JP3273698B2 - 脱気装置内蔵型復水器 - Google Patents

脱気装置内蔵型復水器

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JP3273698B2 JP15617594A JP15617594A JP3273698B2 JP 3273698 B2 JP3273698 B2 JP 3273698B2 JP 15617594 A JP15617594 A JP 15617594A JP 15617594 A JP15617594 A JP 15617594A JP 3273698 B2 JP3273698 B2 JP 3273698B2
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野 俊 二 河
関 敏 明 尾
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  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として火力・原子力
プラント、中でもガスタービンコンバインドサイクルプ
ラントの補給水中に含まれる溶存酸素を脱気するための
脱気装置内蔵型復水器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、蒸気タービンプラント等におい
ては、給水中に溶存酸素が多く含まれていると発電プラ
ント構成機器が電気化学的反応などにより腐食されるた
め、給水中の溶存酸素濃度をできるだけ低い値に管理さ
れている。すなわち上述の如きプラントにおいては、給
水中の溶存酸素を酸素以外の脱気用ガスとの直接接触に
よる溶解度非平衡反応で脱気する脱気装置が設けられて
いる。
【0003】現在の大容量の発電プラントにおける一般
的なボイラ給水中の溶存酸素の許容値は、7ppb以下
に認定されており、また事業用火力・原子力発電プラン
トでは、脱気用ガスとしては主として水蒸気が用いられ
ている。
【0004】一方、発電プラントサイクル内を循環する
給水は、いくつかの理由により少しずつ系外に排出され
ていたために、系外からの補給水を必要とする。すなわ
ち、補給水には主として運転モードによって2つの種類
がある。一つは、通常のタービングランドシール蒸気や
その他のユーティリティとして系外に失われる水の補給
水であり、流量は給水流量全体の約2〜3%程度であ
る。またもう一つは、発電所の他のタービン軸系の起動
時に必要とされる補助蒸気を供給するために失われる水
の緊急時の補給水で、流量は通常時給水流量の約20〜
30%にも達する。これらの補給水中には、約300p
pbもの溶存酸素が含まれており、復水器ホットウエル
内の既に脱気された水と混合する前に、所定の酸素濃度
(約7ppb)にまで脱気される必要がある。
【0005】ところで、現在の火力発電プラントの主流
となりつつあるガスタービンコンバインドサイクルプラ
ントでは、スペース節減のため脱気装置を復水器内に設
置したものが多くある。
【0006】図6は、従来のガスタービンコンバインド
サイクル用復水器を示す図であって、復水器本体1内に
は伝熱管支え板2によって支持された多数の伝熱管から
なる伝熱管群3が配設されている。そして、その伝熱管
群3の下方に脱気用の水分散エレメント4が配設され、
その水分散エレメント4の下方に補助蒸気導入管5が設
けられている。また復水器本体1のホットウエル6には
給水止め弁7を介して給水ポンプ8が接続されており、
その給水ポンプ8によって、上記復水器内で復水された
水が制御弁9を介して図示しないボイラに供給されるよ
うにしてある。
【0007】上記給水ポンプ8の下流側には再循環弁1
0を有する再循環管11が接続されており、その再循環
管11の先端が、前記伝熱管群3の上方に配設されてい
る再循環水導入管12に接続され、さらに上記伝熱管群
3の上方に補給水導入管13が配設されている。
【0008】しかして、タービンから排出されたタービ
ン排気蒸気は、復水器本体1内に導入され、伝熱管群3
部において冷却復水され、ホットウエル6に貯溜され、
給水ポンプ8によってボイラに供給されるとともに、そ
の必要に応じて給水の一部が再循環管11を介して復水
器本体1内に環流される。
【0009】一方、補給水は補給水導入管13を介して
伝熱管群3の上方部に導入されるとともに、その脱気を
