10)が、地中に打ち込まれた
    杭(20)で支えられており、構造物(10)の重量を
    W,杭(20)の杭頭反力をPP,基礎下の地盤反力を
    PGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、 地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
    の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、 かつ地震発生直後から一定時間の経過後において、該地
    震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤反力をP
    Eとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭(20)の頭部に対する荷重
    がW−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭
    (20)の破損箇所からAE音が発せられ、 地中に打ち込まれた杭(20)で支えられる構造物(1
    0)の周囲をボーリングして該杭(20)と平行な複数
    の損傷調査孔(30)を設け、 前記損傷調査孔(30)内に所定の間隔で複数のAEセ
    ンサ(102)を各々設置し、 前記杭(20)の破損箇所で前記発生したAE信号を前
    記AEセンサ(102)により検出し、 前記AEセンサ(102)が検出したAE信号を処理装
    置(16)へ入力して前記破損箇所の位置と破損度を該
    処理装置(16)に算出させる、 ことを特徴とした構造物支持杭の損傷調査方法。
  4. 【請求項4】 構造物(10)が、地中に打ち込まれた
    杭(20)で支えられており、構造物(10)の重量を
    W,杭(20)の杭頭反力をPP,基礎下の地盤反力を
    PGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、 地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
    の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、 かつ地震発生直後から一定時間の経過後において、該地
    震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤反力をP
    Eとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭(20)の頭部に対する荷重
    がW−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭
    (20)の破損箇所からAE音が発せられ、 地中に打ち込まれた杭(20)で支えられる構造物(1
    0)の周囲をボーリングして該構造物(10)の下側へ
    傾斜する複数の損傷調査孔(30)を設け、 前記損傷調査孔(30)内に所定の間隔で複数のAEセ
    ンサ(102)を各々設置し、 前記杭(20)の破損箇所で発生したAE信号を前記A
    Eセンサ(102)により検出し、 前記AEセンサ(102)が検出したAE信号を処理装
    置(16)へ入力して前記破損箇所の位置と破損度を該
    処理装置(16)に算出させる、 ことを特徴とした構造物支持杭の損傷調査方法。
  5. 【請求項5】 構造物(10)が、地中に打ち込まれた
    杭(20)で支えられており、構造物(10)の重量を
    W,杭(20)の杭頭反力をPP,基礎下の地盤反力を
    PGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、 地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
    の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、 かつ地震発生直後から一定時間の経過後において、該地
    震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤反力をP
    Eとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭(20)の頭部に対する荷重
    がW−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭
    (20)の破損箇所からAE音が発せられ、 地中に打ち込まれた杭(20)で支えられる構造物(1
    0)の周囲をボーリングして該杭(20)と平行な複数
    の損傷調査孔(30)及び該構造物(10)の下側へ傾
    斜する複数の損傷調査孔(30)を設け、 前記損傷調査孔(30)内に所定の間隔で複数のAEセ
    ンサ(102)を各々設置し、 前記杭(20)の破損箇所で前記発生したAE信号を前
    記AEセンサ(102)により検出し、 前記AEセンサ(102)が検出したAE信号を処理装
    置(16)へ入力して前記破損箇所の位置と破損度を該
    処理装置(16)に算出させる、 ことを特徴とした構造物支持杭の損傷調査方法。
  6. 【請求項6】 構造物(10)が、地中に打ち込まれた
    杭(20)で支えられており、構造物(10)の重量を
    W,杭(20)の杭頭反力をPP,基礎下の地盤反力を
    PGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、 地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
    の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、 かつ地震発生直後から一定時間の経過後において、該地
    震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤反力をP
    Eとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭(20)の頭部に対する荷重
    がW−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭
    (20)の破損箇所からAE音が発せられ、 地中に打ち込まれた杭(20)で支えられる構造物(1
    0)の周囲をボーリングして複数の損傷調査孔(30)
    を設け、 前記損傷調査孔(30)内に4個以上のAEセンサ(1
    02)を所定の間隔で各々設置し、 前記杭(20)の破損箇所で前記発生したAE信号を前
    記AEセンサ(102)により検出し、 前記AEセンサ(102)が検出したAE信号を処理装
    置(16)へ入力して該処理装置(16)にAE信号の
    到達時間差から前記破損箇所の三次元位置を特定させる
    とともに破損度を算出させる、 ことを特徴とした構造物支持杭の損傷調査方法。
  7. 【請求項7】 構造物(10)が、地中に打ち込まれた
    杭(20)で支えられており、構造物(10)の重量を
    W,杭(20)の杭頭反力をPP,基礎下の地盤反力を
    PGとしたときに、 W=ΣPP+ΣPG が成立してなり、 地震の発生前、 ΣPP≒W ΣPG≒0 であるものの、地震発生直後、該地震発生直後の基礎下
    の地盤反力をP0とすると、 ΣPP=W−P0 ΣPG=P0 となり、 かつ地震発生直後から一定時間の経過後において、該地
    震発生直後から一定時間経過後の基礎下の地盤反力をP
    Eとしたとき、 ΣPP=W−PE ΣPG=PE となり、その間にわたり杭(20)の頭部に対する荷重
    がW−P0からW−PEへ増加し、該荷重変化で、杭
    (20)の破損箇所からAE音が発せられ、 地中に打ち込まれた杭(20)で支えられる構造物(1
    0)の周囲に複数の損傷調査孔(30)を設け、 複数のAEセンサ(102)が長手方向に所定の間隔で
    内蔵された長筒体の導波棒(200)を前記損傷調査孔
    (30)内へ各々挿入し、 前記杭(20)の破損箇所で前記発生したAE信号を前
    記AEセンサ(102)で検出し、 前記AEセンサ(102)が検出したAE信号を処理装
    置(16)へ入力して該処理装置(16)に各導波棒
    (200)のAE源領域を求めさせ、AE源領域の交点
    を前記破損箇所の三次元位置として特定させ、該箇所の
    破損度を算出させる、 ことを特徴とした構造物支持杭の損傷調査方法。
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