行なうための補助蒸気は、脱気部を構成する水分散エレ
メント4の下方の補助蒸気導入管5から導入され、その
補助蒸気と落下する補給水との接触によって脱気が行な
われる。
【0010】ところが、このようなものにおいては、脱
気部には流動抵抗があるため、水分散エレメント4をバ
イパスして直接伝熱管群3部に流れる蒸気がかなり多く
あり、脱気作用を維持させるための蒸気流量を多くする
必要がある等の問題があった。
【0011】そこで、このような問題点を解消するた
め、図7に示すような復水器も提案されている。すなわ
ち、復水器本体1内に隔離板14を立設し、その隔離板
14の一側部に伝熱管群3を配設し、他側部に脱気部を
構成する水分散エレメント4が配設され、その水分散エ
レメント4の下方に補助蒸気導入管5が配設され、水分
散エレメント5の上方に補給水導入管13が配設されて
いる。しかして、補助蒸気導入管5から導入された補助
蒸気は、蒸気隔離板14と復水器本体1の側壁とで形成
された通路を通り、その全量が脱気部を通過した後、隔
壁14の上端部から伝熱管群3の上方部に到達する。
【0012】しかし、このようなものにおいても、脱気
部の上部が伝熱管群部が連通しているために、脱気に必
要十分な流量以上の蒸気流量が必然的に流れ、経済性の
上から問題がある。
【0013】また、図6に示されたものと同様に通常運
転時の補給水は流量が少ないため伝熱管群部に散水さ
れ、伝熱管群部を通過する間に脱気されるように構成さ
れているものもあるが、補給水を伝熱管群に散水するこ
とは、タービン排気蒸気の凝縮に際しての熱抵抗を増大
させることになり、あまり得策とはいえない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
従来の脱気装置内蔵型復水器においては次のような問題
点がある。すなわち、 (1)通常運転時の補給水が伝熱管群部に散水されるよ
うにしたものでは、タービン排気蒸気の凝縮熱伝達が阻
害され、タービン排気圧力の上昇につながる。 (2)緊急時の多量の補給水の脱気に、補助蒸気が余分
に供給されて無駄に伝熱管群部で凝縮するため、経済性
が悪くなるとともに、伝熱管群で凝縮すべき蒸気が増大
し、タービン排気圧力の上昇につながる。 (3)構造上、タービン排気蒸気を有効に利用できない
ため、脱気のために補助蒸気を必要とする場合が多く経
済性が悪い。
【0015】本発明は、このような点に鑑み、補給水の
脱気を効率的かつ経済的に行ない、補給水の供給に起因
するタービン排気圧力の上昇を防止して、プラント効率
を常に高く維持するとともに、安定に動作する脱気装置
内蔵型復水器を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、蒸気と水
とを直接接触させて水中の溶存酸素を脱気する脱気装置
を内部に設置した脱気装置内蔵型復水器において、伝熱
管群収容部と脱気装置部とを区画形成し、両部間の蒸気
の連通路を脱気装置の下方のみに設けるとともに、蒸気
連通路を連通状態或は遮断状態に切り替え可能としたこ
とを特徴とする。
【0017】また、第2の発明は、さらに復水器ホット
ウエルの水位を変化させて連通路をウォーターシールす
ることによって連通路を遮断状態とすることを特徴とす
る。
【0018】第3の発明は、伝熱管群収容部と脱気装置
部とが、下端部が通常の復水器ホットウエル水位よりも
若干高い位置にある隔壁によって互いに区画されてお
り、伝熱管群収容部の下部に形成されているホットウエ
ルには、蒸気隔壁と近接した位置に、その隔壁の下端よ
り上方に突出するオーバーフロー板を設置するととも
に、そのオーバーフロー板によって2つに区画された復
水器ホットウエル間を、開閉機構を有する連通路によっ
て接続したことを特徴とする。
【0019】さらに第4の発明は、補給水流路から補給
水加熱装置を設けた分岐導管を分岐導出し、上記分岐導
管及び補給水流路を経た補給水を再び合流した後、脱気
装置に供給することを特徴とする。
【0020】また第5の発明は、脱気装置の下部に補助
蒸気を供給する補助蒸気供給管から分岐管を導出し、そ
の分岐管を補給水加熱装置に接続し、補助蒸気の一部を
補給水加熱装置に熱源として供給することを特徴とす
る。
【0021】第6の発明は、前記補給水加熱装置が復水
器に導入される蒸気と熱交換関係に配設されていること
を特徴とする。
【0022】さらに第7の発明は、脱気装置内上下の差
圧によって補助蒸気の脱気装置内への導入流量を制御す
ることを特徴とする。
【0023】
【作用】復水器のホットウエル部の区画を連通する連通
路の開閉装置は、通常運転時には開放されていて互いに
連通し、それぞれの区画のホットウエル水位を事実上同
一とすることができる。こうすることによって、伝熱管
群収容部と脱気装置部との間の蒸気の連通が確保され
る。通常運転時の補給水は、脱気装置部の補給水導入管
から脱気部に導入され、水分散エレメントによりその表
面積を拡大されて流下する。また、タービン排気蒸気は
伝熱管群収容部と脱気装置部間の連通路から脱気部にも
侵入していき、水分散エレメント部を上昇して補給水と
接触し、補給水を加熱して凝縮しながら同時に補給水中
の溶存酸素を脱気し、最終的にごくわずか残った分が減
圧装置の吸い込み管から吸い込まれて系外に排出され
る。この際、補助蒸気は不要で、補給水の加熱および脱
気はタービン排気蒸気によってまかなわれる。
【0024】また、緊急時の補給水が導入された場合に
は、ホットウエル区画の連通路の開閉装置は閉止され
る。この状態で、補給水が脱気装置部内に供給される
と、脱気装置部分のホットウエルの水位は上昇し、さら
に隔壁の下端よりも上昇して、ついにオーバーフロー板
の上端からホットウエルの他の区画へ溢れ流れるように
なる。こうして、水によって伝熱管群収容部と脱気装置
部との間の蒸気の連通は完全に阻止される。この場合の
脱気のための蒸気は、系統外から補助蒸気として供給さ
れ、水分散エレメント部を上昇して補給水を加熱・脱気
する。この蒸気は、伝熱管群収容部に全く流入すること
なくごく一部が減圧装置の吸い込み管から系統外に排出
される。
【0025】このように、復水器ホットウエルの区画相
互の水位を同一とするかまたは相違させるかを任意に、
または、補給水の流量等の信号により自動的に選択する
ことによって、伝熱管群収容部と脱気装置部との間の蒸
気の連通状態を、連通させるか連通させないか切り替え
ることができる。
【0026】一方、補給水流路の配管分岐装置によって
分岐された分岐導管に設けられた加熱手段は、補給水の
一部を加熱し、他方の流路を流れてきた加熱されなかっ
た補給水と混合することによって、補給水全体の温度の
調節を可能とする。また、外部から脱気装置下部へ流入
する補助状態の流量は脱気装置内上下の差圧に対応して
制御される。これによって、脱気装置部へ流入して補給
水を加熱・脱気しながら凝縮すべき蒸気の流量が、脱気
に必要かつ十分な量に調節され、減圧装置から吸い込ま
れて大気中に排出される蒸気流量を最小に制御するとと
もに、水分散エレメント部でのフラッディング現象の発
生が防止できる。
【0027】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて説明する。なお、図中、図6と同一部分には同一
符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0028】図1及び図2において、復水器本体1内は
隔離板20によって伝熱管群収容部1aと脱気装置部1
bとに区画されており、上記伝熱管群収容部1a内に伝
熱管支え板2によって支持された伝熱管群3が収容配設
されている。一方、脱気装置部1b内にスプレー,トレ
イ,多孔板,充填層等のいわゆる水分散エレメント4が
配設されており、その水分散エレメント4の下方部に補
助蒸気導入管5が配設され、さらに上記水分散エレメン
ト4の上方部に補給水導入管13が設けられている。
【0029】ところで、上記隔離板20はその両側端縁
部及び上端縁部が復水器本体1の内壁面に接合されてお
り、その下端が復水器ホットウエル6の標準水位よりも
高い位置になるようにしてあり、その隔離板20の下端
とホットウエル6の水面間においてのみ、伝熱管群収容
部1aと脱気装置部1bとの間で蒸気が流通し得るよう
にしてある。
【0030】また、伝熱管群収容部1aの下部には、上
記隔離板20に近接した位置に、上端がその隔離板20
の下端より高い位置まで突出するオーバーフロー板21
が復水器底面板から突設されている。そして、このオー
バーフロー板21によって2つに区画されたホットウエ
ルは、バルブ22等の開閉機構を有する連通路23によ
って連通されている。
【0031】一方、前記補給水導入管13に接続されて
いる補給水供給管24には、補給水制御弁25の上流側
から分岐導管26が分岐導出されており、その分岐導管
26が、前記伝熱管群収容部1aの蒸気空間部に配置さ
れた補給水加熱管27に接続され、その補給水加熱管2
7の他端部が、上記補給水制御弁25の下流側で補給水
供給管24に接続されている。そして、上記分岐導管2
6には補給水分岐弁28が設けられている。
【0032】また、脱気装置部1bの上部には空気吸い
込み管29が配設されており、その空気吸い込み管29
は止め弁30及び真空ポンプ31を介して大気中に開口
せしめられている。
【0033】図1は、復水器ホットウエルの両区画の連
通路23のバルブ22を解放状態にして、2つのホット
ウエル区画の水位を略同一とした運転状態を示す。この
状態において、タービンからの排気蒸気は伝熱管群3で
殆ど凝縮するが、一部は隔離板20とオーバーフロー板
21、及びホットウエル水との間に形成された間隙をく
ぐり抜け、脱気装置部1bへと流入する。一方、脱気装
置部1bには、上部から補給水が通常の流量分だけ補給
水制御弁25及び補給水分岐弁28を経て補給水導入管
13から流入し、水分散エレメント4でその表面積を拡
大されて流下し、下方から流入した蒸気と上方から流入
した水とが直接接触して熱交換するとともに脱気が行な
われる。
【0034】ホットウエル水面に落ちた補給水は、既に
十分低い酸素濃度にまで脱気されていて、ホットウエル
区画の連通路23を通って伝熱管群部側のホットウエル
区画に入り、給水ポンプ8によってボイラに送られる。
また、脱気装置部で凝縮しなかったごく一部の蒸気は、
脱気した酸素とともに真空ポンプ31により吸い込み管
29から吸い込まれ、大気中に放出される。
【0035】一方、図2はホットウエル区画の連通路3
2のバルブ22を閉止状態にして、脱気装置部側のホッ
トウエル区画の水位を上昇させ、オーバーフローする運
転状態にした場合を示す。この状態では、伝熱管群収容
部1aと脱気装置部1bとの間の蒸気の連通は完全に阻
止されている。したがって、この運転状態で補給水の脱
気を行なうためには、補助蒸気を補助蒸気導入管5から
導入する必要があり、この脱気装置部内に導入された補
助蒸気は、伝熱管群部への連通路が水によってシールさ
れているため、全く無駄に消費されることなく水分散エ
レメント4を上昇しながら補給水を脱気することができ
る。
【0036】このように、補給水の脱気のための蒸気タ
ービン排気蒸気とするときには、タービン排気蒸気の導
入経路を確保し、外部から導入する補助蒸気とするとき
には、補助蒸気の伝熱管群部への漏洩を防止するように
その経路を遮断するというように、脱気のための蒸気の
使用を最適な状態に保つように、蒸気及び水の連通路の
開閉状態を任意にまたは何等らかの信号によって自動的
に設定することができる。
【0037】一方、補給水流路の補給水制御弁25及び
補給水分岐弁28によって、補給水の一部が分岐され
て、復水器内に設置された補給水加熱管27に通水され
る。したがって、これを通過した補給水は、タービン排
気蒸気によって加熱され、温度が上昇し、温度が上昇し
た補給水は、伝熱管をバイパスした補給水と混合され、
補給水全体の温度を変化させることができる。すなわ
ち、補給水の脱装置部への導入温度を適度な過冷度に変
化させ、蒸気を凝縮させる能力を調節することによっ
て、脱気装置部の下方から導入される蒸気の流量を適度
にすることができる。こうして、脱気装置部へ流入する
蒸気の流量を調節し、水散水エレメント部でのフラッデ
ィング現象の発生が防止できる。
【0038】しかして、このような脱気装置内蔵型復水
器は、伝熱管群部と脱気装置部との間の蒸気の連通状態
を、自由に選択できるようにしたために、脱気に使用す
る蒸気をタービン排気蒸気とすることも、外部から導入
する補助蒸気とすることも可能で、かつ、いずれも場合
でも、蒸気を少しも無駄にすることなく補給水の加熱及
び脱気に有効に使用することができる。また、補給水の
流量が多く、加熱するための蒸気が多く必要な場合に
は、流量分配装置により一部を復水器内に設置した補給
水加熱管に補給水を供給し、タービン排気蒸気によって
加熱した後に残りの補給水と混合し、脱気装置部に導入
するようにしたので、水分散エレメント内を上昇する蒸
気流量が過大とならず、フラッディング現象の発生を防
止できる。
【0039】図3は、本発明の他の実施例を雌図であ
り、補給水の分岐導管26に補給水加熱装置32が設け
られており、補助蒸気供給管33から分岐された分岐管
34を経て補助蒸気の一部が上記補給水加熱装置32に
加熱媒体として供給されるようにしてある。なお図中符
号35は補助蒸気止め弁,36は補助蒸気分岐弁であ
る。
【0040】しかして、タービン排気蒸気がないときに
は、補助蒸気を上記補給水加熱装置32に供給すること
によって、補給水を適度の温度に加熱してから脱気装置
部に流入させることができ、脱気装置部下部から流入す
る補助蒸気の流量を少なくできて、下方からの蒸気流量
過大によるフラッディングを防止することができる。
【0041】図4は、本発明のさらに他の実施例を示す
図であって、図1の脱気装置内蔵型復水器において、補
助蒸気導入管5がホットウエル水の水面よりも下方に位
置されている。しかして、ホットウエル水中に補助蒸気
が吹き込まれることによって気泡が形成され、水中溶存
酸素の気泡への脱気効果がもたせられ、水分散エレメン
ト部での脱気量を軽減することができる。すなわち、水
分散エレメントの寸法をコンパクトにすることができ、
脱気装置部の寸法、さらには復水器全体の寸法の小型化
を図ることができる。
【0042】図5は、本発明のさらに他の実施例を示す
図であって、図で示す脱気装置内蔵型復水器において補
給水分岐流量及び補助蒸気流量の制御装置が組み込まれ
ている。すなわち、補給水供給管24には補給水のトー
タル流量計測装置40が設けられ、分岐導管26には補
給水の分岐流量計測装置41が設けられている。
【0043】上記両流量計測装置40,41からの検出
信号は流量演算制御装置42に入力され、その流量演算
制御装置42からの制御信号によって補給水制御弁25
及び補給水分岐弁28の開度制御が行なわれる。
【0044】すなわち、補給水の分岐流量は、次の演算
式の結果との偏差等を元に、通常の制御方式、例えばP
I制御またはPID制御などで制御される。 F2 =F1 −FA ここに、F1 ,F2 は補給水のトータル流量及び分岐流
量 FA は通常運転時の平均補給水流量 また、補給水供給管24には補給水の合流後の温度を検
出する温度検出装置43が設けられており、その検出信
号が演算制御装置44に入力され、この演算制御装置4
4からの出力信号によって補助蒸気分岐弁36の開度が
制御される。
【0045】すなわち、補助蒸気の補給水加熱装置32
への分岐流量GV は、補給水混合後の温度検出値Tにも
とずき、次の演算式による値との偏差等を元に通常の制
御方式にしたがって制御される。 GV =F1 ×CP ×(TS −T)/hfg ここに、GV は補助蒸気流量 CP は補給水の定圧比熱 TS 脱気装置部内の圧力に対する飽和温度 hfg は脱気装置部内の圧力に対する蒸気の凝縮潜熱 さらに、脱気装置部には脱気装置部上下の差圧測定装置
45、及び脱気装置内部の圧力計測装置46が設けられ
ており、演算制御装置47を介して、補助蒸気止め弁3
5が制御されるようにしてある。すなわち、補助蒸気の
脱気装置内への導入流量が、脱気装置内上下の差圧計測
値DPと、予め決められた脱気装置内上下の差圧の標準
値との偏差等を元に、通常の制御方式によって制御され
る。
【0046】このように、補給水の導入温度及び補助蒸
気の流量制御を行なうことによって、脱気装置部の下方
からの補助蒸気流入量の過大によるフラッディング現象
の発生を防止できるとともに、補助蒸気の流量を補給水
の加熱及び脱気に必要かつ十分なだけにすることができ
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の脱気装置
内蔵型復水器は、伝熱管群側と脱気装置部側との蒸気連
通を、開放とするか閉塞とするかを容易に切り替えるこ
とができるようにしたので、通常運転時の補給水の加熱
および脱気にはタービン排気蒸気を利用でき、タービン
排圧を上昇させることが無く高いプラント効率を維持で
きる。また、多量の補給水が流入する運転状態の場合に
は、補助蒸気を伝熱管群側に漏洩させることなく有効に
利用でき、補助蒸気の無駄が無く、経済的に補給水のの
加熱・脱気を行うことができる。しかして、補給水の加
熱・脱気に伴う各種の損失がほとんどなく、かつ、流動
不安定現象等の生じない経済的で安定な運転を保証する
ことができる。
【0048】また、伝熱管群部側と脱気装置部側との蒸
気の連通の解放或は閉塞をホットウエル水位によってウ
ォーターシールするものにおいては、その開放または閉
塞機構がきわめて簡単でありその操作もきわめて容易に
行なうことができる。さらに、補給水の一部を加熱した
後、他の補給水と合流して脱気装置部に導入するように
することによって、水分散エレメント内を上昇する蒸気
流量を過大とすることなく、フラッディング現象の発生
も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱気装置内蔵型復水器の一実施例を示
す概略構成図。
【図2】図1に示す装置において伝熱管群収容部と脱気
装置部との間の蒸気の連通を阻止した状態を示す図。
【図3】本発明の他の実施例を示す図。
【図4】本発明のさらに他の実施例を示す図。
【図5】本発明における復水器の制御装置を付加した状
態を示す説明図。
【図6】従来の脱気装置内蔵型復水器の概略構成を示す
図。
【図7】従来の脱気装置内蔵型復水器の他の例を示す
図。
【符号の説明】
1 復水器本体 3 伝熱管群 4 水分散エレメント 5 補助蒸気導入管 6 ホットウエル 8 給水ポンプ 12 再循環水導入管 13 補給水導入管 20 隔離板 21 オーバーフロー板 23 連通路 24 補給水供給管 25 補給水制御弁 26 分岐導管 27 補給水加熱管 32 補給水加熱装置 40 トータル流量計測装置 41 分岐流量計測装置 43 温度検出装置 45 差圧測定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭62−46797(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28B 9/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸気と水とを直接接触させて水中の溶存酸
    素を脱気する脱気装置を内部に設置した脱気装置内蔵型
    復水器において、伝熱管群収容部と脱気装置部とを区画
    形成し、両室間の蒸気の連通路を脱気装置の下方のみに
    設けるとともに、上記連通路を連通状態或は遮断状態に
    切り替え可能としたことを特徴とする、脱気装置内蔵型
    復水器。
  2. 【請求項2】復水器ホットウエルの水位を変化させて連
    通路をウォーターシールすることによって連通路を遮断
    状態とすることを特徴とする、請求項1記載の脱気装置
    内蔵型復水器。
  3. 【請求項3】伝熱管群収容部と脱気装置部とは、下端部
    が通常の復水器ホットウエル水位よりも若干高い位置に
    ある隔壁によって互いに区画されており、伝熱管群収容
    部の下部に形成されているホットウエルには、上記隔壁
    と近接した位置に、その隔壁の下端より上方に突出する
    オーバーフロー板を設置するとともに、そのオーバーフ
    ロー板によって2つに区画された復水器ホットウエル間
    を、開閉機構を有する連通路によって接続したことを特
    徴とする、請求項1または2記載の脱気装置内蔵型復水
    器。
  4. 【請求項4】補給水流路から補給水加熱装置を設けた分
    岐導管を分岐導出し、上記分岐導管及び補給水流路を経
    た補給水を再び合流した後、脱気装置に供給することを
    特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の脱気装
    置内蔵型復水器。
  5. 【請求項5】脱気装置の下部に補助蒸気を供給する補助
    蒸気供給管から分岐管を導出し、その分岐管を補給水加
    熱装置に接続し、補助蒸気の一部を補給水加熱装置に熱
    源として供給することを特徴とする、請求項4記載の脱
    気装置内蔵型復水器。
  6. 【請求項6】補給水加熱装置は復水器に導入される蒸気
    と熱交換関係に配設されていることを特徴とする、請求
    項4記載の脱気装置内蔵型復水器。
  7. 【請求項7】脱気装置内上下の差圧によって補助蒸気の
    脱気装置内への導入流量を制御することを特徴とする、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の脱気装置内蔵型復水
    器。
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